薬効分類名持続性Ca拮抗薬/HMG-CoA還元酵素阻害剤
一般的名称アムロジピンベシル酸塩
アマルエット配合錠1番「サワイ」、アマルエット配合錠2番「サワイ」、アマルエット配合錠3番「サワイ」、アマルエット配合錠4番「サワイ」
あまるえっとはいごうじょう、あまるえっとはいごうじょう、あまるえっとはいごうじょう、あまるえっとはいごうじょう
AMALUET Combination Tablets [SAWAI], AMALUET Combination Tablets [SAWAI], AMALUET Combination Tablets [SAWAI], AMALUET Combination Tablets [SAWAI]
製造販売元/沢井製薬株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
降圧作用を有する薬剤
降圧作用が増強されるおそれがある。
相互に作用を増強するおそれがある。
CYP3A4阻害剤
- エリスロマイシン
- ジルチアゼム
- リトナビル
- ニルマトレルビル・リトナビル
- イトラコナゾール等
エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。
アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。
CYP3A4誘導剤
- リファンピシン等
アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。
アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。
グレープフルーツジュース
アムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。
グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。
タクロリムス
併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。
アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。
フィブラート系薬剤
- ベザフィブラート等
- [9.1.3 参照],[9.2.3 参照],[11.1.5 参照]
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
機序:フィブラート系薬剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている。
危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
ニコチン酸製剤
- ニセリトロール等
- [11.1.5 参照]
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
機序:ニコチン酸製剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている。
危険因子:腎機能障害
免疫抑制剤
- シクロスポリン等
- [11.1.5 参照]
1)筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
2)シクロスポリンとの併用により、アトルバスタチンのAUC0-24hが8.7倍に上昇したとの報告がある。
機序:1)シクロスポリンとHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、2)シクロスポリンによるHMG-CoA還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、3)シクロスポリンによるアトルバスタチンの肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている。
危険因子:腎機能障害
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
機序:アゾール系抗真菌薬又はエリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用が考えられている。
危険因子:腎機能障害
クラリスロマイシン
アトルバスタチンの血漿中薬物濃度の有意な上昇(Cmax:+55.9%、AUC0-Tlast:+81.8%)がみられた。
機序:クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用が考えられている。
HIVプロテアーゼ阻害剤
- ロピナビル・リトナビル等
ロピナビル・リトナビルとの併用によりアトルバスタチンのAUCが5.88倍に上昇するとの報告がある。
機序:これらの薬剤によるCYP3A4の阻害が考えられている。
ニルマトレルビル・リトナビル
併用によりアトルバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。アトルバスタチンの副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、十分な観察を行いながら慎重に投与し、必要に応じて減量や休薬等の適切な措置を講ずること。
機序:アトルバスタチンの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
エンシトレルビル フマル酸
併用によりアトルバスタチンの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。
機序:エンシトレルビル フマル酸のCYP3Aに対する阻害作用が考えられている。
グラゾプレビル
グラゾプレビル(200mg)との併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が上昇した(Cmax:5.66倍、AUC0-∞:3.00倍)との報告がある。
機序:グラゾプレビルによる腸管のCYP3A及びBCRPの阻害が考えられている。
レテルモビル
レテルモビルとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が上昇した(Cmax:2.17倍、AUC0-∞:3.29倍)との報告がある。
機序:レテルモビルによるCYP3A、OATP1B1/1B3及びBCRPの阻害が考えられている。
フチバチニブ
