薬効分類名急性前骨髄球性白血病治療剤

一般的名称トレチノイン

ベサノイドカプセル10mg

VESANOID Capsule 10mg

製造販売元/チェプラファーム株式会社

第2版
警告禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
過骨症及び骨端の早期閉鎖
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
肺・呼吸
1~5%未満
肺・呼吸
頻度不明
皮膚
5%以上
皮膚乾燥(24.4%)
皮膚
1~5%未満
湿疹発疹紅斑ペニス背面乾燥
内分泌・代謝系
5%以上
口唇乾燥(46.3%)
内分泌・代謝系
1~5%未満
口内炎(アフタ性潰瘍性を含む)口腔粘膜びらん
肝臓まわり
頻度不明
脳・神経
5%以上
脳・神経
1~5%未満
脳・神経
5%以上
ALTASTLDH(24.4%)Al-Pの上昇
胃腸・消化器系
5%以上
頭痛(29.3%)
胃腸・消化器系
1~5%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
運動器
5%以上
運動器
1~5%未満
頻度不明
悪心腹痛便秘口内水疱胃不調膵炎
1~5%未満
腎・尿路
頻度不明
腎・尿路
1~5%未満
目のかゆみ
体液・電解質
頻度不明
目の乾燥
体液・電解質
1~5%未満
その他
頻度不明
その他
1~5%未満
その他
頻度不明
その他
5%以上
発熱(12.2%)
その他
1~5%未満
その他
頻度不明

併用注意

薬剤名等

フェニトイン

臨床症状・措置方法

フェニトインの血中濃度が上昇し、フェニトインの作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子

類似化合物(エトレチナート)でフェニトインとの併用により、フェニトインの蛋白結合能を低下させるとの報告がある。

薬剤名等

抗線溶剤

  • トラネキサム酸等

アプロチニン製剤

臨床症状・措置方法

本剤とこれらの薬剤を併用した患者で血栓症を発現し、重大な転帰をたどったとの報告があるので、併用に際しては慎重に行うこと。

機序・危険因子

本剤投与により、凝固線溶系のバランスが変化するためと考えられている。

薬剤名等

アゾール系抗真菌薬

  • フルコナゾール
  • イトラコナゾール
  • ボリコナゾール等
臨床症状・措置方法

本剤の作用を増強するおそれがある。

機序・危険因子

本剤の代謝酵素である肝チトクロームP-450が阻害され、本剤の血中濃度及びAUCが上昇する可能性がある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

  1. 1.1 本剤には催奇形性があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、妊娠する可能性のある女性には投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する場合には使用上の注意を厳守すること。[2.1 参照],[8.1 参照],[9.4 参照],[9.5 参照]
  2. 1.2 本剤はレチノイン酸症候群等の副作用が起こることがあるので、緊急時に十分処置できる医療施設及びがん化学療法に十分な経験をもつ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ使用すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[1.1 参照],[9.5 参照]
  2. 2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  3. 2.3 肝障害のある患者[8.5 参照],[9.3 参照],[11.1.8 参照]
  4. 2.4 腎障害のある患者[9.2 参照]
  5. 2.5 ビタミンA製剤を投与中の患者[10.1 参照]
  6. 2.6 ビタミンA過剰症の患者[ビタミンA過剰症が増悪するおそれがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

ベサノイドカプセル10mg

有効成分 1カプセル中 トレチノイン   10.00mg
添加剤 (内容物)
ミツロウ、硬化油、ダイズ油
(カプセル)
ゼラチン、グリセリン、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、中鎖脂肪酸トリグリセリド、レシチン、D−ソルビトール、D−マンニトール、水素添加オリゴ糖

3.2 製剤の性状

ベサノイドカプセル10mg

剤形 軟カプセル
色調 片側半分 黄色~帯赤黄色
片側半分 赤褐色
外形                                        
大きさ 長径 約10.0mm
短径 約7.0mm
質量 平均重量 約275mg

