薬効分類名カリニ肺炎治療剤

一般的名称ペンタミジンイセチオン酸塩

ベナンバックス注用300mg

べなんばっくすちゅうよう

Benambax for Injection

製造販売元/サノフィ株式会社

第1版
警告禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
0.2%
2.2%
頻度不明
頻度不明
5.4%
頻度不明
頻度不明
0.5%

その他の副作用

部位
頻度
副作用
心臓・血管
0.2%以上~5%未満
血液系
0.2%以上~5%未満
内分泌・代謝系
0.2%以上~5%未満
K・Na・Clの異常
内分泌・代謝系
0.2%未満
免疫系
0.2%以上~5%未満
脳・神経
0.2%以上~5%未満
脳・神経
0.2%未満
肺・呼吸
0.2%以上~5%未満
吸入投与時に咳嗽気管支痙攣咽頭刺激
肺・呼吸
頻度不明
胃腸・消化器系
5%以上
悪心嘔吐注2)
胃腸・消化器系
0.2%以上~5%未満
腎・尿路
5%以上
BUN上昇注3)
腎・尿路
0.2%以上~5%未満
肝臓まわり
0.2%以上~5%未満
全身・局所・適用部位
0.2%以上~5%未満
静脈内又は筋肉内投与時に局所の膿瘍壊死疼痛硬結
全身・局所・適用部位
0.2%未満
静脈内又は筋肉内投与時に局所の不快感
その他
0.2%以上~5%未満
その他
0.2%未満

併用注意

薬剤名等

QT延長を起こすおそれのある薬剤

[9.1.5 参照],[11.1.5 参照]

臨床症状・措置方法

QT延長及びTorsade de pointesを含む重篤な心室性不整脈が起こるおそれがある。

機序・危険因子

併用によりQT延長作用が増強すると考えられる。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

重篤な低血圧、低血糖及び不整脈があらわれることがある。「6.用法及び用量」、使用上の注意に特に留意し、このような症状が発現した場合は直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。[8.3 参照],[8.4 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.5 参照],[11.1.5 参照],[11.1.6 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  • 〈投与経路共通〉
    1. 2.1 本剤に対する過敏症の既往歴のある患者
    2. 2.2 ザルシタビンを投与中の患者[10.1 参照]
    3. 2.3 ホスカルネットナトリウムを投与中の患者[10.1 参照]
    4. 2.4 アミオダロン(注射剤)を投与中の患者[10.1 参照]
  • 〈吸入投与〉
    1. 2.5 換気障害が重症の患者(PaO2 60mmHg以下)[換気障害のため、薬剤の十分な拡散が得られないことがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

ベナンバックス注用300mg

有効成分 ペンタミジンイセチオン酸塩   300mg(1バイアル中)

3.2 製剤の性状

ベナンバックス注用300mg

pH 4.5~6.51)
浸透圧比 0.5~0.72)
性状・剤形 白色の塊又は粉末(注射剤)

              
1) 注射用水6mLで溶解後
              
2) 注射用水6mLで溶解後の生理食塩液に対する比
            

4. 効能又は効果

  • 適応菌種

    ニューモシスチス・カリニ

  • 適応症

    カリニ肺炎

5. 効能又は効果に関連する注意

本剤による重篤な副作用報告があるので、カリニ肺炎と確定診断された患者若しくは臨床的にカリニ肺炎が強く疑われる患者において、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。なお、投与に際しては使用上の注意、「6.用法及び用量」を厳守すること。

6. 用法及び用量

  • 〈静脈内・筋肉内投与〉

    通常、ペンタミジンイセチオン酸塩として4mg/kgを1日1回投与する。

    • (1)静脈内点滴投与
      • 日局注射用水3~5mLに溶解した後、日局ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液50~250mLに希釈し、1~2時間かけて点滴静注する。
    • (2)筋肉内投与
      • 日局注射用水3mLに溶解した後、2箇所以上の部位に分けて筋注する。
  • 〈吸入投与〉

    通常、ペンタミジンイセチオン酸塩として300~600mgを日局注射用水(1バイアルにつき3~5mL)に溶解し、吸入装置を用いて1日1回30分かけて投与する。吸入装置は5μm以下のエアロゾル粒子を生成する能力を有する超音波ネブライザー又はコンプレッサー式ネブライザー等を使用すること。なお、吸入装置により霧化能力、薬液槽容量が異なるので、使用する機種に応じて薬液を日局注射用水で適切な量に希釈して用いること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 14日間以上の投与は、腎機能障害等の副作用による危険性に対して治療上の有益性が上回ると判断した場合にのみ行うこと。

