薬効分類名合成副腎皮質ホルモン剤
一般的名称プレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
水溶性プレドニン10mg、水溶性プレドニン20mg、水溶性プレドニン50mg
すいようせいぷれどにん10mg、すいようせいぷれどにん20mg、すいようせいぷれどにん50mg
PREDONINE for Injection 10mg, PREDONINE for Injection 20mg, PREDONINE for Injection 50mg
製造販売元/シオノギファーマ株式会社、販売元/塩野義製薬株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
- バルビツール酸誘導体
- フェニトイン
- リファンピシン
本剤の作用が減弱することが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
バルビツール酸誘導体、フェニトイン、リファンピシンはCYPを誘導し、本剤の代謝が促進される。
- サリチル酸誘導体
併用時に本剤を減量すると、サリチル酸中毒を起こすことが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤はサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が低下する。
- 抗凝血剤
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は血液凝固促進作用がある。
- 糖尿病用薬
- インスリン製剤等
糖尿病用薬、インスリン製剤等の効果を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を抑制する。
- 利尿剤(カリウム保持性利尿剤を除く)
低カリウム血症があらわれることがあるので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。
- 活性型ビタミンD3製剤
高カルシウム尿症、尿路結石があらわれることがあるので、併用する場合には、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。また、用量に注意すること。
機序は不明である。
- シクロスポリン
他の副腎皮質ホルモン剤の大量投与で、シクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。
副腎皮質ホルモン剤はシクロスポリンの代謝を抑制する。
- 非脱分極性筋弛緩剤
筋弛緩作用が減弱又は増強するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。
機序は不明である。
- キノロン系抗菌剤
腱障害のリスクを増加させるとの報告がある。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。
機序は不明である。
- CYP3A4阻害剤
本剤の血中濃度を上昇させる可能性があるので、併用する場合には用量に注意すること。
CYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 感染症のある関節腔内、滑液嚢内、腱鞘内又は腱周囲[免疫機能抑制作用により、感染症が増悪することがある。]
- 2.3 動揺関節の関節腔内[関節症状が増悪することがある。]
- 2.4 デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者[10.1 参照]
4. 効能・効果
- ☆印の付されている投与法は以下のような条件でのみ使用できる(その事由がなくなった場合は、速やかに他の投与法に切り替えること)
- (1)静脈内注射及び点滴静脈内注射:経口投与不能時、緊急時及び筋肉内注射不適時
-
(2)筋肉内注射:経口投与不能時
効能・効果
静脈内
注射点滴
静脈内注射筋肉内
注射その他の用法
1. 内科・小児科領域
(1) 内分泌疾患
慢性副腎皮質機能不全(原発性、続発性、下垂体性、医原性)
○
急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ)
○
○
○
副腎性器症候群、亜急性甲状腺炎、甲状腺疾患に伴う悪性眼球突出症、ACTH単独欠損症
○☆
甲状腺中毒症〔甲状腺(中毒性)クリーゼ〕
○
○
○☆
(2) リウマチ疾患
関節リウマチ、若年性関節リウマチ(スチル病を含む)
○
関節腔内注射
リウマチ熱(リウマチ性心炎を含む)
○☆
○☆
○
リウマチ性多発筋痛
○
(3) 膠原病
エリテマトーデス(全身性及び慢性円板状)、全身性血管炎(高安動脈炎、結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症を含む)、多発性筋炎(皮膚筋炎)
○☆
○☆
○
強皮症
○☆
(4) 川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)
○
(5) 腎疾患
ネフローゼ及びネフローゼ症候群
○☆
○☆
○☆
(6) 心疾患
うっ血性心不全
○☆
○☆
○☆
(7) アレルギー性疾患
気管支喘息(但し、筋肉内注射は他の投与法では不適当な場合に限る)
○
○
○
ネブライザー
喘息性気管支炎(小児喘息性気管支炎を含む)
○☆
ネブライザー
喘息発作重積状態、アナフィラキシーショック
○
○
薬剤その他の化学物質によるアレルギー・中毒(薬疹、中毒疹を含む)
○☆
○☆
○☆
血清病
○
○
○☆
(8) 重症感染症
重症感染症(化学療法と併用する)
○
○
○☆
(9) 血液疾患
溶血性貧血(免疫性又は免疫性機序の疑われるもの)、白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病)(皮膚白血病を含む)、顆粒球減少症(本態性、続発性)、紫斑病(血小板減少性及び血小板非減少性)、再生不良性貧血、凝固因子の障害による出血性素因
○
○
○☆
白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病)(皮膚白血病を含む)のうち髄膜白血病
脊髄腔内注入
(10) 消化器疾患
限局性腸炎、潰瘍性大腸炎
○☆
○☆
○☆
注腸
(11) 重症消耗性疾患
重症消耗性疾患の全身状態の改善(癌末期、スプルーを含む)