併用によりアトルバスタチンの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。
機序:フチバチニブによるBCRPの阻害が考えられている。
グレープフルーツジュース
グレープフルーツジュース1.2L/日との併用により、アトルバスタチンのAUC0-72hが約2.5倍に上昇したとの報告がある。
機序:グレープフルーツジュースによるCYP3A4の阻害が考えられている。
エファビレンツ
アトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-12%、AUC0-24h:-43%)との報告がある。
機序:エファビレンツによるCYP3A4の誘導が考えられている。
リファンピシン
リファンピシン投与17時間後にアトルバスタチンを投与したところアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-40%、AUC:-80%)との報告がある。
機序:リファンピシンによるCYP3A4の誘導が考えられている。
ベキサロテン
ベキサロテンとの併用により本剤のAUCが約50%低下したとの報告がある。
機序:ベキサロテンによるCYP3A4の誘導が考えられている。
陰イオン交換樹脂
アトルバスタチンの血漿中薬物濃度が約25%低下したが、LDL-コレステロールの低下率はそれぞれを単独で使用したときより大きかった。
機序:これらの薬剤によるアトルバスタチンの吸収阻害(吸着)に基づく血漿中薬物濃度の低下が考えられている。
ジゴキシン
定常状態において血漿中ジゴキシン濃度が上昇する(アトルバスタチン10mg投与でCmax:+9.9%、AUC0-24h:+3.6%、CLr:129→128mL/min、80mg投与でCmax:+20.0%、AUC0-24h:+14.8%、CLr:160→149mL/min)ことが報告されている。併用する場合は、血漿中薬物濃度のモニターを十分に行うこと。
機序:アトルバスタチンによるジゴキシンのP-gpを介した排出の抑制が示唆されている。
経口避妊薬
- ノルエチンドロン-エチニルエストラジオール
ノルエチンドロン(Cmax:+24%、AUC0-24h:+28%)及びエチニルエストラジオール(Cmax:+30%、AUC0-24h:+19%)の血漿中濃度の上昇が認められた。
機序:アトルバスタチンによるノルエチンドロン及びエチニルエストラジオールの初回通過効果の減少が考えられている。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分又はジヒドロピリジン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
-
2.2 肝代謝能が低下していると考えられる以下のような患者
急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸[9.3.1 参照],[16.6.2 参照] - 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦[9.5 参照],[9.6 参照]
- 2.4 グレカプレビル・ピブレンタスビルを投与中の患者[10.1 参照]
5. 効能又は効果に関連する注意
- 5.1 原則として、アムロジピン及びアトルバスタチンを併用、あるいはいずれか一方を使用している場合に、本剤の使用を検討すること。なお、両有効成分のいずれか一方を服用している患者に本剤を使用する場合は、患者の状態を十分に考慮した上で、各単剤の併用よりも本剤の投与が適切であるか慎重に判断すること。
- 5.2 アムロジピンは効果発現が緩徐であるため、本剤は緊急な治療を要する不安定狭心症には効果が期待できない。
- 5.3 適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
- 5.4 家族性高コレステロール血症ホモ接合体については、LDL-アフェレーシス等の非薬物療法の補助として、あるいはそれらの治療法が実施不能な場合に本剤の適用を考慮すること。
7. 用法及び用量に関連する注意
本剤(アムロジピン・アトルバスタチン配合剤)は次の4製剤がある。
1番:アムロジピン2.5mg/アトルバスタチン5mg
2番:アムロジピン2.5mg/アトルバスタチン10mg
3番:アムロジピン5mg/アトルバスタチン5mg
4番:アムロジピン5mg/アトルバスタチン10mg
上記配合用量以外の用量を投与する場合は、個別のアムロジピン製剤又はアトルバスタチン製剤を用いることができるが、それぞれの成分の用法・用量の範囲内で投与すること。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤は、アムロジピン2.5mgあるいは5mgとアトルバスタチン5mgあるいは10mgとの配合剤であり、アムロジピンとアトルバスタチン双方の副作用が発現するおそれがあることに留意すること。[11 参照]
- 8.2 アムロジピンの降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 8.3 アムロジピンは血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
- 8.4 あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮すること。
- 8.5 投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。
- 8.6 アトルバスタチン投与により劇症肝炎等の肝炎があらわれることがあるので、悪心・嘔吐、倦怠感等の症状があらわれた場合には本剤を中止し、医師等に連絡するよう患者に指導すること。投与中は投与開始又は増量時より12週までの間に1回以上、それ以降は定期的(半年に1回等)に肝機能検査を行うこと。[11.1.7 参照]
- 8.7 アトルバスタチン投与により無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど十分な観察を行うこと。[11.1.9 参照]
- 8.8 アトルバスタチン投与により高血糖、糖尿病があらわれることがあるので、口渇、頻尿、全身倦怠感等の症状の発現に注意するとともに、定期的に検査を行うなど十分な観察を行うこと。[11.1.11 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 過度に血圧の低い患者
