薬効分類名徐放性高血圧治療剤

一般的名称メトプロロール酒石酸塩

セロケンL錠120mg

せろけんえるじょう120mg

SELOKEN L Tablets

製造販売元/太陽ファルマ株式会社

第3版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
2.3%
頻度不明
頻度不明
喘息症状の誘発・悪化
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
0.1~5%未満
頻度不明
免疫系
0.1~5%未満
発疹乾癬型等)
免疫系
頻度不明
血液系
頻度不明
心臓・血管
0.1~5%未満
心臓・血管
頻度不明
肺・呼吸
0.1~5%未満
肺・呼吸
頻度不明
脳・神経
0.1~5%未満
めまい・ふらつき頭痛不眠眠気悪夢
脳・神経
頻度不明
胃腸・消化器系
0.1~5%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
肝臓まわり
頻度不明
その他
0.1~5%未満

併用注意

薬剤名等

交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤

  • β遮断剤(チモロール等の点眼剤を含む)等
臨床症状・措置方法

過剰の交感神経抑制を来し、徐脈、血圧低下等があらわれるおそれがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

共に交感神経抑制作用を有するため。

薬剤名等

血糖降下剤

  • インスリン
    グリベンクラミド等
臨床症状・措置方法

血糖降下作用を増強することがある。また、低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。

機序・危険因子

本剤のβ遮断作用により、低血糖からの回復が遅れることがあり、また、低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクする。

薬剤名等

カルシウム拮抗剤

  • ベラパミル
    ジルチアゼム等
臨床症状・措置方法

相互に作用が増強され、過度の降圧又は心機能抑制があらわれることがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

共に陰性変時・変力作用、降圧作用を有するため。

薬剤名等

クロニジン

臨床症状・措置方法

クロニジンの投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇)を増強するおそれがある。クロニジンの投与を中止する場合には、本剤を数日前に中止し、経過を観察してから行うこと。

機序・危険因子

クロニジンの投与中止により血中ノルアドレナリンが増加した場合、本剤のβ遮断作用によりα刺激作用(血管収縮作用)が優位となるため。

薬剤名等

ClassⅠ抗不整脈剤

  • ジソピラミド
    プロカインアミド等

ClassⅢ抗不整脈剤

  • アミオダロン等
臨床症状・措置方法

過度の心機能抑制があらわれることがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

共に心機能抑制作用を有するため。

薬剤名等

抗不整脈剤

  • キニジン
    プロパフェノン
    アミオダロン等
臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

薬剤名等

ミラベグロン

臨床症状・措置方法

本剤のAUCが3.29倍上昇したとの報告があり、本剤の作用が増強するおそれがある。

機序・危険因子

ミラベグロンのCYP2D6阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等

麻酔剤

  • セボフルラン等
臨床症状・措置方法

過剰の交感神経の抑制を起こす可能性があるので心機能等に注意すること。

機序・危険因子

共に交感神経抑制作用を有するため。

薬剤名等

ジギタリス製剤

臨床症状・措置方法

房室伝導時間が延長し、徐脈、房室ブロック等があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること。

機序・危険因子

共に刺激伝導速度の抑制作用を有するため。

薬剤名等

非ステロイド性抗炎症剤

  • インドメタシン等
臨床症状・措置方法

本剤の降圧作用が減弱することがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの合成・遊離を阻害し血圧を上昇させることがある。

薬剤名等

降圧作用を有する他の薬剤

  • ニトログリセリン
    タダラフィル等
臨床症状・措置方法

過度の降圧を来すおそれがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

共に降圧作用を有するため。

薬剤名等

シメチジン

臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

薬剤名等

選択的セロトニン再取込み阻害剤

  • パロキセチン等
臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

薬剤名等

抗ヒスタミン剤

  • ジフェンヒドラミン等
臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

薬剤名等

ヒドララジン

臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

ヒドララジンは肝血流量を増加させ、本剤の初回通過効果を減少させると考えられる。

薬剤名等

リファンピシン

臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

リファンピシンの肝代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる。

薬剤名等

リドカイン

臨床症状・措置方法

リドカインの血中濃度を上昇させることがあるので、用量に注意すること。

機序・危険因子

本剤による肝血流量の減少及び肝代謝酵素活性阻害によりリドカインの代謝を遅延させると考えられる。

薬剤名等

フィンゴリモド

臨床症状・措置方法

フィンゴリモドの投与開始時に本剤を併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。

機序・危険因子

共に徐脈や心ブロックを引き起こすおそれがある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分及び他のβ遮断剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[本症でみられる心筋収縮力抑制を増強するおそれがある。]
  3. 2.3 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(Ⅱ、Ⅲ度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
  4. 2.4 心原性ショック、肺高血圧による右心不全、うっ血性心不全の患者[心筋収縮力を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
  5. 2.5 重症の末梢循環障害(壊疽等)のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  6. 2.6 未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者[7 参照],[9.1.8 参照]
  7. 2.7 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

