薬効分類名造血刺激因子製剤/トロンボポエチン受容体作動薬
一般的名称ロミプロスチム(遺伝子組換え)
ロミプレート皮下注250μg調製用
Romiplate for s.c. injection
製造販売元/協和キリン株式会社
重大な副作用
その他の副作用
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
5. 効能又は効果に関連する注意
- 〈慢性特発性血小板減少性紫斑病〉
-
〈再生不良性貧血〉
- 5.4 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、最新の再生不良性貧血診療の参照ガイドを参考に、本剤の投与が適切と判断される患者に投与すること1) 。[17.1.4 参照],[17.1.5 参照],[17.1.6 参照]
7. 用法及び用量に関連する注意
-
〈慢性特発性血小板減少性紫斑病〉
-
7.1 本剤は下表を参照の上、治療上必要最小限の用量で使用すること。
血小板数
調節方法
50,000/μL未満
1μg/kg増量する。
50,000/μL~200,000/μL
出血のリスクを低下できる治療上必要最小限の用量となるよう、適宜減量も考慮する。
200,000/μL~400,000/μL
1μg/kg減量する。
400,000/μL超
休薬する。休薬後、血小板数が200,000/μLまで減少した場合には原則として休薬前の投与量より1μg/kg減量し、投与を再開する。
- 7.2 本剤投与中は、血小板数が安定するまで(少なくとも4週間にわたり用量調整せずに血小板数が50,000/μL以上)、血小板数を毎週測定すること。血小板数が安定した場合でも4週に1回を目安に血小板数を測定すること。
- 7.3 本剤は出血のリスクが高い場合に使用し、血小板数を正常化する目的で使用しないこと。
- 7.4 最高投与量として週1回10μg/kgを4週間連続投与しても、臨床上重大な出血リスクを回避できるレベルに血小板数が増加しなかった場合は、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
-
7.1 本剤は下表を参照の上、治療上必要最小限の用量で使用すること。
-
〈再生不良性貧血〉
- 7.5 シクロスポリン又は抗胸腺細胞免疫グロブリンで未治療の場合は、原則として両剤と併用すること。シクロスポリンのみとの併用は、抗胸腺細胞免疫グロブリンが適用できない場合に考慮すること。また、併用薬の電子添文を確認すること。[17.1.5 参照],[17.1.6 参照]
- 7.6 本剤投与開始時並びに用量調節時には、週1回を目安に血球数を測定すること。用量が維持されている場合でも、4週に1回を目安に血球数を測定すること。
- 7.7 本剤の投与量を調節する場合には、通常、1回5μg/kgずつ調節すること。
- 7.8 同一用量を4週間連続投与しても血小板数の増加(目安として、輸血非依存下で、血小板数が本剤投与開始前から20,000/μL以上増加、又は血小板数が10,000/μL以上で本剤投与開始から100%以上増加)が認められない場合には、増量を考慮すること。
-
7.9 本剤は下表を参照の上、治療上必要最小限の用量で使用すること。
血小板数
調節方法
200,000/μL~400,000/μL
減量する。
400,000/μL超
休薬する。休薬後、血小板数が200,000/μLまで減少した場合には原則として休薬前の投与量より減量し投与を再開する。
なお、休薬前の投与量が5μg/kg以下のときは、血小板数が50,000/μLまで減少した場合に休薬前と同じ投与量で投与を再開してもよい。 -
7.10 以下の表を目安とし、3血球系統が改善し、輸血をせずに4~8週間以上持続した場合には、減量すること。1回投与量の減量に代わり、同一用量で投与間隔を2週に1回に延長してもよい。
3血球系統の改善の目安 血小板数
100,000/μL超
(既存治療で効果不十分な場合は50,000/μL超)ヘモグロビン濃度