アムロジピン投与により、さらに血圧が低下するおそれがある。
-
9.1.2 糖尿病の患者
アトルバスタチン投与により、糖尿病を悪化させることがある。
-
9.1.3 横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある以下の患者
- 甲状腺機能低下症の患者
- 遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者
- 薬剤性の筋障害の既往歴のある患者
- アルコール中毒の患者
[10.2 参照],[11.1.5 参照]
-
9.1.4 重症筋無力症又はその既往歴のある患者
アトルバスタチン投与により重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある。[11.1.13 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
アムロジピンによる降圧に伴い腎機能が低下することがある。
-
9.2.2 腎障害又はその既往歴のある患者
アトルバスタチン投与による横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている。[11.1.5 参照]
-
9.2.3 腎機能検査値異常のある患者
本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。アトルバスタチンとフィブラート系薬剤を併用すると、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。[10.2 参照],[11.1.5 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 肝代謝能が低下していると考えられる以下のような患者
-
急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸
投与しないこと。アトルバスタチンの血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。また、アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。[2.2 参照],[16.6.2 参照]
-
急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸
-
9.3.2 肝機能障害患者
増量時には慎重に投与すること。アムロジピン高用量(10mg)において副作用の発現率が高まる可能性がある。本剤は主に肝で代謝されるため、血中濃度半減期の延長及び血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増大することがある。[16.6.2 参照]
-
9.3.3 肝障害又はその既往歴のある患者(9.3.1に該当する患者を除く)
アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。[16.6.2 参照]
9.5 妊婦
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下しており、アムロジピン及びアトルバスタチンの血中濃度が増加することがある3)
。
アムロジピンは低用量(2.5mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。
副作用が発現した場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。高齢者では、アトルバスタチン投与により横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。[11.1.5 参照],[16.6.3 参照]
10. 相互作用
- アトルバスタチンは、主として肝の薬物代謝酵素CYP3A4により代謝される。また、P-糖蛋白質(P-gp)、乳癌耐性蛋白(BCRP)、有機アニオントランスポーター(OATP)1B1/1B3の基質である。アムロジピンの代謝には主として薬物代謝酵素CYP3A4が関与していると考えられている。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
グレカプレビル・ピブレンタスビル
|
グレカプレビル・ピブレンタスビル(400mg・120mg)との併用により、アトルバスタチンのAUCが8.28倍、Cmaxが22.0倍に上昇したとの報告がある。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 |
機序:グレカプレビルのOATP1B1/1B3及びBCRP阻害、ピブレンタスビルのOATP1B1及びBCRP阻害に基づく作用によるものと考えられている。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
降圧作用を有する薬剤 |
降圧作用が増強されるおそれがある。 |
相互に作用を増強するおそれがある。 |
エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。 |
|
アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。 |
アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。 |
|
グレープフルーツジュース |
アムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。 |
グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。 |
タクロリムス |
併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。 |
アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
フィブラート系薬剤
|
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 |
機序:フィブラート系薬剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている。 |
ニコチン酸製剤
|
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 |
