薬効分類名レニン・アンジオテンシン系降圧剤
持効性製剤

一般的名称カプトプリル持効性カプセル

カプトリル−Rカプセル18.75mg

かぷとりる-Rかぷせる18.75mg

CAPTORIL-R CAPSULES

製造販売元/アルフレッサ ファーマ株式会社

第5版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
血液系
0.1~2%未満注1)
血液系
0.1%未満注1)
血液系
頻度不明
腎・尿路
0.1~2%未満注1)
腎・尿路
0.1%未満注1)
腎・尿路
頻度不明
皮膚
0.1~2%未満注1)
発疹注2)そう痒
皮膚
0.1%未満注1)
皮膚
頻度不明
脳・神経
0.1~2%未満注1)
脳・神経
0.1%未満注1)
味覚の異常
脳・神経
頻度不明
胃腸・消化器系
0.1~2%未満注1)
胃腸・消化器系
0.1%未満注1)
胃腸・消化器系
頻度不明
肝臓まわり
0.1~2%未満注1)
肝臓まわり
0.1%未満注1)
肝臓まわり
頻度不明
心臓・血管
0.1~2%未満注1)
心臓・血管
0.1%未満注1)
心臓・血管
頻度不明
その他
0.1~2%未満注1)
その他
0.1%未満注1)
その他
頻度不明
その他
0.1~2%未満注1)
その他
頻度不明
脱力感発熱筋肉痛口渇口内炎歯痛の増強知覚異常嗄声クームス試験の陽性例抗核抗体の陽性低血糖

併用注意

薬剤名等

カリウム保持性利尿剤

  • スピロノラクトン、トリアムテレン等

カリウム補給剤

  • 塩化カリウム等
臨床症状・措置方法

血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意すること。

機序・危険因子

機序:本剤はアンジオテンシンⅡ産生を抑制し、アルドステロンの分泌を低下させるため、カリウム排泄を減少させる。
危険因子:腎障害のある患者

薬剤名等

利尿降圧剤

  • トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等
臨床症状・措置方法

本剤初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、投与は少量より開始すること。

機序・危険因子

利尿降圧剤によるナトリウム排泄によって、レニン・アンジオテンシン系が亢進されているため、本剤によりアンジオテンシンⅡの産生が抑制されると、降圧作用が増強されると考えられている。
危険因子:特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者

薬剤名等

アロプリノール

臨床症状・措置方法

過敏症状(Stevens-Johnson症候群、関節痛等)が発現したとの報告がある。患者の状態を注意深く観察し、発熱を伴う発疹等の過敏症状が発現した場合には直ちに両剤の投与を中止すること。

機序・危険因子

機序不明。
危険因子:腎障害のある患者

薬剤名等

リチウム製剤

  • 炭酸リチウム
臨床症状・措置方法

併用によりリチウム中毒を起こすことが報告されているので、血中のリチウム濃度に注意すること。

機序・危険因子

明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、本剤がナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。

薬剤名等

ニトログリセリン

臨床症状・措置方法

降圧作用が増強されるおそれがある。

機序・危険因子

両剤の降圧作用による。

薬剤名等

アリスキレンフマル酸塩
[11.1.4 参照]

臨床症状・措置方法

腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

機序・危険因子

併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

薬剤名等

アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤
[11.1.4 参照]

臨床症状・措置方法

腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。

機序・危険因子

併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

薬剤名等

非ステロイド性消炎鎮痛剤

臨床症状・措置方法

降圧作用が減弱するおそれがある。

機序・危険因子

プロスタグランジンの合成阻害作用により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。

薬剤名等

非ステロイド性消炎鎮痛剤

臨床症状・措置方法

腎機能を悪化させるおそれがある。

機序・危険因子

プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。

薬剤名等

カリジノゲナーゼ製剤

臨床症状・措置方法

本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。

機序・危険因子

血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

好中球減少、無顆粒球症があらわれやすいので、血液像に留意して、定期的に検査を行うこと。白血球数の急激な減少あるいは4,000/mm3未満となった場合には、白血球分画を含む経過観察を十分に行い、3,000/mm3未満を示す場合には投与を中止すること。

