薬効分類名葉酸代謝拮抗剤
一般的名称メトトレキサート
注射用メソトレキセート50mg
ちゅうしゃようめそとれきせーと50mg
METHOTREXATE PARENTERAL 50mg
製造販売元/ファイザー株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
サリチル酸等の非ステロイド性抗炎症剤
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
主として、非ステロイド性抗炎症剤の腎におけるプロスタグランジン合成阻害作用による腎血流量の低下及びナトリウム、水分貯留傾向のためメトトレキサートの排泄が遅延するためと考えられている。
スルホンアミド系薬剤
テトラサイクリン
クロラムフェニコール
フェニトイン
バルビツール酸誘導体
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
併用薬剤が血漿蛋白と結合しているメトトレキサートを競合的に置換遊離し、メトトレキサートの濃度を上昇させ、その毒性を増強させる。
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
両薬剤の葉酸代謝阻害作用が協力的に作用するためと考えられている。
ペニシリン
(ピペラシリン等)
プロベネシド
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
併用薬剤がメトトレキサートの腎排泄を競合的に阻害するためと考えられている。
シプロフロキサシン
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
発現機序の詳細は不明であるが、メトトレキサートの腎尿細管からの排泄が阻害されるためと考えられている。
レフルノミド
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
併用により骨髄抑制等の副作用を増強するためと考えられている。
プロトンポンプ阻害剤
(オメプラゾール、ラベプラゾール、ランソプラゾール等)
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。なお、高用量のメトトレキサートを投与する場合には、一時的にプロトンポンプ阻害剤の投与を中止することを考慮すること。
機序は不明であるが、メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。
放射線療法
軟部組織壊死及び骨壊死の発現頻度が高まるという報告がある。
機序不明
6. 用法及び用量
-
〈メトトレキサート通常療法〉
本剤は静脈内、髄腔内又は筋肉内に注射する。
また、必要に応じて動脈内又は腫瘍内に注射する。-
急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病
メトトレキサートとして、通常、次の量を1日量として、1週間に3~6回注射する。
幼児 1.25~2.5mg
小児 2.5~5mg
成人 5~10mg
白血病の髄膜浸潤による髄膜症状(髄膜白血病)には、1回の注射量を体重1kg当たり0.2~0.4mgとして、髄腔内に2~7日ごとに1回注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。 -
絨毛性疾患
1クールを5日間とし、メトトレキサートとして、通常、成人1日10~30mgを注射する。休薬期間は通常、7~12日間であるが、前回の投与によって副作用があらわれた場合は、副作用が消失するまで休薬する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
-
急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病
-
〈CMF療法〉
シクロホスファミド及びフルオロウラシルとの併用において、メトトレキサートとして、通常、成人1回40mg/m2を静脈内注射する。前回の投与によって副作用があらわれた場合は、減量するか又は副作用が消失するまで休薬する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
標準的な投与量及び投与方法は、シクロホスファミドを1日量として65mg/m2を14日間連日経口投与、メトトレキサートを1日量として40mg/m2を第1日目と第8日目に静脈内投与、及びフルオロウラシルを1日量として500mg/m2を第1日目と第8日目に静脈内投与する。これを1クールとして4週ごとに繰り返す。 -
〈メトトレキサート・ホリナート救援療法〉
-
肉腫
メトトレキサートとして、通常、1週間に1回100~300mg/kgを約6時間で点滴静脈内注射する。その後、ホリナートの投与を行う注1)。メトトレキサートの投与間隔は、1~4週間とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。
-
急性白血病、悪性リンパ腫
メトトレキサートとして、通常、1週間に1回30~100mg/kg(有効なメトトレキサート脳脊髄液濃度を得るには、1回メトトレキサートとして30mg/kg以上の静脈内注射が必要)を約6時間で点滴静脈内注射する。その後、ホリナートの投与を行う注1)。メトトレキサートの投与間隔は、1~4週間とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。
注1:ホリナートの投与は、通常、メトトレキサート投与終了3時間目よりホリナートとして1回15mgを3時間間隔で9回静脈内注射、以後6時間間隔で8回静脈内又は筋肉内注射する。メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合には、用量を増加し、投与期間を延長する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
-
肉腫
-
〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
通常、成人にはメトトレキサートとして1回100mg/m2(3mg/kg)を静脈内注射した後、1~3時間後にフルオロウラシルとして1回600mg/m2(18mg/kg)を静脈内注射又は点滴静脈内注射する。その後、ホリナートの投与を行う注2)。本療法の間隔は、1週間とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。
注2:ホリナートの投与は、通常、メトトレキサート投与後24時間目よりホリナートとして1回15mgを6時間間隔で2~6回(メトトレキサート投与後24、30、36、42、48、54時間目)静脈内又は筋肉内注射あるいは経口投与する。メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合には、用量を増加し、投与期間を延長する。なお、年齢、症状により適宜増減する。 -
〈M-VAC療法〉
ビンブラスチン硫酸塩、ドキソルビシン塩酸塩及びシスプラチンとの併用において、メトトレキサートとして、通常、成人1回30mg/m2を静脈内注射する。前回の投与によって副作用があらわれた場合は、減量するか又は副作用が消失するまで休薬する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
標準的な投与量及び投与方法は、治療1、15及び22日目にメトトレキサート30mg/m2、治療2、15及び22日目にビンブラスチン硫酸塩3mg/m2、治療2日目にドキソルビシン塩酸塩30mg(力価)/m2及びシスプラチン70mg/m2を静脈内投与する。これを1クールとして4週ごとに繰り返す。
