薬効分類名カルシウム受容体作動薬
一般的名称シナカルセト塩酸塩
レグパラ錠12.5mg、レグパラ錠25mg、レグパラ錠75mg
REGPARA TABLETS, REGPARA TABLETS, REGPARA TABLETS
製造販売元/協和キリン株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
アゾール系抗真菌剤
- イトラコナゾール 等
マクロライド系抗生物質
- エリスロマイシン
- クラリスロマイシン 等
アミオダロン塩酸塩
グレープフルーツジュース
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。
本剤の代謝には主にCYP3A4が関与しているため、左記のようなCYP3A4阻害剤等との併用で、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。本剤とケトコナゾールを併用したとき、本剤のAUCが約2倍増加した。
三環系抗うつ薬
- アミトリプチリン塩酸塩
- イミプラミン塩酸塩 等
ブチロフェノン系抗精神病薬
- ハロペリドール 等
フレカイニド酢酸塩
ビンブラスチン硫酸塩
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
本剤のCYP2D6阻害作用により左記のようなCYP2D6基質薬物の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。本剤とデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を併用したとき、デキストロメトルファンのAUCが約11倍増加した。
カルシトニン
ビスホスホン酸塩系骨吸収抑制剤
- パミドロン酸二ナトリウム水和物
- アレンドロン酸ナトリウム水和物
- インカドロン酸二ナトリウム水和物 等
副腎皮質ホルモン
- コルチゾン
- プレドニゾロン
- デキサメタゾン 等
血清カルシウム濃度が低下するおそれがある。
本剤の血中カルシウム低下作用が増強される可能性がある。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
6. 用法及び用量
-
〈維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症〉
開始用量としては、成人には1日1回シナカルセトとして25mgを経口投与する。以後は、患者の副甲状腺ホルモン(PTH)及び血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1日1回25~75mgの間で適宜用量を調整し、経口投与する。ただし、PTHの改善が認められない場合には、1回100mgを上限として経口投与する。増量を行う場合は増量幅を25mgとし、3週間以上の間隔をあけて行うこと。
-
〈副甲状腺癌における高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症〉
開始用量としては、成人にはシナカルセトとして1回25mgを1日2回経口投与する。以後は、患者の血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1回25~75mgの間で適宜用量を調整し、1日2回経口投与する。増量を行う場合は1回の増量幅を25mgとし、2週間以上の間隔をあけて行うこと。なお、血清カルシウム濃度の改善が認められない場合は、1回75mgを1日3回又は4回まで経口投与できる。
7. 用法及び用量に関連する注意
-
〈維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症〉
- 7.1 本剤は血中カルシウムの低下作用を有するので、血清カルシウム濃度が低値でないこと(目安として9.0mg/dL以上)を確認して投与を開始すること。
-
7.2 血清カルシウム濃度は、本剤の開始時及び用量調整時は週1回測定し、維持期には2週に1回以上測定すること。血清カルシウム濃度が8.4mg/dL以下に低下した場合は、下表のように対応すること。血清カルシウム濃度やPTHのコントロールが困難な場合には減量幅を12.5mgとすることを考慮すること。[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
血清カルシウム濃度
対応
処置
検査
増量・再開
本剤の投与
8.4mg/dL以下
原則として本剤の増量は行わない。(必要に応じて本剤の減量を行う。)
カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮する。
血清カルシウム濃度を週1回以上測定する。
心電図検査を実施することが望ましい。増量する場合には、8.4mg/dL以上に回復したことを確認後、増量すること。
7.5mg/dL以下
直ちに休薬する。
再開する場合には、8.4mg/dL以上に回復したことを確認後、休薬前の用量か、それ以下の用量から再開すること。
血清カルシウム濃度の検査は、本剤の薬効及び安全性を適正に判断するために、服薬前に実施することが望ましい。また、低アルブミン血症(血清アルブミン濃度が4.0g/dL未満)の場合には、補正値 注1) を指標に用いることが望ましい。