機序:ニコチン酸製剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている。 |
免疫抑制剤
|
1)筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 |
機序:1)シクロスポリンとHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、2)シクロスポリンによるHMG-CoA還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、3)シクロスポリンによるアトルバスタチンの肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている。 |
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 |
機序:アゾール系抗真菌薬又はエリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用が考えられている。 |
|
クラリスロマイシン |
アトルバスタチンの血漿中薬物濃度の有意な上昇(Cmax:+55.9%、AUC0-Tlast:+81.8%)がみられた。 |
機序:クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用が考えられている。 |
ロピナビル・リトナビルとの併用によりアトルバスタチンのAUCが5.88倍に上昇するとの報告がある。 |
機序:これらの薬剤によるCYP3A4の阻害が考えられている。 |
|
ニルマトレルビル・リトナビル |
併用によりアトルバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。アトルバスタチンの副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、十分な観察を行いながら慎重に投与し、必要に応じて減量や休薬等の適切な措置を講ずること。 |
機序:アトルバスタチンの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
エンシトレルビル フマル酸 |
併用によりアトルバスタチンの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 |
機序:エンシトレルビル フマル酸のCYP3Aに対する阻害作用が考えられている。 |
グラゾプレビル |
グラゾプレビル(200mg)との併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が上昇した(Cmax:5.66倍、AUC0-∞:3.00倍)との報告がある。 |
機序:グラゾプレビルによる腸管のCYP3A及びBCRPの阻害が考えられている。 |
レテルモビル |
レテルモビルとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が上昇した(Cmax:2.17倍、AUC0-∞:3.29倍)との報告がある。 |
機序:レテルモビルによるCYP3A、OATP1B1/1B3及びBCRPの阻害が考えられている。 |
フチバチニブ |
併用によりアトルバスタチンの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 |
機序:フチバチニブによるBCRPの阻害が考えられている。 |
グレープフルーツジュース |
グレープフルーツジュース1.2L/日との併用により、アトルバスタチンのAUC0-72hが約2.5倍に上昇したとの報告がある。 |
機序:グレープフルーツジュースによるCYP3A4の阻害が考えられている。 |
エファビレンツ |
アトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-12%、AUC0-24h:-43%)との報告がある。 |
機序:エファビレンツによるCYP3A4の誘導が考えられている。 |
リファンピシン |
リファンピシン投与17時間後にアトルバスタチンを投与したところアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-40%、AUC:-80%)との報告がある。 |
機序:リファンピシンによるCYP3A4の誘導が考えられている。 |
ベキサロテン |
ベキサロテンとの併用により本剤のAUCが約50%低下したとの報告がある。 |
機序:ベキサロテンによるCYP3A4の誘導が考えられている。 |
陰イオン交換樹脂 |
アトルバスタチンの血漿中薬物濃度が約25%低下したが、LDL-コレステロールの低下率はそれぞれを単独で使用したときより大きかった。 |
機序:これらの薬剤によるアトルバスタチンの吸収阻害(吸着)に基づく血漿中薬物濃度の低下が考えられている。 |
ジゴキシン |
定常状態において血漿中ジゴキシン濃度が上昇する(アトルバスタチン10mg投与でCmax:+9.9%、AUC0-24h:+3.6%、CLr:129→128mL/min、80mg投与でCmax:+20.0%、AUC0-24h:+14.8%、CLr:160→149mL/min)ことが報告されている。併用する場合は、血漿中薬物濃度のモニターを十分に行うこと。 |
機序:アトルバスタチンによるジゴキシンのP-gpを介した排出の抑制が示唆されている。 |
ノルエチンドロン(Cmax:+24%、AUC0-24h:+28%)及びエチニルエストラジオール(Cmax:+30%、AUC0-24h:+19%)の血漿中濃度の上昇が認められた。 |
機序:アトルバスタチンによるノルエチンドロン及びエチニルエストラジオールの初回通過効果の減少が考えられている。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 〈アムロジピン〉
-
〈アトルバスタチン〉
-
11.1.5 横紋筋融解症(頻度不明)、ミオパチー(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。また、ミオパチーがあらわれることがあるので、広範な筋肉痛、筋肉圧痛や著明なCKの上昇があらわれた場合には投与を中止すること。[9.1.3 参照],[9.2.2 参照],[9.2.3 参照],[9.8 参照],[10.2 参照]
-
11.1.6 免疫介在性壊死性ミオパチー(頻度不明)