○☆
○☆
○☆
(12) 肝疾患
劇症肝炎(臨床的に重症とみなされるものを含む)
○
○
○☆
胆汁うっ滯型急性肝炎
○☆
○☆
肝硬変(活動型、難治性腹水を伴うもの、胆汁うっ滯を伴うもの)
○☆
(13) 肺疾患
びまん性間質性肺炎(肺線維症)(放射線肺臓炎を含む)
○☆
○☆
ネブライザー
(14) 結核性疾患(抗結核剤と併用する)
結核性髄膜炎
脊髄腔内注入
結核性胸膜炎
胸腔内注入
(15) 神経疾患
脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)(但し、一次性脳炎の場合は頭蓋内圧亢進症状がみられ、かつ他剤で効果が不十分なときに短期間用いること)、重症筋無力症
○
○
○☆
脊髄腔内注入
多発性硬化症(視束脊髄炎を含む)
○
○
○
脊髄腔内注入
末梢神経炎(ギランバレー症候群を含む)
○☆
○☆
○☆
脊髄腔内注入
小舞踏病、顔面神経麻痺、脊髄蜘網膜炎
○☆
(16) 悪性腫瘍
悪性リンパ腫(リンパ肉腫症、細網肉腫症、ホジキン病、皮膚細網症、菌状息肉症)及び類似疾患(近縁疾患)
○
○
○☆
脊髄腔内注入
好酸性肉芽腫
○
○
○☆
乳癌の再発転移
○☆
(17) その他の内科的疾患
特発性低血糖症
○
○
○☆
原因不明の発熱
○☆
2. 外科領域
副腎摘除
○
○
○
臓器・組織移植、副腎皮質機能不全患者に対する外科的侵襲、蛇毒・昆虫毒(重症の虫さされを含む)
○☆
侵襲後肺水腫
○
ネブライザー
外科的ショック及び外科的ショック様状態、脳浮腫、輸血による副作用、気管支痙攣(術中)
○
3. 整形外科領域
強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎)
○
強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎)に伴う四肢関節炎、変形性関節症(炎症症状がはっきり認められる場合)、非感染性慢性関節炎、痛風性関節炎
関節腔内注射
関節周囲炎(非感染性のものに限る)、腱周囲炎(非感染性のものに限る)
軟組織内注射
腱鞘内注射
滑液嚢内注入
腱炎(非感染性のものに限る)
軟組織内注射
腱鞘内注射
腱鞘炎(非感染性のものに限る)
腱鞘内注射
滑液包炎(非感染性のものに限る)
滑液嚢内注入
脊髄浮腫
○
4. 産婦人科領域
卵管閉塞症(不妊症)に対する通水療法
卵管腔内注入
卵管整形術後の癒着防止
○☆
卵管腔内注入
副腎皮質機能障害による排卵障害
○☆
5. 泌尿器科領域
前立腺癌(他の療法が無効な場合)
○☆
陰茎硬結
○☆
局所皮内注射
6. 皮膚科領域
6. 用法・用量
-
〈静脈内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回10~50mgを3~6時間ごとに静脈内注射する。
川崎病の急性期に用いる場合、通常、プレドニゾロンとして1日2mg/kg(最大60mg)を3回に分割静脈内注射する。
-
〈点滴静脈内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回20~100mgを1日1~2回点滴静脈内注射する。
-
〈筋肉内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回10~50mgを3~6時間ごとに筋肉内注射する。
-
〈関節腔内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを関節腔内注射する。原則として投与間隔を2週間以上とすること。
-
〈軟組織内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを軟組織内注射する。原則として投与間隔を2週間以上とすること。
-
〈腱鞘内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを腱鞘内注射する。原則として投与間隔を2週間以上とすること。
-
〈滑液嚢内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを滑液嚢内注入する。原則として投与間隔を2週間以上とすること。
-
〈脊髄腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回5mgを週2~3回脊髄腔内注入する。
-
〈胸腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回5~25mgを週1~2回胸腔内注入する。
-
〈局所皮内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回0.1~0.4mgずつ4mgまでを週1回局所皮内注射する。
-
〈卵管腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして2~5mgを卵管腔内注入する。
-
〈注腸〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして2~30mgを直腸内注入する。
-
〈結膜下注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2.5~10mgを結膜下注射する。その際の液量は0.2~0.5mLとする。
-
〈球後注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回5~20mgを球後注射する。その際の液量は0.5~1.0mLとする。
-
〈点眼〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回1.2~5mg/mL溶液1~2滴を1日3~8回点眼する。
-
〈ネブライザー〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回ネブライザーで投与する。
-
〈鼻腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回鼻腔内注入する。
-
〈副鼻腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回副鼻腔内注入する。
-
〈鼻甲介内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを鼻甲介内注射する。