4. 効能又は効果

急性前骨髄球性白血病

6. 用法及び用量

通常、成人には寛解導入療法としてトレチノイン1日60~80mg(45mg/m2)を3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

本剤を16週間投与して寛解に到達しない場合には、投与を中止すること。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤には催奇形性があり副作用の発現頻度が高いので、使用上の注意を厳守し、患者又はそれに代わり得る適切な者に副作用についてよく説明した上で使用すること。[1.1 参照],[9.4 参照],[15.2.1 参照],[15.2.2 参照]
  2. 8.2 発熱、呼吸困難、胸水貯留、肺浸潤、間質性肺炎、肺うっ血、心嚢液貯留、低酸素血症、低血圧、肝不全、腎不全及び多臓器不全等によって特徴づけられるレチノイン酸症候群が発現し、重篤な転帰をたどることがあるので、十分な経過観察を行うこと。なお、このような症状があらわれた場合には、本剤を中止し、副腎皮質ホルモン剤のパルス療法等の適切な処置を行うこと。[11.1.1 参照]
  3. 8.3 末梢血中の「芽球及び前骨髄球」の和が1,000/mm3を超える場合には、化学療法により「芽球及び前骨髄球」の和を1,000/mm3以下にしてから本剤を投与すること。
  4. 8.4 急性前骨髄球性白血病に併発する播種性血管内凝固症候群(DIC)では、線溶活性亢進を伴う致命的な出血傾向(脳出血、肺出血等)が報告されている。本剤投与中にこのような症状があらわれた場合には、血小板輸血を含め、出血傾向に対する適切な処置を行うこと。
  5. 8.5 類似化合物(エトレチナート)で肝障害を起こすことが報告されているので、肝機能検査を投与前、投与開始1ヵ月後及び投与中は3ヵ月毎に行い肝障害が疑われる場合には直ちに投与を中止すること。[2.3 参照],[9.3 参照],[11.1.8 参照]
  6. 8.6 類似化合物(エトレチナート)の長期投与を受けた患者で過骨症及び骨端の早期閉鎖を起こすとの報告がある。従って本剤投与中に関節痛・骨痛の症状があらわれた場合には速やかに主治医に連絡するよう指示すること。また、本剤の長期投与に際しては、定期的な問診(骨・筋等の痛みや運動障害)、X線検査、Al-P、Ca、P、Mg等の臨床生化学的検査を行うことが望ましい。[9.1.1 参照],[9.7.2 参照],[11.1.7 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 骨の成長が終了していない25歳以下の患者

    治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ観察を十分に行いながら(定期的なX線検査、Al-P、Ca、P、Mg等の臨床生化学的検査)慎重に投与すること。[8.6 参照],[9.7.1 参照],[9.7.2 参照],[11.1.7 参照]

  2. 9.1.2 糖尿病の患者、肥満の患者、アルコール中毒症の患者、脂質代謝異常患者など高トリグリセライド血症の素因がある患者

    脂質代謝異常を起こすおそれがある。高トリグリセライド血症の患者への投与は脂質代謝障害の危険性が高いので、その素因のある患者には血中トリグリセライドの検査を行うこと。

  3. 9.1.3 好塩基球性分化能を有する急性前骨髄球性白血病患者

    好塩基球増多症が発現し、高ヒスタミン血症に至った例も報告されている。

9.2 腎機能障害患者

投与しないこと。重篤な腎障害を起こすおそれがある。[2.4 参照]

9.3 肝機能障害患者

投与しないこと。類似化合物(エトレチナート)で、重篤な肝障害を起こすことが報告されている。[2.3 参照],[8.5 参照],[11.1.8 参照]

9.4 生殖能を有する者

妊娠する可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。疾患の重症度及び治療の緊急性を考慮した上で、患者に以下の注意事項についてよく説明し理解させた後、使用すること。[1.1 参照],[8.1 参照],[9.5 参照],[15.2.1 参照],[15.2.2 参照]

