薬効分類名オキサセフェム系抗生物質製剤

一般的名称フロモキセフナトリウム

フルマリン静注用0.5g、フルマリン静注用1g、フルマリンキット静注用1g

ふるまりんじょうちゅうよう0.5g、ふるまりんじょうちゅうよう1g、ふるまりんきっとじょうちゅうよう1g

FLUMARIN for Intravenous Injection 0.5g, FLUMARIN for Intravenous Injection 1g, FLUMARIN for Intravenous Injection Kit 1g

製造販売元/塩野義製薬株式会社

第1版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
免疫系
0.1~5%未満
免疫系
0.1%未満
免疫系
頻度不明
血液系
頻度不明
腎・尿路
0.1~5%未満
腎・尿路
頻度不明
肝臓まわり
5%以上
肝臓まわり
0.1~5%未満
肝臓まわり
頻度不明
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
胃腸・消化器系
0.1%未満
感染症・発熱
0.1%未満
感染症・発熱
頻度不明
その他
0.1%未満
重感全身倦怠尿道異和感

併用注意

薬剤名等
  • 利尿剤
臨床症状・措置方法

腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用する場合には腎機能に注意すること。

機序・危険因子

機序は明確ではないが、利尿剤による細胞内への水分再吸収低下のため、尿細管細胞中の抗菌薬濃度が上昇するとの説がある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者[9.1.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

フルマリン静注用0.5g

1瓶中

有効成分 フロモキセフナトリウム   0.5g(力価)
添加剤 塩化ナトリウム   25mg
フルマリン静注用1g

1瓶中

有効成分 フロモキセフナトリウム   1g(力価)
添加剤 塩化ナトリウム   50mg
フルマリンキット静注用1g

1キット中

有効成分 フロモキセフナトリウム   1g(力価)
添加剤 塩化ナトリウム   50mg

3.2 製剤の性状

フルマリン静注用0.5g

pH 4.0~5.5
100mg(力価)/mL
水溶液
浸透圧比 約2
1g(力価)/10mL
水溶液
〔生理食塩液に対する比〕
性状・剤形 白色~淡黄白色の軽質の塊又は粉末である。(注射剤)

フルマリン静注用1g

pH 4.0~5.5
100mg(力価)/mL
水溶液
浸透圧比 約2
1g(力価)/10mL
水溶液
〔生理食塩液に対する比〕
性状・剤形 白色~淡黄白色の軽質の塊又は粉末である。(注射剤)
フルマリンキット静注用1g

フルマリンキット静注用1g
pH 4.0~6.0
1g(力価)/100mL
生理食塩液
浸透圧比 約1
1g(力価)/100mL
生理食塩液
〔生理食塩液に対する比〕
性状・剤形 白色~淡黄白色の軽質の塊又は粉末である。(注射剤)
添付溶解液
(1キット中)
日局生理食塩液100mL

注:1つのプラスチック容器に隔壁を設けて、上室に薬剤、下室に溶解液を充てんした注射剤

4. 効能・効果

  • 〈適応菌種〉

    フロモキセフに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)

  • 〈適応症〉

    敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、尿道炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、中耳炎、副鼻腔炎

5. 効能・効果に関連する注意

  • 〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎〉

    「抗微生物薬適正使用の手引き」1) を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

6. 用法・用量

  • 〈静注用〉

    成人には、通常1日1~2g(力価)を2回に分割して静脈内注射又は点滴静注する。
    小児には、通常1日60~80mg(力価)/kgを3~4回に分割して静脈内注射又は点滴静注する。
    未熟児、新生児には、通常1回20mg(力価)/kgを生後3日までは1日2~3回、4日以降は、1日3~4回静脈内注射又は点滴静注する。
    なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、難治性又は重症感染症には成人では1日4g(力価)まで増量し、2~4回に分割投与する。また未熟児、新生児、小児は1日150mg(力価)/kgまで増量し、3~4回に分割投与する。

