薬効分類名長時間作用型ARB/持続性Ca拮抗薬配合剤
一般的名称イルベサルタン
イルアミクス配合錠LD「オーハラ」、イルアミクス配合錠HD「オーハラ」
いるあみくすはいごうじょうえるでぃー「おーはら」、いるあみくすはいごうじょうえいちでぃー「おーはら」
ILUAMIX COMBINATION TABLETS LD 「OHARA」, ILUAMIX COMBINATION TABLETS HD 「OHARA」
製造販売元/大原薬品工業株式会社、販売元/共創未来ファーマ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
カリウム保持性利尿剤
- スピロノラクトン、トリアムテレン等
カリウム補給剤
- 塩化カリウム
血清カリウム値が上昇することがある。
機序:イルベサルタンのアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。
危険因子:腎機能障害のある患者
一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。
利尿降圧剤で治療を受けている患者では、体液量の減少によりレニン活性が亢進しており、降圧作用が増強するおそれがある。
アリスキレンフマル酸塩
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。
なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
- エナラプリル、イミダプリル等
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
- ロキソプロフェン、インドメタシン等
イルベサルタンの降圧作用が減弱するおそれがある。
血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成阻害により、イルベサルタンの降圧作用を減弱させる可能性がある。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
- ロキソプロフェン、インドメタシン等
腎機能が低下している患者では、更に腎機能が悪化するおそれがある。
プロスタグランジンの合成阻害により、腎血流量が低下するためと考えられる。
リチウム
- 炭酸リチウム
イルベサルタンによるリチウム中毒が報告されている。
リチウムの再吸収はナトリウムと競合するため、イルベサルタンのナトリウム排泄作用により、リチウムの再吸収が促進されると考えられる。
降圧作用を有する薬剤
降圧作用が増強されるおそれがある。
相互に作用を増強するおそれがある。
CYP3A4阻害剤
- エリスロマイシン、ジルチアゼム、リトナビル、イトラコナゾール等
エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。
アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。
CYP3A4誘導剤
- リファンピシン等
アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。
アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。
グレープフルーツジュース
アムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。
グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。
シンバスタチン
アムロジピンとシンバスタチン80mg(国内未承認の高用量)との併用により、シンバスタチンのAUCが77%上昇したとの報告がある。
機序は不明である。
タクロリムス
アムロジピンとの併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。
アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。
4. 効能又は効果
高血圧症
6. 用法及び用量
通常、成人には1日1回1錠(イルベサルタン/アムロジピンとして100mg/5mg又は100mg/10mg)を経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤はイルベサルタンとアムロジピンの配合剤であり、イルベサルタンとアムロジピン双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。
- 8.2 イルベサルタンを含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中に重篤な肝機能障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。[11.1.5 参照]
- 8.3 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 8.4 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こすおそれがある。
- 8.5 アムロジピンは血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。イルベサルタンによる腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。
-
9.1.2 高カリウム血症の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。イルベサルタンにより高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。 -
9.1.3 脳血管障害のある患者
過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。
-
9.1.4 厳重な減塩療法中の患者
一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.5 *心不全のある患者
非虚血性心筋症による重度心不全患者 注1) を対象とした海外臨床試験において、プラセボ群と比較してアムロジピン投与群で肺水腫の発現頻度が高かったとの報告がある1) 。
注1) アムロジピンの承認された効能又は効果は「高血圧症」及び「狭心症」である。
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
過度の降圧により腎機能を悪化させるおそれがある。
-
9.2.2 血液透析中の患者
一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 肝機能障害のある患者、特に胆汁性肝硬変及び胆汁うっ滞のある患者
