薬効分類名抗悪性腫瘍剤

一般的名称注射用ネダプラチン

アクプラ静注用10mg、アクプラ静注用50mg、アクプラ静注用100mg

あくぷらじょうちゅうよう10mg、あくぷらじょうちゅうよう50mg、あくぷらじょうちゅうよう100mg

AQUPLA for Intravenous Injection, AQUPLA for Intravenous Injection, AQUPLA for Intravenous Injection

製造販売元/日医工株式会社

第1版
警告禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
1~5%未満
0.1~1%未満
1~5%未満
0.1~1%未満
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
脳・神経
0.1~5%未満
脳・神経
0.1%未満
腎・尿路
5%以上
腎・尿路
0.1%未満
腎・尿路
0.1%未満
胃腸・消化器系
5%以上
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
心臓・血管
0.1~5%未満
心臓・血管
0.1%未満
肺・呼吸
0.1~5%未満
免疫系
0.1~5%未満
肝臓まわり
5%以上
体液・電解質
5%以上
その他
0.1~5%未満
脱毛全身倦怠発熱浮腫皮膚潮紅単純疱疹白血球増多(一過性)
その他
0.1%未満

併用注意

薬剤名等

他の抗悪性腫瘍剤

  • アルキル化剤
  • 代謝拮抗剤
  • 抗生物質
  • アルカロイド等

放射線照射

臨床症状・措置方法

骨髄抑制が増強されることがあるので、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。

機序・危険因子

機序は不明
共に骨髄抑制作用を有する。

薬剤名等

アミノグリコシド系抗生物質

臨床症状・措置方法

腎障害及び聴器障害が増強されることがあるので、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行うこと。

機序・危険因子

機序は不明
共に腎毒性及び聴器毒性を有する。

薬剤名等

バンコマイシン塩酸塩

臨床症状・措置方法

腎障害及び聴器障害が増強されることがあるので、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行うこと。

機序・危険因子

機序は不明
共に腎毒性及び聴器毒性を有する。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

  1. 1.1 本剤の投与に際しては、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うとともに、投与継続の可否について慎重に検討すること。本剤は強い骨髄抑制作用、腎機能抑制作用等を有する薬剤であり、臨床試験において本剤に関連したと考えられる早期死亡例が認められている。臨床試験において、本剤を投与した患者の28.5%に重篤な血小板減少が、21.1%に重篤な白血球減少が発現している。その結果、致命的な出血及び感染症等を引き起こすことがある。
  2. 1.2 本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで行うこと。また、慎重に患者を選択し、本剤の投与が適切と判断される症例にのみ投与すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 重篤な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制が増悪する。][9.1.1 参照],[11.1.2 参照]
  2. 2.2 重篤な腎障害のある患者[腎障害が増悪する。][9.2.1 参照]
  3. 2.3 本剤又は他の白金を含む薬剤に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
  4. 2.4 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

アクプラ静注用10mg

有効成分 1バイアル中
ネダプラチン   10mg
添加剤 デキストラン70
   10mg
アクプラ静注用50mg

有効成分 1バイアル中
ネダプラチン   50mg
添加剤 デキストラン70
   50mg
アクプラ静注用100mg

有効成分 1バイアル中
ネダプラチン   100mg
添加剤 デキストラン70
   100mg

3.2 製剤の性状

アクプラ静注用10mg

剤形 凍結乾燥注射剤
色調 白色~微黄白色の軽質の塊
pH 6.5~7.5(0.02g/mL水溶液)
浸透圧比 約0.1(0.02g/mL水溶液)
(生理食塩液に対する比)
アクプラ静注用50mg

剤形 凍結乾燥注射剤
色調 白色~微黄白色の軽質の塊
pH 6.5~7.5(0.02g/mL水溶液)
浸透圧比 約0.1(0.02g/mL水溶液)
(生理食塩液に対する比)
アクプラ静注用100mg

剤形 凍結乾燥注射剤
色調 白色~微黄白色の軽質の塊
pH 6.5~7.5(0.02g/mL水溶液)
浸透圧比 約0.1(0.02g/mL水溶液)
(生理食塩液に対する比)

