薬効分類名抗ウイルス化学療法剤

一般的名称注射用アシクロビル

アシクロビル点滴静注用250mg「NIG」

あしくろびるてんてきじょうちゅうよう250mg「NIG」

Aciclovir for I.V. Infusion

製造販売元/日医工岐阜工場株式会社、販売元/日医工株式会社

第3版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
0.02%
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
免疫系
0.1%~5%未満
免疫系
0.1%未満
免疫系
頻度不明
血液系
0.1%~5%未満
肝臓まわり
0.1%~5%未満
肝臓まわり
頻度不明
腎・尿路
0.1%~5%未満
腎・尿路
0.1%未満
腎・尿路
頻度不明
胃腸・消化器系
0.1%~5%未満
胃腸・消化器系
0.1%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
心臓・血管
0.1%~5%未満
心臓・血管
0.1%未満
心臓・血管
頻度不明
運動器
頻度不明
全身・局所・適用部位
0.1%~5%未満
全身倦怠発熱頭痛
全身・局所・適用部位
0.1%未満
全身・局所・適用部位
頻度不明
全身・局所・適用部位
0.1%未満
注射部壊死
全身・局所・適用部位
頻度不明

併用注意

薬剤名等

プロベネシド

臨床症状・措置方法

本剤の排泄が抑制され、本剤の平均血漿中半減期が18%延長し、平均血漿中濃度曲線下面積が40%増加するとの報告がある。特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること。

機序・危険因子

プロベネシドは尿細管分泌に関わるOAT1及びMATE1を阻害するため、本剤の腎排泄が抑制されると考えられる。

薬剤名等

シメチジン

臨床症状・措置方法

アシクロビルの排泄が抑制され、アシクロビルの平均血漿中濃度曲線下面積が27%増加するとの報告がある(バラシクロビル塩酸塩でのデータ)。特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること。

機序・危険因子

シメチジンは尿細管分泌に関わるOAT1、MATE1及びMATE2-Kを阻害するため、アシクロビルの腎排泄が抑制されると考えられる。

薬剤名等

ミコフェノール酸 モフェチル

臨床症状・措置方法

本剤及びミコフェノール酸 モフェチル代謝物の排泄が抑制され、両方の平均血漿中濃度曲線下面積が増加するとの報告がある。特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること。

機序・危険因子

本剤とミコフェノール酸 モフェチル代謝物が尿細管分泌で競合すると考えられる。

薬剤名等

テオフィリン

臨床症状・措置方法

本剤との併用によりテオフィリンの中毒症状があらわれることがある。

機序・危険因子

機序は不明であるが、本剤がテオフィリンの代謝を阻害するためテオフィリンの血中濃度が上昇することが考えられる。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分あるいはバラシクロビル塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アシクロビル点滴静注用250mg「NIG」

有効成分 1バイアル中:アシクロビル   250mg
添加剤 pH調節剤

3.2 製剤の性状

アシクロビル点滴静注用250mg「NIG」

pH 10.7〜11.7 10.0〜11.0※※
浸透圧比 0.6〜0.7 1.0〜1.2※※
色・性状 白色〜微黄白色の軽質の塊又は粉末

※  水(10mL)に溶かした液
※※ 生理食塩液(100mL)に溶かした液

4. 効能又は効果

  • 単純ヘルペスウイルス及び水痘・帯状疱疹ウイルスに起因する下記感染症

    免疫機能の低下した患者(悪性腫瘍・自己免疫疾患など)に発症した単純疱疹・水痘・帯状疱疹
    脳炎・髄膜炎

  • 新生児単純ヘルペスウイルス感染症

6. 用法及び用量

  • 〈単純ヘルペスウイルス及び水痘・帯状疱疹ウイルスに起因する下記感染症:免疫機能の低下した患者(悪性腫瘍・自己免疫疾患など)に発症した単純疱疹・水痘・帯状疱疹、脳炎・髄膜炎〉
  • [成人]

    通常、成人にはアシクロビルとして1回体重1kg当たり5mgを1日3回、8時間毎に1時間以上かけて、7日間点滴静注する。
    なお、脳炎・髄膜炎においては、必要に応じて投与期間の延長もしくは増量ができる。ただし、上限は1回体重1kg当たり10mgまでとする。

