薬効分類名抗悪性腫瘍剤/
ポリアデノシン5'二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤
一般的名称オラパリブ錠
リムパーザ錠100mg、リムパーザ錠150mg
りむぱーざじょう、りむぱーざじょう
Lynparza Tablets 100mg, Lynparza Tablets 150mg
製造販売元/アストラゼネカ株式会社、プロモーション提携/MSD株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
副作用の発現率及び重症度が増加するおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず中程度又は強いCYP3A阻害剤を併用する際には本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
これらの薬剤等のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。
グレープフルーツ含有食品
本剤投与時はグレープフルーツ含有食品を摂取しないよう注意すること。
これらの薬剤等のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。
これらの薬剤等のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝活性が誘導されるため、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
1. 警告
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 効能又は効果
- 白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法
- BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法
- 相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法
- がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
- BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法
- BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌
- BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法
- *ミスマッチ修復機能正常(pMMR)の進行・再発の子宮体癌におけるデュルバルマブ(遺伝子組換え)を含む化学療法後の維持療法
5. 効能又は効果に関連する注意
- 5.1 再発時の白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
- 5.2 臨床試験に組み入れられた患者における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法終了後から再発までの期間(PFI)等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 5.3 国際産婦人科連合(FIGO)進行期分類III期又はIV期の卵巣癌と診断され、白金系抗悪性腫瘍剤を含む初回化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
- 5.4 承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
- 5.5 臨床試験に組み入れられた患者における前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照]
- 5.6 国際産婦人科連合(FIGO)進行期分類III期又はIV期の卵巣癌と診断され、白金系抗悪性腫瘍剤及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
- 5.7 承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、相同組換え修復欠損を有することが確認された患者に投与すること。
- 5.8 本剤の投与を行う場合には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法歴のある患者を対象とすること。
- 5.9 *承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
- 5.10 本剤の術前薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
- 5.11 臨床試験に組み入れられた患者の再発高リスクの定義、前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.6 参照]
- 5.12 承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
- 5.13 本剤の術後補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
- 5.14 承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
- 5.15 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.7 参照],[17.1.8 参照]
- 5.16 本剤の手術の補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
- 5.17 白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で疾患進行が認められていない患者を対象とすること。
- 5.18 臨床試験に組み入れられた患者の病期、白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の投与期間等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.9 参照]
- 5.19 承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異(病的変異又は病的変異疑い)を有することが確認された患者に投与すること。
6. 用法及び用量
- 〈白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法、BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法、BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法〉
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
ベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。ただし、術後薬物療法の場合、投与期間は1年間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。他の薬剤と併用する場合は、アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾロンと併用すること。なお、患者の状態により適宜減量する。
*デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 100mg錠と150mg錠の生物学的同等性は示されていないため、300mgを投与する際には100mg錠を使用しないこと。
-
7.2 *本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を考慮して、休薬・減量・中止すること。