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 骨髄機能抑制、肝・腎機能障害等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、尿検査等)を行うなど、患者の状態を十分観察すること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。[11.1.2 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照],[14.4.6 参照]
- 8.2 出血性腸炎、消化管潰瘍・出血等の消化管障害があらわれることがあるので、口内炎、激しい腹痛、嘔吐、下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、患者に対し、口内炎があらわれた場合には、直ちに連絡するよう注意を与えること。[11.1.8 参照]
- 8.3 感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。また、患者に対し発熱、倦怠感があらわれた場合には、直ちに連絡するよう注意を与えること。[11.1.3 参照]
- 8.4 免疫機能が抑制された患者への生ワクチン接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、本剤投与中に生ワクチンを接種しないこと。
- 8.5 本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。[9.1.4 参照],[11.1.4 参照]
- 8.6 **光線過敏症が報告されているので、適切な日焼け防止対策を行い、強い日光又は紫外線への曝露を避けるよう患者に指導すること。[10.2 参照]
-
〈メトトレキサート・ホリナート救援療法〉
- 8.7 投与後一定期間は頻回にメトトレキサートの血中濃度を測定し、メトトレキサート投与開始後24時間のメトトレキサートの濃度が1×10-5モル濃度、48時間の濃度が1×10-6モル濃度、72時間の濃度が1×10-7モル濃度以上の時、重篤な副作用が発現する危険性が高いので、ホリナートの増量投与・ホリナート救援投与の延長等の処置を行うこと。[14.4.2 参照],[14.4.3 参照],[14.4.5 参照]
-
8.8 尿が酸性側に傾くと、メトトレキサートの結晶が尿細管に沈着するおそれがあるので、尿のアルカリ化と同時に、十分な水分の補給を行い、メトトレキサートの尿への排泄を促すよう考慮すること。
なお、利尿剤の選択にあたっては、尿を酸性化する薬剤(例えば、フロセミド、エタクリン酸、チアジド系利尿剤等)の使用を避けること。[14.3.2 参照],[14.3.3 参照]
-
〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
- 8.9 メトトレキサートはフルオロウラシルによる消化器症状(消化管潰瘍・出血・食欲不振等)及び血液障害(白血球減少、血小板減少等)を増強させることがあるので、これらの副作用の発現に特に注意すること。
-
8.10 メトトレキサートによる腎障害予防のため、尿のアルカリ化と同時に、十分な水分の補給を行い、メトトレキサートの排泄を促すよう考慮すること。
なお、利尿剤の選択にあたっては、尿を酸性化する薬剤(例えば、フロセミド、エタクリン酸、チアジド系利尿剤等)の使用を避けること。[14.3.5 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 骨髄機能抑制のある患者
骨髄機能抑制を増悪させるおそれがある。[11.1.2 参照]
-
9.1.2 感染症を合併している患者
骨髄機能抑制により感染を増悪させるおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.3 水痘患者
致命的全身障害があらわれることがある。
-
9.1.4 B型又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者
B型肝炎ウイルスキャリアの患者及び既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者に対し本剤を投与する場合、投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型又はC型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。重篤な肝炎や肝障害の発現が報告されており、死亡例が認められている。また本剤投与終了後にB型肝炎ウイルスが活性化することによる肝炎等の発現も報告されている。[8.5 参照],[11.1.4 参照]
9.2 腎機能障害患者
投与しないこと。本剤の排泄遅延により副作用が強くあらわれるおそれがある。[2.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
投与しないこと。肝障害を増悪させるおそれがある。[2.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。[9.7 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。催奇形性を疑う症例報告があり、また、動物実験(マウス、ラット及びウサギ)で催奇形作用が報告されている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。母乳中への移行が報告されている。
9.7 小児等
副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。低出生体重児、新生児、乳児(1歳未満)に対する臨床試験は実施していない。[9.4 参照]
9.8 高齢者
腎機能検査値に十分注意し、患者の状態を観察しながら副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。腎機能等生理機能が低下していることが多く、メトトレキサートの排泄遅延により副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
サリチル酸等の非ステロイド性抗炎症剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
主として、非ステロイド性抗炎症剤の腎におけるプロスタグランジン合成阻害作用による腎血流量の低下及びナトリウム、水分貯留傾向のためメトトレキサートの排泄が遅延するためと考えられている。 |
スルホンアミド系薬剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用薬剤が血漿蛋白と結合しているメトトレキサートを競合的に置換遊離し、メトトレキサートの濃度を上昇させ、その毒性を増強させる。 |
スルファメトキサゾール・トリメトプリム |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
両薬剤の葉酸代謝阻害作用が協力的に作用するためと考えられている。 |
ペニシリン |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用薬剤がメトトレキサートの腎排泄を競合的に阻害するためと考えられている。 |
シプロフロキサシン |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