機序・危険因子

免疫異常のある患者では好中球減少症、無顆粒球症等の副作用があらわれやすい。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 **血管性浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管性浮腫、遺伝性血管性浮腫、後天性血管性浮腫、特発性血管性浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管性浮腫を発現するおそれがある。][11.1.1 参照]
  3. 2.3 デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者[10.1 参照]
  4. 2.4 アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者[10.1 参照]
  5. 2.5 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
  6. 2.6 アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]
  7. 2.7 *アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物)を投与中の患者、あるいは投与中止から36時間以内の患者[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

カプトリル−Rカプセル18.75mg

有効成分 1カプセル中
カプトプリル(日局)   18.75mg
添加剤 アスコルビン酸、ステアリルアルコール、トリオレイン酸ソルビタン、ダイズ油、乳糖水和物、ゼラチン、濃グリセリン、パラオキシ安息香酸エチル、酸化チタン、三二酸化鉄、ラウリル硫酸ナトリウム

3.2 製剤の性状

カプトリル−Rカプセル18.75mg

外形                                        
大きさ 長径 15.8mm
短径 5.8mm
質量 332mg
識別コード NF271
色・剤形 白色
(赤褐色帯状のシール有)の硬カプセル剤
(3号)

4. 効能又は効果

  • 本態性高血圧症
  • 腎性高血圧症

6. 用法及び用量

通常、成人1回1~2カプセル、1日2回(カプトプリルとして37.5~75mg)経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
ただし、重症本態性高血圧症及び腎性高血圧症の患者では1回1カプセル、1日1~2回(カプトプリルとして18.75~37.5mg)から投与を開始することが望ましい。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 手術前24時間は投与しないことが望ましい。
  2. 8.2 血圧低下に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に注意させること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。

  2. 9.1.2 高カリウム血症の患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
    また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。[11.1.4 参照]

  3. 9.1.3 造血障害のある患者

    好中球減少症、無顆粒球症等の副作用が発現することがある。[11.1.2 参照]

  4. 9.1.4 全身性エリテマトーデス(SLE)などの免疫異常のある患者

    好中球減少症、無顆粒球症等の副作用が発現することがある。重篤な自己免疫疾患(特に全身性エリテマトーデス)又は免疫抑制剤の投与を受けている患者では、好中球減少、無顆粒球症があらわれやすいので、血液像に留意して、定期的に検査を行うこと。白血球数の急激な減少あるいは4,000/mm3未満となった場合には、白血球分画を含む経過観察を十分に行い、3,000/mm3未満を示す場合には投与を中止すること。[10.2 参照],[11.1.2 参照]

  5. 9.1.5 消化性潰瘍又はその既往歴のある患者

    消化器症状が発現することがある。

  6. 9.1.6 脳血管障害のある患者

    過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させることがある。

  7. 9.1.7 光線過敏症の既往歴のある患者

    発疹等の皮膚症状が発現することがある。

  8. 9.1.8 重症の高血圧症患者

    少量より投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合がある。

  9. 9.1.9 厳重な減塩療法中の患者

    少量より投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合がある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者

    血清クレアチニン値が3mg/dLを超える場合には、投与量を減らすか、又は投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。過度の血圧低下及び血液障害が起こるおそれがある。[16.6.1 参照]

  2. 9.2.2 腎障害のある患者
    1. (1) 少量より投与を開始するなど特に注意すること。
    2. (2) 蛋白尿があらわれやすいので、腎機能、尿所見に留意し、定期的に検査を行うこと。持続的な蛋白尿の増加傾向が認められる場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
    3. (3) 好中球減少、無顆粒球症があらわれやすいので、血液像に留意して、定期的に検査を行うこと。白血球数の急激な減少あるいは4,000/mm3未満となった場合には、白血球分画を含む経過観察を十分に行い、3,000/mm3未満を示す場合には投与を中止すること。[11.1.2 参照]
  3. 9.2.3 腎疾患の既往歴のある患者

    蛋白尿があらわれやすいので、腎機能、尿所見に留意し、定期的に検査を行うこと。持続的な蛋白尿の増加傾向が認められる場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  4. 9.2.4 血液透析中の患者

    少量より投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合がある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者

    黄疸等の副作用が発現することがある。

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 妊娠する可能性のある女性

    妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている。1) ,2)

    本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。[9.5 参照]

    1. (1) 本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
    2. (2) 次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
      • 妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
      • 妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
      • 妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。妊娠中に本剤を投与された重症高血圧症の患者で、羊水過少症、また、その新生児に低血圧・腎不全等があらわれたとの報告がある。[2.5 参照],[9.4.1 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで母乳中に移行することが報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