8. 重要な基本的注意

  • 〈投与経路共通〉
    1. 8.1 血液障害、ショック等を予測するため十分な問診を行うこと。[11.1.1 参照]
    2. 8.2 本剤投与前、投与中及び投与後を通じて、臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査、心電図検査等)を行うこと。[9.2 参照],[9.3 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照]
    3. 8.3 本剤投与後、突然重度の低血圧が起こることがあるので、患者の基礎血圧値をあらかじめ測定し、投与時には必ず患者を横臥させること。各回投与時並びに治療期間中一定の間隔で血圧を測定すること。[1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.5 参照]
    4. 8.4 本剤投与後、重度の低血糖、また、高血糖、糖尿病が起こることがあるので、治療期間中及び治療後も血糖値を測定、監視すること。[1 参照],[9.1.2 参照],[11.1.6 参照],[11.1.7 参照]
  • 〈吸入投与〉
    1. 8.5 吸入中に気管支痙攣が起こることがある。このような場合には、β-刺激性気管支拡張剤の投与が有効である。気管支収縮は喫煙者や気管支喘息の患者で起こりやすく、β-刺激性気管支拡張剤の前投与により気管支痙攣が予防できるとの海外での報告がある。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 低血圧又は高血圧症の患者

    症状を悪化させるおそれがある。[1 参照],[8.3 参照],[11.1.5 参照]

  2. 9.1.2 低血糖又は高血糖症の患者

    膵臓のβ細胞に作用し、症状を悪化させるおそれがある。[1 参照],[8.4 参照],[11.1.6 参照],[11.1.7 参照]

  3. 9.1.3 白血球減少、血小板減少、貧血のある患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  4. 9.1.4 低カルシウム血症の患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  5. 9.1.5 冠疾患の患者、心室性不整脈の既往のある患者、低カリウム血症の患者、低マグネシウム血症の患者、又は徐脈の患者

    QT延長及びTorsade de pointesを含む重篤な心室性不整脈が起こるおそれがある。[1 参照],[10.1 参照],[10.2 参照],[11.1.5 参照]

9.2 腎機能障害患者

腎機能障害を悪化させるとともに副作用も発現しやすくなるおそれがある。[8.2 参照],[11.1.4 参照]

9.3 肝機能障害患者

肝機能障害を悪化させるとともに副作用も発現しやすくなるおそれがある。[8.2 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で母体死亡、胎児毒性(後期死亡児数の増加、化骨の遅延)が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

定期的に検査を行うなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
    • ザルシタビン
      • ハイビッド
    •                       [2.2 参照]                     

    カリニ肺炎の治療のため本剤が必要になった場合は、ザルシタビンを休薬すること。海外で本剤(静注)との併用により劇症膵炎による死亡例が報告されている。

    機序不明

    腎障害の増強、低カルシウム血症が起こることがある。なお、海外で本剤(静注)との併用により、重篤な低カルシウム血症が発現した死亡例が報告されている。

    相加的に副作用(腎障害、低カルシウム血症)が増強する。

    併用によりTorsade de pointesのリスクが増加する。

    併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    QT延長を起こすおそれのある薬剤

                      [9.1.5 参照],[11.1.5 参照]

    QT延長及びTorsade de pointesを含む重篤な心室性不整脈が起こるおそれがある。

    併用によりQT延長作用が増強すると考えられる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック(0.2%)・アナフィラキシー(頻度不明)

                      [8.1 参照]               

    2. 11.1.2 Stevens-Johnson症候群(皮膚粘膜眼症候群)(頻度不明)
    3. 11.1.3 錯乱・幻覚(0.2%)
    4. 11.1.4 急性腎障害(0.7%)

      急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.2 参照],[9.2 参照],[10.1 参照]

    5. 11.1.5 低血圧(2.2%)、QT延長(頻度不明)、心室性不整脈(0.5%)、高度徐脈(頻度不明)

      重篤な低血圧、QT延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。また、高度徐脈があらわれることがある。[1 参照],[8.2 参照],[8.3 参照][9.1.1 参照],[9.1.5 参照],[10.1 参照],[10.2 参照]

    6. 11.1.6 低血糖(5.4%)

      重篤な低血糖があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。[1 参照],[8.4 参照],[9.1.2 参照]

    7. 11.1.7 高血糖、糖尿病(いずれも頻度不明)

      高血糖、糖尿病があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には投与を中止し、インスリンなどの適切な処置を行うこと。[8.4 参照],[9.1.2 参照]

    8. 11.1.8 膵炎(0.5%)

