薬効分類名セフェム系抗生物質製剤

一般的名称セフェピム塩酸塩水和物

セフェピム塩酸塩静注用0.5g「サンド」、セフェピム塩酸塩静注用1g「サンド」

せふぇぴむえんさんえんじょうちゅうよう0.5g「さんど」、せふぇぴむえんさんえんじょうちゅうよう1g「さんど」

Cefepime Dihydrochloride for Intravenous Injection 0.5g[SANDOZ], Cefepime Dihydrochloride for Intravenous Injection 1g[SANDOZ]

製造販売/サンド株式会社

第1版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
0.1%未満
0.1%未満
0.1%未満
0.1%未満
0.1%未満
頻度不明
0.1%未満
0.1%未満
0.1%未満
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
0.1%未満
0.1%未満

その他の副作用

部位
頻度
副作用
免疫系
0.1%~5%未満
免疫系
0.1%未満
血液系
0.1%~5%未満
腎・尿路
0.1%~5%未満
腎・尿路
0.1%未満
肝臓まわり
0.1%~5%未満
肝臓まわり
0.1%未満
胃腸・消化器系
0.1%~5%未満
胃腸・消化器系
0.1%未満
脳・神経
0.1%未満
感染症・発熱
0.1%未満
その他
0.1%未満
頭痛点滴中の気分不良血圧低下顔面紅潮悪寒味覚異常

併用注意

薬剤名等

利尿剤

  • フロセミド等
臨床症状・措置方法

類似化合物(他のセフェム系抗生物質)で腎障害増強作用が報告されているので、併用する場合には腎機能に注意すること。

機序・危険因子

機序は不明であるが、利尿時の脱水による血中濃度の上昇が考えられる。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

セフェピム塩酸塩静注用0.5g「サンド」

有効成分 1バイアル中
日局 セフェピム塩酸塩水和物   0.5g(力価)
添加剤 L-アルギニン   0.354g
セフェピム塩酸塩静注用1g「サンド」

有効成分 1バイアル中
日局 セフェピム塩酸塩水和物   1g(力価)
添加剤 L-アルギニン   0.708g

3.2 製剤の性状

セフェピム塩酸塩静注用0.5g「サンド」

pH 4.0~6.0
(0.5g(力価)/5mL日局注射用水)
浸透圧比 約1(1g(力価)/20mL日局注射用水)
約2(1g(力価)/20mL日局生理食塩液)
約1(1g(力価)/100mL日局生理食塩液)
約2(1g(力価)/20mL5%日局ブドウ糖注射液)
約1(1g(力価)/100mL5%日局ブドウ糖注射液)
(日局生理食塩液に対する比)
性状 白色~微黄色の粉末
セフェピム塩酸塩静注用1g「サンド」

pH 4.0~6.0
(0.5g(力価)/5mL日局注射用水)
浸透圧比 約1(1g(力価)/20mL日局注射用水)
約2(1g(力価)/20mL日局生理食塩液)
約1(1g(力価)/100mL日局生理食塩液)
約2(1g(力価)/20mL5%日局ブドウ糖注射液)
約1(1g(力価)/100mL5%日局ブドウ糖注射液)
(日局生理食塩液に対する比)
性状 白色~微黄色の粉末

4. 効能又は効果

  • 一般感染症
    • 〈適応菌種〉

      セフェピムに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)

    • 〈適応症〉

      敗血症、深在性皮膚感染症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、子宮内感染、子宮旁結合織炎、中耳炎、副鼻腔炎

  • 発熱性好中球減少症

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎〉
    1. 5.1 「抗微生物薬適正使用の手引き」1) を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
  • 〈発熱性好中球減少症〉
    1. 5.2 本剤は、以下の2条件を満たす症例に投与すること。
      • 1回の検温で38℃以上の発熱、又は1時間以上持続する37.5℃以上の発熱
      • 好中球数が500/mm3未満の場合、又は1000/mm3未満で500/mm3未満に減少することが予測される場合
    2. 5.3 国内外のガイドラインを参照し、本疾患の治療に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ実施すること。
    3. 5.4 本剤投与前に血液培養を実施すること。起炎菌が判明した際には、本剤投与継続の必要性を検討すること。
    4. 5.5 本剤投与の開始時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定すること。
    5. 5.6 好中球数、発熱の回復が認められた場合には、本剤の投与中止を考慮すること。
    6. 5.7 腫瘍熱・薬剤熱等の非感染性の発熱であることが確認された場合には速やかに投与を中止すること。
  • 〈効能共通〉
    1. 5.8 本剤投与前に感受性の確認が行えなかった場合、本剤投与開始後3日をめやすとして本剤に対する感受性を確認し、本剤投与が適正であるか判断すること。なお、本剤に感受性が認められない場合、速やかに他の薬剤に変更すること。

