薬効分類名選択的SGLT2阻害剤

一般的名称ダパグリフロジンプロピレングリコール錠

フォシーガ錠5mg、フォシーガ錠10mg

ふぉしーがじょう5mg、ふぉしーがじょう10mg

Forxiga 5mg Tablets, Forxiga 10mg Tablets

製造販売元/アストラゼネカ株式会社

第7版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
0.1%未満
頻度不明
外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)
0.1%未満
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
感染症・発熱
5%以上
感染症・発熱
1~5%未満
血液系
頻度不明
内分泌・代謝系
1~5%未満
内分泌・代謝系
1%未満
胃腸・消化器系
1~5%未満
胃腸・消化器系
1%未満
運動器
1%未満
皮膚
1%未満
腎・尿路
1~5%未満
頻尿、尿量増加
腎・尿路
1%未満
脳・神経
1%未満
目
1%未満
生殖系
1~5%未満
生殖系
1%未満
心臓・血管
1%未満
その他
1%未満

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
  3. 2.3 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[糖尿病を有する患者ではインスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]

3. 組成・性状

3.1 組成

フォシーガ錠5mg

有効成分 ダパグリフロジン   5mg
(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物として   6.15mg )
添加剤 結晶セルロース、無水乳糖、クロスポビドン、二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄
フォシーガ錠10mg

有効成分 ダパグリフロジン   10mg
(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物として   12.3mg )
添加剤 結晶セルロース、無水乳糖、クロスポビドン、二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

フォシーガ錠5mg

剤形 淡黄色~黄色の円形の
フィルムコーティング錠
外形 表面
裏面
側面
大きさ 直径 7.1mm
短径 -
厚さ 3.2mm
質量 130mg
識別コード 1427
フォシーガ錠10mg

剤形 淡黄色~黄色の菱形の
フィルムコーティング錠
外形 表面
裏面
側面
大きさ 長径 10.9mm
短径 7.9mm
厚さ 4.0mm
質量 260mg
識別コード 1428

4. 効能又は効果

  • 2型糖尿病
  • 1型糖尿病
  • 慢性心不全
    ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。
  • 慢性腎臓病
    ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉
    1. 5.1 重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の血糖降下作用が期待できないため、投与しないこと。[8.2 参照],[9.2.1 参照]
    2. 5.2 中等度の腎機能障害のある患者では本剤の血糖降下作用が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。[8.2 参照],[9.2.2 参照],[16.6.1 参照],[17.1.1 参照]
    3. 5.3 本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
  • 〈1型糖尿病〉
    1. 5.4 本剤の適用はあらかじめ適切なインスリン治療を十分に行った上で、血糖コントロールが不十分な場合に限ること。
  • 〈慢性心不全〉
    1. 5.5 「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療等)を十分に理解した上で、適応患者を選択すること。[17.1.3 参照]
  • 〈慢性腎臓病〉
    1. 5.6 eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性があること、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがあることから、投与の必要性を慎重に判断すること。eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。[8.2 参照],[9.2.1 参照]
    2. 5.7 「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(原疾患、併用薬、腎機能等)を十分に理解した上で、慢性腎臓病に対するガイドラインにおける診断基準や重症度分類等を参考に、適応患者を選択すること。[17.1.4 参照]

