薬効分類名GLP-2アナログ製剤
一般的名称テデュグルチド(遺伝子組換え)
レベスティブ皮下注用3.8mg、レベスティブ皮下注用0.95mg
れべすてぃぶひかちゅうよう3.8mg、れべすてぃぶひかちゅうよう0.95mg
Revestive 3.8mg for S.C. Injection, Revestive 0.95mg for S.C. Injection
製造販売元/武田薬品工業株式会社
重大な副作用
その他の副作用
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 胃腸、肝胆道系又は膵臓に悪性腫瘍を有する患者[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照]
- 2.3 過去5年以内に、胃腸、肝胆道系又は膵臓に悪性腫瘍の既往歴のある患者[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照]
3. 組成・性状
3.1 組成
レベスティブ皮下注用3.8mg
レベスティブ皮下注用0.95mg
注2)調製した薬液の吸引時及び投与時の損失を考慮し、1バイアルから3.8mg又は0.95mgを注射するに足る量を確保するため過量充填されており、添付溶解液0.5mLで溶解した時にそれぞれ10mg/mL又は2.5mg/mLとなる。[14.2.1 参照],[14.2.2 参照],[14.2.5 参照],[14.2.6 参照]
4. 効能又は効果
短腸症候群
5. 効能又は効果に関連する注意
- 5.1 本剤は腸管の順応期間を経て、経静脈栄養量及び補液量が安定した、あるいはそれ以上低減することが困難と判断された患者に投与すること。
- 5.2 修正月齢4ヵ月未満の患者を対象とした臨床試験は実施しておらず、投与は推奨されない。[9.7 参照]
6. 用法及び用量
通常、テデュグルチド(遺伝子組換え)として1日1回0.05mg/kgを皮下注射する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 本剤の投与中は継続的に有効性を評価すること。成人では12ヵ月間の投与でも改善が認められない場合には、投与継続の必要性を検討すること。小児では投与6ヵ月後に有効性を評価し投与継続の必要性を検討すること。本剤投与中に経静脈栄養が不要になった患者においては、個々の患者の状況を踏まえて本剤の投与継続の必要性を検討すること。
- 7.2 中等度以上の腎機能障害(クレアチニンクリアランス50mL/min未満)患者では、本剤の血中濃度が上昇することから、1回あたりの投与量は0.025mg/kgとすること。[7.3 参照],[9.2.1 参照],[16.6.1 参照]
-
7.3 下表を参照し患者の体重に応じて、投与製剤を選択すること。3.8mg製剤と0.95mg製剤との生物学的同等性試験は実施していないため、互換使用を行わないこと。[7.2 参照],[9.2.1 参照],[16.6.1 参照]
**患者体重
投与製剤(販売名)
・体重10kg未満注)
・中等度以上の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス50mL/min未満)では体重20kg未満注)レベスティブ皮下注用0.95mg
**・体重10kg以上20kg以下
・中等度以上の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス50mL/min未満)では体重20kg以上40kg以下**レベスティブ皮下注用0.95mg又はレベスティブ皮下注用3.8mg
**・体重20kg超
・中等度以上の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス50mL/min未満)では体重40kg超レベスティブ皮下注用3.8mg
注)3.8mg製剤は0.5mg未満の投与量を調整できないため、これらの患者には用いないこと。
- 7.4 投与を忘れた場合には、気づいた時点で直ちに投与すること。ただし、1日に2回の投与は行わないこと。
8. 重要な基本的注意
-
8.1 臨床試験において、大腸ポリープが報告されている。成人では、本剤の投与開始前の6ヵ月以内に大腸内視鏡検査又は他の画像検査等を実施し、大腸ポリープを認めた場合には投与開始前に切除を検討すること。投与開始後1年から2年の間に、大腸内視鏡検査又は他の画像検査等により経過を観察することが望ましい。大腸ポリープのリスクの高い患者では、必要に応じてその後も5年以内を目途に大腸内視鏡検査を行うこと。大腸ポリープを認めた場合には、最新のポリープの治療に関するガイドライン等を参考に適切な処置を行うこと。大腸癌と診断された場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