-
〈鼻茸内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを鼻茸内注射する。
-
〈喉頭・気管注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回喉頭あるいは気管注入する。
-
〈中耳腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回中耳腔内注入する。
-
〈耳管内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回耳管内注入する。
-
〈食道注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2.5~5mgを食道注入する。
-
〈唾液腺管内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回1~2mgを唾液腺管内注入する。
なお、上記用量は年齢、症状により適宜増減する。(川崎病の急性期に用いる場合を除く)
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
-
8.1 本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化管潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては次の注意が必要である。
- 8.1.1 投与に際しては、特に適応、症状を考慮し、他の治療法によって十分に治療効果が期待できる場合には、本剤を投与しないこと。また、局所的投与で十分な場合には、局所療法を行うこと。
- 8.1.2 投与中は副作用の発現に対し、常に十分な配慮と観察を行い、また、患者をストレスから避けるようにし、事故、手術等の場合には増量するなど適切な処置を行うこと。
- 8.1.3 特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。[11.1.2 参照]
- 8.1.4 連用後、投与を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量すること。
- 8.2 本剤の長期あるいは大量投与中の患者、又は投与中止後6ヵ月以内の患者では、免疫機能が低下していることがあり、生ワクチンの接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、これらの患者には生ワクチンを接種しないこと。[11.1.2 参照]
- 8.3 連用により眼圧上昇、緑内障、後嚢白内障、中心性漿液性網脈絡膜症・多発性後極部網膜色素上皮症を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。[9.1.1 参照],[11.1.8 参照]
- 8.4 リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合に腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.12 参照]
-
8.1 本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化管潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては次の注意が必要である。
- 〈強皮症〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 以下の患者には治療上やむを得ないと判断される場合を除き投与しないこと。
-
(1) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者
免疫機能抑制作用により、症状が増悪することがある。[11.1.2 参照]
-
(2) 消化性潰瘍の患者
肉芽組織増殖抑制作用により、潰瘍治癒(組織修復)が障害されるおそれがある。[11.1.4 参照]
-
(3) 精神病の患者
大脳辺縁系の神経伝達物質に影響を与え、症状が増悪することがある。[11.1.6 参照]
-
(4) 結核性疾患の患者
免疫機能抑制作用により、症状が増悪することがある。[11.1.2 参照]
-
(5) 単純疱疹性角膜炎の患者
免疫機能抑制作用により、症状が増悪することがある。[11.1.2 参照]
-
(6) 後嚢白内障の患者
症状が増悪することがある。[8.3 参照],[11.1.8 参照]
-
(7) 緑内障の患者
眼圧の亢進により、緑内障が増悪することがある。[8.3 参照],[11.1.8 参照]
-
(8) 高血圧症の患者
電解質代謝作用により、高血圧症が増悪することがある。
-
(9) 電解質異常のある患者
電解質代謝作用により、電解質異常が増悪することがある。
-
(10) 血栓症の患者
血液凝固促進作用により、症状が増悪することがある。[11.1.9 参照]
-
(11) 最近行った内臓の手術創のある患者
創傷治癒(組織修復)が障害されることがある。
-
(12) 急性心筋梗塞を起こした患者
心破裂を起こしたとの報告がある。[11.1.10 参照]
-
(13) ウイルス性結膜・角膜疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患及び急性化膿性眼疾患の患者に対する眼科的投与
免疫機能抑制作用により、症状が増悪することがある。[11.1.2 参照]
-
(1) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者
-
9.1.2 感染症の患者(有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症を除く)
免疫機能抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]
-
9.1.3 糖尿病の患者
糖新生作用等により血糖が上昇し、糖尿病が増悪するおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.4 骨粗鬆症の患者
蛋白異化作用等により、骨粗鬆症が増悪するおそれがある。[11.1.7 参照]
-
9.1.5 甲状腺機能低下のある患者
血中半減期が延長するとの報告があり、副作用があらわれるおそれがある。