4. 効能又は効果

  • 頭頸部癌
  • 肺小細胞癌
  • 肺非小細胞癌
  • 食道癌
  • 膀胱癌
  • 精巣(睾丸)腫瘍
  • 卵巣癌
  • 子宮頸癌

6. 用法及び用量

通常、成人にはネダプラチンとして1日1回80~100mg/m2(体表面積)を投与し、少なくとも4週間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、投与量は、年齢、疾患、症状により適宜増減する。
本剤投与時、投与量に応じて300mL以上の生理食塩液又は5%キシリトール注射液に溶解し、60分以上かけて点滴静注する。
本剤投与に引き続き1,000mL以上の輸液を点滴静注する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 骨髄抑制、腎機能異常等の重篤な副作用があらわれることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。[9.1.1 参照],[9.2 参照],[11.1.2 参照]
  2. 8.2 感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。
  3. 8.3 腎障害は尿量の減少時に強くあらわれる(尿量が減少すると薬剤の尿中濃度が上昇し、薬剤との接触時間も長びくので尿細管部への毒性が強められる)ので、本剤投与時には尿量確保に注意し、必要に応じて適当な輸液やD-マンニトール、フロセミド等の利尿剤を投与すること。なお、フロセミドによる強制利尿を行う場合は、腎障害、聴器障害が増強されることが類薬で報告されているので、輸液等による水分補給を十分行うこと。また、経口による水分摂取が困難な場合や悪心・嘔吐、食欲不振、下痢等のある患者では特に注意すること。[11.1.3 参照]
  4. 8.4 悪心・嘔吐、食欲不振等の消化器症状があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、適切な処置を行うこと。
  5. 8.5 難聴・聴力低下、耳鳴があらわれることがあるので、適宜聴力検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。前治療に他の白金製剤の投与を受けた患者、投与前から聴力低下、腎機能低下のある患者には特に注意すること。[11.1.5 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 骨髄抑制のある患者

    骨髄抑制が増悪するおそれがある。[2.1 参照],[8.1 参照]

  2. 9.1.2 前治療、特にシスプラチンの投与を受け、骨髄機能が低下している患者

    初回投与量を適宜減量し、血液検査値に十分注意すること。骨髄抑制が強くあらわれることがある。

  3. 9.1.3 聴器障害のある患者

    聴器障害が増悪するおそれがある。

  4. 9.1.4 感染症を合併している患者

    本剤の骨髄抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。

  5. 9.1.5 水痘患者

    致命的な全身障害があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

腎障害が増悪するおそれがある。[8.1 参照]

  1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者

    投与しないこと。[2.2 参照]

  2. 9.2.2 前治療、特にシスプラチンの投与を受け、腎機能が低下している患者

    初回投与量を適宜減量し、腎機能検査値に十分注意すること。腎機能低下が強くあらわれることがある。

9.3 肝機能障害患者

肝障害が増悪するおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物試験でラットにおいて催奇形作用及び胎児致死作用が、ウサギにおいて胎児致死作用が報告されている。[2.4 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。類薬シスプラチンで母乳中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1 骨髄抑制の発現に注意し、異常が認められた場合は、回復を十分に確認してから投与を行うなど、投与間隔に留意すること。本剤は、主として腎臓から排泄される。一般に腎機能が低下しており、排泄が遅れる。
  2. 9.8.2 1日1回80mg/m2(体表面積)から投与を開始することが望ましい。
  3. 9.8.3 本剤の承認時において、65歳以上の高齢者194例中、白血球減少は153例(78.9%)、血小板減少は117例(60.3%)、ヘモグロビン減少は130例(67.0%)に認められている。本剤の再審査終了時において、65歳以上の高齢者1113例中、白血球減少は560例(50.31%)、血小板減少は525例(47.17%)、ヘモグロビン減少は257例(23.09%)に認められている。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    他の抗悪性腫瘍剤

    • アルキル化剤
    • 代謝拮抗剤
    • 抗生物質
    • アルカロイド等

    放射線照射

    骨髄抑制が増強されることがあるので、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。

    機序は不明
    共に骨髄抑制作用を有する。

    アミノグリコシド系抗生物質

    腎障害及び聴器障害が増強されることがあるので、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行うこと。

