薬効分類名抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1注1)ヒト化モノクローナル抗体
注1)PD-L1: Programmed Death-Ligand 1

一般的名称アテゾリズマブ(遺伝子組換え)

テセントリク点滴静注840mg、テセントリク点滴静注1200mg

てせんとりくてんてきじょうちゅう840mg、てせんとりくてんてきじょうちゅう1200mg

TECENTRIQ for Intravenous Infusion, TECENTRIQ for Intravenous Infusion

製造販売元/中外製薬株式会社

第12版
警告禁忌合併症・既往歴等のある患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
1.2%
0.1%
0.1%
重度の下痢
0.1%
頻度不明
頻度不明
0.1%
0.1%未満
頻度不明
0.1%未満
頻度不明
重度の皮膚障害
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
脳・神経
1%以上~5%未満
脳・神経
頻度不明
1%未満
胃腸・消化器系
5%以上
下痢(11.2%)悪心(10.7%)食欲減退便秘
胃腸・消化器系
1%以上~5%未満
心臓・血管
1%以上~5%未満
心臓・血管
1%未満
肺・呼吸
1%以上~5%未満
皮膚
5%以上
皮膚
1%未満
運動器
5%以上
運動器
1%以上~5%未満
運動器
1%未満
腎・尿路
1%以上~5%未満
腎・尿路
1%未満
血液系
5%以上
血液系
1%以上~5%未満
その他
5%以上
疲労(14.7%)無力症発熱
その他
1%以上~5%未満

詳細情報

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注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

  1. 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
  2. 1.2 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

テセントリク点滴静注840mg

有効成分 1バイアル(14.0mL)中
アテゾリズマブ(遺伝子組換え)注)   840mg
添加剤 1バイアル(14.0mL)中
L-ヒスチジン 43.4mg       
氷酢酸 11.5mg
精製白糖 575.1mg       
ポリソルベート20 5.6mg

注)本剤は、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。
テセントリク点滴静注1200mg

有効成分 1バイアル(20.0mL)中
アテゾリズマブ(遺伝子組換え)注)   1200mg
添加剤 1バイアル(20.0mL)中
L-ヒスチジン 62.0mg
氷酢酸 16.5mg
精製白糖 821.6mg
ポリソルベート20 8.0mg

注)本剤は、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。

3.2 製剤の性状

テセントリク点滴静注840mg

剤形 注射剤(バイアル)
pH 5.5~6.1
浸透圧比 0.45~0.80
性状 澄明~乳白光を呈する無色~帯褐黄色の液
テセントリク点滴静注1200mg

剤形 注射剤(バイアル)
pH 5.5~6.1
浸透圧比 0.45~0.80
性状 澄明~乳白光を呈する無色~帯褐黄色の液

4. 効能又は効果

  • 〈製剤共通〉
    • 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    • PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法
    • 進展型小細胞肺癌
    • 切除不能な胞巣状軟部肉腫
    • 再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型
  • **〈テセントリク点滴静注1200mg〉
    • 切除不能な肝細胞癌
    • 切除不能な胸腺癌
  • 〈テセントリク点滴静注840mg〉
    • PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
    1. 5.1 化学療法未治療のPD-L1陰性の扁平上皮癌患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
    2. 5.2 化学療法未治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に対して本剤を単独で投与する場合には、腫瘍細胞及び腫瘍浸潤免疫細胞におけるPD-L1発現率について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
      https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
      [17.1.2 参照]
    3. 5.3 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴、EGFR遺伝子変異又はALK融合遺伝子の有無等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照],[17.1.5 参照]
  • 〈PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法〉
    1. 5.4 腫瘍細胞におけるPD-L1発現率について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
      https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
      [17.1.6 参照]
    2. 5.5 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴、病期等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。また、本剤の延命効果は、PD-L1発現率(TC)により異なる傾向が示唆されていることから、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.6 参照]
  • 〈進展型小細胞肺癌〉
    1. 5.6 臨床試験に組み入れられた患者の進展型の基準等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.7 参照]
  • 〈切除不能な肝細胞癌〉
    1. 5.7 局所療法(経皮的エタノール注入療法、ラジオ波焼灼療法、マイクロ波凝固療法、肝動脈塞栓療法/肝動脈化学塞栓療法、放射線療法等)の適応となる肝細胞癌患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
    2. 5.8 臨床試験に組み入れられた患者の肝機能障害の程度等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.8 参照]
  • 〈PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌〉
    1. 5.9 本剤の術前・術後薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
    2. 5.10 PD-L1を発現した腫瘍浸潤免疫細胞の占める割合について、十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
      https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html