  • [小児]

    通常、小児にはアシクロビルとして1回体重1kg当たり5mgを1日3回、8時間毎に1時間以上かけて、7日間点滴静注する。
    なお、必要に応じて増量できるが、上限は1回体重1kg当たり20mgまでとする。
    さらに、脳炎・髄膜炎においては、投与期間の延長もできる。

  • 〈新生児単純ヘルペスウイルス感染症〉

    通常、新生児にはアシクロビルとして1回体重1kg当たり10mgを1日3回、8時間毎に1時間以上かけて、10日間点滴静注する。
    なお、必要に応じて投与期間の延長もしくは増量ができる。ただし、上限は1回体重1kg当たり20mgまでとする。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤の投与は、発病初期に近いほど効果が期待できるので、早期に投与を開始することが望ましい。
  2. 7.2 クレアチニンクリアランスに応じた本剤の投与間隔及び減量の標準的な目安は下表のとおりである(外国人データ)。[8 参照],[9.2.1 参照],[9.8 参照],[13.1 参照],[16.6.1 参照]

    クレアチニンクリアランス
    (mL/min/1.73m2

    標準1回投与量に対応する百分率(%)

    投与間隔
    (時間)

    >50

    100

    8

    25~50

    100

    12

    10~25

    100

    24

    0~10

    50

    24

8. 重要な基本的注意

意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。なお、腎機能障害患者では、特に意識障害等があらわれやすいので、患者の状態によっては従事させないよう注意すること。[7.2 参照],[9.2.1 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 脱水症状をおこしやすいと考えられる患者(腎障害のある患者又は腎機能が低下している患者、高齢者等)

    適切な水分補給を行うこと。[9.2.1 参照],[9.8 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎障害のある患者、腎機能が低下している患者

    投与間隔及び投与量を調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤の曝露量が増加した場合には、精神神経症状や腎機能障害が発現する危険性が高い。[7.2 参照],[8 参照],[9.1.1 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照],[13.1 参照],[16.6.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 肝障害のある患者

    肝障害が増悪するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)の妊娠10日目に、母動物に腎障害のあらわれる大量(200mg/kg/day以上)を皮下投与した実験では、胎児に頭部及び尾の異常が認められたと報告されている1)

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。アシクロビルは、ヒト母乳中への移行が報告されている。[16.3.4 参照]

9.8 高齢者

投与間隔及び投与量を調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。本剤の曝露量が増加した場合には、精神神経症状や腎機能障害が発現する危険性が高い。[7.2 参照],[9.1.1 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照],[13.1 参照]

10. 相互作用

  • アシクロビルは、OAT1、MATE1及びMATE2-Kの基質である。[16.7 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

プロベネシド

本剤の排泄が抑制され、本剤の平均血漿中半減期が18%延長し、平均血漿中濃度曲線下面積が40%増加するとの報告がある2) 。特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること。

プロベネシドは尿細管分泌に関わるOAT1及びMATE1を阻害するため、本剤の腎排泄が抑制されると考えられる。

シメチジン

アシクロビルの排泄が抑制され、アシクロビルの平均血漿中濃度曲線下面積が27%増加するとの報告がある(バラシクロビル塩酸塩でのデータ)3) 。特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること。

シメチジンは尿細管分泌に関わるOAT1、MATE1及びMATE2-Kを阻害するため、アシクロビルの腎排泄が抑制されると考えられる。

ミコフェノール酸 モフェチル

本剤及びミコフェノール酸 モフェチル代謝物の排泄が抑制され、両方の平均血漿中濃度曲線下面積が増加するとの報告がある4) 。特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること。

本剤とミコフェノール酸 モフェチル代謝物が尿細管分泌で競合すると考えられる。

テオフィリン

本剤との併用によりテオフィリンの中毒症状があらわれることがある5)

機序は不明であるが、本剤がテオフィリンの代謝を阻害するためテオフィリンの血中濃度が上昇することが考えられる。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 アナフィラキシーショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.06%)

    アナフィラキシーショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血管性浮腫等)があらわれることがある。