10g/dL超
好中球数
1,000/μL超
減量後も4週間3血球系統の改善を維持した場合には、4週ごとに更に投与量の減量を考慮すること(投与量が5μg/kg以下の場合には休薬を考慮すること)。減量後に3血球系統のいずれかに悪化が認められた場合には、増量を考慮すること(休薬中であった場合には、休薬前の投与量で再開してもよい)。2週に1回投与中に増量する場合には、1回の投与量は変えず、投与間隔を週1回投与に戻すこと。
- 7.11 以下の時点まで本剤を投与しても、3血球系統のいずれの改善も認められない場合は、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 本剤は、血液疾患の治療に十分な経験を持つ医師のもとで使用すること。
- 8.2 本剤の投与中止により血小板減少を認めることがあるため、本剤の中止後4週間程度は頻回に全血算(赤血球、白血球及び血小板)の検査を実施すること。[9.1.2 参照],[11.1.3 参照]
- 8.3 本剤を含むトロンボポエチン受容体作動薬には、骨髄のレチクリン線維の形成及び線維化を進行させる可能性があるので、本剤の投与開始前には、末梢血液像(末梢血塗抹標本)、全血算(赤血球、白血球及び血小板)及び網状赤血球数の検査を行い、全ての血球系の形態異常の有無を十分観察すること。また、本剤投与中は、末梢血液像(末梢血塗抹標本)、全血算(赤血球、白血球及び血小板)及び網状赤血球数の検査を4週に1回を目安に実施し、全ての血球系の形態異常及び血球減少の存否を観察すること。[11.1.2 参照]
-
8.4 血小板数が正常範囲を超えると、血栓症又は血栓塞栓症のリスクが増加する可能性がある。また、血小板数が正常範囲以下であっても血栓塞栓症が認められているため、血小板数にかかわらず血栓症又は血栓塞栓症の発現に注意すること。
本剤投与後は、定期的に血小板数を測定し、血小板数が治療の目標とするレベルを超えた場合には、本剤の減量又は休薬を考慮するなど注意すること。[9.1.1 参照],[11.1.1 参照],[15.1.3 参照] - 8.5 本剤に対する反応性の低下が認められた場合、又は血小板数の維持が困難になった場合は、原因(本剤に対する中和抗体の産生、又は骨髄線維症等の可能性)の究明に努めること。
- 8.6 トロンボポエチン受容体作動薬には、既存の骨髄異形成症候群等の造血器腫瘍を進行させる可能性がある。
- 〈再生不良性貧血〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の患者又はそれらの既往歴を有する患者
血栓症又は血栓塞栓症を起こすおそれがある。[8.4 参照],[11.1.1 参照]
-
9.1.2 抗凝固剤又は抗血小板剤を使用中の患者
本剤の投与を中止した場合、血小板減少症の増悪により患者の出血リスクが上昇するおそれがある。[8.2 参照],[11.1.3 参照]
9.2 腎機能障害患者
有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.3 肝機能障害患者
有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児における血小板数増加及び新生児死亡率の増加並びに動物実験(マウス)で胎児における着床後胚損失率の増加及び母動物における体重増加抑制が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら、慎重に投与を行うこと。一般に生理機能(肝機能、腎機能、心機能等)が低下していることが多く、また、合併症を併発又は他の薬剤を使用している可能性が高い。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 血栓症・血栓塞栓症
注2)
肺塞栓症(0.8%)、深部静脈血栓症(0.8%)、心筋梗塞(0.6%)、血栓性静脈炎(0.5%)等があらわれることがある。[8.4 参照],[9.1.1 参照],[15.1.3 参照]