6. 用法及び用量

  • 〈2型糖尿病〉
  • 通常、成人にはダパグリフロジンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら10mg1日1回に増量することができる。
  • 〈1型糖尿病〉
  • インスリン製剤との併用において、通常、成人にはダパグリフロジンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら10mg1日1回に増量することができる。
  • 〈慢性心不全、慢性腎臓病〉
  • 通常、成人にはダパグリフロジンとして10mgを1日1回経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈1型糖尿病〉
    1. 7.1 本剤はインスリン製剤の代替薬ではない。インスリン製剤の投与を中止すると急激な高血糖やケトアシドーシスが起こるおそれがあるので、本剤の投与にあたってはインスリン製剤を中止しないこと。[8.6.1 参照],[8.6.2 参照],[11.1.4 参照]
    2. 7.2 本剤とインスリン製剤の併用にあたっては、低血糖リスクを軽減するためにインスリン製剤の減量を検討すること。ただし、過度な減量はケトアシドーシスのリスクを高めるので注意すること。なお、臨床試験では、インスリン製剤の1日投与量の減量は20%以内とすることが推奨された1) 。[8.6.1 参照],[8.6.2 参照],[11.1.1 参照],[11.1.4 参照],[17.1.2 参照]
  • 〈慢性心不全、慢性腎臓病〉
    1. 7.3 **慢性心不全及び慢性腎臓病に対して5mg1日1回の有効性は確認されていないため以下の点に留意すること。
      1. 7.3.1 1型糖尿病を合併する患者では、糖尿病治療に精通した医師あるいはその指導のもとで、適切な対応が行える管理下で5mg1日1回から投与を開始すること。また、経過を十分に観察しながらインスリン量を調整した後、10mg1日1回に増量すること。[7.1 参照],[7.2 参照],[8.6.1 参照],[9.1.4 参照],[11.1.4 参照]
      2. 7.3.2 **2型糖尿病を合併する患者においても、慢性心不全又は慢性腎臓病の治療を目的とする場合は10mg1日1回を投与すること。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。[9.1.3 参照],[11.1.1 参照]
  2. 8.2 本剤投与中に、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査すること。腎機能障害のある患者では経過を十分に観察し、特に重度の腎機能障害患者に本剤を投与する際には、腎機能障害の悪化に注意すること。糖尿病の血糖コントロール改善を目的として使用している患者においては、継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した場合は投与の中止を検討すること。[5.1 参照],[5.2 参照],[5.6 参照],[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[17.1.1 参照]
  3. 8.3 本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので観察を十分に行い、適度な水分補給を行うよう指導すること。特に体液量減少を起こしやすい患者(高齢者、腎機能障害のある患者、利尿剤併用患者等)においては、脱水や糖尿病ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること。[9.1.1 参照],[9.2.2 参照],[9.8 参照],[10.2 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照]
  4. 8.4 糖尿病の血糖コントロール改善を目的として使用する場合は、本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を3ヵ月投与しても効果が不十分な場合、より適切と考えられる治療を考慮すること。
  5. 8.5 尿路感染及び性器感染を起こし、腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症等の重篤な感染症に至ることがある。尿路感染及び性器感染の症状及びその対処方法について患者に説明すること。[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
  6. 8.6 本剤の作用機序である尿中グルコース排泄促進作用により、血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進し、ケトーシスがあらわれ、ケトアシドーシスに至ることがある。
    1. 8.6.1 著しい血糖の上昇を伴わない場合があるため、以下の点に留意すること。[7.1 参照],[7.2 参照],[7.3.1 参照],[11.1.4 参照]
      1. (1) 悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等の症状が認められた場合には、血中又は尿中ケトン体測定を含む検査を実施すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
      2. (2) 特に、1型糖尿病の患者、インスリン分泌能の低下、インスリン製剤の減量や中止、過度な糖質摂取制限、食事摂取不良、感染症、脱水を伴う場合にはケトアシドーシスを発現しやすいので、観察を十分に行うこと。
      3. (3) 患者に対し、以下の点を指導すること。
          • ケトアシドーシスの症状(悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等)。
          • ケトアシドーシスの症状が認められた場合には直ちに医療機関を受診すること。
          • 血糖値が高値でなくともケトアシドーシスが発現しうること。
        • 特に、1型糖尿病患者に対しては、上記3点に加えて、ケトアシドーシス発現のリスクが高いことも説明すること。
    2. 8.6.2 *本剤を含むSGLT2阻害薬の投与中止後、血漿中半減期から予想されるより長く尿中グルコース排泄及びケトアシドーシスが持続した症例が報告されているため、必要に応じて尿糖を測定するなど観察を十分に行うこと。[7.1 参照],[7.2 参照],[11.1.4 参照]
  7. 8.7 排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、それらの治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。
  8. 8.8 本剤投与による体重減少が報告されているため、過度の体重減少に注意すること。
  9. 8.9 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。[11.1.1 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の糖尿病患者、高齢者、利尿剤併用患者等)

