薬効分類名肺血管拡張剤(吸入用ガス)
一般的名称一酸化窒素
アイノフロー吸入用800ppm、アイノフロー吸入用4,880ppm EVO
あいのふろーきゅうにゅうよう800ぴーぴーえむ、あいのふろーきゅうにゅうよう4,880ぴーぴーえむえぼ
INOflo for inhalation 800ppm, INOflo for inhalation 4,880ppm EVO
選任外国製造医薬品等製造販売業者/エア・ウォーター・メディカル株式会社、外国製造医薬品等特例承認取得者/マリンクロット マニュファクチュアリング エルエルシー(米国)、製造(輸入)業者/住友精化株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
低酸素性呼吸不全の治療に用いられNOを供給する薬剤
ニトロプルシドナトリウム
ニトログリセリン
スルフォンアミド
血中MetHb濃度が増加し、血液の酸素運搬能が低下する可能性がある。併用する場合、血中MetHb濃度を十分観察すること。
相加作用により血中MetHb濃度を増加させる。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
生命維持のために右-左シャントに完全に依存している心疾患を有する患者[右-左シャントの血流を減少させることにより血行動態が悪化し、致命的になるおそれがある。]
7. 用法及び用量に関連する注意
-
〈効能共通〉
- 7.1 **本剤を用いる場合は、専用の一酸化窒素ガス管理システム(アイノフロー吸入用 800ppmにあってはアイノフローDS、アイノフロー吸入用 4,880ppm EVOにあってはアイノフロー EVOLVE DS、又はそれと同等以上の性能を有する装置)を用いること。[14.1.2 参照][14.1.3 参照][14.2.3 参照][14.2.5 参照]
- 7.2 本剤の吸入濃度は、小児では20ppm、成人では40ppmを超えないこと。吸入濃度がこれらを超えると、メトヘモグロビン血症発生及び吸入二酸化窒素(NO2)濃度増加の危険性が増加する。
- 7.3 本剤の投与を急に終了又は中止すると、肺動脈圧の上昇又は酸素化の悪化がみられることがある。肺動脈圧の上昇又は酸素化の悪化は本剤に反応しない患者においてもみられることがある。
-
〈新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全の改善〉
- 7.4 本剤吸入開始時の吸入酸素濃度(FiO2)は1.0である。
- 7.5 吸入開始後4時間以降に動脈血酸素分圧(PaO2)>60mmHg又は経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)>92%になれば本剤の吸入濃度を5ppmに減量していく。
- 7.6 FiO2を減量し、FiO2=0.4~0.6でPaO2>70mmHgになるまで本剤の吸入濃度は5ppmで維持する。
- 7.7 離脱の際は、臨床的に安定していることを確認し、本剤を徐々に減量しながら慎重に終了する。終了前にはFiO2を0.1増量してもよい。[8.3 参照],[8.4 参照]
- 7.8 投与中止の際は、本剤の吸入濃度を1ppmまで徐々に減量すること。1ppm投与中、酸素化に変化がみられない場合はFiO2を0.1増量のうえ、本剤を中止し、患者の状態を十分に観察すること。酸素化が悪化する場合は本剤を5ppmで再開し、12~24時間後に本治療の中止を再考すること。
- 〈心臓手術の周術期における肺高血圧の改善〉
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 本剤は、肺高血圧の治療に十分な経験を持つ医師が使用すること。投与に際しては緊急時に十分な措置ができる医療機関で行うこと。
- 8.2 本剤の効果を最大限に発揮するため、十分な呼吸循環管理等を行うこと。
- 8.3 離脱の際には、吸気中NO濃度、吸気中NO2濃度、PaO2、血中メトヘモグロビン(MetHb)濃度等のモニタリング項目の評価を参考にすること。[7.7 参照]
-
〈新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全の改善〉
- 8.4 離脱の際には、心エコー検査による右-左シャント消失の確認等、血行動態の評価も参考にすること。[7.7 参照]
- 8.5 本剤の使用によっても酸素化の改善が認められない場合は、体外式膜型人工肺(ECMO)等の救命療法を考慮すること。
- 〈心臓手術の周術期における肺高血圧の改善〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 在胎期間34週未満の患者
脳室内出血、肺出血があらわれることがある。[17.2.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
-
〈新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全の改善〉
国内臨床試験では、出生後21日齢未満(出生後7日未満に吸入開始し、最長14日まで)の新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全について試験が行われた1) 。海外臨床試験では、出生後7日まで(生後96時間以内に開始し、最長96時間又は生後7日までのどちらか早い時期まで)の新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全について2) 、及び出生後17日齢未満(出生後72時間以内に開始し最長14日間)の新生児について3) 試験が行われた。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