    機序は不明
    共に腎毒性及び聴器毒性を有する。

    バンコマイシン塩酸塩

    腎障害及び聴器障害が増強されることがあるので、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行うこと。

    機序は不明
    共に腎毒性及び聴器毒性を有する。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(1~5%未満)

      ショック、アナフィラキシー(潮紅、呼吸困難、悪寒、血圧低下)等があらわれることがある。

    2. 11.1.2 骨髄抑制

      汎血球減少(1~5%未満)、貧血、白血球減少、好中球減少、血小板減少、出血傾向(0.1~1%未満)等があらわれることがある。[2.1 参照],[8.1 参照]

    3. 11.1.3 腎不全(0.1~1%未満)

      重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与継続の可否について慎重に検討すること。[8.3 参照]

    4. 11.1.4 アダムス・ストークス発作

      アダムス・ストークス発作を起こして死亡した症例が報告されている。[15.1 参照]

    5. 11.1.5 難聴・聴力低下(1~5%未満)、耳鳴(0.1~1%未満)

      難聴、高音域の聴力低下、耳鳴等があらわれることがある。[8.5 参照]

    6. 11.1.6 間質性肺炎(0.1%未満)

      発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    7. 11.1.7 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)

      低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。

    11.2 その他の副作用

    5%以上

    0.1~5%未満

    0.1%未満

    精神神経系

    頭痛、めまい、手足のしびれ等の末梢神経障害、味覚異常

    痙攣

    腎臓

    BUN上昇、クレアチニン上昇

    クレアチニンクリアランス低下、β2ミクログロブリン上昇、血尿、蛋白尿、乏尿、尿酸上昇

    代謝性アシドーシス、NAG上昇

    消化器

    悪心・嘔吐、食欲不振

    下痢、イレウス、腹痛、便秘、口内炎

    循環器

    心電図異常(頻脈、ST低下)

    心筋障害

    呼吸器

    呼吸困難

    泌尿器

    排尿痛、排尿障害

    過敏症

    アレルギー反応(膨疹、発赤)、発疹

    肝臓

    AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、Al-P上昇

    ビリルビン上昇、血清総蛋白減少、血清アルブミン低下

    電解質

    ナトリウム、カリウム、クロール等の電解質異常

    その他

    脱毛、全身倦怠感、発熱、浮腫、皮膚潮紅、単純疱疹、白血球増多(一過性)

    静脈炎、胸痛

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    1. 14.1.1 本剤は、錯化合物であるので、他の抗悪性腫瘍剤とは混注しないこと。
    2. 14.1.2 本剤を点滴静注する際、アミノ酸輸液、pH5以下の酸性輸液(電解質補液、高カロリー輸液用基本液、5%果糖注射液等)を用いると分解が起こるので避けること。
    3. 14.1.3 本剤は、アルミニウムと反応して沈殿物を形成し、活性が低下するので、使用にあたってアルミニウムを含む医療器具を用いないこと。[14.2.1 参照]
    4. 14.1.4 溶解後はできるだけ速やかに投与すること。

    14.2 薬剤投与時の注意

    1. 14.2.1 使用にあたってアルミニウムを含む医療器具を用いないこと。[14.1.3 参照]
    2. 14.2.2 静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないように慎重に投与すること。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    本剤の臨床試験(全投与例632例)において、突然死(2例)及びアダムス・ストークス発作を起こして死亡した症例(1例)が報告されている。突然死の1例は基礎疾患として存在した高血圧による心不全が、他の1例は既往の心筋梗塞に由来する冠動脈梗塞、あるいは脳転移巣からの出血が、また、アダムス・ストークス発作の1例は投与前心電図においてST低下の所見があり、本剤投与による食欲不振、貧血が今回発作の誘因と想定されているが、いずれも剖検所見はなく、本剤との関連は明らかでない。[11.1.4 参照]