-
9.1.6 脂肪肝の患者
脂肪分解・再分布作用により、肝臓への脂肪沈着が増大し、脂肪肝が増悪するおそれがある。
-
9.1.7 脂肪塞栓症の患者
大量投与により脂肪塞栓症が起こるとの報告があり、症状が増悪するおそれがある。
-
9.1.8 重症筋無力症の患者
使用当初、一時症状が増悪するおそれがある。
-
9.1.9 B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者
B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。[11.1.2 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 腎不全の患者
薬物の排泄が遅延するため、体内蓄積による副作用があらわれるおそれがある。[16.6.1 参照]
9.5 妊婦
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することがある。
9.7 小児等
9.8 高齢者
長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 低ナトリウム血症が発現するおそれがある。
機序は不明である。
10.2 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 本剤の作用が減弱することが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
バルビツール酸誘導体、フェニトイン、リファンピシンはCYPを誘導し、本剤の代謝が促進される。
併用時に本剤を減量すると、サリチル酸中毒を起こすことが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤はサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が低下する。
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は血液凝固促進作用がある。
糖尿病用薬、インスリン製剤等の効果を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を抑制する。
低カリウム血症があらわれることがあるので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。
高カルシウム尿症、尿路結石があらわれることがあるので、併用する場合には、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。また、用量に注意すること。
機序は不明である。
本剤は尿細管でのカルシウムの再吸収阻害、骨吸収促進等により、また、活性型ビタミンD3製剤は腸管からのカルシウム吸収促進により尿中へのカルシウムの排泄を増加させる。
他の副腎皮質ホルモン剤の大量投与で、シクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。
副腎皮質ホルモン剤はシクロスポリンの代謝を抑制する。
筋弛緩作用が減弱又は増強するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。
機序は不明である。
腱障害のリスクを増加させるとの報告がある。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。
機序は不明である。
本剤の血中濃度を上昇させる可能性があるので、併用する場合には用量に注意すること。
CYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
呼吸困難、全身潮紅、血管性浮腫、蕁麻疹等の症状があらわれることがある。
-
11.1.2 誘発感染症、感染症の増悪(頻度不明)
**B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。また、進行性多巣性白質脳症(PML)が認められることがあるので、本剤の投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、適切な処置を行うこと。[8.1.3 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.9 参照]
- 11.1.3 続発性副腎皮質機能不全、糖尿病(頻度不明)
- 11.1.4 消化管潰瘍、消化管穿孔、消化管出血(頻度不明)
- 11.1.5 膵炎(頻度不明)
- 11.1.6 精神変調、うつ状態、痙攣(頻度不明)
- 11.1.7 骨粗鬆症、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死、ミオパチー(頻度不明)
-
11.1.8 緑内障、後嚢白内障、中心性漿液性網脈絡膜症、多発性後極部網膜色素上皮症(頻度不明)
連用により眼圧上昇、緑内障、後嚢白内障(症状:眼のかすみ)、中心性漿液性網脈絡膜症・多発性後極部網膜色素上皮症(症状:視力の低下、ものがゆがんで見えたり小さく見えたり、視野の中心がゆがんで見えにくくなる。中心性漿液性網脈絡膜症では限局性の網膜剥離がみられ、進行すると広範な網膜剥離を生じる多発性後極部網膜色素上皮症となる。)を来すことがある。[8.3 参照],[9.1.1 参照]
- 11.1.9 血栓症(頻度不明)
-
11.1.10 心筋梗塞、脳梗塞、動脈瘤(頻度不明)
長期投与を行う場合には、観察を十分に行うこと。[9.1.1 参照]
-
11.1.11 喘息発作の増悪(頻度不明)
薬物、食物、添加物等に過敏な喘息患者には特に注意が必要である。
-
11.1.12 腫瘍崩壊症候群(頻度不明)
リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合、腫瘍崩壊症候群があらわれることがある。異常が認められた場合には、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.4 参照]
11.2 その他の副作用
頻度不明
投与部位
関節の不安定化(関節腔内注射時) 注1) 、疼痛・腫脹・圧痛の増悪(関節腔内注射時)、局所組織の萎縮による陥没(筋肉内又は皮内注射時)
内分泌系
月経異常、クッシング症候群様症状
