薬効分類名抗悪性腫瘍剤
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤

一般的名称ロミデプシン注射用

イストダックス点滴静注用10mg

いすとだっくすてんてきじょうちゅうよう10mg

Istodax Injection

製造販売元/ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社

第2版
警告禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
6.3%
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
胃腸・消化器系
10%以上
胃腸・消化器系
頻度不明
心臓・血管
5~10%未満
心臓・血管
頻度不明
心臓・血管
5~10%未満
心臓・血管
頻度不明
肺・呼吸
5~10%未満
肺・呼吸
頻度不明
肝臓まわり
10%以上
脳・神経
10%以上
脳・神経
5~10%未満
全身・局所・適用部位
10%以上
全身・局所・適用部位
5%未満
その他
5%未満
その他
頻度不明
出血

併用注意

薬剤名等
  • CYP3A阻害剤
臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

機序・危険因子

これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

機序・危険因子

機序不明

薬剤名等
  • 抗不整脈剤
  • QT間隔延長を起こすことが知られている他の薬剤
臨床症状・措置方法

QT間隔延長等の重篤な心電図異常を起こすおそれがある。

機序・危険因子

本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあり、併用により増強する可能性がある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

イストダックス点滴静注用10mg

有効成分 ロミデプシンa   11mg
添加剤 ポビドン   22mg
pH調整剤   適量
1バイアル中の分量
専用溶解用液b
成分 プロピレングリコール  1.97g
無水エタノール  0.37g
1バイアル中の分量

a:イストダックス点滴静注用10mgは、調製時の損失を考慮に入れ過量充塡されており、専用溶解用液2.2mLで溶解したときに5mg/mLとなる
b:専用溶解用液は、調製時の損失を考慮に入れ過量充塡されており、充塡量は2.4mLである

3.2 製剤の性状

イストダックス点滴静注用10mg

pH 5.2~5.4a
浸透圧比 1.3~1.7a、b
性状 白色の固体、塊又は粉末

a:専用溶解用液で溶解後、生理食塩液500mLで希釈したとき
b:生理食塩液に対する比

4. 効能又は効果

再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 本剤投与の適応となる疾患の診断は、病理診断に十分な経験を持つ医師又は施設により行うこと。
  2. 5.2 臨床試験に組み入れられた患者の病理組織型等について、「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

6. 用法及び用量

通常、成人にはロミデプシンとして14mg/m2(体表面積)を1、8、15日目に4時間かけて点滴静注した後、休薬(16~28日目)する。この28日間を1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。
  2. 7.2 本剤の投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を目安に、休薬、減量又は投与中止を考慮すること。
    副作用発現時の休薬・減量・投与中止基準

    副作用

    処置

    血小板減少

    血小板数が50,000/μL未満に減少

    血小板数が75,000/μL以上又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後は同一用量で再開してもよい。

    血小板数が50,000/μL未満に再び減少
    又は
    25,000/μL未満に減少し、血小板輸血が必要

    血小板数が75,000/μL以上又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後に再開する場合の用量は10mg/m2とする。
    減量後再発した場合には、本剤の投与を中止する。

    好中球減少

    好中球数が1,000/μL未満に減少

    好中球数が1,500/μL以上又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後は同一用量で再開してもよい。

    好中球数が1,000/μL未満に再び減少
    又は
    500/μL未満に減少し、かつ38.5℃以上の発熱を伴う

    好中球数が1,500/μL以上又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後に再開する場合の用量は10mg/m2とする。
    減量後再発した場合には、本剤の投与を中止する。

    非血液毒性1)

    Grade 3の非血液毒性

    Grade 1以下又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後は同一用量で再開してもよい。

    Grade 3の非血液毒性の再発
    又は
    Grade 4の非血液毒性

    Grade 1以下又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後に再開する場合の用量は10mg/m2とする。
    減量後再発した場合には、本剤の投与を中止する。

