薬効分類名葉酸代謝拮抗剤
一般的名称メトトレキサート
メソトレキセート点滴静注液200mg、メソトレキセート点滴静注液1000mg
めそとれきせーとてんてきじょうちゅうえき200mg、めそとれきせーとてんてきじょうちゅうえき1000mg
METHOTREXATE INJECTION 200mg, METHOTREXATE INJECTION 1000mg
製造販売元/ファイザー株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
サリチル酸等の非ステロイド性抗炎症剤
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
主として、非ステロイド性抗炎症剤の腎におけるプロスタグランジン合成阻害作用による腎血流量の低下及びナトリウム、水分貯留傾向のためメトトレキサートの排泄が遅延するためと考えられている。
スルホンアミド系薬剤
テトラサイクリン
クロラムフェニコール
フェニトイン
バルビツール酸誘導体
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
併用薬剤が血漿蛋白と結合しているメトトレキサートを競合的に置換遊離し、メトトレキサートの濃度を上昇させ、その毒性を増強させる。
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
両薬剤の葉酸代謝阻害作用が協力的に作用するためと考えられている。
ペニシリン
(ピペラシリン等)
プロベネシド
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
併用薬剤がメトトレキサートの腎排泄を競合的に阻害するためと考えられている。
シプロフロキサシン
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
発現機序の詳細は不明であるが、メトトレキサートの腎尿細管からの排泄が阻害されるためと考えられている。
レフルノミド
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
併用により骨髄抑制等の副作用を増強するためと考えられている。
プロトンポンプ阻害剤
(オメプラゾール、ラベプラゾール、ランソプラゾール等)
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。
なお、高用量のメトトレキサートを投与する場合には、一時的にプロトンポンプ阻害剤の投与を中止することを考慮すること。
機序は不明であるが、メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。
放射線療法
軟部組織壊死及び骨壊死の発現頻度が高まるという報告がある。
機序不明
1. 警告
メトトレキサート・ロイコボリン救援療法は高度の危険性を伴うので、投与中及び投与後の一定期間は患者を医師の監督下に置くこと。
また、緊急時に十分に措置できる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ行うこと。
6. 用法及び用量
-
メトトレキサート・ロイコボリン救援療法
-
肉腫
メトトレキサートとして、通常、1週間に1回100~300mg/kgを約6時間で点滴静脈内注射する。その後、ロイコボリンの投与を行う注)。メトトレキサートの投与間隔は、1~4週間とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。 -
急性白血病、悪性リンパ腫
メトトレキサートとして、通常、1週間に1回30~100mg/kg(有効なメトトレキサート脳脊髄液濃度を得るには、1回メトトレキサートとして30mg/kg以上の静脈内注射が必要)を約6時間で点滴静脈内注射する。その後、ロイコボリンの投与を行う注)。メトトレキサートの投与間隔は、1~4週間とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
注)ロイコボリンの投与は、メトトレキサート投与終了後、通常、3時間後よりロイコボリンとして15mgを3時間毎に9回静脈内注射、以後6時間毎に8回静脈内又は筋肉内注射する。メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合にはロイコボリンの用量を増加し、投与期間を延長する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
-
肉腫
-
(注射液の調製法)
希釈して用いる場合には、本剤を生理食塩液又は5%ブドウ糖液等に加えて250~500mLとなるように調製する。
8. 重要な基本的注意
-
8.1 骨髄機能抑制、肝・腎機能障害等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、尿検査等)を行うなど、患者の状態を十分観察すること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。
