薬効分類名環状リポペプチド系抗生物質製剤
一般的名称注射用ダプトマイシン
ダプトマイシン静注用350mg「ニプロ」
だぷとまいしんじょうちゅうよう350mg「にぷろ」
Daptomycin for Intravenous
製造販売元/ニプロ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
HMG-CoA還元酵素阻害剤
[8.2 参照]
本剤及びHMG-CoA還元酵素阻害剤を併用した場合CKが上昇するおそれがあることから、本剤投与中はこれらの薬剤の休薬を考慮すること。これらの薬剤を前治療又は併用した患者では、CK値を頻回にモニタリングすること。
機序不明
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
5. 効能・効果に関連する注意
-
〈効能共通〉
- 5.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の出現等を防ぐため、原則として他の抗菌薬及びダプトマイシンに対する感受性を確認すること。[18.2 参照]
- 5.2 本剤は肺炎に使用しないこと。本剤は肺サーファクタントに結合し、不活性化される。
- 〈感染性心内膜炎〉
7. 用法・用量に関連する注意
- 7.1 ダプトマイシンは主に腎臓で排泄されるため、血液透析又は連続携行式腹膜透析(CAPD)を受けている患者を含む腎機能障害の成人患者では、下表を目安に本剤の投与間隔を調節すること。[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[16.6.1 参照]
- 7.2 本剤は、1日2回以上投与しないこと。海外第Ⅰ相及び第Ⅱ相試験において1日2回以上投与した場合、血中CK値が上昇した。
- 7.3 グラム陰性菌等を含む混合感染と診断された場合、又は混合感染が疑われる場合は本剤と適切な薬剤を併用して治療を行うこと。ダプトマイシンはグラム陽性菌に対してのみ抗菌活性を有する。
8. 重要な基本的注意
-
8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の出現等を防ぐため、次のことに注意すること。
- 8.1.1 感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導のもとで行うこと。
- 8.1.2 投与期間は、感染部位、重症度、患者の症状等を考慮し、適切な時期に、本剤の継続投与が必要か判定し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 8.2 本剤投与中に、CK上昇が報告されているので、以下の点について十分注意すること。[9.1.1 参照],[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照],[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 8.3 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。[11.1.1 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 前治療にHMG-CoA還元酵素阻害剤を用いた患者
CK値を投与期間中は通常(週1回以上)より更に頻回にモニタリングすること。[8.2 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
〈CLcr 30mL/min未満の成人患者(血液透析又はCAPDを受けている患者を含む)〉
- 9.2.1 本剤の投与間隔を調節すること。投与間隔を調節する必要があるため、腎機能を頻回にモニタリングすること。CK値を投与期間中は通常(週1回以上)よりも更に頻回にモニタリングすること。[7.1 参照],[8.2 参照],[16.6.1 参照]
-
〈CLcr 30mL/min以上の成人患者〉
- 9.2.2 腎機能を頻回にモニタリングすること。CK値を投与期間中は通常(週1回以上)よりも更に頻回にモニタリングすること。[7.1 参照],[8.2 参照],[16.6.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
妊娠ラットにおいて、ダプトマイシンは胎盤を通過することが認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へダプトマイシンが低濃度(0.045μg/mL、乳汁中濃度/血漿中濃度比:0.12%)で移行することが報告された1) 。
9.7 小児等
- 9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 9.7.2 成人と比較して小児、小児と比較して新生児では神経及び筋障害のリスクが増大するおそれがある。幼若イヌ及び新生児イヌを用いた試験により、神経及び筋症状に対する感受性の亢進がみられた。[15.2 参照]
9.8 高齢者
一般的に生理機能が低下している。CLcr≥30mL/minの高齢者では用量調節は必要ない。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
HMG-CoA還元酵素阻害剤 |
本剤及びHMG-CoA還元酵素阻害剤を併用した場合CKが上昇するおそれがあることから、本剤投与中はこれらの薬剤の休薬を考慮すること。これらの薬剤を前治療又は併用した患者では、CK値を頻回にモニタリングすること。 |
機序不明 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.9%)