  • 本剤には催奇形性があるので、妊娠する可能性のある女性で他に代わるべき治療法がない重症な患者にやむを得ず投与する場合には、投与開始前の少なくとも1ヵ月間、投与中及び投与中止後少なくとも1ヵ月は必ず避妊させること。
  • 本剤の投与は次の正常な生理周期の2日又は3日目まで開始しないこと。
  • 本剤の投与開始前2週間以内の妊娠検査が陰性であるとの結果を確認すること。
  • 本剤の投与中は1ヵ月毎に追加の妊娠検査を実施することが望ましい。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で催奇形作用が報告されている。[1.1 参照],[2.1 参照],[9.4 参照],[15.2.1 参照],[15.2.2 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。類似化合物(エトレチナート)の動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[8.6 参照],[9.1.1 参照],[11.1.7 参照]
  2. 9.7.2 幼児又は小児へ投与する場合には、観察を十分に行い慎重に投与すること。類似化合物(エトレチナート)において過骨症及び骨端の早期閉鎖を起こすことが報告されている。[8.6 参照],[9.1.1 参照],[11.1.7 参照]

9.8 高齢者

用量に留意して定期的に血漿アルブミン検査を行い、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。血漿アルブミンが減少していることが多く、本剤は血漿蛋白との結合性が強いため、血漿アルブミンが減少していると遊離の薬物血漿中濃度が高くなるおそれがある。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    ビタミンA製剤

    (チョコラA等)

                      [2.5 参照]                 

    ビタミンA過剰症と類似した副作用症状を起こすおそれがある。

    本剤はビタミンAの活性代謝物である。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    フェニトイン

    フェニトインの血中濃度が上昇し、フェニトインの作用が増強するおそれがある。

    類似化合物(エトレチナート)でフェニトインとの併用により、フェニトインの蛋白結合能を低下させるとの報告がある。

    抗線溶剤

    • トラネキサム酸等

    アプロチニン製剤

    本剤とこれらの薬剤を併用した患者で血栓症を発現し、重大な転帰をたどったとの報告があるので、併用に際しては慎重に行うこと。

    本剤投与により、凝固線溶系のバランスが変化するためと考えられている。

    アゾール系抗真菌薬

    • フルコナゾール
    • イトラコナゾール
    • ボリコナゾール等

    本剤の作用を増強するおそれがある。

    本剤の代謝酵素である肝チトクロームP-450が阻害され、本剤の血中濃度及びAUCが上昇する可能性がある。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 レチノイン酸症候群(頻度不明)

      発熱、呼吸困難、胸水貯留、肺浸潤、間質性肺炎、肺うっ血、心嚢液貯留、低酸素血症、低血圧、肝不全、腎不全、多臓器不全等が発現し、重篤な転帰をたどることがあるので、このような症状が認められた場合には、本剤を中止し、副腎皮質ホルモン剤のパルス療法等の適切な処置を行うこと。[8.2 参照]

    2. 11.1.2 白血球増多症(9.8%)

      末梢白血球数が30,000/mm3を超えた場合には、減量又は休薬すること。

    3. 11.1.3 血栓症(頻度不明)

      脳梗塞、肺梗塞、その他の動脈又は静脈血栓症等があらわれることがある。治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与を継続すること。

    4. 11.1.4 血管炎(頻度不明)
    5. 11.1.5 感染症(頻度不明)

      肺炎、敗血症等があらわれることがある。

    6. 11.1.6 錯乱(頻度不明)
    7. 11.1.7 過骨症及び骨端の早期閉鎖(頻度不明)

                      [8.6 参照],[9.1.1 参照],[9.7.1 参照],[9.7.2 参照]

    8. 11.1.8 肝障害(頻度不明)

                      [2.3 参照],[8.5 参照],[9.3 参照]

    9. 11.1.9 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、多形紅斑(いずれも頻度不明)