    本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。[8.3 参照],[10.2 参照],[11.1.3 参照]

  2. 9.1.2 尿路感染、性器感染のある患者

    症状を悪化させるおそれがある。[8.5 参照],[11.1.2 参照]

  3. 9.1.3 低血糖を起こすおそれのある以下の患者又は状態[8.1 参照],[11.1.1 参照]
    • 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全を有する患者
    • 栄養不良状態
    • 飢餓状態
    • 不規則な食事摂取
    • 食事摂取量の不足又は衰弱状態の患者
    • 激しい筋肉運動を行う患者
    • 過度のアルコール摂取者
  4. 9.1.4 1型糖尿病を合併する慢性心不全患者及び慢性腎臓病患者

    ケトアシドーシスを起こすおそれがある。1型糖尿病を合併する慢性心不全患者及び慢性腎臓病患者を対象とした臨床試験は実施していない。[7.3.1 参照],[8.6.1 参照],[8.6.2 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重度の腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者
  • 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉

    血糖コントロール改善を目的として投与しないこと。本剤の血糖降下作用が期待できない。

  • 〈慢性心不全〉

    投与の必要性を慎重に判断すること。本剤では腎機能低下に伴う血中濃度の上昇が報告されている。本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがある。また、eGFRが25mL/min/1.73m2未満あるいは末期腎不全の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 〈慢性腎臓病〉

    eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者では、投与の必要性を慎重に判断すること。eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性がある。また、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがある。eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

    [5.1 参照],[5.6 参照],[8.2 参照],[16.6.1 参照]

  1. 9.2.2 中等度の腎機能障害患者
  • 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉

    投与の必要性を慎重に判断すること。本剤の糖排泄効果は腎機能に依存するため、継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した患者では、本剤の効果が十分に得られない可能性がある。[5.2 参照],[8.2 参照],[8.3 参照],[16.6.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

重度の肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には本剤を投与せず、糖尿病患者ではインスリン製剤等を使用すること。妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。動物実験(ラット)において、ヒトの妊娠中期及び後期にあたる期間の曝露及び生後21日~90日の曝露により、出生児及び幼若動物に腎盂及び尿細管の拡張が認められたとの報告がある。また、本薬の動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。ラットで乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

脱水症状(口渇等)の認知が遅れるおそれがある。[8.3 参照],[11.1.3 参照]

10. 相互作用

  • 本剤は主として、UGT1A9によるグルクロン酸抱合により代謝される。[16.4 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

糖尿病用薬

  • インスリン製剤
    スルホニルウレア剤
    チアゾリジン系薬剤
    ビグアナイド系薬剤
    α-グルコシダーゼ阻害剤
    速効型インスリン分泌促進剤
    DPP-4阻害剤
    GLP-1受容体作動薬 等

[11.1.1 参照],[11.1.4 参照]

低血糖の発現に注意すること。特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進剤の減量を検討すること。
ただし、1型糖尿病患者においてインスリン製剤を減量する場合、ケトアシドーシス等のリスクが高まるため、過度の減量に注意すること。

血糖降下作用が相加的に増強するおそれがある。

血糖降下作用を増強する薬剤

  • β遮断薬
    サリチル酸剤
    モノアミン酸化酵素阻害剤 等

併用時は血糖コントロールに注意し、血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。

血糖降下作用が増強される。

血糖降下作用を減弱する薬剤

  • 副腎皮質ホルモン
    甲状腺ホルモン
    アドレナリン 等

併用時は血糖コントロールに注意し、血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。

血糖降下作用が減弱される。

利尿薬

  • ループ利尿薬
    サイアザイド系利尿薬 等

[8.3 参照],[9.1.1 参照],[11.1.3 参照],[16.7.2 参照]

必要に応じ利尿薬の用量を調整するなど注意すること。

利尿作用が増強される。

リチウム製剤

  • 炭酸リチウム

リチウムの作用が減弱されるおそれがある。

リチウムの腎排泄を促進することにより、血清リチウム濃度が低下する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 低血糖(頻度不明)