近位筋脱力、CK高値、炎症を伴わない筋線維の壊死、抗HMG-CoA還元酵素(HMGCR)抗体陽性等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれ、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察すること。なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある。
- 11.1.7 劇症肝炎(頻度不明)、肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(頻度不明)
-
11.1.8 過敏症(頻度不明)
血管神経性浮腫、アナフィラキシー反応、蕁麻疹を含む過敏症状があらわれたとの報告がある。
- 11.1.9 無顆粒球症(頻度不明)、汎血球減少症(頻度不明)、血小板減少症(頻度不明)
-
11.1.10 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(頻度不明)
水疱性発疹があらわれたとの報告がある。
- 11.1.11 高血糖(0.1%未満)、糖尿病(頻度不明)
-
11.1.12 間質性肺炎(頻度不明)
長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.13 重症筋無力症(頻度不明)
重症筋無力症(眼筋型、全身型)が発症又は悪化することがある。[9.1.4 参照]
-
11.1.5 横紋筋融解症(頻度不明)、ミオパチー(頻度不明)
11.2 その他の副作用
1%~2%未満a) |
1%未満a) |
頻度不明b) |
|
|---|---|---|---|
過敏症 |
そう痒 |
光線過敏、発疹、多形紅斑、蕁麻疹、血管炎、血管浮腫 |
|
皮膚 |
脱毛、帯状疱疹、発赤、皮膚変色、皮膚乾燥、皮膚亀裂、多汗、爪の障害 |
||
血液 |
好酸球増加 |
血小板減少、白血球減少、白血球増加、貧血、紫斑 |
|
肝臓 |
肝機能障害 |
Al-P上昇、ALT上昇 |
AST上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、黄疸、腹水 |
消化器 |
歯肉障害、膵炎、胃炎、胃食道逆流性疾患、胃不快感、腹部膨満、過敏性腸症候群、嘔気・嘔吐、便秘 |
口内炎、舌痛、舌炎、舌のしびれ、口のしびれ、口唇炎、口渇、(連用により)歯肉肥厚、消化不良、アミラーゼ上昇、食欲不振、腹痛、下痢・軟便、排便回数増加、胃腸炎 |
|
呼吸器 |
咳、呼吸困難、咽頭不快感、肺炎、鼻炎、鼻出血 |
||
筋骨格系 |
筋肉痛 |
CK上昇、血中ミオグロビン上昇、無力症、筋痙攣、筋緊張亢進、筋炎、関節痛、背部痛、腱炎、腱痛 |
|
感覚器 |
視力異常、霧視、耳鳴、味覚異常 |
||
精神・神経系 |
頭痛、眩暈・ふらつき |
片頭痛、不眠症 |
振戦、眠気、気分動揺、末梢神経障害、健忘症、抑うつ、悪夢、錐体外路症状 |
内分泌 |
甲状腺腫 |
テストステロン低下、コリンエステラーゼ上昇、TSH上昇、ACTH上昇、アルドステロン低下、女性化乳房 |
|
代謝異常 |
血清コレステロール上昇、HbA1C上昇、高血糖、糖尿病、尿中ブドウ糖陽性、低血糖症、血清鉄低下 |
||
循環器 |
動悸 |
浮腫c)、ほてり(熱感、顔面潮紅等)、期外収縮、血圧上昇 |
洞房又は房室ブロック、洞停止、心房細動、頻脈、徐脈、血圧低下、失神 |
腎臓・泌尿器 |
BUN上昇、クレアチニン上昇、血中カリウム増加、血中カリウム減少、頻尿・夜間頻尿、排尿困難、勃起障害、尿管結石、尿潜血陽性、尿中蛋白陽性 |
||
その他 |
脳梗塞、全身倦怠感、脱力感、疲労、しびれ、発熱、体重増加、体重減少、疼痛、異常感覚、胸痛、着色尿 |
b)アムロジピン製剤あるいは(及び)アトルバスタチン製剤で報告された副作用
c)アムロジピン10mgへの増量により高頻度に認められた。[17.1.3 参照]
13. 過量投与
-
13.1 症状
アムロジピンの過量投与において、過度の末梢血管拡張により、ショックを含む著しい血圧低下と反射性頻脈を起こすことがある。
-
13.2 処置
特異的な解毒薬はない。アムロジピンは蛋白結合率が高いため、透析による除去は有効ではない。
また、アムロジピン服用直後に活性炭を投与した場合、アムロジピンのAUCは99%減少し、服用2時間後では49%減少したことから、アムロジピン過量投与時の吸収抑制処置として活性炭投与が有効であると報告されている4) 。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分又はジヒドロピリジン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
-
2.2 肝代謝能が低下していると考えられる以下のような患者
急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸[9.3.1 参照],[16.6.2 参照] - 2.3 妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦[9.5 参照],[9.6 参照]
- 2.4 グレカプレビル・ピブレンタスビルを投与中の患者[10.1 参照]
5. 効能又は効果に関連する注意
- 5.1 原則として、アムロジピン及びアトルバスタチンを併用、あるいはいずれか一方を使用している場合に、本剤の使用を検討すること。なお、両有効成分のいずれか一方を服用している患者に本剤を使用する場合は、患者の状態を十分に考慮した上で、各単剤の併用よりも本剤の投与が適切であるか慎重に判断すること。
- 5.2 アムロジピンは効果発現が緩徐であるため、本剤は緊急な治療を要する不安定狭心症には効果が期待できない。
- 5.3 適用の前に十分な検査を実施し、高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
- 5.4 家族性高コレステロール血症ホモ接合体については、LDL-アフェレーシス等の非薬物療法の補助として、あるいはそれらの治療法が実施不能な場合に本剤の適用を考慮すること。
7. 用法及び用量に関連する注意
本剤(アムロジピン・アトルバスタチン配合剤)は次の4製剤がある。
1番:アムロジピン2.5mg/アトルバスタチン5mg
2番:アムロジピン2.5mg/アトルバスタチン10mg
3番:アムロジピン5mg/アトルバスタチン5mg