6. 用法及び用量

本剤の使用に際しては、投与開始後3日をめやすとしてさらに継続投与が必要か判定し、投与中止又はより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行うこと。さらに、本剤の投与期間は、原則として14日以内とすること。

  • 〈一般感染症〉

    通常成人には、症状により1日1~2g(力価)を2回に分割し、静脈内注射又は点滴静注する。
    なお、難治性又は重症感染症には、症状に応じて1日量を4g(力価)まで増量し分割投与する。

  • 〈発熱性好中球減少症〉

    通常成人には、1日4g(力価)を2回に分割し、静脈内注射又は点滴静注する。

  • 〈効能共通〉

    静脈内注射の場合は、日局注射用水、日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液に溶解し、緩徐に注射する。
    また、点滴静注の場合は、糖液、電解質液又はアミノ酸製剤などの補液に加えて30分~1時間かけて点滴静注する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 腎障害のある患者には、次表を目安に投与量を減ずるか、投与間隔をあけるなど慎重に投与すること。[11.1.8 参照],[13.1 参照],[16.6.1 参照]

    クレアチニンクリアランス

    1回投与量(力価)

    投与間隔

    一般感染症

    発熱性好中球減少症
    難治性又は重症感染症1)

    >50mL/min

    1g

    2g

    12時間毎

    30~50mL/min

    0.5g

    1g

    12時間毎

    10~30mL/min

    0.5g

    0.5g

    12時間毎

    <10mL/min

    0.5g

    0.5g

    24時間毎

    血液透析2)

    0.5g

    0.5g

    24時間毎

                    

    1) 1日量4g(力価)投与が必要な場合。
                  

                    

    2) 血液透析により本剤の血中濃度が低下するので、本剤の投与は透析後に行うことが望ましい。
                  

  2. 7.2 高齢者では、1回0.5gから投与を開始し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[9.8 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。[11.1.1 参照]
    • 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
    • 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
    • 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
  2. 8.2 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  3. 8.3 患者の状態などから判断して、7日以上にわたって本剤を投与する場合には、その理由を常時明確にし、発疹の出現や肝機能異常等の副作用に留意し、漫然とした継続投与は行わないこと。
  4. 8.4 急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.3 参照]
  5. 8.5 汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.4 参照]
  6. 8.6 AST、ALTの上昇等の臨床検査値異常変動の発現率は、投与期間が長くなるに従い高くなる傾向が認められているので、やむを得ず10日を越えて連日投与する場合には、定期的に検査を行うなど注意すること。[11.1.7 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 セフェム系又はペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)
  2. 9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
  3. 9.1.3 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

    観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 高度の肝障害のある患者

    肝障害を増強させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている。[16.3 参照]

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

次の点に注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。[7.2 参照]

  • 発疹、発熱等のアレルギー症状並びに下痢等の消化器症状等の副作用があらわれることがある。
  • ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    利尿剤

    • フロセミド等

    類似化合物(他のセフェム系抗生物質)で腎障害増強作用が報告されているので、併用する場合には腎機能に注意すること。

    機序は不明であるが、利尿時の脱水による血中濃度の上昇が考えられる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも0.1%未満)

      呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹、血圧低下等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.1 参照]

    2. 11.1.2 偽膜性大腸炎(0.1%未満)

      偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    3. 11.1.3 急性腎障害(0.1%未満)

                      [8.4 参照]               

    4. 11.1.4 汎血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症(0.1%未満)、血小板減少(0.3%)、溶血性貧血(頻度不明)

                      [8.5 参照]               