消化器
下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進
循環器
血圧上昇、徐脈
精神神経系
多幸症、不眠、頭痛、めまい、易刺激性
筋・骨格
筋肉痛、関節痛
脂質・蛋白質代謝
満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡
*肝臓
肝機能障害(AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇)、脂肪肝
体液・電解質
浮腫、低カリウム性アルカローシス
眼
網膜障害、眼球突出
血液
白血球増多
皮膚
ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、脂肪織炎
その他
発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減、尿路結石、創傷治癒障害、皮膚・結合組織の菲薄化・脆弱化
注1) この症状は投与直後に患部を強く動かすと起こりやすいとされているので、投与後は患者をしばらく安静にさせること。2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 感染症のある関節腔内、滑液嚢内、腱鞘内又は腱周囲[免疫機能抑制作用により、感染症が増悪することがある。]
- 2.3 動揺関節の関節腔内[関節症状が増悪することがある。]
- 2.4 デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者[10.1 参照]
4. 効能・効果
- ☆印の付されている投与法は以下のような条件でのみ使用できる(その事由がなくなった場合は、速やかに他の投与法に切り替えること)
- (1)静脈内注射及び点滴静脈内注射:経口投与不能時、緊急時及び筋肉内注射不適時
-
(2)筋肉内注射:経口投与不能時
効能・効果
静脈内
注射点滴
静脈内注射筋肉内
注射その他の用法
1. 内科・小児科領域
(1) 内分泌疾患
慢性副腎皮質機能不全(原発性、続発性、下垂体性、医原性)
○
急性副腎皮質機能不全(副腎クリーゼ)
○
○
○
副腎性器症候群、亜急性甲状腺炎、甲状腺疾患に伴う悪性眼球突出症、ACTH単独欠損症
○☆
甲状腺中毒症〔甲状腺(中毒性)クリーゼ〕
○
○
○☆
(2) リウマチ疾患
関節リウマチ、若年性関節リウマチ(スチル病を含む)
○
関節腔内注射
リウマチ熱(リウマチ性心炎を含む)
○☆
○☆
○
リウマチ性多発筋痛
○
(3) 膠原病
エリテマトーデス(全身性及び慢性円板状)、全身性血管炎(高安動脈炎、結節性多発動脈炎、顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症を含む)、多発性筋炎(皮膚筋炎)
○☆
○☆
○
強皮症
○☆
(4) 川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)
○
(5) 腎疾患
ネフローゼ及びネフローゼ症候群
○☆
○☆
○☆
(6) 心疾患
うっ血性心不全
○☆
○☆
○☆
(7) アレルギー性疾患
気管支喘息(但し、筋肉内注射は他の投与法では不適当な場合に限る)
○
○
○
ネブライザー
喘息性気管支炎(小児喘息性気管支炎を含む)
○☆
ネブライザー
喘息発作重積状態、アナフィラキシーショック
○
○
薬剤その他の化学物質によるアレルギー・中毒(薬疹、中毒疹を含む)
○☆
○☆
○☆
血清病
○
○
○☆
(8) 重症感染症
重症感染症(化学療法と併用する)
○
○
○☆
(9) 血液疾患
溶血性貧血(免疫性又は免疫性機序の疑われるもの)、白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病)(皮膚白血病を含む)、顆粒球減少症(本態性、続発性)、紫斑病(血小板減少性及び血小板非減少性)、再生不良性貧血、凝固因子の障害による出血性素因
○
○
○☆
白血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化、慢性リンパ性白血病)(皮膚白血病を含む)のうち髄膜白血病
脊髄腔内注入
(10) 消化器疾患
限局性腸炎、潰瘍性大腸炎
○☆
○☆
○☆
注腸
(11) 重症消耗性疾患
重症消耗性疾患の全身状態の改善(癌末期、スプルーを含む)
○☆
○☆
○☆
(12) 肝疾患
劇症肝炎(臨床的に重症とみなされるものを含む)
○
○
○☆
胆汁うっ滯型急性肝炎
○☆
○☆
肝硬変(活動型、難治性腹水を伴うもの、胆汁うっ滯を伴うもの)
○☆
(13) 肺疾患
びまん性間質性肺炎(肺線維症)(放射線肺臓炎を含む)
○☆
○☆
ネブライザー
(14) 結核性疾患(抗結核剤と併用する)
結核性髄膜炎
脊髄腔内注入
結核性胸膜炎
胸腔内注入
(15) 神経疾患
脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)(但し、一次性脳炎の場合は頭蓋内圧亢進症状がみられ、かつ他剤で効果が不十分なときに短期間用いること)、重症筋無力症
○
○
○☆
脊髄腔内注入
多発性硬化症(視束脊髄炎を含む)
○
○
○
脊髄腔内注入
末梢神経炎(ギランバレー症候群を含む)
○☆
○☆
○☆
脊髄腔内注入
小舞踏病、顔面神経麻痺、脊髄蜘網膜炎
○☆
(16) 悪性腫瘍
悪性リンパ腫(リンパ肉腫症、細網肉腫症、ホジキン病、皮膚細網症、菌状息肉症)及び類似疾患(近縁疾患)
○
○
○☆
脊髄腔内注入
好酸性肉芽腫
○
○
○☆
乳癌の再発転移
○☆
(17) その他の内科的疾患
特発性低血糖症
○
○
○☆
原因不明の発熱
○☆
2. 外科領域
副腎摘除
○
○
○
臓器・組織移植、副腎皮質機能不全患者に対する外科的侵襲、蛇毒・昆虫毒(重症の虫さされを含む)
○☆
侵襲後肺水腫
○
ネブライザー
外科的ショック及び外科的ショック様状態、脳浮腫、輸血による副作用、気管支痙攣(術中)
○
3. 整形外科領域
強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎)
○
強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎)に伴う四肢関節炎、変形性関節症(炎症症状がはっきり認められる場合)、非感染性慢性関節炎、痛風性関節炎
関節腔内注射
関節周囲炎(非感染性のものに限る)、腱周囲炎(非感染性のものに限る)