発現機序の詳細は不明であるが、メトトレキサートの腎尿細管からの排泄が阻害されるためと考えられている。 |
レフルノミド |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用により骨髄抑制等の副作用を増強するためと考えられている。 |
プロトンポンプ阻害剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。なお、高用量のメトトレキサートを投与する場合には、一時的にプロトンポンプ阻害剤の投与を中止することを考慮すること。 |
機序は不明であるが、メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。 |
**タラポルフィンナトリウム[8.6 参照] |
光線過敏症を起こすことがある。 |
併用薬剤が光感受性を高めるため、光線過敏症を起こしやすい薬剤の作用を増強する。 |
放射線療法 |
軟部組織壊死及び骨壊死の発現頻度が高まるという報告がある。 |
機序不明 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれの療法においても頻度不明)
冷感、呼吸困難、血圧低下等があらわれることがある。
-
11.1.2 骨髄抑制(メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法で0.1~5%未満、その他の療法では頻度不明)
汎血球減少、無顆粒球症(前駆症状として発熱、咽頭痛、インフルエンザ様症状等があらわれる場合がある)、白血球減少、血小板減少、貧血等の骨髄抑制、再生不良性貧血があらわれることがある。[8.1 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.3 感染症(いずれの療法においても頻度不明)
呼吸不全にいたるような肺炎(ニューモシスティス肺炎等を含む)、敗血症、サイトメガロウイルス感染症、帯状疱疹等の重篤な感染症(日和見感染症を含む)があらわれることがあるので、患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、抗生剤、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.3 参照],[9.1.2 参照]
-
11.1.4 劇症肝炎、肝不全(いずれの療法においても頻度不明)
劇症肝炎、肝不全、肝組織の壊死・線維化、肝硬変等の重篤な肝障害(B型又はC型肝炎ウイルスによるものを含む)があらわれることがある。[8.1 参照],[8.5 参照],[9.1.4 参照]
-
11.1.5 急性腎障害(メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法で0.1%未満、その他の療法では頻度不明)、尿細管壊死、重症ネフロパチー(いずれの療法においても頻度不明)
急性腎障害、尿細管壊死、重症ネフロパチー等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.1 参照]
-
11.1.6 間質性肺炎(メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法で0.1%未満、その他の療法では頻度不明)、肺線維症、胸水(いずれの療法においても頻度不明)
間質性肺炎、肺線維症、胸水等があらわれ、呼吸不全にいたることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を行い、本剤の投与を中止するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.7 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれの療法においても頻度不明)
発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
11.1.8 出血性腸炎(メトトレキサート・ホリナート救援療法で5%未満、その他の療法では頻度不明)、壊死性腸炎(いずれの療法においても頻度不明)
出血性腸炎、壊死性腸炎等の重篤な腸炎があらわれることがあるので、激しい腹痛、下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.2 参照]
- 11.1.9 膵炎(いずれの療法においても頻度不明)
-
11.1.10 骨粗鬆症(いずれの療法においても頻度不明)
骨塩量減少等の異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
11.1.11 脳症(白質脳症を含む)、その他の中枢神経障害、ギランバレー症候群(いずれの療法においても頻度不明)
脳症(白質脳症を含む)、その他の中枢神経障害(痙攣、麻痺、失語、認知症、昏睡)、ギランバレー症候群があらわれることがある。
-
11.1.12 進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明)
本剤投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察すること。意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合は、MRI による画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
頻度不明 |
|
|---|---|
過敏症 |
発疹、蕁麻疹、そう痒、発熱 |
血液 |
出血、低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹 |
肝臓 |
黄疸、脂肪肝、AST、ALT、Al-P、LDHの上昇 |
腎臓 |
血尿、BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿 |
消化器 |
消化管潰瘍・出血、口内炎、腹痛、下痢、食欲不振、嘔気・嘔吐、メレナ、イレウス、舌炎、口唇腫脹 |
皮膚 |
光線過敏症、紅斑、色素沈着、色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、脱毛、結節、皮膚潰瘍 |
精神神経系 |
頭痛、眠気、目のかすみ、項部緊張、背部痛、しびれ感、味覚異常、意識障害、めまい、錯感覚 |
呼吸器 |
咳嗽、呼吸困難 |
生殖器 |
無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産 |
その他 |
膀胱炎、倦怠感、耳下腺炎、結膜炎、低蛋白血症、血清アルブミン減少、関節痛、動悸、胸部圧迫感、浮腫、悪寒 |
- 〈CMF療法〉1)
50%以上 |
5~50%未満 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
過敏症 |
発熱 |
発疹、蕁麻疹、そう痒 |
||
血液 |
出血、低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹 |
|||
肝臓 |
ALT、AST、LDHの上昇 |
Al-Pの上昇 |
黄疸、脂肪肝 |
|
腎臓 |
血尿、BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿 |
|||
消化器 |
嘔気・嘔吐、食欲不振 |
口内炎、下痢 |
消化管潰瘍・出血、腹痛、メレナ、イレウス、舌炎、口唇腫脹 |
|
皮膚 |
脱毛 |