4番:アムロジピン5mg/アトルバスタチン10mg
上記配合用量以外の用量を投与する場合は、個別のアムロジピン製剤又はアトルバスタチン製剤を用いることができるが、それぞれの成分の用法・用量の範囲内で投与すること。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤は、アムロジピン2.5mgあるいは5mgとアトルバスタチン5mgあるいは10mgとの配合剤であり、アムロジピンとアトルバスタチン双方の副作用が発現するおそれがあることに留意すること。[11 参照]
- 8.2 アムロジピンの降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 8.3 アムロジピンは血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
- 8.4 あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮すること。
- 8.5 投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。
- 8.6 アトルバスタチン投与により劇症肝炎等の肝炎があらわれることがあるので、悪心・嘔吐、倦怠感等の症状があらわれた場合には本剤を中止し、医師等に連絡するよう患者に指導すること。投与中は投与開始又は増量時より12週までの間に1回以上、それ以降は定期的(半年に1回等)に肝機能検査を行うこと。[11.1.7 参照]
- 8.7 アトルバスタチン投与により無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど十分な観察を行うこと。[11.1.9 参照]
- 8.8 アトルバスタチン投与により高血糖、糖尿病があらわれることがあるので、口渇、頻尿、全身倦怠感等の症状の発現に注意するとともに、定期的に検査を行うなど十分な観察を行うこと。[11.1.11 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 過度に血圧の低い患者
アムロジピン投与により、さらに血圧が低下するおそれがある。
-
9.1.2 糖尿病の患者
アトルバスタチン投与により、糖尿病を悪化させることがある。
-
9.1.3 横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある以下の患者
- 甲状腺機能低下症の患者
- 遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者
- 薬剤性の筋障害の既往歴のある患者
- アルコール中毒の患者
[10.2 参照],[11.1.5 参照]
-
9.1.4 重症筋無力症又はその既往歴のある患者
アトルバスタチン投与により重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある。[11.1.13 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
アムロジピンによる降圧に伴い腎機能が低下することがある。
-
9.2.2 腎障害又はその既往歴のある患者
アトルバスタチン投与による横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている。[11.1.5 参照]
-
9.2.3 腎機能検査値異常のある患者
本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。アトルバスタチンとフィブラート系薬剤を併用すると、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。[10.2 参照],[11.1.5 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 肝代謝能が低下していると考えられる以下のような患者
-
急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸
投与しないこと。アトルバスタチンの血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。また、アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。[2.2 参照],[16.6.2 参照]
-
急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸
-
9.3.2 肝機能障害患者
増量時には慎重に投与すること。アムロジピン高用量(10mg)において副作用の発現率が高まる可能性がある。本剤は主に肝で代謝されるため、血中濃度半減期の延長及び血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増大することがある。[16.6.2 参照]
-
9.3.3 肝障害又はその既往歴のある患者(9.3.1に該当する患者を除く)
アトルバスタチンは主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。[16.6.2 参照]
9.5 妊婦
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下しており、アムロジピン及びアトルバスタチンの血中濃度が増加することがある3)
。
アムロジピンは低用量(2.5mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。
副作用が発現した場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。高齢者では、アトルバスタチン投与により横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。[11.1.5 参照],[16.6.3 参照]
10. 相互作用
- アトルバスタチンは、主として肝の薬物代謝酵素CYP3A4により代謝される。また、P-糖蛋白質(P-gp)、乳癌耐性蛋白(BCRP)、有機アニオントランスポーター(OATP)1B1/1B3の基質である。アムロジピンの代謝には主として薬物代謝酵素CYP3A4が関与していると考えられている。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