1歳以上の小児では、本剤の投与開始前に便潜血検査を行うこと。原因不明の潜血が認められた場合には大腸内視鏡検査又は他の画像検査等を行い、大腸ポリープを認めた場合には投与開始前に切除を検討すること。便潜血検査で原因不明の潜血が認められた小児では、本剤投与中は年1回の頻度で便潜血検査を行うこと。1歳未満の小児では、実施可能性も考慮した上で投与開始前の便潜血検査及び大腸内視鏡検査等を実施すること。全ての小児で、本剤投与中は投与開始1年後、それ以降は5年ごと、及び原因不明の消化管出血が認められた場合には、大腸内視鏡検査又は他の画像検査等を行い、大腸ポリープの有無を確認することが望ましい。大腸ポリープ又は大腸癌を認めた場合は適切な処置を行うこと。
本剤投与終了後は必要に応じて便潜血検査及び大腸内視鏡検査等を実施すること。[2.2 参照],[2.3 参照],[11.1.1 参照] - 8.2 本剤の薬理作用及び非臨床試験成績から、胃、小腸、肝胆道系及び膵臓にポリープや増殖性変化が認められる可能性があるので、本剤の投与開始前、投与中及び投与終了後は患者の状態を十分観察し、胃、小腸、肝胆道系又は膵臓に悪性腫瘍が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。胃、小腸、肝胆道系又は膵臓に良性の腫瘍が認められた場合には、切除を検討する等、適切な処置を行うこと。[2.2 参照],[2.3 参照],[9.1.1 参照]
- 8.3 胆嚢炎、胆管炎及び胆石症があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査(ビリルビン、ALP等)や画像検査を行うこと。[11.1.3 参照]
- 8.4 慢性膵炎、急性膵炎、膵管狭窄、膵感染等の膵疾患があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に膵機能検査(リパーゼ、アミラーゼ等)や画像検査を行うこと。[11.1.4 参照]
- 8.5 本剤投与により、消化管から吸収される水分量が増加し、体液量が過剰となり、うっ血性心不全があらわれることがある。一方で、短腸症候群の患者は脱水症になりやすいため、本剤投与中は経静脈栄養量を注意深く調整すること。特に本剤の投与開始から数ヵ月間、中止時、急激に電解質バランスや体液量が変動するおそれがある場合(脱水、感染、腸閉塞、術後等)には、電解質バランス及び体液量の状態を注意深く観察すること。また、急激な体重増加、顔面や下肢の浮腫、呼吸困難等が認められた場合には、医師に相談するよう患者又はその家族に指導すること。なお、臨床試験において、投与開始4週間後まで体液量の過剰が高い頻度で認められた。[11.1.5 参照]
-
8.6 本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。また、以下の点に注意すること。
- 自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、本剤投与による危険性と対処法について患者又はその家族が理解し、患者又はその家族が確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。
- 自己投与を適用する場合には、使用済みの注射針及び注射器を再使用しないように患者又はその家族に注意を促し、全ての器具の安全な廃棄方法に関する指導を行うと同時に、使用済みの注射針及び注射器を廃棄する容器を提供すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 胃腸、肝胆道系及び膵臓以外に悪性腫瘍を有する患者
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。非臨床試験において、胃腸、肝胆道系及び膵臓の増殖性変化が認められている1) ,2) 。また臨床試験において、腸ポリープが認められている3) 。[2.2 参照],[2.3 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
-
9.1.2 心不全及び高血圧等の心血管疾患の既往歴のある患者
特に投与開始から数ヵ月間は体液量の状態を注意深く観察すること。吸収水分量の増加により、うっ血性心不全のリスクが高まるおそれがある。[8.5 参照],[9.8 参照],[11.1.5 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 中等度以上の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス50mL/min未満)
投与量を0.025mg/kgにすること。腎機能の低下に応じて、血中濃度が上昇するおそれがある。[7.2 参照],[7.3 参照],[16.6.1 参照]
9.5 妊婦
9.6 授乳婦
9.7 小児等
修正月齢4ヵ月未満の患者への投与は推奨されない。修正月齢4ヵ月未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。[5.2 参照]