光線過敏症、紅斑、色素沈着、色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、結節、皮膚潰瘍 |
||
精神神経系 |
頭痛、眠気、目のかすみ、項部緊張、背部痛、しびれ感、味覚異常、意識障害、めまい、錯感覚 |
|||
呼吸器 |
咳嗽、呼吸困難 |
|||
生殖器 |
無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産 |
|||
その他 |
低蛋白血症 |
膀胱炎、倦怠感 |
耳下腺炎、結膜炎、血清アルブミン減少、関節痛、動悸、胸部圧迫感、浮腫、悪寒 |
50%以上 |
5~50%未満 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
過敏症 |
発熱、発疹 |
蕁麻疹、そう痒 |
||
血液 |
出血 |
低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹 |
||
肝臓 |
ALT、ASTの上昇 |
黄疸、脂肪肝、Al-Pの上昇、LDHの上昇 |
||
腎臓 |
BUN、クレアチニンの上昇 |
血尿、蛋白尿 |
||
消化器 |
食欲不振、嘔気・嘔吐 |
口内炎、下痢、腹痛 |
消化管潰瘍・出血、メレナ、イレウス、舌炎、口唇腫脹 |
|
皮膚 |
脱毛 |
光線過敏症、紅斑、色素沈着、色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、結節、皮膚潰瘍 |
||
精神神経系 |
頭痛 |
意識障害、しびれ感 |
眠気、目のかすみ、項部緊張、背部痛、味覚異常、めまい、錯感覚 |
|
呼吸器 |
呼吸困難 |
咳嗽 |
||
生殖器 |
無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産 |
|||
その他 |
倦怠感 |
膀胱炎、耳下腺炎、血清アルブミン減少、関節痛、結膜炎、低蛋白血症、動悸、胸部圧迫感、浮腫、悪寒 |
5%以上 |
0.1~5%未満 |
0.1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
過敏症 |
発熱、発疹 |
そう痒 |
蕁麻疹 |
|
血液 |
出血 |
低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹 |
||
肝臓 |
AST、ALT、Al-Pの上昇 |
LDHの上昇 |
黄疸、脂肪肝 |
|
腎臓 |
BUN、クレアチニンの上昇、血尿 |
蛋白尿 |
||
消化器 |
嘔気・嘔吐、食欲不振、下痢、口内炎 |
腹痛、イレウス、消化管潰瘍・出血 |
メレナ |
舌炎、口唇腫脹 |
皮膚 |
脱毛、色素沈着 |
光線過敏症、紅斑、色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、結節、皮膚潰瘍 |
||
精神神経系 |
しびれ感、頭痛、味覚異常、眠気、意識障害 |
背部痛 |
目のかすみ、項部緊張、めまい、錯感覚 |
|
呼吸器 |
呼吸困難 |
咳嗽 |
||
生殖器 |
無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産 |
|||
その他 |
倦怠感、低蛋白血症 |
結膜炎、胸部圧迫感 |
膀胱炎、耳下腺炎、血清アルブミン減少、関節痛、動悸、浮腫、悪寒 |
12. 臨床検査結果に及ぼす影響
トリメトプリム(スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤)を併用した場合、2水素葉酸還元酵素(dihydrofolate reductase:DHFR)を用いたメトトレキサート濃度の測定で見かけ上高値を呈することがあるので注意すること。
13. 過量投与
-
13.1 症状
外国で過量投与時に報告された主な症状は血液障害及び消化管障害であった。また、重篤な副作用を発現し、致命的な経過をたどった症例が報告されている。
また、髄腔内への過量投与の主な症状は、頭痛、悪心・嘔吐、痙攣、急性中毒性脳症等の中枢神経症状であり、また頭蓋内圧上昇による小脳ヘルニアを起こし、致命的な経過をたどった症例も報告されている。 -
13.2 処置
過量投与したときは、すみやかに本剤の拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与するとともに、本剤の排泄を促進するために水分補給と尿のアルカリ化を行うこと。本剤とホリナートカルシウムの投与間隔が長いほど、ホリナートカルシウムの効果が低下することがある。
また、髄腔内へ過量投与した場合には、ホリナートカルシウムの投与、尿のアルカリ化に加え、必要により、支持療法等の適切な処置を行うこと。
14. 適用上の注意
14.2 薬剤投与時の注意
14.3 療法開始前、療法中の注意
-
〈メトトレキサート・ホリナート救援療法〉
- 14.3.1 本療法前に臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査等)は必ず実施すること。肝、腎、骨髄機能等がすべて正常又はこれに準ずることを確認し、本療法を開始すること。
-
14.3.2 尿を経時的にチェックしpH7.0以上に維持すること。
500mLの補液あたり17~34mEqの炭酸水素ナトリウム(7%メイロン20mL1~2管/補液500mL)をメトトレキサート投与前日からホリナート救援投与終了まで継続投与すること。同時に十分な水分の補給(100~150mL/m2/時間)を行い、メトトレキサートの尿への排泄を促すよう考慮し、全尿量のチェックを経時的(6時間ごと)に行うこと。[8.8 参照] -
14.3.3 アセタゾラミドの投与を行うこと。
アセタゾラミドは利尿及び尿のアルカリ化作用を有するので、アセタゾラミド250~500mg/日をメトトレキサート投与前日からホリナートの救援投与終了まで経口又は静脈内投与すること。[8.8 参照]
-
〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
- 14.3.4 本療法前に臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査等)は必ず実施すること。肝、腎、骨髄機能等がすべて正常又はこれに準ずることを確認し、本療法を開始すること。
- 14.3.5 メトトレキサートによる腎障害の予防のため、500mLの補液あたり34mEq炭酸水素ナトリウム(7%メイロン20mL2管/補液500mL)をメトトレキサート投与開始時から2時間かけて投与するとともに利尿及び尿のアルカリ化作用を有するアセタゾラミド250mgをメトトレキサート投与前約30分、投与後約5時間に経口又は静脈内投与すること。[8.10 参照]
14.4 療法中、療法後の注意
-
〈メトトレキサート・ホリナート救援療法〉
- 14.4.1 白血球・血小板数が著減した場合、白血球・血小板輸血等の適切な処置を行い、必要に応じて抗生物質の投与を考慮すること。
- 14.4.2 メトトレキサート投与48時間後の血中濃度値は副作用モニターの観点から重要な指標となるので、48時間後の血中濃度の測定は必ず実施すること。[8.7 参照]
- 14.4.3 ホリナート救援投与開始72時間後もメトトレキサートの血中濃度が1×10-7モル濃度以上の場合には、血中濃度が1×10-7モル濃度未満になるまで十分な水分の補給、尿のアルカリ化及びホリナートの増量投与・ホリナート救援投与の延長等の処置を行うこと。[8.7 参照]