    5. 11.1.5 間質性肺炎(0.1%未満)、PIE症候群(0.1%未満)

      発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線像異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    6. 11.1.6 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(0.1%未満)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)
    7. 11.1.7 肝機能障害(1.1%)、黄疸(0.1%未満)

      AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTP、LAPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。[8.6 参照]

    8. 11.1.8 精神神経症状(0.1%未満)

      意識障害、昏睡、痙攣、振戦、ミオクローヌス等の精神神経症状があらわれることがある。特に腎機能障害患者で減量を行わなかった場合にあらわれやすい。[7.1 参照],[13.1 参照],[16.6.1 参照]

    11.2 その他の副作用

    0.1%~5%未満

    0.1%未満

    過敏症

    発疹

    蕁麻疹、紅斑、瘙痒、発熱

    血液

    貧血、顆粒球減少、好酸球増多、血小板増多

    腎臓

    BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿

    血清カリウム上昇

    肝臓

    AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇

    LAP上昇

    消化器

    下痢、悪心

    嘔吐、食欲不振、腹痛、便秘

    精神神経系

    めまい、しびれ

    菌交代症

    カンジダ症、口内炎

    ビタミン欠乏症

    ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)

    その他

    頭痛、点滴中の気分不良、血圧低下、顔面紅潮、悪寒、味覚異常

    注)製造販売後調査を含む

    12. 臨床検査結果に及ぼす影響

    1. 12.1 テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがある。
    2. 12.2 直接クームス試験陽性を呈することがある。

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      過量投与により、意識障害、痙攣等の精神神経症状を起こすことがある。特に腎機能障害患者ではこのような症状があらわれやすい。[7.1 参照],[11.1.8 参照],[16.6.1 参照]

    2. 13.2 処置

      本剤は血液透析により体内から除去されるが、腹膜透析は有効ではない。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    1. 14.1.1 調製方法

      調製後は速やかに使用すること。

    2. 14.1.2 配合変化

      ガベキサートメシル酸塩製剤と配合すると、配合直後に沈殿が起こることがあるので、配合を避けること。

    14.2 薬剤投与時の注意

    1. 14.2.1 投与速度

      静脈内大量投与により、血管痛、血栓性静脈炎を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射速度はできるだけ遅くすること。また、点滴静注は30分以上かけて静脈内に注射すること。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    セフェピム塩酸塩静注用0.5g「サンド」

    有効成分 1バイアル中
    日局 セフェピム塩酸塩水和物   0.5g(力価)
    添加剤 L-アルギニン   0.354g
    セフェピム塩酸塩静注用1g「サンド」

    有効成分 1バイアル中
    日局 セフェピム塩酸塩水和物   1g(力価)
    添加剤 L-アルギニン   0.708g

    3.2 製剤の性状

    セフェピム塩酸塩静注用0.5g「サンド」

    pH 4.0~6.0
    (0.5g(力価)/5mL日局注射用水)
    浸透圧比 約1(1g(力価)/20mL日局注射用水)
    約2(1g(力価)/20mL日局生理食塩液)
    約1(1g(力価)/100mL日局生理食塩液)
    約2(1g(力価)/20mL5%日局ブドウ糖注射液)
    約1(1g(力価)/100mL5%日局ブドウ糖注射液)
    (日局生理食塩液に対する比)
    性状 白色~微黄色の粉末
    セフェピム塩酸塩静注用1g「サンド」

    pH 4.0~6.0
    (0.5g(力価)/5mL日局注射用水)
    浸透圧比 約1(1g(力価)/20mL日局注射用水)
    約2(1g(力価)/20mL日局生理食塩液)
    約1(1g(力価)/100mL日局生理食塩液)
    約2(1g(力価)/20mL5%日局ブドウ糖注射液)
    約1(1g(力価)/100mL5%日局ブドウ糖注射液)
    (日局生理食塩液に対する比)
    性状 白色~微黄色の粉末

    4. 効能又は効果

    • 一般感染症
      • 〈適応菌種〉

        セフェピムに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属(プレボテラ・ビビアを除く)

      • 〈適応症〉

        敗血症、深在性皮膚感染症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肛門周囲膿瘍、扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、子宮内感染、子宮旁結合織炎、中耳炎、副鼻腔炎