投与後一定期間は頻回にメトトレキサートの血中濃度を測定し、メトトレキサート投与開始後24時間のメトトレキサートの濃度が1×10-5モル濃度、48時間の濃度が1×10-6モル濃度、72時間の濃度が1×10-7モル濃度以上の時、重篤な副作用が発現する危険性が高いので、ロイコボリンの増量投与・ロイコボリン救援投与の延長等の処置を行うこと。[11.1.2 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照],[14.3.2 参照],[14.3.3 参照] - 8.2 出血性腸炎、消化管潰瘍・出血等の消化管障害があらわれることがあるので、口内炎、激しい腹痛、嘔吐、下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、患者に対し、口内炎があらわれた場合には、直ちに連絡するよう注意を与えること。[11.1.8 参照]
- 8.3 感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。また、患者に対し発熱、倦怠感があらわれた場合には、直ちに連絡するよう注意を与えること。[11.1.3 参照]
-
8.4 尿が酸性側に傾くと、メトトレキサートの結晶が尿細管に沈着するおそれがあるので、尿のアルカリ化と同時に、十分な水分の補給を行い、メトトレキサートの尿への排泄を促すよう考慮すること。
なお、利尿剤の選択にあたっては、尿を酸性化する薬剤(例えば、フロセミド、エタクリン酸、チアジド系利尿剤等)の使用を避けること。[14.2.2 参照],[14.2.3 参照] - 8.5 免疫機能が抑制された患者への生ワクチン接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、本剤投与中に生ワクチンを接種しないこと。
- 8.6 本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。[9.1.4 参照],[11.1.4 参照]
- 8.7 **光線過敏症が報告されているので、適切な日焼け防止対策を行い、強い日光又は紫外線への曝露を避けるよう患者に指導すること。[10.2 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 骨髄機能抑制のある患者
骨髄機能抑制を増悪させるおそれがある。[11.1.2 参照]
-
9.1.2 感染症を合併している患者
骨髄機能抑制により感染を増悪させるおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.3 水痘患者
致命的全身障害があらわれることがある。
-
9.1.4 B型又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者
B型肝炎ウイルスキャリアの患者及び既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者に対し本剤を投与する場合、投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型又はC型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。重篤な肝炎や肝障害の発現が報告されており、死亡例が認められている。また本剤投与終了後にB型肝炎ウイルスが活性化することによる肝炎等の発現も報告されている。[8.6 参照],[11.1.4 参照]
9.2 腎機能障害患者
投与しないこと。本剤の排泄遅延により副作用が強くあらわれるおそれがある。[2.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
投与しないこと。肝障害を増悪させるおそれがある。[2.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。[9.7 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。催奇形性を疑う症例報告があり、また、動物実験(マウス、ラット及びウサギ)で催奇形作用が報告されている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。母乳中への移行が報告されている。
9.7 小児等
副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。低出生体重児、新生児、乳児(1歳未満)に対する臨床試験は実施していない。[9.4 参照]
9.8 高齢者
腎機能検査値に十分注意し、患者の状態を観察しながら副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。腎機能等生理機能が低下していることが多く、メトトレキサートの排泄遅延により副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
サリチル酸等の非ステロイド性抗炎症剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
主として、非ステロイド性抗炎症剤の腎におけるプロスタグランジン合成阻害作用による腎血流量の低下及びナトリウム、水分貯留傾向のためメトトレキサートの排泄が遅延するためと考えられている。 |
スルホンアミド系薬剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用薬剤が血漿蛋白と結合しているメトトレキサートを競合的に置換遊離し、メトトレキサートの濃度を上昇させ、その毒性を増強させる。 |