- 14.4.4 激しい口内潰瘍、下痢、下血等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと(例えば、1日数回100mLの水にホリナート15mgを加えた液を含嗽させた後、そのまま内服させる試みが報告されている)。
- 14.4.5 メトトレキサートの高い血中濃度持続による重篤な骨髄抑制、肝・腎機能の著しい低下、持続する口内潰瘍、下痢、下血等の副作用があらわれた場合には大量のホリナート救援投与を実施すること。[8.7 参照]
- 14.4.6 メトトレキサート投与後4日目に臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査等)を実施すること。[8.1 参照]
- 〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
6. 用法及び用量
-
〈メトトレキサート通常療法〉
本剤は静脈内、髄腔内又は筋肉内に注射する。
また、必要に応じて動脈内又は腫瘍内に注射する。-
急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病
メトトレキサートとして、通常、次の量を1日量として、1週間に3~6回注射する。
幼児 1.25~2.5mg
小児 2.5~5mg
成人 5~10mg
白血病の髄膜浸潤による髄膜症状(髄膜白血病)には、1回の注射量を体重1kg当たり0.2~0.4mgとして、髄腔内に2~7日ごとに1回注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。 -
絨毛性疾患
1クールを5日間とし、メトトレキサートとして、通常、成人1日10~30mgを注射する。休薬期間は通常、7~12日間であるが、前回の投与によって副作用があらわれた場合は、副作用が消失するまで休薬する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
-
急性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病
-
〈CMF療法〉
シクロホスファミド及びフルオロウラシルとの併用において、メトトレキサートとして、通常、成人1回40mg/m2を静脈内注射する。前回の投与によって副作用があらわれた場合は、減量するか又は副作用が消失するまで休薬する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
標準的な投与量及び投与方法は、シクロホスファミドを1日量として65mg/m2を14日間連日経口投与、メトトレキサートを1日量として40mg/m2を第1日目と第8日目に静脈内投与、及びフルオロウラシルを1日量として500mg/m2を第1日目と第8日目に静脈内投与する。これを1クールとして4週ごとに繰り返す。 -
〈メトトレキサート・ホリナート救援療法〉
-
肉腫
メトトレキサートとして、通常、1週間に1回100~300mg/kgを約6時間で点滴静脈内注射する。その後、ホリナートの投与を行う注1)。メトトレキサートの投与間隔は、1~4週間とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。
-
急性白血病、悪性リンパ腫
メトトレキサートとして、通常、1週間に1回30~100mg/kg(有効なメトトレキサート脳脊髄液濃度を得るには、1回メトトレキサートとして30mg/kg以上の静脈内注射が必要)を約6時間で点滴静脈内注射する。その後、ホリナートの投与を行う注1)。メトトレキサートの投与間隔は、1~4週間とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。
注1:ホリナートの投与は、通常、メトトレキサート投与終了3時間目よりホリナートとして1回15mgを3時間間隔で9回静脈内注射、以後6時間間隔で8回静脈内又は筋肉内注射する。メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合には、用量を増加し、投与期間を延長する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
-
肉腫
-
〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
通常、成人にはメトトレキサートとして1回100mg/m2(3mg/kg)を静脈内注射した後、1~3時間後にフルオロウラシルとして1回600mg/m2(18mg/kg)を静脈内注射又は点滴静脈内注射する。その後、ホリナートの投与を行う注2)。本療法の間隔は、1週間とする。なお、年齢、症状により適宜増減する。
注2:ホリナートの投与は、通常、メトトレキサート投与後24時間目よりホリナートとして1回15mgを6時間間隔で2~6回(メトトレキサート投与後24、30、36、42、48、54時間目)静脈内又は筋肉内注射あるいは経口投与する。メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合には、用量を増加し、投与期間を延長する。なお、年齢、症状により適宜増減する。 -
〈M-VAC療法〉
ビンブラスチン硫酸塩、ドキソルビシン塩酸塩及びシスプラチンとの併用において、メトトレキサートとして、通常、成人1回30mg/m2を静脈内注射する。前回の投与によって副作用があらわれた場合は、減量するか又は副作用が消失するまで休薬する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
標準的な投与量及び投与方法は、治療1、15及び22日目にメトトレキサート30mg/m2、治療2、15及び22日目にビンブラスチン硫酸塩3mg/m2、治療2日目にドキソルビシン塩酸塩30mg(力価)/m2及びシスプラチン70mg/m2を静脈内投与する。これを1クールとして4週ごとに繰り返す。
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 骨髄機能抑制、肝・腎機能障害等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、尿検査等)を行うなど、患者の状態を十分観察すること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。[11.1.2 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照],[14.4.6 参照]
- 8.2 出血性腸炎、消化管潰瘍・出血等の消化管障害があらわれることがあるので、口内炎、激しい腹痛、嘔吐、下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、患者に対し、口内炎があらわれた場合には、直ちに連絡するよう注意を与えること。[11.1.8 参照]
- 8.3 感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。また、患者に対し発熱、倦怠感があらわれた場合には、直ちに連絡するよう注意を与えること。[11.1.3 参照]
- 8.4 免疫機能が抑制された患者への生ワクチン接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、本剤投与中に生ワクチンを接種しないこと。
- 8.5 本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。[9.1.4 参照],[11.1.4 参照]
- 8.6 **光線過敏症が報告されているので、適切な日焼け防止対策を行い、強い日光又は紫外線への曝露を避けるよう患者に指導すること。[10.2 参照]
