薬効分類名抗ウイルス剤

一般的名称ファビピラビル

アビガン錠200mg

あびがんじょう200mg

AVIGAN Tablets 200mg

製造販売元/富士フイルム富山化学株式会社

第3版
警告禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
0.2%
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
免疫系
1%以上
免疫系
0.5~1%未満
免疫系
0.5%未満
免疫系
頻度不明
肝臓まわり
1%以上
肝臓まわり
0.5~1%未満
肝臓まわり
0.5%未満
肝臓まわり
頻度不明
腎・尿路
1%以上
腎・尿路
0.5~1%未満
腎・尿路
0.5%未満
腎・尿路
頻度不明
胃腸・消化器系
1%以上
下痢(4.5%)
胃腸・消化器系
0.5~1%未満
胃腸・消化器系
0.5%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
血液系
1%以上
血液系
0.5~1%未満
血液系
頻度不明
内分泌・代謝系
1%以上
内分泌・代謝系
0.5~1%未満
内分泌・代謝系
0.5%未満
内分泌・代謝系
頻度不明
肺・呼吸
1%以上
肺・呼吸
0.5~1%未満
肺・呼吸
0.5%未満
肺・呼吸
頻度不明
その他
1%以上
その他
0.5~1%未満
その他
頻度不明

併用注意

薬剤名等

ピラジナミド

臨床症状・措置方法

血中尿酸値が上昇する。
ピラジナミド1.5g 1日1回、本剤1200mg/400mg 1日2回が投与されたとき、血中尿酸値は、ピラジナミド単独投与時及び本剤併用投与時でそれぞれ11.6mg/dL及び13.9mg/dLであった。

機序・危険因子

腎尿細管における尿酸の再吸収を相加的に促進させる。

薬剤名等

CYP2C8で代謝される薬剤

  • レパグリニド

[16.7.2 参照]

臨床症状・措置方法

左記薬剤の血中濃度が上昇し、左記薬剤の副作用が発現するおそれがある。

機序・危険因子

CYP2C8を阻害することにより、左記薬剤の血中濃度を上昇させる。

薬剤名等

テオフィリン[16.7.2 参照]

臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現するおそれがある。

機序・危険因子

XOを介した相互作用により、本剤の血中濃度を上昇させることが考えられる。

薬剤名等

ファムシクロビル

スリンダク

臨床症状・措置方法

これらの薬剤の効果を減弱させるおそれがある。

機序・危険因子

本剤がAOを阻害する ことにより、これらの薬剤の活性化体の血中濃度を低下させることが考えられる。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉
本剤は、他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分な新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症が発生し、本剤を当該インフルエンザウイルスへの対策に使用すると国が判断した場合にのみ、患者への投与が検討される医薬品である。本剤の使用に際しては、国が示す当該インフルエンザウイルスへの対策の情報を含め、最新の情報を随時参照し、適切な患者に対して使用すること。
新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症に対する本剤の投与経験はない。電子添文中の副作用、臨床成績等の情報については、承認用法及び用量より低用量で実施した国内臨床試験に加え海外での臨床成績に基づき記載している。

1. 警告

  • 〈重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症〉
  1. 1.1 *本剤は重症感染症診療体制が整備され、緊急時に十分な措置が可能な医療機関において、本剤について十分な知識をもつ医師のもと、入院管理下で投与すること。
  • 〈効能共通〉
  1. 1.2 動物実験において、本剤は初期胚の致死及び催奇形性が確認されていることから、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[1.4 参照],[2.1 参照],[9.5 参照]
  2. 1.3 *妊娠する可能性のある女性に投与する場合は、投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で、投与を開始すること。また、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後10日間はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること。なお、本剤の投与期間中に妊娠が疑われる場合には、直ちに投与を中止し、医師等に連絡するよう患者を指導すること。[9.4.1 参照]
  3. 1.4 *治療開始に先立ち、患者又はその家族等に有効性及び危険性(胎児への曝露の危険性を含む)を十分に文書にて説明し、同意を得てから投与を開始すること。[1.2 参照],[2.1 参照],[9.5 参照]
  • 〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉
  1. 1.5 本剤の投与にあたっては、本剤の必要性を慎重に検討すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[1.2 参照],[1.4 参照],[9.5 参照]
  2. 2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アビガン錠200mg

有効成分 1錠中
ファビピラビル 200mg  
添加剤 ポビドン、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、フマル酸ステアリルナトリウム、ヒプロメロース、酸化チタン、タルク、黄色三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