  2. 11.1.2 汎血球減少(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)、播種性血管内凝固症候群(DIC)(0.02%)、血小板減少性紫斑病(頻度不明)
  3. 11.1.3 急性腎障害、尿細管間質性腎炎(いずれも頻度不明)

    [9.2.1 参照],[9.8 参照],[13.1 参照]

  4. 11.1.4 精神神経症状(0.2%)

    意識障害(昏睡)、せん妄、妄想、幻覚、錯乱、痙攣、てんかん発作、麻痺、脳症等があらわれることがある。一般に精神神経症状は本剤の投与中止により回復する。[9.2.1 参照],[9.8 参照],[13.1 参照]

  5. 11.1.5 **中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症、多形紅斑(いずれも頻度不明)
  6. 11.1.6 呼吸抑制(頻度不明)、無呼吸(0.02%)
  7. 11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)
  8. 11.1.8 肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
  9. 11.1.9 急性膵炎(頻度不明)

11.2 その他の副作用

0.1%~5%未満

0.1%未満

頻度不明

過敏症

発熱、発疹、紅斑、蕁麻疹

瘙痒

水疱、固定薬疹、光線過敏症

血液

貧血

紫斑、血小板減少、顆粒球減少、好酸球増多、リンパ球増多

出血、白血球増多、好塩基球増多、リンパ球減少、血小板増多

肝臓

肝機能検査値異常(AST、ALT等の上昇)

肝腫大

腎臓・泌尿器

BUN上昇、血清クレアチニン値上昇

蛋白尿、血尿、尿円柱

乏尿、膿尿、結晶尿、尿閉、排尿困難

消化器

嘔気、嘔吐、腹痛、胃痛、心窩部痛、胃不快感

下痢、軟便、食欲不振

胃炎、消化不良、舌炎、口渇、便秘、鼓腸放屁

精神神経系

意識障害、傾眠、見当識障害、情動失禁、そう状態、多弁、不安、れん縮、しびれ感、振戦、めまい、眠気

感情鈍麻、うつ状態、集中力障害、徘徊、離人症、興奮、健忘、不眠、言語障害、独語、異常感覚、運動失調、歩行異常、不随意運動、眼振等

循環器

胸痛

頻脈、動悸、血圧上昇

不整脈、血圧低下

筋骨格

関節痛、筋肉痛

全身症状

全身倦怠感、発熱、頭痛

蒼白、ほてり、悪寒

失神、浮腫、脱力感、筋力低下

適用部位

注射部壊死

注射部炎症

その他

呼吸困難、血清トリグリセライド値上昇、血清コレステロール値上昇、血清蛋白低下、尿糖

肺炎、咽頭炎、喘鳴、胸水、疼痛、難聴、結膜炎、視力異常、味覚障害、脱毛、発汗、低ナトリウム血症、血清アルブミン低下、AG比低下、血清カリウム値上昇

発現頻度には使用成績調査の結果を含む。

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    血清クレアチニン及びBUNの上昇に続き腎不全の発現が認められている。また、過量静脈内投与後に、精神神経症状(錯乱、幻覚、興奮、てんかん発作、昏睡等)が認められている。[7.2 参照],[9.2.1 参照],[9.8 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照]

  2. 13.2 処置

    血液透析により、アシクロビルを血中より効率的に除去することができる。[16.6.1 参照]

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 調製方法
    1. (1) 1バイアル(アシクロビル250mgを含有)を日局注射用水又は日局生理食塩液10mLに溶解し、投与量に相当する量を1バイアル当たり100mL以上の補液で希釈する(用時調製)。なお、補液で希釈する際、補液によっては白濁あるいは結晶が析出する場合があるのでそのような場合には使用しないこと。
    2. (2) 希釈溶液を含め、調製溶液の冷却は結晶の析出をまねきやすいので冷却しないこと。
    3. (3) 溶液の調製後は速やかに使用し、使用残りの溶液は廃棄すること。
  2. 14.1.2 配合変化

    本剤はアルカリ性を呈し、pH等の変化により配合変化が起こりやすいので、他剤との混注は可能な限り避けること。

14.2 薬剤投与時の注意

点滴静注に際し、ときに投与部位の血管痛を訴えたり、血管の脆弱化(血管外へ漏れやすくなる)があらわれることがあるので、薬液が血管外へ漏れないように慎重に投与すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