    15.2 非臨床試験に基づく情報

    1. 15.2.1 細菌を用いる復帰突然変異試験において、また、ヒトリンパ球培養細胞及びマウス骨髄細胞を用いる染色体異常試験において、いずれも陽性の結果が報告されている。
    2. 15.2.2 ラットの慢性毒性試験(週1回6ヵ月間間欠静脈内投与)で雌に乳腺癌の発生が報告されている。

    1. 警告

    1. 1.1 本剤の投与に際しては、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行うなど患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、適切な処置を行うとともに、投与継続の可否について慎重に検討すること。本剤は強い骨髄抑制作用、腎機能抑制作用等を有する薬剤であり、臨床試験において本剤に関連したと考えられる早期死亡例が認められている。臨床試験において、本剤を投与した患者の28.5%に重篤な血小板減少が、21.1%に重篤な白血球減少が発現している。その結果、致命的な出血及び感染症等を引き起こすことがある。
    2. 1.2 本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで行うこと。また、慎重に患者を選択し、本剤の投与が適切と判断される症例にのみ投与すること。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 重篤な骨髄抑制のある患者[骨髄抑制が増悪する。][9.1.1 参照],[11.1.2 参照]
    2. 2.2 重篤な腎障害のある患者[腎障害が増悪する。][9.2.1 参照]
    3. 2.3 本剤又は他の白金を含む薬剤に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
    4. 2.4 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    アクプラ静注用10mg

    有効成分 1バイアル中
    ネダプラチン   10mg
    添加剤 デキストラン70
       10mg
    アクプラ静注用50mg

    有効成分 1バイアル中
    ネダプラチン   50mg
    添加剤 デキストラン70
       50mg
    アクプラ静注用100mg

    有効成分 1バイアル中
    ネダプラチン   100mg
    添加剤 デキストラン70
       100mg

    3.2 製剤の性状

    アクプラ静注用10mg

    剤形 凍結乾燥注射剤
    色調 白色~微黄白色の軽質の塊
    pH 6.5~7.5(0.02g/mL水溶液)
    浸透圧比 約0.1(0.02g/mL水溶液)
    (生理食塩液に対する比)
    アクプラ静注用50mg

    剤形 凍結乾燥注射剤
    色調 白色~微黄白色の軽質の塊
    pH 6.5~7.5(0.02g/mL水溶液)
    浸透圧比 約0.1(0.02g/mL水溶液)
    (生理食塩液に対する比)
    アクプラ静注用100mg

    剤形 凍結乾燥注射剤
    色調 白色~微黄白色の軽質の塊
    pH 6.5~7.5(0.02g/mL水溶液)
    浸透圧比 約0.1(0.02g/mL水溶液)
    (生理食塩液に対する比)

    4. 効能又は効果

    • 頭頸部癌
    • 肺小細胞癌
    • 肺非小細胞癌
    • 食道癌
    • 膀胱癌
    • 精巣(睾丸)腫瘍
    • 卵巣癌
    • 子宮頸癌

    6. 用法及び用量

    通常、成人にはネダプラチンとして1日1回80~100mg/m2(体表面積)を投与し、少なくとも4週間休薬する。これを1コースとし、投与を繰り返す。なお、投与量は、年齢、疾患、症状により適宜増減する。
    本剤投与時、投与量に応じて300mL以上の生理食塩液又は5%キシリトール注射液に溶解し、60分以上かけて点滴静注する。
    本剤投与に引き続き1,000mL以上の輸液を点滴静注する。

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 骨髄抑制、腎機能異常等の重篤な副作用があらわれることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能検査、腎機能検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。[9.1.1 参照],[9.2 参照],[11.1.2 参照]
    2. 8.2 感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。
    3. 8.3 腎障害は尿量の減少時に強くあらわれる(尿量が減少すると薬剤の尿中濃度が上昇し、薬剤との接触時間も長びくので尿細管部への毒性が強められる)ので、本剤投与時には尿量確保に注意し、必要に応じて適当な輸液やD-マンニトール、フロセミド等の利尿剤を投与すること。なお、フロセミドによる強制利尿を行う場合は、腎障害、聴器障害が増強されることが類薬で報告されているので、輸液等による水分補給を十分行うこと。また、経口による水分摂取が困難な場合や悪心・嘔吐、食欲不振、下痢等のある患者では特に注意すること。[11.1.3 参照]
    4. 8.4 悪心・嘔吐、食欲不振等の消化器症状があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、適切な処置を行うこと。
    5. 8.5 難聴・聴力低下、耳鳴があらわれることがあるので、適宜聴力検査を行うなど患者の状態を十分に観察すること。前治療に他の白金製剤の投与を受けた患者、投与前から聴力低下、腎機能低下のある患者には特に注意すること。[11.1.5 参照]