      HER2:Human Epidermal Growth Factor Receptor Type 2(ヒト上皮増殖因子受容体2型、別称:c-erbB-2)
  • 〈再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型〉
    1. 5.11 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.12 参照]
  • 〈切除不能な胸腺癌〉
    1. 5.12 **本剤の術前補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。

6. 用法及び用量

  • 〈効能共通〉

    アテゾリズマブ(遺伝子組換え)の初回投与時は60分かけて点滴静注し、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。

    効能又は効果

    用法及び用量

    切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

    化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。その後、単独投与する場合には、アテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。

    化学療法未治療のPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。

    化学療法既治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。

    PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法

    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。投与期間は12カ月間までとする。

    進展型小細胞肺癌

    カルボプラチン及びエトポシドとの併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で4回点滴静注する。その後、アテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。

    切除不能な肝細胞癌

    ベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。

    PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌

    パクリタキセル(アルブミン懸濁型)との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回840mgを2週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。

    切除不能な胞巣状軟部肉腫

    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。通常、2歳以上の小児にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)(最大1200mg)を3週間間隔で点滴静注する。

    再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型

    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。通常、12歳以上の小児にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)(最大1200mg)を3週間間隔で点滴静注する。

    **切除不能な胸腺癌

    カルボプラチン及びパクリタキセルとの併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈効能共通〉
    1. 7.1 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を目安に、本剤の休薬等を考慮すること。

      副作用

      程度

      処置

      間質性肺疾患等の呼吸器障害

      Grade 2の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 3以上又は再発性の場合

      本剤を中止する。

      肝機能障害(切除不能な肝細胞癌を除く)

      Grade 2(AST若しくはALTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下又は総ビリルビンが基準値上限の1.5倍超かつ3倍以下の増加)が5日を超えて継続する場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 3以上(AST若しくはALTが基準値上限の5倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加)の場合

      本剤を中止する。

      肝機能障害(切除不能な肝細胞癌の場合)

      • ベースラインのAST又はALTが基準値内の患者では、AST又はALTが基準値上限の3倍超かつ10倍以下に増加した場合
      • ベースラインのAST又はALTが基準値上限の1倍超かつ3倍以下の患者では、AST又はALTが基準値上限の5倍超かつ10倍以下に増加した場合
      • ベースラインのAST又はALTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下の患者では、AST又はALTが基準値上限の8倍超かつ10倍以下に増加した場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      AST若しくはALTが基準値上限の10倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加した場合

      本剤を中止する。

      大腸炎/下痢

      Grade 2又は3の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 4の場合

      本剤を中止する。

      膵炎

      • アミラーゼ又はリパーゼが基準値上限の2倍超に増加した場合
      • Grade 2又は3の膵炎

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 4又は再発性の膵炎

      本剤を中止する。

      内分泌障害

      空腹時血糖値が250mg/dL超

      血糖値が安定するまで、本剤を休薬する。

      • 症候性の甲状腺機能低下症
      • 症候性の甲状腺機能亢進症、又は甲状腺刺激ホルモン値0.1mU/L未満の無症候性の甲状腺機能亢進症

      左記の状態が回復するまで、本剤を休薬する。

      Grade 2以上の副腎機能不全

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      • Grade 2又は3の下垂体炎
      • Grade 2又は3の下垂体機能低下症

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      • Grade 4又は再発性の下垂体炎
      • Grade 4又は再発性の下垂体機能低下症

      本剤を中止する。

      脳炎、髄膜炎

      全Grade

      本剤を中止する。

      神経障害

      Grade 2の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 3以上の場合

      本剤を中止する。

      全Gradeのギラン・バレー症候群

      本剤を中止する。

      重症筋無力症

      全Grade

      本剤を中止する。

      皮膚障害

      Grade 3の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 4の場合

      本剤を中止する。

      腎炎

      血清クレアチニンが基準値上限又はベースラインの1.5倍超かつ3倍以下に増加した場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      血清クレアチニンが基準値上限又はベースラインの3倍超に増加した場合

      本剤を中止する。

      筋炎

      Grade 2又は3の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 3の再発又はGrade 4の場合

      本剤を中止する。

      心筋炎

      Grade 2以上の場合

      本剤を中止する。

      血球貪食症候群

      全Grade

      本剤を中止する。

      眼障害

      Grade 2の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 3以上の場合

      本剤を中止する。

      Infusion
      reaction

      Grade 1の場合

      投与速度を50%に減速する。なお、軽快した後30分間経過観察し、再発しない場合には投与速度を元に戻すことができる。

      Grade 2の場合

      投与を中断し、軽快後に投与速度を50%に減速し再開する。

      Grade 3以上の場合

      本剤を直ちに中止する。

      GradeはNCI-CTCAE(National Cancer Institute-Common Terminology Criteria for Adverse Events)v5.0に準じる。

