薬効分類名経口血小板破壊抑制薬/脾臓チロシンキナーゼ阻害薬

一般的名称ホスタマチニブナトリウム水和物錠

タバリス錠100mg、タバリス錠150mg

たばりすじょう、たばりすじょう

TAVALISSE Tablets, TAVALISSE Tablets

製造販売元/キッセイ薬品工業株式会社、提携先/Rigel Pharmaceuticals, Inc.

第4版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
1.7%
重度の下痢
17.3%
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
脳・神経
5~10%未満
胃腸・消化器系
10%以上
下痢(31.3%)悪心
胃腸・消化器系
5~10%未満
皮膚
5%未満
その他
5%未満
その他
5%未満

併用注意

薬剤名等
臨床症状・措置方法

R406の血漿中濃度が上昇し、本剤の副作用が増強される可能性がある。

機序・危険因子

これらの薬剤の強いCYP3A阻害作用による。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

R406の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱する可能性がある。

機序・危険因子

これらの薬剤の強いCYP3A誘導作用による。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

シンバスタチン及びシンバスタチン酸の血漿中濃度が上昇し、副作用が増強される可能性がある。

機序・危険因子

ホスタマチニブ及びR406はBCRPの阻害作用を有し、R406はCYP3Aの弱い阻害作用を有する。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

ジゴキシンの血漿中濃度が上昇し、副作用が増強される可能性がある。

機序・危険因子

ホスタマチニブはP-gpの阻害作用を有する。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

ロスバスタチンの血漿中濃度が上昇し、副作用が増強される可能性がある。

機序・危険因子

ホスタマチニブ及びR406はBCRPの阻害作用を有する。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

タバリス錠100mg

有効成分 1錠中ホスタマチニブナトリウム水和物   126.2mg
(ホスタマチニブとして   100mg )
添加剤 D-マンニトール、炭酸水素ナトリウムEP、デンプングリコール酸ナトリウム、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄
タバリス錠150mg

有効成分 1錠中ホスタマチニブナトリウム水和物   189.3mg
(ホスタマチニブとして   150mg )
添加剤 D-マンニトール、炭酸水素ナトリウムEP、デンプングリコール酸ナトリウム、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

タバリス錠100mg

剤形 フィルムコーティング錠
色調 薄い黄赤色
外形 外形
大きさ 大きさ 直径:9.0mm
厚さ:約4.8mm
質量 約343mg
識別コード R100
タバリス錠150mg

剤形 フィルムコーティング錠
色調 薄い黄赤色
外形 外形
大きさ 大きさ 長径:14.5mm
短径:7.25mm
厚さ:約5.5mm
質量 約515mg
識別コード R150

4. 効能又は効果

*持続性及び慢性免疫性血小板減少症

5. 効能又は効果に関連する注意

以下の場合で、診療ガイドライン等の最新の情報を参考に、本剤の投与が適切と判断される患者に投与すること。

  • 他の治療にて十分な効果が得られない場合、又は忍容性に問題があると考えられる場合
  • 血小板数、臨床症状からみて出血リスクが高いと考えられる場合

6. 用法及び用量

通常、成人には、ホスタマチニブとして初回投与量100mgを1日2回、経口投与する。初回投与量を4週間以上投与しても目標とする血小板数の増加が認められず、安全性に問題がない場合は150mgを1日2回に増量する。なお、血小板数、症状に応じて適宜増減するが、最高投与量は1回150mgを1日2回とする。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤の投与中は、血液学的検査、肝機能検査及び血圧測定を定期的に実施し、本剤の用量を調節すること。本剤は、血小板数及び症状に応じて、下表を参考に適宜1段階ずつ増減する。[7.5 参照],[8.2 参照],[8.3 参照],[8.4 参照],[8.5 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照],[11.1.3 参照],[11.1.5 参照],[12 参照]

    1日投与量

    用法

    300mg/日

    150mgを1日2回a)