軟組織内注射
腱鞘内注射
滑液嚢内注入
腱炎(非感染性のものに限る)
軟組織内注射
腱鞘内注射
腱鞘炎(非感染性のものに限る)
腱鞘内注射
滑液包炎(非感染性のものに限る)
滑液嚢内注入
脊髄浮腫
○
4. 産婦人科領域
卵管閉塞症(不妊症)に対する通水療法
卵管腔内注入
卵管整形術後の癒着防止
○☆
卵管腔内注入
副腎皮質機能障害による排卵障害
○☆
5. 泌尿器科領域
前立腺癌(他の療法が無効な場合)
○☆
陰茎硬結
○☆
局所皮内注射
6. 皮膚科領域
6. 用法・用量
-
〈静脈内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回10~50mgを3~6時間ごとに静脈内注射する。
川崎病の急性期に用いる場合、通常、プレドニゾロンとして1日2mg/kg(最大60mg)を3回に分割静脈内注射する。
-
〈点滴静脈内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回20~100mgを1日1~2回点滴静脈内注射する。
-
〈筋肉内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回10~50mgを3~6時間ごとに筋肉内注射する。
-
〈関節腔内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを関節腔内注射する。原則として投与間隔を2週間以上とすること。
-
〈軟組織内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを軟組織内注射する。原則として投与間隔を2週間以上とすること。
-
〈腱鞘内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを腱鞘内注射する。原則として投与間隔を2週間以上とすること。
-
〈滑液嚢内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを滑液嚢内注入する。原則として投与間隔を2週間以上とすること。
-
〈脊髄腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回5mgを週2~3回脊髄腔内注入する。
-
〈胸腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回5~25mgを週1~2回胸腔内注入する。
-
〈局所皮内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回0.1~0.4mgずつ4mgまでを週1回局所皮内注射する。
-
〈卵管腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして2~5mgを卵管腔内注入する。
-
〈注腸〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして2~30mgを直腸内注入する。
-
〈結膜下注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2.5~10mgを結膜下注射する。その際の液量は0.2~0.5mLとする。
-
〈球後注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回5~20mgを球後注射する。その際の液量は0.5~1.0mLとする。
-
〈点眼〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回1.2~5mg/mL溶液1~2滴を1日3~8回点眼する。
-
〈ネブライザー〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回ネブライザーで投与する。
-
〈鼻腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回鼻腔内注入する。
-
〈副鼻腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回副鼻腔内注入する。
-
〈鼻甲介内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを鼻甲介内注射する。
-
〈鼻茸内注射〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回4~30mgを鼻茸内注射する。
-
〈喉頭・気管注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回喉頭あるいは気管注入する。
-
〈中耳腔内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回中耳腔内注入する。
-
〈耳管内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2~10mgを1日1~3回耳管内注入する。
-
〈食道注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回2.5~5mgを食道注入する。
-
〈唾液腺管内注入〉
通常、成人にはプレドニゾロンとして1回1~2mgを唾液腺管内注入する。
なお、上記用量は年齢、症状により適宜増減する。(川崎病の急性期に用いる場合を除く)
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
-
8.1 本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化管潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては次の注意が必要である。
- 8.1.1 投与に際しては、特に適応、症状を考慮し、他の治療法によって十分に治療効果が期待できる場合には、本剤を投与しないこと。また、局所的投与で十分な場合には、局所療法を行うこと。
- 8.1.2 投与中は副作用の発現に対し、常に十分な配慮と観察を行い、また、患者をストレスから避けるようにし、事故、手術等の場合には増量するなど適切な処置を行うこと。
- 8.1.3 特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。[11.1.2 参照]