  • 〈化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
    1. 7.2 併用する他の抗悪性腫瘍剤は「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し選択すること。[17.1.3 参照],[17.1.4 参照],[17.1.5 参照]
  • 〈化学療法未治療のPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
    1. 7.3 扁平上皮癌の場合、他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
  • 〈化学療法既治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法、切除不能な胞巣状軟部肉腫、再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型〉
    1. 7.4 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
  • 〈進展型小細胞肺癌〉
    1. 7.5 カルボプラチン及びエトポシドとの併用に際しては「17. 臨床成績」の項の内容、特に、併用する抗悪性腫瘍剤の用法及び用量を十分に理解した上で投与すること。[17.1.7 参照]
  • 〈切除不能な胸腺癌〉
    1. 7.6 **カルボプラチン及びパクリタキセルとの併用に際しては、通常、成人には、3週間間隔で、カルボプラチンは1回AUC 6mg・min/mL相当量を30分以上かけて点滴静注し、パクリタキセルは1回200mg/m2を3時間かけて点滴静注すること。なお、患者の状態により適宜減量すること。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 本剤のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も患者の状態を十分に観察すること。
    2. 8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。[1.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]
    3. 8.3 肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.2 参照]
    4. 8.4 1型糖尿病があらわれることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。[11.1.5 参照]
    5. 8.5 甲状腺機能障害、副腎機能障害及び下垂体機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に内分泌機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)等を行うこと。また、必要に応じて、画像検査等の実施も考慮すること。[11.1.6 参照],[11.1.7 参照],[11.1.8 参照]
    6. 8.6 重症筋無力症があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行うこと。[11.1.11 参照]
    7. 8.7 腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.13 参照]
    8. 8.8 筋炎、横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。[11.1.14 参照]
    9. 8.9 心筋炎があらわれることがあるので、胸痛、CK上昇、心電図異常等の観察を十分に行うこと。[11.1.15 参照]
  • 〈化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、切除不能な胸腺癌〉
    1. 8.10 **本剤とカルボプラチン及びパクリタキセルを併用投与、並びに本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、投与中は定期的に血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.20 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者

    免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。

  2. 9.1.2 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者

    間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[1.2 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]

9.4 生殖能を有する者

妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後5カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。本剤を投与すると、胎児に対する免疫寛容が妨害され、流産率又は死産率が増加する可能性がある。また、ヒトIgGは胎盤を通過することが知られており、本剤は母体から胎児へ移行する可能性がある。[9.4 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行性については不明であるが、ヒトIgGはヒト乳汁中に排出されることが知られている。

9.7 小児等

  • 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法、進展型小細胞肺癌、切除不能な肝細胞癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、切除不能な胸腺癌〉
    1. 9.7.1 **小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
  • 〈切除不能な胞巣状軟部肉腫〉
    1. 9.7.2 低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.1 参照]
  • 〈再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型〉
    1. 9.7.3 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は12歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。ATTACK試験は12歳以上を対象として実施されたが、18歳未満の患者は組み入れられなかった。[16.6.1 参照],[17.1.12 参照]

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 **間質性肺疾患(3.0%)

                    [1.2 参照],[8.2 参照],[9.1.2 参照]

  2. 11.1.2 **肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎

    AST増加(6.3%)、ALT増加(6.3%)、Al-P増加(2.1%)、ビリルビン増加(1.5%)、γ-GTP増加(1.0%)等を伴う肝機能障害、肝炎(0.8%)、硬化性胆管炎(頻度不明)があらわれることがある。[8.3 参照]

  3. 11.1.3 **大腸炎(1.1%)、重度の下痢(1.2%)

    持続する下痢、腹痛、血便等の症状があらわれた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  4. 11.1.4 膵炎(0.1%)
  5. 11.1.5 1型糖尿病(0.1%)

    1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがある。1型糖尿病が疑われた場合には本剤の投与を中止し、インスリン製剤を投与する等の適切な処置を行うこと。[8.4 参照]

  6. 11.1.6 甲状腺機能障害

    甲状腺機能低下症(8.0%)、甲状腺機能亢進症(3.5%)、甲状腺炎(0.6%)等の甲状腺機能障害があらわれることがある。[8.5 参照]

  7. 11.1.7 **副腎機能障害

    副腎機能不全(0.6%)、急性副腎皮質機能不全(0.1%未満)等の副腎機能障害があらわれることがある。[8.5 参照]