    低血糖があらわれることがあるので、低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用時はブドウ糖を投与すること。[7.2 参照],[8.1 参照],[8.9 参照],[9.1.3 参照],[10.2 参照],[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]

  2. 11.1.2 腎盂腎炎(0.1%未満) 注1) 、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)(頻度不明) 注1) 、敗血症(0.1%未満) 注1)

    腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)があらわれ、敗血症(敗血症性ショックを含む)に至ることがある。[8.5 参照],[9.1.2 参照]

  3. 11.1.3 脱水(頻度不明) 注1)

    口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されている。[8.3 参照],[9.1.1 参照],[9.8 参照],[10.2 参照]

  4. 11.1.4 ケトアシドーシス(頻度不明)

    血糖値が高値でなくとも、ケトアシドーシス(糖尿病ケトアシドーシスを含む)があらわれることがある。特に1型糖尿病患者において多く認められている。[7.1 参照],[7.2 参照],[8.3 参照],[8.6.1 参照],[8.6.2 参照],[10.2 参照],[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]

11.2 その他の副作用

5%以上

1~5%未満

1%未満

頻度不明

感染症

性器感染(腟カンジダ症等)

尿路感染(膀胱炎等)

血液

ヘマトクリット増加

代謝及び
栄養障害

体液量減少 注2)

ケトーシス、食欲減退、多飲症

消化器

便秘、口渇

下痢、腹痛、悪心、嘔吐

筋・骨格系

背部痛、筋痙縮

皮膚

発疹

腎臓

頻尿、尿量増加

腎機能障害、排尿困難

精神神経系

頭痛、振戦、めまい

眼

眼乾燥

生殖器

陰部そう痒症

外陰腟不快感

循環器

高血圧、低血圧

その他

倦怠感、無力症、体重減少、異常感

2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(D1692C00005試験、D1692C00006試験及びD1692C00012試験)、1型糖尿病患者を対象とした臨床試験(MB102229試験、MB102230試験及びD1695C00001試験PartB)の合算により算出した。
注1) 2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(D1692C00005試験、D1692C00006試験及びD1692C00012試験)、1型糖尿病患者を対象とした臨床試験(MB102229試験、MB102230試験及びD1695C00001試験PartB)、慢性心不全患者を対象とした臨床試験(D1699C00001試験及びD169CC00001試験)、慢性腎臓病患者を対象とした臨床試験(D169AC00001試験)の重篤な副作用の合算により算出した。
注2) 2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(D1692C00005試験、D1692C00006試験及びD1692C00012試験)、1型糖尿病患者を対象とした臨床試験(MB102229試験、MB102230試験及びD1695C00001試験PartB)、慢性心不全患者を対象とした臨床試験(D1699C00001試験)、慢性腎臓病患者を対象とした臨床試験(D169AC00001試験)の合算により算出した。

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

本剤の作用機序により、本剤服用中は尿糖陽性、血清1,5-AG(1,5-アンヒドログルシトール)低値を示す。尿糖及び血清1,5-AGの検査結果は、血糖コントロールの参考とはならないので注意すること。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

2型糖尿病患者における国内外の臨床試験の併合解析において、全ての悪性腫瘍の発現割合は本剤群と対照群で同様であったが、膀胱癌及び乳癌では本剤群で多い傾向が認められた。しかしながら、投与開始から膀胱癌及び乳癌の診断までが短期間であったことから、いずれの腫瘍においても本剤との因果関係は確立されていない。

15.2 非臨床試験に基づく情報

発癌性あるいは変異原性は認められていない。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡の患者[輸液、インスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤の投与は適さない。]
  3. 2.3 重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[糖尿病を有する患者ではインスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない。]

3. 組成・性状

3.1 組成

フォシーガ錠5mg

有効成分 ダパグリフロジン   5mg
(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物として   6.15mg )
添加剤 結晶セルロース、無水乳糖、クロスポビドン、二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄
フォシーガ錠10mg