    200mg/日

    100mgを1日2回a)

    150mg/日

    150mgを1日1回

    100mg/日b)

    100mgを1日1回

    a) 1日2回投与では8時間を目安に間隔を空けて投与すること。

    b) 100mg/日未満への減量が必要な場合は、投与を中止すること。

  2. 7.2 本剤は治療上必要最小限の用量で使用すること。
  3. 7.3 血小板数50,000/μL以上を目安とし、血小板数がそれを下回る場合には増量を考慮すること。血小板数が250,000/μL超に増加した場合には、減量又は休薬すること。[8.2 参照]
  4. 7.4 本剤を12週間投与しても臨床的に重要な出血を回避するのに十分なレベルまで血小板数が増加しない場合、本剤の投与中止を考慮すること。
  5. 7.5 本剤の投与により、下痢、高血圧、好中球減少及び肝機能障害が発現するおそれがある。これらの事象が発現した場合は、以下の基準を参考に、本剤を減量、休薬又は中止すること。

    発現事象

    対処方法(目安)

    グレード注)3又は4

    以下のいずれかに該当する場合等

    - 投与開始前と比較して1日7回以上の排便回数の増加

    - 入院を要する

    - 日常生活動作の制限が必要となるほどの下痢が発現した場合

    本剤を休薬する。

    グレード1以下に下痢が改善した場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    収縮期血圧140mmHg以上又は拡張期血圧90mmHg以上に上昇した場合

    必要に応じて降圧薬の投与等を行う。

    適切な降圧療法にもかかわらず、血圧をコントロールできない場合は、本剤を減量又は休薬する。

    休薬により血圧がコントロールされた場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    収縮期血圧160mmHg以上又は拡張期血圧100mmHg以上に上昇した場合

    降圧薬の投与等を行う。

    適切な降圧療法にもかかわらず、血圧をコントロールできない場合は、本剤を休薬する。

    休薬により血圧がコントロールされた場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    収縮期血圧180mmHg以上又は拡張期血圧110mmHg以上に上昇した場合

    本剤を休薬又は中止し、降圧薬の投与等を行う。

    休薬により血圧がコントロールされた場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    好中球数が1,000/μL未満に減少した場合

    好中球数を追加で測定し、1,000/μL未満であった場合は、本剤を休薬する。

    休薬により好中球数が1,500/μL超まで回復したら、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    以下のいずれかを満たし、悪心、嘔吐、腹痛等の症状が認められる場合

    - AST又はALTが基準値上限の3倍以上5倍未満

    - 総ビリルビンが基準値上限の2倍超

    本剤を休薬する。

    休薬によりAST、ALT及び総ビリルビンが基準値上限の1.5倍未満に回復した場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    以下のいずれかを満たし、症状が認められない場合

    - AST又はALTが基準値上限の3倍以上5倍未満

    - 総ビリルビンが基準値上限の2倍超

    AST又はALTの上昇が持続する場合は、本剤を減量又は休薬する。

    休薬によりAST、ALT及び総ビリルビンが基準値上限の1.5倍未満に回復した場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    以下を満たす場合

    - AST又はALTが基準値上限の5倍以上

    本剤を休薬する。

    休薬によりAST、ALT及び総ビリルビンが基準値上限の1.5倍未満に回復した場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    AST又はALTが基準値上限の5倍以上で持続する場合は、本剤を中止する。