- 7.3 PTHが管理目標値に維持されるように、定期的にPTHを測定すること。PTHの測定は本剤の開始時及び用量調整時(目安として投与開始から3ヵ月程度)は月2回とし、PTHがほぼ安定したことを確認した後は月1回とすることが望ましい。なお、PTHの測定は本剤の薬効及び安全性を適正に判断するために服薬前に実施することが望ましい。
-
〈副甲状腺癌における高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症〉
- 7.4 血清カルシウム濃度は、本剤の開始時及び用量調整時は週1回を目安に測定し、維持期には定期的に測定することが望ましい。血清カルシウム濃度が8.4mg/dL以下に低下した場合は、必要に応じて減量又は休薬し、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮する。ただし、血清カルシウム濃度が7.5mg/dL以下に低下した場合は、直ちに休薬すること。また、低アルブミン血症(血清アルブミン濃度が4.0g/dL未満)の場合には、補正値 注1) を指標に用いることが望ましい。血清カルシウム濃度やPTHのコントロールが困難な場合には減量幅を12.5mgとすることを考慮すること。[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
-
注1) 補正カルシウム濃度算出方法:
補正カルシウム濃度(mg/dL)=血清カルシウム濃度(mg/dL)-血清アルブミン濃度(g/dL)+4.0
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤投与中は定期的に血清カルシウム濃度を測定し、低カルシウム血症が発現しないよう十分注意すること。低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合には、本剤の減量等も考慮するとともにカルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。また、本剤投与中にカルシウム剤やビタミンD製剤の投与を中止した際には、低カルシウム血症の発現に注意すること。[7.2 参照],[7.4 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
- 8.2 本剤の開始時及び用量調整時は頻回に患者の症状を観察し、副作用の発現などに注意すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 低カルシウム血症の患者
低カルシウム血症を悪化させるおそれがある。[7.2 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
-
9.1.2 痙攣発作のある患者又はその既往歴のある患者
海外臨床試験において、痙攣発作の既往歴を有する患者等で、痙攣発作が発現したとの報告がある。
-
9.1.3 消化管出血や消化管潰瘍又はその既往歴のある患者
症状を悪化又は再発させるおそれがある。[11.1.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
本剤は肝臓で代謝されるので、曝露量が増加する。[16.6.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(ラット及びウサギ)で母動物の低カルシウム血症、体重増加抑制及び摂餌量減少、胎児重量の減少が観察されている。また、動物実験(ラット及びウサギ)で胎盤を通過することが報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。また、動物実験(ラット)で授乳期に本剤を母動物に投与した場合、授乳期新生児に一過性の体重増加抑制が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用が発現した場合には減量するなど注意すること。65歳以上の患者における副作用(特にQT延長)の発現頻度は65歳未満の患者に比較して高い傾向が認められている。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 |
本剤の代謝には主にCYP3A4が関与しているため、左記のようなCYP3A4阻害剤等との併用で、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。本剤とケトコナゾールを併用したとき、本剤のAUCが約2倍増加した1) 。 |
|
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
本剤のCYP2D6阻害作用により左記のようなCYP2D6基質薬物の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。本剤とデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を併用したとき、デキストロメトルファンのAUCが約11倍増加した2) 。 |
|