有効成分 ダパグリフロジン   10mg
(ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物として   12.3mg )
添加剤 結晶セルロース、無水乳糖、クロスポビドン、二酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

フォシーガ錠5mg

剤形 淡黄色~黄色の円形の
フィルムコーティング錠
外形 表面
裏面
側面
大きさ 直径 7.1mm
短径 -
厚さ 3.2mm
質量 130mg
識別コード 1427
フォシーガ錠10mg

剤形 淡黄色~黄色の菱形の
フィルムコーティング錠
外形 表面
裏面
側面
大きさ 長径 10.9mm
短径 7.9mm
厚さ 4.0mm
質量 260mg
識別コード 1428

4. 効能又は効果

  • 2型糖尿病
  • 1型糖尿病
  • 慢性心不全
    ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。
  • 慢性腎臓病
    ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉
    1. 5.1 重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎不全患者では本剤の血糖降下作用が期待できないため、投与しないこと。[8.2 参照],[9.2.1 参照]
    2. 5.2 中等度の腎機能障害のある患者では本剤の血糖降下作用が十分に得られない可能性があるので投与の必要性を慎重に判断すること。[8.2 参照],[9.2.2 参照],[16.6.1 参照],[17.1.1 参照]
    3. 5.3 本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮すること。
  • 〈1型糖尿病〉
    1. 5.4 本剤の適用はあらかじめ適切なインスリン治療を十分に行った上で、血糖コントロールが不十分な場合に限ること。
  • 〈慢性心不全〉
    1. 5.5 「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(前治療等)を十分に理解した上で、適応患者を選択すること。[17.1.3 参照]
  • 〈慢性腎臓病〉
    1. 5.6 eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性があること、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがあることから、投与の必要性を慎重に判断すること。eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。[8.2 参照],[9.2.1 参照]
    2. 5.7 「臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験に組み入れられた患者の背景(原疾患、併用薬、腎機能等)を十分に理解した上で、慢性腎臓病に対するガイドラインにおける診断基準や重症度分類等を参考に、適応患者を選択すること。[17.1.4 参照]