    以下のいずれも満たす場合

    - AST又はALTが基準値上限の3倍以上

    - 総ビリルビンが基準値上限の2倍超

    本剤を中止する。

    注)グレードはCTCAE ver 5.0による。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤は、血液疾患の治療に十分な経験を持つ医師のもとで使用すること。
  2. 8.2 血小板数が少なくとも50,000/μL以上に安定するまで、2週間ごとに血液学的検査を実施し、安定した後は定期的に血液学的検査を実施すること。血小板数の増加に伴い、血栓症又は血栓塞栓症のリスクが増加する可能性があることから、観察を十分に行い、異常が認められた場合は適切な処置を行うこと。[7.1 参照],[7.3 参照]
  3. 8.3 本剤の投与により血圧上昇があらわれることがあるので、血圧が安定するまでは2週間ごとに血圧を測定し、安定した後は定期的に測定すること。[7.1 参照],[7.5 参照],[11.1.2 参照]
  4. 8.4 本剤の投与により好中球数減少があらわれることがあるので、2週間ごとに好中球数を測定し、安定した後は定期的に測定すること。[7.1 参照],[7.5 参照],[11.1.3 参照]
  5. 8.5 本剤の投与により肝機能障害があらわれることがあるので、2週間ごとにAST、ALT及びビリルビンなどの肝機能検査を実施し、安定した後は定期的に肝機能検査を実施すること。[7.1 参照],[7.5 参照],[11.1.5 参照],[12 参照],[16.7.6 参照]
  6. 8.6 本剤の投与により感染症があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施し、観察を十分に行うこと。[11.1.4 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 血栓症又は血栓塞栓症の既往歴(動脈及び静脈血栓塞栓症など)や素因(第V因子ライデン変異、アンチトロンビンIII欠損症など)を有する患者

    血栓塞栓症があらわれるおそれがある。血栓症又は血栓塞栓症の既往歴や素因を有する患者を対象とした臨床試験は実施していない。

  2. 9.1.2 B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)

    患者の臨床症状と臨床検査値の観察を十分に行い、B型肝炎の再燃の徴候に注意すること。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)

    本剤投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には初回投与量の減量を考慮するとともに、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。非結合形R406の血中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.2 参照]

9.4 生殖能を有する者

*妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。ヒトの受胎能への影響に関するデータは得られていない。動物実験(雌ラット)において受胎率の低下が報告されていることから、本剤は女性の受胎能に影響を及ぼす可能性がある。[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。海外の臨床試験において、妊娠した患者で死産/自然流産の報告がある。動物実験(ラット及びウサギ)において、臨床推奨用量を下回る曝露で胚・胎児死亡率の増加、胎児の低体重並びに骨格及び内臓異常(変異及び奇形)が認められた。[2.2 参照],[9.4 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)において、乳汁中への移行が報告されている。また、動物実験(ラット)において、乳汁を介した曝露に起因すると考えられる出生児の死亡率の増加及び低体重が認められた。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。動物実験(ラット、マウス及び幼若ウサギ)において、活発に成長している骨への影響として、大腿骨頭の軟骨形成異常、大腿骨近位及び大腿脛骨関節の成長板異形成、並びに大腿骨及び胸骨の骨髄細胞密度の減少が認められた。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

10. 相互作用

  • ホスタマチニブはP-糖蛋白質(P-gp)及び乳がん耐性蛋白質(BCRP)に対して阻害作用を有する。また、本剤の活性本体であるR406は主としてCYP3A4により代謝され、BCRPに対して阻害作用を有し、CYP3Aに対して弱い阻害作用を有する。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
  • 強いCYP3A阻害剤
    • イトラコナゾール
    • クラリスロマイシン
    • リトナビル 等
  • [16.7.1 参照]

R406の血漿中濃度が上昇し、本剤の副作用が増強される可能性がある。

併用時には患者の状態を慎重に観察して副作用の発現に十分注意し、必要に応じて本剤の減量を考慮すること。

これらの薬剤の強いCYP3A阻害作用による。

  • 強いCYP3A誘導剤
    • カルバマゼピン
    • フェニトイン
    • リファンピシン 等
  • [16.7.2 参照]