9.8 高齢者
電解質バランス及び体液量の状態を注意深く観察しながら慎重に投与すること。腎機能や心機能が低下していることがあり、脱水による腎機能障害、体液量の過剰によるうっ血性心不全等があらわれるおそれがある。[8.5 参照],[9.1.2 参照],[11.1.5 参照],[16.6.3 参照]
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 腸ポリープ(1.7%)
大腸ポリープ、十二指腸ポリープ等の腸ポリープがあらわれることがある。[8.1 参照]
-
11.1.2 腸閉塞、消化管ストーマの閉塞(3.0%)
結腸狭窄、小腸狭窄等の腸閉塞、消化管ストーマの閉塞があらわれることがある。
-
11.1.3 胆嚢・胆道障害(1.7%)
胆嚢炎、急性胆嚢炎、胆管炎、胆石症等の胆嚢・胆道障害があらわれることがある。[8.3 参照]
-
11.1.4 膵疾患(0.9%)
慢性膵炎、急性膵炎、膵管狭窄、膵感染等の膵疾患があらわれることがある。[8.4 参照]
-
11.1.5 体液貯留(4.3%)
体液貯留により、うっ血性心不全(0.4%)があらわれることがある。[8.5 参照],[9.1.2 参照],[9.8 参照]
11.2 その他の副作用
10%以上 |
5~10%未満 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
胃腸障害 |
腹痛 |
腹部膨満、悪心、嘔吐 |
鼓腸 |
|
一般・全身障害および投与部位の状態 |
注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位腫脹、注射部位疼痛等) |
|||
免疫系障害 |
過敏症 |
|||
感染症および寄生虫症 |
インフルエンザ様疾患 |
鼻咽頭炎、インフルエンザ |
||
傷害、中毒および処置合併症 |
消化管ストーマ合併症(ストーマサイズの増大、ストーマ乳頭サイズの増大等) |
|||
代謝および栄養障害 |
食欲減退 |
|||
神経系障害 |
頭痛 |
|||
精神障害 |
不眠症 |
|||
呼吸器、胸郭および縦隔障害 |
咳嗽 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤交付時の注意
14.2 薬剤調製時の注意
-
〈3.8mg製剤〉
- 14.2.1 バイアル中のテデュグルチド5mgを添付の溶解液0.5mL全量で用時溶解し、テデュグルチド10mg/mLの濃度として用いる。[3.1 参照],[14.2.5 参照],[14.2.6 参照]
-
〈0.95mg製剤〉
- 14.2.2 バイアル中のテデュグルチド1.25mgを添付の溶解液0.5mL全量で用時溶解し、テデュグルチド2.5mg/mLの濃度として用いる。[3.1 参照],[14.2.5 参照],[14.2.6 参照]
-
〈製剤共通〉
- 14.2.3 本剤に溶解液を加えた後、バイアルを掌に挟んで転がし、その後穏やかに1回反転させること。(激しく振とうしないこと)
- 14.2.4 調製後、濁り、微粒子、沈殿等が認められる場合には使用しないこと。
- 14.2.5 1バイアルあたり、注射液0.38mL又はそれ以上を注射用シリンジへ採取できる。注射液0.38mLはテデュグルチドの投与量として3.8mg製剤で3.8mg、0.95mg製剤で0.95mgに相当する。製剤間で注射液のテデュグルチド濃度が異なるため、用いる製剤を変更する際には注射液量に注意すること。[3.1 参照],[14.2.1 参照],[14.2.2 参照],[14.2.6 参照]
- 14.2.6 注射液をバイアルから注射用シリンジに全量採取した後、3.8mg製剤はテデュグルチド10mg/mLの濃度で、0.95mg製剤はテデュグルチド2.5mg/mLの濃度で必要な注射液量へ調整すること。[3.1 参照],[14.2.1 参照],[14.2.2 参照],[14.2.5 参照]
- 14.2.7 調製後は速やかに投与すること。本剤は保存剤を含有していないため、調製後は3時間以内に使用すること。未使用分は廃棄すること。
- 14.2.8 注射液は凍結させないこと。
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
ペプチド製剤では免疫原性を示すことが知られており、テデュグルチド投与により抗体が発現する可能性がある。海外の臨床試験では1日1回テデュグルチド0.05mg/kgを皮下投与した被験者において、投与開始3ヵ月後で3%(2/60例)、6ヵ月後で17%(13/77例)、12ヵ月後で24%(16/67例)、24ヵ月後で33%(11/33例)、30ヵ月後で48%(14/29例)に抗テデュグルチド抗体の発現が確認された。国内の臨床試験では1日1回テデュグルチド0.05mg/kgを皮下投与した被験者において、投与開始6ヵ月後で1/6例、39ヵ月後で2/5例に抗テデュグルチド抗体の発現が確認された。抗テデュグルチド抗体の発現が確認された被験者において、臨床的に問題となる安全性の所見、効果の減弱又は薬物動態への影響は認められなかった7) 。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 胃腸、肝胆道系又は膵臓に悪性腫瘍を有する患者[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照]