6. 用法及び用量

  • 〈2型糖尿病〉
  • 通常、成人にはダパグリフロジンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら10mg1日1回に増量することができる。
  • 〈1型糖尿病〉
  • インスリン製剤との併用において、通常、成人にはダパグリフロジンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら10mg1日1回に増量することができる。
  • 〈慢性心不全、慢性腎臓病〉
  • 通常、成人にはダパグリフロジンとして10mgを1日1回経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈1型糖尿病〉
    1. 7.1 本剤はインスリン製剤の代替薬ではない。インスリン製剤の投与を中止すると急激な高血糖やケトアシドーシスが起こるおそれがあるので、本剤の投与にあたってはインスリン製剤を中止しないこと。[8.6.1 参照],[8.6.2 参照],[11.1.4 参照]
    2. 7.2 本剤とインスリン製剤の併用にあたっては、低血糖リスクを軽減するためにインスリン製剤の減量を検討すること。ただし、過度な減量はケトアシドーシスのリスクを高めるので注意すること。なお、臨床試験では、インスリン製剤の1日投与量の減量は20%以内とすることが推奨された1) 。[8.6.1 参照],[8.6.2 参照],[11.1.1 参照],[11.1.4 参照],[17.1.2 参照]
  • 〈慢性心不全、慢性腎臓病〉
    1. 7.3 **慢性心不全及び慢性腎臓病に対して5mg1日1回の有効性は確認されていないため以下の点に留意すること。
      1. 7.3.1 1型糖尿病を合併する患者では、糖尿病治療に精通した医師あるいはその指導のもとで、適切な対応が行える管理下で5mg1日1回から投与を開始すること。また、経過を十分に観察しながらインスリン量を調整した後、10mg1日1回に増量すること。[7.1 参照],[7.2 参照],[8.6.1 参照],[9.1.4 参照],[11.1.4 参照]
      2. 7.3.2 **2型糖尿病を合併する患者においても、慢性心不全又は慢性腎臓病の治療を目的とする場合は10mg1日1回を投与すること。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明すること。[9.1.3 参照],[11.1.1 参照]
  2. 8.2 本剤投与中に、血清クレアチニンの上昇又はeGFRの低下がみられることがあるので、腎機能を定期的に検査すること。腎機能障害のある患者では経過を十分に観察し、特に重度の腎機能障害患者に本剤を投与する際には、腎機能障害の悪化に注意すること。糖尿病の血糖コントロール改善を目的として使用している患者においては、継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した場合は投与の中止を検討すること。[5.1 参照],[5.2 参照],[5.6 参照],[9.2.1 参照],[9.2.2 参照],[17.1.1 参照]
  3. 8.3 本剤の利尿作用により多尿・頻尿がみられることがある。また、体液量が減少することがあるので観察を十分に行い、適度な水分補給を行うよう指導すること。特に体液量減少を起こしやすい患者(高齢者、腎機能障害のある患者、利尿剤併用患者等)においては、脱水や糖尿病ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群、脳梗塞を含む血栓・塞栓症等の発現に注意すること。[9.1.1 参照],[9.2.2 参照],[9.8 参照],[10.2 参照],[11.1.3 参照],[11.1.4 参照]
  4. 8.4 糖尿病の血糖コントロール改善を目的として使用する場合は、本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払うこと。本剤を3ヵ月投与しても効果が不十分な場合、より適切と考えられる治療を考慮すること。
  5. 8.5 尿路感染及び性器感染を起こし、腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症等の重篤な感染症に至ることがある。尿路感染及び性器感染の症状及びその対処方法について患者に説明すること。[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
  6. 8.6 本剤の作用機序である尿中グルコース排泄促進作用により、血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進し、ケトーシスがあらわれ、ケトアシドーシスに至ることがある。
    1. 8.6.1 著しい血糖の上昇を伴わない場合があるため、以下の点に留意すること。[7.1 参照],[7.2 参照],[7.3.1 参照],[11.1.4 参照]
      1. (1) 悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等の症状が認められた場合には、血中又は尿中ケトン体測定を含む検査を実施すること。異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
      2. (2) 特に、1型糖尿病の患者、インスリン分泌能の低下、インスリン製剤の減量や中止、過度な糖質摂取制限、食事摂取不良、感染症、脱水を伴う場合にはケトアシドーシスを発現しやすいので、観察を十分に行うこと。
      3. (3) 患者に対し、以下の点を指導すること。
          • ケトアシドーシスの症状(悪心・嘔吐、食欲減退、腹痛、過度な口渇、倦怠感、呼吸困難、意識障害等)。
          • ケトアシドーシスの症状が認められた場合には直ちに医療機関を受診すること。
          • 血糖値が高値でなくともケトアシドーシスが発現しうること。
        • 特に、1型糖尿病患者に対しては、上記3点に加えて、ケトアシドーシス発現のリスクが高いことも説明すること。
    2. 8.6.2 *本剤を含むSGLT2阻害薬の投与中止後、血漿中半減期から予想されるより長く尿中グルコース排泄及びケトアシドーシスが持続した症例が報告されているため、必要に応じて尿糖を測定するなど観察を十分に行うこと。[7.1 参照],[7.2 参照],[11.1.4 参照]
  7. 8.7 排尿困難、無尿、乏尿あるいは尿閉の症状を呈する患者においては、それらの治療を優先するとともに他剤での治療を考慮すること。
  8. 8.8 本剤投与による体重減少が報告されているため、過度の体重減少に注意すること。
  9. 8.9 低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときは注意すること。[11.1.1 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 脱水を起こしやすい患者(血糖コントロールが極めて不良の糖尿病患者、高齢者、利尿剤併用患者等)

    本剤の利尿作用により脱水を起こすおそれがある。[8.3 参照],[10.2 参照],[11.1.3 参照]

  2. 9.1.2 尿路感染、性器感染のある患者

    症状を悪化させるおそれがある。[8.5 参照],[11.1.2 参照]