スルファメトキサゾール・トリメトプリム |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
両薬剤の葉酸代謝阻害作用が協力的に作用するためと考えられている。 |
ペニシリン |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用薬剤がメトトレキサートの腎排泄を競合的に阻害するためと考えられている。 |
シプロフロキサシン |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
発現機序の詳細は不明であるが、メトトレキサートの腎尿細管からの排泄が阻害されるためと考えられている。 |
レフルノミド |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用により骨髄抑制等の副作用を増強するためと考えられている。 |
プロトンポンプ阻害剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
機序は不明であるが、メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。 |
**タラポルフィンナトリウム[8.7 参照] |
光線過敏症を起こすことがある。 |
併用薬剤が光感受性を高めるため、光線過敏症を起こしやすい薬剤の作用を増強する。 |
放射線療法 |
軟部組織壊死及び骨壊死の発現頻度が高まるという報告がある。 |
機序不明 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
冷感、呼吸困難、血圧低下等があらわれることがある。
-
11.1.2 骨髄抑制(頻度不明)
汎血球減少、無顆粒球症(前駆症状として発熱、咽頭痛、インフルエンザ様症状等があらわれる場合がある)、白血球減少、血小板減少、貧血等の骨髄抑制、再生不良性貧血があらわれることがある。[8.1 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.3 感染症(頻度不明)
呼吸不全にいたるような肺炎(ニューモシスティス肺炎等を含む)、敗血症、サイトメガロウイルス感染症、帯状疱疹等の重篤な感染症(日和見感染症を含む)があらわれることがあるので、患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、抗生剤、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.3 参照],[9.1.2 参照]
-
11.1.4 劇症肝炎、肝不全(いずれも頻度不明)
劇症肝炎、肝不全、肝組織の壊死・線維化、肝硬変等の重篤な肝障害(B型又はC型肝炎ウイルスによるものを含む)があらわれることがある。[8.1 参照],[8.6 参照],[9.1.4 参照]
-
11.1.5 急性腎障害、尿細管壊死、重症ネフロパチー(いずれも頻度不明)
急性腎障害、尿細管壊死、重症ネフロパチー等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.1 参照]
-
11.1.6 間質性肺炎、肺線維症、胸水(いずれも頻度不明)
間質性肺炎、肺線維症、胸水等があらわれ、呼吸不全にいたることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を行い、本剤の投与を中止するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.7 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
11.1.8 出血性腸炎(5%未満)、壊死性腸炎(頻度不明)
出血性腸炎、壊死性腸炎等の重篤な腸炎があらわれることがあるので、激しい腹痛、下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.2 参照]
- 11.1.9 膵炎(頻度不明)
-
11.1.10 骨粗鬆症(頻度不明)
骨塩量減少等の異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
11.1.11 脳症(白質脳症を含む)、その他の中枢神経障害、ギランバレー症候群(いずれも頻度不明)
脳症(白質脳症を含む)、その他の中枢神経障害(痙攣、麻痺、失語、認知症、昏睡)、ギランバレー症候群があらわれることがある。
-
11.1.12 *進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明)
本剤投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察すること。意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
50%以上 |
5~50%未満 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
過敏症 |
発熱、発疹 |
蕁麻疹、そう痒 |
||
血液 |
出血 |
低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹 |
||
肝臓 |
ALT、ASTの上昇 |
黄疸、脂肪肝、Al-Pの上昇、LDHの上昇 |
||
腎臓 |