    QTc間隔

    500msを超える

    本剤を休薬する。
    回復後に再開する場合の用量は10mg/m2とする。
    減量後再発した場合には、本剤の投与を中止する。

    不整脈

    洞性頻脈(140/分を超える)、心房性律動異常(上室性頻脈、心房細動、心房粗動)、心拍数(120/分を超え、かつ前回評価時から20/分を超えて増加)、心室頻脈(3連発以上)

    本剤を休薬する。
    回復後に再開する場合の用量は10mg/m2とする。
    減量後再発した場合には、本剤の投与を中止する。

                    

    1) GradeはCTCAEに基づく
                  

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の投与により、細菌、真菌、ウイルス又は原虫による感染症や日和見感染が発現又は悪化することがあるので、本剤の投与中は、感染症の発現又は悪化に十分注意すること。また、B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)においてB型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがあるので、本剤投与に先立ってB型肝炎ウイルスの感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。本剤の投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
  2. 8.2 節外性NK/T細胞リンパ腫, 鼻型患者を対象とした外国臨床試験において、エプスタイン・バー(EB)ウイルスの再活性化による肝不全があらわれ、死亡に至った例も報告されている。本剤の投与中は、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
  3. 8.3 本剤の投与により、血小板減少症、リンパ球減少症、白血球減少症及び好中球減少症等があらわれることがあるので、定期的に血液学的検査を行うこと。[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
  4. 8.4 本剤の投与により、QT間隔延長等の心電図異常があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は定期的に心電図検査及び電解質検査(カリウム、マグネシウム、カルシウム等)を行い、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて、電解質を補正するなどの適切な処置を行うこと。[9.1.3 参照],[11.1.3 参照]
  5. 8.5 本剤の投与により、腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度測定及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.4 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 骨髄抑制のある患者

    重篤な血小板減少症、好中球減少症、リンパ球減少症及び貧血が発現することがある。[8.3 参照],[11.1.1 参照]

  2. 9.1.2 感染症を合併している患者

    感染症が悪化するおそれがある。[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.2 参照]

  3. 9.1.3 QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者

    QT間隔延長を起こすおそれがある。[8.4 参照],[11.1.3 参照]

9.3 肝機能障害患者

減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。[16.6.1 参照]

9.4 生殖能を有する者

妊娠する可能性のある女性及びパートナーが妊娠する可能性のある男性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。ラット及びイヌにおいて、AUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量で、精巣の萎縮等が認められている。[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラットにおいて、AUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量で、胎児の死亡、催奇形性及び発育遅延が認められている。[2.2 参照],[9.4 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中への移行は不明である。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
  • CYP3A阻害剤
    • アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ボリコナゾール等)、クラリスロマイシン、アタザナビル硫酸塩、ネルフィナビルメシル酸塩、リトナビル等[16.7.1 参照]

本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

機序不明

  • 抗不整脈剤
    • アミオダロン塩酸塩、ジソピラミド、プロカインアミド塩酸塩、キニジン硫酸塩水和物、ソタロール塩酸塩等
  • QT間隔延長を起こすことが知られている他の薬剤
    • クラリスロマイシン、オンダンセトロン塩酸塩水和物、メサドン塩酸塩、モキシフロキサシン塩酸塩、ベプリジル塩酸塩水和物、ピモジド等

QT間隔延長等の重篤な心電図異常を起こすおそれがある。

本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあり、併用により増強する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 骨髄抑制

    血小板減少症(97.9%)、リンパ球減少症(83.3%)、白血球減少症(81.3%)、好中球減少症(81.3%)、貧血(33.3%)等の骨髄抑制があらわれることがある。[8.3 参照],[9.1.1 参照]

  2. 11.1.2 感染症

    サイトメガロウイルス感染(4.2%)、肺炎(2.1%)、敗血症(2.1%)等の重篤な感染症(B型肝炎ウイルス及びEBウイルスの再活性化を含む)があらわれることがある。[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.2 参照]

  3. 11.1.3 QT間隔延長(4.2%)

                    [8.4 参照],[9.1.3 参照]

  4. 11.1.4 腫瘍崩壊症候群(6.3%)

    異常が認められた場合には、生理食塩水、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等の適切な処置を行い、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.5 参照]