- 2.3 過去5年以内に、胃腸、肝胆道系又は膵臓に悪性腫瘍の既往歴のある患者[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照]
3. 組成・性状
3.1 組成
レベスティブ皮下注用3.8mg
レベスティブ皮下注用0.95mg
注2)調製した薬液の吸引時及び投与時の損失を考慮し、1バイアルから3.8mg又は0.95mgを注射するに足る量を確保するため過量充填されており、添付溶解液0.5mLで溶解した時にそれぞれ10mg/mL又は2.5mg/mLとなる。[14.2.1 参照],[14.2.2 参照],[14.2.5 参照],[14.2.6 参照]
4. 効能又は効果
短腸症候群
5. 効能又は効果に関連する注意
- 5.1 本剤は腸管の順応期間を経て、経静脈栄養量及び補液量が安定した、あるいはそれ以上低減することが困難と判断された患者に投与すること。
- 5.2 修正月齢4ヵ月未満の患者を対象とした臨床試験は実施しておらず、投与は推奨されない。[9.7 参照]
6. 用法及び用量
通常、テデュグルチド(遺伝子組換え)として1日1回0.05mg/kgを皮下注射する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 本剤の投与中は継続的に有効性を評価すること。成人では12ヵ月間の投与でも改善が認められない場合には、投与継続の必要性を検討すること。小児では投与6ヵ月後に有効性を評価し投与継続の必要性を検討すること。本剤投与中に経静脈栄養が不要になった患者においては、個々の患者の状況を踏まえて本剤の投与継続の必要性を検討すること。
- 7.2 中等度以上の腎機能障害(クレアチニンクリアランス50mL/min未満)患者では、本剤の血中濃度が上昇することから、1回あたりの投与量は0.025mg/kgとすること。[7.3 参照],[9.2.1 参照],[16.6.1 参照]
-
7.3 下表を参照し患者の体重に応じて、投与製剤を選択すること。3.8mg製剤と0.95mg製剤との生物学的同等性試験は実施していないため、互換使用を行わないこと。[7.2 参照],[9.2.1 参照],[16.6.1 参照]
**患者体重
投与製剤(販売名)
・体重10kg未満注)
・中等度以上の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス50mL/min未満)では体重20kg未満注)レベスティブ皮下注用0.95mg
**・体重10kg以上20kg以下
・中等度以上の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス50mL/min未満)では体重20kg以上40kg以下**レベスティブ皮下注用0.95mg又はレベスティブ皮下注用3.8mg
**・体重20kg超
・中等度以上の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス50mL/min未満)では体重40kg超レベスティブ皮下注用3.8mg
注)3.8mg製剤は0.5mg未満の投与量を調整できないため、これらの患者には用いないこと。
- 7.4 投与を忘れた場合には、気づいた時点で直ちに投与すること。ただし、1日に2回の投与は行わないこと。
8. 重要な基本的注意
-
8.1 臨床試験において、大腸ポリープが報告されている。成人では、本剤の投与開始前の6ヵ月以内に大腸内視鏡検査又は他の画像検査等を実施し、大腸ポリープを認めた場合には投与開始前に切除を検討すること。投与開始後1年から2年の間に、大腸内視鏡検査又は他の画像検査等により経過を観察することが望ましい。大腸ポリープのリスクの高い患者では、必要に応じてその後も5年以内を目途に大腸内視鏡検査を行うこと。大腸ポリープを認めた場合には、最新のポリープの治療に関するガイドライン等を参考に適切な処置を行うこと。大腸癌と診断された場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
1歳以上の小児では、本剤の投与開始前に便潜血検査を行うこと。原因不明の潜血が認められた場合には大腸内視鏡検査又は他の画像検査等を行い、大腸ポリープを認めた場合には投与開始前に切除を検討すること。便潜血検査で原因不明の潜血が認められた小児では、本剤投与中は年1回の頻度で便潜血検査を行うこと。1歳未満の小児では、実施可能性も考慮した上で投与開始前の便潜血検査及び大腸内視鏡検査等を実施すること。全ての小児で、本剤投与中は投与開始1年後、それ以降は5年ごと、及び原因不明の消化管出血が認められた場合には、大腸内視鏡検査又は他の画像検査等を行い、大腸ポリープの有無を確認することが望ましい。大腸ポリープ又は大腸癌を認めた場合は適切な処置を行うこと。
