薬効分類名キャンディン系抗真菌剤
一般的名称注射用カスポファンギン酢酸塩
カンサイダス点滴静注用50mg、カンサイダス点滴静注用70mg
かんさいだす、かんさいだす
CANCIDAS for Intravenous Drip Infusion 50mg, CANCIDAS for Intravenous Drip Infusion 70mg
製造販売元/MSD株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
シクロスポリン
[16.6.1 参照]
本剤をシクロスポリンと併用した際、シクロスポリンの血中濃度に変化はみられなかったが、本剤のAUCは増加した。また、両薬剤の併用により一過性のALT及びAST増加が認められた。シクロスポリンが投与されている患者への本剤の投与は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみとすること。両薬剤を併用する場合は、肝酵素の綿密なモニタリングの実施を考慮すること。
併用による本剤のAUCの増加には、トランスポーター(OATP1B1)を介した本剤の肝取り込みの阻害が関与していると考えられる。
タクロリムス
[16.6.2 参照]
本剤をタクロリムスと併用した際、タクロリムスの投与後12時間血中濃度(C12hr)を減少させたが、本剤の血中濃度に有意な変化はみられなかった。本剤とタクロリムスを併用する場合は、タクロリムスの血中濃度のモニタリング及び用量調節が推奨される。
機序不明
リファンピシン
[7.2 参照],[7.5 参照],[16.6.3 参照]
本剤をリファンピシン単回投与と併用した際、本剤のAUCが増加した。リファンピシンの誘導作用が定常状態下で本剤を併用した際、本剤のトラフ濃度が減少した。いずれにおいても、リファンピシンの血中濃度に有意な変化はみられなかった。
リファンピシンの併用による本剤のクリアランス誘導には代謝過程よりも肝取り込みトランスポーター(OATP1B1)を介した輸送過程が影響すると考えられる。
エファビレンツ
ネビラピン
フェニトイン
デキサメタゾン
カルバマゼピン
[7.2 参照],[7.5 参照],[16.6.4 参照]
これらの薬剤と本剤の併用により、臨床的に有意な本剤の血中濃度の低下が生じるおそれがある。
これらの薬剤の併用による本剤のクリアランス誘導には代謝過程よりも取り込み輸送過程が影響すると考えられる。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
5. 効能又は効果に関連する注意
- 〈真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症〉
-
〈侵襲性カンジダ症〉
- 5.4 カンジダ血症、腹腔内膿瘍、腹膜炎、胸腔内感染以外における検討は行われていない。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 〈侵襲性アスペルギルス症〉
7. 用法及び用量に関連する注意
-
〈成人〉
-
7.1 中等度の肝機能障害を伴う患者に対しては、下表を目安に本剤の用量調節をすること。[16.6.1 参照]
Child-Pughスコア
効能又は効果
食道カンジダ症
発熱性好中球減少症、侵襲性カンジダ症、アスペルギルス症
7~9
(中等度)35mgを1日1回
投与初日に70mg、投与2日目以降は35mgを1日1回
軽度の肝機能障害(Child-Pughスコア5~6)を伴う患者に対しては通常の用量を投与する。
重度の肝機能障害(Child-Pughスコア10以上)を伴う患者に対しては本剤の投与経験がない。 - 7.2 エファビレンツ、ネビラピン、リファンピシン、デキサメタゾン、フェニトイン、カルバマゼピンと本剤を併用する場合、本剤70mgの1日1回投与を検討すること。[10.2 参照],[16.7.3 参照],[16.7.4 参照]
-
7.1 中等度の肝機能障害を伴う患者に対しては、下表を目安に本剤の用量調節をすること。[16.6.1 参照]
-
〈小児〉
- 7.3 3ヵ月未満の患者では血中濃度が高くなる可能性があるので、3ヵ月未満の患者に投与する際は減量を考慮すること。[16.1.2 参照]
- 7.4 小児の肝機能障害患者に対する検討は行われていない。