アビガン錠200mg

外形                                        
色・剤形 淡黄色のフィルムコーティング錠
大きさ
(mm)
直径:約8.7、厚さ:約4.3

4. 効能又は効果

*〇新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症(ただし、他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分なものに限る。)
〇重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉
  1. 5.1 本剤は、他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分な新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症が発生し、本剤を当該インフルエンザウイルスへの対策に使用すると国が判断した場合にのみ、患者への投与が検討される医薬品である。本剤の使用に際しては、国が示す当該インフルエンザウイルスへの対策の情報を含め、最新の情報を随時参照し、適切な患者に対して使用すること。
  2. 5.2 本剤は細菌感染症には効果がない。[8.3 参照]
  • 〈効能共通〉
  1. 5.3 小児等に対する投与経験はない。[9.7 参照]

6. 用法及び用量

  • *〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉

    通常、成人にはファビピラビルとして1日目は1回1600mgを1日2回、2日目から5日目は1回600mgを1日2回経口投与する。総投与期間は5日間とすること。

  • 〈重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症〉

    通常、成人にはファビピラビルとして1日目は1回1800mgを1日2回、2日目から10日目は1回800mgを1日2回経口投与する。総投与期間は10日間とすること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉
  1. 7.1 インフルエンザ様症状の発現後速やかに投与を開始すること。
  2. 7.2 *承認用法及び用量における本剤の有効性及び安全性が検討された臨床試験は実施されていない。承認用法及び用量は、インフルエンザウイルス感染症患者を対象としたプラセボ対照第I/Ⅱ相試験成績及び国内外薬物動態データに基づき推定した。[16.1.1 参照],[17.1.1 参照]
  • 〈重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症〉
  1. 7.3 *重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症の症状の発現後速やかに投与を開始すること。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1 *肝機能障害があらわれることがあるので、投与開始前及び投与中は肝機能検査を実施し、観察を十分に行うこと。[9.3.1 参照],[9.3.2 参照],[11.1.4 参照]
  • 〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉
  1. 8.2 抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。
    異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、①異常行動の発現のおそれがあること、②自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。
    なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。[11.1.1 参照]
  2. 8.3 細菌感染症がインフルエンザウイルス感染症に合併したり、インフルエンザ様症状と混同されることがある。細菌感染症の場合及び細菌感染症が疑われる場合には、抗菌剤を投与するなど適切な処置を行うこと。[5.2 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 痛風又は痛風の既往歴のある患者及び高尿酸血症のある患者

    血中尿酸値が上昇し、痛風発作があらわれることがある。[11.2 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 *重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類クラスC)

    投与は推奨されない。本剤投与の可否はリスクとベネフィットを考慮して慎重に判断すること。本剤の曝露量が著しく増加し、副作用が強くあらわれるおそれがある。[8.1 参照],[16.6.1 参照]

  2. 9.3.2 *軽度及び中等度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類クラスA及びB)

    投与開始前にリスクを十分に検討し、慎重に投与すること。本剤の曝露量が増加し、副作用が強くあらわれるおそれがある。[8.1 参照],[16.6.1 参照]

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 *妊娠する可能性のある女性

    投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で、投与を開始すること。また、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後10日間はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること。なお、本剤の投与期間中に妊娠が疑われる場合には、直ちに投与を中止し、医師等に連絡するよう患者を指導すること。[1.3 参照],[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験において、臨床曝露量と同程度又は下回る用量で初期胚の致死(ラット)及び催奇形性(サル、マウス、ラット及びウサギ)が認められている1) ,2)  。[1.2 参照],[1.4 参照],[2.1 参照],[9.4.1 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の主代謝物である水酸化体がヒト母乳中へ移行することが認められている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。動物実験において、幼若イヌ[8週齢]に1ヵ月間投与した試験では、若齢イヌ[7~8ヵ月齢]の致死量より低用量(60mg/kg/日)で投与20日以降に途中死亡例が認められている。幼若動物(ラット[6日齢]及びイヌ[8週齢])では、異常歩行、骨格筋線維の萎縮及び空胞化、心乳頭筋の変性/壊死及び鉱質沈着などが認められている3)  。[5.3 参照]

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

10. 相互作用

  • 本剤は主にアルデヒドオキシダーゼ(AO)、一部はキサンチンオキシダーゼ(XO)により代謝される。また、AO及びチトクロームP-450(CYP)2C8を阻害する4) ,5)  。[16.4 参照],[16.7.1 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

