薬効分類名経皮吸収型 エストラジオール製剤
一般的名称エストラジオール経皮吸収型製剤
エストラーナテープ0.09mg、エストラーナテープ0.18mg、エストラーナテープ0.36mg、エストラーナテープ0.72mg
えすとらーなてーぷ、えすとらーなてーぷ、えすとらーなてーぷ、えすとらーなてーぷ
ESTRANA Tapes 0.09mg, ESTRANA Tapes 0.18mg, ESTRANA Tapes 0.36mg, ESTRANA Tapes 0.72mg
製造販売元/久光製薬株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
- リファンピシン
- 抗てんかん剤
- HIV逆転写酵素阻害剤
- セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
- ステロイドホルモン
本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。
これらの薬剤等は薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を誘導することにより、本剤の代謝を促進し、血中濃度を低下させる可能性がある。
- プロテアーゼ阻害剤
本剤の血中濃度が変化するおそれがある。
これらの薬剤は薬物代謝酵素チトクロームP450(CYP3A4)を誘導又は阻害する可能性がある。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
-
〈効能共通〉
- 2.1 エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。][8.3 参照]
- 2.2 乳癌の既往歴のある患者1) [乳癌を再発させる可能性がある。][8.3 参照]
- 2.3 未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。][8.3 参照]
- 2.4 血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者[卵胞ホルモン剤は凝固因子を増加させ、血栓形成傾向を促進するとの報告がある。][11.1.2 参照]
- 2.5 動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者[15.1.4 参照],[15.1.5 参照]
- 2.6 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.7 授乳婦[9.6 参照]
- 2.8 重篤な肝障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.9 診断の確定していない異常性器出血のある患者[出血が子宮内膜癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある。][8.3 参照]
-
〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状(血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状)、閉経後骨粗鬆症、性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
- 2.10 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5.1 参照]
5. 効能又は効果に関連する注意
-
〈生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整、凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉
妊娠率や生産率の報告を踏まえると、本剤を含む卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤の併用で調節卵巣刺激の開始時期の調整又はホルモン補充周期で凍結融解胚移植を行った場合は、開始時期の調整を行わない場合又は自然排卵周期で凍結融解胚移植を行った場合と比べて、妊娠率や生産率が低下する可能性があるので、このことを患者に説明した上で、本剤の投与の要否は、患者毎に治療上の必要性及び危険性を考慮して慎重に判断すること。[15.1.10 参照],[15.1.11 参照]
6. 用法及び用量
-
〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状(血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状)、閉経後骨粗鬆症〉
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。
-
〈性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症〉
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgから開始する。下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替え、症状に応じ増減する。小児では、エストラジオールとして0.09mgから開始する。下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。その後、エストラジオールとして0.18mg、エストラジオールとして0.36mg、エストラジオールとして0.72mgへ段階的に増量する。
-
〈生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
通常、エストラジオールとして0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、21~28日間、2日毎に貼り替え、投与期間の後半に黄体ホルモン剤を併用する。
-
〈凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉
通常、エストラジオールとして0.72~5.76mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替え、子宮内膜の十分な肥厚が得られた時点で、黄体ホルモン剤の併用を開始して、妊娠8週まで本剤の投与を継続する。
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎があらわれることがあるので、患者に対しては、異常が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。[9.1.7 参照],[11.1.2 参照]
-
〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状(血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状)、閉経後骨粗鬆症、性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症〉
- 8.2 外国において、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の使用にあたっては、患者に対し本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期使用を行わないこと。[15.1.3 参照]
- 8.3 使用前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診並びに婦人科検診(子宮を有する患者においては子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、使用開始後は定期的に血圧、乳房検診並びに婦人科検診を行うこと。[2.1 参照],[2.2 参照],[2.3 参照],[2.9 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.2.1 参照]
- 〈凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 子宮筋腫のある患者
子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。[8.3 参照]
-
9.1.2 子宮内膜症のある患者
症状が増悪するおそれがある。[8.3 参照]
-
9.1.3 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者
症状を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]
-
9.1.4 高血圧、心疾患のある患者、又はその既往歴のある患者
卵胞ホルモン剤の過量投与では体液貯留をきたし、これらの疾患を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]
-
9.1.5 糖尿病患者
十分管理を行いながら使用すること。耐糖能を低下させるおそれがある。
-
9.1.6 片頭痛、てんかんのある患者
観察を十分に行うこと。症状を悪化させることがある。
-
9.1.7 術前又は長期臥床状態の患者
血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。[8.1 参照],[11.1.2 参照]
-
9.1.8 全身性エリテマトーデスの患者
症状を悪化させるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 腎疾患のある患者、又はその既往歴のある患者
卵胞ホルモン剤の過量投与では体液貯留をきたし、腎疾患を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
使用しないこと。代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。[2.8 参照]
-
9.3.2 肝障害のある患者(重篤な肝障害のある患者を除く)
定期的に肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。肝障害を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
-
〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状(血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状)、閉経後骨粗鬆症、性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
- 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用しないこと。[2.10 参照]
-
〈効能共通〉
- 9.5.2 卵胞ホルモン剤であるジエチルスチルベストロールを妊娠動物(マウス)あるいは妊婦に投与したとき、出生児に生殖器系臓器の異常が報告されている。エストラジオールのヒトにおける催奇形性の報告はないが、妊娠動物(ラット)への投与によって児の生殖器系臓器に異常が起こることが報告されている。ヒトにおいて、妊娠中の女性ホルモン剤(経口避妊薬等)投与によって児の先天性異常(先天性心臓奇形及び四肢欠損症)のリスク増加の報告がある。
- 9.5.3 卵胞ホルモン剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、児の成長後、膣上皮及び子宮内膜の癌性変化を示唆する結果が報告されている。また新生児(マウス)に投与した場合、児の成長後膣上皮の癌性変化を認めたとの報告がある。
9.6 授乳婦
使用しないこと。ヒトにおいて、母乳中への移行が報告されている。また、動物実験(マウス)で新生児に卵胞ホルモン剤を投与した場合、児の成長後膣上皮の癌性変化を認めたとの報告がある。[2.7 参照]
9.7 小児等
思春期前の小児に対し卵胞ホルモン剤を長期間にわたり、大量に反復投与した場合は、骨端閉鎖が起こり低身長となるおそれがある。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に使用すること。一般に、生理機能が低下している。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
-
11.1.2 静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎(いずれも頻度不明)
下肢の疼痛・浮腫、胸痛、突然の息切れ、急性視力障害等の初期症状が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。[2.4 参照],[8.1 参照],[9.1.7 参照]
11.2 その他の副作用
5%以上 |
0.1~5%未満 |
0.1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
皮膚 |
一次刺激性の接触皮膚炎(紅斑、そう痒等) |
かぶれ、水疱、色素沈着 |
||
生殖器 |
不正出血、消退出血 |
帯下、外陰部腫脹感、外陰部そう痒感、子宮内膜増殖 |
||
乳房 |
乳房緊満感 |
乳房痛、乳頭痛、乳腺症 |
||
精神神経系 |
頭痛、眠気、めまい |
不眠 |
片頭痛 |
|
循環器 |
動悸 |
胸部不快感、血圧上昇 |
静脈瘤の悪化、血栓症 |
|
消化器 |
嘔吐、嘔気、下痢、腹部膨満感、便秘、心窩部痛 |
|||
電解質代謝 |
浮腫 |
体液貯留 |
||
過敏症 |
全身のそう痒、発疹、顔面そう痒、顔面紅斑 |
じん麻疹 |
アレルギー性接触皮膚炎 |
|
肝臓 |