- 8.1.4 連用後、投与を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量すること。
- 8.2 本剤の長期あるいは大量投与中の患者、又は投与中止後6ヵ月以内の患者では、免疫機能が低下していることがあり、生ワクチンの接種により、ワクチン由来の感染を増強又は持続させるおそれがあるので、これらの患者には生ワクチンを接種しないこと。[11.1.2 参照]
- 8.3 連用により眼圧上昇、緑内障、後嚢白内障、中心性漿液性網脈絡膜症・多発性後極部網膜色素上皮症を来すことがあるので、定期的に検査をすることが望ましい。[9.1.1 参照],[11.1.8 参照]
- 8.4 リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合に腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.12 参照]
-
8.1 本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化管潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては次の注意が必要である。
- 〈強皮症〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 以下の患者には治療上やむを得ないと判断される場合を除き投与しないこと。
-
(1) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者
免疫機能抑制作用により、症状が増悪することがある。[11.1.2 参照]
-
(2) 消化性潰瘍の患者
肉芽組織増殖抑制作用により、潰瘍治癒(組織修復)が障害されるおそれがある。[11.1.4 参照]
-
(3) 精神病の患者
大脳辺縁系の神経伝達物質に影響を与え、症状が増悪することがある。[11.1.6 参照]
-
(4) 結核性疾患の患者
免疫機能抑制作用により、症状が増悪することがある。[11.1.2 参照]
-
(5) 単純疱疹性角膜炎の患者
免疫機能抑制作用により、症状が増悪することがある。[11.1.2 参照]
-
(6) 後嚢白内障の患者
症状が増悪することがある。[8.3 参照],[11.1.8 参照]
-
(7) 緑内障の患者
眼圧の亢進により、緑内障が増悪することがある。[8.3 参照],[11.1.8 参照]
-
(8) 高血圧症の患者
電解質代謝作用により、高血圧症が増悪することがある。
-
(9) 電解質異常のある患者
電解質代謝作用により、電解質異常が増悪することがある。
-
(10) 血栓症の患者
血液凝固促進作用により、症状が増悪することがある。[11.1.9 参照]
-
(11) 最近行った内臓の手術創のある患者
創傷治癒(組織修復)が障害されることがある。
-
(12) 急性心筋梗塞を起こした患者
心破裂を起こしたとの報告がある。[11.1.10 参照]
-
(13) ウイルス性結膜・角膜疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患及び急性化膿性眼疾患の患者に対する眼科的投与
免疫機能抑制作用により、症状が増悪することがある。[11.1.2 参照]
-
(1) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者
-
9.1.2 感染症の患者(有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症を除く)
免疫機能抑制作用により、感染症が増悪するおそれがある。[11.1.2 参照]
-
9.1.3 糖尿病の患者
糖新生作用等により血糖が上昇し、糖尿病が増悪するおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.4 骨粗鬆症の患者
蛋白異化作用等により、骨粗鬆症が増悪するおそれがある。[11.1.7 参照]
-
9.1.5 甲状腺機能低下のある患者
血中半減期が延長するとの報告があり、副作用があらわれるおそれがある。
-
9.1.6 脂肪肝の患者
脂肪分解・再分布作用により、肝臓への脂肪沈着が増大し、脂肪肝が増悪するおそれがある。
-
9.1.7 脂肪塞栓症の患者
大量投与により脂肪塞栓症が起こるとの報告があり、症状が増悪するおそれがある。
-
9.1.8 重症筋無力症の患者
使用当初、一時症状が増悪するおそれがある。
-
9.1.9 B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者
B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。なお、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。[11.1.2 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 腎不全の患者
薬物の排泄が遅延するため、体内蓄積による副作用があらわれるおそれがある。[16.6.1 参照]
9.5 妊婦
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することがある。
9.7 小児等
9.8 高齢者
長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすい。
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 低ナトリウム血症が発現するおそれがある。
機序は不明である。
10.2 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 本剤の作用が減弱することが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
バルビツール酸誘導体、フェニトイン、リファンピシンはCYPを誘導し、本剤の代謝が促進される。
併用時に本剤を減量すると、サリチル酸中毒を起こすことが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤はサリチル酸誘導体の腎排泄と肝代謝を促進し、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が低下する。