  5. 11.1.5 過敏症

    呼吸困難(頻度不明)、低血圧(頻度不明)等の過敏症があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

10%以上

5~10%未満

5%未満

頻度不明

消化器

悪心、嘔吐、便秘、下痢、口内炎

腹痛

心臓

心房細動

心電図ST-T変化、心電図ST-T部分上昇、心電図T波逆転

頻脈

呼吸器

上気道の炎症、低酸素症

咳嗽

AST増加、ALT増加

代謝

食欲減退、低リン酸血症、低カリウム血症、低カルシウム血症

体重減少、低ナトリウム血症、低アルブミン血症、低マグネシウム血症

精神・神経系

味覚異常、頭痛

末梢性感覚ニューロパチー

全身症状

発熱、疲労、倦怠感

悪寒

血管

静脈炎

深部静脈血栓症、肺塞栓症

その他

ヘモグロビン減少、注射部位反応、発疹

末梢性浮腫

出血

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤は専用溶解用液に溶解して使用すること。
  2. 14.1.2 溶解方法

    本剤は専用溶解用液2.2mLで溶解したときに5mg/mLとなる。

    1. (1) 専用溶解用液はシリンジを用いて無菌的に必ず2.2mL抜き取り、その全量をゆっくりとバイアル内に注入する。
    2. (2) 専用溶解用液を注入した後、直ちにバイアルを澄明で均一になるまで、ゆっくりと泡立てないように静かに円を描くように回して十分に溶解させる(振り混ぜないこと)。
    3. (3) 専用溶解用液で溶解後、8時間以内に使用すること。
    4. (4) 本剤投与時には投与量に合わせ、無菌的に必要量をシリンジで抜き取り、日局生理食塩液500mLで希釈し、希釈後は速やかに使用すること。なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも、24時間以内に使用すること。未使用の調製後溶液及び使用後の残液は廃棄すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 本剤は点滴静注用としてのみ用い、急速静注は行わないこと。
  2. 14.2.2 本剤は4時間かけて点滴静注すること。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報

反復投与毒性試験において、AUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量で、ラット及びイヌでは精巣への影響(精細管の変性又は萎縮、精子減少等)、ラットでは卵巣への影響(卵胞減少等)、子宮、膣及び乳腺の萎縮が認められ、精巣及び卵巣への影響については、休薬後においても回復性は認められなかった。

1. 警告

本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

イストダックス点滴静注用10mg

有効成分 ロミデプシンa   11mg
添加剤 ポビドン   22mg
pH調整剤   適量
1バイアル中の分量
専用溶解用液b
成分 プロピレングリコール  1.97g
無水エタノール  0.37g
1バイアル中の分量

a:イストダックス点滴静注用10mgは、調製時の損失を考慮に入れ過量充塡されており、専用溶解用液2.2mLで溶解したときに5mg/mLとなる
b:専用溶解用液は、調製時の損失を考慮に入れ過量充塡されており、充塡量は2.4mLである

3.2 製剤の性状

イストダックス点滴静注用10mg

pH 5.2~5.4a
浸透圧比 1.3~1.7a、b
性状 白色の固体、塊又は粉末

a:専用溶解用液で溶解後、生理食塩液500mLで希釈したとき
b:生理食塩液に対する比

4. 効能又は効果

再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 本剤投与の適応となる疾患の診断は、病理診断に十分な経験を持つ医師又は施設により行うこと。
  2. 5.2 臨床試験に組み入れられた患者の病理組織型等について、「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

6. 用法及び用量

通常、成人にはロミデプシンとして14mg/m2(体表面積)を1、8、15日目に4時間かけて点滴静注した後、休薬(16~28日目)する。この28日間を1サイクルとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立していない。
  2. 7.2 本剤の投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を目安に、休薬、減量又は投与中止を考慮すること。
    副作用発現時の休薬・減量・投与中止基準

    副作用

    処置

    血小板減少

    血小板数が50,000/μL未満に減少

    血小板数が75,000/μL以上又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後は同一用量で再開してもよい。