肝機能障害(AST、ALT、Al-P、LDH上昇等) |
胆石症、胆嚢疾患、胆汁うっ滞性黄疸 |
||
その他 |
腹痛、下腹部痛、関節痛、腰痛、耳鳴、体重の増加、背部痛、けん怠感、トリグリセライド上昇、フィブリノーゲン増加 |
体重の減少、発熱 |
下肢痛、ポルフィリン症の悪化、喘息の悪化、耳硬化症 |
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
-
15.1.1 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状、閉経後骨粗鬆症に対する本剤の投与方法としては、連続投与法あるいは周期的投与法(3週間連続貼付し、1週間休薬するなど)がある。
[参考]黄体ホルモン剤の併用投与については、以下の方法がある。
-
(1) 国内臨床試験での投与方法
- 下記の投与方法にて、本剤0.72mgの更年期障害及び卵巣欠落症状に対する有効性・安全性が認められている。
○長期投与(6カ月以上)
本剤0.72mgを2日毎に貼り替え3週間連続貼付し、1週間休薬。本剤0.72mg貼付期間の後半12日間は黄体ホルモン剤を併用。黄体ホルモン剤は原則として酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)5mg/日を投与。
- 下記の投与方法にて、本剤0.72mgの閉経後骨粗鬆症に対する有効性・安全性が認められている。
○本剤0.72mgを2日毎に貼り替え休薬期間を入れずに連続貼付し、4週間の前半12日間に黄体ホルモン剤を併用。黄体ホルモン剤は原則として酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)5mg/日を投与。

- 下記の投与方法にて、本剤0.72mgの更年期障害及び卵巣欠落症状に対する有効性・安全性が認められている。
-
(2) その他の投与方法
上記臨床試験で使用された投与方法の他、下記の投与方法がある。
○卵胞ホルモン剤・黄体ホルモン剤連続投与法
卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を連続して投与する方法。
-
(1) 国内臨床試験での投与方法
-
15.1.2 ホルモン補充療法(HRT)と子宮内膜癌の危険性
卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く、この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1~5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)、黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている2) 。
-
15.1.3 HRTと乳癌の危険性
HRTと乳癌発生との因果関係については明らかではないが、次のような報告がある。
- (1) 米国における閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(Women's Health Initiative(WHI)試験)の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.24)との報告がある3) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.80)との報告がある4) 。[8.2 参照]
- (2) 英国における疫学調査(Million Women Study(MWS))の結果、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用している女性では、乳癌になる危険性が対照群と比較して有意に高くなり(2.00倍)、この危険性は、併用期間が長期になるに従って高くなる(1年未満:1.45倍、1~4年:1.74倍、5~9年:2.17倍、10年以上:2.31倍)との報告がある5) 。[8.2 参照]
- (3) **閉経後女性を対象とした大規模な疫学調査のメタアナリシスの結果、閉経期ホルモン補充療法(MHT)として卵胞ホルモン剤を単独投与又は卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用した女性は、乳癌になる危険性がMHTの期間とともに高くなり(調整リスク比[95%信頼区間]は1~4年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:1.60[1.52-1.69]、卵胞ホルモン剤単独:1.17[1.10-1.26]、5~14年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:2.08[2.02-2.15]、卵胞ホルモン剤単独:1.33[1.28-1.37])、MHT非使用者に対する調整リスク比はMHT過去使用者よりMHT現使用者の方が高かった。また、MHT過去使用者において、投与中止後も過去の投与期間に依存して乳癌になる危険性が10年以上持続する場合があるとの報告がある6) 。[8.2 参照]
-
15.1.4 HRTと冠動脈性心疾患の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある7) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある8) 。[2.5 参照]
-
15.1.5 HRTと脳卒中の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある9) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある10) 。[2.5 参照]
-
15.1.6 HRTと認知症の危険性
米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study(WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある11) ,12) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある13) ,14) 。
- 15.1.7 HRTと卵巣癌の危険性
-
15.1.8 HRTと胆嚢疾患の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある19) 。
- 15.1.9 卵胞ホルモン剤の長期投与により、ヒトで肝腫瘍が発生したとの報告がある。
- 15.1.10 調節卵巣刺激の前周期に低用量卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤を投与した場合の生産率及び継続妊娠率は、投与しなかった場合と比較して低かったとの報告がある20) 。[5 参照]