  3. 9.1.3 低血糖を起こすおそれのある以下の患者又は状態[8.1 参照],[11.1.1 参照]
    • 脳下垂体機能不全又は副腎機能不全を有する患者
    • 栄養不良状態
    • 飢餓状態
    • 不規則な食事摂取
    • 食事摂取量の不足又は衰弱状態の患者
    • 激しい筋肉運動を行う患者
    • 過度のアルコール摂取者
  4. 9.1.4 1型糖尿病を合併する慢性心不全患者及び慢性腎臓病患者

    ケトアシドーシスを起こすおそれがある。1型糖尿病を合併する慢性心不全患者及び慢性腎臓病患者を対象とした臨床試験は実施していない。[7.3.1 参照],[8.6.1 参照],[8.6.2 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重度の腎機能障害患者又は透析中の末期腎不全患者
  • 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉

    血糖コントロール改善を目的として投与しないこと。本剤の血糖降下作用が期待できない。

  • 〈慢性心不全〉

    投与の必要性を慎重に判断すること。本剤では腎機能低下に伴う血中濃度の上昇が報告されている。本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがある。また、eGFRが25mL/min/1.73m2未満あるいは末期腎不全の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

  • 〈慢性腎臓病〉

    eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者では、投与の必要性を慎重に判断すること。eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者では、本剤の腎保護作用が十分に得られない可能性がある。また、本剤投与中にeGFRが低下することがあり、腎機能障害が悪化するおそれがある。eGFRが25mL/min/1.73m2未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

    [5.1 参照],[5.6 参照],[8.2 参照],[16.6.1 参照]

  1. 9.2.2 中等度の腎機能障害患者
  • 〈1型糖尿病、2型糖尿病〉

    投与の必要性を慎重に判断すること。本剤の糖排泄効果は腎機能に依存するため、継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した患者では、本剤の効果が十分に得られない可能性がある。[5.2 参照],[8.2 参照],[8.3 参照],[16.6.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

重度の肝機能障害のある患者を対象とした臨床試験は実施していない。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には本剤を投与せず、糖尿病患者ではインスリン製剤等を使用すること。妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない。動物実験(ラット)において、ヒトの妊娠中期及び後期にあたる期間の曝露及び生後21日~90日の曝露により、出生児及び幼若動物に腎盂及び尿細管の拡張が認められたとの報告がある。また、本薬の動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。ラットで乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

脱水症状(口渇等)の認知が遅れるおそれがある。[8.3 参照],[11.1.3 参照]

10. 相互作用

  • 本剤は主として、UGT1A9によるグルクロン酸抱合により代謝される。[16.4 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

糖尿病用薬

  • インスリン製剤
    スルホニルウレア剤
    チアゾリジン系薬剤
    ビグアナイド系薬剤
    α-グルコシダーゼ阻害剤
    速効型インスリン分泌促進剤
    DPP-4阻害剤
    GLP-1受容体作動薬 等

[11.1.1 参照],[11.1.4 参照]

低血糖の発現に注意すること。特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進剤の減量を検討すること。
ただし、1型糖尿病患者においてインスリン製剤を減量する場合、ケトアシドーシス等のリスクが高まるため、過度の減量に注意すること。

血糖降下作用が相加的に増強するおそれがある。

血糖降下作用を増強する薬剤

  • β遮断薬
    サリチル酸剤
    モノアミン酸化酵素阻害剤 等

併用時は血糖コントロールに注意し、血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。

血糖降下作用が増強される。

血糖降下作用を減弱する薬剤

  • 副腎皮質ホルモン
    甲状腺ホルモン
    アドレナリン 等

併用時は血糖コントロールに注意し、血糖値、その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。

血糖降下作用が減弱される。

利尿薬

  • ループ利尿薬
    サイアザイド系利尿薬 等

[8.3 参照],[9.1.1 参照],[11.1.3 参照],[16.7.2 参照]

必要に応じ利尿薬の用量を調整するなど注意すること。

利尿作用が増強される。

リチウム製剤

  • 炭酸リチウム

リチウムの作用が減弱されるおそれがある。

リチウムの腎排泄を促進することにより、血清リチウム濃度が低下する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 低血糖(頻度不明)