注2) 発現頻度は、慢性特発性血小板減少性紫斑病の初回承認時までの臨床試験に基づく。 -
11.1.2 骨髄レチクリン増生(1.6%)
骨髄レチクリン増生が認められることがあり、骨髄線維化があらわれる可能性がある。血球系の形態異常又は血球減少を認めた場合は、本剤の投与を中止すること。また、線維化状態の確認のため骨髄生検・特殊染色等の実施を考慮すること。[8.3 参照]
-
11.1.3 出血(頻度不明)
本剤の投与中止後に出血を生じることがある。[8.2 参照],[9.1.2 参照]
11.2 その他の副作用
10%以上 |
1~10%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
血液および |
血小板血症、血小板減少症 |
貧血 |
||
精神障害 |
不眠症 |
うつ病 |
||
神経系障害 |
頭痛 |
浮動性めまい、錯感覚(ピリピリ感等) |
感覚鈍麻、嗜眠、片頭痛、末梢性ニューロパチー、味覚異常 |
|
**血管障害 |
ほてり、潮紅、高血圧 |
紅痛症 |
||
呼吸器、胸郭 |
呼吸困難、咳嗽、鼻出血 |
|||
胃腸障害 |
悪心、下痢、腹痛 |
嘔吐、上腹部痛、腹部不快感、消化不良、便秘 |
||
皮膚および |
発疹、そう痒症 |
脱毛症、斑状出血、そう痒性皮疹、点状出血、多汗症 |
||
筋骨格系および |
関節痛、筋肉痛、四肢痛、筋痙縮、筋骨格痛、背部痛 |
骨痛、筋骨格系胸痛、筋力低下、筋骨格硬直 |
||
全身障害および |
疲労、注射部位反応(疼痛、血腫、刺激感、腫脹、紅斑、出血、発疹を含む)、浮腫(末梢性浮腫、全身性浮腫、顔面浮腫、顔面腫脹を含む)、発熱、倦怠感、疼痛、感冒様症状、悪寒、無力症 |
胸痛 |
||
その他 |
食欲不振、挫傷、回転性めまい |
鼻咽頭炎、血小板数増加、インフルエンザ、体重減少、膣出血、動悸、フィブリンDダイマー増加 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
-
14.1.1 本剤は、1回使い切りのバイアルであり、注射用水0.72mLにより溶解し、正確に測りとるために0.01mL又は0.1mL目盛り注射器等を用いる。注射用水以外のもので溶解しないこと。本剤の含有量は以下のとおりとなるが、1バイアルあたり投与できる最大液量は0.5mLである。[14.2.2 参照]
本剤の含有量 1バイアル中の含量
注射用水0.72mLで溶解した溶液0.5mL中に含まれる量
最終濃度
375μg
250μg/0.5mL
500μg/mL
- 14.1.2 バイアルは静かに混和し、過度又は急激な攪拌は避けること。振とうしないこと。通常、本剤は2分以内に溶解する。溶解後溶液は無色澄明である。変色の有無、及びバイアル内に微粒子が含まれていないか溶解後溶液を目視検査すること。微粒子、又は変色が認められた溶液は使用しないこと。
- 14.1.3 溶解後溶液は、室温保存(25℃)又は冷蔵保存(2~8℃)し、24時間以内に投与を開始すること。溶解後溶液は遮光下で保存すること。
- 14.1.4 1バイアルから2回以上の薬液採取は行わないこと。
- 14.1.5 *計算された個々の患者の1回投与量が23μg未満の場合、正確に測りとるために、14.1.1に従い1バイアルあたり注射用水0.72mLにより溶解した後、さらに生理食塩液2.25mLを加えて希釈する。この時、本剤の最終濃度は125μg/mLとなる。希釈には生理食塩液以外のものを使用しないこと。
- 14.1.6 *希釈後は速やかに使用すること。希釈後やむを得ず保存する場合は、バイアルで冷蔵保存(2~8℃)し、4時間以内に投与を開始すること。希釈後溶液は遮光下で保存すること。
14.2 薬剤投与時の注意