セロケンL錠120mg

有効成分 1錠中
日局メトプロロール酒石酸塩   120mg
添加剤 リン酸水素カルシウム水和物、無水ケイ酸、セルロース、ヒプロメロース、グリセリン脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム、マクロゴール6000、酸化チタン その他1成分

3.2 製剤の性状

セロケンL錠120mg

剤形 白色~微帯黄白色のフィルムコーティング錠
(割線入)
外形 表面                                        
外形 裏面                                        
外形 側面                                        
長径 約17.2m
短径 約5.8mm
厚さ 約4.6mm
重量 約0.412g
識別コード                                        

4. 効能又は効果

本態性高血圧症(軽症~中等症)

6. 用法及び用量

通常、成人には1日1回1錠(メトプロロール酒石酸塩として120mg)を朝食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。[2.6 参照],[9.1.8 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 投与が長期にわたる場合は心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピンを投与するなど対症療法を行うこと。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
  2. 8.2 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。特に高齢者においては同様の注意をすること。[9.8 参照]
  3. 8.3 手術前48時間は投与しないことが望ましい。
  4. 8.4 めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者

    気管支拡張剤を併用するなど慎重に投与すること。喘息等の症状を誘発・悪化させるおそれがある。

  2. 9.1.2 うっ血性心不全のおそれのある患者

    観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。心筋収縮力を抑制し、症状を誘発するおそれがある。

  3. 9.1.3 低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者

    血糖値に注意すること。低血糖症状を起こしやすく、かつ低血糖の前駆症状である頻脈等の症状をマスクしやすい。

  4. 9.1.4 徐脈、房室ブロック(Ⅰ度)のある患者

    心機能に注意すること。心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。

  5. 9.1.5 異型狭心症の患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  6. 9.1.6 甲状腺中毒症の患者
    1. (1) 休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。急に投与を中止すると、症状を悪化させることがある。
    2. (2) 頻脈等の中毒症状をマスクするおそれがある。
  7. 9.1.7 末梢循環障害(レイノー症候群、間欠性跛行症等)のある患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  8. 9.1.8 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者

    本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがある。[2.6 参照],[7 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者

    排泄が遅延するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝障害のある患者

    代謝が遅延するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.7 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討すること。母乳中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

  • 一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
  • 休薬を要する場合は、徐々に減量する。[8.2 参照]

10. 相互作用

  • 本剤は、主として肝代謝酵素CYP2D6で代謝されることから、本酵素の活性に影響する薬剤との併用には注意すること。[16.4 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

**交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤

  • β遮断剤(チモロール等の点眼剤を含む)等

過剰の交感神経抑制を来し、徐脈、血圧低下等があらわれるおそれがあるので、用量に注意すること。

共に交感神経抑制作用を有するため。

血糖降下剤

  • インスリン
    グリベンクラミド等

血糖降下作用を増強することがある。また、低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。

本剤のβ遮断作用により、低血糖からの回復が遅れることがあり、また、低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクする。

カルシウム拮抗剤

  • ベラパミル
    ジルチアゼム等

相互に作用が増強され、過度の降圧又は心機能抑制があらわれることがあるので、用量に注意すること。

共に陰性変時・変力作用、降圧作用を有するため。

クロニジン

クロニジンの投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇)を増強するおそれがある。クロニジンの投与を中止する場合には、本剤を数日前に中止し、経過を観察してから行うこと。