高度の肥満を有する女性7例(標準体重の203±20.6%)に5mg/kgを投与したところ標準体重の女性5例(標準体重の96.3±15.4%)に比しアシクロビル血中濃度(Cmax及び投与後12時間値)が約2倍となったが、体重当たりのアシクロビルの全身クリアランス及び分布容積をそれぞれ標準体重で補正した値は両者間に差がなかった。このような高度の肥満患者に本剤を投与する場合には、標準体重に基づいた用量で投与すべきとの報告がある6)

15.2 非臨床試験に基づく情報

骨髄小核試験において、高用量(マウス腹腔内投与、180mg/kg以上)で染色体異常の誘発性を疑わせる所見が得られている。Ames試験、マウス優性致死試験等では陰性であったが、マウスに180、360、720mg/kgを腹腔内1回投与した骨髄小核試験では、小核出現頻度に用量相関性の有意な増加が認められた。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分あるいはバラシクロビル塩酸塩に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アシクロビル点滴静注用250mg「NIG」

有効成分 1バイアル中:アシクロビル   250mg
添加剤 pH調節剤

3.2 製剤の性状

アシクロビル点滴静注用250mg「NIG」

pH 10.7〜11.7 10.0〜11.0※※
浸透圧比 0.6〜0.7 1.0〜1.2※※
色・性状 白色〜微黄白色の軽質の塊又は粉末

※  水(10mL)に溶かした液
※※ 生理食塩液(100mL)に溶かした液

4. 効能又は効果

  • 単純ヘルペスウイルス及び水痘・帯状疱疹ウイルスに起因する下記感染症

    免疫機能の低下した患者(悪性腫瘍・自己免疫疾患など)に発症した単純疱疹・水痘・帯状疱疹
    脳炎・髄膜炎

  • 新生児単純ヘルペスウイルス感染症

6. 用法及び用量

  • 〈単純ヘルペスウイルス及び水痘・帯状疱疹ウイルスに起因する下記感染症:免疫機能の低下した患者(悪性腫瘍・自己免疫疾患など)に発症した単純疱疹・水痘・帯状疱疹、脳炎・髄膜炎〉
  • [成人]

    通常、成人にはアシクロビルとして1回体重1kg当たり5mgを1日3回、8時間毎に1時間以上かけて、7日間点滴静注する。
    なお、脳炎・髄膜炎においては、必要に応じて投与期間の延長もしくは増量ができる。ただし、上限は1回体重1kg当たり10mgまでとする。

  • [小児]

    通常、小児にはアシクロビルとして1回体重1kg当たり5mgを1日3回、8時間毎に1時間以上かけて、7日間点滴静注する。
    なお、必要に応じて増量できるが、上限は1回体重1kg当たり20mgまでとする。
    さらに、脳炎・髄膜炎においては、投与期間の延長もできる。

  • 〈新生児単純ヘルペスウイルス感染症〉

    通常、新生児にはアシクロビルとして1回体重1kg当たり10mgを1日3回、8時間毎に1時間以上かけて、10日間点滴静注する。
    なお、必要に応じて投与期間の延長もしくは増量ができる。ただし、上限は1回体重1kg当たり20mgまでとする。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤の投与は、発病初期に近いほど効果が期待できるので、早期に投与を開始することが望ましい。
  2. 7.2 クレアチニンクリアランスに応じた本剤の投与間隔及び減量の標準的な目安は下表のとおりである(外国人データ)。[8 参照],[9.2.1 参照],[9.8 参照],[13.1 参照],[16.6.1 参照]

    クレアチニンクリアランス
    (mL/min/1.73m2

    標準1回投与量に対応する百分率(%)

    投与間隔
    (時間)

    >50

    100

    8

    25~50

    100

    12

    10~25

    100

    24

    0~10

    50

    24

8. 重要な基本的注意

意識障害等があらわれることがあるので、自動車の運転等、危険を伴う機械の操作に従事する際には注意するよう患者に十分に説明すること。なお、腎機能障害患者では、特に意識障害等があらわれやすいので、患者の状態によっては従事させないよう注意すること。[7.2 参照],[9.2.1 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 脱水症状をおこしやすいと考えられる患者(腎障害のある患者又は腎機能が低下している患者、高齢者等)