    血小板数が50,000/μL未満に再び減少
    又は
    25,000/μL未満に減少し、血小板輸血が必要

    血小板数が75,000/μL以上又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後に再開する場合の用量は10mg/m2とする。
    減量後再発した場合には、本剤の投与を中止する。

    好中球減少

    好中球数が1,000/μL未満に減少

    好中球数が1,500/μL以上又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後は同一用量で再開してもよい。

    好中球数が1,000/μL未満に再び減少
    又は
    500/μL未満に減少し、かつ38.5℃以上の発熱を伴う

    好中球数が1,500/μL以上又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後に再開する場合の用量は10mg/m2とする。
    減量後再発した場合には、本剤の投与を中止する。

    非血液毒性1)

    Grade 3の非血液毒性

    Grade 1以下又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後は同一用量で再開してもよい。

    Grade 3の非血液毒性の再発
    又は
    Grade 4の非血液毒性

    Grade 1以下又はベースラインに回復するまで本剤を休薬する。
    回復後に再開する場合の用量は10mg/m2とする。
    減量後再発した場合には、本剤の投与を中止する。

    QTc間隔

    500msを超える

    本剤を休薬する。
    回復後に再開する場合の用量は10mg/m2とする。
    減量後再発した場合には、本剤の投与を中止する。

    不整脈

    洞性頻脈(140/分を超える)、心房性律動異常(上室性頻脈、心房細動、心房粗動)、心拍数(120/分を超え、かつ前回評価時から20/分を超えて増加)、心室頻脈(3連発以上)

    本剤を休薬する。
    回復後に再開する場合の用量は10mg/m2とする。
    減量後再発した場合には、本剤の投与を中止する。

                    

    1) GradeはCTCAEに基づく
                  

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の投与により、細菌、真菌、ウイルス又は原虫による感染症や日和見感染が発現又は悪化することがあるので、本剤の投与中は、感染症の発現又は悪化に十分注意すること。また、B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)においてB型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがあるので、本剤投与に先立ってB型肝炎ウイルスの感染の有無を確認し、本剤投与前に適切な処置を行うこと。本剤の投与開始後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
  2. 8.2 節外性NK/T細胞リンパ腫, 鼻型患者を対象とした外国臨床試験において、エプスタイン・バー(EB)ウイルスの再活性化による肝不全があらわれ、死亡に至った例も報告されている。本剤の投与中は、定期的に肝機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
  3. 8.3 本剤の投与により、血小板減少症、リンパ球減少症、白血球減少症及び好中球減少症等があらわれることがあるので、定期的に血液学的検査を行うこと。[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
  4. 8.4 本剤の投与により、QT間隔延長等の心電図異常があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は定期的に心電図検査及び電解質検査(カリウム、マグネシウム、カルシウム等)を行い、患者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて、電解質を補正するなどの適切な処置を行うこと。[9.1.3 参照],[11.1.3 参照]
  5. 8.5 本剤の投与により、腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度測定及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.4 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 骨髄抑制のある患者

    重篤な血小板減少症、好中球減少症、リンパ球減少症及び貧血が発現することがある。[8.3 参照],[11.1.1 参照]

  2. 9.1.2 感染症を合併している患者

    感染症が悪化するおそれがある。[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.2 参照]

  3. 9.1.3 QT間隔延長のおそれ又はその既往歴のある患者

    QT間隔延長を起こすおそれがある。[8.4 参照],[11.1.3 参照]

9.3 肝機能障害患者

減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。[16.6.1 参照]

9.4 生殖能を有する者

妊娠する可能性のある女性及びパートナーが妊娠する可能性のある男性には、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導すること。ラット及びイヌにおいて、AUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量で、精巣の萎縮等が認められている。[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラットにおいて、AUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量で、胎児の死亡、催奇形性及び発育遅延が認められている。[2.2 参照],[9.4 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中への移行は不明である。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
  • CYP3A阻害剤
    • アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ボリコナゾール等)、クラリスロマイシン、アタザナビル硫酸塩、ネルフィナビルメシル酸塩、リトナビル等[16.7.1 参照]