  8. 11.1.8 下垂体機能障害

    下垂体炎(0.2%)、下垂体機能低下症(0.1%)等の下垂体機能障害があらわれることがある。[8.5 参照]

  9. 11.1.9 脳炎(0.1%)、髄膜炎(0.1%)、脊髄炎(頻度不明)
  10. 11.1.10 **神経障害

    末梢性ニューロパチー(4.4%)、多発ニューロパチー(0.3%)、ギラン・バレー症候群(0.1%)等の神経障害があらわれることがある。

  11. 11.1.11 重症筋無力症(頻度不明)

    重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。[8.6 参照]

  12. 11.1.12 **重度の皮膚障害

    中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(0.3%)等の重度の皮膚障害があらわれることがある。

  13. 11.1.13 腎機能障害

    急性腎障害(0.4%)、腎不全(0.4%)、尿細管間質性腎炎(0.2%)、腎炎(0.2%)等の腎機能障害があらわれることがある。[8.7 参照]

  14. 11.1.14 筋炎(0.2%)、横紋筋融解症(0.1%)

                    [8.8 参照]               

  15. 11.1.15 心筋炎(0.1%)

                    [8.9 参照]               

  16. 11.1.16 血球貪食症候群(0.1%未満)
  17. 11.1.17 免疫性血小板減少症(頻度不明)
  18. 11.1.18 *溶血性貧血(0.1%未満)
  19. 11.1.19 **Infusion reaction(2.6%)

    アナフィラキシーを含むInfusion reactionがあらわれることがある。重度のInfusion reactionがあらわれた場合には本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。

  20. 11.1.20 **発熱性好中球減少症(5.0%注1)

    本剤とカルボプラチン及びパクリタキセルとの併用、並びに本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、発熱性好中球減少症があらわれることがある。[8.10 参照]

注1)発現頻度は、IMpower150試験及びMarble試験から集計した。

11.2 その他の副作用

5%以上

1%以上~5%未満

1%未満

頻度不明

**精神神経系

頭痛、味覚異常、浮動性めまい、錯感覚、不眠症

意識レベルの低下、回転性めまい、感覚鈍麻、失神

顔面不全麻痺

結膜炎、霧視、眼乾燥、流涙増加

**消化器

下痢(11.2%)、悪心(10.7%)、食欲減退、便秘

嘔吐、口内炎、腹痛、口内乾燥

腹部膨満、消化不良、嚥下障害、アミラーゼ増加、リパーゼ増加

循環器

高血圧

低血圧、頻脈、ほてり、潮紅

**呼吸器

呼吸困難、咳嗽、気道感染、肺炎、鼻出血

発声障害、鼻炎、しゃっくり、口腔咽頭痛、胸水、喀血、低酸素症、鼻閉

**皮膚

発疹、そう痒症

脱毛症、斑状丘疹状皮疹、皮膚乾燥、ざ瘡様皮膚炎、紅斑

蕁麻疹、皮膚炎、そう痒性皮疹、乾癬、紅斑性皮疹、寝汗

筋骨格系

関節痛

筋肉痛、筋骨格痛

筋力低下、筋痙縮、関節炎、血中CK増加

泌尿器

高クレアチニン血症、蛋白尿

尿路感染

**血液

貧血、好中球減少、血小板減少

白血球減少、リンパ球減少

**代謝

低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、低カリウム血症、低アルブミン血症、血中甲状腺刺激ホルモン増加、高血糖、脱水

血中甲状腺刺激ホルモン減少、高カリウム血症、低カルシウム血症、低リン血症

**その他

疲労(14.7%)、無力症、発熱

浮腫、体重減少、倦怠感、悪寒、粘膜の炎症、インフルエンザ様疾患

腫脹、過敏症、胸痛、血中乳酸脱水素酵素増加、疼痛

**注2)Marble試験においては、本剤、カルボプラチン又はパクリタキセルのいずれかにより発現した副作用について集計した。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 調製時には、日局生理食塩液以外は使用しないこと。
  2. 14.1.2 調製時は静かに転倒混和すること。
  3. 14.1.3 用時調製し、調製後は速やかに使用すること。また、残液は廃棄すること。
  4. 14.1.4 投与時には本剤を注射筒で抜き取り、日局生理食塩液に添加し、最終濃度を3.2~16.8mg/mLとした上で点滴静注する。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 0.2又は0.22μmのインラインフィルターを使用すること。
  2. 14.2.2 他剤との混注をしないこと。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

国内外の臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。

15.2 非臨床試験に基づく情報

カニクイザルに本剤50mg/kgを週1回、26週間反復投与した毒性試験において、雌動物に月経周期異常が認められたとの報告がある。

1. 警告

  1. 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
  2. 1.2 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