  • 〈キット静注用〉

    成人には、通常1日1~2g(力価)を2回に分割して点滴静注する。
    小児には、通常1日60~80mg(力価)/kgを3~4回に分割して点滴静注する。
    未熟児、新生児には、通常1回20mg(力価)/kgを生後3日までは1日2~3回、4日以降は、1日3~4回点滴静注する。
    なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、難治性又は重症感染症には成人では1日4g(力価)まで増量し、2~4回に分割投与する。また未熟児、新生児、小児は1日150mg(力価)/kgまで増量し、3~4回に分割投与する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  2. 8.2 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。[11.1.1 参照]
    1. 8.2.1 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
    2. 8.2.2 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
    3. 8.2.3 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
  3. 8.3 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.2 参照]
  4. 8.4 肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.7 参照]
  5. 8.5 本剤の投与に際しては、定期的に血液等の検査を行うことが望ましい。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  • 〈製剤共通〉
    1. 9.1.1 セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)

      治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。[2 参照]

    1. 9.1.2 ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
    1. 9.1.3 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
    1. 9.1.4 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

      観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

  • 〈キット静注用〉
    1. 9.1.5 心臓、循環器系機能障害のある患者

      ナトリウムの負荷及び循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  • 〈製剤共通〉
    1. 9.2.1 高度の腎障害のある患者

      投与量を減らすか、投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。[16.6.1 参照]

  • 〈キット静注用〉
    1. 9.2.2 水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。低濃度であるがヒトで乳汁中へ移行することが報告されている。[16.3.2 参照]

9.7 小児等

  1. 9.7.1 低出生体重児(未熟児)・新生児では在胎週数、投与時の体重を考慮し、投与量や投与回数等を適宜調節すること。[16.6.2 参照]
  2. 9.7.2 低出生体重児(未熟児)では、腎が発達段階にあるため血中濃度の半減期が延長し、高い血中濃度が長時間持続するおそれがある。[16.6.2 参照]

9.8 高齢者

次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

  1. 9.8.1 生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
  2. 9.8.2 ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
    • 利尿剤
      • フロセミド等

    腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用する場合には腎機能に注意すること。

    機序は明確ではないが、利尿剤による細胞内への水分再吸収低下のため、尿細管細胞中の抗菌薬濃度が上昇するとの説がある。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

      ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喘鳴、全身潮紅、浮腫等)を起こすことがある。[8.2 参照]

    2. 11.1.2 急性腎障害(頻度不明)

      急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.3 参照]

    3. 11.1.3 汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、溶血性貧血(いずれも頻度不明)
    4. 11.1.4 偽膜性大腸炎(頻度不明)

      偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    5. 11.1.5 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
    6. 11.1.6 間質性肺炎、PIE症候群(いずれも頻度不明)

      発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    7. 11.1.7 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

      AST、ALT、Al-P、γ-GTP、LAP等の上昇、黄疸があらわれることがある。[8.4 参照]

    11.2 その他の副作用

    5%以上

    0.1~5%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    過敏症

    発疹、発熱

    そう痒、発赤、顔面潮紅、皮膚感覚異常感

    蕁麻疹

    血液

    貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少)、好酸球増多、血小板減少又は増多

    顆粒球減少

    腎臓

    BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿

    乏尿

    肝臓

    AST上昇、ALT上昇

    Al-P上昇、γ-GTP上昇、LAP上昇

    黄疸

    消化器

    下痢・軟便

    悪心、嘔吐、腹部膨満感

    菌交代症

    口内炎

    カンジダ症

    ビタミン
    欠乏症

    ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)

    その他

    頭重感、全身倦怠感、尿道異和感

    血清アミラーゼ上昇、尿アミラーゼ上昇

    12. 臨床検査結果に及ぼす影響

    1. 12.1 テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿糖検査では偽陽性を呈することがある。
    2. 12.2 直接クームス試験陽性を呈することがある。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    • 〈製剤共通〉
      1. 14.1.1 調製後は速やかに使用すること。なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも、室温保存では6時間以内に、冷蔵庫保存では24時間以内に使用すること。
    • 〈静注用〉
      1. 14.1.2 本剤1瓶に4mL以上の注射用水、5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液を加え、よく振盪して溶解する。ただし、点滴静注を行う場合、注射用水を用いると溶液が等張とならないため用いないこと。
    • 〈キット静注用〉
      1. 14.1.3 溶解液(日局生理食塩液)部分を手で押して隔壁を開通させ、更に溶解液部分を繰り返し押して薬剤を完全に溶解する。

        (詳しい溶解方法については、キット製品の外袋及びカバーシートに記載の「溶解操作方法」を参照のこと。)