クロニジンの投与中止により血中ノルアドレナリンが増加した場合、本剤のβ遮断作用によりα刺激作用(血管収縮作用)が優位となるため。

**ClassⅠ抗不整脈剤

  • ジソピラミド
    プロカインアミド等

ClassⅢ抗不整脈剤

  • アミオダロン等

過度の心機能抑制があらわれることがあるので、用量に注意すること。

共に心機能抑制作用を有するため。

抗不整脈剤

  • キニジン
    プロパフェノン
    アミオダロン等

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

ミラベグロン

本剤のAUCが3.29倍上昇したとの報告があり、本剤の作用が増強するおそれがある。

ミラベグロンのCYP2D6阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

麻酔剤

  • セボフルラン等

過剰の交感神経の抑制を起こす可能性があるので心機能等に注意すること。

共に交感神経抑制作用を有するため。

ジギタリス製剤

房室伝導時間が延長し、徐脈、房室ブロック等があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること。

共に刺激伝導速度の抑制作用を有するため。

非ステロイド性抗炎症剤

  • インドメタシン等

本剤の降圧作用が減弱することがあるので、用量に注意すること。

非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの合成・遊離を阻害し血圧を上昇させることがある。

降圧作用を有する他の薬剤

  • ニトログリセリン
    タダラフィル等

過度の降圧を来すおそれがあるので、用量に注意すること。

共に降圧作用を有するため。

シメチジン

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

選択的セロトニン再取込み阻害剤

  • パロキセチン等

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

抗ヒスタミン剤

  • ジフェンヒドラミン等

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

ヒドララジン

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

ヒドララジンは肝血流量を増加させ、本剤の初回通過効果を減少させると考えられる。

リファンピシン

本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること。

リファンピシンの肝代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる。

リドカイン

リドカインの血中濃度を上昇させることがあるので、用量に注意すること。

本剤による肝血流量の減少及び肝代謝酵素活性阻害によりリドカインの代謝を遅延させると考えられる。

フィンゴリモド

フィンゴリモドの投与開始時に本剤を併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。

共に徐脈や心ブロックを引き起こすおそれがある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 心原性ショック(頻度不明)
  2. 11.1.2 うっ血性心不全(頻度不明)、房室ブロック(0.3%)、徐脈(2.3%)、洞機能不全(頻度不明)
  3. 11.1.3 喘息症状の誘発・悪化(頻度不明)
  4. 11.1.4 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

頻度不明

視覚障害(霧視等)

涙液分泌減少、結膜炎

過敏症

発疹(乾癬型等)

光線過敏症、そう痒

血液

血小板減少

循環器

動悸

起立性低血圧注)心室性期外収縮、低血圧、末梢循環障害(四肢の冷え・しびれ等)

呼吸器

鼻閉

鼻炎、気管支痙攣、息切れ

精神神経系

めまい・ふらつき、頭痛、不眠、眠気、悪夢

幻覚、感覚異常、注意力障害、神経過敏、不安、健忘、錯乱、抑うつ

消化器

腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振、胸やけ、口渇、腹部膨満感

下痢、便秘

肝臓

AST上昇、ALT上昇

その他

倦怠感、胸部圧迫感、疲労感、耳鳴、発汗

脱毛、難聴、関節痛、筋痙直、体重増加、勃起障害、乾癬悪化、トリグリセライドの上昇、浮腫、性欲減退、CK(CPK)の上昇、味覚異常

注)ごくまれに失神を伴うことがある。

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    重度の低血圧、洞性徐脈、房室ブロック、心筋梗塞、心不全、心原性ショック、心停止、気管支痙攣、意識障害(又は昏睡)、痙攣、悪心、嘔吐、チアノーゼ等の症状が起こるおそれがある。

  2. 13.2 処置
    1. 13.2.1 過度の徐脈

      アトロピンを静注する。効果不十分な場合にはβ1刺激剤(ドブタミン等)を投与する。又は一時的にペースメーカーを使用する。

    2. 13.2.2 過度の低血圧

      低血圧には昇圧剤(アドレナリン、ドパミン、ドブタミン等)を投与する。

    3. 13.2.3 心不全

      利尿剤、ジギタリス製剤を投与する。

    4. 13.2.4 気管支痙攣

      *β2刺激剤又はアミノフィリンを静注する。
      これらの処置の間は患者を常に観察下におくこと。
      また、過度の徐脈、過度の低血圧、心不全の処置には、グルカゴンが有効な場合もある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

14.2 薬剤服用時の注意

本剤は二分割して服用可能であるが、徐放性製剤であることよりかまずに服用させること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

β遮断剤服用中の患者では、他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり、また、通常用量のアドレナリンによる治療に抵抗するとの報告がある。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分及び他のβ遮断剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[本症でみられる心筋収縮力抑制を増強するおそれがある。]
  3. 2.3 高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(Ⅱ、Ⅲ度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
  4. 2.4 心原性ショック、肺高血圧による右心不全、うっ血性心不全の患者[心筋収縮力を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。]
  5. 2.5 重症の末梢循環障害(壊疽等)のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  6. 2.6 未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者[7 参照],[9.1.8 参照]
  7. 2.7 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