- 14.2.1 *本剤の投与に際して必要量(mL)を計算するために、まず個々の患者の1回投与量(μg)を「6.用法及び用量」に従い算出する。例えば、体重55kgの患者が初回投与量1μg/kgで投与を開始する場合、必要な患者の1回投与量は55μgである。これを溶解後溶液の最終濃度(500μg/mL)で割ると、患者に投与すべき必要量(mL)が算出される。この場合は、必要量は55(μg)/500(μg/mL)=0.11mLとなる。なお、計算された個々の患者の1回投与量が23μg未満の場合、「14.1 薬剤調製時の注意」に従い希釈後溶液の最終濃度(125μg/mL)を用いて必要量(mL)を算出すること。
- 14.2.2 *1回投与量が250μgを超える場合には、1バイアルあたり投与できる最大液量を考慮し、複数のバイアルから必要量を確保すること。[14.1.1 参照]
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
-
15.1.1 *慢性特発性血小板減少性紫斑病の成人患者を対象とした海外臨床試験において、291例中2例(0.7%)に、本剤に対する中和抗体が認められたが、その後の追跡調査ではいずれの症例も中和抗体は認められていない。なお、国内臨床試験において、本剤に対する中和抗体は認められていない。
慢性特発性血小板減少性紫斑病の小児患者を対象とした海外臨床試験において、282例中8例(2.8%)で本剤に対する中和抗体が認められた。
再生不良性貧血患者を対象とした海外臨床試験及び国際共同臨床試験において、本剤に対する中和抗体は認められていない。 -
15.1.2 慢性特発性血小板減少性紫斑病患者を対象とした海外臨床試験において、造血器腫瘍の発現が認められた。
骨髄異形成症候群患者 注3) では、疾患の進行に伴い急性骨髄性白血病へ移行することが知られている。骨髄異形成症候群患者を対象とした海外臨床試験において、一過性の芽球の増加と、急性骨髄性白血病への移行が認められたとの報告がある2) 。 - 15.1.3 **特発性血小板減少性紫斑病成人患者 注4) を対象とした国内外の臨床試験の併合解析において、血栓症・血栓塞栓症の発現頻度は、深部静脈血栓症1.4%、肺塞栓症1.2%、心筋梗塞0.8%であった。[8.4 参照],[11.1.1 参照]
**
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
5. 効能又は効果に関連する注意
- 〈慢性特発性血小板減少性紫斑病〉
-
〈再生不良性貧血〉
- 5.4 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、最新の再生不良性貧血診療の参照ガイドを参考に、本剤の投与が適切と判断される患者に投与すること1) 。[17.1.4 参照],[17.1.5 参照],[17.1.6 参照]
7. 用法及び用量に関連する注意
-
〈慢性特発性血小板減少性紫斑病〉
-
7.1 本剤は下表を参照の上、治療上必要最小限の用量で使用すること。
血小板数
調節方法
50,000/μL未満
1μg/kg増量する。
50,000/μL~200,000/μL
出血のリスクを低下できる治療上必要最小限の用量となるよう、適宜減量も考慮する。
200,000/μL~400,000/μL
1μg/kg減量する。
400,000/μL超
休薬する。休薬後、血小板数が200,000/μLまで減少した場合には原則として休薬前の投与量より1μg/kg減量し、投与を再開する。
- 7.2 本剤投与中は、血小板数が安定するまで(少なくとも4週間にわたり用量調整せずに血小板数が50,000/μL以上)、血小板数を毎週測定すること。血小板数が安定した場合でも4週に1回を目安に血小板数を測定すること。
- 7.3 本剤は出血のリスクが高い場合に使用し、血小板数を正常化する目的で使用しないこと。
- 7.4 最高投与量として週1回10μg/kgを4週間連続投与しても、臨床上重大な出血リスクを回避できるレベルに血小板数が増加しなかった場合は、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
-
7.1 本剤は下表を参照の上、治療上必要最小限の用量で使用すること。
-
〈再生不良性貧血〉