グレカプレビル・ピブレンタスビル
|
グレカプレビル・ピブレンタスビル(400mg・120mg)との併用により、アトルバスタチンのAUCが8.28倍、Cmaxが22.0倍に上昇したとの報告がある。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 |
機序:グレカプレビルのOATP1B1/1B3及びBCRP阻害、ピブレンタスビルのOATP1B1及びBCRP阻害に基づく作用によるものと考えられている。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
降圧作用を有する薬剤 |
降圧作用が増強されるおそれがある。 |
相互に作用を増強するおそれがある。 |
エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。 |
|
アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。 |
アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。 |
|
グレープフルーツジュース |
アムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。 |
グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。 |
タクロリムス |
併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。 |
アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
フィブラート系薬剤
|
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 |
機序:フィブラート系薬剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている。 |
ニコチン酸製剤
|
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 |
機序:ニコチン酸製剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている。 |
免疫抑制剤
|
1)筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 |
機序:1)シクロスポリンとHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、2)シクロスポリンによるHMG-CoA還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、3)シクロスポリンによるアトルバスタチンの肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている。 |
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 |
機序:アゾール系抗真菌薬又はエリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用が考えられている。 |
|
クラリスロマイシン |
アトルバスタチンの血漿中薬物濃度の有意な上昇(Cmax:+55.9%、AUC0-Tlast:+81.8%)がみられた。 |
機序:クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用が考えられている。 |
ロピナビル・リトナビルとの併用によりアトルバスタチンのAUCが5.88倍に上昇するとの報告がある。 |
機序:これらの薬剤によるCYP3A4の阻害が考えられている。 |
|
ニルマトレルビル・リトナビル |
併用によりアトルバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。アトルバスタチンの副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、十分な観察を行いながら慎重に投与し、必要に応じて減量や休薬等の適切な措置を講ずること。 |
機序:アトルバスタチンの代謝を競合的に阻害するためと考えられている。 |
エンシトレルビル フマル酸 |
併用によりアトルバスタチンの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 |
機序:エンシトレルビル フマル酸のCYP3Aに対する阻害作用が考えられている。 |
グラゾプレビル |
グラゾプレビル(200mg)との併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が上昇した(Cmax:5.66倍、AUC0-∞:3.00倍)との報告がある。 |
機序:グラゾプレビルによる腸管のCYP3A及びBCRPの阻害が考えられている。 |
レテルモビル |
レテルモビルとの併用によりアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が上昇した(Cmax:2.17倍、AUC0-∞:3.29倍)との報告がある。 |
機序:レテルモビルによるCYP3A、OATP1B1/1B3及びBCRPの阻害が考えられている。 |
フチバチニブ |
併用によりアトルバスタチンの血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 |
機序:フチバチニブによるBCRPの阻害が考えられている。 |
グレープフルーツジュース |
グレープフルーツジュース1.2L/日との併用により、アトルバスタチンのAUC0-72hが約2.5倍に上昇したとの報告がある。 |
機序:グレープフルーツジュースによるCYP3A4の阻害が考えられている。 |
エファビレンツ |
アトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-12%、AUC0-24h:-43%)との報告がある。 |
機序:エファビレンツによるCYP3A4の誘導が考えられている。 |
リファンピシン |
リファンピシン投与17時間後にアトルバスタチンを投与したところアトルバスタチンの血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-40%、AUC:-80%)との報告がある。 |