-
〈メトトレキサート・ホリナート救援療法〉
- 8.7 投与後一定期間は頻回にメトトレキサートの血中濃度を測定し、メトトレキサート投与開始後24時間のメトトレキサートの濃度が1×10-5モル濃度、48時間の濃度が1×10-6モル濃度、72時間の濃度が1×10-7モル濃度以上の時、重篤な副作用が発現する危険性が高いので、ホリナートの増量投与・ホリナート救援投与の延長等の処置を行うこと。[14.4.2 参照],[14.4.3 参照],[14.4.5 参照]
-
8.8 尿が酸性側に傾くと、メトトレキサートの結晶が尿細管に沈着するおそれがあるので、尿のアルカリ化と同時に、十分な水分の補給を行い、メトトレキサートの尿への排泄を促すよう考慮すること。
なお、利尿剤の選択にあたっては、尿を酸性化する薬剤(例えば、フロセミド、エタクリン酸、チアジド系利尿剤等)の使用を避けること。[14.3.2 参照],[14.3.3 参照]
-
〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
- 8.9 メトトレキサートはフルオロウラシルによる消化器症状(消化管潰瘍・出血・食欲不振等)及び血液障害(白血球減少、血小板減少等)を増強させることがあるので、これらの副作用の発現に特に注意すること。
-
8.10 メトトレキサートによる腎障害予防のため、尿のアルカリ化と同時に、十分な水分の補給を行い、メトトレキサートの排泄を促すよう考慮すること。
なお、利尿剤の選択にあたっては、尿を酸性化する薬剤(例えば、フロセミド、エタクリン酸、チアジド系利尿剤等)の使用を避けること。[14.3.5 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 骨髄機能抑制のある患者
骨髄機能抑制を増悪させるおそれがある。[11.1.2 参照]
-
9.1.2 感染症を合併している患者
骨髄機能抑制により感染を増悪させるおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.3 水痘患者
致命的全身障害があらわれることがある。
-
9.1.4 B型又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者
B型肝炎ウイルスキャリアの患者及び既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者に対し本剤を投与する場合、投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型又はC型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。重篤な肝炎や肝障害の発現が報告されており、死亡例が認められている。また本剤投与終了後にB型肝炎ウイルスが活性化することによる肝炎等の発現も報告されている。[8.5 参照],[11.1.4 参照]
9.2 腎機能障害患者
投与しないこと。本剤の排泄遅延により副作用が強くあらわれるおそれがある。[2.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
投与しないこと。肝障害を増悪させるおそれがある。[2.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。[9.7 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。催奇形性を疑う症例報告があり、また、動物実験(マウス、ラット及びウサギ)で催奇形作用が報告されている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。母乳中への移行が報告されている。
9.7 小児等
副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。低出生体重児、新生児、乳児(1歳未満)に対する臨床試験は実施していない。[9.4 参照]
9.8 高齢者
腎機能検査値に十分注意し、患者の状態を観察しながら副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。腎機能等生理機能が低下していることが多く、メトトレキサートの排泄遅延により副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
サリチル酸等の非ステロイド性抗炎症剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
主として、非ステロイド性抗炎症剤の腎におけるプロスタグランジン合成阻害作用による腎血流量の低下及びナトリウム、水分貯留傾向のためメトトレキサートの排泄が遅延するためと考えられている。 |
スルホンアミド系薬剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用薬剤が血漿蛋白と結合しているメトトレキサートを競合的に置換遊離し、メトトレキサートの濃度を上昇させ、その毒性を増強させる。 |
スルファメトキサゾール・トリメトプリム |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
両薬剤の葉酸代謝阻害作用が協力的に作用するためと考えられている。 |
ペニシリン |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用薬剤がメトトレキサートの腎排泄を競合的に阻害するためと考えられている。 |
シプロフロキサシン |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
発現機序の詳細は不明であるが、メトトレキサートの腎尿細管からの排泄が阻害されるためと考えられている。 |
レフルノミド |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用により骨髄抑制等の副作用を増強するためと考えられている。 |
プロトンポンプ阻害剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。なお、高用量のメトトレキサートを投与する場合には、一時的にプロトンポンプ阻害剤の投与を中止することを考慮すること。 |
機序は不明であるが、メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。 |
**タラポルフィンナトリウム[8.6 参照] |
光線過敏症を起こすことがある。 |
併用薬剤が光感受性を高めるため、光線過敏症を起こしやすい薬剤の作用を増強する。 |
放射線療法 |
軟部組織壊死及び骨壊死の発現頻度が高まるという報告がある。 |
機序不明 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれの療法においても頻度不明)
冷感、呼吸困難、血圧低下等があらわれることがある。
-
11.1.2 骨髄抑制(メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法で0.1~5%未満、その他の療法では頻度不明)
汎血球減少、無顆粒球症(前駆症状として発熱、咽頭痛、インフルエンザ様症状等があらわれる場合がある)、白血球減少、血小板減少、貧血等の骨髄抑制、再生不良性貧血があらわれることがある。[8.1 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.3 感染症(いずれの療法においても頻度不明)