    11.2 その他の副作用

    5%以上

    1~5%未満

    頻度不明

    呼吸器

    喘鳴

    鼻充血、ラ音、咳嗽、咽頭炎

    皮膚

    皮膚乾燥(24.4%)

    湿疹、発疹、紅斑、ペニス背面乾燥

    皮膚発赤、そう痒、脱毛、好中球浸潤・有痛性紅斑・発熱を伴う皮膚障害(Sweet症候群)、結節性紅斑、発汗、皮膚出血、皮膚剥離、性器潰瘍、皮膚炎

    粘膜

    口唇乾燥(46.3%)

    口内炎(アフタ性、潰瘍性を含む)、口腔粘膜びらん

    粘膜乾燥

    脂質代謝

    トリグリセライド上昇(51.2%)、β-リポ蛋白上昇

    総コレステロール上昇

    肝臓

    ALT、AST、LDH(24.4%)、Al-Pの上昇

    精神神経系

    頭痛(29.3%)

    末梢知覚異常

    頭蓋内圧亢進(初期症状:うっ血乳頭、悪心、嘔吐、視覚異常)、めまい、不安、眠気、うつ症状、視覚障害、聴覚障害

    消化器

    食欲不振

    嘔吐、下痢

    悪心、腹痛、便秘、口内水疱、胃不調、膵炎

    骨・筋肉

    筋肉痛、骨痛

    関節痛、背部痛、筋骨格痛、筋炎

    目のかゆみ

    目の乾燥

    腎臓

    BUN上昇

    クレアチニン上昇

    電解質異常

    K上昇、Cl低下

    Na低下、高カルシウム血症

    その他

    発熱(12.2%)

    アルブミン減少、尿沈渣、尿蛋白

    血小板増多、浮腫、胸痛、悪寒、疲労感、体重変動、全身脱力感、不整脈、蜂巣炎

    15. その他の注意

    15.2 非臨床試験に基づく情報

    1. 15.2.1 ラットで、胎児の化骨遅延、骨格変異(2mg/kg/日以上)が、マウスで、胎児の内臓異常(0.7mg/kg/日以上)、外形異常(2mg/kg/日以上)、外脳症、眼欠損、口蓋裂、骨格異常(中軸骨格及び長骨等)のビタミンA過剰誘発催奇形性(6mg/kg/日)が、ウサギで、胎児の無尾、臍帯ヘルニア、内臓異所、両後肢ねじれ(6mg/kg/日)が報告されている。[8.1 参照],[9.4 参照],[9.5 参照]
    2. 15.2.2 カニクイザルで、胎児死亡(胚致死、5mg/kg/日以上で用量相関的)が、また、胎児では、外耳欠損、下顎形成不全、口蓋裂等の頭蓋顔面の奇形(10mg/kg/日)、骨格変異(5、10mg/kg/日)が報告されている。[8.1 参照],[9.4 参照],[9.5 参照]

    1. 警告

    1. 1.1 本剤には催奇形性があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、妊娠する可能性のある女性には投与しないことを原則とするが、やむを得ず投与する場合には使用上の注意を厳守すること。[2.1 参照],[8.1 参照],[9.4 参照],[9.5 参照]
    2. 1.2 本剤はレチノイン酸症候群等の副作用が起こることがあるので、緊急時に十分処置できる医療施設及びがん化学療法に十分な経験をもつ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ使用すること。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[1.1 参照],[9.5 参照]
    2. 2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    3. 2.3 肝障害のある患者[8.5 参照],[9.3 参照],[11.1.8 参照]
    4. 2.4 腎障害のある患者[9.2 参照]
    5. 2.5 ビタミンA製剤を投与中の患者[10.1 参照]
    6. 2.6 ビタミンA過剰症の患者[ビタミンA過剰症が増悪するおそれがある。]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    ベサノイドカプセル10mg

