薬効分類名長時間作用型ARB

一般的名称イルベサルタン

イルベタン錠50mg、イルベタン錠100mg、イルベタン錠200mg

いるべたんじょう50mg、いるべたんじょう100mg、いるべたんじょう200mg

IRBETAN Tablets 50mg, IRBETAN Tablets 100mg, IRBETAN Tablets 200mg

製造販売元/シオノギファーマ株式会社、販売元/塩野義製薬株式会社、提携/SANOFI

第4版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
0.1~1%未満
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
免疫系
0.1~5%未満
心臓・血管
頻度不明
脳・神経
0.1~5%未満
めまい頭痛もうろう感眠気不眠しびれ感
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
肝臓まわり
0.1~5%未満
その他
頻度不明

併用注意

薬剤名等
  • カリウム保持性利尿剤
  • カリウム補給剤
臨床症状・措置方法

血清カリウム値が上昇することがある。

機序・危険因子

機序:本剤のアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。

薬剤名等
  • 利尿降圧剤

[11.1.3 参照]

臨床症状・措置方法

一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、利尿降圧剤投与中の患者に本剤を投与する場合は低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと。

機序・危険因子

利尿降圧剤で治療を受けている患者では、体液量の減少によりレニン活性が亢進しており、降圧作用が増強するおそれがある。

薬剤名等
  • アリスキレンフマル酸塩
臨床症状・措置方法

腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

機序・危険因子

レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

薬剤名等
  • アンジオテンシン変換酵素阻害剤
臨床症状・措置方法

腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。

機序・危険因子

レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

薬剤名等
  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
臨床症状・措置方法

本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。

機序・危険因子

血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成阻害により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。

薬剤名等
  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
臨床症状・措置方法

腎機能が低下している患者では、更に腎機能が悪化するおそれがある。

機序・危険因子

プロスタグランジンの合成阻害により、腎血流量が低下するためと考えられる。

薬剤名等
  • リチウム
臨床症状・措置方法

リチウム中毒が報告されている。

機序・危険因子

リチウムの再吸収はナトリウムと競合するため、本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの再吸収が促進されると考えられる。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
  3. 2.3 アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

イルベタン錠50mg

1錠中

有効成分 イルベサルタン   50mg
添加剤 乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒプロメロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、クエン酸トリエチル、酸化チタン、タルク  
イルベタン錠100mg

1錠中

有効成分 イルベサルタン   100mg
添加剤 乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒプロメロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、クエン酸トリエチル、酸化チタン、タルク  
イルベタン錠200mg

1錠中

有効成分 イルベサルタン   200mg
添加剤 乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒプロメロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、クエン酸トリエチル、酸化チタン、タルク  

3.2 製剤の性状

イルベタン錠50mg

外形 表面
裏面
側面
大きさ 長径 約8.5mm
短径 約4.4mm
厚さ 約3.1mm
質量 約0.10g
識別コード
@132 50
性状・剤形 白色~帯黄白色のだ円形の割線入りフィルムコーティング錠である。
イルベタン錠100mg

外形 表面
裏面
側面
大きさ 長径 約11.0mm
短径 約5.7mm
厚さ 約3.8mm
質量 約0.20g
識別コード
@133 100
性状・剤形 白色~帯黄白色のだ円形の割線入りフィルムコーティング錠である。
イルベタン錠200mg

外形 表面
裏面
側面
大きさ 長径 約14.0mm
短径 約7.3mm
厚さ 約4.8mm
質量 約0.41g
識別コード
@134 200
性状・剤形 白色~帯黄白色のだ円形の割線入りフィルムコーティング錠である。

4. 効能・効果

高血圧症

6. 用法・用量

通常、成人にはイルベサルタンとして50~100mgを1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は200mgまでとする。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤を含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中に重篤な肝機能障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。[11.1.5 参照]
  2. 8.2 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
  3. 8.3 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こす可能性がある。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。

  2. 9.1.2 高カリウム血症の患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
    また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。