BUN、クレアチニンの上昇 |
血尿、蛋白尿 |
||
消化器 |
食欲不振、嘔気・嘔吐 |
口内炎、下痢、腹痛 |
消化管潰瘍・出血、メレナ、イレウス、舌炎、口唇腫脹 |
|
皮膚 |
脱毛 |
光線過敏症、紅斑、色素沈着、色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、結節、皮膚潰瘍 |
||
精神神経系 |
頭痛 |
意識障害、しびれ感 |
眠気、目のかすみ、項部緊張、背部痛、味覚異常、めまい、錯感覚 |
|
呼吸器 |
呼吸困難 |
咳嗽 |
||
生殖器 |
無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産 |
|||
その他 |
倦怠感 |
膀胱炎、耳下腺炎、結膜炎、低蛋白血症、血清アルブミン減少、関節痛、動悸、胸部圧迫感、浮腫、悪寒 |
12. 臨床検査結果に及ぼす影響
トリメトプリム(スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤)を併用した場合、2水素葉酸還元酵素(dihydrofolate reductase:DHFR)を用いたメトトレキサート濃度の測定で見かけ上高値を呈することがあるので注意すること。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
調製した注射液は速やかに使用し、残液は廃棄すること。なお、本剤は防腐剤を含有しないので、調製にあたっては細菌汚染に注意すること。
14.2 療法開始前、療法中の注意
- 14.2.1 本療法前に臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査等)は必ず実施すること。肝、腎、骨髄機能等がすべて正常又はこれに準ずることを確認し、本療法を開始すること。
-
14.2.2 尿を経時的にチェックしpH7.0以上に維持すること。
500mLの補液あたり17~34mEqの炭酸水素ナトリウム(7%メイロン20mL1~2管/補液500mL)をメトトレキサート投与前日からロイコボリン救援投与終了まで継続投与すること。同時に十分な水分の補給(100~150mL/m2/時間)を行い、メトトレキサートの尿への排泄を促すよう考慮し、全尿量のチェックを経時的(6時間ごと)に行うこと。[8.4 参照] -
14.2.3 アセタゾラミドの投与を行うこと。
アセタゾラミドは利尿及び尿のアルカリ化作用を有するので、アセタゾラミド250~500mg/日をメトトレキサート投与前日からロイコボリンの救援投与終了まで経口又は静脈内投与すること。[8.4 参照]
14.3 療法中、療法後の注意
- 14.3.1 白血球・血小板数が著減した場合、白血球・血小板輸血等の適切な処置を行い、必要に応じて抗生物質の投与を考慮すること。
- 14.3.2 メトトレキサート投与48時間後の血中濃度値は副作用モニターの観点から重要な指標となるので、48時間後の血中濃度の測定は必ず実施すること。[8.1 参照]
- 14.3.3 ロイコボリン救援投与開始72時間後もメトトレキサートの血中濃度が1×10-7モル濃度以上の場合には、血中濃度が1×10-7モル濃度未満になるまで十分な水分の補給、尿のアルカリ化及びロイコボリンの増量投与・ロイコボリン救援投与の延長等の処置を行うこと。[8.1 参照]
- 14.3.4 激しい口内潰瘍、下痢、下血等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと(例えば、1日数回100mLの水にロイコボリン15mgを加えた液を含嗽させた後、そのまま内服させる試みが報告されている)。
- 14.3.5 メトトレキサートの高い血中濃度持続による重篤な骨髄抑制、肝・腎機能の著しい低下、持続する口内潰瘍、下痢、下血等の副作用があらわれた場合には大量のロイコボリン救援投与を実施すること。
- 14.3.6 メトトレキサート投与後4日目に臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査等)を実施すること。
1. 警告
メトトレキサート・ロイコボリン救援療法は高度の危険性を伴うので、投与中及び投与後の一定期間は患者を医師の監督下に置くこと。
また、緊急時に十分に措置できる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ行うこと。
6. 用法及び用量
-
メトトレキサート・ロイコボリン救援療法
-
肉腫
メトトレキサートとして、通常、1週間に1回100~300mg/kgを約6時間で点滴静脈内注射する。その後、ロイコボリンの投与を行う注)。メトトレキサートの投与間隔は、1~4週間とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。 -
急性白血病、悪性リンパ腫
メトトレキサートとして、通常、1週間に1回30~100mg/kg(有効なメトトレキサート脳脊髄液濃度を得るには、1回メトトレキサートとして30mg/kg以上の静脈内注射が必要)を約6時間で点滴静脈内注射する。その後、ロイコボリンの投与を行う注)。メトトレキサートの投与間隔は、1~4週間とする。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