- 15.1.11 ホルモン補充周期での凍結融解胚移植は自然排卵周期での凍結融解胚移植と比較して妊娠率及び生産率が低く、流産率が高かったとの報告がある21) 。[5 参照]
15.2 非臨床試験に基づく情報
実験動物に卵胞ホルモン剤を皮下投与(埋め込み投与を含む)したとき、マウスにおけるリンパ系腫瘍、ラットの下垂体腺腫及びハムスターにおいては腎腫瘍の発生が報告されている。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
-
〈効能共通〉
- 2.1 エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。][8.3 参照]
- 2.2 乳癌の既往歴のある患者1) [乳癌を再発させる可能性がある。][8.3 参照]
- 2.3 未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合がある。][8.3 参照]
- 2.4 血栓性静脈炎や肺塞栓症のある患者、又はその既往歴のある患者[卵胞ホルモン剤は凝固因子を増加させ、血栓形成傾向を促進するとの報告がある。][11.1.2 参照]
- 2.5 動脈性の血栓塞栓疾患(例えば、冠動脈性心疾患、脳卒中)又はその既往歴のある患者[15.1.4 参照],[15.1.5 参照]
- 2.6 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.7 授乳婦[9.6 参照]
- 2.8 重篤な肝障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.9 診断の確定していない異常性器出血のある患者[出血が子宮内膜癌による場合は、癌の悪化あるいは顕性化を促すことがある。][8.3 参照]
-
〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状(血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状)、閉経後骨粗鬆症、性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
- 2.10 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5.1 参照]
5. 効能又は効果に関連する注意
-
〈生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整、凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉
妊娠率や生産率の報告を踏まえると、本剤を含む卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤の併用で調節卵巣刺激の開始時期の調整又はホルモン補充周期で凍結融解胚移植を行った場合は、開始時期の調整を行わない場合又は自然排卵周期で凍結融解胚移植を行った場合と比べて、妊娠率や生産率が低下する可能性があるので、このことを患者に説明した上で、本剤の投与の要否は、患者毎に治療上の必要性及び危険性を考慮して慎重に判断すること。[15.1.10 参照],[15.1.11 参照]
6. 用法及び用量
-
〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状(血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状)、閉経後骨粗鬆症〉
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。
-
〈性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症〉
通常、成人に対しエストラジオールとして0.72mgから開始する。下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替え、症状に応じ増減する。小児では、エストラジオールとして0.09mgから開始する。下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替える。その後、エストラジオールとして0.18mg、エストラジオールとして0.36mg、エストラジオールとして0.72mgへ段階的に増量する。
-
〈生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
通常、エストラジオールとして0.72mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、21~28日間、2日毎に貼り替え、投与期間の後半に黄体ホルモン剤を併用する。
-
〈凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期〉
通常、エストラジオールとして0.72~5.76mgを下腹部、臀部のいずれかに貼付し、2日毎に貼り替え、子宮内膜の十分な肥厚が得られた時点で、黄体ホルモン剤の併用を開始して、妊娠8週まで本剤の投与を継続する。
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎があらわれることがあるので、患者に対しては、異常が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。[9.1.7 参照],[11.1.2 参照]
-
〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状(血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状)、閉経後骨粗鬆症、性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症〉
- 8.2 外国において、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では、乳癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなり、その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告があるので、本剤の使用にあたっては、患者に対し本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明を行うとともに必要最小限の使用にとどめ、漫然と長期使用を行わないこと。[15.1.3 参照]
- 8.3 使用前に病歴、家族素因等の問診、乳房検診並びに婦人科検診(子宮を有する患者においては子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む)を行い、使用開始後は定期的に血圧、乳房検診並びに婦人科検診を行うこと。[2.1 参照],[2.2 参照],[2.3 参照],[2.9 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.2.1 参照]