R406の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱する可能性がある。

本剤投与時はこれらの薬剤等を投与しないことが望ましい。

これらの薬剤の強いCYP3A誘導作用による。

シンバスタチン及びシンバスタチン酸の血漿中濃度が上昇し、副作用が増強される可能性がある。

併用時には患者の状態を慎重に観察して副作用の発現に十分注意し、必要に応じてシンバスタチンの減量を考慮すること。

ホスタマチニブ及びR406はBCRPの阻害作用を有し、R406はCYP3Aの弱い阻害作用を有する。

ジゴキシンの血漿中濃度が上昇し、副作用が増強される可能性がある。

併用時には患者の状態を慎重に観察して副作用の発現に十分注意し、必要に応じてジゴキシンの減量を考慮すること。

ホスタマチニブはP-gpの阻害作用を有する。

ロスバスタチンの血漿中濃度が上昇し、副作用が増強される可能性がある。

併用時には患者の状態を慎重に観察して副作用の発現に十分注意し、必要に応じてロスバスタチンの減量を考慮すること。

ホスタマチニブ及びR406はBCRPの阻害作用を有する。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 重度の下痢(1.7%)

    必要に応じて電解質や腎機能検査を行い、患者の状態により止瀉薬の投与、補液などの適切な処置を行うこと。[7.1 参照],[7.5 参照]

  2. 11.1.2 高血圧

    高血圧(21.2%)、高血圧クリーゼ(0.6%)があらわれることがある。必要に応じて降圧剤の投与などの適切な処置を行うこと。[7.1 参照],[7.5 参照],[8.3 参照]

  3. 11.1.3 好中球減少

    好中球減少(5.6%)、発熱性好中球減少症(0.6%)があらわれることがある。[7.1 参照],[7.5 参照],[8.4 参照]

  4. 11.1.4 感染症

    肺炎(1.1%)等の感染症があらわれることがある。患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合は、抗菌剤の投与などの適切な処置を行うこと。[8.6 参照]

  5. 11.1.5 肝機能障害(17.3%)

    ALT(8.4%)、AST(5.6%)、ビリルビン(2.2%)等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。[7.1 参照],[7.5 参照],[8.5 参照],[12 参照]

11.2 その他の副作用

10%以上

5~10%未満

5%未満

神経系

浮動性めまい

消化器

下痢(31.3%)、悪心

腹痛

皮膚

発疹

臨床検査

白血球減少

その他

胸痛、疲労

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

本剤はUGT1A1を阻害することから、本剤の投与により総ビリルビン及び非抱合(間接)ビリルビンの上昇が認められることがある。[7.1 参照],[7.5 参照],[8.5 参照],[11.1.5 参照],[16.7.6 参照]

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

PTPシートから取り出し一包化調剤することは避けること。[20 参照]

14.2 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

タバリス錠100mg

有効成分 1錠中ホスタマチニブナトリウム水和物   126.2mg
(ホスタマチニブとして   100mg )
添加剤 D-マンニトール、炭酸水素ナトリウムEP、デンプングリコール酸ナトリウム、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄
タバリス錠150mg

有効成分 1錠中ホスタマチニブナトリウム水和物   189.3mg
(ホスタマチニブとして   150mg )
添加剤 D-マンニトール、炭酸水素ナトリウムEP、デンプングリコール酸ナトリウム、ポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

タバリス錠100mg

剤形 フィルムコーティング錠
色調 薄い黄赤色
外形 外形
大きさ 大きさ 直径:9.0mm
厚さ:約4.8mm
質量 約343mg
識別コード R100
タバリス錠150mg

剤形 フィルムコーティング錠
色調 薄い黄赤色
外形 外形
大きさ 大きさ 長径:14.5mm
短径:7.25mm
厚さ:約5.5mm
質量 約515mg
識別コード R150