注)ロイコボリンの投与は、メトトレキサート投与終了後、通常、3時間後よりロイコボリンとして15mgを3時間毎に9回静脈内注射、以後6時間毎に8回静脈内又は筋肉内注射する。メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合にはロイコボリンの用量を増加し、投与期間を延長する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
-
肉腫
-
(注射液の調製法)
希釈して用いる場合には、本剤を生理食塩液又は5%ブドウ糖液等に加えて250~500mLとなるように調製する。
8. 重要な基本的注意
-
8.1 骨髄機能抑制、肝・腎機能障害等の重篤な副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血液検査、肝機能・腎機能検査、尿検査等)を行うなど、患者の状態を十分観察すること。また、使用が長期間にわたると副作用が強くあらわれ、遷延性に推移することがあるので、投与は慎重に行うこと。
投与後一定期間は頻回にメトトレキサートの血中濃度を測定し、メトトレキサート投与開始後24時間のメトトレキサートの濃度が1×10-5モル濃度、48時間の濃度が1×10-6モル濃度、72時間の濃度が1×10-7モル濃度以上の時、重篤な副作用が発現する危険性が高いので、ロイコボリンの増量投与・ロイコボリン救援投与の延長等の処置を行うこと。[11.1.2 参照],[11.1.4 参照],[11.1.5 参照],[14.3.2 参照],[14.3.3 参照] - 8.2 出血性腸炎、消化管潰瘍・出血等の消化管障害があらわれることがあるので、口内炎、激しい腹痛、嘔吐、下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、患者に対し、口内炎があらわれた場合には、直ちに連絡するよう注意を与えること。[11.1.8 参照]
- 8.3 感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。また、患者に対し発熱、倦怠感があらわれた場合には、直ちに連絡するよう注意を与えること。[11.1.3 参照]
-
8.4 尿が酸性側に傾くと、メトトレキサートの結晶が尿細管に沈着するおそれがあるので、尿のアルカリ化と同時に、十分な水分の補給を行い、メトトレキサートの尿への排泄を促すよう考慮すること。
なお、利尿剤の選択にあたっては、尿を酸性化する薬剤(例えば、フロセミド、エタクリン酸、チアジド系利尿剤等)の使用を避けること。[14.2.2 参照],[14.2.3 参照] - 8.5 免疫機能が抑制された患者への生ワクチン接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、本剤投与中に生ワクチンを接種しないこと。
- 8.6 本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。[9.1.4 参照],[11.1.4 参照]
- 8.7 **光線過敏症が報告されているので、適切な日焼け防止対策を行い、強い日光又は紫外線への曝露を避けるよう患者に指導すること。[10.2 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 骨髄機能抑制のある患者
骨髄機能抑制を増悪させるおそれがある。[11.1.2 参照]
-
9.1.2 感染症を合併している患者
骨髄機能抑制により感染を増悪させるおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.3 水痘患者
致命的全身障害があらわれることがある。
-
9.1.4 B型又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者
B型肝炎ウイルスキャリアの患者及び既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)又はC型肝炎ウイルスキャリアの患者に対し本剤を投与する場合、投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型又はC型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。重篤な肝炎や肝障害の発現が報告されており、死亡例が認められている。また本剤投与終了後にB型肝炎ウイルスが活性化することによる肝炎等の発現も報告されている。[8.6 参照],[11.1.4 参照]
9.2 腎機能障害患者
投与しないこと。本剤の排泄遅延により副作用が強くあらわれるおそれがある。[2.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
投与しないこと。肝障害を増悪させるおそれがある。[2.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。[9.7 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。催奇形性を疑う症例報告があり、また、動物実験(マウス、ラット及びウサギ)で催奇形作用が報告されている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。母乳中への移行が報告されている。
9.7 小児等