- 7.5 エファビレンツ、ネビラピン、リファンピシン、デキサメタゾン、フェニトイン、カルバマゼピンと本剤を併用する場合、本剤70mg/m2(体表面積)の1日1回投与を検討すること。なお、1日用量として70mgを超えないこと。[10.2 参照],[16.7.3 参照],[16.7.4 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤の投与期間は患者の臨床症状、効果等に基づき決定し、治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 8.2 肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分観察すること。[11.1.2 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットでは母動物に毒性があらわれる用量(5mg/kg/日)で、胎児体重の減少並びに頭蓋及び体躯の不完全骨化発現率の増加が認められている。さらに、同用量で頸肋の発現率増加がみられている。動物試験(ラット、ウサギ)で、胎盤通過が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトの母乳中に移行するか否かは不明である。ラットでは乳汁移行が認められている。
9.7 小児等
投与に際しては観察を十分に行うこと。小児の臨床試験では、成人と比べALT増加、AST増加、肝機能異常の発現頻度が高いことが報告されている。低出生体重児、新生児及び3ヵ月未満の乳児を対象とした国内臨床試験は実施していない。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
シクロスポリン |
本剤をシクロスポリンと併用した際、シクロスポリンの血中濃度に変化はみられなかったが、本剤のAUCは増加した。また、両薬剤の併用により一過性のALT及びAST増加が認められた。シクロスポリンが投与されている患者への本剤の投与は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみとすること。両薬剤を併用する場合は、肝酵素の綿密なモニタリングの実施を考慮すること。 |
併用による本剤のAUCの増加には、トランスポーター(OATP1B1)を介した本剤の肝取り込みの阻害が関与していると考えられる。 |
タクロリムス |
本剤をタクロリムスと併用した際、タクロリムスの投与後12時間血中濃度(C12hr)を減少させたが、本剤の血中濃度に有意な変化はみられなかった。本剤とタクロリムスを併用する場合は、タクロリムスの血中濃度のモニタリング及び用量調節が推奨される。 |
機序不明 |
リファンピシン |
本剤をリファンピシン単回投与と併用した際、本剤のAUCが増加した。リファンピシンの誘導作用が定常状態下で本剤を併用した際、本剤のトラフ濃度が減少した。いずれにおいても、リファンピシンの血中濃度に有意な変化はみられなかった。 |
リファンピシンの併用による本剤のクリアランス誘導には代謝過程よりも肝取り込みトランスポーター(OATP1B1)を介した輸送過程が影響すると考えられる。 |
エファビレンツ |
これらの薬剤と本剤の併用により、臨床的に有意な本剤の血中濃度の低下が生じるおそれがある。 |
これらの薬剤の併用による本剤のクリアランス誘導には代謝過程よりも取り込み輸送過程が影響すると考えられる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
発疹、顔面腫脹、血管浮腫、そう痒症、熱感、気管支痙攣、呼吸困難、潮紅等の異常があらわれることがある。
-
11.1.2 肝機能障害(頻度不明)
AST、ALT、Al-Pの上昇や肝機能障害があらわれることがある。[8.2 参照]
- 11.1.3 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
眼障害 |
眼そう痒症 |
||
胃腸障害 |
悪心、腹部圧痛、下痢、血便排泄、下部消化管出血、口の感覚鈍麻 |
嘔吐 |
|
全身障害及び投与局所様態 |
悪寒、発熱、血管穿刺部位炎症 |
腫脹、末梢性浮腫 |
|
肝胆道系障害 |