4. 効能又は効果

*持続性及び慢性免疫性血小板減少症

5. 効能又は効果に関連する注意

以下の場合で、診療ガイドライン等の最新の情報を参考に、本剤の投与が適切と判断される患者に投与すること。

  • 他の治療にて十分な効果が得られない場合、又は忍容性に問題があると考えられる場合
  • 血小板数、臨床症状からみて出血リスクが高いと考えられる場合

6. 用法及び用量

通常、成人には、ホスタマチニブとして初回投与量100mgを1日2回、経口投与する。初回投与量を4週間以上投与しても目標とする血小板数の増加が認められず、安全性に問題がない場合は150mgを1日2回に増量する。なお、血小板数、症状に応じて適宜増減するが、最高投与量は1回150mgを1日2回とする。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤の投与中は、血液学的検査、肝機能検査及び血圧測定を定期的に実施し、本剤の用量を調節すること。本剤は、血小板数及び症状に応じて、下表を参考に適宜1段階ずつ増減する。[7.5 参照],[8.2 参照],[8.3 参照],[8.4 参照],[8.5 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照],[11.1.3 参照],[11.1.5 参照],[12 参照]

    1日投与量

    用法

    300mg/日

    150mgを1日2回a)

    200mg/日

    100mgを1日2回a)

    150mg/日

    150mgを1日1回

    100mg/日b)

    100mgを1日1回

    a) 1日2回投与では8時間を目安に間隔を空けて投与すること。

    b) 100mg/日未満への減量が必要な場合は、投与を中止すること。

  2. 7.2 本剤は治療上必要最小限の用量で使用すること。
  3. 7.3 血小板数50,000/μL以上を目安とし、血小板数がそれを下回る場合には増量を考慮すること。血小板数が250,000/μL超に増加した場合には、減量又は休薬すること。[8.2 参照]
  4. 7.4 本剤を12週間投与しても臨床的に重要な出血を回避するのに十分なレベルまで血小板数が増加しない場合、本剤の投与中止を考慮すること。
  5. 7.5 本剤の投与により、下痢、高血圧、好中球減少及び肝機能障害が発現するおそれがある。これらの事象が発現した場合は、以下の基準を参考に、本剤を減量、休薬又は中止すること。

    発現事象

    対処方法(目安)

    グレード注)3又は4

    以下のいずれかに該当する場合等

    - 投与開始前と比較して1日7回以上の排便回数の増加

    - 入院を要する

    - 日常生活動作の制限が必要となるほどの下痢が発現した場合

    本剤を休薬する。

    グレード1以下に下痢が改善した場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    収縮期血圧140mmHg以上又は拡張期血圧90mmHg以上に上昇した場合

    必要に応じて降圧薬の投与等を行う。

    適切な降圧療法にもかかわらず、血圧をコントロールできない場合は、本剤を減量又は休薬する。

    休薬により血圧がコントロールされた場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    収縮期血圧160mmHg以上又は拡張期血圧100mmHg以上に上昇した場合

    降圧薬の投与等を行う。

    適切な降圧療法にもかかわらず、血圧をコントロールできない場合は、本剤を休薬する。

    休薬により血圧がコントロールされた場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    収縮期血圧180mmHg以上又は拡張期血圧110mmHg以上に上昇した場合

    本剤を休薬又は中止し、降圧薬の投与等を行う。

    休薬により血圧がコントロールされた場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    好中球数が1,000/μL未満に減少した場合

    好中球数を追加で測定し、1,000/μL未満であった場合は、本剤を休薬する。

    休薬により好中球数が1,500/μL超まで回復したら、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    以下のいずれかを満たし、悪心、嘔吐、腹痛等の症状が認められる場合

    - AST又はALTが基準値上限の3倍以上5倍未満

    - 総ビリルビンが基準値上限の2倍超

    本剤を休薬する。

    休薬によりAST、ALT及び総ビリルビンが基準値上限の1.5倍未満に回復した場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    以下のいずれかを満たし、症状が認められない場合

    - AST又はALTが基準値上限の3倍以上5倍未満

    - 総ビリルビンが基準値上限の2倍超

    AST又はALTの上昇が持続する場合は、本剤を減量又は休薬する。

    休薬によりAST、ALT及び総ビリルビンが基準値上限の1.5倍未満に回復した場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    以下を満たす場合