増量時には慎重に投与すること。アムロジピンは主として肝臓で代謝されるため、肝機能障害のある患者では、血中濃度半減期の延長及び血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増大することがある。アムロジピン高用量(10mg)において副作用の発現頻度が高くなる可能性がある。イルベサルタンは主に胆汁中に排泄されるため、血中濃度が上昇するおそれがある。[11.2 参照],[16.5 参照],[16.6.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤又はアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。アムロジピンは動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが認められている4) 。[2.2 参照],[9.4.1 参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。イルベサルタンでは動物実験(ラット)において乳汁中への移行が認められている。また、動物実験(ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験)の50mg/kg/日以上で哺育期間において出生児の体重増加抑制が認められている。アムロジピンではヒト母乳中へ移行することが報告されている5) 。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。アムロジピンは、高齢者での体内動態試験で血中濃度が高く、血中濃度半減期が長くなる傾向が認められている。[16.6.3 参照]
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
イルベサルタンで非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。 |
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
血清カリウム値が上昇することがある。 |
機序:イルベサルタンのアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。 |
|
一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。 |
利尿降圧剤で治療を受けている患者では、体液量の減少によりレニン活性が亢進しており、降圧作用が増強するおそれがある。 |
|
アリスキレンフマル酸塩 |
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。 |
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。 |
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
|
イルベサルタンの降圧作用が減弱するおそれがある。 |
血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成阻害により、イルベサルタンの降圧作用を減弱させる可能性がある。 |
|
腎機能が低下している患者では、更に腎機能が悪化するおそれがある。 |
プロスタグランジンの合成阻害により、腎血流量が低下するためと考えられる。 |
|
イルベサルタンによるリチウム中毒が報告されている。 |
リチウムの再吸収はナトリウムと競合するため、イルベサルタンのナトリウム排泄作用により、リチウムの再吸収が促進されると考えられる。 |
|
降圧作用を有する薬剤 |
降圧作用が増強されるおそれがある。 |
相互に作用を増強するおそれがある。 |
エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。 |
|
アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。 |
アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。 |
|
グレープフルーツジュース |
アムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。 |
グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。 |
シンバスタチン |
アムロジピンとシンバスタチン80mg(国内未承認の高用量)との併用により、シンバスタチンのAUCが77%上昇したとの報告がある。 |
機序は不明である。 |
タクロリムス |
アムロジピンとの併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。 |
アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 **血管性浮腫(頻度不明)
顔面、口唇、咽頭、舌等の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれることがある。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。
- 11.1.2 高カリウム血症(頻度不明)
-
11.1.3 ショック、失神、意識消失(いずれも頻度不明)
冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.4 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]
- 11.1.4 腎不全(頻度不明)
-
11.1.5 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、ALP、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.2 参照]
-
11.1.6 低血糖(頻度不明)
脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止すること。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。
-
11.1.7 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
- 11.1.8 無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
-
11.1.9 房室ブロック(頻度不明)
徐脈、めまい等の初期症状があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
0.5~1%未満 |
0.5%未満 |
頻度不明 注2) |
|
|---|---|---|---|
過敏症 |
発疹、そう痒、じん麻疹、光線過敏症、多形紅斑 |
血管炎、血管性浮腫 |
|
肝臓 |
肝機能障害、ALT上昇 |
AST上昇、ALP上昇、ビリルビン上昇、γ‐GTP上昇 |
LDH上昇、黄疸、腹水 |
筋・骨格系 |
関節痛、筋痙攣、背部痛 |
筋肉痛、筋力低下、筋緊張亢進 |
|
血液 |
貧血、紫斑、白血球増加 |
赤血球減少、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、白血球減少、好酸球増加、血小板減少 |
|
循環器 |
浮腫 注3) |
動悸、ほてり(熱感、顔面潮紅等)、失神、頻脈、起立性低血圧、心房細動、胸痛、期外収縮 |