      1. 14.1.4 残液は決して使用しないこと。

    14.2 薬剤投与時の注意

    • 〈製剤共通〉
      1. 14.2.1 静脈内注射時は、静脈内大量投与により血管痛、静脈炎、灼熱感を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射の速度はできるだけ遅くすること。
    • 〈キット静注用〉
      1. 14.2.2 容器の液目盛りはおよその目安として使用すること。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者[9.1.1 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    フルマリン静注用0.5g

    1瓶中

    有効成分 フロモキセフナトリウム   0.5g(力価)
    添加剤 塩化ナトリウム   25mg
    フルマリン静注用1g

    1瓶中

    有効成分 フロモキセフナトリウム   1g(力価)
    添加剤 塩化ナトリウム   50mg
    フルマリンキット静注用1g

    1キット中

    有効成分 フロモキセフナトリウム   1g(力価)
    添加剤 塩化ナトリウム   50mg

    3.2 製剤の性状

    フルマリン静注用0.5g

    pH 4.0~5.5
    100mg(力価)/mL
    水溶液
    浸透圧比 約2
    1g(力価)/10mL
    水溶液
    〔生理食塩液に対する比〕
    性状・剤形 白色~淡黄白色の軽質の塊又は粉末である。(注射剤)

    フルマリン静注用1g

    pH 4.0~5.5
    100mg(力価)/mL
    水溶液
    浸透圧比 約2
    1g(力価)/10mL
    水溶液
    〔生理食塩液に対する比〕
    性状・剤形 白色~淡黄白色の軽質の塊又は粉末である。(注射剤)
    フルマリンキット静注用1g

    フルマリンキット静注用1g
    pH 4.0~6.0
    1g(力価)/100mL
    生理食塩液
    浸透圧比 約1
    1g(力価)/100mL
    生理食塩液
    〔生理食塩液に対する比〕
    性状・剤形 白色~淡黄白色の軽質の塊又は粉末である。(注射剤)
    添付溶解液
    (1キット中)
    日局生理食塩液100mL

    注:1つのプラスチック容器に隔壁を設けて、上室に薬剤、下室に溶解液を充てんした注射剤

    4. 効能・効果

    • 〈適応菌種〉

      フロモキセフに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、クレブシエラ属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)

    • 〈適応症〉

      敗血症、感染性心内膜炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、尿道炎、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、中耳炎、副鼻腔炎

    5. 効能・効果に関連する注意

    • 〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎〉

      「抗微生物薬適正使用の手引き」1) を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

    6. 用法・用量

    • 〈静注用〉

      成人には、通常1日1~2g(力価)を2回に分割して静脈内注射又は点滴静注する。
      小児には、通常1日60~80mg(力価)/kgを3~4回に分割して静脈内注射又は点滴静注する。
      未熟児、新生児には、通常1回20mg(力価)/kgを生後3日までは1日2~3回、4日以降は、1日3~4回静脈内注射又は点滴静注する。
      なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、難治性又は重症感染症には成人では1日4g(力価)まで増量し、2~4回に分割投与する。また未熟児、新生児、小児は1日150mg(力価)/kgまで増量し、3~4回に分割投与する。

    • 〈キット静注用〉

      成人には、通常1日1~2g(力価)を2回に分割して点滴静注する。
      小児には、通常1日60~80mg(力価)/kgを3~4回に分割して点滴静注する。
      未熟児、新生児には、通常1回20mg(力価)/kgを生後3日までは1日2~3回、4日以降は、1日3~4回点滴静注する。
      なお、年齢、症状に応じて適宜増減するが、難治性又は重症感染症には成人では1日4g(力価)まで増量し、2~4回に分割投与する。また未熟児、新生児、小児は1日150mg(力価)/kgまで増量し、3~4回に分割投与する。

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
    2. 8.2 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。[11.1.1 参照]
      1. 8.2.1 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
      2. 8.2.2 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
      3. 8.2.3 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
    3. 8.3 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.2 参照]
    4. 8.4 肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.7 参照]
    5. 8.5 本剤の投与に際しては、定期的に血液等の検査を行うことが望ましい。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 〈製剤共通〉
      1. 9.1.1 セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)

        治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。[2 参照]

      1. 9.1.2 ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者
      1. 9.1.3 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
      1. 9.1.4 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

        観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

    • 〈キット静注用〉
      1. 9.1.5 心臓、循環器系機能障害のある患者

        ナトリウムの負荷及び循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。

    9.2 腎機能障害患者

    • 〈製剤共通〉
      1. 9.2.1 高度の腎障害のある患者

        投与量を減らすか、投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。[16.6.1 参照]