    適切な水分補給を行うこと。[9.2.1 参照],[9.8 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎障害のある患者、腎機能が低下している患者

    投与間隔及び投与量を調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤の曝露量が増加した場合には、精神神経症状や腎機能障害が発現する危険性が高い。[7.2 参照],[8 参照],[9.1.1 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照],[13.1 参照],[16.6.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 肝障害のある患者

    肝障害が増悪するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)の妊娠10日目に、母動物に腎障害のあらわれる大量(200mg/kg/day以上)を皮下投与した実験では、胎児に頭部及び尾の異常が認められたと報告されている1)

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。アシクロビルは、ヒト母乳中への移行が報告されている。[16.3.4 参照]

9.8 高齢者

投与間隔及び投与量を調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。本剤の曝露量が増加した場合には、精神神経症状や腎機能障害が発現する危険性が高い。[7.2 参照],[9.1.1 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照],[13.1 参照]

10. 相互作用

  • アシクロビルは、OAT1、MATE1及びMATE2-Kの基質である。[16.7 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

プロベネシド

本剤の排泄が抑制され、本剤の平均血漿中半減期が18%延長し、平均血漿中濃度曲線下面積が40%増加するとの報告がある2) 。特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること。

プロベネシドは尿細管分泌に関わるOAT1及びMATE1を阻害するため、本剤の腎排泄が抑制されると考えられる。

シメチジン

アシクロビルの排泄が抑制され、アシクロビルの平均血漿中濃度曲線下面積が27%増加するとの報告がある(バラシクロビル塩酸塩でのデータ)3) 。特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること。

シメチジンは尿細管分泌に関わるOAT1、MATE1及びMATE2-Kを阻害するため、アシクロビルの腎排泄が抑制されると考えられる。

ミコフェノール酸 モフェチル

本剤及びミコフェノール酸 モフェチル代謝物の排泄が抑制され、両方の平均血漿中濃度曲線下面積が増加するとの報告がある4) 。特に腎機能低下の可能性がある患者(高齢者等)には慎重に投与すること。

本剤とミコフェノール酸 モフェチル代謝物が尿細管分泌で競合すると考えられる。

テオフィリン

本剤との併用によりテオフィリンの中毒症状があらわれることがある5)

機序は不明であるが、本剤がテオフィリンの代謝を阻害するためテオフィリンの血中濃度が上昇することが考えられる。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 アナフィラキシーショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.06%)

    アナフィラキシーショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血管性浮腫等)があらわれることがある。

  2. 11.1.2 汎血球減少(頻度不明)、無顆粒球症(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)、播種性血管内凝固症候群(DIC)(0.02%)、血小板減少性紫斑病(頻度不明)
  3. 11.1.3 急性腎障害、尿細管間質性腎炎(いずれも頻度不明)

    [9.2.1 参照],[9.8 参照],[13.1 参照]

  4. 11.1.4 精神神経症状(0.2%)

    意識障害(昏睡)、せん妄、妄想、幻覚、錯乱、痙攣、てんかん発作、麻痺、脳症等があらわれることがある。一般に精神神経症状は本剤の投与中止により回復する。[9.2.1 参照],[9.8 参照],[13.1 参照]

  5. 11.1.5 **中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症、多形紅斑(いずれも頻度不明)
  6. 11.1.6 呼吸抑制(頻度不明)、無呼吸(0.02%)
  7. 11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)
  8. 11.1.8 肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
  9. 11.1.9 急性膵炎(頻度不明)

11.2 その他の副作用

0.1%~5%未満

0.1%未満

頻度不明

過敏症

発熱、発疹、紅斑、蕁麻疹

瘙痒

水疱、固定薬疹、光線過敏症

血液

貧血

紫斑、血小板減少、顆粒球減少、好酸球増多、リンパ球増多

出血、白血球増多、好塩基球増多、リンパ球減少、血小板増多

肝臓

肝機能検査値異常(AST、ALT等の上昇)