    • 発熱性好中球減少症

    5. 効能又は効果に関連する注意

    • 〈扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎〉
      1. 5.1 「抗微生物薬適正使用の手引き」1) を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
    • 〈発熱性好中球減少症〉
      1. 5.2 本剤は、以下の2条件を満たす症例に投与すること。
        • 1回の検温で38℃以上の発熱、又は1時間以上持続する37.5℃以上の発熱
        • 好中球数が500/mm3未満の場合、又は1000/mm3未満で500/mm3未満に減少することが予測される場合
      2. 5.3 国内外のガイドラインを参照し、本疾患の治療に十分な経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ実施すること。
      3. 5.4 本剤投与前に血液培養を実施すること。起炎菌が判明した際には、本剤投与継続の必要性を検討すること。
      4. 5.5 本剤投与の開始時期の指標である好中球数が緊急時等で確認できない場合には、白血球数の半数を好中球数として推定すること。
      5. 5.6 好中球数、発熱の回復が認められた場合には、本剤の投与中止を考慮すること。
      6. 5.7 腫瘍熱・薬剤熱等の非感染性の発熱であることが確認された場合には速やかに投与を中止すること。
    • 〈効能共通〉
      1. 5.8 本剤投与前に感受性の確認が行えなかった場合、本剤投与開始後3日をめやすとして本剤に対する感受性を確認し、本剤投与が適正であるか判断すること。なお、本剤に感受性が認められない場合、速やかに他の薬剤に変更すること。

    6. 用法及び用量

    本剤の使用に際しては、投与開始後3日をめやすとしてさらに継続投与が必要か判定し、投与中止又はより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行うこと。さらに、本剤の投与期間は、原則として14日以内とすること。

    • 〈一般感染症〉

      通常成人には、症状により1日1~2g(力価)を2回に分割し、静脈内注射又は点滴静注する。
      なお、難治性又は重症感染症には、症状に応じて1日量を4g(力価)まで増量し分割投与する。

    • 〈発熱性好中球減少症〉

      通常成人には、1日4g(力価)を2回に分割し、静脈内注射又は点滴静注する。

    • 〈効能共通〉

      静脈内注射の場合は、日局注射用水、日局生理食塩液又は日局ブドウ糖注射液に溶解し、緩徐に注射する。
      また、点滴静注の場合は、糖液、電解質液又はアミノ酸製剤などの補液に加えて30分~1時間かけて点滴静注する。

    7. 用法及び用量に関連する注意

    1. 7.1 腎障害のある患者には、次表を目安に投与量を減ずるか、投与間隔をあけるなど慎重に投与すること。[11.1.8 参照],[13.1 参照],[16.6.1 参照]

      クレアチニンクリアランス

      1回投与量(力価)

      投与間隔

      一般感染症

      発熱性好中球減少症
      難治性又は重症感染症1)

      >50mL/min

      1g

      2g

      12時間毎

      30~50mL/min

      0.5g

      1g

      12時間毎

      10~30mL/min

      0.5g

      0.5g

      12時間毎

      <10mL/min

      0.5g

      0.5g

      24時間毎

      血液透析2)

      0.5g

      0.5g

      24時間毎

                      

      1) 1日量4g(力価)投与が必要な場合。
                    

                      

      2) 血液透析により本剤の血中濃度が低下するので、本剤の投与は透析後に行うことが望ましい。
                    

    2. 7.2 高齢者では、1回0.5gから投与を開始し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[9.8 参照]

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。[11.1.1 参照]
      • 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
      • 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
      • 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
    2. 8.2 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
    3. 8.3 患者の状態などから判断して、7日以上にわたって本剤を投与する場合には、その理由を常時明確にし、発疹の出現や肝機能異常等の副作用に留意し、漫然とした継続投与は行わないこと。
    4. 8.4 急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.3 参照]
    5. 8.5 汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少、溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.4 参照]
    6. 8.6 AST、ALTの上昇等の臨床検査値異常変動の発現率は、投与期間が長くなるに従い高くなる傾向が認められているので、やむを得ず10日を越えて連日投与する場合には、定期的に検査を行うなど注意すること。[11.1.7 参照]