呼吸不全にいたるような肺炎(ニューモシスティス肺炎等を含む)、敗血症、サイトメガロウイルス感染症、帯状疱疹等の重篤な感染症(日和見感染症を含む)があらわれることがあるので、患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、抗生剤、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.3 参照],[9.1.2 参照]
-
11.1.4 劇症肝炎、肝不全(いずれの療法においても頻度不明)
劇症肝炎、肝不全、肝組織の壊死・線維化、肝硬変等の重篤な肝障害(B型又はC型肝炎ウイルスによるものを含む)があらわれることがある。[8.1 参照],[8.5 参照],[9.1.4 参照]
-
11.1.5 急性腎障害(メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法で0.1%未満、その他の療法では頻度不明)、尿細管壊死、重症ネフロパチー(いずれの療法においても頻度不明)
急性腎障害、尿細管壊死、重症ネフロパチー等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.1 参照]
-
11.1.6 間質性肺炎(メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法で0.1%未満、その他の療法では頻度不明)、肺線維症、胸水(いずれの療法においても頻度不明)
間質性肺炎、肺線維症、胸水等があらわれ、呼吸不全にいたることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を行い、本剤の投与を中止するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.7 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれの療法においても頻度不明)
発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
11.1.8 出血性腸炎(メトトレキサート・ホリナート救援療法で5%未満、その他の療法では頻度不明)、壊死性腸炎(いずれの療法においても頻度不明)
出血性腸炎、壊死性腸炎等の重篤な腸炎があらわれることがあるので、激しい腹痛、下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.2 参照]
- 11.1.9 膵炎(いずれの療法においても頻度不明)
-
11.1.10 骨粗鬆症(いずれの療法においても頻度不明)
骨塩量減少等の異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
11.1.11 脳症(白質脳症を含む)、その他の中枢神経障害、ギランバレー症候群(いずれの療法においても頻度不明)
脳症(白質脳症を含む)、その他の中枢神経障害(痙攣、麻痺、失語、認知症、昏睡)、ギランバレー症候群があらわれることがある。
-
11.1.12 進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明)
本剤投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察すること。意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合は、MRI による画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
頻度不明 |
|
|---|---|
過敏症 |
発疹、蕁麻疹、そう痒、発熱 |
血液 |
出血、低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹 |
肝臓 |
黄疸、脂肪肝、AST、ALT、Al-P、LDHの上昇 |
腎臓 |
血尿、BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿 |
消化器 |
消化管潰瘍・出血、口内炎、腹痛、下痢、食欲不振、嘔気・嘔吐、メレナ、イレウス、舌炎、口唇腫脹 |
皮膚 |
光線過敏症、紅斑、色素沈着、色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、脱毛、結節、皮膚潰瘍 |
精神神経系 |
頭痛、眠気、目のかすみ、項部緊張、背部痛、しびれ感、味覚異常、意識障害、めまい、錯感覚 |
呼吸器 |
咳嗽、呼吸困難 |
生殖器 |
無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産 |
その他 |
膀胱炎、倦怠感、耳下腺炎、結膜炎、低蛋白血症、血清アルブミン減少、関節痛、動悸、胸部圧迫感、浮腫、悪寒 |
- 〈CMF療法〉1)
50%以上 |
5~50%未満 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
過敏症 |
発熱 |
発疹、蕁麻疹、そう痒 |
||
血液 |
出血、低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹 |
|||
肝臓 |
ALT、AST、LDHの上昇 |
Al-Pの上昇 |
黄疸、脂肪肝 |
|
腎臓 |
血尿、BUN、クレアチニンの上昇、蛋白尿 |
|||
消化器 |
嘔気・嘔吐、食欲不振 |
口内炎、下痢 |
消化管潰瘍・出血、腹痛、メレナ、イレウス、舌炎、口唇腫脹 |
|
皮膚 |
脱毛 |
光線過敏症、紅斑、色素沈着、色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、結節、皮膚潰瘍 |
||
精神神経系 |
頭痛、眠気、目のかすみ、項部緊張、背部痛、しびれ感、味覚異常、意識障害、めまい、錯感覚 |
|||
呼吸器 |
咳嗽、呼吸困難 |
|||
生殖器 |
無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産 |
|||
その他 |
低蛋白血症 |
膀胱炎、倦怠感 |
耳下腺炎、結膜炎、血清アルブミン減少、関節痛、動悸、胸部圧迫感、浮腫、悪寒 |
50%以上 |
5~50%未満 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
過敏症 |
発熱、発疹 |
蕁麻疹、そう痒 |
||
血液 |
出血 |
低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹 |
||
肝臓 |
ALT、ASTの上昇 |
黄疸、脂肪肝、Al-Pの上昇、LDHの上昇 |
||
腎臓 |
BUN、クレアチニンの上昇 |
血尿、蛋白尿 |
||
消化器 |
食欲不振、嘔気・嘔吐 |
口内炎、下痢、腹痛 |
消化管潰瘍・出血、メレナ、イレウス、舌炎、口唇腫脹 |
|
皮膚 |
脱毛 |
光線過敏症、紅斑、色素沈着、色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、結節、皮膚潰瘍 |
||
精神神経系 |
頭痛 |
意識障害、しびれ感 |
眠気、目のかすみ、項部緊張、背部痛、味覚異常、めまい、錯感覚 |
|
呼吸器 |
呼吸困難 |
咳嗽 |
||
生殖器 |
無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産 |
|||
その他 |
倦怠感 |
膀胱炎、耳下腺炎、血清アルブミン減少、関節痛、結膜炎、低蛋白血症、動悸、胸部圧迫感、浮腫、悪寒 |