肝機能異常 |
||
臨床検査 |
ALT増加、AST増加、γ-GTP増加 |
血中Al-P増加、血中カリウム減少、プロトロンビン時間延長、活性化部分トロンボプラスチン時間延長、血中ビリルビン増加、血中カルシウム減少、血中クロール増加、血中ブドウ糖減少、血中カリウム増加、CRP増加、ヘマトクリット減少、血小板数減少、総蛋白減少、白血球数減少、尿中ビリルビン増加、好酸球数増加、LDH増加 |
ヘモグロビン減少、抱合ビリルビン増加、血中アルブミン減少、血中クレアチニン増加、血中マグネシウム減少 |
代謝及び栄養障害 |
糖尿病 |
低カリウム血症、高カルシウム血症 |
|
神経系障害 |
浮動性めまい、頭痛、失神 |
||
皮膚及び皮下組織障害 |
発疹 |
そう痒症、多汗症 |
|
血管障害 |
静脈炎、高血圧、血管障害 |
潮紅 |
|
呼吸器、胸郭及び縦隔障害 |
肺水腫 |
呼吸困難 |
|
血液及びリンパ系障害 |
貧血 |
||
腎及び尿路障害 |
腎機能障害 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
-
〈成人〉
-
14.1.1 バイアル中の本剤の溶解
バイアルを常温に戻し、本品1バイアル(70mgバイアル又は50mgバイアル)に、生理食塩液あるいは注射用水10.5mLを注入し、ゆっくりと振り混ぜて粉末状の本剤を完全に溶解させる。バイアル中に溶解した本剤の溶液が混濁又は沈殿している場合はその溶液を使用しないこと。本剤の溶解後の濃度は、7.2mg/mL(70mgバイアル)又は5.2mg/mL(50mgバイアル)とそれぞれ異なるので希釈する時は注意すること。
-
14.1.2 本剤投与時の調製方法
希釈液は、生理食塩液又は乳酸リンゲル液を用いる。通常、バイアル中で溶解した本剤の溶液の必要量(下表参照)を、250mLの希釈液の入った点滴静注用バッグ又はボトルに添加して希釈し、点滴静注液とする。調製後の点滴静注液が混濁又は沈殿している場合はその静注液を使用しないこと。1日1回用量が50mg又は35mgの場合には、必要に応じて希釈液を100mLに減じて用いることができる。
点滴静注液の調製法 1日1回用量
調製に用いるバイアルと本数 注3)
点滴静注用バッグ又はボトルへ添加する本剤の溶液量
希釈後の本剤の濃度
通常の調製法(250mLの希釈液に本剤溶液を添加)
希釈液を減量した調製法(100mLの希釈液に本剤溶液を添加)
70mg
70mg
バイアル
1本10mL
0.28mg/mL
推奨しない 注6)
50mg
バイアル
2本 注4)14mL
0.28mg/mL
推奨しない 注6)
50mg
70mg
バイアル
1本 注5)7mL
0.20mg/mL
0.47mg/mL
50mg
バイアル
1本10mL
0.20mg/mL
0.47mg/mL
35mg
(中等度肝機能障害用)70mg
バイアル
1本5mL
0.14mg/mL
0.34mg/mL
50mg
バイアル
1本7mL
0.14mg/mL
0.34mg/mL
注3) 70mgバイアル、50mgバイアルのいずれを用いる際も、バイアル中の本剤の溶解には生理食塩液あるいは注射用水を10.5mL用いること。注4) 70mgバイアルが利用できない場合には、50mgバイアル2本を用いて1日1回用量70mgの点滴静注液を調製することができる。注5) 50mgバイアルが利用できない場合には、70mgバイアル1本を用いて1日1回用量50mgの点滴静注液を調製することができる。注6) 100mLの希釈液を用いた調製法は推奨しない。調製後の最終濃度が0.5mg/mLを超えないこと。
-
14.1.1 バイアル中の本剤の溶解
-
〈小児〉
-
14.1.3 患者の体表面積(BSA)に基づく1日1回の用量の計算
本剤投与前に患者の体表面積(BSA) 注7) に基づいて用量を計算する。
投与初日の用量(mg)は、BSA(m2)×70mg/m2で計算し、投与2日目以降の用量(mg)は、BSA(m2)×50mg/m2で計算する。
ただし、投与初日及び投与2日目以降の1日用量は、患者毎に計算された用量に関わらず、70mgを超えないこと。 -
14.1.4 バイアル中の本剤の溶解