副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。低出生体重児、新生児、乳児(1歳未満)に対する臨床試験は実施していない。[9.4 参照]
9.8 高齢者
腎機能検査値に十分注意し、患者の状態を観察しながら副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。腎機能等生理機能が低下していることが多く、メトトレキサートの排泄遅延により副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
サリチル酸等の非ステロイド性抗炎症剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
主として、非ステロイド性抗炎症剤の腎におけるプロスタグランジン合成阻害作用による腎血流量の低下及びナトリウム、水分貯留傾向のためメトトレキサートの排泄が遅延するためと考えられている。 |
スルホンアミド系薬剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用薬剤が血漿蛋白と結合しているメトトレキサートを競合的に置換遊離し、メトトレキサートの濃度を上昇させ、その毒性を増強させる。 |
スルファメトキサゾール・トリメトプリム |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
両薬剤の葉酸代謝阻害作用が協力的に作用するためと考えられている。 |
ペニシリン |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用薬剤がメトトレキサートの腎排泄を競合的に阻害するためと考えられている。 |
シプロフロキサシン |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
発現機序の詳細は不明であるが、メトトレキサートの腎尿細管からの排泄が阻害されるためと考えられている。 |
レフルノミド |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
併用により骨髄抑制等の副作用を増強するためと考えられている。 |
プロトンポンプ阻害剤 |
メトトレキサートの副作用(骨髄抑制、肝・腎・消化管障害、血液障害等)が増強されることがある。頻回に臨床検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、メトトレキサートの減量、休薬等適切な処置を行うこと。また、メトトレキサートの拮抗剤であるホリナートカルシウム(ロイコボリンカルシウム)を投与すること。 |
機序は不明であるが、メトトレキサートの血中濃度が上昇することがある。 |
**タラポルフィンナトリウム[8.7 参照] |
光線過敏症を起こすことがある。 |
併用薬剤が光感受性を高めるため、光線過敏症を起こしやすい薬剤の作用を増強する。 |
放射線療法 |
軟部組織壊死及び骨壊死の発現頻度が高まるという報告がある。 |
機序不明 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
冷感、呼吸困難、血圧低下等があらわれることがある。
-
11.1.2 骨髄抑制(頻度不明)
汎血球減少、無顆粒球症(前駆症状として発熱、咽頭痛、インフルエンザ様症状等があらわれる場合がある)、白血球減少、血小板減少、貧血等の骨髄抑制、再生不良性貧血があらわれることがある。[8.1 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.3 感染症(頻度不明)
呼吸不全にいたるような肺炎(ニューモシスティス肺炎等を含む)、敗血症、サイトメガロウイルス感染症、帯状疱疹等の重篤な感染症(日和見感染症を含む)があらわれることがあるので、患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合には投与を中止し、抗生剤、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.3 参照],[9.1.2 参照]
-
11.1.4 劇症肝炎、肝不全(いずれも頻度不明)
劇症肝炎、肝不全、肝組織の壊死・線維化、肝硬変等の重篤な肝障害(B型又はC型肝炎ウイルスによるものを含む)があらわれることがある。[8.1 参照],[8.6 参照],[9.1.4 参照]
-
11.1.5 急性腎障害、尿細管壊死、重症ネフロパチー(いずれも頻度不明)
急性腎障害、尿細管壊死、重症ネフロパチー等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.1 参照]
-
11.1.6 間質性肺炎、肺線維症、胸水(いずれも頻度不明)
間質性肺炎、肺線維症、胸水等があらわれ、呼吸不全にいたることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状があらわれた場合には、速やかに胸部X線等の検査を行い、本剤の投与を中止するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.7 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
-
11.1.8 出血性腸炎(5%未満)、壊死性腸炎(頻度不明)