血清カルシウム濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の血中カルシウム低下作用が増強される可能性がある。 |
|
本剤の血中濃度に影響を与えるおそれがある。 |
血漿蛋白結合率が高いことによる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 低カルシウム血症・血清カルシウム減少(13.7%)
低カルシウム血症に基づくと考えられる症状(QT延長、しびれ、筋痙攣、気分不良、不整脈、血圧低下及び痙攣等)があらわれた場合には、血清カルシウム濃度を確認し、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。[7.2 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.2 参照],[13.2 参照]
- 11.1.2 QT延長(5.3%)
- 11.1.3 消化管出血、消化管潰瘍(頻度不明)
- 11.1.4 意識レベルの低下(0.2%)、一過性意識消失(0.2%)
-
11.1.5 突然死(0.3%)
本剤投与例に原因不明の突然死が報告されている。
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
消化器 |
悪心・嘔吐 (25.1%)、胃不快感(17.1%)、食欲不振、腹部膨満 |
上腹部痛、下痢、便秘、胃・十二指腸炎、消化不良、腹部不快感、胃腸障害、逆流性食道炎、腹痛 |
胃潰瘍、口内炎、心窩部不快感、便潜血、胃腸炎、痔核、裂孔ヘルニア |
|
循環器 |
血圧上昇、不整脈 |
血圧低下、心筋梗塞、心室性期外収縮、心房細動、動悸、心筋虚血、上室性期外収縮、頻脈 |
||
精神・神経 |
頭痛、しびれ、めまい、錯感覚、不眠症 |
|||
筋骨格 |
筋痙攣、四肢痛、関節痛 |
筋痛、こわばり |
||
代謝 |
CK上昇、LDH上昇、血糖上昇、脱水、高脂血症、総コレステロール上昇 |
|||
感覚器 |
味覚異常 |
|||
肝臓 |
Al-P上昇 |
AST・ALT上昇 |
ビリルビン上昇、γ-GTP上昇 |
|
眼 |
結膜出血、眼乾燥 |
|||
皮膚 |
そう痒 |
発疹、脱毛、皮下出血 |
||
内分泌 |
甲状腺腫 |
|||
血液 |
貧血 |
血小板減少 |
||
その他 |
倦怠感、浮腫 |
気分不良、脱力、胸部不快感、口渇、体重減少、シャント閉塞、胸痛、発熱、勃起不全 |
13. 過量投与
-
13.1 症状
低カルシウム血症を発現させると考えられる。
-
13.2 処置
低カルシウム血症の徴候及び症状を観察し、低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合にはカルシウム剤の点滴投与等を考慮すること。なお、本剤は血液透析により除去されない。[11.1.1 参照]
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
- 15.1.1 透析導入前の二次性副甲状腺機能亢進症を伴う慢性腎不全患者に本剤を投与した海外臨床試験において、透析施行中の患者に比べて血清カルシウム濃度が正常下限(8.4mg/dL)未満になりやすいとの報告がある3) 。なお、透析導入前の二次性副甲状腺機能亢進症を伴う慢性腎不全患者への投与は承認外である。
- 15.1.2 海外において、本剤による過度のPTHの低下により、無形成骨症が生じたとの報告がある。
- 15.1.3 海外において、本剤投与後の急激なPTHの低下により、低カルシウム血症及び低リン酸血症を伴う飢餓骨症候群(hungry bone syndrome)を発現したとの報告がある。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
6. 用法及び用量
-
〈維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症〉
開始用量としては、成人には1日1回シナカルセトとして25mgを経口投与する。以後は、患者の副甲状腺ホルモン(PTH)及び血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1日1回25~75mgの間で適宜用量を調整し、経口投与する。ただし、PTHの改善が認められない場合には、1回100mgを上限として経口投与する。増量を行う場合は増量幅を25mgとし、3週間以上の間隔をあけて行うこと。
-
〈副甲状腺癌における高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症〉
開始用量としては、成人にはシナカルセトとして1回25mgを1日2回経口投与する。以後は、患者の血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1回25~75mgの間で適宜用量を調整し、1日2回経口投与する。増量を行う場合は1回の増量幅を25mgとし、2週間以上の間隔をあけて行うこと。なお、血清カルシウム濃度の改善が認められない場合は、1回75mgを1日3回又は4回まで経口投与できる。
7. 用法及び用量に関連する注意
-