- 11.1.2 急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)
-
11.1.3 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK値上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
11.1.4 好酸球性肺炎(頻度不明)
本剤投与2~4週後、発熱、低酸素血症性呼吸困難、びまん性肺浸潤を伴う好酸球性肺炎が報告されている。これらの症状や徴候があらわれた場合には、投与を中止し、全身ステロイド療法等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.5 末梢性ニューロパチー(頻度不明)
本剤投与中は末梢性ニューロパチーの徴候及び症状に注意すること。
-
11.1.6 腎不全(頻度不明)
腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがある。
-
11.1.7 偽膜性大腸炎(頻度不明)
偽膜性大腸炎が疑われたり、確定診断がなされた場合には、本剤の投与中止又は適切な処置を考慮すること。偽膜性大腸炎は、ダプトマイシンを含むほぼすべての抗菌薬の使用により報告されている。
11.2 その他の副作用
1~10% |
頻度不明 |
|
|---|---|---|
感染症及び寄生虫症 |
尿路感染、真菌感染、カンジダ感染、真菌血症 |
|
血液及びリンパ系障害 |
貧血、血小板増加症、好酸球増加症 |
|
代謝及び栄養障害 |
高血糖、電解質失調、食欲減退 |
|
精神障害 |
不安、不眠症 |
|
神経系障害 |
浮動性めまい、頭痛、錯感覚、振戦、味覚異常 |
|
耳及び迷路障害 |
回転性めまい |
|
心臓障害 |
上室性不整脈 |
|
血管障害 |
高血圧、低血圧、潮紅 |
|
胃腸障害 |
下痢 |
消化器痛/腹痛、嘔吐、鼓腸/腹部膨満感/腹部膨満、便秘、悪心、消化不良 |
肝胆道系障害 |
黄疸 |
|
皮膚及び皮下組織障害 |
湿疹 |
そう痒症、発疹、蕁麻疹、小水疱水疱性皮疹(粘膜性又は非粘膜性) |
筋骨格系及び結合組織障害 |
四肢痛、筋力低下、筋肉痛、関節痛 |
|
腎及び尿路障害 |
腎障害 |
|
生殖系及び乳房障害 |
腟炎 |
|
全身障害及び投与局所様態 |
発熱 |
無力症、注射部位反応、悪寒、疲労、血管性浮腫 |
臨床検査 |
肝機能検査異常(AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇)、血小板数減少、CK上昇、好酸球数増加 |
血中クレアチニン上昇、INR増加、LDH上昇、プロトロンビン時間延長、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇 |
12. 臨床検査結果に及ぼす影響
-
12.1 遺伝子組換え型トロンボプラスチン試薬を用いた測定において、ダプトマイシンの血漿中の濃度が臨床的に十分高い場合、見かけ上、濃度依存的かつ有意なプロトロンビン時間(PT)延長及び国際標準比(INR)増加がみられることがある。遺伝子組換え型トロンボプラスチン試薬とダプトマイシンの相互作用による見かけ上のPT延長及びINR増加は、ダプトマイシンの血漿中濃度がトラフ付近でPT又はINR検査用の試料を採取することにより可能性を最小限にできる。しかし、トラフ値でも相互作用を引き起こす可能性が十分にある。
本剤投与中にPT又はINRが異常に高い場合には、以下を行うことが望ましい。 - 12.2 本剤とワルファリンを併用する場合には、本剤投与開始後数日間は抗凝血活性をモニタリングすること。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
14.2 薬剤投与前の注意
不溶物がないことを目視で確認すること。
15. その他の注意
15.2 非臨床試験に基づく情報
ラット及びイヌにおいて、ダプトマイシン投与により骨格筋に影響がみられたが、心筋及び平滑筋に変化は認められなかった。この変化は、病理組織学的に骨格筋の変性又は再生像を呈し、CKの上昇を伴っていた。線維化及び横紋筋融解症は認められなかった。病理組織学的変化を含む骨格筋への影響はすべて、ラットにおいて休薬後4週以内及びイヌにおいて休薬後11週以内に完全に回復した。
ラット及びイヌにおいて、末梢神経に変化(軸索の変性像を呈し、機能的な変化を伴うこともあった)がみられ、この変化はミオパチーよりも高用量で認められた。病理組織学的及び機能的な影響はイヌで評価したところ、実質的に休薬後6ヵ月以内に回復した。
7週齢の幼若イヌ(神経及び筋等の発達段階が乳幼児に相当)にダプトマイシンを28日間静脈内投与した試験において、成熟イヌと比較して低い血漿中曝露量(50mg/kg/日:Cmaxの比較で約1/2)から末梢神経の変性がみられた。また、成熟イヌと同様の所見に加えて脊髄の変性がみられた。これらの所見は28日間の休薬後に回復傾向が認められた。
4日齢新生児イヌにダプトマイシンを28日間(生後4~31日)静脈内投与した試験において、幼若イヌと比較して低い血漿中曝露量(25mg/kg/日:Cmaxの比較で約1/3)から筋攣縮及び筋硬直がみられた。これらの所見は28日間の休薬後には回復した。なお、25mg/kg/日投与時の血中濃度は、ヒトの乳児において予想される血中濃度の範囲内であった。[9.7.2 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
5. 効能・効果に関連する注意
-
〈効能共通〉