血圧低下、徐脈、洞房又は房室ブロック、洞停止 |
消化器 |
逆流性食道炎、下痢・軟便、口内炎、心窩部痛、便秘、胃腸炎 |
悪心、嘔吐、胸やけ、胃不快感、口渇、消化不良、排便回数増加、膵炎、腹痛、腹部膨満 |
|
腎臓 |
尿管結石、頻尿・夜間頻尿、クレアチニン上昇 |
BUN上昇、尿中蛋白陽性、尿沈渣異常、尿潜血陽性、排尿障害 |
|
精神神経系 |
めまい・ふらつき、頭痛・頭重 |
眠気、しびれ、末梢神経障害 |
もうろう感、不眠、振戦、気分動揺、錐体外路症状 |
代謝異常 |
CK上昇 |
尿酸上昇、尿中ブドウ糖陽性、糖尿病、コレステロール上昇、血中カリウム減少 |
血中カリウム上昇、高血糖 |
その他 |
脳梗塞、異常感覚、倦怠感、CRP上昇、咳嗽、体重増加、脱毛、脱力感、勃起障害、鼻出血、鼻炎 |
霧視、味覚異常、発熱、総蛋白減少、耳鳴、疲労、視力異常、呼吸困難、多汗、(連用により)歯肉肥厚、性機能異常、女性化乳房、体重減少、疼痛、皮膚変色 |
13. 過量投与
-
13.1 *症状
アムロジピンは、過度の末梢血管拡張により、ショックを含む著しい血圧低下と反射性頻脈を起こすことがある。
また、非心原性肺水腫が、アムロジピンの過量投与の24~48時間後に発現することがある。なお、循環動態、心拍出量維持を目的とした救急措置(輸液の過負荷等)が要因となる可能性もある。 -
13.2 処置
アムロジピン服用直後に活性炭を投与した場合、アムロジピンのAUCは99%減少し、服用2時間後では49%減少したことから、アムロジピン過量投与時の吸収抑制処置として活性炭投与が有効であると報告されている6) 。イルベサルタン及びアムロジピンは蛋白結合率が高いため、血液透析による除去は有効ではない。
4. 効能又は効果
高血圧症
6. 用法及び用量
通常、成人には1日1回1錠(イルベサルタン/アムロジピンとして100mg/5mg又は100mg/10mg)を経口投与する。本剤は高血圧治療の第一選択薬として用いない。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤はイルベサルタンとアムロジピンの配合剤であり、イルベサルタンとアムロジピン双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。
- 8.2 イルベサルタンを含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中に重篤な肝機能障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。[11.1.5 参照]
- 8.3 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 8.4 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こすおそれがある。
- 8.5 アムロジピンは血中濃度半減期が長く投与中止後も緩徐な降圧効果が認められるので、本剤投与中止後に他の降圧剤を使用するときは、用量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。イルベサルタンによる腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。
-
9.1.2 高カリウム血症の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。イルベサルタンにより高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。 -
9.1.3 脳血管障害のある患者
過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。
-
9.1.4 厳重な減塩療法中の患者
一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.5 *心不全のある患者
非虚血性心筋症による重度心不全患者 注1) を対象とした海外臨床試験において、プラセボ群と比較してアムロジピン投与群で肺水腫の発現頻度が高かったとの報告がある1) 。
注1) アムロジピンの承認された効能又は効果は「高血圧症」及び「狭心症」である。
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者
過度の降圧により腎機能を悪化させるおそれがある。
-
9.2.2 血液透析中の患者
一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 肝機能障害のある患者、特に胆汁性肝硬変及び胆汁うっ滞のある患者
増量時には慎重に投与すること。アムロジピンは主として肝臓で代謝されるため、肝機能障害のある患者では、血中濃度半減期の延長及び血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増大することがある。アムロジピン高用量(10mg)において副作用の発現頻度が高くなる可能性がある。イルベサルタンは主に胆汁中に排泄されるため、血中濃度が上昇するおそれがある。[11.2 参照],[16.5 参照],[16.6.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤又はアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。アムロジピンは動物実験で妊娠末期に投与すると妊娠期間及び分娩時間が延長することが認められている4) 。[2.2 参照],[9.4.1 参照]
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。イルベサルタンでは動物実験(ラット)において乳汁中への移行が認められている。また、動物実験(ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験)の50mg/kg/日以上で哺育期間において出生児の体重増加抑制が認められている。アムロジピンではヒト母乳中へ移行することが報告されている5) 。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。アムロジピンは、高齢者での体内動態試験で血中濃度が高く、血中濃度半減期が長くなる傾向が認められている。[16.6.3 参照]
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
イルベサルタンで非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。 |
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
血清カリウム値が上昇することがある。 |
機序:イルベサルタンのアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。 |
|
一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。 |
利尿降圧剤で治療を受けている患者では、体液量の減少によりレニン活性が亢進しており、降圧作用が増強するおそれがある。 |