  3. 9.1.3 脳血管障害のある患者

    過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。

  4. 9.1.4 厳重な減塩療法中の患者

    低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.3 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者

    過度の降圧により腎機能を悪化させるおそれがある。

  2. 9.2.2 血液透析中の患者

    低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.3 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 肝障害のある患者、特に胆汁性肝硬変及び胆汁うっ滞のある患者

    本剤は主に胆汁中に排泄されるため、血中濃度が上昇するおそれがある。[16.5 参照]

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 妊娠する可能性のある女性

    妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている1) ,2)

    本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。[9.5 参照]

    1. (1) 本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
    2. (2) 次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
      • 妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
      • 妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
      • 妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤やアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。[2.2 参照],[9.4.1 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。動物試験(ラット)において乳汁中への移行が認められている。また、動物試験(ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験)の50mg/kg/日以上で哺育期間において出生児の体重増加抑制が認められている。

9.8 高齢者

低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
    • アリスキレンフマル酸塩
      • ラジレス(糖尿病患者に使用する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。)

    [2.3 参照]

    非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。

    レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
    • カリウム保持性利尿剤
      • スピロノラクトン、トリアムテレン等
    • カリウム補給剤
      • 塩化カリウム

    血清カリウム値が上昇することがある。

    機序:本剤のアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。

    危険因子:腎機能障害のある患者

    • 利尿降圧剤
      • フロセミド、トリクロルメチアジド等

    [11.1.3 参照]

    一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、利尿降圧剤投与中の患者に本剤を投与する場合は低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと。

    利尿降圧剤で治療を受けている患者では、体液量の減少によりレニン活性が亢進しており、降圧作用が増強するおそれがある。

    • アリスキレンフマル酸塩

    腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

    レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

    • アンジオテンシン変換酵素阻害剤
      • エナラプリル、イミダプリル等

    腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。

    レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

    • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
      • ロキソプロフェン、インドメタシン等

    本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。

    血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成阻害により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。

    • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
      • ロキソプロフェン、インドメタシン等

    腎機能が低下している患者では、更に腎機能が悪化するおそれがある。

    プロスタグランジンの合成阻害により、腎血流量が低下するためと考えられる。

    • リチウム
      • 炭酸リチウム

    リチウム中毒が報告されている。

    リチウムの再吸収はナトリウムと競合するため、本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの再吸収が促進されると考えられる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 **血管性浮腫(頻度不明)

      **顔面、口唇、咽頭、舌等の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれることがある。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。

    2. 11.1.2 高カリウム血症(頻度不明)
    3. 11.1.3 ショック、失神、意識消失(頻度不明)

      冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.4 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]

    4. 11.1.4 腎不全(頻度不明)
    5. 11.1.5 肝機能障害、黄疸(0.1~1%未満)

      AST、ALT、Al-P、γ-GTPの上昇等の肝機能障害があらわれることがある。[8.1 参照]

    6. 11.1.6 低血糖(頻度不明)

      脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。

    7. 11.1.7 横紋筋融解症(頻度不明)

      筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    11.2 その他の副作用

    0.1~5%未満

    頻度不明

    過敏症

    発疹、じん麻疹、そう痒

    循環器

    動悸、血圧低下、起立性低血圧、徐脈、心室性期外収縮、心房細動

    頻脈

    精神神経系

    めまい、頭痛、もうろう感、眠気、不眠、しびれ感

    消化器

    悪心、嘔吐、便秘、下痢、胸やけ、胃不快感、腹痛

    肝臓

    ALT上昇、AST上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇

    腎臓

    BUN上昇、クレアチニン上昇、尿中蛋白陽性、尿沈渣異常

    血液

    赤血球減少、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、白血球減少、好酸球増加、白血球増加

    その他

    咳嗽、胸痛、倦怠感、ほてり、浮腫、霧視、頻尿、味覚異常、発熱、関節痛、筋痛、背部痛、筋力低下、CK上昇、血清カリウム上昇、尿酸上昇、コレステロール上昇、総蛋白減少、CRP上昇