- 〈凍結融解胚移植におけるホルモン補充周期、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 子宮筋腫のある患者
子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。[8.3 参照]
-
9.1.2 子宮内膜症のある患者
症状が増悪するおそれがある。[8.3 参照]
-
9.1.3 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者
症状を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]
-
9.1.4 高血圧、心疾患のある患者、又はその既往歴のある患者
卵胞ホルモン剤の過量投与では体液貯留をきたし、これらの疾患を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]
-
9.1.5 糖尿病患者
十分管理を行いながら使用すること。耐糖能を低下させるおそれがある。
-
9.1.6 片頭痛、てんかんのある患者
観察を十分に行うこと。症状を悪化させることがある。
-
9.1.7 術前又は長期臥床状態の患者
血液凝固能が亢進され、心血管系の副作用の危険性が高くなることがある。[8.1 参照],[11.1.2 参照]
-
9.1.8 全身性エリテマトーデスの患者
症状を悪化させるおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 腎疾患のある患者、又はその既往歴のある患者
卵胞ホルモン剤の過量投与では体液貯留をきたし、腎疾患を悪化させるおそれがある。[8.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
使用しないこと。代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。[2.8 参照]
-
9.3.2 肝障害のある患者(重篤な肝障害のある患者を除く)
定期的に肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。肝障害を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
-
〈更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状(血管運動神経症状(Hot flush及び発汗)、泌尿生殖器の萎縮症状)、閉経後骨粗鬆症、性腺機能低下症、性腺摘出又は原発性卵巣不全による低エストロゲン症、生殖補助医療における調節卵巣刺激の開始時期の調整〉
- 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用しないこと。[2.10 参照]
-
〈効能共通〉
- 9.5.2 卵胞ホルモン剤であるジエチルスチルベストロールを妊娠動物(マウス)あるいは妊婦に投与したとき、出生児に生殖器系臓器の異常が報告されている。エストラジオールのヒトにおける催奇形性の報告はないが、妊娠動物(ラット)への投与によって児の生殖器系臓器に異常が起こることが報告されている。ヒトにおいて、妊娠中の女性ホルモン剤(経口避妊薬等)投与によって児の先天性異常(先天性心臓奇形及び四肢欠損症)のリスク増加の報告がある。
- 9.5.3 卵胞ホルモン剤を妊娠動物(マウス)に投与した場合、児の成長後、膣上皮及び子宮内膜の癌性変化を示唆する結果が報告されている。また新生児(マウス)に投与した場合、児の成長後膣上皮の癌性変化を認めたとの報告がある。
9.6 授乳婦
使用しないこと。ヒトにおいて、母乳中への移行が報告されている。また、動物実験(マウス)で新生児に卵胞ホルモン剤を投与した場合、児の成長後膣上皮の癌性変化を認めたとの報告がある。[2.7 参照]
9.7 小児等
思春期前の小児に対し卵胞ホルモン剤を長期間にわたり、大量に反復投与した場合は、骨端閉鎖が起こり低身長となるおそれがある。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に使用すること。一般に、生理機能が低下している。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 アナフィラキシー(頻度不明)
-
11.1.2 静脈血栓塞栓症、血栓性静脈炎(いずれも頻度不明)
下肢の疼痛・浮腫、胸痛、突然の息切れ、急性視力障害等の初期症状が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。[2.4 参照],[8.1 参照],[9.1.7 参照]
11.2 その他の副作用
5%以上 |
0.1~5%未満 |
0.1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
皮膚 |
一次刺激性の接触皮膚炎(紅斑、そう痒等) |
かぶれ、水疱、色素沈着 |
||
生殖器 |
不正出血、消退出血 |
帯下、外陰部腫脹感、外陰部そう痒感、子宮内膜増殖 |
||
乳房 |
乳房緊満感 |
乳房痛、乳頭痛、乳腺症 |
||
精神神経系 |
頭痛、眠気、めまい |
不眠 |
片頭痛 |
|
循環器 |
動悸 |
胸部不快感、血圧上昇 |
静脈瘤の悪化、血栓症 |
|
消化器 |
嘔吐、嘔気、下痢、腹部膨満感、便秘、心窩部痛 |
|||
電解質代謝 |
浮腫 |
体液貯留 |
||
過敏症 |
全身のそう痒、発疹、顔面そう痒、顔面紅斑 |
じん麻疹 |
アレルギー性接触皮膚炎 |
|
肝臓 |
肝機能障害(AST、ALT、Al-P、LDH上昇等) |
胆石症、胆嚢疾患、胆汁うっ滞性黄疸 |
||
その他 |
腹痛、下腹部痛、関節痛、腰痛、耳鳴、体重の増加、背部痛、けん怠感、トリグリセライド上昇、フィブリノーゲン増加 |
体重の減少、発熱 |
下肢痛、ポルフィリン症の悪化、喘息の悪化、耳硬化症 |
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
-
15.1.1 更年期障害及び卵巣欠落症状に伴う症状、閉経後骨粗鬆症に対する本剤の投与方法としては、連続投与法あるいは周期的投与法(3週間連続貼付し、1週間休薬するなど)がある。
[参考]黄体ホルモン剤の併用投与については、以下の方法がある。
-
(1) 国内臨床試験での投与方法
- 下記の投与方法にて、本剤0.72mgの更年期障害及び卵巣欠落症状に対する有効性・安全性が認められている。
○長期投与(6カ月以上)
本剤0.72mgを2日毎に貼り替え3週間連続貼付し、1週間休薬。本剤0.72mg貼付期間の後半12日間は黄体ホルモン剤を併用。黄体ホルモン剤は原則として酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)5mg/日を投与。