    11.2 その他の副作用

    5%以上

    0.2%以上~5%未満

    0.2%未満

    頻度不明

    心・血管系

    心室性頻脈、心電図ST異常

    血液

    白血球減少、血小板減少、貧血

    代謝異常

    K・Na・Clの異常

    Ca・Mgの異常

    過敏症

    発疹、発熱

    神経系

    しびれ感、めまい

    失神、神経痛

    呼吸器

    吸入投与時に、咳嗽、気管支痙攣、咽頭刺激

    呼吸困難、喘鳴

    消化器

    悪心・嘔吐注2)

    腹痛、下痢、味覚障害、食欲不振

    腎臓

    BUN上昇注3)

    血清クレアチニン上昇、血尿、無尿、乏尿

    肝臓

    AST・ALT・Al-P上昇、黄疸

    投与部位

    静脈内又は筋肉内投与時に、局所の膿瘍、壊死、疼痛、硬結

    静脈内又は筋肉内投与時に、局所の不快感

    その他

    静脈炎、CK上昇、LDH上昇

    顔面潮紅

    注1)発現頻度は使用成績調査を含む
    注2)静脈内・筋肉内投与:12.0%、吸入投与:4.7%
    注3)静脈内・筋肉内投与:6.3%、吸入投与:1.6%

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    • 〈投与経路共通〉
      1. 14.1.1 生理食塩液やブドウ糖液等で直接溶解すると懸濁・固化するおそれがあるので本剤の溶解には必ず日局注射用水を用いること。
      2. 14.1.2 溶解後の未使用残留分は廃棄すること。
    • 〈静脈内・筋肉内投与〉
      1. 14.1.3 溶解液をさらに日局生理食塩液や日局ブドウ糖注射液で希釈してもよいが、それ以外の注射液とは混合または希釈して使用しないこと。
    • 〈吸入投与〉
      1. 14.1.4 溶解液を他の薬剤と混合して使用しないこと。
      2. 14.1.5 換気性の良い部屋を使用し、取り扱い者は防護手段(手袋、マスク等)を講じ、できる限り被曝されないようにすること。

    14.2 薬剤投与時の注意

    • 〈筋肉内投与〉
      1. 14.2.1 神経走行部位を避けるように注意して注射すること。
      2. 14.2.2 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
    • 〈吸入投与〉
      1. 14.2.3 粒子径は効果に影響を及ぼすので、投与にあたっては注意すること。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    1. 15.1.1 海外において、リーシュマニア症に対して筋肉内投与した場合に、横紋筋融解症が報告されている。
    2. 15.1.2 後天性免疫不全症候群(AIDS)患者のカリニ肺炎治療において、本薬を吸入投与した患者では静脈内投与した患者に比べ治療効果が低いとの海外報告がある1) ,2)

    1. 警告

    重篤な低血圧、低血糖及び不整脈があらわれることがある。「6.用法及び用量」、使用上の注意に特に留意し、このような症状が発現した場合は直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。[8.3 参照],[8.4 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.5 参照],[11.1.5 参照],[11.1.6 参照]

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    • 〈投与経路共通〉
      1. 2.1 本剤に対する過敏症の既往歴のある患者
      2. 2.2 ザルシタビンを投与中の患者[10.1 参照]
      3. 2.3 ホスカルネットナトリウムを投与中の患者[10.1 参照]
      4. 2.4 アミオダロン(注射剤)を投与中の患者[10.1 参照]
    • 〈吸入投与〉
      1. 2.5 換気障害が重症の患者(PaO2 60mmHg以下)[換気障害のため、薬剤の十分な拡散が得られないことがある。]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    ベナンバックス注用300mg

    有効成分 ペンタミジンイセチオン酸塩   300mg(1バイアル中)

    3.2 製剤の性状

    ベナンバックス注用300mg

    pH 4.5~6.51)
    浸透圧比 0.5~0.72)
    性状・剤形 白色の塊又は粉末(注射剤)

                  
    1) 注射用水6mLで溶解後
                  
    2) 注射用水6mLで溶解後の生理食塩液に対する比
                

    4. 効能又は効果

    • 適応菌種

      ニューモシスチス・カリニ

    • 適応症

      カリニ肺炎

    5. 効能又は効果に関連する注意

    本剤による重篤な副作用報告があるので、カリニ肺炎と確定診断された患者若しくは臨床的にカリニ肺炎が強く疑われる患者において、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する。なお、投与に際しては使用上の注意、「6.用法及び用量」を厳守すること。