-
〈心臓手術の周術期における肺高血圧の改善〉
国内臨床試験では、10歳以下の心臓手術を受ける小児患者について試験が行われた 4) 。[17.1.3 参照]
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
11.2 その他の副作用
1~10%未満 |
1%未満 |
|
|---|---|---|
一般全身障害 |
発熱 |
|
心臓・血管系障害 |
徐脈 |
不整脈 |
消化器系障害 |
胆汁うっ滞性黄疸 |
|
血液・リンパ球障害 |
白血球増加症 |
貧血 |
代謝・栄養障害 |
ビリルビン血症 |
アシドーシス |
神経系障害 |
痙攣 |
脳出血 |
呼吸器系障害 |
無気肺 |
喘息 |
皮膚・付属器官障害 |
発疹 |
|
特殊感覚障害 |
ろう |
|
泌尿・生殖器障害 |
血尿 |
腎尿細管壊死 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
- 14.1.1 本剤治療の不慮の中断を避け、適時に交換できるように本剤の容器残圧を表示し、予備の薬剤を用意しておくこと。吸引、患者の搬送及び救急蘇生法などの用手換気でも本剤を使用できるようにしておくこと。
- 14.1.2 NO2の吸入を防ぐため、使用開始時には必ず圧力調整器や一酸化窒素ガス管理システム等の中の空気を本剤で置換すること。圧力調整器や一酸化窒素ガス管理システムの使用にあたっては、それぞれの取扱説明書や添付文書を参照すること。[7.1 参照]
- 14.1.3 停電や一酸化窒素ガス管理システムの故障に備え、補助発電機による電力供給や予備の医療機器が利用できるようにしておくこと。[7.1 参照]
14.2 薬剤投与時の注意
- 14.2.1 本剤は、吸気中NO濃度、吸気中NO2濃度、PaO2、血中MetHb濃度をモニターしながら投与すること。
- 14.2.2 血中MetHb濃度は、本剤吸入開始後1時間以内に測定し、以降12時間以内は頻回に測定すること。また、24時間以降は少なくとも1日毎に測定すること。
- 14.2.3 本剤の吸入濃度は吸気回路の患者近位で測定すること。吸気中NO2濃度及び吸気中酸素濃度についても同じ場所でアラームがついたモニタリング装置を用いて測定すること。[7.1 参照]
- 14.2.4 血中MetHb濃度が2.5%を超える場合は、本剤吸入濃度の減量又は投与を中止すること。その後も改善がみられない場合には、必要に応じてビタミンC、メチレンブルー又は輸血で対処すること。
- 14.2.5 吸気中NO2濃度は、可能な限り定常状態において0.5 ppm未満を維持すること。濃度が0.5 ppmを超えた場合は、一酸化窒素ガス管理システムを点検し、原因を精査すること。可能であれば本剤又はFiO2を減量すること。[7.1 参照]
- 14.2.6 本剤使用中の医療従事者へのNO及びNO2曝露について試験が行われ、NO及びNO2 曝露は短時間かつ米国の労働安全衛生局(OSHA)等の基準値より十分に低かったと報告されているが5) 、本剤投与中室内の換気には十分に注意すること。
- 14.2.7 医療従事者が本剤に曝露すると、胸部不快感、めまい、のどの渇き、呼吸困難、頭痛があらわれることがある。
- 14.2.8 安全弁からのガス噴出の場合は、通風の良い安全な場所に容器を移動すること。
- 14.2.9 バルブの開閉は静かに行い、使用時は全開にすること。バルブを全開にして使用しない場合、本剤消費に伴い供給圧が低下し、ボンベ残量が十分であっても本剤の供給が停止することがある。
- 14.2.10 容器からガス漏れのある場合は直ちにバルブを閉じてガスの使用を中止すること。
- 14.2.11 **アイノメーター(専用の一酸化窒素ガス管理システムと赤外線通信を行う)の付近に高周波や強い磁場、強い光が入らないようにすること。アイノメーターの上に物を置かないこと。これらの対策をしないと、一酸化窒素ガス管理システムとの通信障害が起きる恐れがある。使用前及び容器交換時に通信障害がある場合、一酸化窒素ガス管理システムによる当該容器からの本剤の投与は開始されず、また本剤投与中に通信が 1 時間以上途絶えると本剤の投与が中断される。
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
生後4週から18歳までの特発性肺動脈性肺高血圧症、心筋症、先天性心疾患の患者を対象とした海外臨床試験において、左心不全の既往のある患者では、肺水腫等を伴う心不全が発症するおそれがあると報告されている6) 。
15.2 非臨床試験に基づく情報
- 15.2.1 ウサギを対象とした試験で、出血時間の延長が報告されている7) ,8) ,9) 。ヒト成人を対象とした試験では一貫したデータが得られておらず10) ,11) 、新生児遷延性肺高血圧症におけるプラセボ対照二重盲検比較試験では、出血性合併症が増加することはなかった 2) ,3) 。
- 15.2.2 細菌を用いた復帰突然変異試験では、5,000ppmで有意な復帰変異体数の増加がみられ 12) 、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いた染色体異常試験では1,650ppm以上で染色体異常誘発性(構造的染色体異常)を示した13) 。また、マウスリンフォーマTK試験では、4.23mM(2,062ppm)以上で濃度依存性のある突然変異頻度の増加がみられた14) 。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