〈維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症〉
- 7.1 本剤は血中カルシウムの低下作用を有するので、血清カルシウム濃度が低値でないこと(目安として9.0mg/dL以上)を確認して投与を開始すること。
-
7.2 血清カルシウム濃度は、本剤の開始時及び用量調整時は週1回測定し、維持期には2週に1回以上測定すること。血清カルシウム濃度が8.4mg/dL以下に低下した場合は、下表のように対応すること。血清カルシウム濃度やPTHのコントロールが困難な場合には減量幅を12.5mgとすることを考慮すること。[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
血清カルシウム濃度
対応
処置
検査
増量・再開
本剤の投与
8.4mg/dL以下
原則として本剤の増量は行わない。(必要に応じて本剤の減量を行う。)
カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮する。
血清カルシウム濃度を週1回以上測定する。
心電図検査を実施することが望ましい。増量する場合には、8.4mg/dL以上に回復したことを確認後、増量すること。
7.5mg/dL以下
直ちに休薬する。
再開する場合には、8.4mg/dL以上に回復したことを確認後、休薬前の用量か、それ以下の用量から再開すること。
血清カルシウム濃度の検査は、本剤の薬効及び安全性を適正に判断するために、服薬前に実施することが望ましい。また、低アルブミン血症(血清アルブミン濃度が4.0g/dL未満)の場合には、補正値 注1) を指標に用いることが望ましい。
- 7.3 PTHが管理目標値に維持されるように、定期的にPTHを測定すること。PTHの測定は本剤の開始時及び用量調整時(目安として投与開始から3ヵ月程度)は月2回とし、PTHがほぼ安定したことを確認した後は月1回とすることが望ましい。なお、PTHの測定は本剤の薬効及び安全性を適正に判断するために服薬前に実施することが望ましい。
-
〈副甲状腺癌における高カルシウム血症、副甲状腺摘出術不能又は術後再発の原発性副甲状腺機能亢進症における高カルシウム血症〉
- 7.4 血清カルシウム濃度は、本剤の開始時及び用量調整時は週1回を目安に測定し、維持期には定期的に測定することが望ましい。血清カルシウム濃度が8.4mg/dL以下に低下した場合は、必要に応じて減量又は休薬し、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮する。ただし、血清カルシウム濃度が7.5mg/dL以下に低下した場合は、直ちに休薬すること。また、低アルブミン血症(血清アルブミン濃度が4.0g/dL未満)の場合には、補正値 注1) を指標に用いることが望ましい。血清カルシウム濃度やPTHのコントロールが困難な場合には減量幅を12.5mgとすることを考慮すること。[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
-
注1) 補正カルシウム濃度算出方法:
補正カルシウム濃度(mg/dL)=血清カルシウム濃度(mg/dL)-血清アルブミン濃度(g/dL)+4.0
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤投与中は定期的に血清カルシウム濃度を測定し、低カルシウム血症が発現しないよう十分注意すること。低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合には、本剤の減量等も考慮するとともにカルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。また、本剤投与中にカルシウム剤やビタミンD製剤の投与を中止した際には、低カルシウム血症の発現に注意すること。[7.2 参照],[7.4 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
- 8.2 本剤の開始時及び用量調整時は頻回に患者の症状を観察し、副作用の発現などに注意すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 低カルシウム血症の患者
低カルシウム血症を悪化させるおそれがある。[7.2 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
-
9.1.2 痙攣発作のある患者又はその既往歴のある患者
海外臨床試験において、痙攣発作の既往歴を有する患者等で、痙攣発作が発現したとの報告がある。
-
9.1.3 消化管出血や消化管潰瘍又はその既往歴のある患者
症状を悪化又は再発させるおそれがある。[11.1.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