出血性腸炎、壊死性腸炎等の重篤な腸炎があらわれることがあるので、激しい腹痛、下痢等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.2 参照]
- 11.1.9 膵炎(頻度不明)
-
11.1.10 骨粗鬆症(頻度不明)
骨塩量減少等の異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
-
11.1.11 脳症(白質脳症を含む)、その他の中枢神経障害、ギランバレー症候群(いずれも頻度不明)
脳症(白質脳症を含む)、その他の中枢神経障害(痙攣、麻痺、失語、認知症、昏睡)、ギランバレー症候群があらわれることがある。
-
11.1.12 *進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明)
本剤投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察すること。意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
50%以上 |
5~50%未満 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
過敏症 |
発熱、発疹 |
蕁麻疹、そう痒 |
||
血液 |
出血 |
低ガンマグロブリン血症、好酸球増多、リンパ節腫脹 |
||
肝臓 |
ALT、ASTの上昇 |
黄疸、脂肪肝、Al-Pの上昇、LDHの上昇 |
||
腎臓 |
BUN、クレアチニンの上昇 |
血尿、蛋白尿 |
||
消化器 |
食欲不振、嘔気・嘔吐 |
口内炎、下痢、腹痛 |
消化管潰瘍・出血、メレナ、イレウス、舌炎、口唇腫脹 |
|
皮膚 |
脱毛 |
光線過敏症、紅斑、色素沈着、色素脱出、皮下斑状出血、ざ瘡、結節、皮膚潰瘍 |
||
精神神経系 |
頭痛 |
意識障害、しびれ感 |
眠気、目のかすみ、項部緊張、背部痛、味覚異常、めまい、錯感覚 |
|
呼吸器 |
呼吸困難 |
咳嗽 |
||
生殖器 |
無精子症、卵巣機能不全、月経不全、流産 |
|||
その他 |
倦怠感 |
膀胱炎、耳下腺炎、結膜炎、低蛋白血症、血清アルブミン減少、関節痛、動悸、胸部圧迫感、浮腫、悪寒 |
12. 臨床検査結果に及ぼす影響
トリメトプリム(スルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤)を併用した場合、2水素葉酸還元酵素(dihydrofolate reductase:DHFR)を用いたメトトレキサート濃度の測定で見かけ上高値を呈することがあるので注意すること。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
調製した注射液は速やかに使用し、残液は廃棄すること。なお、本剤は防腐剤を含有しないので、調製にあたっては細菌汚染に注意すること。
14.2 療法開始前、療法中の注意
- 14.2.1 本療法前に臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査等)は必ず実施すること。肝、腎、骨髄機能等がすべて正常又はこれに準ずることを確認し、本療法を開始すること。
-
14.2.2 尿を経時的にチェックしpH7.0以上に維持すること。
500mLの補液あたり17~34mEqの炭酸水素ナトリウム(7%メイロン20mL1~2管/補液500mL)をメトトレキサート投与前日からロイコボリン救援投与終了まで継続投与すること。同時に十分な水分の補給(100~150mL/m2/時間)を行い、メトトレキサートの尿への排泄を促すよう考慮し、全尿量のチェックを経時的(6時間ごと)に行うこと。[8.4 参照] -
14.2.3 アセタゾラミドの投与を行うこと。
アセタゾラミドは利尿及び尿のアルカリ化作用を有するので、アセタゾラミド250~500mg/日をメトトレキサート投与前日からロイコボリンの救援投与終了まで経口又は静脈内投与すること。[8.4 参照]
14.3 療法中、療法後の注意
- 14.3.1 白血球・血小板数が著減した場合、白血球・血小板輸血等の適切な処置を行い、必要に応じて抗生物質の投与を考慮すること。
- 14.3.2 メトトレキサート投与48時間後の血中濃度値は副作用モニターの観点から重要な指標となるので、48時間後の血中濃度の測定は必ず実施すること。[8.1 参照]
- 14.3.3 ロイコボリン救援投与開始72時間後もメトトレキサートの血中濃度が1×10-7モル濃度以上の場合には、血中濃度が1×10-7モル濃度未満になるまで十分な水分の補給、尿のアルカリ化及びロイコボリンの増量投与・ロイコボリン救援投与の延長等の処置を行うこと。[8.1 参照]
- 14.3.4 激しい口内潰瘍、下痢、下血等の症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと(例えば、1日数回100mLの水にロイコボリン15mgを加えた液を含嗽させた後、そのまま内服させる試みが報告されている)。
- 14.3.5 メトトレキサートの高い血中濃度持続による重篤な骨髄抑制、肝・腎機能の著しい低下、持続する口内潰瘍、下痢、下血等の副作用があらわれた場合には大量のロイコボリン救援投与を実施すること。
- 14.3.6 メトトレキサート投与後4日目に臨床検査(血液検査、肝・腎機能検査、尿検査等)を実施すること。