テセントリク点滴静注840mg

有効成分 1バイアル(14.0mL)中
アテゾリズマブ(遺伝子組換え)注)   840mg
添加剤 1バイアル(14.0mL)中
L-ヒスチジン 43.4mg       
氷酢酸 11.5mg
精製白糖 575.1mg       
ポリソルベート20 5.6mg

注)本剤は、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。
テセントリク点滴静注1200mg

有効成分 1バイアル(20.0mL)中
アテゾリズマブ(遺伝子組換え)注)   1200mg
添加剤 1バイアル(20.0mL)中
L-ヒスチジン 62.0mg
氷酢酸 16.5mg
精製白糖 821.6mg
ポリソルベート20 8.0mg

注)本剤は、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。

3.2 製剤の性状

テセントリク点滴静注840mg

剤形 注射剤(バイアル)
pH 5.5~6.1
浸透圧比 0.45~0.80
性状 澄明~乳白光を呈する無色~帯褐黄色の液
テセントリク点滴静注1200mg

剤形 注射剤(バイアル)
pH 5.5~6.1
浸透圧比 0.45~0.80
性状 澄明~乳白光を呈する無色~帯褐黄色の液

4. 効能又は効果

  • 〈製剤共通〉
    • 切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    • PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法
    • 進展型小細胞肺癌
    • 切除不能な胞巣状軟部肉腫
    • 再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型
  • **〈テセントリク点滴静注1200mg〉
    • 切除不能な肝細胞癌
    • 切除不能な胸腺癌
  • 〈テセントリク点滴静注840mg〉
    • PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
    1. 5.1 化学療法未治療のPD-L1陰性の扁平上皮癌患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
    2. 5.2 化学療法未治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に対して本剤を単独で投与する場合には、腫瘍細胞及び腫瘍浸潤免疫細胞におけるPD-L1発現率について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
      https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
      [17.1.2 参照]
    3. 5.3 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴、EGFR遺伝子変異又はALK融合遺伝子の有無等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照],[17.1.5 参照]
  • 〈PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法〉
    1. 5.4 腫瘍細胞におけるPD-L1発現率について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
      https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html
      [17.1.6 参照]
    2. 5.5 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴、病期等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。また、本剤の延命効果は、PD-L1発現率(TC)により異なる傾向が示唆されていることから、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.6 参照]
  • 〈進展型小細胞肺癌〉
    1. 5.6 臨床試験に組み入れられた患者の進展型の基準等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.7 参照]
  • 〈切除不能な肝細胞癌〉
    1. 5.7 局所療法(経皮的エタノール注入療法、ラジオ波焼灼療法、マイクロ波凝固療法、肝動脈塞栓療法/肝動脈化学塞栓療法、放射線療法等)の適応となる肝細胞癌患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
    2. 5.8 臨床試験に組み入れられた患者の肝機能障害の程度等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.8 参照]
  • 〈PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌〉
    1. 5.9 本剤の術前・術後薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
    2. 5.10 PD-L1を発現した腫瘍浸潤免疫細胞の占める割合について、十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、PD-L1の発現が確認された患者に投与すること。検査にあたっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。なお、承認された体外診断用医薬品又は医療機器に関する情報については、以下のウェブサイトから入手可能である:
      https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/review-information/cd/0001.html

      HER2:Human Epidermal Growth Factor Receptor Type 2(ヒト上皮増殖因子受容体2型、別称:c-erbB-2)
  • 〈再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型〉
    1. 5.11 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.12 参照]
  • 〈切除不能な胸腺癌〉
    1. 5.12 **本剤の術前補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。

6. 用法及び用量

  • 〈効能共通〉

    アテゾリズマブ(遺伝子組換え)の初回投与時は60分かけて点滴静注し、初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる。

    効能又は効果

    用法及び用量

    切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌

    化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    他の抗悪性腫瘍剤との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。その後、単独投与する場合には、アテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。

    化学療法未治療のPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。

    化学療法既治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。

    PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法

    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。投与期間は12カ月間までとする。

    進展型小細胞肺癌

    カルボプラチン及びエトポシドとの併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で4回点滴静注する。その後、アテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。

    切除不能な肝細胞癌

    ベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。

    PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌

    パクリタキセル(アルブミン懸濁型)との併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回840mgを2週間間隔又は1回1680mgを4週間間隔で点滴静注する。

    切除不能な胞巣状軟部肉腫

    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。通常、2歳以上の小児にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)(最大1200mg)を3週間間隔で点滴静注する。