|
アリスキレンフマル酸塩 |
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。 |
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。 |
レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。 |
|
イルベサルタンの降圧作用が減弱するおそれがある。 |
血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成阻害により、イルベサルタンの降圧作用を減弱させる可能性がある。 |
|
腎機能が低下している患者では、更に腎機能が悪化するおそれがある。 |
プロスタグランジンの合成阻害により、腎血流量が低下するためと考えられる。 |
|
イルベサルタンによるリチウム中毒が報告されている。 |
リチウムの再吸収はナトリウムと競合するため、イルベサルタンのナトリウム排泄作用により、リチウムの再吸収が促進されると考えられる。 |
|
降圧作用を有する薬剤 |
降圧作用が増強されるおそれがある。 |
相互に作用を増強するおそれがある。 |
エリスロマイシン及びジルチアゼムとの併用により、アムロジピンの血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
アムロジピンの代謝が競合的に阻害される可能性が考えられる。 |
|
アムロジピンの血中濃度が低下するおそれがある。 |
アムロジピンの代謝が促進される可能性が考えられる。 |
|
グレープフルーツジュース |
アムロジピンの降圧作用が増強されるおそれがある。 |
グレープフルーツに含まれる成分がアムロジピンの代謝を阻害し、アムロジピンの血中濃度が上昇する可能性が考えられる。 |
シンバスタチン |
アムロジピンとシンバスタチン80mg(国内未承認の高用量)との併用により、シンバスタチンのAUCが77%上昇したとの報告がある。 |
機序は不明である。 |
タクロリムス |
アムロジピンとの併用によりタクロリムスの血中濃度が上昇し、腎障害等のタクロリムスの副作用が発現するおそれがある。併用時にはタクロリムスの血中濃度をモニターし、必要に応じてタクロリムスの用量を調整すること。 |
アムロジピンとタクロリムスは、主としてCYP3A4により代謝されるため、併用によりタクロリムスの代謝が阻害される可能性が考えられる。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 **血管性浮腫(頻度不明)
顔面、口唇、咽頭、舌等の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれることがある。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。
- 11.1.2 高カリウム血症(頻度不明)
-
11.1.3 ショック、失神、意識消失(いずれも頻度不明)
冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.4 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]
- 11.1.4 腎不全(頻度不明)
-
11.1.5 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST、ALT、ALP、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。[8.2 参照]
-
11.1.6 低血糖(頻度不明)
脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止すること。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。
-
11.1.7 横紋筋融解症(頻度不明)
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
- 11.1.8 無顆粒球症、白血球減少、血小板減少(いずれも頻度不明)
-
11.1.9 房室ブロック(頻度不明)
徐脈、めまい等の初期症状があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
0.5~1%未満 |
0.5%未満 |
頻度不明 注2) |
|
|---|---|---|---|
過敏症 |
発疹、そう痒、じん麻疹、光線過敏症、多形紅斑 |
血管炎、血管性浮腫 |
|
肝臓 |
肝機能障害、ALT上昇 |
AST上昇、ALP上昇、ビリルビン上昇、γ‐GTP上昇 |
LDH上昇、黄疸、腹水 |
筋・骨格系 |
関節痛、筋痙攣、背部痛 |
筋肉痛、筋力低下、筋緊張亢進 |
|
血液 |
貧血、紫斑、白血球増加 |
赤血球減少、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、白血球減少、好酸球増加、血小板減少 |
|
循環器 |
浮腫 注3) |
動悸、ほてり(熱感、顔面潮紅等)、失神、頻脈、起立性低血圧、心房細動、胸痛、期外収縮 |
血圧低下、徐脈、洞房又は房室ブロック、洞停止 |
消化器 |
逆流性食道炎、下痢・軟便、口内炎、心窩部痛、便秘、胃腸炎 |
悪心、嘔吐、胸やけ、胃不快感、口渇、消化不良、排便回数増加、膵炎、腹痛、腹部膨満 |
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腎臓 |
尿管結石、頻尿・夜間頻尿、クレアチニン上昇 |
BUN上昇、尿中蛋白陽性、尿沈渣異常、尿潜血陽性、排尿障害 |
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精神神経系 |
めまい・ふらつき、頭痛・頭重 |
眠気、しびれ、末梢神経障害 |
もうろう感、不眠、振戦、気分動揺、錐体外路症状 |
代謝異常 |
CK上昇 |
尿酸上昇、尿中ブドウ糖陽性、糖尿病、コレステロール上昇、血中カリウム減少 |
血中カリウム上昇、高血糖 |
その他 |
脳梗塞、異常感覚、倦怠感、CRP上昇、咳嗽、体重増加、脱毛、脱力感、勃起障害、鼻出血、鼻炎 |
霧視、味覚異常、発熱、総蛋白減少、耳鳴、疲労、視力異常、呼吸困難、多汗、(連用により)歯肉肥厚、性機能異常、女性化乳房、体重減少、疼痛、皮膚変色 |
13. 過量投与
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13.1 *症状
アムロジピンは、過度の末梢血管拡張により、ショックを含む著しい血圧低下と反射性頻脈を起こすことがある。
また、非心原性肺水腫が、アムロジピンの過量投与の24~48時間後に発現することがある。なお、循環動態、心拍出量維持を目的とした救急措置(輸液の過負荷等)が要因となる可能性もある。 -
13.2 処置
アムロジピン服用直後に活性炭を投与した場合、アムロジピンのAUCは99%減少し、服用2時間後では49%減少したことから、アムロジピン過量投与時の吸収抑制処置として活性炭投与が有効であると報告されている6) 。イルベサルタン及びアムロジピンは蛋白結合率が高いため、血液透析による除去は有効ではない。