- 7.5 シクロスポリン又は抗胸腺細胞免疫グロブリンで未治療の場合は、原則として両剤と併用すること。シクロスポリンのみとの併用は、抗胸腺細胞免疫グロブリンが適用できない場合に考慮すること。また、併用薬の電子添文を確認すること。[17.1.5 参照],[17.1.6 参照]
- 7.6 本剤投与開始時並びに用量調節時には、週1回を目安に血球数を測定すること。用量が維持されている場合でも、4週に1回を目安に血球数を測定すること。
- 7.7 本剤の投与量を調節する場合には、通常、1回5μg/kgずつ調節すること。
- 7.8 同一用量を4週間連続投与しても血小板数の増加(目安として、輸血非依存下で、血小板数が本剤投与開始前から20,000/μL以上増加、又は血小板数が10,000/μL以上で本剤投与開始から100%以上増加)が認められない場合には、増量を考慮すること。
-
7.9 本剤は下表を参照の上、治療上必要最小限の用量で使用すること。
血小板数
調節方法
200,000/μL~400,000/μL
減量する。
400,000/μL超
休薬する。休薬後、血小板数が200,000/μLまで減少した場合には原則として休薬前の投与量より減量し投与を再開する。
なお、休薬前の投与量が5μg/kg以下のときは、血小板数が50,000/μLまで減少した場合に休薬前と同じ投与量で投与を再開してもよい。 -
7.10 以下の表を目安とし、3血球系統が改善し、輸血をせずに4~8週間以上持続した場合には、減量すること。1回投与量の減量に代わり、同一用量で投与間隔を2週に1回に延長してもよい。
3血球系統の改善の目安 血小板数
100,000/μL超
(既存治療で効果不十分な場合は50,000/μL超)ヘモグロビン濃度
10g/dL超
好中球数
1,000/μL超
減量後も4週間3血球系統の改善を維持した場合には、4週ごとに更に投与量の減量を考慮すること(投与量が5μg/kg以下の場合には休薬を考慮すること)。減量後に3血球系統のいずれかに悪化が認められた場合には、増量を考慮すること(休薬中であった場合には、休薬前の投与量で再開してもよい)。2週に1回投与中に増量する場合には、1回の投与量は変えず、投与間隔を週1回投与に戻すこと。
- 7.11 以下の時点まで本剤を投与しても、3血球系統のいずれの改善も認められない場合は、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 本剤は、血液疾患の治療に十分な経験を持つ医師のもとで使用すること。
- 8.2 本剤の投与中止により血小板減少を認めることがあるため、本剤の中止後4週間程度は頻回に全血算(赤血球、白血球及び血小板)の検査を実施すること。[9.1.2 参照],[11.1.3 参照]
- 8.3 本剤を含むトロンボポエチン受容体作動薬には、骨髄のレチクリン線維の形成及び線維化を進行させる可能性があるので、本剤の投与開始前には、末梢血液像(末梢血塗抹標本)、全血算(赤血球、白血球及び血小板)及び網状赤血球数の検査を行い、全ての血球系の形態異常の有無を十分観察すること。また、本剤投与中は、末梢血液像(末梢血塗抹標本)、全血算(赤血球、白血球及び血小板)及び網状赤血球数の検査を4週に1回を目安に実施し、全ての血球系の形態異常及び血球減少の存否を観察すること。[11.1.2 参照]
-
8.4 血小板数が正常範囲を超えると、血栓症又は血栓塞栓症のリスクが増加する可能性がある。また、血小板数が正常範囲以下であっても血栓塞栓症が認められているため、血小板数にかかわらず血栓症又は血栓塞栓症の発現に注意すること。
本剤投与後は、定期的に血小板数を測定し、血小板数が治療の目標とするレベルを超えた場合には、本剤の減量又は休薬を考慮するなど注意すること。[9.1.1 参照],[11.1.1 参照],[15.1.3 参照] - 8.5 本剤に対する反応性の低下が認められた場合、又は血小板数の維持が困難になった場合は、原因(本剤に対する中和抗体の産生、又は骨髄線維症等の可能性)の究明に努めること。