ピラジナミド

血中尿酸値が上昇する。
ピラジナミド1.5g 1日1回、本剤1200mg/400mg 1日2回が投与されたとき、血中尿酸値は、ピラジナミド単独投与時及び本剤併用投与時でそれぞれ11.6mg/dL及び13.9mg/dLであった。

腎尿細管における尿酸の再吸収を相加的に促進させる。

*CYP2C8で代謝される薬剤

  • レパグリニド

                  [16.7.2 参照]                 

左記薬剤の血中濃度が上昇し、左記薬剤の副作用が発現するおそれがある。

CYP2C8を阻害することにより、左記薬剤の血中濃度を上昇させる。

テオフィリン6) [16.7.2 参照]

本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現するおそれがある。

XOを介した相互作用により、本剤の血中濃度を上昇させることが考えられる。

ファムシクロビル

スリンダク

これらの薬剤の効果を減弱させるおそれがある。

本剤がAOを阻害する4)  ことにより、これらの薬剤の活性化体の血中濃度を低下させることが考えられる。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 異常行動(頻度不明)

    因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。[8.2 参照]

  2. 11.1.2 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
  3. 11.1.3 肺炎(頻度不明)
  4. 11.1.4 *劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.2%)、黄疸(頻度不明)

                    [8.1 参照]               

  5. 11.1.5 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
  6. 11.1.6 急性腎障害(頻度不明)
  7. 11.1.7 白血球減少、好中球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
  8. 11.1.8 *痙攣(0.2%)、精神神経症状(意識障害、譫妄、幻覚、妄想等)(頻度不明)
  9. 11.1.9 出血性大腸炎(頻度不明)

11.2 その他の副作用

1%以上

0.5~1%未満

0.5%未満

頻度不明

*過敏症

発疹

湿疹、そう痒症、紅斑

肝臓

AST増加、ALT増加、γ-GTP増加

血中ALP増加、血中ビリルビン増加

*腎臓

尿中ブドウ糖陽性

尿中血陽性

*消化器

下痢(4.5%)

悪心、腹痛、嘔吐

腹部不快感、胃炎、十二指腸潰瘍、血便排泄、口内炎

*血液

好中球数減少、白血球数減少

白血球数増加、網状赤血球数減少、単球数増加、リンパ節症

*代謝異常

血中尿酸増加(7.0%)1)  、血中トリグリセリド増加

痛風1)  、血中カリウム減少

*呼吸器

喘息、口腔咽頭痛、鼻炎、鼻咽頭炎、誤嚥性肺炎

*その他

味覚異常、血中CK増加、心電図QT延長、扁桃腺ポリープ、蜂巣炎、霧視、眼痛、回転性めまい、上室性期外収縮、心室性期外収縮、心電図ST-T部分異常、心電図T波逆転、色素沈着、筋肉痛、挫傷

発熱

            
1)                 [9.1.1 参照]               
          

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報

動物実験において、ラット[12週齢]及び若齢イヌ[7~8ヵ月齢]で精巣の病理組織学的変化、マウス[11週齢]で精子の異常が認められている。なお、いずれも休薬により回復又は回復傾向が認められている7) ,8)  。

〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉
本剤は、他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分な新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症が発生し、本剤を当該インフルエンザウイルスへの対策に使用すると国が判断した場合にのみ、患者への投与が検討される医薬品である。本剤の使用に際しては、国が示す当該インフルエンザウイルスへの対策の情報を含め、最新の情報を随時参照し、適切な患者に対して使用すること。
新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症に対する本剤の投与経験はない。電子添文中の副作用、臨床成績等の情報については、承認用法及び用量より低用量で実施した国内臨床試験に加え海外での臨床成績に基づき記載している。

1. 警告

  • 〈重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症〉
  1. 1.1 *本剤は重症感染症診療体制が整備され、緊急時に十分な措置が可能な医療機関において、本剤について十分な知識をもつ医師のもと、入院管理下で投与すること。
  • 〈効能共通〉
  1. 1.2 動物実験において、本剤は初期胚の致死及び催奇形性が確認されていることから、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[1.4 参照],[2.1 参照],[9.5 参照]
  2. 1.3 *妊娠する可能性のある女性に投与する場合は、投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で、投与を開始すること。また、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後10日間はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること。なお、本剤の投与期間中に妊娠が疑われる場合には、直ちに投与を中止し、医師等に連絡するよう患者を指導すること。[9.4.1 参照]
  3. 1.4 *治療開始に先立ち、患者又はその家族等に有効性及び危険性(胎児への曝露の危険性を含む)を十分に文書にて説明し、同意を得てから投与を開始すること。[1.2 参照],[2.1 参照],[9.5 参照]
  • 〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉
  1. 1.5 本剤の投与にあたっては、本剤の必要性を慎重に検討すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[1.2 参照],[1.4 参照],[9.5 参照]
  2. 2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アビガン錠200mg