    性機能異常、耳鳴

    13. 過量投与

    1. 13.1 処置

      本剤は血液透析では除去できない。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
    3. 2.3 アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    イルベタン錠50mg

    1錠中

    有効成分 イルベサルタン   50mg
    添加剤 乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒプロメロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、クエン酸トリエチル、酸化チタン、タルク  
    イルベタン錠100mg

    1錠中

    有効成分 イルベサルタン   100mg
    添加剤 乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒプロメロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、クエン酸トリエチル、酸化チタン、タルク  
    イルベタン錠200mg

    1錠中

    有効成分 イルベサルタン   200mg
    添加剤 乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ヒプロメロース、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、クエン酸トリエチル、酸化チタン、タルク  

    3.2 製剤の性状

    イルベタン錠50mg

    外形 表面
    裏面
    側面
    大きさ 長径 約8.5mm
    短径 約4.4mm
    厚さ 約3.1mm
    質量 約0.10g
    識別コード
    @132 50
    性状・剤形 白色~帯黄白色のだ円形の割線入りフィルムコーティング錠である。
    イルベタン錠100mg

    外形 表面
    裏面
    側面
    大きさ 長径 約11.0mm
    短径 約5.7mm
    厚さ 約3.8mm
    質量 約0.20g
    識別コード
    @133 100
    性状・剤形 白色~帯黄白色のだ円形の割線入りフィルムコーティング錠である。
    イルベタン錠200mg

    外形 表面
    裏面
    側面
    大きさ 長径 約14.0mm
    短径 約7.3mm
    厚さ 約4.8mm
    質量 約0.41g
    識別コード
    @134 200
    性状・剤形 白色~帯黄白色のだ円形の割線入りフィルムコーティング錠である。

    4. 効能・効果

    高血圧症

    6. 用法・用量

    通常、成人にはイルベサルタンとして50~100mgを1日1回経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大投与量は200mgまでとする。

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 本剤を含むアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中に重篤な肝機能障害があらわれたとの報告がある。肝機能検査を実施するなど観察を十分に行うこと。[11.1.5 参照]
    2. 8.2 降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
    3. 8.3 手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こす可能性がある。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者

      治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。

    2. 9.1.2 高カリウム血症の患者

      治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
      また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。

    3. 9.1.3 脳血管障害のある患者

      過度の降圧が脳血流不全を引き起こし、病態を悪化させるおそれがある。

    4. 9.1.4 厳重な減塩療法中の患者

      低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.3 参照]

    9.2 腎機能障害患者

    1. 9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者

      過度の降圧により腎機能を悪化させるおそれがある。

    2. 9.2.2 血液透析中の患者

      低用量から投与を開始し、増量する場合は徐々に行うこと。一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがある。[11.1.3 参照]

    9.3 肝機能障害患者

    1. 9.3.1 肝障害のある患者、特に胆汁性肝硬変及び胆汁うっ滞のある患者

      本剤は主に胆汁中に排泄されるため、血中濃度が上昇するおそれがある。[16.5 参照]

    9.4 生殖能を有する者

    1. 9.4.1 妊娠する可能性のある女性

      妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている1) ,2)

      本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。[9.5 参照]

      1. (1) 本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
      2. (2) 次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
        • 妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
        • 妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
        • 妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤やアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の奇形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。[2.2 参照],[9.4.1 参照]

    9.6 授乳婦

    授乳しないことが望ましい。動物試験(ラット)において乳汁中への移行が認められている。また、動物試験(ラット出生前及び出生後の発生並びに母体の機能に関する試験)の50mg/kg/日以上で哺育期間において出生児の体重増加抑制が認められている。

    9.8 高齢者

    低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。

    10. 相互作用

      10.1 併用禁忌(併用しないこと)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
      • アリスキレンフマル酸塩
        • ラジレス(糖尿病患者に使用する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。)

      [2.3 参照]