セロケンL錠120mg

有効成分 1錠中
日局メトプロロール酒石酸塩   120mg
添加剤 リン酸水素カルシウム水和物、無水ケイ酸、セルロース、ヒプロメロース、グリセリン脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム、マクロゴール6000、酸化チタン その他1成分

3.2 製剤の性状

セロケンL錠120mg

剤形 白色~微帯黄白色のフィルムコーティング錠
(割線入)
外形 表面                                        
外形 裏面                                        
外形 側面                                        
長径 約17.2m
短径 約5.8mm
厚さ 約4.6mm
重量 約0.412g
識別コード                                        

4. 効能又は効果

本態性高血圧症(軽症~中等症)

6. 用法及び用量

通常、成人には1日1回1錠(メトプロロール酒石酸塩として120mg)を朝食後経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。[2.6 参照],[9.1.8 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 投与が長期にわたる場合は心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行うこと。特に徐脈になったとき及び低血圧を起こした場合には減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピンを投与するなど対症療法を行うこと。なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
  2. 8.2 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。特に高齢者においては同様の注意をすること。[9.8 参照]
  3. 8.3 手術前48時間は投与しないことが望ましい。
  4. 8.4 めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者

    気管支拡張剤を併用するなど慎重に投与すること。喘息等の症状を誘発・悪化させるおそれがある。

  2. 9.1.2 うっ血性心不全のおそれのある患者

    観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。心筋収縮力を抑制し、症状を誘発するおそれがある。

  3. 9.1.3 低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者

    血糖値に注意すること。低血糖症状を起こしやすく、かつ低血糖の前駆症状である頻脈等の症状をマスクしやすい。

  4. 9.1.4 徐脈、房室ブロック(Ⅰ度)のある患者

    心機能に注意すること。心刺激伝導系を抑制し、症状を悪化させるおそれがある。

  5. 9.1.5 異型狭心症の患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  6. 9.1.6 甲状腺中毒症の患者
    1. (1) 休薬を要する場合には徐々に減量し、観察を十分に行うこと。急に投与を中止すると、症状を悪化させることがある。
    2. (2) 頻脈等の中毒症状をマスクするおそれがある。
  7. 9.1.7 末梢循環障害(レイノー症候群、間欠性跛行症等)のある患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  8. 9.1.8 褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者

    本剤の単独投与により急激に血圧が上昇することがある。[2.6 参照],[7 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者

    排泄が遅延するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝障害のある患者

    代謝が遅延するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.7 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討すること。母乳中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

  • 一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
  • 休薬を要する場合は、徐々に減量する。[8.2 参照]

10. 相互作用

  • 本剤は、主として肝代謝酵素CYP2D6で代謝されることから、本酵素の活性に影響する薬剤との併用には注意すること。[16.4 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

**交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤

  • β遮断剤(チモロール等の点眼剤を含む)等

過剰の交感神経抑制を来し、徐脈、血圧低下等があらわれるおそれがあるので、用量に注意すること。

共に交感神経抑制作用を有するため。

血糖降下剤

  • インスリン
    グリベンクラミド等

血糖降下作用を増強することがある。また、低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。

本剤のβ遮断作用により、低血糖からの回復が遅れることがあり、また、低血糖に伴う交感神経系の症状をマスクする。

カルシウム拮抗剤

  • ベラパミル
    ジルチアゼム等

相互に作用が増強され、過度の降圧又は心機能抑制があらわれることがあるので、用量に注意すること。

共に陰性変時・変力作用、降圧作用を有するため。

クロニジン

クロニジンの投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇)を増強するおそれがある。クロニジンの投与を中止する場合には、本剤を数日前に中止し、経過を観察してから行うこと。

クロニジンの投与中止により血中ノルアドレナリンが増加した場合、本剤のβ遮断作用によりα刺激作用(血管収縮作用)が優位となるため。

**ClassⅠ抗不整脈剤

  • ジソピラミド
    プロカインアミド等

ClassⅢ抗不整脈剤

  • アミオダロン等

過度の心機能抑制があらわれることがあるので、用量に注意すること。

共に心機能抑制作用を有するため。

抗不整脈剤

  • キニジン
    プロパフェノン
    アミオダロン等

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

ミラベグロン

本剤のAUCが3.29倍上昇したとの報告があり、本剤の作用が増強するおそれがある。

ミラベグロンのCYP2D6阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

麻酔剤

  • セボフルラン等

過剰の交感神経の抑制を起こす可能性があるので心機能等に注意すること。

共に交感神経抑制作用を有するため。

ジギタリス製剤

房室伝導時間が延長し、徐脈、房室ブロック等があらわれるおそれがあるので、心機能に注意すること。

共に刺激伝導速度の抑制作用を有するため。

非ステロイド性抗炎症剤

  • インドメタシン等

本剤の降圧作用が減弱することがあるので、用量に注意すること。

非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有する腎プロスタグランジンの合成・遊離を阻害し血圧を上昇させることがある。