- 8.6 トロンボポエチン受容体作動薬には、既存の骨髄異形成症候群等の造血器腫瘍を進行させる可能性がある。
- 〈再生不良性貧血〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の患者又はそれらの既往歴を有する患者
血栓症又は血栓塞栓症を起こすおそれがある。[8.4 参照],[11.1.1 参照]
-
9.1.2 抗凝固剤又は抗血小板剤を使用中の患者
本剤の投与を中止した場合、血小板減少症の増悪により患者の出血リスクが上昇するおそれがある。[8.2 参照],[11.1.3 参照]
9.2 腎機能障害患者
有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.3 肝機能障害患者
有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児における血小板数増加及び新生児死亡率の増加並びに動物実験(マウス)で胎児における着床後胚損失率の増加及び母動物における体重増加抑制が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら、慎重に投与を行うこと。一般に生理機能(肝機能、腎機能、心機能等)が低下していることが多く、また、合併症を併発又は他の薬剤を使用している可能性が高い。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 血栓症・血栓塞栓症
注2)
肺塞栓症(0.8%)、深部静脈血栓症(0.8%)、心筋梗塞(0.6%)、血栓性静脈炎(0.5%)等があらわれることがある。[8.4 参照],[9.1.1 参照],[15.1.3 参照]
注2) 発現頻度は、慢性特発性血小板減少性紫斑病の初回承認時までの臨床試験に基づく。 -
11.1.2 骨髄レチクリン増生(1.6%)
骨髄レチクリン増生が認められることがあり、骨髄線維化があらわれる可能性がある。血球系の形態異常又は血球減少を認めた場合は、本剤の投与を中止すること。また、線維化状態の確認のため骨髄生検・特殊染色等の実施を考慮すること。[8.3 参照]
-
11.1.3 出血(頻度不明)
本剤の投与中止後に出血を生じることがある。[8.2 参照],[9.1.2 参照]
11.2 その他の副作用
10%以上 |
1~10%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
血液および |
血小板血症、血小板減少症 |
貧血 |
||
精神障害 |
不眠症 |
うつ病 |
||
神経系障害 |
頭痛 |
浮動性めまい、錯感覚(ピリピリ感等) |
感覚鈍麻、嗜眠、片頭痛、末梢性ニューロパチー、味覚異常 |
|
**血管障害 |
ほてり、潮紅、高血圧 |
紅痛症 |
||
呼吸器、胸郭 |
呼吸困難、咳嗽、鼻出血 |
|||
胃腸障害 |
悪心、下痢、腹痛 |
嘔吐、上腹部痛、腹部不快感、消化不良、便秘 |
||
皮膚および |
発疹、そう痒症 |
脱毛症、斑状出血、そう痒性皮疹、点状出血、多汗症 |
||
筋骨格系および |
関節痛、筋肉痛、四肢痛、筋痙縮、筋骨格痛、背部痛 |
骨痛、筋骨格系胸痛、筋力低下、筋骨格硬直 |
||
全身障害および |
疲労、注射部位反応(疼痛、血腫、刺激感、腫脹、紅斑、出血、発疹を含む)、浮腫(末梢性浮腫、全身性浮腫、顔面浮腫、顔面腫脹を含む)、発熱、倦怠感、疼痛、感冒様症状、悪寒、無力症 |
胸痛 |
||
その他 |
食欲不振、挫傷、回転性めまい |
鼻咽頭炎、血小板数増加、インフルエンザ、体重減少、膣出血、動悸、フィブリンDダイマー増加 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
-
14.1.1 本剤は、1回使い切りのバイアルであり、注射用水0.72mLにより溶解し、正確に測りとるために0.01mL又は0.1mL目盛り注射器等を用いる。注射用水以外のもので溶解しないこと。本剤の含有量は以下のとおりとなるが、1バイアルあたり投与できる最大液量は0.5mLである。[14.2.2 参照]