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 骨髄抑制のある患者

      骨髄抑制が増悪するおそれがある。[2.1 参照],[8.1 参照]

    2. 9.1.2 前治療、特にシスプラチンの投与を受け、骨髄機能が低下している患者

      初回投与量を適宜減量し、血液検査値に十分注意すること。骨髄抑制が強くあらわれることがある。

    3. 9.1.3 聴器障害のある患者

      聴器障害が増悪するおそれがある。

    4. 9.1.4 感染症を合併している患者

      本剤の骨髄抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。

    5. 9.1.5 水痘患者

      致命的な全身障害があらわれることがある。

    9.2 腎機能障害患者

    腎障害が増悪するおそれがある。[8.1 参照]

    1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者

      投与しないこと。[2.2 参照]

    2. 9.2.2 前治療、特にシスプラチンの投与を受け、腎機能が低下している患者

      初回投与量を適宜減量し、腎機能検査値に十分注意すること。腎機能低下が強くあらわれることがある。

    9.3 肝機能障害患者

    肝障害が増悪するおそれがある。

    9.4 生殖能を有する者

    小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物試験でラットにおいて催奇形作用及び胎児致死作用が、ウサギにおいて胎児致死作用が報告されている。[2.4 参照]

    9.6 授乳婦

    授乳しないことが望ましい。類薬シスプラチンで母乳中への移行が報告されている。

    9.7 小児等

    小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

    9.8 高齢者

    1. 9.8.1 骨髄抑制の発現に注意し、異常が認められた場合は、回復を十分に確認してから投与を行うなど、投与間隔に留意すること。本剤は、主として腎臓から排泄される。一般に腎機能が低下しており、排泄が遅れる。
    2. 9.8.2 1日1回80mg/m2(体表面積)から投与を開始することが望ましい。
    3. 9.8.3 本剤の承認時において、65歳以上の高齢者194例中、白血球減少は153例(78.9%)、血小板減少は117例(60.3%)、ヘモグロビン減少は130例(67.0%)に認められている。本剤の再審査終了時において、65歳以上の高齢者1113例中、白血球減少は560例(50.31%)、血小板減少は525例(47.17%)、ヘモグロビン減少は257例(23.09%)に認められている。

    10. 相互作用

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      他の抗悪性腫瘍剤

      • アルキル化剤
      • 代謝拮抗剤
      • 抗生物質
      • アルカロイド等

      放射線照射

      骨髄抑制が増強されることがあるので、異常が認められた場合には減量、休薬等の適切な処置を行うこと。

      機序は不明
      共に骨髄抑制作用を有する。

      アミノグリコシド系抗生物質

      腎障害及び聴器障害が増強されることがあるので、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行うこと。

      機序は不明
      共に腎毒性及び聴器毒性を有する。

      バンコマイシン塩酸塩

      腎障害及び聴器障害が増強されることがあるので、異常が認められた場合には休薬するなど適切な処置を行うこと。

      機序は不明
      共に腎毒性及び聴器毒性を有する。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(1~5%未満)

        ショック、アナフィラキシー(潮紅、呼吸困難、悪寒、血圧低下)等があらわれることがある。

      2. 11.1.2 骨髄抑制

        汎血球減少(1~5%未満)、貧血、白血球減少、好中球減少、血小板減少、出血傾向(0.1~1%未満)等があらわれることがある。[2.1 参照],[8.1 参照]

      3. 11.1.3 腎不全(0.1~1%未満)

        重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与継続の可否について慎重に検討すること。[8.3 参照]