機序:リファンピシンによるCYP3A4の誘導が考えられている。 |
ベキサロテン |
ベキサロテンとの併用により本剤のAUCが約50%低下したとの報告がある。 |
機序:ベキサロテンによるCYP3A4の誘導が考えられている。 |
陰イオン交換樹脂 |
アトルバスタチンの血漿中薬物濃度が約25%低下したが、LDL-コレステロールの低下率はそれぞれを単独で使用したときより大きかった。 |
機序:これらの薬剤によるアトルバスタチンの吸収阻害(吸着)に基づく血漿中薬物濃度の低下が考えられている。 |
ジゴキシン |
定常状態において血漿中ジゴキシン濃度が上昇する(アトルバスタチン10mg投与でCmax:+9.9%、AUC0-24h:+3.6%、CLr:129→128mL/min、80mg投与でCmax:+20.0%、AUC0-24h:+14.8%、CLr:160→149mL/min)ことが報告されている。併用する場合は、血漿中薬物濃度のモニターを十分に行うこと。 |
機序:アトルバスタチンによるジゴキシンのP-gpを介した排出の抑制が示唆されている。 |
ノルエチンドロン(Cmax:+24%、AUC0-24h:+28%)及びエチニルエストラジオール(Cmax:+30%、AUC0-24h:+19%)の血漿中濃度の上昇が認められた。 |
機序:アトルバスタチンによるノルエチンドロン及びエチニルエストラジオールの初回通過効果の減少が考えられている。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 〈アムロジピン〉
-
〈アトルバスタチン〉
-
11.1.5 横紋筋融解症(頻度不明)、ミオパチー(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。また、ミオパチーがあらわれることがあるので、広範な筋肉痛、筋肉圧痛や著明なCKの上昇があらわれた場合には投与を中止すること。[9.1.3 参照],[9.2.2 参照],[9.2.3 参照],[9.8 参照],[10.2 参照]
-
11.1.6 免疫介在性壊死性ミオパチー(頻度不明)
近位筋脱力、CK高値、炎症を伴わない筋線維の壊死、抗HMG-CoA還元酵素(HMGCR)抗体陽性等を特徴とする免疫介在性壊死性ミオパチーがあらわれ、投与中止後も持続する例が報告されているので、患者の状態を十分に観察すること。なお、免疫抑制剤投与により改善がみられたとの報告例がある。
- 11.1.7 劇症肝炎(頻度不明)、肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(頻度不明)
-
11.1.8 過敏症(頻度不明)
血管神経性浮腫、アナフィラキシー反応、蕁麻疹を含む過敏症状があらわれたとの報告がある。
- 11.1.9 無顆粒球症(頻度不明)、汎血球減少症(頻度不明)、血小板減少症(頻度不明)
-
11.1.10 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、多形紅斑(頻度不明)
水疱性発疹があらわれたとの報告がある。
- 11.1.11 高血糖(0.1%未満)、糖尿病(頻度不明)
-
11.1.12 間質性肺炎(頻度不明)
長期投与であっても、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.13 重症筋無力症(頻度不明)
重症筋無力症(眼筋型、全身型)が発症又は悪化することがある。[9.1.4 参照]
-
11.1.5 横紋筋融解症(頻度不明)、ミオパチー(頻度不明)
11.2 その他の副作用
1%~2%未満a) |
1%未満a) |
頻度不明b) |
|
|---|---|---|---|
過敏症 |
そう痒 |
光線過敏、発疹、多形紅斑、蕁麻疹、血管炎、血管浮腫 |
|
皮膚 |
脱毛、帯状疱疹、発赤、皮膚変色、皮膚乾燥、皮膚亀裂、多汗、爪の障害 |
||
血液 |
好酸球増加 |
血小板減少、白血球減少、白血球増加、貧血、紫斑 |
|
肝臓 |
肝機能障害 |
Al-P上昇、ALT上昇 |
AST上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、黄疸、腹水 |
消化器 |
歯肉障害、膵炎、胃炎、胃食道逆流性疾患、胃不快感、腹部膨満、過敏性腸症候群、嘔気・嘔吐、便秘 |
口内炎、舌痛、舌炎、舌のしびれ、口のしびれ、口唇炎、口渇、(連用により)歯肉肥厚、消化不良、アミラーゼ上昇、食欲不振、腹痛、下痢・軟便、排便回数増加、胃腸炎 |
|
呼吸器 |
咳、呼吸困難、咽頭不快感、肺炎、鼻炎、鼻出血 |
||
筋骨格系 |
筋肉痛 |
CK上昇、血中ミオグロビン上昇、無力症、筋痙攣、筋緊張亢進、筋炎、関節痛、背部痛、腱炎、腱痛 |
|
感覚器 |
視力異常、霧視、耳鳴、味覚異常 |
||
精神・神経系 |
頭痛、眩暈・ふらつき |
片頭痛、不眠症 |
振戦、眠気、気分動揺、末梢神経障害、健忘症、抑うつ、悪夢、錐体外路症状 |
内分泌 |
甲状腺腫 |
テストステロン低下、コリンエステラーゼ上昇、TSH上昇、ACTH上昇、アルドステロン低下、女性化乳房 |
|
代謝異常 |
血清コレステロール上昇、HbA1C上昇、高血糖、糖尿病、尿中ブドウ糖陽性、低血糖症、血清鉄低下 |
||
循環器 |
動悸 |
浮腫c)、ほてり(熱感、顔面潮紅等)、期外収縮、血圧上昇 |
洞房又は房室ブロック、洞停止、心房細動、頻脈、徐脈、血圧低下、失神 |
腎臓・泌尿器 |
BUN上昇、クレアチニン上昇、血中カリウム増加、血中カリウム減少、頻尿・夜間頻尿、排尿困難、勃起障害、尿管結石、尿潜血陽性、尿中蛋白陽性 |
||
その他 |
脳梗塞、全身倦怠感、脱力感、疲労、しびれ、発熱、体重増加、体重減少、疼痛、異常感覚、胸痛、着色尿 |
b)アムロジピン製剤あるいは(及び)アトルバスタチン製剤で報告された副作用
c)アムロジピン10mgへの増量により高頻度に認められた。[17.1.3 参照]
13. 過量投与
-
13.1 症状
アムロジピンの過量投与において、過度の末梢血管拡張により、ショックを含む著しい血圧低下と反射性頻脈を起こすことがある。
-
13.2 処置
特異的な解毒薬はない。アムロジピンは蛋白結合率が高いため、透析による除去は有効ではない。
また、アムロジピン服用直後に活性炭を投与した場合、アムロジピンのAUCは99%減少し、服用2時間後では49%減少したことから、アムロジピン過量投与時の吸収抑制処置として活性炭投与が有効であると報告されている4) 。