    有効成分 1カプセル中 トレチノイン   10.00mg
    添加剤 (内容物)
    ミツロウ、硬化油、ダイズ油
    (カプセル)
    ゼラチン、グリセリン、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、中鎖脂肪酸トリグリセリド、レシチン、D−ソルビトール、D−マンニトール、水素添加オリゴ糖

    3.2 製剤の性状

    ベサノイドカプセル10mg

    剤形 軟カプセル
    色調 片側半分 黄色~帯赤黄色
    片側半分 赤褐色
    外形                                        
    大きさ 長径 約10.0mm
    短径 約7.0mm
    質量 平均重量 約275mg

    4. 効能又は効果

    急性前骨髄球性白血病

    6. 用法及び用量

    通常、成人には寛解導入療法としてトレチノイン1日60~80mg(45mg/m2)を3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

    7. 用法及び用量に関連する注意

    本剤を16週間投与して寛解に到達しない場合には、投与を中止すること。

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 本剤には催奇形性があり副作用の発現頻度が高いので、使用上の注意を厳守し、患者又はそれに代わり得る適切な者に副作用についてよく説明した上で使用すること。[1.1 参照],[9.4 参照],[15.2.1 参照],[15.2.2 参照]
    2. 8.2 発熱、呼吸困難、胸水貯留、肺浸潤、間質性肺炎、肺うっ血、心嚢液貯留、低酸素血症、低血圧、肝不全、腎不全及び多臓器不全等によって特徴づけられるレチノイン酸症候群が発現し、重篤な転帰をたどることがあるので、十分な経過観察を行うこと。なお、このような症状があらわれた場合には、本剤を中止し、副腎皮質ホルモン剤のパルス療法等の適切な処置を行うこと。[11.1.1 参照]
    3. 8.3 末梢血中の「芽球及び前骨髄球」の和が1,000/mm3を超える場合には、化学療法により「芽球及び前骨髄球」の和を1,000/mm3以下にしてから本剤を投与すること。
    4. 8.4 急性前骨髄球性白血病に併発する播種性血管内凝固症候群(DIC)では、線溶活性亢進を伴う致命的な出血傾向(脳出血、肺出血等)が報告されている。本剤投与中にこのような症状があらわれた場合には、血小板輸血を含め、出血傾向に対する適切な処置を行うこと。
    5. 8.5 類似化合物(エトレチナート)で肝障害を起こすことが報告されているので、肝機能検査を投与前、投与開始1ヵ月後及び投与中は3ヵ月毎に行い肝障害が疑われる場合には直ちに投与を中止すること。[2.3 参照],[9.3 参照],[11.1.8 参照]
    6. 8.6 類似化合物(エトレチナート)の長期投与を受けた患者で過骨症及び骨端の早期閉鎖を起こすとの報告がある。従って本剤投与中に関節痛・骨痛の症状があらわれた場合には速やかに主治医に連絡するよう指示すること。また、本剤の長期投与に際しては、定期的な問診(骨・筋等の痛みや運動障害)、X線検査、Al-P、Ca、P、Mg等の臨床生化学的検査を行うことが望ましい。[9.1.1 参照],[9.7.2 参照],[11.1.7 参照]

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 骨の成長が終了していない25歳以下の患者

      治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ観察を十分に行いながら(定期的なX線検査、Al-P、Ca、P、Mg等の臨床生化学的検査)慎重に投与すること。[8.6 参照],[9.7.1 参照],[9.7.2 参照],[11.1.7 参照]

    2. 9.1.2 糖尿病の患者、肥満の患者、アルコール中毒症の患者、脂質代謝異常患者など高トリグリセライド血症の素因がある患者

      脂質代謝異常を起こすおそれがある。高トリグリセライド血症の患者への投与は脂質代謝障害の危険性が高いので、その素因のある患者には血中トリグリセライドの検査を行うこと。

    3. 9.1.3 好塩基球性分化能を有する急性前骨髄球性白血病患者

      好塩基球増多症が発現し、高ヒスタミン血症に至った例も報告されている。

    9.2 腎機能障害患者

    投与しないこと。重篤な腎障害を起こすおそれがある。[2.4 参照]