有効成分 1錠中
ファビピラビル 200mg  
添加剤 ポビドン、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスポビドン、フマル酸ステアリルナトリウム、ヒプロメロース、酸化チタン、タルク、黄色三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

アビガン錠200mg

外形                                        
色・剤形 淡黄色のフィルムコーティング錠
大きさ
(mm)
直径:約8.7、厚さ:約4.3

4. 効能又は効果

*〇新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症(ただし、他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分なものに限る。)
〇重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉
  1. 5.1 本剤は、他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分な新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症が発生し、本剤を当該インフルエンザウイルスへの対策に使用すると国が判断した場合にのみ、患者への投与が検討される医薬品である。本剤の使用に際しては、国が示す当該インフルエンザウイルスへの対策の情報を含め、最新の情報を随時参照し、適切な患者に対して使用すること。
  2. 5.2 本剤は細菌感染症には効果がない。[8.3 参照]
  • 〈効能共通〉
  1. 5.3 小児等に対する投与経験はない。[9.7 参照]

6. 用法及び用量

  • *〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉

    通常、成人にはファビピラビルとして1日目は1回1600mgを1日2回、2日目から5日目は1回600mgを1日2回経口投与する。総投与期間は5日間とすること。

  • 〈重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症〉

    通常、成人にはファビピラビルとして1日目は1回1800mgを1日2回、2日目から10日目は1回800mgを1日2回経口投与する。総投与期間は10日間とすること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉
  1. 7.1 インフルエンザ様症状の発現後速やかに投与を開始すること。
  2. 7.2 *承認用法及び用量における本剤の有効性及び安全性が検討された臨床試験は実施されていない。承認用法及び用量は、インフルエンザウイルス感染症患者を対象としたプラセボ対照第I/Ⅱ相試験成績及び国内外薬物動態データに基づき推定した。[16.1.1 参照],[17.1.1 参照]
  • 〈重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症〉
  1. 7.3 *重症熱性血小板減少症候群ウイルス感染症の症状の発現後速やかに投与を開始すること。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1 *肝機能障害があらわれることがあるので、投与開始前及び投与中は肝機能検査を実施し、観察を十分に行うこと。[9.3.1 参照],[9.3.2 参照],[11.1.4 参照]
  • 〈新型又は再興型インフルエンザウイルス感染症〉
  1. 8.2 抗インフルエンザウイルス薬の服用の有無又は種類にかかわらず、インフルエンザ罹患時には、異常行動を発現した例が報告されている。
    異常行動による転落等の万が一の事故を防止するための予防的な対応として、①異常行動の発現のおそれがあること、②自宅において療養を行う場合、少なくとも発熱から2日間、保護者等は転落等の事故に対する防止対策を講じること、について患者・家族に対し説明を行うこと。
    なお、転落等の事故に至るおそれのある重度の異常行動については、就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いこと、発熱から2日間以内に発現することが多いこと、が知られている。[11.1.1 参照]
  2. 8.3 細菌感染症がインフルエンザウイルス感染症に合併したり、インフルエンザ様症状と混同されることがある。細菌感染症の場合及び細菌感染症が疑われる場合には、抗菌剤を投与するなど適切な処置を行うこと。[5.2 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 痛風又は痛風の既往歴のある患者及び高尿酸血症のある患者

    血中尿酸値が上昇し、痛風発作があらわれることがある。[11.2 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 *重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類クラスC)

    投与は推奨されない。本剤投与の可否はリスクとベネフィットを考慮して慎重に判断すること。本剤の曝露量が著しく増加し、副作用が強くあらわれるおそれがある。[8.1 参照],[16.6.1 参照]

  2. 9.3.2 *軽度及び中等度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類クラスA及びB)

    投与開始前にリスクを十分に検討し、慎重に投与すること。本剤の曝露量が増加し、副作用が強くあらわれるおそれがある。[8.1 参照],[16.6.1 参照]