本剤投与終了後は必要に応じて便潜血検査及び大腸内視鏡検査等を実施すること。[2.2 参照],[2.3 参照],[11.1.1 参照] - 8.2 本剤の薬理作用及び非臨床試験成績から、胃、小腸、肝胆道系及び膵臓にポリープや増殖性変化が認められる可能性があるので、本剤の投与開始前、投与中及び投与終了後は患者の状態を十分観察し、胃、小腸、肝胆道系又は膵臓に悪性腫瘍が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。胃、小腸、肝胆道系又は膵臓に良性の腫瘍が認められた場合には、切除を検討する等、適切な処置を行うこと。[2.2 参照],[2.3 参照],[9.1.1 参照]
- 8.3 胆嚢炎、胆管炎及び胆石症があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査(ビリルビン、ALP等)や画像検査を行うこと。[11.1.3 参照]
- 8.4 慢性膵炎、急性膵炎、膵管狭窄、膵感染等の膵疾患があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に膵機能検査(リパーゼ、アミラーゼ等)や画像検査を行うこと。[11.1.4 参照]
- 8.5 本剤投与により、消化管から吸収される水分量が増加し、体液量が過剰となり、うっ血性心不全があらわれることがある。一方で、短腸症候群の患者は脱水症になりやすいため、本剤投与中は経静脈栄養量を注意深く調整すること。特に本剤の投与開始から数ヵ月間、中止時、急激に電解質バランスや体液量が変動するおそれがある場合(脱水、感染、腸閉塞、術後等)には、電解質バランス及び体液量の状態を注意深く観察すること。また、急激な体重増加、顔面や下肢の浮腫、呼吸困難等が認められた場合には、医師に相談するよう患者又はその家族に指導すること。なお、臨床試験において、投与開始4週間後まで体液量の過剰が高い頻度で認められた。[11.1.5 参照]
-
8.6 本剤の投与開始にあたっては、医療施設において、必ず医師によるか、医師の直接の監督のもとで投与を行うこと。また、以下の点に注意すること。
- 自己投与の適用については、医師がその妥当性を慎重に検討し、十分な教育訓練を実施したのち、本剤投与による危険性と対処法について患者又はその家族が理解し、患者又はその家族が確実に投与できることを確認した上で、医師の管理指導のもとで実施すること。また、適用後、本剤による副作用が疑われる場合や自己投与の継続が困難な状況となる可能性がある場合には、直ちに自己投与を中止させ、医師の管理下で慎重に観察するなど適切な処置を行うこと。
- 自己投与を適用する場合には、使用済みの注射針及び注射器を再使用しないように患者又はその家族に注意を促し、全ての器具の安全な廃棄方法に関する指導を行うと同時に、使用済みの注射針及び注射器を廃棄する容器を提供すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 胃腸、肝胆道系及び膵臓以外に悪性腫瘍を有する患者
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。非臨床試験において、胃腸、肝胆道系及び膵臓の増殖性変化が認められている1) ,2) 。また臨床試験において、腸ポリープが認められている3) 。[2.2 参照],[2.3 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
-
9.1.2 心不全及び高血圧等の心血管疾患の既往歴のある患者
特に投与開始から数ヵ月間は体液量の状態を注意深く観察すること。吸収水分量の増加により、うっ血性心不全のリスクが高まるおそれがある。[8.5 参照],[9.8 参照],[11.1.5 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 中等度以上の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス50mL/min未満)
投与量を0.025mg/kgにすること。腎機能の低下に応じて、血中濃度が上昇するおそれがある。[7.2 参照],[7.3 参照],[16.6.1 参照]
9.5 妊婦
9.6 授乳婦
9.7 小児等
修正月齢4ヵ月未満の患者への投与は推奨されない。修正月齢4ヵ月未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。[5.2 参照]
9.8 高齢者