バイアルを常温に戻し、本品1バイアル(70mgバイアル又は50mgバイアル)に、生理食塩液あるいは注射用水10.5mLを注入し、ゆっくりと振り混ぜて粉末状の本剤を完全に溶解させる。バイアル中に溶解した本剤の溶液が混濁又は沈殿している場合はその溶液を使用しないこと。本剤の溶解後の濃度は、7.2mg/mL(70mgバイアル)又は5.2mg/mL(50mgバイアル)とそれぞれ異なるので希釈する時は注意すること。
-
14.1.5 本剤投与時の調製方法
希釈液は、生理食塩液又は乳酸リンゲル液を用いる。バイアル中で溶解した本剤の溶液から計算した用量に相当する必要量を、点滴静注用バッグ又はボトルに添加して希釈し、点滴静注液とする。調製後の点滴静注液が混濁又は沈殿している場合はその静注液を使用しないこと。調製後の最終濃度が0.5mg/mLを超えないこと。
-
14.1.3 患者の体表面積(BSA)に基づく1日1回の用量の計算
- 〈共通〉
14.2 薬剤投与時の注意
本剤の投与に際しては、他の薬物と混合しないこと。また、他剤と同じラインで同時に点滴静注を行わないこと。他剤と連続注入する場合には、本剤の投与前後にラインを生理食塩水又は乳酸リンゲル液でフラッシュすること。他の薬物と混合した場合及び他剤と同じラインで同時に点滴静注を行った場合のデータはない。
BSA(m2)=√(身長(cm)×体重(kg)÷3,600)
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
5. 効能又は効果に関連する注意
- 〈真菌感染が疑われる発熱性好中球減少症〉
-
〈侵襲性カンジダ症〉
- 5.4 カンジダ血症、腹腔内膿瘍、腹膜炎、胸腔内感染以外における検討は行われていない。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 〈侵襲性アスペルギルス症〉
7. 用法及び用量に関連する注意
-
〈成人〉
-
7.1 中等度の肝機能障害を伴う患者に対しては、下表を目安に本剤の用量調節をすること。[16.6.1 参照]
Child-Pughスコア
効能又は効果
食道カンジダ症
発熱性好中球減少症、侵襲性カンジダ症、アスペルギルス症
7~9
(中等度)35mgを1日1回
投与初日に70mg、投与2日目以降は35mgを1日1回
軽度の肝機能障害(Child-Pughスコア5~6)を伴う患者に対しては通常の用量を投与する。
重度の肝機能障害(Child-Pughスコア10以上)を伴う患者に対しては本剤の投与経験がない。 - 7.2 エファビレンツ、ネビラピン、リファンピシン、デキサメタゾン、フェニトイン、カルバマゼピンと本剤を併用する場合、本剤70mgの1日1回投与を検討すること。[10.2 参照],[16.7.3 参照],[16.7.4 参照]
-
7.1 中等度の肝機能障害を伴う患者に対しては、下表を目安に本剤の用量調節をすること。[16.6.1 参照]
-
〈小児〉
- 7.3 3ヵ月未満の患者では血中濃度が高くなる可能性があるので、3ヵ月未満の患者に投与する際は減量を考慮すること。[16.1.2 参照]
- 7.4 小児の肝機能障害患者に対する検討は行われていない。
- 7.5 エファビレンツ、ネビラピン、リファンピシン、デキサメタゾン、フェニトイン、カルバマゼピンと本剤を併用する場合、本剤70mg/m2(体表面積)の1日1回投与を検討すること。なお、1日用量として70mgを超えないこと。[10.2 参照],[16.7.3 参照],[16.7.4 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤の投与期間は患者の臨床症状、効果等に基づき決定し、治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 8.2 肝機能障害があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分観察すること。[11.1.2 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットでは母動物に毒性があらわれる用量(5mg/kg/日)で、胎児体重の減少並びに頭蓋及び体躯の不完全骨化発現率の増加が認められている。さらに、同用量で頸肋の発現率増加がみられている。動物試験(ラット、ウサギ)で、胎盤通過が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトの母乳中に移行するか否かは不明である。ラットでは乳汁移行が認められている。