- 下記の投与方法にて、本剤0.72mgの閉経後骨粗鬆症に対する有効性・安全性が認められている。
○本剤0.72mgを2日毎に貼り替え休薬期間を入れずに連続貼付し、4週間の前半12日間に黄体ホルモン剤を併用。黄体ホルモン剤は原則として酢酸メドロキシプロゲステロン(MPA)5mg/日を投与。

- 下記の投与方法にて、本剤0.72mgの更年期障害及び卵巣欠落症状に対する有効性・安全性が認められている。
-
(2) その他の投与方法
上記臨床試験で使用された投与方法の他、下記の投与方法がある。
○卵胞ホルモン剤・黄体ホルモン剤連続投与法
卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を連続して投与する方法。
-
(1) 国内臨床試験での投与方法
-
15.1.2 ホルモン補充療法(HRT)と子宮内膜癌の危険性
卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以降の女性では、子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く、この危険性は、使用期間に相関して上昇し(1~5年間で2.8倍、10年以上で9.5倍)、黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群の女性と比較して0.8倍)との疫学調査の結果が報告されている2) 。
-
15.1.3 HRTと乳癌の危険性
HRTと乳癌発生との因果関係については明らかではないが、次のような報告がある。
- (1) 米国における閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(Women's Health Initiative(WHI)試験)の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.24)との報告がある3) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、乳癌になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.80)との報告がある4) 。[8.2 参照]
- (2) 英国における疫学調査(Million Women Study(MWS))の結果、卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用している女性では、乳癌になる危険性が対照群と比較して有意に高くなり(2.00倍)、この危険性は、併用期間が長期になるに従って高くなる(1年未満:1.45倍、1~4年:1.74倍、5~9年:2.17倍、10年以上:2.31倍)との報告がある5) 。[8.2 参照]
- (3) **閉経後女性を対象とした大規模な疫学調査のメタアナリシスの結果、閉経期ホルモン補充療法(MHT)として卵胞ホルモン剤を単独投与又は卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を併用した女性は、乳癌になる危険性がMHTの期間とともに高くなり(調整リスク比[95%信頼区間]は1~4年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:1.60[1.52-1.69]、卵胞ホルモン剤単独:1.17[1.10-1.26]、5~14年間の卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤併用:2.08[2.02-2.15]、卵胞ホルモン剤単独:1.33[1.28-1.37])、MHT非使用者に対する調整リスク比はMHT過去使用者よりMHT現使用者の方が高かった。また、MHT過去使用者において、投与中止後も過去の投与期間に依存して乳癌になる危険性が10年以上持続する場合があるとの報告がある6) 。[8.2 参照]
-
15.1.4 HRTと冠動脈性心疾患の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して高い傾向にあり、特に服用開始1年後では有意に高くなる(ハザード比:1.81)との報告がある7) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、冠動脈性心疾患の危険性がプラセボ投与群と比較して有意差はない(ハザード比:0.91)との報告がある8) 。[2.5 参照]
-
15.1.5 HRTと脳卒中の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.31)との報告がある9) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、脳卒中(主として脳梗塞)の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.37)との報告がある10) 。[2.5 参照]
-
15.1.6 HRTと認知症の危険性
米国における65歳以上の閉経後女性を対象とした無作為化臨床試験(WHI Memory Study(WHIMS))の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:2.05)との報告がある11) ,12) 。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、アルツハイマーを含む認知症の危険性がプラセボ投与群と比較して有意ではないが、高い傾向がみられた(ハザード比:1.49)との報告がある13) ,14) 。
- 15.1.7 HRTと卵巣癌の危険性
-
15.1.8 HRTと胆嚢疾患の危険性
米国におけるWHI試験の結果、結合型エストロゲン・黄体ホルモン配合剤投与群において、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.59)との報告がある。並行して行われた子宮摘出者に対する試験の結果、結合型エストロゲン単独投与群では、胆嚢疾患になる危険性がプラセボ投与群と比較して有意に高くなる(ハザード比:1.67)との報告がある19) 。
- 15.1.9 卵胞ホルモン剤の長期投与により、ヒトで肝腫瘍が発生したとの報告がある。
- 15.1.10 調節卵巣刺激の前周期に低用量卵胞ホルモン・黄体ホルモン配合剤を投与した場合の生産率及び継続妊娠率は、投与しなかった場合と比較して低かったとの報告がある20) 。[5 参照]
- 15.1.11 ホルモン補充周期での凍結融解胚移植は自然排卵周期での凍結融解胚移植と比較して妊娠率及び生産率が低く、流産率が高かったとの報告がある21) 。[5 参照]
15.2 非臨床試験に基づく情報
実験動物に卵胞ホルモン剤を皮下投与(埋め込み投与を含む)したとき、マウスにおけるリンパ系腫瘍、ラットの下垂体腺腫及びハムスターにおいては腎腫瘍の発生が報告されている。