    - AST又はALTが基準値上限の5倍以上

    本剤を休薬する。

    休薬によりAST、ALT及び総ビリルビンが基準値上限の1.5倍未満に回復した場合は、7.1項の表を参照して1日投与量を1段階下げて、本剤の投与を再開する。

    AST又はALTが基準値上限の5倍以上で持続する場合は、本剤を中止する。

    以下のいずれも満たす場合

    - AST又はALTが基準値上限の3倍以上

    - 総ビリルビンが基準値上限の2倍超

    本剤を中止する。

    注)グレードはCTCAE ver 5.0による。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤は、血液疾患の治療に十分な経験を持つ医師のもとで使用すること。
  2. 8.2 血小板数が少なくとも50,000/μL以上に安定するまで、2週間ごとに血液学的検査を実施し、安定した後は定期的に血液学的検査を実施すること。血小板数の増加に伴い、血栓症又は血栓塞栓症のリスクが増加する可能性があることから、観察を十分に行い、異常が認められた場合は適切な処置を行うこと。[7.1 参照],[7.3 参照]
  3. 8.3 本剤の投与により血圧上昇があらわれることがあるので、血圧が安定するまでは2週間ごとに血圧を測定し、安定した後は定期的に測定すること。[7.1 参照],[7.5 参照],[11.1.2 参照]
  4. 8.4 本剤の投与により好中球数減少があらわれることがあるので、2週間ごとに好中球数を測定し、安定した後は定期的に測定すること。[7.1 参照],[7.5 参照],[11.1.3 参照]
  5. 8.5 本剤の投与により肝機能障害があらわれることがあるので、2週間ごとにAST、ALT及びビリルビンなどの肝機能検査を実施し、安定した後は定期的に肝機能検査を実施すること。[7.1 参照],[7.5 参照],[11.1.5 参照],[12 参照],[16.7.6 参照]
  6. 8.6 本剤の投与により感染症があらわれることがあるので、定期的に血液検査を実施し、観察を十分に行うこと。[11.1.4 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 血栓症又は血栓塞栓症の既往歴(動脈及び静脈血栓塞栓症など)や素因(第V因子ライデン変異、アンチトロンビンIII欠損症など)を有する患者

    血栓塞栓症があらわれるおそれがある。血栓症又は血栓塞栓症の既往歴や素因を有する患者を対象とした臨床試験は実施していない。

  2. 9.1.2 B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)

    患者の臨床症状と臨床検査値の観察を十分に行い、B型肝炎の再燃の徴候に注意すること。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)

    本剤投与の可否を慎重に判断し、投与する場合には初回投与量の減量を考慮するとともに、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。非結合形R406の血中濃度が上昇するおそれがある。[16.6.2 参照]

9.4 生殖能を有する者

*妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。ヒトの受胎能への影響に関するデータは得られていない。動物実験(雌ラット)において受胎率の低下が報告されていることから、本剤は女性の受胎能に影響を及ぼす可能性がある。[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。海外の臨床試験において、妊娠した患者で死産/自然流産の報告がある。動物実験(ラット及びウサギ)において、臨床推奨用量を下回る曝露で胚・胎児死亡率の増加、胎児の低体重並びに骨格及び内臓異常(変異及び奇形)が認められた。[2.2 参照],[9.4 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)において、乳汁中への移行が報告されている。また、動物実験(ラット)において、乳汁を介した曝露に起因すると考えられる出生児の死亡率の増加及び低体重が認められた。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。動物実験(ラット、マウス及び幼若ウサギ)において、活発に成長している骨への影響として、大腿骨頭の軟骨形成異常、大腿骨近位及び大腿脛骨関節の成長板異形成、並びに大腿骨及び胸骨の骨髄細胞密度の減少が認められた。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