本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

機序不明

  • 抗不整脈剤
    • アミオダロン塩酸塩、ジソピラミド、プロカインアミド塩酸塩、キニジン硫酸塩水和物、ソタロール塩酸塩等
  • QT間隔延長を起こすことが知られている他の薬剤
    • クラリスロマイシン、オンダンセトロン塩酸塩水和物、メサドン塩酸塩、モキシフロキサシン塩酸塩、ベプリジル塩酸塩水和物、ピモジド等

QT間隔延長等の重篤な心電図異常を起こすおそれがある。

本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれがあり、併用により増強する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 骨髄抑制

    血小板減少症(97.9%)、リンパ球減少症(83.3%)、白血球減少症(81.3%)、好中球減少症(81.3%)、貧血(33.3%)等の骨髄抑制があらわれることがある。[8.3 参照],[9.1.1 参照]

  2. 11.1.2 感染症

    サイトメガロウイルス感染(4.2%)、肺炎(2.1%)、敗血症(2.1%)等の重篤な感染症(B型肝炎ウイルス及びEBウイルスの再活性化を含む)があらわれることがある。[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.2 参照]

  3. 11.1.3 QT間隔延長(4.2%)

                    [8.4 参照],[9.1.3 参照]

  4. 11.1.4 腫瘍崩壊症候群(6.3%)

    異常が認められた場合には、生理食塩水、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等の適切な処置を行い、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.5 参照]

  5. 11.1.5 過敏症

    呼吸困難(頻度不明)、低血圧(頻度不明)等の過敏症があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

10%以上

5~10%未満

5%未満

頻度不明

消化器

悪心、嘔吐、便秘、下痢、口内炎

腹痛

心臓

心房細動

心電図ST-T変化、心電図ST-T部分上昇、心電図T波逆転

頻脈

呼吸器

上気道の炎症、低酸素症

咳嗽

AST増加、ALT増加

代謝

食欲減退、低リン酸血症、低カリウム血症、低カルシウム血症

体重減少、低ナトリウム血症、低アルブミン血症、低マグネシウム血症

精神・神経系

味覚異常、頭痛

末梢性感覚ニューロパチー

全身症状

発熱、疲労、倦怠感

悪寒

血管

静脈炎

深部静脈血栓症、肺塞栓症

その他

ヘモグロビン減少、注射部位反応、発疹

末梢性浮腫

出血

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤は専用溶解用液に溶解して使用すること。
  2. 14.1.2 溶解方法

    本剤は専用溶解用液2.2mLで溶解したときに5mg/mLとなる。

    1. (1) 専用溶解用液はシリンジを用いて無菌的に必ず2.2mL抜き取り、その全量をゆっくりとバイアル内に注入する。
    2. (2) 専用溶解用液を注入した後、直ちにバイアルを澄明で均一になるまで、ゆっくりと泡立てないように静かに円を描くように回して十分に溶解させる(振り混ぜないこと)。
    3. (3) 専用溶解用液で溶解後、8時間以内に使用すること。
    4. (4) 本剤投与時には投与量に合わせ、無菌的に必要量をシリンジで抜き取り、日局生理食塩液500mLで希釈し、希釈後は速やかに使用すること。なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも、24時間以内に使用すること。未使用の調製後溶液及び使用後の残液は廃棄すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 本剤は点滴静注用としてのみ用い、急速静注は行わないこと。
  2. 14.2.2 本剤は4時間かけて点滴静注すること。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報

反復投与毒性試験において、AUC比較で臨床曝露量未満に相当する用量で、ラット及びイヌでは精巣への影響(精細管の変性又は萎縮、精子減少等)、ラットでは卵巣への影響(卵胞減少等)、子宮、膣及び乳腺の萎縮が認められ、精巣及び卵巣への影響については、休薬後においても回復性は認められなかった。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
874291
ブランドコード
4291440D1026
承認番号
22900AMX00586000
販売開始年月
2018-04
貯法
室温保存
有効期間
3年
規制区分
2, 12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
  • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
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