      非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。

      レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
      • カリウム保持性利尿剤
        • スピロノラクトン、トリアムテレン等
      • カリウム補給剤
        • 塩化カリウム

      血清カリウム値が上昇することがある。

      機序:本剤のアルドステロン分泌抑制によりカリウム貯留作用が増強する可能性がある。

      危険因子:腎機能障害のある患者

      • 利尿降圧剤
        • フロセミド、トリクロルメチアジド等

      [11.1.3 参照]

      一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、利尿降圧剤投与中の患者に本剤を投与する場合は低用量から開始し、増量する場合は徐々に行うこと。

      利尿降圧剤で治療を受けている患者では、体液量の減少によりレニン活性が亢進しており、降圧作用が増強するおそれがある。

      • アリスキレンフマル酸塩

      腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

      レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

      • アンジオテンシン変換酵素阻害剤
        • エナラプリル、イミダプリル等

      腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。

      レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

      • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
        • ロキソプロフェン、インドメタシン等

      本剤の降圧作用が減弱するおそれがある。

      血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成阻害により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。

      • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
        • ロキソプロフェン、インドメタシン等

      腎機能が低下している患者では、更に腎機能が悪化するおそれがある。

      プロスタグランジンの合成阻害により、腎血流量が低下するためと考えられる。

      • リチウム
        • 炭酸リチウム

      リチウム中毒が報告されている。

      リチウムの再吸収はナトリウムと競合するため、本剤のナトリウム排泄作用により、リチウムの再吸収が促進されると考えられる。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 **血管性浮腫(頻度不明)

        **顔面、口唇、咽頭、舌等の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれることがある。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。

      2. 11.1.2 高カリウム血症(頻度不明)
      3. 11.1.3 ショック、失神、意識消失(頻度不明)

        冷感、嘔吐、意識消失等があらわれた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。[9.1.4 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]

      4. 11.1.4 腎不全(頻度不明)
      5. 11.1.5 肝機能障害、黄疸(0.1~1%未満)

        AST、ALT、Al-P、γ-GTPの上昇等の肝機能障害があらわれることがある。[8.1 参照]

      6. 11.1.6 低血糖(頻度不明)

        脱力感、空腹感、冷汗、手の震え、集中力低下、痙攣、意識障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。糖尿病治療中の患者であらわれやすい。

      7. 11.1.7 横紋筋融解症(頻度不明)

        筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

      11.2 その他の副作用

      0.1~5%未満

      頻度不明

      過敏症

      発疹、じん麻疹、そう痒

      循環器

      動悸、血圧低下、起立性低血圧、徐脈、心室性期外収縮、心房細動

      頻脈

      精神神経系

      めまい、頭痛、もうろう感、眠気、不眠、しびれ感

      消化器

      悪心、嘔吐、便秘、下痢、胸やけ、胃不快感、腹痛

      肝臓

      ALT上昇、AST上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇

      腎臓

      BUN上昇、クレアチニン上昇、尿中蛋白陽性、尿沈渣異常

      血液

      赤血球減少、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、白血球減少、好酸球増加、白血球増加

      その他

      咳嗽、胸痛、倦怠感、ほてり、浮腫、霧視、頻尿、味覚異常、発熱、関節痛、筋痛、背部痛、筋力低下、CK上昇、血清カリウム上昇、尿酸上昇、コレステロール上昇、総蛋白減少、CRP上昇

      性機能異常、耳鳴

      13. 過量投与

      1. 13.1 処置

        本剤は血液透析では除去できない。

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤交付時の注意

      PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      872149
      ブランドコード
      2149046F1031, 2149046F2038, 2149046F3034
      承認番号
      22000AMX01600000, 22000AMX01601000, 22500AMX00864000
      販売開始年月
      2008-07, 2008-07, 2013-06
      貯法
      室温保存、室温保存、室温保存
      有効期間
      3年、3年、3年
      規制区分
      12, 12, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
      • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
      • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
      • この情報を使用することにより生じたいかなる損害についても、当サイトは一切の責任を負いません。