- 5.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の出現等を防ぐため、原則として他の抗菌薬及びダプトマイシンに対する感受性を確認すること。[18.2 参照]
- 5.2 本剤は肺炎に使用しないこと。本剤は肺サーファクタントに結合し、不活性化される。
- 〈感染性心内膜炎〉
7. 用法・用量に関連する注意
- 7.1 ダプトマイシンは主に腎臓で排泄されるため、血液透析又は連続携行式腹膜透析(CAPD)を受けている患者を含む腎機能障害の成人患者では、下表を目安に本剤の投与間隔を調節すること。[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[16.6.1 参照]
- 7.2 本剤は、1日2回以上投与しないこと。海外第Ⅰ相及び第Ⅱ相試験において1日2回以上投与した場合、血中CK値が上昇した。
- 7.3 グラム陰性菌等を含む混合感染と診断された場合、又は混合感染が疑われる場合は本剤と適切な薬剤を併用して治療を行うこと。ダプトマイシンはグラム陽性菌に対してのみ抗菌活性を有する。
8. 重要な基本的注意
-
8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の出現等を防ぐため、次のことに注意すること。
- 8.1.1 感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導のもとで行うこと。
- 8.1.2 投与期間は、感染部位、重症度、患者の症状等を考慮し、適切な時期に、本剤の継続投与が必要か判定し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 8.2 本剤投与中に、CK上昇が報告されているので、以下の点について十分注意すること。[9.1.1 参照],[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照],[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 8.3 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。[11.1.1 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 前治療にHMG-CoA還元酵素阻害剤を用いた患者
CK値を投与期間中は通常(週1回以上)より更に頻回にモニタリングすること。[8.2 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
〈CLcr 30mL/min未満の成人患者(血液透析又はCAPDを受けている患者を含む)〉
- 9.2.1 本剤の投与間隔を調節すること。投与間隔を調節する必要があるため、腎機能を頻回にモニタリングすること。CK値を投与期間中は通常(週1回以上)よりも更に頻回にモニタリングすること。[7.1 参照],[8.2 参照],[16.6.1 参照]
-
〈CLcr 30mL/min以上の成人患者〉
- 9.2.2 腎機能を頻回にモニタリングすること。CK値を投与期間中は通常(週1回以上)よりも更に頻回にモニタリングすること。[7.1 参照],[8.2 参照],[16.6.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
妊娠ラットにおいて、ダプトマイシンは胎盤を通過することが認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へダプトマイシンが低濃度(0.045μg/mL、乳汁中濃度/血漿中濃度比:0.12%)で移行することが報告された1) 。
9.7 小児等
- 9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
- 9.7.2 成人と比較して小児、小児と比較して新生児では神経及び筋障害のリスクが増大するおそれがある。幼若イヌ及び新生児イヌを用いた試験により、神経及び筋症状に対する感受性の亢進がみられた。[15.2 参照]
9.8 高齢者
一般的に生理機能が低下している。CLcr≥30mL/minの高齢者では用量調節は必要ない。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
HMG-CoA還元酵素阻害剤 |
本剤及びHMG-CoA還元酵素阻害剤を併用した場合CKが上昇するおそれがあることから、本剤投与中はこれらの薬剤の休薬を考慮すること。これらの薬剤を前治療又は併用した患者では、CK値を頻回にモニタリングすること。 |
機序不明 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.9%)
- 11.1.2 急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)
-
11.1.3 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK値上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
11.1.4 好酸球性肺炎(頻度不明)
本剤投与2~4週後、発熱、低酸素血症性呼吸困難、びまん性肺浸潤を伴う好酸球性肺炎が報告されている。これらの症状や徴候があらわれた場合には、投与を中止し、全身ステロイド療法等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.5 末梢性ニューロパチー(頻度不明)