      4. 11.1.4 アダムス・ストークス発作

        アダムス・ストークス発作を起こして死亡した症例が報告されている。[15.1 参照]

      5. 11.1.5 難聴・聴力低下(1~5%未満)、耳鳴(0.1~1%未満)

        難聴、高音域の聴力低下、耳鳴等があらわれることがある。[8.5 参照]

      6. 11.1.6 間質性肺炎(0.1%未満)

        発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

      7. 11.1.7 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)

        低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、水分摂取の制限等適切な処置を行うこと。

      11.2 その他の副作用

      5%以上

      0.1~5%未満

      0.1%未満

      精神神経系

      頭痛、めまい、手足のしびれ等の末梢神経障害、味覚異常

      痙攣

      腎臓

      BUN上昇、クレアチニン上昇

      クレアチニンクリアランス低下、β2ミクログロブリン上昇、血尿、蛋白尿、乏尿、尿酸上昇

      代謝性アシドーシス、NAG上昇

      消化器

      悪心・嘔吐、食欲不振

      下痢、イレウス、腹痛、便秘、口内炎

      循環器

      心電図異常(頻脈、ST低下)

      心筋障害

      呼吸器

      呼吸困難

      泌尿器

      排尿痛、排尿障害

      過敏症

      アレルギー反応(膨疹、発赤)、発疹

      肝臓

      AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、Al-P上昇

      ビリルビン上昇、血清総蛋白減少、血清アルブミン低下

      電解質

      ナトリウム、カリウム、クロール等の電解質異常

      その他

      脱毛、全身倦怠感、発熱、浮腫、皮膚潮紅、単純疱疹、白血球増多(一過性)

      静脈炎、胸痛

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤調製時の注意

      1. 14.1.1 本剤は、錯化合物であるので、他の抗悪性腫瘍剤とは混注しないこと。
      2. 14.1.2 本剤を点滴静注する際、アミノ酸輸液、pH5以下の酸性輸液(電解質補液、高カロリー輸液用基本液、5%果糖注射液等)を用いると分解が起こるので避けること。
      3. 14.1.3 本剤は、アルミニウムと反応して沈殿物を形成し、活性が低下するので、使用にあたってアルミニウムを含む医療器具を用いないこと。[14.2.1 参照]
      4. 14.1.4 溶解後はできるだけ速やかに投与すること。

      14.2 薬剤投与時の注意

      1. 14.2.1 使用にあたってアルミニウムを含む医療器具を用いないこと。[14.1.3 参照]
      2. 14.2.2 静脈内投与に際し、薬液が血管外に漏れると、注射部位に硬結・壊死を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないように慎重に投与すること。

      15. その他の注意

      15.1 臨床使用に基づく情報

      本剤の臨床試験(全投与例632例)において、突然死(2例)及びアダムス・ストークス発作を起こして死亡した症例(1例)が報告されている。突然死の1例は基礎疾患として存在した高血圧による心不全が、他の1例は既往の心筋梗塞に由来する冠動脈梗塞、あるいは脳転移巣からの出血が、また、アダムス・ストークス発作の1例は投与前心電図においてST低下の所見があり、本剤投与による食欲不振、貧血が今回発作の誘因と想定されているが、いずれも剖検所見はなく、本剤との関連は明らかでない。[11.1.4 参照]

      15.2 非臨床試験に基づく情報

      1. 15.2.1 細菌を用いる復帰突然変異試験において、また、ヒトリンパ球培養細胞及びマウス骨髄細胞を用いる染色体異常試験において、いずれも陽性の結果が報告されている。
      2. 15.2.2 ラットの慢性毒性試験(週1回6ヵ月間間欠静脈内投与)で雌に乳腺癌の発生が報告されている。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      874291
      ブランドコード
      4291405F1025, 4291405F2021, 4291405F3028
      承認番号
      20700AMZ00529000, 20700AMZ00531000, 20700AMZ00533000
      販売開始年月
      1995-09, 1995-09, 1995-09
      貯法
      室温保存、室温保存、室温保存
      有効期間
      3年、3年、3年
      規制区分
      1, 12, 1, 12, 1, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
      • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
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