肝腫大

腎臓・泌尿器

BUN上昇、血清クレアチニン値上昇

蛋白尿、血尿、尿円柱

乏尿、膿尿、結晶尿、尿閉、排尿困難

消化器

嘔気、嘔吐、腹痛、胃痛、心窩部痛、胃不快感

下痢、軟便、食欲不振

胃炎、消化不良、舌炎、口渇、便秘、鼓腸放屁

精神神経系

意識障害、傾眠、見当識障害、情動失禁、そう状態、多弁、不安、れん縮、しびれ感、振戦、めまい、眠気

感情鈍麻、うつ状態、集中力障害、徘徊、離人症、興奮、健忘、不眠、言語障害、独語、異常感覚、運動失調、歩行異常、不随意運動、眼振等

循環器

胸痛

頻脈、動悸、血圧上昇

不整脈、血圧低下

筋骨格

関節痛、筋肉痛

全身症状

全身倦怠感、発熱、頭痛

蒼白、ほてり、悪寒

失神、浮腫、脱力感、筋力低下

適用部位

注射部壊死

注射部炎症

その他

呼吸困難、血清トリグリセライド値上昇、血清コレステロール値上昇、血清蛋白低下、尿糖

肺炎、咽頭炎、喘鳴、胸水、疼痛、難聴、結膜炎、視力異常、味覚障害、脱毛、発汗、低ナトリウム血症、血清アルブミン低下、AG比低下、血清カリウム値上昇

発現頻度には使用成績調査の結果を含む。

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    血清クレアチニン及びBUNの上昇に続き腎不全の発現が認められている。また、過量静脈内投与後に、精神神経症状(錯乱、幻覚、興奮、てんかん発作、昏睡等)が認められている。[7.2 参照],[9.2.1 参照],[9.8 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照]

  2. 13.2 処置

    血液透析により、アシクロビルを血中より効率的に除去することができる。[16.6.1 参照]

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 調製方法
    1. (1) 1バイアル(アシクロビル250mgを含有)を日局注射用水又は日局生理食塩液10mLに溶解し、投与量に相当する量を1バイアル当たり100mL以上の補液で希釈する(用時調製)。なお、補液で希釈する際、補液によっては白濁あるいは結晶が析出する場合があるのでそのような場合には使用しないこと。
    2. (2) 希釈溶液を含め、調製溶液の冷却は結晶の析出をまねきやすいので冷却しないこと。
    3. (3) 溶液の調製後は速やかに使用し、使用残りの溶液は廃棄すること。
  2. 14.1.2 配合変化

    本剤はアルカリ性を呈し、pH等の変化により配合変化が起こりやすいので、他剤との混注は可能な限り避けること。

14.2 薬剤投与時の注意

点滴静注に際し、ときに投与部位の血管痛を訴えたり、血管の脆弱化(血管外へ漏れやすくなる)があらわれることがあるので、薬液が血管外へ漏れないように慎重に投与すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

高度の肥満を有する女性7例(標準体重の203±20.6%)に5mg/kgを投与したところ標準体重の女性5例(標準体重の96.3±15.4%)に比しアシクロビル血中濃度(Cmax及び投与後12時間値)が約2倍となったが、体重当たりのアシクロビルの全身クリアランス及び分布容積をそれぞれ標準体重で補正した値は両者間に差がなかった。このような高度の肥満患者に本剤を投与する場合には、標準体重に基づいた用量で投与すべきとの報告がある6)

15.2 非臨床試験に基づく情報

骨髄小核試験において、高用量(マウス腹腔内投与、180mg/kg以上)で染色体異常の誘発性を疑わせる所見が得られている。Ames試験、マウス優性致死試験等では陰性であったが、マウスに180、360、720mg/kgを腹腔内1回投与した骨髄小核試験では、小核出現頻度に用量相関性の有意な増加が認められた。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
87625
ブランドコード
6250401F1287
承認番号
23100AMX00063
販売開始年月
1996-07
貯法
室温保存
有効期間
2年
規制区分
12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
  • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
  • この情報を使用することにより生じたいかなる損害についても、当サイトは一切の責任を負いません。