    再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型

    通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。通常、12歳以上の小児にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回15mg/kg(体重)(最大1200mg)を3週間間隔で点滴静注する。

    **切除不能な胸腺癌

    カルボプラチン及びパクリタキセルとの併用において、通常、成人にはアテゾリズマブ(遺伝子組換え)として1回1200mgを3週間間隔で点滴静注する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈効能共通〉
    1. 7.1 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を目安に、本剤の休薬等を考慮すること。

      副作用

      程度

      処置

      間質性肺疾患等の呼吸器障害

      Grade 2の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 3以上又は再発性の場合

      本剤を中止する。

      肝機能障害(切除不能な肝細胞癌を除く)

      Grade 2(AST若しくはALTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下又は総ビリルビンが基準値上限の1.5倍超かつ3倍以下の増加)が5日を超えて継続する場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 3以上(AST若しくはALTが基準値上限の5倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加)の場合

      本剤を中止する。

      肝機能障害(切除不能な肝細胞癌の場合)

      • ベースラインのAST又はALTが基準値内の患者では、AST又はALTが基準値上限の3倍超かつ10倍以下に増加した場合
      • ベースラインのAST又はALTが基準値上限の1倍超かつ3倍以下の患者では、AST又はALTが基準値上限の5倍超かつ10倍以下に増加した場合
      • ベースラインのAST又はALTが基準値上限の3倍超かつ5倍以下の患者では、AST又はALTが基準値上限の8倍超かつ10倍以下に増加した場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      AST若しくはALTが基準値上限の10倍超又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加した場合

      本剤を中止する。

      大腸炎/下痢

      Grade 2又は3の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 4の場合

      本剤を中止する。

      膵炎

      • アミラーゼ又はリパーゼが基準値上限の2倍超に増加した場合
      • Grade 2又は3の膵炎

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 4又は再発性の膵炎

      本剤を中止する。

      内分泌障害

      空腹時血糖値が250mg/dL超

      血糖値が安定するまで、本剤を休薬する。

      • 症候性の甲状腺機能低下症
      • 症候性の甲状腺機能亢進症、又は甲状腺刺激ホルモン値0.1mU/L未満の無症候性の甲状腺機能亢進症

      左記の状態が回復するまで、本剤を休薬する。

      Grade 2以上の副腎機能不全

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      • Grade 2又は3の下垂体炎
      • Grade 2又は3の下垂体機能低下症

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      • Grade 4又は再発性の下垂体炎
      • Grade 4又は再発性の下垂体機能低下症

      本剤を中止する。

      脳炎、髄膜炎

      全Grade

      本剤を中止する。

      神経障害

      Grade 2の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 3以上の場合

      本剤を中止する。

      全Gradeのギラン・バレー症候群

      本剤を中止する。

      重症筋無力症

      全Grade

      本剤を中止する。

      皮膚障害

      Grade 3の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 4の場合

      本剤を中止する。

      腎炎

      血清クレアチニンが基準値上限又はベースラインの1.5倍超かつ3倍以下に増加した場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      血清クレアチニンが基準値上限又はベースラインの3倍超に増加した場合

      本剤を中止する。

      筋炎

      Grade 2又は3の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 3の再発又はGrade 4の場合

      本剤を中止する。

      心筋炎

      Grade 2以上の場合

      本剤を中止する。

      血球貪食症候群

      全Grade

      本剤を中止する。

      眼障害

      Grade 2の場合

      Grade 1以下に回復するまで、本剤を休薬する。
      12週間を超える休薬後もGrade 1以下まで回復しない場合は、本剤を中止する。

      Grade 3以上の場合

      本剤を中止する。

      Infusion
      reaction

      Grade 1の場合

      投与速度を50%に減速する。なお、軽快した後30分間経過観察し、再発しない場合には投与速度を元に戻すことができる。

      Grade 2の場合

      投与を中断し、軽快後に投与速度を50%に減速し再開する。

      Grade 3以上の場合

      本剤を直ちに中止する。

      GradeはNCI-CTCAE(National Cancer Institute-Common Terminology Criteria for Adverse Events)v5.0に準じる。