生命維持のために右-左シャントに完全に依存している心疾患を有する患者[右-左シャントの血流を減少させることにより血行動態が悪化し、致命的になるおそれがある。]
7. 用法及び用量に関連する注意
-
〈効能共通〉
- 7.1 **本剤を用いる場合は、専用の一酸化窒素ガス管理システム(アイノフロー吸入用 800ppmにあってはアイノフローDS、アイノフロー吸入用 4,880ppm EVOにあってはアイノフロー EVOLVE DS、又はそれと同等以上の性能を有する装置)を用いること。[14.1.2 参照][14.1.3 参照][14.2.3 参照][14.2.5 参照]
- 7.2 本剤の吸入濃度は、小児では20ppm、成人では40ppmを超えないこと。吸入濃度がこれらを超えると、メトヘモグロビン血症発生及び吸入二酸化窒素(NO2)濃度増加の危険性が増加する。
- 7.3 本剤の投与を急に終了又は中止すると、肺動脈圧の上昇又は酸素化の悪化がみられることがある。肺動脈圧の上昇又は酸素化の悪化は本剤に反応しない患者においてもみられることがある。
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〈新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全の改善〉
- 7.4 本剤吸入開始時の吸入酸素濃度(FiO2)は1.0である。
- 7.5 吸入開始後4時間以降に動脈血酸素分圧(PaO2)>60mmHg又は経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)>92%になれば本剤の吸入濃度を5ppmに減量していく。
- 7.6 FiO2を減量し、FiO2=0.4~0.6でPaO2>70mmHgになるまで本剤の吸入濃度は5ppmで維持する。
- 7.7 離脱の際は、臨床的に安定していることを確認し、本剤を徐々に減量しながら慎重に終了する。終了前にはFiO2を0.1増量してもよい。[8.3 参照],[8.4 参照]
- 7.8 投与中止の際は、本剤の吸入濃度を1ppmまで徐々に減量すること。1ppm投与中、酸素化に変化がみられない場合はFiO2を0.1増量のうえ、本剤を中止し、患者の状態を十分に観察すること。酸素化が悪化する場合は本剤を5ppmで再開し、12~24時間後に本治療の中止を再考すること。
- 〈心臓手術の周術期における肺高血圧の改善〉
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
- 8.1 本剤は、肺高血圧の治療に十分な経験を持つ医師が使用すること。投与に際しては緊急時に十分な措置ができる医療機関で行うこと。
- 8.2 本剤の効果を最大限に発揮するため、十分な呼吸循環管理等を行うこと。
- 8.3 離脱の際には、吸気中NO濃度、吸気中NO2濃度、PaO2、血中メトヘモグロビン(MetHb)濃度等のモニタリング項目の評価を参考にすること。[7.7 参照]
-
〈新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全の改善〉
- 8.4 離脱の際には、心エコー検査による右-左シャント消失の確認等、血行動態の評価も参考にすること。[7.7 参照]
- 8.5 本剤の使用によっても酸素化の改善が認められない場合は、体外式膜型人工肺(ECMO)等の救命療法を考慮すること。
- 〈心臓手術の周術期における肺高血圧の改善〉
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 在胎期間34週未満の患者
脳室内出血、肺出血があらわれることがある。[17.2.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
-
〈新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全の改善〉
国内臨床試験では、出生後21日齢未満(出生後7日未満に吸入開始し、最長14日まで)の新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全について試験が行われた1) 。海外臨床試験では、出生後7日まで(生後96時間以内に開始し、最長96時間又は生後7日までのどちらか早い時期まで)の新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全について2) 、及び出生後17日齢未満(出生後72時間以内に開始し最長14日間)の新生児について3) 試験が行われた。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
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〈心臓手術の周術期における肺高血圧の改善〉
国内臨床試験では、10歳以下の心臓手術を受ける小児患者について試験が行われた 4) 。[17.1.3 参照]
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
11.2 その他の副作用
1~10%未満 |
1%未満 |