    9.3 肝機能障害患者

    投与しないこと。類似化合物(エトレチナート)で、重篤な肝障害を起こすことが報告されている。[2.3 参照],[8.5 参照],[11.1.8 参照]

    9.4 生殖能を有する者

    妊娠する可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。疾患の重症度及び治療の緊急性を考慮した上で、患者に以下の注意事項についてよく説明し理解させた後、使用すること。[1.1 参照],[8.1 参照],[9.5 参照],[15.2.1 参照],[15.2.2 参照]

    • 本剤には催奇形性があるので、妊娠する可能性のある女性で他に代わるべき治療法がない重症な患者にやむを得ず投与する場合には、投与開始前の少なくとも1ヵ月間、投与中及び投与中止後少なくとも1ヵ月は必ず避妊させること。
    • 本剤の投与は次の正常な生理周期の2日又は3日目まで開始しないこと。
    • 本剤の投与開始前2週間以内の妊娠検査が陰性であるとの結果を確認すること。
    • 本剤の投与中は1ヵ月毎に追加の妊娠検査を実施することが望ましい。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で催奇形作用が報告されている。[1.1 参照],[2.1 参照],[9.4 参照],[15.2.1 参照],[15.2.2 参照]

    9.6 授乳婦

    授乳しないことが望ましい。類似化合物(エトレチナート)の動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている。

    9.7 小児等

    1. 9.7.1 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。[8.6 参照],[9.1.1 参照],[11.1.7 参照]
    2. 9.7.2 幼児又は小児へ投与する場合には、観察を十分に行い慎重に投与すること。類似化合物(エトレチナート)において過骨症及び骨端の早期閉鎖を起こすことが報告されている。[8.6 参照],[9.1.1 参照],[11.1.7 参照]

    9.8 高齢者

    用量に留意して定期的に血漿アルブミン検査を行い、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。血漿アルブミンが減少していることが多く、本剤は血漿蛋白との結合性が強いため、血漿アルブミンが減少していると遊離の薬物血漿中濃度が高くなるおそれがある。

    10. 相互作用

      10.1 併用禁忌(併用しないこと)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      ビタミンA製剤

      (チョコラA等)

                        [2.5 参照]                 

      ビタミンA過剰症と類似した副作用症状を起こすおそれがある。

      本剤はビタミンAの活性代謝物である。

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      フェニトイン

      フェニトインの血中濃度が上昇し、フェニトインの作用が増強するおそれがある。

      類似化合物(エトレチナート)でフェニトインとの併用により、フェニトインの蛋白結合能を低下させるとの報告がある。

      抗線溶剤

      • トラネキサム酸等

      アプロチニン製剤

      本剤とこれらの薬剤を併用した患者で血栓症を発現し、重大な転帰をたどったとの報告があるので、併用に際しては慎重に行うこと。

      本剤投与により、凝固線溶系のバランスが変化するためと考えられている。

      アゾール系抗真菌薬

      • フルコナゾール
      • イトラコナゾール
      • ボリコナゾール等

      本剤の作用を増強するおそれがある。

      本剤の代謝酵素である肝チトクロームP-450が阻害され、本剤の血中濃度及びAUCが上昇する可能性がある。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 レチノイン酸症候群(頻度不明)

        発熱、呼吸困難、胸水貯留、肺浸潤、間質性肺炎、肺うっ血、心嚢液貯留、低酸素血症、低血圧、肝不全、腎不全、多臓器不全等が発現し、重篤な転帰をたどることがあるので、このような症状が認められた場合には、本剤を中止し、副腎皮質ホルモン剤のパルス療法等の適切な処置を行うこと。[8.2 参照]

      2. 11.1.2 白血球増多症(9.8%)

        末梢白血球数が30,000/mm3を超えた場合には、減量又は休薬すること。

      3. 11.1.3 血栓症(頻度不明)