  • 〈化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
    1. 7.2 併用する他の抗悪性腫瘍剤は「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し選択すること。[17.1.3 参照],[17.1.4 参照],[17.1.5 参照]
  • 〈化学療法未治療のPD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌〉
    1. 7.3 扁平上皮癌の場合、他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
  • 〈化学療法既治療の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法、切除不能な胞巣状軟部肉腫、再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型〉
    1. 7.4 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
  • 〈進展型小細胞肺癌〉
    1. 7.5 カルボプラチン及びエトポシドとの併用に際しては「17. 臨床成績」の項の内容、特に、併用する抗悪性腫瘍剤の用法及び用量を十分に理解した上で投与すること。[17.1.7 参照]
  • 〈切除不能な胸腺癌〉
    1. 7.6 **カルボプラチン及びパクリタキセルとの併用に際しては、通常、成人には、3週間間隔で、カルボプラチンは1回AUC 6mg・min/mL相当量を30分以上かけて点滴静注し、パクリタキセルは1回200mg/m2を3時間かけて点滴静注すること。なお、患者の状態により適宜減量すること。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 本剤のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も患者の状態を十分に観察すること。
    2. 8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。[1.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]
    3. 8.3 肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.2 参照]
    4. 8.4 1型糖尿病があらわれることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。[11.1.5 参照]
    5. 8.5 甲状腺機能障害、副腎機能障害及び下垂体機能障害があらわれることがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的に内分泌機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)等を行うこと。また、必要に応じて、画像検査等の実施も考慮すること。[11.1.6 参照],[11.1.7 参照],[11.1.8 参照]
    6. 8.6 重症筋無力症があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行うこと。[11.1.11 参照]
    7. 8.7 腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.13 参照]
    8. 8.8 筋炎、横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。[11.1.14 参照]
    9. 8.9 心筋炎があらわれることがあるので、胸痛、CK上昇、心電図異常等の観察を十分に行うこと。[11.1.15 参照]
  • 〈化学療法未治療の扁平上皮癌を除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、切除不能な胸腺癌〉
    1. 8.10 **本剤とカルボプラチン及びパクリタキセルを併用投与、並びに本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を併用投与する際には、発熱性好中球減少症があらわれることがあるので、投与中は定期的に血液検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.20 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者

    免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。

  2. 9.1.2 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者

    間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[1.2 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]

9.4 生殖能を有する者

妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後5カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。本剤を投与すると、胎児に対する免疫寛容が妨害され、流産率又は死産率が増加する可能性がある。また、ヒトIgGは胎盤を通過することが知られており、本剤は母体から胎児へ移行する可能性がある。[9.4 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行性については不明であるが、ヒトIgGはヒト乳汁中に排出されることが知られている。

9.7 小児等

  • 〈切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌、PD-L1陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法、進展型小細胞肺癌、切除不能な肝細胞癌、PD-L1陽性のホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、切除不能な胸腺癌〉
    1. 9.7.1 **小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
  • 〈切除不能な胞巣状軟部肉腫〉
    1. 9.7.2 低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.1 参照]
  • 〈再発又は難治性の節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型〉
    1. 9.7.3 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は12歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。ATTACK試験は12歳以上を対象として実施されたが、18歳未満の患者は組み入れられなかった。[16.6.1 参照],[17.1.12 参照]

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 **間質性肺疾患(3.0%)

                    [1.2 参照],[8.2 参照],[9.1.2 参照]

  2. 11.1.2 **肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎

    AST増加(6.3%)、ALT増加(6.3%)、Al-P増加(2.1%)、ビリルビン増加(1.5%)、γ-GTP増加(1.0%)等を伴う肝機能障害、肝炎(0.8%)、硬化性胆管炎(頻度不明)があらわれることがある。[8.3 参照]

  3. 11.1.3 **大腸炎(1.1%)、重度の下痢(1.2%)

    持続する下痢、腹痛、血便等の症状があらわれた場合には本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うこと。

  4. 11.1.4 膵炎(0.1%)
  5. 11.1.5 1型糖尿病(0.1%)

    1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがある。1型糖尿病が疑われた場合には本剤の投与を中止し、インスリン製剤を投与する等の適切な処置を行うこと。[8.4 参照]

  6. 11.1.6 甲状腺機能障害

    甲状腺機能低下症(8.0%)、甲状腺機能亢進症(3.5%)、甲状腺炎(0.6%)等の甲状腺機能障害があらわれることがある。[8.5 参照]

  7. 11.1.7 **副腎機能障害

    副腎機能不全(0.6%)、急性副腎皮質機能不全(0.1%未満)等の副腎機能障害があらわれることがある。[8.5 参照]

  8. 11.1.8 下垂体機能障害

    下垂体炎(0.2%)、下垂体機能低下症(0.1%)等の下垂体機能障害があらわれることがある。[8.5 参照]

  9. 11.1.9 脳炎(0.1%)、髄膜炎(0.1%)、脊髄炎(頻度不明)
  10. 11.1.10 **神経障害

    末梢性ニューロパチー(4.4%)、多発ニューロパチー(0.3%)、ギラン・バレー症候群(0.1%)等の神経障害があらわれることがある。

  11. 11.1.11 重症筋無力症(頻度不明)