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|---|---|---|
一般全身障害 |
発熱 |
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心臓・血管系障害 |
徐脈 |
不整脈 |
消化器系障害 |
胆汁うっ滞性黄疸 |
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血液・リンパ球障害 |
白血球増加症 |
貧血 |
代謝・栄養障害 |
ビリルビン血症 |
アシドーシス |
神経系障害 |
痙攣 |
脳出血 |
呼吸器系障害 |
無気肺 |
喘息 |
皮膚・付属器官障害 |
発疹 |
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特殊感覚障害 |
ろう |
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泌尿・生殖器障害 |
血尿 |
腎尿細管壊死 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
- 14.1.1 本剤治療の不慮の中断を避け、適時に交換できるように本剤の容器残圧を表示し、予備の薬剤を用意しておくこと。吸引、患者の搬送及び救急蘇生法などの用手換気でも本剤を使用できるようにしておくこと。
- 14.1.2 NO2の吸入を防ぐため、使用開始時には必ず圧力調整器や一酸化窒素ガス管理システム等の中の空気を本剤で置換すること。圧力調整器や一酸化窒素ガス管理システムの使用にあたっては、それぞれの取扱説明書や添付文書を参照すること。[7.1 参照]
- 14.1.3 停電や一酸化窒素ガス管理システムの故障に備え、補助発電機による電力供給や予備の医療機器が利用できるようにしておくこと。[7.1 参照]
14.2 薬剤投与時の注意
- 14.2.1 本剤は、吸気中NO濃度、吸気中NO2濃度、PaO2、血中MetHb濃度をモニターしながら投与すること。
- 14.2.2 血中MetHb濃度は、本剤吸入開始後1時間以内に測定し、以降12時間以内は頻回に測定すること。また、24時間以降は少なくとも1日毎に測定すること。
- 14.2.3 本剤の吸入濃度は吸気回路の患者近位で測定すること。吸気中NO2濃度及び吸気中酸素濃度についても同じ場所でアラームがついたモニタリング装置を用いて測定すること。[7.1 参照]
- 14.2.4 血中MetHb濃度が2.5%を超える場合は、本剤吸入濃度の減量又は投与を中止すること。その後も改善がみられない場合には、必要に応じてビタミンC、メチレンブルー又は輸血で対処すること。
- 14.2.5 吸気中NO2濃度は、可能な限り定常状態において0.5 ppm未満を維持すること。濃度が0.5 ppmを超えた場合は、一酸化窒素ガス管理システムを点検し、原因を精査すること。可能であれば本剤又はFiO2を減量すること。[7.1 参照]
- 14.2.6 本剤使用中の医療従事者へのNO及びNO2曝露について試験が行われ、NO及びNO2 曝露は短時間かつ米国の労働安全衛生局(OSHA)等の基準値より十分に低かったと報告されているが5) 、本剤投与中室内の換気には十分に注意すること。
- 14.2.7 医療従事者が本剤に曝露すると、胸部不快感、めまい、のどの渇き、呼吸困難、頭痛があらわれることがある。
- 14.2.8 安全弁からのガス噴出の場合は、通風の良い安全な場所に容器を移動すること。
- 14.2.9 バルブの開閉は静かに行い、使用時は全開にすること。バルブを全開にして使用しない場合、本剤消費に伴い供給圧が低下し、ボンベ残量が十分であっても本剤の供給が停止することがある。
- 14.2.10 容器からガス漏れのある場合は直ちにバルブを閉じてガスの使用を中止すること。
- 14.2.11 **アイノメーター(専用の一酸化窒素ガス管理システムと赤外線通信を行う)の付近に高周波や強い磁場、強い光が入らないようにすること。アイノメーターの上に物を置かないこと。これらの対策をしないと、一酸化窒素ガス管理システムとの通信障害が起きる恐れがある。使用前及び容器交換時に通信障害がある場合、一酸化窒素ガス管理システムによる当該容器からの本剤の投与は開始されず、また本剤投与中に通信が 1 時間以上途絶えると本剤の投与が中断される。
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
生後4週から18歳までの特発性肺動脈性肺高血圧症、心筋症、先天性心疾患の患者を対象とした海外臨床試験において、左心不全の既往のある患者では、肺水腫等を伴う心不全が発症するおそれがあると報告されている6) 。
15.2 非臨床試験に基づく情報
- 15.2.1 ウサギを対象とした試験で、出血時間の延長が報告されている7) ,8) ,9) 。ヒト成人を対象とした試験では一貫したデータが得られておらず10) ,11) 、新生児遷延性肺高血圧症におけるプラセボ対照二重盲検比較試験では、出血性合併症が増加することはなかった 2) ,3) 。
- 15.2.2 細菌を用いた復帰突然変異試験では、5,000ppmで有意な復帰変異体数の増加がみられ 12) 、チャイニーズハムスター卵巣細胞を用いた染色体異常試験では1,650ppm以上で染色体異常誘発性(構造的染色体異常)を示した13) 。また、マウスリンフォーマTK試験では、4.23mM(2,062ppm)以上で濃度依存性のある突然変異頻度の増加がみられた14) 。