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 *妊娠する可能性のある女性

    投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で、投与を開始すること。また、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後10日間はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること。なお、本剤の投与期間中に妊娠が疑われる場合には、直ちに投与を中止し、医師等に連絡するよう患者を指導すること。[1.3 参照],[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験において、臨床曝露量と同程度又は下回る用量で初期胚の致死(ラット)及び催奇形性(サル、マウス、ラット及びウサギ)が認められている1) ,2)  。[1.2 参照],[1.4 参照],[2.1 参照],[9.4.1 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の主代謝物である水酸化体がヒト母乳中へ移行することが認められている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。動物実験において、幼若イヌ[8週齢]に1ヵ月間投与した試験では、若齢イヌ[7~8ヵ月齢]の致死量より低用量(60mg/kg/日)で投与20日以降に途中死亡例が認められている。幼若動物(ラット[6日齢]及びイヌ[8週齢])では、異常歩行、骨格筋線維の萎縮及び空胞化、心乳頭筋の変性/壊死及び鉱質沈着などが認められている3)  。[5.3 参照]

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

10. 相互作用

  • 本剤は主にアルデヒドオキシダーゼ(AO)、一部はキサンチンオキシダーゼ(XO)により代謝される。また、AO及びチトクロームP-450(CYP)2C8を阻害する4) ,5)  。[16.4 参照],[16.7.1 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

ピラジナミド

血中尿酸値が上昇する。
ピラジナミド1.5g 1日1回、本剤1200mg/400mg 1日2回が投与されたとき、血中尿酸値は、ピラジナミド単独投与時及び本剤併用投与時でそれぞれ11.6mg/dL及び13.9mg/dLであった。

腎尿細管における尿酸の再吸収を相加的に促進させる。

*CYP2C8で代謝される薬剤

  • レパグリニド

                  [16.7.2 参照]                 

左記薬剤の血中濃度が上昇し、左記薬剤の副作用が発現するおそれがある。

CYP2C8を阻害することにより、左記薬剤の血中濃度を上昇させる。

テオフィリン6) [16.7.2 参照]

本剤の血中濃度が上昇し、本剤の副作用が発現するおそれがある。

XOを介した相互作用により、本剤の血中濃度を上昇させることが考えられる。

ファムシクロビル

スリンダク

これらの薬剤の効果を減弱させるおそれがある。

本剤がAOを阻害する4)  ことにより、これらの薬剤の活性化体の血中濃度を低下させることが考えられる。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 異常行動(頻度不明)

    因果関係は不明であるものの、インフルエンザ罹患時には、転落等に至るおそれのある異常行動(急に走り出す、徘徊する等)があらわれることがある。[8.2 参照]

  2. 11.1.2 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
  3. 11.1.3 肺炎(頻度不明)
  4. 11.1.4 *劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.2%)、黄疸(頻度不明)

                    [8.1 参照]               

  5. 11.1.5 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
  6. 11.1.6 急性腎障害(頻度不明)
  7. 11.1.7 白血球減少、好中球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
  8. 11.1.8 *痙攣(0.2%)、精神神経症状(意識障害、譫妄、幻覚、妄想等)(頻度不明)
  9. 11.1.9 出血性大腸炎(頻度不明)

11.2 その他の副作用

1%以上

0.5~1%未満

0.5%未満

頻度不明

*過敏症

発疹

湿疹、そう痒症、紅斑

肝臓

AST増加、ALT増加、γ-GTP増加

血中ALP増加、血中ビリルビン増加

*腎臓

尿中ブドウ糖陽性

尿中血陽性

*消化器

下痢(4.5%)

悪心、腹痛、嘔吐

腹部不快感、胃炎、十二指腸潰瘍、血便排泄、口内炎

*血液

好中球数減少、白血球数減少

白血球数増加、網状赤血球数減少、単球数増加、リンパ節症

*代謝異常

血中尿酸増加(7.0%)1)  、血中トリグリセリド増加

痛風1)  、血中カリウム減少

*呼吸器

喘息、口腔咽頭痛、鼻炎、鼻咽頭炎、誤嚥性肺炎

*その他

味覚異常、血中CK増加、心電図QT延長、扁桃腺ポリープ、蜂巣炎、霧視、眼痛、回転性めまい、上室性期外収縮、心室性期外収縮、心電図ST-T部分異常、心電図T波逆転、色素沈着、筋肉痛、挫傷

発熱

            
1)                 [9.1.1 参照]               
          

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報

動物実験において、ラット[12週齢]及び若齢イヌ[7~8ヵ月齢]で精巣の病理組織学的変化、マウス[11週齢]で精子の異常が認められている。なお、いずれも休薬により回復又は回復傾向が認められている7) ,8)  。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
87625
ブランドコード
6250054F1022
承認番号
22600AMX00533000
販売開始年月
2024-08
貯法
室温保存
有効期間
10年
規制区分
2, 12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
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