本剤投与中は末梢性ニューロパチーの徴候及び症状に注意すること。
-
11.1.6 腎不全(頻度不明)
腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがある。
-
11.1.7 偽膜性大腸炎(頻度不明)
偽膜性大腸炎が疑われたり、確定診断がなされた場合には、本剤の投与中止又は適切な処置を考慮すること。偽膜性大腸炎は、ダプトマイシンを含むほぼすべての抗菌薬の使用により報告されている。
11.2 その他の副作用
1~10% |
頻度不明 |
|
|---|---|---|
感染症及び寄生虫症 |
尿路感染、真菌感染、カンジダ感染、真菌血症 |
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血液及びリンパ系障害 |
貧血、血小板増加症、好酸球増加症 |
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代謝及び栄養障害 |
高血糖、電解質失調、食欲減退 |
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精神障害 |
不安、不眠症 |
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神経系障害 |
浮動性めまい、頭痛、錯感覚、振戦、味覚異常 |
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耳及び迷路障害 |
回転性めまい |
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心臓障害 |
上室性不整脈 |
|
血管障害 |
高血圧、低血圧、潮紅 |
|
胃腸障害 |
下痢 |
消化器痛/腹痛、嘔吐、鼓腸/腹部膨満感/腹部膨満、便秘、悪心、消化不良 |
肝胆道系障害 |
黄疸 |
|
皮膚及び皮下組織障害 |
湿疹 |
そう痒症、発疹、蕁麻疹、小水疱水疱性皮疹(粘膜性又は非粘膜性) |
筋骨格系及び結合組織障害 |
四肢痛、筋力低下、筋肉痛、関節痛 |
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腎及び尿路障害 |
腎障害 |
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生殖系及び乳房障害 |
腟炎 |
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全身障害及び投与局所様態 |
発熱 |
無力症、注射部位反応、悪寒、疲労、血管性浮腫 |
臨床検査 |
肝機能検査異常(AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇)、血小板数減少、CK上昇、好酸球数増加 |
血中クレアチニン上昇、INR増加、LDH上昇、プロトロンビン時間延長、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇 |
12. 臨床検査結果に及ぼす影響
-
12.1 遺伝子組換え型トロンボプラスチン試薬を用いた測定において、ダプトマイシンの血漿中の濃度が臨床的に十分高い場合、見かけ上、濃度依存的かつ有意なプロトロンビン時間(PT)延長及び国際標準比(INR)増加がみられることがある。遺伝子組換え型トロンボプラスチン試薬とダプトマイシンの相互作用による見かけ上のPT延長及びINR増加は、ダプトマイシンの血漿中濃度がトラフ付近でPT又はINR検査用の試料を採取することにより可能性を最小限にできる。しかし、トラフ値でも相互作用を引き起こす可能性が十分にある。
本剤投与中にPT又はINRが異常に高い場合には、以下を行うことが望ましい。 - 12.2 本剤とワルファリンを併用する場合には、本剤投与開始後数日間は抗凝血活性をモニタリングすること。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
14.2 薬剤投与前の注意
不溶物がないことを目視で確認すること。
15. その他の注意
15.2 非臨床試験に基づく情報
ラット及びイヌにおいて、ダプトマイシン投与により骨格筋に影響がみられたが、心筋及び平滑筋に変化は認められなかった。この変化は、病理組織学的に骨格筋の変性又は再生像を呈し、CKの上昇を伴っていた。線維化及び横紋筋融解症は認められなかった。病理組織学的変化を含む骨格筋への影響はすべて、ラットにおいて休薬後4週以内及びイヌにおいて休薬後11週以内に完全に回復した。
ラット及びイヌにおいて、末梢神経に変化(軸索の変性像を呈し、機能的な変化を伴うこともあった)がみられ、この変化はミオパチーよりも高用量で認められた。病理組織学的及び機能的な影響はイヌで評価したところ、実質的に休薬後6ヵ月以内に回復した。
7週齢の幼若イヌ(神経及び筋等の発達段階が乳幼児に相当)にダプトマイシンを28日間静脈内投与した試験において、成熟イヌと比較して低い血漿中曝露量(50mg/kg/日:Cmaxの比較で約1/2)から末梢神経の変性がみられた。また、成熟イヌと同様の所見に加えて脊髄の変性がみられた。これらの所見は28日間の休薬後に回復傾向が認められた。
4日齢新生児イヌにダプトマイシンを28日間(生後4~31日)静脈内投与した試験において、幼若イヌと比較して低い血漿中曝露量(25mg/kg/日:Cmaxの比較で約1/3)から筋攣縮及び筋硬直がみられた。これらの所見は28日間の休薬後には回復した。なお、25mg/kg/日投与時の血中濃度は、ヒトの乳児において予想される血中濃度の範囲内であった。[9.7.2 参照]