10. 相互作用

  • ホスタマチニブはP-糖蛋白質(P-gp)及び乳がん耐性蛋白質(BCRP)に対して阻害作用を有する。また、本剤の活性本体であるR406は主としてCYP3A4により代謝され、BCRPに対して阻害作用を有し、CYP3Aに対して弱い阻害作用を有する。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
  • 強いCYP3A阻害剤
    • イトラコナゾール
    • クラリスロマイシン
    • リトナビル 等
  • [16.7.1 参照]

R406の血漿中濃度が上昇し、本剤の副作用が増強される可能性がある。

併用時には患者の状態を慎重に観察して副作用の発現に十分注意し、必要に応じて本剤の減量を考慮すること。

これらの薬剤の強いCYP3A阻害作用による。

  • 強いCYP3A誘導剤
    • カルバマゼピン
    • フェニトイン
    • リファンピシン 等
  • [16.7.2 参照]

R406の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱する可能性がある。

本剤投与時はこれらの薬剤等を投与しないことが望ましい。

これらの薬剤の強いCYP3A誘導作用による。

シンバスタチン及びシンバスタチン酸の血漿中濃度が上昇し、副作用が増強される可能性がある。

併用時には患者の状態を慎重に観察して副作用の発現に十分注意し、必要に応じてシンバスタチンの減量を考慮すること。

ホスタマチニブ及びR406はBCRPの阻害作用を有し、R406はCYP3Aの弱い阻害作用を有する。

ジゴキシンの血漿中濃度が上昇し、副作用が増強される可能性がある。

併用時には患者の状態を慎重に観察して副作用の発現に十分注意し、必要に応じてジゴキシンの減量を考慮すること。

ホスタマチニブはP-gpの阻害作用を有する。

ロスバスタチンの血漿中濃度が上昇し、副作用が増強される可能性がある。

併用時には患者の状態を慎重に観察して副作用の発現に十分注意し、必要に応じてロスバスタチンの減量を考慮すること。

ホスタマチニブ及びR406はBCRPの阻害作用を有する。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 重度の下痢(1.7%)

    必要に応じて電解質や腎機能検査を行い、患者の状態により止瀉薬の投与、補液などの適切な処置を行うこと。[7.1 参照],[7.5 参照]

  2. 11.1.2 高血圧

    高血圧(21.2%)、高血圧クリーゼ(0.6%)があらわれることがある。必要に応じて降圧剤の投与などの適切な処置を行うこと。[7.1 参照],[7.5 参照],[8.3 参照]

  3. 11.1.3 好中球減少

    好中球減少(5.6%)、発熱性好中球減少症(0.6%)があらわれることがある。[7.1 参照],[7.5 参照],[8.4 参照]

  4. 11.1.4 感染症

    肺炎(1.1%)等の感染症があらわれることがある。患者の状態を十分観察し、異常が認められた場合は、抗菌剤の投与などの適切な処置を行うこと。[8.6 参照]

  5. 11.1.5 肝機能障害(17.3%)

    ALT(8.4%)、AST(5.6%)、ビリルビン(2.2%)等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。[7.1 参照],[7.5 参照],[8.5 参照],[12 参照]

11.2 その他の副作用

10%以上

5~10%未満

5%未満

神経系

浮動性めまい

消化器

下痢(31.3%)、悪心

腹痛

皮膚

発疹

臨床検査

白血球減少

その他

胸痛、疲労

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

本剤はUGT1A1を阻害することから、本剤の投与により総ビリルビン及び非抱合(間接)ビリルビンの上昇が認められることがある。[7.1 参照],[7.5 参照],[8.5 参照],[11.1.5 参照],[16.7.6 参照]

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

PTPシートから取り出し一包化調剤することは避けること。[20 参照]

14.2 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
873999
ブランドコード
3999058F1026, 3999058F2022
承認番号
30400AMX00459000, 30400AMX00460000
販売開始年月
2023-04, 2023-04
貯法
室温保存、室温保存
有効期間
3年、3年
規制区分
2, 12, 2, 12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
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