降圧作用を有する他の薬剤

  • ニトログリセリン
    タダラフィル等

過度の降圧を来すおそれがあるので、用量に注意すること。

共に降圧作用を有するため。

シメチジン

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

選択的セロトニン再取込み阻害剤

  • パロキセチン等

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

抗ヒスタミン剤

  • ジフェンヒドラミン等

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

これらの薬剤の肝代謝酵素阻害作用により本剤の代謝が抑制されると考えられる。

ヒドララジン

本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強することがあるので、用量に注意すること。

ヒドララジンは肝血流量を増加させ、本剤の初回通過効果を減少させると考えられる。

リファンピシン

本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること。

リファンピシンの肝代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる。

リドカイン

リドカインの血中濃度を上昇させることがあるので、用量に注意すること。

本剤による肝血流量の減少及び肝代謝酵素活性阻害によりリドカインの代謝を遅延させると考えられる。

フィンゴリモド

フィンゴリモドの投与開始時に本剤を併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。

共に徐脈や心ブロックを引き起こすおそれがある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 心原性ショック(頻度不明)
  2. 11.1.2 うっ血性心不全(頻度不明)、房室ブロック(0.3%)、徐脈(2.3%)、洞機能不全(頻度不明)
  3. 11.1.3 喘息症状の誘発・悪化(頻度不明)
  4. 11.1.4 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

頻度不明

視覚障害(霧視等)

涙液分泌減少、結膜炎

過敏症

発疹(乾癬型等)

光線過敏症、そう痒

血液

血小板減少

循環器

動悸

起立性低血圧注)心室性期外収縮、低血圧、末梢循環障害(四肢の冷え・しびれ等)

呼吸器

鼻閉

鼻炎、気管支痙攣、息切れ

精神神経系

めまい・ふらつき、頭痛、不眠、眠気、悪夢

幻覚、感覚異常、注意力障害、神経過敏、不安、健忘、錯乱、抑うつ

消化器

腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振、胸やけ、口渇、腹部膨満感

下痢、便秘

肝臓

AST上昇、ALT上昇

その他

倦怠感、胸部圧迫感、疲労感、耳鳴、発汗

脱毛、難聴、関節痛、筋痙直、体重増加、勃起障害、乾癬悪化、トリグリセライドの上昇、浮腫、性欲減退、CK(CPK)の上昇、味覚異常

注)ごくまれに失神を伴うことがある。

13. 過量投与

  1. 13.1 症状

    重度の低血圧、洞性徐脈、房室ブロック、心筋梗塞、心不全、心原性ショック、心停止、気管支痙攣、意識障害(又は昏睡)、痙攣、悪心、嘔吐、チアノーゼ等の症状が起こるおそれがある。

  2. 13.2 処置
    1. 13.2.1 過度の徐脈

      アトロピンを静注する。効果不十分な場合にはβ1刺激剤(ドブタミン等)を投与する。又は一時的にペースメーカーを使用する。

    2. 13.2.2 過度の低血圧

      低血圧には昇圧剤(アドレナリン、ドパミン、ドブタミン等)を投与する。

    3. 13.2.3 心不全

      利尿剤、ジギタリス製剤を投与する。

    4. 13.2.4 気管支痙攣

      *β2刺激剤又はアミノフィリンを静注する。
      これらの処置の間は患者を常に観察下におくこと。
      また、過度の徐脈、過度の低血圧、心不全の処置には、グルカゴンが有効な場合もある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

14.2 薬剤服用時の注意

本剤は二分割して服用可能であるが、徐放性製剤であることよりかまずに服用させること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

β遮断剤服用中の患者では、他の薬剤によるアナフィラキシー反応がより重篤になることがあり、また、通常用量のアドレナリンによる治療に抵抗するとの報告がある。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
872149
ブランドコード
2149010G1047
承認番号
21800AMX10320
販売開始年月
1992-05
貯法
室温保存
有効期間
3年
規制区分
2, 12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
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