本剤は肝臓で代謝されるので、曝露量が増加する。[16.6.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(ラット及びウサギ)で母動物の低カルシウム血症、体重増加抑制及び摂餌量減少、胎児重量の減少が観察されている。また、動物実験(ラット及びウサギ)で胎盤を通過することが報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。また、動物実験(ラット)で授乳期に本剤を母動物に投与した場合、授乳期新生児に一過性の体重増加抑制が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用が発現した場合には減量するなど注意すること。65歳以上の患者における副作用(特にQT延長)の発現頻度は65歳未満の患者に比較して高い傾向が認められている。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 |
本剤の代謝には主にCYP3A4が関与しているため、左記のようなCYP3A4阻害剤等との併用で、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する可能性がある。本剤とケトコナゾールを併用したとき、本剤のAUCが約2倍増加した1) 。 |
|
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。 |
本剤のCYP2D6阻害作用により左記のようなCYP2D6基質薬物の代謝を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性がある。本剤とデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を併用したとき、デキストロメトルファンのAUCが約11倍増加した2) 。 |
|
血清カルシウム濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の血中カルシウム低下作用が増強される可能性がある。 |
|
本剤の血中濃度に影響を与えるおそれがある。 |
血漿蛋白結合率が高いことによる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 低カルシウム血症・血清カルシウム減少(13.7%)
低カルシウム血症に基づくと考えられる症状(QT延長、しびれ、筋痙攣、気分不良、不整脈、血圧低下及び痙攣等)があらわれた場合には、血清カルシウム濃度を確認し、カルシウム剤やビタミンD製剤の投与を考慮すること。[7.2 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.2 参照],[13.2 参照]
- 11.1.2 QT延長(5.3%)
- 11.1.3 消化管出血、消化管潰瘍(頻度不明)
- 11.1.4 意識レベルの低下(0.2%)、一過性意識消失(0.2%)
-
11.1.5 突然死(0.3%)
本剤投与例に原因不明の突然死が報告されている。
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
消化器 |
悪心・嘔吐 (25.1%)、胃不快感(17.1%)、食欲不振、腹部膨満 |
上腹部痛、下痢、便秘、胃・十二指腸炎、消化不良、腹部不快感、胃腸障害、逆流性食道炎、腹痛 |
胃潰瘍、口内炎、心窩部不快感、便潜血、胃腸炎、痔核、裂孔ヘルニア |
|
循環器 |
血圧上昇、不整脈 |
血圧低下、心筋梗塞、心室性期外収縮、心房細動、動悸、心筋虚血、上室性期外収縮、頻脈 |
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精神・神経 |
頭痛、しびれ、めまい、錯感覚、不眠症 |
|||
筋骨格 |
筋痙攣、四肢痛、関節痛 |
筋痛、こわばり |
||
代謝 |
CK上昇、LDH上昇、血糖上昇、脱水、高脂血症、総コレステロール上昇 |
|||
感覚器 |
味覚異常 |
|||
肝臓 |
Al-P上昇 |
AST・ALT上昇 |
ビリルビン上昇、γ-GTP上昇 |
|
眼 |
結膜出血、眼乾燥 |
|||
皮膚 |
そう痒 |
発疹、脱毛、皮下出血 |
||
内分泌 |
甲状腺腫 |
|||
血液 |
貧血 |
血小板減少 |
||
その他 |
倦怠感、浮腫 |
気分不良、脱力、胸部不快感、口渇、体重減少、シャント閉塞、胸痛、発熱、勃起不全 |
13. 過量投与
-
13.1 症状
低カルシウム血症を発現させると考えられる。
-
13.2 処置
低カルシウム血症の徴候及び症状を観察し、低カルシウム血症の発現あるいは発現のおそれがある場合にはカルシウム剤の点滴投与等を考慮すること。なお、本剤は血液透析により除去されない。[11.1.1 参照]
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
- 15.1.1 透析導入前の二次性副甲状腺機能亢進症を伴う慢性腎不全患者に本剤を投与した海外臨床試験において、透析施行中の患者に比べて血清カルシウム濃度が正常下限(8.4mg/dL)未満になりやすいとの報告がある3) 。なお、透析導入前の二次性副甲状腺機能亢進症を伴う慢性腎不全患者への投与は承認外である。
- 15.1.2 海外において、本剤による過度のPTHの低下により、無形成骨症が生じたとの報告がある。
- 15.1.3 海外において、本剤投与後の急激なPTHの低下により、低カルシウム血症及び低リン酸血症を伴う飢餓骨症候群(hungry bone syndrome)を発現したとの報告がある。