抗凝血剤の作用を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は血液凝固促進作用がある。
糖尿病用薬、インスリン製剤等の効果を減弱させることが報告されているので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を抑制する。
低カリウム血症があらわれることがあるので、併用する場合には用量に注意すること。
本剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用がある。
高カルシウム尿症、尿路結石があらわれることがあるので、併用する場合には、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。また、用量に注意すること。
機序は不明である。
本剤は尿細管でのカルシウムの再吸収阻害、骨吸収促進等により、また、活性型ビタミンD3製剤は腸管からのカルシウム吸収促進により尿中へのカルシウムの排泄を増加させる。
他の副腎皮質ホルモン剤の大量投与で、シクロスポリンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。
副腎皮質ホルモン剤はシクロスポリンの代謝を抑制する。
筋弛緩作用が減弱又は増強するとの報告があるので、併用する場合には用量に注意すること。
機序は不明である。
腱障害のリスクを増加させるとの報告がある。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。
機序は不明である。
本剤の血中濃度を上昇させる可能性があるので、併用する場合には用量に注意すること。
CYP3A4阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。11.1 重大な副作用
-
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(頻度不明)
呼吸困難、全身潮紅、血管性浮腫、蕁麻疹等の症状があらわれることがある。
-
11.1.2 誘発感染症、感染症の増悪(頻度不明)
**B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。また、進行性多巣性白質脳症(PML)が認められることがあるので、本剤の投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、適切な処置を行うこと。[8.1.3 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.9 参照]
- 11.1.3 続発性副腎皮質機能不全、糖尿病(頻度不明)
- 11.1.4 消化管潰瘍、消化管穿孔、消化管出血(頻度不明)
- 11.1.5 膵炎(頻度不明)
- 11.1.6 精神変調、うつ状態、痙攣(頻度不明)
- 11.1.7 骨粗鬆症、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死、ミオパチー(頻度不明)
-
11.1.8 緑内障、後嚢白内障、中心性漿液性網脈絡膜症、多発性後極部網膜色素上皮症(頻度不明)
連用により眼圧上昇、緑内障、後嚢白内障(症状:眼のかすみ)、中心性漿液性網脈絡膜症・多発性後極部網膜色素上皮症(症状:視力の低下、ものがゆがんで見えたり小さく見えたり、視野の中心がゆがんで見えにくくなる。中心性漿液性網脈絡膜症では限局性の網膜剥離がみられ、進行すると広範な網膜剥離を生じる多発性後極部網膜色素上皮症となる。)を来すことがある。[8.3 参照],[9.1.1 参照]
- 11.1.9 血栓症(頻度不明)
-
11.1.10 心筋梗塞、脳梗塞、動脈瘤(頻度不明)
長期投与を行う場合には、観察を十分に行うこと。[9.1.1 参照]
-
11.1.11 喘息発作の増悪(頻度不明)
薬物、食物、添加物等に過敏な喘息患者には特に注意が必要である。
-
11.1.12 腫瘍崩壊症候群(頻度不明)
リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合、腫瘍崩壊症候群があらわれることがある。異常が認められた場合には、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.4 参照]
11.2 その他の副作用
頻度不明
投与部位
関節の不安定化(関節腔内注射時) 注1) 、疼痛・腫脹・圧痛の増悪(関節腔内注射時)、局所組織の萎縮による陥没(筋肉内又は皮内注射時)
内分泌系
月経異常、クッシング症候群様症状
消化器
下痢、悪心・嘔吐、胃痛、胸やけ、腹部膨満感、口渇、食欲不振、食欲亢進
循環器
血圧上昇、徐脈
精神神経系
多幸症、不眠、頭痛、めまい、易刺激性
筋・骨格
筋肉痛、関節痛
脂質・蛋白質代謝
満月様顔貌、野牛肩、窒素負平衡
*肝臓
肝機能障害(AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、Al-P上昇)、脂肪肝
体液・電解質
浮腫、低カリウム性アルカローシス
眼
網膜障害、眼球突出
血液
白血球増多
皮膚
ざ瘡、多毛、脱毛、色素沈着、皮下溢血、紫斑、線条、そう痒、発汗異常、顔面紅斑、脂肪織炎
その他
発熱、疲労感、ステロイド腎症、体重増加、精子数及びその運動性の増減、尿路結石、創傷治癒障害、皮膚・結合組織の菲薄化・脆弱化
注1) この症状は投与直後に患部を強く動かすと起こりやすいとされているので、投与後は患者をしばらく安静にさせること。その他詳細情報
日本標準商品分類番号872456ブランドコード2456405D1027, 2456405D2023, 2456405D3020承認番号13527KUZ11297001, 13527KUZ11297002, 14100AZZ06780000販売開始年月1963-12, 1961-02, 1967-03貯法室温保存、室温保存、室温保存有効期間3年、3年、3年規制区分12, 12, 12重要な注意事項
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〈静脈内注射〉
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〈静脈内注射〉