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 セフェム系又はペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)
    2. 9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
    3. 9.1.3 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

      観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

    9.3 肝機能障害患者

    1. 9.3.1 高度の肝障害のある患者

      肝障害を増強させるおそれがある。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている。[16.3 参照]

    9.7 小児等

    小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

    9.8 高齢者

    次の点に注意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。腎機能が低下していることが多いため高い血中濃度が持続するおそれがある。[7.2 参照]

    • 発疹、発熱等のアレルギー症状並びに下痢等の消化器症状等の副作用があらわれることがある。
    • ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

    10. 相互作用

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      利尿剤

      • フロセミド等

      類似化合物(他のセフェム系抗生物質)で腎障害増強作用が報告されているので、併用する場合には腎機能に注意すること。

      機序は不明であるが、利尿時の脱水による血中濃度の上昇が考えられる。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも0.1%未満)

        呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹、血圧低下等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.1 参照]

      2. 11.1.2 偽膜性大腸炎(0.1%未満)

        偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      3. 11.1.3 急性腎障害(0.1%未満)

                        [8.4 参照]               

      4. 11.1.4 汎血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症(0.1%未満)、血小板減少(0.3%)、溶血性貧血(頻度不明)

                        [8.5 参照]               

      5. 11.1.5 間質性肺炎(0.1%未満)、PIE症候群(0.1%未満)

        発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線像異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

      6. 11.1.6 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(0.1%未満)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)
      7. 11.1.7 肝機能障害(1.1%)、黄疸(0.1%未満)

        AST、ALT、Al-P、LDH、γ-GTP、LAPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。[8.6 参照]

      8. 11.1.8 精神神経症状(0.1%未満)

        意識障害、昏睡、痙攣、振戦、ミオクローヌス等の精神神経症状があらわれることがある。特に腎機能障害患者で減量を行わなかった場合にあらわれやすい。[7.1 参照],[13.1 参照],[16.6.1 参照]

      11.2 その他の副作用

      0.1%~5%未満

      0.1%未満

      過敏症

      発疹

      蕁麻疹、紅斑、瘙痒、発熱

      血液

      貧血、顆粒球減少、好酸球増多、血小板増多

      腎臓

      BUN上昇、クレアチニン上昇、蛋白尿

      血清カリウム上昇

      肝臓

      AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇

      LAP上昇

      消化器

      下痢、悪心

      嘔吐、食欲不振、腹痛、便秘

      精神神経系

      めまい、しびれ

      菌交代症

      カンジダ症、口内炎

      ビタミン欠乏症

      ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)

      その他

      頭痛、点滴中の気分不良、血圧低下、顔面紅潮、悪寒、味覚異常

      注)製造販売後調査を含む

      12. 臨床検査結果に及ぼす影響

      1. 12.1 テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬、クリニテストによる尿糖検査では偽陽性を呈することがある。
      2. 12.2 直接クームス試験陽性を呈することがある。

      13. 過量投与

      1. 13.1 症状

        過量投与により、意識障害、痙攣等の精神神経症状を起こすことがある。特に腎機能障害患者ではこのような症状があらわれやすい。[7.1 参照],[11.1.8 参照],[16.6.1 参照]

      2. 13.2 処置

        本剤は血液透析により体内から除去されるが、腹膜透析は有効ではない。

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤調製時の注意

      1. 14.1.1 調製方法

        調製後は速やかに使用すること。

      2. 14.1.2 配合変化

        ガベキサートメシル酸塩製剤と配合すると、配合直後に沈殿が起こることがあるので、配合を避けること。

      14.2 薬剤投与時の注意

      1. 14.2.1 投与速度

        静脈内大量投与により、血管痛、血栓性静脈炎を起こすことがあるので、これを予防するために注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射速度はできるだけ遅くすること。また、点滴静注は30分以上かけて静脈内に注射すること。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      876132
      ブランドコード
      6132425D1032, 6132425D2039
      承認番号
      22100AMX01951000, 22100AMX01952000
      販売開始年月
      2010-01, 2010-01
      貯法
      室温保存、室温保存
      有効期間
      3年、3年
      規制区分
      12, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
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