電解質バランス及び体液量の状態を注意深く観察しながら慎重に投与すること。腎機能や心機能が低下していることがあり、脱水による腎機能障害、体液量の過剰によるうっ血性心不全等があらわれるおそれがある。[8.5 参照],[9.1.2 参照],[11.1.5 参照],[16.6.3 参照]
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 腸ポリープ(1.7%)
大腸ポリープ、十二指腸ポリープ等の腸ポリープがあらわれることがある。[8.1 参照]
-
11.1.2 腸閉塞、消化管ストーマの閉塞(3.0%)
結腸狭窄、小腸狭窄等の腸閉塞、消化管ストーマの閉塞があらわれることがある。
-
11.1.3 胆嚢・胆道障害(1.7%)
胆嚢炎、急性胆嚢炎、胆管炎、胆石症等の胆嚢・胆道障害があらわれることがある。[8.3 参照]
-
11.1.4 膵疾患(0.9%)
慢性膵炎、急性膵炎、膵管狭窄、膵感染等の膵疾患があらわれることがある。[8.4 参照]
-
11.1.5 体液貯留(4.3%)
体液貯留により、うっ血性心不全(0.4%)があらわれることがある。[8.5 参照],[9.1.2 参照],[9.8 参照]
11.2 その他の副作用
10%以上 |
5~10%未満 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
胃腸障害 |
腹痛 |
腹部膨満、悪心、嘔吐 |
鼓腸 |
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一般・全身障害および投与部位の状態 |
注射部位反応(注射部位紅斑、注射部位腫脹、注射部位疼痛等) |
|||
免疫系障害 |
過敏症 |
|||
感染症および寄生虫症 |
インフルエンザ様疾患 |
鼻咽頭炎、インフルエンザ |
||
傷害、中毒および処置合併症 |
消化管ストーマ合併症(ストーマサイズの増大、ストーマ乳頭サイズの増大等) |
|||
代謝および栄養障害 |
食欲減退 |
|||
神経系障害 |
頭痛 |
|||
精神障害 |
不眠症 |
|||
呼吸器、胸郭および縦隔障害 |
咳嗽 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤交付時の注意
14.2 薬剤調製時の注意
-
〈3.8mg製剤〉
- 14.2.1 バイアル中のテデュグルチド5mgを添付の溶解液0.5mL全量で用時溶解し、テデュグルチド10mg/mLの濃度として用いる。[3.1 参照],[14.2.5 参照],[14.2.6 参照]
-
〈0.95mg製剤〉
- 14.2.2 バイアル中のテデュグルチド1.25mgを添付の溶解液0.5mL全量で用時溶解し、テデュグルチド2.5mg/mLの濃度として用いる。[3.1 参照],[14.2.5 参照],[14.2.6 参照]
-
〈製剤共通〉
- 14.2.3 本剤に溶解液を加えた後、バイアルを掌に挟んで転がし、その後穏やかに1回反転させること。(激しく振とうしないこと)
- 14.2.4 調製後、濁り、微粒子、沈殿等が認められる場合には使用しないこと。
- 14.2.5 1バイアルあたり、注射液0.38mL又はそれ以上を注射用シリンジへ採取できる。注射液0.38mLはテデュグルチドの投与量として3.8mg製剤で3.8mg、0.95mg製剤で0.95mgに相当する。製剤間で注射液のテデュグルチド濃度が異なるため、用いる製剤を変更する際には注射液量に注意すること。[3.1 参照],[14.2.1 参照],[14.2.2 参照],[14.2.6 参照]
- 14.2.6 注射液をバイアルから注射用シリンジに全量採取した後、3.8mg製剤はテデュグルチド10mg/mLの濃度で、0.95mg製剤はテデュグルチド2.5mg/mLの濃度で必要な注射液量へ調整すること。[3.1 参照],[14.2.1 参照],[14.2.2 参照],[14.2.5 参照]
- 14.2.7 調製後は速やかに投与すること。本剤は保存剤を含有していないため、調製後は3時間以内に使用すること。未使用分は廃棄すること。
- 14.2.8 注射液は凍結させないこと。
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
ペプチド製剤では免疫原性を示すことが知られており、テデュグルチド投与により抗体が発現する可能性がある。海外の臨床試験では1日1回テデュグルチド0.05mg/kgを皮下投与した被験者において、投与開始3ヵ月後で3%(2/60例)、6ヵ月後で17%(13/77例)、12ヵ月後で24%(16/67例)、24ヵ月後で33%(11/33例)、30ヵ月後で48%(14/29例)に抗テデュグルチド抗体の発現が確認された。国内の臨床試験では1日1回テデュグルチド0.05mg/kgを皮下投与した被験者において、投与開始6ヵ月後で1/6例、39ヵ月後で2/5例に抗テデュグルチド抗体の発現が確認された。抗テデュグルチド抗体の発現が確認された被験者において、臨床的に問題となる安全性の所見、効果の減弱又は薬物動態への影響は認められなかった7) 。