本剤の含有量 1バイアル中の含量
注射用水0.72mLで溶解した溶液0.5mL中に含まれる量
最終濃度
375μg
250μg/0.5mL
500μg/mL
- 14.1.2 バイアルは静かに混和し、過度又は急激な攪拌は避けること。振とうしないこと。通常、本剤は2分以内に溶解する。溶解後溶液は無色澄明である。変色の有無、及びバイアル内に微粒子が含まれていないか溶解後溶液を目視検査すること。微粒子、又は変色が認められた溶液は使用しないこと。
- 14.1.3 溶解後溶液は、室温保存(25℃)又は冷蔵保存(2~8℃)し、24時間以内に投与を開始すること。溶解後溶液は遮光下で保存すること。
- 14.1.4 1バイアルから2回以上の薬液採取は行わないこと。
- 14.1.5 *計算された個々の患者の1回投与量が23μg未満の場合、正確に測りとるために、14.1.1に従い1バイアルあたり注射用水0.72mLにより溶解した後、さらに生理食塩液2.25mLを加えて希釈する。この時、本剤の最終濃度は125μg/mLとなる。希釈には生理食塩液以外のものを使用しないこと。
- 14.1.6 *希釈後は速やかに使用すること。希釈後やむを得ず保存する場合は、バイアルで冷蔵保存(2~8℃)し、4時間以内に投与を開始すること。希釈後溶液は遮光下で保存すること。
14.2 薬剤投与時の注意
- 14.2.1 *本剤の投与に際して必要量(mL)を計算するために、まず個々の患者の1回投与量(μg)を「6.用法及び用量」に従い算出する。例えば、体重55kgの患者が初回投与量1μg/kgで投与を開始する場合、必要な患者の1回投与量は55μgである。これを溶解後溶液の最終濃度(500μg/mL)で割ると、患者に投与すべき必要量(mL)が算出される。この場合は、必要量は55(μg)/500(μg/mL)=0.11mLとなる。なお、計算された個々の患者の1回投与量が23μg未満の場合、「14.1 薬剤調製時の注意」に従い希釈後溶液の最終濃度(125μg/mL)を用いて必要量(mL)を算出すること。
- 14.2.2 *1回投与量が250μgを超える場合には、1バイアルあたり投与できる最大液量を考慮し、複数のバイアルから必要量を確保すること。[14.1.1 参照]
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
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15.1.1 *慢性特発性血小板減少性紫斑病の成人患者を対象とした海外臨床試験において、291例中2例(0.7%)に、本剤に対する中和抗体が認められたが、その後の追跡調査ではいずれの症例も中和抗体は認められていない。なお、国内臨床試験において、本剤に対する中和抗体は認められていない。
慢性特発性血小板減少性紫斑病の小児患者を対象とした海外臨床試験において、282例中8例(2.8%)で本剤に対する中和抗体が認められた。
再生不良性貧血患者を対象とした海外臨床試験及び国際共同臨床試験において、本剤に対する中和抗体は認められていない。 -
15.1.2 慢性特発性血小板減少性紫斑病患者を対象とした海外臨床試験において、造血器腫瘍の発現が認められた。
骨髄異形成症候群患者 注3) では、疾患の進行に伴い急性骨髄性白血病へ移行することが知られている。骨髄異形成症候群患者を対象とした海外臨床試験において、一過性の芽球の増加と、急性骨髄性白血病への移行が認められたとの報告がある2) 。 - 15.1.3 **特発性血小板減少性紫斑病成人患者 注4) を対象とした国内外の臨床試験の併合解析において、血栓症・血栓塞栓症の発現頻度は、深部静脈血栓症1.4%、肺塞栓症1.2%、心筋梗塞0.8%であった。[8.4 参照],[11.1.1 参照]
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