    • 〈キット静注用〉
      1. 9.2.2 水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。低濃度であるがヒトで乳汁中へ移行することが報告されている。[16.3.2 参照]

    9.7 小児等

    1. 9.7.1 低出生体重児(未熟児)・新生児では在胎週数、投与時の体重を考慮し、投与量や投与回数等を適宜調節すること。[16.6.2 参照]
    2. 9.7.2 低出生体重児(未熟児)では、腎が発達段階にあるため血中濃度の半減期が延長し、高い血中濃度が長時間持続するおそれがある。[16.6.2 参照]

    9.8 高齢者

    次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

    1. 9.8.1 生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。
    2. 9.8.2 ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

    10. 相互作用

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
      • 利尿剤
        • フロセミド等

      腎障害が発現、悪化するおそれがあるので、併用する場合には腎機能に注意すること。

      機序は明確ではないが、利尿剤による細胞内への水分再吸収低下のため、尿細管細胞中の抗菌薬濃度が上昇するとの説がある。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

        ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喘鳴、全身潮紅、浮腫等)を起こすことがある。[8.2 参照]

      2. 11.1.2 急性腎障害(頻度不明)

        急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.3 参照]

      3. 11.1.3 汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、溶血性貧血(いずれも頻度不明)
      4. 11.1.4 偽膜性大腸炎(頻度不明)

        偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      5. 11.1.5 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
      6. 11.1.6 間質性肺炎、PIE症候群(いずれも頻度不明)

        発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

      7. 11.1.7 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

        AST、ALT、Al-P、γ-GTP、LAP等の上昇、黄疸があらわれることがある。[8.4 参照]

      11.2 その他の副作用

      5%以上

      0.1~5%未満

      0.1%未満

      頻度不明

      過敏症

      発疹、発熱

      そう痒、発赤、顔面潮紅、皮膚感覚異常感

      蕁麻疹

      血液

      貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少)、好酸球増多、血小板減少又は増多

      顆粒球減少

      腎臓

      BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿

      乏尿

      肝臓

      AST上昇、ALT上昇

      Al-P上昇、γ-GTP上昇、LAP上昇

      黄疸

      消化器

      下痢・軟便

      悪心、嘔吐、腹部膨満感

      菌交代症

      口内炎

      カンジダ症

      ビタミン
      欠乏症

      ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)

      その他

      頭重感、全身倦怠感、尿道異和感

      血清アミラーゼ上昇、尿アミラーゼ上昇

      12. 臨床検査結果に及ぼす影響

      1. 12.1 テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿糖検査では偽陽性を呈することがある。
      2. 12.2 直接クームス試験陽性を呈することがある。

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤調製時の注意

      • 〈製剤共通〉
        1. 14.1.1 調製後は速やかに使用すること。なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも、室温保存では6時間以内に、冷蔵庫保存では24時間以内に使用すること。
      • 〈静注用〉
        1. 14.1.2 本剤1瓶に4mL以上の注射用水、5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液を加え、よく振盪して溶解する。ただし、点滴静注を行う場合、注射用水を用いると溶液が等張とならないため用いないこと。
      • 〈キット静注用〉
        1. 14.1.3 溶解液(日局生理食塩液)部分を手で押して隔壁を開通させ、更に溶解液部分を繰り返し押して薬剤を完全に溶解する。

          (詳しい溶解方法については、キット製品の外袋及びカバーシートに記載の「溶解操作方法」を参照のこと。)

        1. 14.1.4 残液は決して使用しないこと。

      14.2 薬剤投与時の注意

      • 〈製剤共通〉
        1. 14.2.1 静脈内注射時は、静脈内大量投与により血管痛、静脈炎、灼熱感を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射の速度はできるだけ遅くすること。
      • 〈キット静注用〉
        1. 14.2.2 容器の液目盛りはおよその目安として使用すること。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      876133
      ブランドコード
      6133401F1027, 6133401F2023, 6133401G1022
      承認番号
      16300EMZ02008000, 16300EMZ02009000, 21200AMZ00576000
      販売開始年月
      1988-05, 1988-05, 2001-01
      貯法
      室温保存、室温保存、室温保存
      有効期間
      2年、2年、2年
      規制区分
      12, 12, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
      • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
      • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
      • この情報を使用することにより生じたいかなる損害についても、当サイトは一切の責任を負いません。