副作用発現時の用量調節基準 副作用
程度 注2)
処置
再開時の投与量
貧血
ヘモグロビン値がGrade 3又は4の場合
ヘモグロビン値≧9g/dLに回復するまで最大4週間休薬する。
・1回目の再開の場合、減量せずに投与する。
・2回目の再開の場合、1回250mgを1日2回で投与する。
・3回目の再開の場合、1回200mgを1日2回で投与する。
好中球減少
Grade 3又は4の場合
Grade 1以下に回復するまで休薬する。
血小板減少
Grade 3又は4の場合
Grade 1以下に回復するまで最大4週間休薬する。
減量せずに投与する。
間質性肺疾患
Grade 2の場合
Grade 1以下に回復するまで休薬する。
減量せずに投与する。
Grade 3又は4の場合
中止する。
再開しない。
*デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用投与下の赤芽球癆
*全Grade
*本剤及びデュルバルマブ(遺伝子組換え)の投与を中止する。
*再開しない。
*デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用投与下の自己免疫性溶血性貧血
*全Grade
*本剤及びデュルバルマブ(遺伝子組換え)の投与を中止する。
*再開しない。
上記以外の副作用
Grade 3又は4の場合
Grade 1以下に回復するまで休薬する。
減量せずに投与する。
注2) GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。
- 〈白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法、がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法〉
- 7.6 本剤の投与開始後2年が経過した時点で完全奏効が得られている患者においては、本剤の投与を中止すること。
- 7.7 ベバシズマブ(遺伝子組換え)の投与期間等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で投与すること。[17.1.4 参照]
- 7.8 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
- 7.9 内分泌療法剤との併用の必要性について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、ホルモン受容体の発現状態等を考慮した上で判断すること。[17.1.6 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1 参照]
- 8.2 **肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.7 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。なお、重度の腎機能障害又は末期腎不全(クレアチニンクリアランス(CrCL):30mL/min以下)患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.2 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。また、重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.1 参照]
9.4 生殖能を有する者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた動物実験において、臨床曝露量を下回る用量で胚・胎児死亡及び催奇形性(眼球異常、椎骨及び肋骨の欠損等)が報告されている。[9.4.1 参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では、生理機能が低下している。
10. 相互作用
- 本剤は、主にCYP3Aにより代謝される。[16.4 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
強いCYP3A阻害剤 中程度のCYP3A阻害剤 |
副作用の発現率及び重症度が増加するおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず中程度又は強いCYP3A阻害剤を併用する際には本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 |
これらの薬剤等のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。 |
グレープフルーツ含有食品 |
本剤投与時はグレープフルーツ含有食品を摂取しないよう注意すること。 |
これらの薬剤等のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 |
これらの薬剤等のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝活性が誘導されるため、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 骨髄抑制
*貧血(30.2%)、好中球減少(13.7%)、白血球減少(12.0%)、リンパ球減少(7.0%)、血小板減少(6.8%)等があらわれることがある。[8.1 参照]
- 11.1.2 *間質性肺疾患(0.7%)
-
11.1.3 静脈血栓塞栓症
肺塞栓症(0.4%)、深部静脈血栓症(0.1%)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。
-
11.1.4 感染症
肺炎(0.4%)等の重篤な感染症があらわれることがある。
-
11.1.5 *赤芽球癆(1.6%)
注3)
*本剤とデュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用において、赤芽球癆があらわれることがある。
-
11.1.6 *溶血性貧血(1.6%)
注3)
*本剤とデュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用において、溶血性貧血があらわれることがある。
-
11.1.7 **肝機能障害(頻度不明)[8.2 参照]注3) 発現頻度は、国際共同第III相試験(DUO-E試験)における、本剤及びデュルバルマブ(遺伝子組換え)併用投与時から集計した。
11.2 その他の副作用
10%以上 |
1%~10%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
皮膚 |
発疹 |
過敏症、皮膚炎、結節性紅斑 |
血管性浮腫 |
|
精神神経系 |
頭痛、浮動性めまい |
|||
呼吸器 |
咳嗽、呼吸困難 |
|||
消化器 |
*悪心(47.4%)、嘔吐、下痢、食欲減退、味覚異常 |
消化不良、腹痛、便秘、口内炎、上腹部痛 |
||
全身 |
*疲労・無力症(36.6%) |
|||
その他 |
クレアチニン増加 |
平均赤血球容積(MCV)増加 |
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
国内外の臨床試験等において、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病等の二次性悪性腫瘍が発生したとの報告がある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
遺伝毒性試験において、細菌を用いる復帰突然変異試験で遺伝子突然変異誘発性は認められなかったが、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いるin vitro染色体異常試験では染色体異常誘発作用がみられ、ラット骨髄小核試験で経口投与後に小核誘発作用が認められた1) 。[9.4.1 参照],[9.4.2 参照]