    6. 用法及び用量

    • 〈静脈内・筋肉内投与〉

      通常、ペンタミジンイセチオン酸塩として4mg/kgを1日1回投与する。

      • (1)静脈内点滴投与
        • 日局注射用水3~5mLに溶解した後、日局ブドウ糖注射液又は日局生理食塩液50~250mLに希釈し、1~2時間かけて点滴静注する。
      • (2)筋肉内投与
        • 日局注射用水3mLに溶解した後、2箇所以上の部位に分けて筋注する。
    • 〈吸入投与〉

      通常、ペンタミジンイセチオン酸塩として300~600mgを日局注射用水(1バイアルにつき3~5mL)に溶解し、吸入装置を用いて1日1回30分かけて投与する。吸入装置は5μm以下のエアロゾル粒子を生成する能力を有する超音波ネブライザー又はコンプレッサー式ネブライザー等を使用すること。なお、吸入装置により霧化能力、薬液槽容量が異なるので、使用する機種に応じて薬液を日局注射用水で適切な量に希釈して用いること。

    7. 用法及び用量に関連する注意

    1. 7.1 14日間以上の投与は、腎機能障害等の副作用による危険性に対して治療上の有益性が上回ると判断した場合にのみ行うこと。

    8. 重要な基本的注意

    • 〈投与経路共通〉
      1. 8.1 血液障害、ショック等を予測するため十分な問診を行うこと。[11.1.1 参照]
      2. 8.2 本剤投与前、投与中及び投与後を通じて、臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査、心電図検査等)を行うこと。[9.2 参照],[9.3 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照]
      3. 8.3 本剤投与後、突然重度の低血圧が起こることがあるので、患者の基礎血圧値をあらかじめ測定し、投与時には必ず患者を横臥させること。各回投与時並びに治療期間中一定の間隔で血圧を測定すること。[1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.5 参照]
      4. 8.4 本剤投与後、重度の低血糖、また、高血糖、糖尿病が起こることがあるので、治療期間中及び治療後も血糖値を測定、監視すること。[1 参照],[9.1.2 参照],[11.1.6 参照],[11.1.7 参照]
    • 〈吸入投与〉
      1. 8.5 吸入中に気管支痙攣が起こることがある。このような場合には、β-刺激性気管支拡張剤の投与が有効である。気管支収縮は喫煙者や気管支喘息の患者で起こりやすく、β-刺激性気管支拡張剤の前投与により気管支痙攣が予防できるとの海外での報告がある。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 低血圧又は高血圧症の患者

      症状を悪化させるおそれがある。[1 参照],[8.3 参照],[11.1.5 参照]

    2. 9.1.2 低血糖又は高血糖症の患者

      膵臓のβ細胞に作用し、症状を悪化させるおそれがある。[1 参照],[8.4 参照],[11.1.6 参照],[11.1.7 参照]

    3. 9.1.3 白血球減少、血小板減少、貧血のある患者

      症状を悪化させるおそれがある。

    4. 9.1.4 低カルシウム血症の患者

      症状を悪化させるおそれがある。

    5. 9.1.5 冠疾患の患者、心室性不整脈の既往のある患者、低カリウム血症の患者、低マグネシウム血症の患者、又は徐脈の患者

      QT延長及びTorsade de pointesを含む重篤な心室性不整脈が起こるおそれがある。[1 参照],[10.1 参照],[10.2 参照],[11.1.5 参照]

    9.2 腎機能障害患者

    腎機能障害を悪化させるとともに副作用も発現しやすくなるおそれがある。[8.2 参照],[11.1.4 参照]

    9.3 肝機能障害患者

    肝機能障害を悪化させるとともに副作用も発現しやすくなるおそれがある。[8.2 参照]

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で母体死亡、胎児毒性(後期死亡児数の増加、化骨の遅延)が報告されている。

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

    9.7 小児等

    小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

    9.8 高齢者

    定期的に検査を行うなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

    10. 相互作用

      10.1 併用禁忌(併用しないこと)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
      • ザルシタビン
        • ハイビッド
      •                       [2.2 参照]                     

      カリニ肺炎の治療のため本剤が必要になった場合は、ザルシタビンを休薬すること。海外で本剤(静注)との併用により劇症膵炎による死亡例が報告されている。

      機序不明

      腎障害の増強、低カルシウム血症が起こることがある。なお、海外で本剤(静注)との併用により、重篤な低カルシウム血症が発現した死亡例が報告されている。

      相加的に副作用(腎障害、低カルシウム血症)が増強する。

      併用によりTorsade de pointesのリスクが増加する。

      併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      QT延長を起こすおそれのある薬剤

                        [9.1.5 参照],[11.1.5 参照]