9.7 小児等
投与に際しては観察を十分に行うこと。小児の臨床試験では、成人と比べALT増加、AST増加、肝機能異常の発現頻度が高いことが報告されている。低出生体重児、新生児及び3ヵ月未満の乳児を対象とした国内臨床試験は実施していない。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
シクロスポリン |
本剤をシクロスポリンと併用した際、シクロスポリンの血中濃度に変化はみられなかったが、本剤のAUCは増加した。また、両薬剤の併用により一過性のALT及びAST増加が認められた。シクロスポリンが投与されている患者への本剤の投与は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみとすること。両薬剤を併用する場合は、肝酵素の綿密なモニタリングの実施を考慮すること。 |
併用による本剤のAUCの増加には、トランスポーター(OATP1B1)を介した本剤の肝取り込みの阻害が関与していると考えられる。 |
タクロリムス |
本剤をタクロリムスと併用した際、タクロリムスの投与後12時間血中濃度(C12hr)を減少させたが、本剤の血中濃度に有意な変化はみられなかった。本剤とタクロリムスを併用する場合は、タクロリムスの血中濃度のモニタリング及び用量調節が推奨される。 |
機序不明 |
リファンピシン |
本剤をリファンピシン単回投与と併用した際、本剤のAUCが増加した。リファンピシンの誘導作用が定常状態下で本剤を併用した際、本剤のトラフ濃度が減少した。いずれにおいても、リファンピシンの血中濃度に有意な変化はみられなかった。 |
リファンピシンの併用による本剤のクリアランス誘導には代謝過程よりも肝取り込みトランスポーター(OATP1B1)を介した輸送過程が影響すると考えられる。 |
エファビレンツ |
これらの薬剤と本剤の併用により、臨床的に有意な本剤の血中濃度の低下が生じるおそれがある。 |
これらの薬剤の併用による本剤のクリアランス誘導には代謝過程よりも取り込み輸送過程が影響すると考えられる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
発疹、顔面腫脹、血管浮腫、そう痒症、熱感、気管支痙攣、呼吸困難、潮紅等の異常があらわれることがある。
-
11.1.2 肝機能障害(頻度不明)
AST、ALT、Al-Pの上昇や肝機能障害があらわれることがある。[8.2 参照]
- 11.1.3 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
眼障害 |
眼そう痒症 |
||
胃腸障害 |
悪心、腹部圧痛、下痢、血便排泄、下部消化管出血、口の感覚鈍麻 |
嘔吐 |
|
全身障害及び投与局所様態 |
悪寒、発熱、血管穿刺部位炎症 |
腫脹、末梢性浮腫 |
|
肝胆道系障害 |
肝機能異常 |
||
臨床検査 |
ALT増加、AST増加、γ-GTP増加 |
血中Al-P増加、血中カリウム減少、プロトロンビン時間延長、活性化部分トロンボプラスチン時間延長、血中ビリルビン増加、血中カルシウム減少、血中クロール増加、血中ブドウ糖減少、血中カリウム増加、CRP増加、ヘマトクリット減少、血小板数減少、総蛋白減少、白血球数減少、尿中ビリルビン増加、好酸球数増加、LDH増加 |
ヘモグロビン減少、抱合ビリルビン増加、血中アルブミン減少、血中クレアチニン増加、血中マグネシウム減少 |
代謝及び栄養障害 |
糖尿病 |
低カリウム血症、高カルシウム血症 |
|
神経系障害 |
浮動性めまい、頭痛、失神 |
||
皮膚及び皮下組織障害 |
発疹 |
そう痒症、多汗症 |
|
血管障害 |
静脈炎、高血圧、血管障害 |
潮紅 |
|
呼吸器、胸郭及び縦隔障害 |
肺水腫 |
呼吸困難 |
|
血液及びリンパ系障害 |
貧血 |
||
腎及び尿路障害 |
腎機能障害 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
-
〈成人〉
-
14.1.1 バイアル中の本剤の溶解