    重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。[8.6 参照]

  12. 11.1.12 **重度の皮膚障害

    中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(0.3%)等の重度の皮膚障害があらわれることがある。

  13. 11.1.13 腎機能障害

    急性腎障害(0.4%)、腎不全(0.4%)、尿細管間質性腎炎(0.2%)、腎炎(0.2%)等の腎機能障害があらわれることがある。[8.7 参照]

  14. 11.1.14 筋炎(0.2%)、横紋筋融解症(0.1%)

                    [8.8 参照]               

  15. 11.1.15 心筋炎(0.1%)

                    [8.9 参照]               

  16. 11.1.16 血球貪食症候群(0.1%未満)
  17. 11.1.17 免疫性血小板減少症(頻度不明)
  18. 11.1.18 *溶血性貧血(0.1%未満)
  19. 11.1.19 **Infusion reaction(2.6%)

    アナフィラキシーを含むInfusion reactionがあらわれることがある。重度のInfusion reactionがあらわれた場合には本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。

  20. 11.1.20 **発熱性好中球減少症(5.0%注1)

    本剤とカルボプラチン及びパクリタキセルとの併用、並びに本剤とカルボプラチン、パクリタキセル及びベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、発熱性好中球減少症があらわれることがある。[8.10 参照]

注1)発現頻度は、IMpower150試験及びMarble試験から集計した。

11.2 その他の副作用

5%以上

1%以上~5%未満

1%未満

頻度不明

**精神神経系

頭痛、味覚異常、浮動性めまい、錯感覚、不眠症

意識レベルの低下、回転性めまい、感覚鈍麻、失神

顔面不全麻痺

結膜炎、霧視、眼乾燥、流涙増加

**消化器

下痢(11.2%)、悪心(10.7%)、食欲減退、便秘

嘔吐、口内炎、腹痛、口内乾燥

腹部膨満、消化不良、嚥下障害、アミラーゼ増加、リパーゼ増加

循環器

高血圧

低血圧、頻脈、ほてり、潮紅

**呼吸器

呼吸困難、咳嗽、気道感染、肺炎、鼻出血

発声障害、鼻炎、しゃっくり、口腔咽頭痛、胸水、喀血、低酸素症、鼻閉

**皮膚

発疹、そう痒症

脱毛症、斑状丘疹状皮疹、皮膚乾燥、ざ瘡様皮膚炎、紅斑

蕁麻疹、皮膚炎、そう痒性皮疹、乾癬、紅斑性皮疹、寝汗

筋骨格系

関節痛

筋肉痛、筋骨格痛

筋力低下、筋痙縮、関節炎、血中CK増加

泌尿器

高クレアチニン血症、蛋白尿

尿路感染

**血液

貧血、好中球減少、血小板減少

白血球減少、リンパ球減少

**代謝

低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、低カリウム血症、低アルブミン血症、血中甲状腺刺激ホルモン増加、高血糖、脱水

血中甲状腺刺激ホルモン減少、高カリウム血症、低カルシウム血症、低リン血症

**その他

疲労(14.7%)、無力症、発熱

浮腫、体重減少、倦怠感、悪寒、粘膜の炎症、インフルエンザ様疾患

腫脹、過敏症、胸痛、血中乳酸脱水素酵素増加、疼痛

**注2)Marble試験においては、本剤、カルボプラチン又はパクリタキセルのいずれかにより発現した副作用について集計した。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 調製時には、日局生理食塩液以外は使用しないこと。
  2. 14.1.2 調製時は静かに転倒混和すること。
  3. 14.1.3 用時調製し、調製後は速やかに使用すること。また、残液は廃棄すること。
  4. 14.1.4 投与時には本剤を注射筒で抜き取り、日局生理食塩液に添加し、最終濃度を3.2~16.8mg/mLとした上で点滴静注する。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 0.2又は0.22μmのインラインフィルターを使用すること。
  2. 14.2.2 他剤との混注をしないこと。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

国内外の臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。

15.2 非臨床試験に基づく情報

カニクイザルに本剤50mg/kgを週1回、26週間反復投与した毒性試験において、雌動物に月経周期異常が認められたとの報告がある。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
874291
ブランドコード
4291441A2020, 4291441A1024
承認番号
30100AMX00261, 23000AMX00014
販売開始年月
2019-11, 2018-04
貯法
2~8℃保存、2~8℃保存
有効期間
36箇月、36箇月
規制区分
2, 12, 13, 2, 12, 13

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
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