5%以上 |
0.1~5%未満 |
0.1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
過敏症 |
発熱、発疹 |
そう痒 |
蕁麻疹 |
|
血液 |
出血 |
低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹 |
||
肝臓 |
AST、ALT、Al-Pの上昇 |
LDHの上昇 |
黄疸、脂肪肝 |
|
腎臓 |
BUN、クレアチニンの上昇、血尿 |
蛋白尿 |
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消化器 |
嘔気・嘔吐、食欲不振、下痢、口内炎 |
腹痛、イレウス、消化管潰瘍・出血 |
メレナ |
舌炎、口唇腫脹 |
皮膚 |
脱毛、色素沈着 |
光線過敏症、紅斑、色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、結節、皮膚潰瘍 |
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精神神経系 |
しびれ感、頭痛、味覚異常、眠気、意識障害 |
背部痛 |
目のかすみ、項部緊張、めまい、錯感覚 |
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呼吸器 |
呼吸困難 |
咳嗽 |
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生殖器 |
無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産 |
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その他 |
倦怠感、低蛋白血症 |
結膜炎、胸部圧迫感 |
膀胱炎、耳下腺炎、血清アルブミン減少、関節痛、動悸、浮腫、悪寒 |
12. 臨床検査結果に及ぼす影響
トリメトプリム(スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤)を併用した場合、2水素葉酸還元酵素(dihydrofolate reductase:DHFR)を用いたメトトレキサート濃度の測定で見かけ上高値を呈することがあるので注意すること。
13. 過量投与
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13.1 症状
外国で過量投与時に報告された主な症状は血液障害及び消化管障害であった。また、重篤な副作用を発現し、致命的な経過をたどった症例が報告されている。
また、髄腔内への過量投与の主な症状は、頭痛、悪心・嘔吐、痙攣、急性中毒性脳症等の中枢神経症状であり、また頭蓋内圧上昇による小脳ヘルニアを起こし、致命的な経過をたどった症例も報告されている。 -
13.2 処置
過量投与したときは、すみやかに本剤の拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与するとともに、本剤の排泄を促進するために水分補給と尿のアルカリ化を行うこと。本剤とホリナートカルシウムの投与間隔が長いほど、ホリナートカルシウムの効果が低下することがある。
また、髄腔内へ過量投与した場合には、ホリナートカルシウムの投与、尿のアルカリ化に加え、必要により、支持療法等の適切な処置を行うこと。
14. 適用上の注意
14.2 薬剤投与時の注意
14.3 療法開始前、療法中の注意
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〈メトトレキサート・ホリナート救援療法〉
- 14.3.1 本療法前に臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査等)は必ず実施すること。肝、腎、骨髄機能等がすべて正常又はこれに準ずることを確認し、本療法を開始すること。
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14.3.2 尿を経時的にチェックしpH7.0以上に維持すること。
500mLの補液あたり17~34mEqの炭酸水素ナトリウム(7%メイロン20mL1~2管/補液500mL)をメトトレキサート投与前日からホリナート救援投与終了まで継続投与すること。同時に十分な水分の補給(100~150mL/m2/時間)を行い、メトトレキサートの尿への排泄を促すよう考慮し、全尿量のチェックを経時的(6時間ごと)に行うこと。[8.8 参照] -
14.3.3 アセタゾラミドの投与を行うこと。
アセタゾラミドは利尿及び尿のアルカリ化作用を有するので、アセタゾラミド250~500mg/日をメトトレキサート投与前日からホリナートの救援投与終了まで経口又は静脈内投与すること。[8.8 参照]
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〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉
- 14.3.4 本療法前に臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査等)は必ず実施すること。肝、腎、骨髄機能等がすべて正常又はこれに準ずることを確認し、本療法を開始すること。
- 14.3.5 メトトレキサートによる腎障害の予防のため、500mLの補液あたり34mEq炭酸水素ナトリウム(7%メイロン20mL2管/補液500mL)をメトトレキサート投与開始時から2時間かけて投与するとともに利尿及び尿のアルカリ化作用を有するアセタゾラミド250mgをメトトレキサート投与前約30分、投与後約5時間に経口又は静脈内投与すること。[8.10 参照]
14.4 療法中、療法後の注意
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〈メトトレキサート・ホリナート救援療法〉
- 14.4.1 白血球・血小板数が著減した場合、白血球・血小板輸血等の適切な処置を行い、必要に応じて抗生物質の投与を考慮すること。
- 14.4.2 メトトレキサート投与48時間後の血中濃度値は副作用モニターの観点から重要な指標となるので、48時間後の血中濃度の測定は必ず実施すること。[8.7 参照]
- 14.4.3 ホリナート救援投与開始72時間後もメトトレキサートの血中濃度が1×10-7モル濃度以上の場合には、血中濃度が1×10-7モル濃度未満になるまで十分な水分の補給、尿のアルカリ化及びホリナートの増量投与・ホリナート救援投与の延長等の処置を行うこと。[8.7 参照]
- 14.4.4 激しい口内潰瘍、下痢、下血等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと(例えば、1日数回100mLの水にホリナート15mgを加えた液を含嗽させた後、そのまま内服させる試みが報告されている)。
- 14.4.5 メトトレキサートの高い血中濃度持続による重篤な骨髄抑制、肝・腎機能の著しい低下、持続する口内潰瘍、下痢、下血等の副作用があらわれた場合には大量のホリナート救援投与を実施すること。[8.7 参照]
- 14.4.6 メトトレキサート投与後4日目に臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査等)を実施すること。[8.1 参照]
- 〈メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法〉