    低血糖があらわれることがあるので、低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用時はブドウ糖を投与すること。[7.2 参照],[8.1 参照],[8.9 参照],[9.1.3 参照],[10.2 参照],[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]

  2. 11.1.2 腎盂腎炎(0.1%未満) 注1) 、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)(頻度不明) 注1) 、敗血症(0.1%未満) 注1)

    腎盂腎炎、外陰部及び会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)があらわれ、敗血症(敗血症性ショックを含む)に至ることがある。[8.5 参照],[9.1.2 参照]

  3. 11.1.3 脱水(頻度不明) 注1)

    口渇、多尿、頻尿、血圧低下等の症状があらわれ脱水が疑われる場合には、休薬や補液等の適切な処置を行うこと。脱水に引き続き脳梗塞を含む血栓・塞栓症等を発現した例が報告されている。[8.3 参照],[9.1.1 参照],[9.8 参照],[10.2 参照]

  4. 11.1.4 ケトアシドーシス(頻度不明)

    血糖値が高値でなくとも、ケトアシドーシス(糖尿病ケトアシドーシスを含む)があらわれることがある。特に1型糖尿病患者において多く認められている。[7.1 参照],[7.2 参照],[8.3 参照],[8.6.1 参照],[8.6.2 参照],[10.2 参照],[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]

11.2 その他の副作用

5%以上

1~5%未満

1%未満

頻度不明

感染症

性器感染(腟カンジダ症等)

尿路感染(膀胱炎等)

血液

ヘマトクリット増加

代謝及び
栄養障害

体液量減少 注2)

ケトーシス、食欲減退、多飲症

消化器

便秘、口渇

下痢、腹痛、悪心、嘔吐

筋・骨格系

背部痛、筋痙縮

皮膚

発疹

腎臓

頻尿、尿量増加

腎機能障害、排尿困難

精神神経系

頭痛、振戦、めまい

眼

眼乾燥

生殖器

陰部そう痒症

外陰腟不快感

循環器

高血圧、低血圧

その他

倦怠感、無力症、体重減少、異常感

2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(D1692C00005試験、D1692C00006試験及びD1692C00012試験)、1型糖尿病患者を対象とした臨床試験(MB102229試験、MB102230試験及びD1695C00001試験PartB)の合算により算出した。
注1) 2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(D1692C00005試験、D1692C00006試験及びD1692C00012試験)、1型糖尿病患者を対象とした臨床試験(MB102229試験、MB102230試験及びD1695C00001試験PartB)、慢性心不全患者を対象とした臨床試験(D1699C00001試験及びD169CC00001試験)、慢性腎臓病患者を対象とした臨床試験(D169AC00001試験)の重篤な副作用の合算により算出した。
注2) 2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(D1692C00005試験、D1692C00006試験及びD1692C00012試験)、1型糖尿病患者を対象とした臨床試験(MB102229試験、MB102230試験及びD1695C00001試験PartB)、慢性心不全患者を対象とした臨床試験(D1699C00001試験)、慢性腎臓病患者を対象とした臨床試験(D169AC00001試験)の合算により算出した。

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

本剤の作用機序により、本剤服用中は尿糖陽性、血清1,5-AG(1,5-アンヒドログルシトール)低値を示す。尿糖及び血清1,5-AGの検査結果は、血糖コントロールの参考とはならないので注意すること。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

2型糖尿病患者における国内外の臨床試験の併合解析において、全ての悪性腫瘍の発現割合は本剤群と対照群で同様であったが、膀胱癌及び乳癌では本剤群で多い傾向が認められた。しかしながら、投与開始から膀胱癌及び乳癌の診断までが短期間であったことから、いずれの腫瘍においても本剤との因果関係は確立されていない。

15.2 非臨床試験に基づく情報

発癌性あるいは変異原性は認められていない。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
873969
ブランドコード
3969019F1027, 3969019F2023
承認番号
22600AMX00528, 22600AMX00529
販売開始年月
2014-05, 2014-05
貯法
室温保存、室温保存
有効期間
3年、3年
規制区分
12, 12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
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