1. 警告
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 効能又は効果
- 白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法
- BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法
- 相同組換え修復欠損を有する卵巣癌におけるベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法後の維持療法
- がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌
- BRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳癌における術後薬物療法
- BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌
- BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法
- *ミスマッチ修復機能正常(pMMR)の進行・再発の子宮体癌におけるデュルバルマブ(遺伝子組換え)を含む化学療法後の維持療法
5. 効能又は効果に関連する注意
- 5.1 再発時の白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
- 5.2 臨床試験に組み入れられた患者における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法終了後から再発までの期間(PFI)等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
- 5.3 国際産婦人科連合(FIGO)進行期分類III期又はIV期の卵巣癌と診断され、白金系抗悪性腫瘍剤を含む初回化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
- 5.4 承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
- 5.5 臨床試験に組み入れられた患者における前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照]
- 5.6 国際産婦人科連合(FIGO)進行期分類III期又はIV期の卵巣癌と診断され、白金系抗悪性腫瘍剤及びベバシズマブ(遺伝子組換え)を含む初回化学療法で奏効が維持されている患者を対象とすること。
- 5.7 承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、相同組換え修復欠損を有することが確認された患者に投与すること。
- 5.8 本剤の投与を行う場合には、アントラサイクリン系抗悪性腫瘍剤及びタキサン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法歴のある患者を対象とすること。
- 5.9 *承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
- 5.10 本剤の術前薬物療法としての有効性及び安全性は確立していない。
- 5.11 臨床試験に組み入れられた患者の再発高リスクの定義、前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.6 参照]
- 5.12 承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
- 5.13 本剤の術後補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
- 5.14 承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、BRCA遺伝子変異を有することが確認された患者に投与すること。
- 5.15 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.7 参照],[17.1.8 参照]
- 5.16 本剤の手術の補助療法としての有効性及び安全性は確立していない。
- 5.17 白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法で疾患進行が認められていない患者を対象とすること。
- 5.18 臨床試験に組み入れられた患者の病期、白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法の投与期間等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.9 参照]
- 5.19 承認された体外診断用医薬品又は医療機器 注1) を用いた検査により、生殖細胞系列のBRCA遺伝子変異(病的変異又は病的変異疑い)を有することが確認された患者に投与すること。
6. 用法及び用量
- 〈白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法、BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌における初回化学療法後の維持療法、BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法〉
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
ベバシズマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。ただし、術後薬物療法の場合、投与期間は1年間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。
通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。他の薬剤と併用する場合は、アビラテロン酢酸エステル及びプレドニゾロンと併用すること。なお、患者の状態により適宜減量する。
*デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはオラパリブとして1回300mgを1日2回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 100mg錠と150mg錠の生物学的同等性は示されていないため、300mgを投与する際には100mg錠を使用しないこと。
-
7.2 *本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を考慮して、休薬・減量・中止すること。
副作用発現時の用量調節基準 副作用
程度 注2)
処置
再開時の投与量
貧血
ヘモグロビン値がGrade 3又は4の場合
ヘモグロビン値≧9g/dLに回復するまで最大4週間休薬する。
・1回目の再開の場合、減量せずに投与する。
・2回目の再開の場合、1回250mgを1日2回で投与する。
・3回目の再開の場合、1回200mgを1日2回で投与する。
好中球減少
Grade 3又は4の場合
Grade 1以下に回復するまで休薬する。
血小板減少
Grade 3又は4の場合
Grade 1以下に回復するまで最大4週間休薬する。
減量せずに投与する。
間質性肺疾患
Grade 2の場合
Grade 1以下に回復するまで休薬する。
減量せずに投与する。
Grade 3又は4の場合
中止する。
再開しない。
*デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用投与下の赤芽球癆
*全Grade
*本剤及びデュルバルマブ(遺伝子組換え)の投与を中止する。
*再開しない。
*デュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用投与下の自己免疫性溶血性貧血
*全Grade
*本剤及びデュルバルマブ(遺伝子組換え)の投与を中止する。
*再開しない。
上記以外の副作用
Grade 3又は4の場合
Grade 1以下に回復するまで休薬する。
減量せずに投与する。
注2) GradeはNCI-CTCAE ver4.0に準じる。
- 〈白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法、がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌、BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵癌における白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法〉
- 7.6 本剤の投与開始後2年が経過した時点で完全奏効が得られている患者においては、本剤の投与を中止すること。
- 7.7 ベバシズマブ(遺伝子組換え)の投与期間等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で投与すること。[17.1.4 参照]
- 7.8 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
- 7.9 内分泌療法剤との併用の必要性について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、ホルモン受容体の発現状態等を考慮した上で判断すること。[17.1.6 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 骨髄抑制があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.1 参照]
- 8.2 **肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.7 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、有害事象の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。なお、重度の腎機能障害又は末期腎不全(クレアチニンクリアランス(CrCL):30mL/min以下)患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.2 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重度の肝機能障害のある患者
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。また、重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[16.6.1 参照]
9.4 生殖能を有する者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた動物実験において、臨床曝露量を下回る用量で胚・胎児死亡及び催奇形性(眼球異常、椎骨及び肋骨の欠損等)が報告されている。[9.4.1 参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤の乳汁中への移行は不明である。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では、生理機能が低下している。
10. 相互作用
- 本剤は、主にCYP3Aにより代謝される。[16.4 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
強いCYP3A阻害剤 中程度のCYP3A阻害剤 |
副作用の発現率及び重症度が増加するおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず中程度又は強いCYP3A阻害剤を併用する際には本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 |
これらの薬剤等のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。 |
グレープフルーツ含有食品 |
本剤投与時はグレープフルーツ含有食品を摂取しないよう注意すること。 |
これらの薬剤等のCYP3A阻害作用により、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。 |
これらの薬剤等のCYP3A誘導作用により、本剤の代謝活性が誘導されるため、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 骨髄抑制
*貧血(30.2%)、好中球減少(13.7%)、白血球減少(12.0%)、リンパ球減少(7.0%)、血小板減少(6.8%)等があらわれることがある。[8.1 参照]
- 11.1.2 *間質性肺疾患(0.7%)
-
11.1.3 静脈血栓塞栓症
肺塞栓症(0.4%)、深部静脈血栓症(0.1%)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。
-
11.1.4 感染症
肺炎(0.4%)等の重篤な感染症があらわれることがある。
-
11.1.5 *赤芽球癆(1.6%)
注3)
*本剤とデュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用において、赤芽球癆があらわれることがある。
-
11.1.6 *溶血性貧血(1.6%)
注3)
*本剤とデュルバルマブ(遺伝子組換え)との併用において、溶血性貧血があらわれることがある。
-
11.1.7 **肝機能障害(頻度不明)[8.2 参照]注3) 発現頻度は、国際共同第III相試験(DUO-E試験)における、本剤及びデュルバルマブ(遺伝子組換え)併用投与時から集計した。
11.2 その他の副作用
10%以上 |
1%~10%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
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|---|---|---|---|---|
皮膚 |
発疹 |
過敏症、皮膚炎、結節性紅斑 |
血管性浮腫 |
|
精神神経系 |
頭痛、浮動性めまい |
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呼吸器 |
咳嗽、呼吸困難 |
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消化器 |
*悪心(47.4%)、嘔吐、下痢、食欲減退、味覚異常 |
消化不良、腹痛、便秘、口内炎、上腹部痛 |
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全身 |
*疲労・無力症(36.6%) |
|||
その他 |
クレアチニン増加 |
平均赤血球容積(MCV)増加 |
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
国内外の臨床試験等において、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病等の二次性悪性腫瘍が発生したとの報告がある。
15.2 非臨床試験に基づく情報
遺伝毒性試験において、細菌を用いる復帰突然変異試験で遺伝子突然変異誘発性は認められなかったが、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いるin vitro染色体異常試験では染色体異常誘発作用がみられ、ラット骨髄小核試験で経口投与後に小核誘発作用が認められた1) 。[9.4.1 参照],[9.4.2 参照]