        脳梗塞、肺梗塞、その他の動脈又は静脈血栓症等があらわれることがある。治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与を継続すること。

      4. 11.1.4 血管炎(頻度不明)
      5. 11.1.5 感染症(頻度不明)

        肺炎、敗血症等があらわれることがある。

      6. 11.1.6 錯乱(頻度不明)
      7. 11.1.7 過骨症及び骨端の早期閉鎖(頻度不明)

                        [8.6 参照],[9.1.1 参照],[9.7.1 参照],[9.7.2 参照]

      8. 11.1.8 肝障害(頻度不明)

                        [2.3 参照],[8.5 参照],[9.3 参照]

      9. 11.1.9 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、多形紅斑(いずれも頻度不明)

      11.2 その他の副作用

      5%以上

      1~5%未満

      頻度不明

      呼吸器

      喘鳴

      鼻充血、ラ音、咳嗽、咽頭炎

      皮膚

      皮膚乾燥(24.4%)

      湿疹、発疹、紅斑、ペニス背面乾燥

      皮膚発赤、そう痒、脱毛、好中球浸潤・有痛性紅斑・発熱を伴う皮膚障害(Sweet症候群)、結節性紅斑、発汗、皮膚出血、皮膚剥離、性器潰瘍、皮膚炎

      粘膜

      口唇乾燥(46.3%)

      口内炎(アフタ性、潰瘍性を含む)、口腔粘膜びらん

      粘膜乾燥

      脂質代謝

      トリグリセライド上昇(51.2%)、β-リポ蛋白上昇

      総コレステロール上昇

      肝臓

      ALT、AST、LDH(24.4%)、Al-Pの上昇

      精神神経系

      頭痛(29.3%)

      末梢知覚異常

      頭蓋内圧亢進(初期症状:うっ血乳頭、悪心、嘔吐、視覚異常)、めまい、不安、眠気、うつ症状、視覚障害、聴覚障害

      消化器

      食欲不振

      嘔吐、下痢

      悪心、腹痛、便秘、口内水疱、胃不調、膵炎

      骨・筋肉

      筋肉痛、骨痛

      関節痛、背部痛、筋骨格痛、筋炎

      目のかゆみ

      目の乾燥

      腎臓

      BUN上昇

      クレアチニン上昇

      電解質異常

      K上昇、Cl低下

      Na低下、高カルシウム血症

      その他

      発熱(12.2%)

      アルブミン減少、尿沈渣、尿蛋白

      血小板増多、浮腫、胸痛、悪寒、疲労感、体重変動、全身脱力感、不整脈、蜂巣炎

      15. その他の注意

      15.2 非臨床試験に基づく情報

      1. 15.2.1 ラットで、胎児の化骨遅延、骨格変異(2mg/kg/日以上)が、マウスで、胎児の内臓異常(0.7mg/kg/日以上)、外形異常(2mg/kg/日以上)、外脳症、眼欠損、口蓋裂、骨格異常(中軸骨格及び長骨等)のビタミンA過剰誘発催奇形性(6mg/kg/日)が、ウサギで、胎児の無尾、臍帯ヘルニア、内臓異所、両後肢ねじれ(6mg/kg/日)が報告されている。[8.1 参照],[9.4 参照],[9.5 参照]
      2. 15.2.2 カニクイザルで、胎児死亡(胚致死、5mg/kg/日以上で用量相関的)が、また、胎児では、外耳欠損、下顎形成不全、口蓋裂等の頭蓋顔面の奇形(10mg/kg/日)、骨格変異(5、10mg/kg/日)が報告されている。[8.1 参照],[9.4 参照],[9.5 参照]

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      874291
      ブランドコード
      4291006M1034
      承認番号
      21900AMX00157
      販売開始年月
      1995-03
      貯法
      室温保存
      有効期間
      3年
      規制区分
      2, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
      • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
      • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
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