      QT延長及びTorsade de pointesを含む重篤な心室性不整脈が起こるおそれがある。

      併用によりQT延長作用が増強すると考えられる。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 ショック(0.2%)・アナフィラキシー(頻度不明)

                        [8.1 参照]               

      2. 11.1.2 Stevens-Johnson症候群(皮膚粘膜眼症候群)(頻度不明)
      3. 11.1.3 錯乱・幻覚(0.2%)
      4. 11.1.4 急性腎障害(0.7%)

        急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.2 参照],[9.2 参照],[10.1 参照]

      5. 11.1.5 低血圧(2.2%)、QT延長(頻度不明)、心室性不整脈(0.5%)、高度徐脈(頻度不明)

        重篤な低血圧、QT延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。また、高度徐脈があらわれることがある。[1 参照],[8.2 参照],[8.3 参照][9.1.1 参照],[9.1.5 参照],[10.1 参照],[10.2 参照]

      6. 11.1.6 低血糖(5.4%)

        重篤な低血糖があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には直ちに本薬の投与を中止し、再投与しないこと。[1 参照],[8.4 参照],[9.1.2 参照]

      7. 11.1.7 高血糖、糖尿病(いずれも頻度不明)

        高血糖、糖尿病があらわれることがあるので、このような症状が発現した場合には投与を中止し、インスリンなどの適切な処置を行うこと。[8.4 参照],[9.1.2 参照]

      8. 11.1.8 膵炎(0.5%)

      11.2 その他の副作用

      5%以上

      0.2%以上~5%未満

      0.2%未満

      頻度不明

      心・血管系

      心室性頻脈、心電図ST異常

      血液

      白血球減少、血小板減少、貧血

      代謝異常

      K・Na・Clの異常

      Ca・Mgの異常

      過敏症

      発疹、発熱

      神経系

      しびれ感、めまい

      失神、神経痛

      呼吸器

      吸入投与時に、咳嗽、気管支痙攣、咽頭刺激

      呼吸困難、喘鳴

      消化器

      悪心・嘔吐注2)

      腹痛、下痢、味覚障害、食欲不振

      腎臓

      BUN上昇注3)

      血清クレアチニン上昇、血尿、無尿、乏尿

      肝臓

      AST・ALT・Al-P上昇、黄疸

      投与部位

      静脈内又は筋肉内投与時に、局所の膿瘍、壊死、疼痛、硬結

      静脈内又は筋肉内投与時に、局所の不快感

      その他

      静脈炎、CK上昇、LDH上昇

      顔面潮紅

      注1)発現頻度は使用成績調査を含む
      注2)静脈内・筋肉内投与:12.0%、吸入投与:4.7%
      注3)静脈内・筋肉内投与:6.3%、吸入投与:1.6%

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤調製時の注意

      • 〈投与経路共通〉
        1. 14.1.1 生理食塩液やブドウ糖液等で直接溶解すると懸濁・固化するおそれがあるので本剤の溶解には必ず日局注射用水を用いること。
        2. 14.1.2 溶解後の未使用残留分は廃棄すること。
      • 〈静脈内・筋肉内投与〉
        1. 14.1.3 溶解液をさらに日局生理食塩液や日局ブドウ糖注射液で希釈してもよいが、それ以外の注射液とは混合または希釈して使用しないこと。
      • 〈吸入投与〉
        1. 14.1.4 溶解液を他の薬剤と混合して使用しないこと。
        2. 14.1.5 換気性の良い部屋を使用し、取り扱い者は防護手段(手袋、マスク等)を講じ、できる限り被曝されないようにすること。

      14.2 薬剤投与時の注意

      • 〈筋肉内投与〉
        1. 14.2.1 神経走行部位を避けるように注意して注射すること。
        2. 14.2.2 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合には直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
      • 〈吸入投与〉
        1. 14.2.3 粒子径は効果に影響を及ぼすので、投与にあたっては注意すること。

      15. その他の注意

      15.1 臨床使用に基づく情報

      1. 15.1.1 海外において、リーシュマニア症に対して筋肉内投与した場合に、横紋筋融解症が報告されている。
      2. 15.1.2 後天性免疫不全症候群(AIDS)患者のカリニ肺炎治療において、本薬を吸入投与した患者では静脈内投与した患者に比べ治療効果が低いとの海外報告がある1) ,2)

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      876419
      ブランドコード
      6419400D1037
      承認番号
      22100AMX01371
      販売開始年月
      1989-06
      貯法
      室温保存
      有効期間
      5年
      規制区分
      2, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
      • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
      • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
      • この情報を使用することにより生じたいかなる損害についても、当サイトは一切の責任を負いません。