バイアルを常温に戻し、本品1バイアル(70mgバイアル又は50mgバイアル)に、生理食塩液あるいは注射用水10.5mLを注入し、ゆっくりと振り混ぜて粉末状の本剤を完全に溶解させる。バイアル中に溶解した本剤の溶液が混濁又は沈殿している場合はその溶液を使用しないこと。本剤の溶解後の濃度は、7.2mg/mL(70mgバイアル)又は5.2mg/mL(50mgバイアル)とそれぞれ異なるので希釈する時は注意すること。
-
14.1.2 本剤投与時の調製方法
希釈液は、生理食塩液又は乳酸リンゲル液を用いる。通常、バイアル中で溶解した本剤の溶液の必要量(下表参照)を、250mLの希釈液の入った点滴静注用バッグ又はボトルに添加して希釈し、点滴静注液とする。調製後の点滴静注液が混濁又は沈殿している場合はその静注液を使用しないこと。1日1回用量が50mg又は35mgの場合には、必要に応じて希釈液を100mLに減じて用いることができる。
点滴静注液の調製法 1日1回用量
調製に用いるバイアルと本数 注3)
点滴静注用バッグ又はボトルへ添加する本剤の溶液量
希釈後の本剤の濃度
通常の調製法(250mLの希釈液に本剤溶液を添加)
希釈液を減量した調製法(100mLの希釈液に本剤溶液を添加)
70mg
70mg
バイアル
1本10mL
0.28mg/mL
推奨しない 注6)
50mg
バイアル
2本 注4)14mL
0.28mg/mL
推奨しない 注6)
50mg
70mg
バイアル
1本 注5)7mL
0.20mg/mL
0.47mg/mL
50mg
バイアル
1本10mL
0.20mg/mL
0.47mg/mL
35mg
(中等度肝機能障害用)70mg
バイアル
1本5mL
0.14mg/mL
0.34mg/mL
50mg
バイアル
1本7mL
0.14mg/mL
0.34mg/mL
注3) 70mgバイアル、50mgバイアルのいずれを用いる際も、バイアル中の本剤の溶解には生理食塩液あるいは注射用水を10.5mL用いること。注4) 70mgバイアルが利用できない場合には、50mgバイアル2本を用いて1日1回用量70mgの点滴静注液を調製することができる。注5) 50mgバイアルが利用できない場合には、70mgバイアル1本を用いて1日1回用量50mgの点滴静注液を調製することができる。注6) 100mLの希釈液を用いた調製法は推奨しない。調製後の最終濃度が0.5mg/mLを超えないこと。
-
14.1.1 バイアル中の本剤の溶解
-
〈小児〉
-
14.1.3 患者の体表面積(BSA)に基づく1日1回の用量の計算
本剤投与前に患者の体表面積(BSA) 注7) に基づいて用量を計算する。
投与初日の用量(mg)は、BSA(m2)×70mg/m2で計算し、投与2日目以降の用量(mg)は、BSA(m2)×50mg/m2で計算する。
ただし、投与初日及び投与2日目以降の1日用量は、患者毎に計算された用量に関わらず、70mgを超えないこと。 -
14.1.4 バイアル中の本剤の溶解
バイアルを常温に戻し、本品1バイアル(70mgバイアル又は50mgバイアル)に、生理食塩液あるいは注射用水10.5mLを注入し、ゆっくりと振り混ぜて粉末状の本剤を完全に溶解させる。バイアル中に溶解した本剤の溶液が混濁又は沈殿している場合はその溶液を使用しないこと。本剤の溶解後の濃度は、7.2mg/mL(70mgバイアル)又は5.2mg/mL(50mgバイアル)とそれぞれ異なるので希釈する時は注意すること。
-
14.1.5 本剤投与時の調製方法
希釈液は、生理食塩液又は乳酸リンゲル液を用いる。バイアル中で溶解した本剤の溶液から計算した用量に相当する必要量を、点滴静注用バッグ又はボトルに添加して希釈し、点滴静注液とする。調製後の点滴静注液が混濁又は沈殿している場合はその静注液を使用しないこと。調製後の最終濃度が0.5mg/mLを超えないこと。
-
14.1.3 患者の体表面積(BSA)に基づく1日1回の用量の計算
- 〈共通〉
14.2 薬剤投与時の注意
本剤の投与に際しては、他の薬物と混合しないこと。また、他剤と同じラインで同時に点滴静注を行わないこと。他剤と連続注入する場合には、本剤の投与前後にラインを生理食塩水又は乳酸リンゲル液でフラッシュすること。他の薬物と混合した場合及び他剤と同じラインで同時に点滴静注を行った場合のデータはない。
BSA(m2)=√(身長(cm)×体重(kg)÷3,600)