少量より投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行

    • リポソーバー、イムソーバTR、セルソーバ

                      [2.3 参照]                 

    ショックを起こすことがある。

    陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートによりブラジキニンの産生が刺激される。さらに本剤が、ブラジキニンの代謝を抑制するため、ブラジキニンの血中濃度が上昇し、ショックを誘発すると考えられている。

    アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた透析
    [2.4 参照]

    アナフィラキシーを発現することがある。

    陰性に荷電したAN69によりブラジキニンの産生が刺激される。さらに本剤が、ブラジキニンの代謝を抑制するため、ブラジキニンの血中濃度が上昇し、アナフィラキシーを誘発すると考えられている。

    アリスキレンフマル酸塩

    • ラジレス
      (糖尿病患者に使用する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。)

                      [2.6 参照],[11.1.4 参照]

    非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。

    レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

    *アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)

    • *サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物(エンレスト)

    *                   [2.7 参照]                 

    **,*血管性浮腫があらわれるおそれがある。本剤投与終了後にARNIを投与する場合は、本剤の最終投与から36時間後までは投与しないこと。また、ARNIが投与されている場合は、少なくとも本剤投与開始36時間前に中止すること。

    *併用により相加的にブラジキニンの分解が抑制され、ブラジキニンの血中濃度が上昇する可能性がある。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    カリウム保持性利尿剤

    • スピロノラクトン、トリアムテレン等

    カリウム補給剤

    • 塩化カリウム等

    血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意すること。

    機序:本剤はアンジオテンシンⅡ産生を抑制し、アルドステロンの分泌を低下させるため、カリウム排泄を減少させる。
    危険因子:腎障害のある患者

    利尿降圧剤

    • トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等

    本剤初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、投与は少量より開始すること。

    利尿降圧剤によるナトリウム排泄によって、レニン・アンジオテンシン系が亢進されているため、本剤によりアンジオテンシンⅡの産生が抑制されると、降圧作用が増強されると考えられている。
    危険因子:特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者

    アロプリノール

    過敏症状(Stevens-Johnson症候群、関節痛等)が発現したとの報告がある。患者の状態を注意深く観察し、発熱を伴う発疹等の過敏症状が発現した場合には直ちに両剤の投与を中止すること。

    機序不明。
    危険因子:腎障害のある患者

    リチウム製剤

    • 炭酸リチウム

    併用によりリチウム中毒を起こすことが報告されているので、血中のリチウム濃度に注意すること。

    明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、本剤がナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。

    ニトログリセリン

    降圧作用が増強されるおそれがある。

    両剤の降圧作用による。

    アリスキレンフマル酸塩
    [11.1.4 参照]

    腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
    なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

    併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

    アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤
    [11.1.4 参照]

    腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。

    併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

    非ステロイド性消炎鎮痛剤

    降圧作用が減弱するおそれがある。

    プロスタグランジンの合成阻害作用により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。

    非ステロイド性消炎鎮痛剤

    腎機能を悪化させるおそれがある。

    プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。

    カリジノゲナーゼ製剤

    本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。

    血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある。

    好中球減少、無顆粒球症があらわれやすいので、血液像に留意して、定期的に検査を行うこと。白血球数の急激な減少あるいは4,000/mm3未満となった場合には、白血球分画を含む経過観察を十分に行い、3,000/mm3未満を示す場合には投与を中止すること。

    免疫異常のある患者では好中球減少症、無顆粒球症等の副作用があらわれやすい。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 **血管性浮腫(頻度不明)

      **呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれることがある。このような場合には、気管の閉塞を起こしやすくなるので、直ちに投与を中止し、アドレナリンの皮下注射、気道確保など適切な処置を行うこと。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。[2.2 参照]

    2. 11.1.2 汎血球減少、無顆粒球症(いずれも頻度不明)

                      [9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]

    3. 11.1.3 急性腎障害、ネフローゼ症候群(いずれも頻度不明)
    4. 11.1.4 高カリウム血症(頻度不明)

                      [9.1.2 参照],[10.1 参照],[10.2 参照]

    5. 11.1.5 天疱瘡様症状(頻度不明)
    6. 11.1.6 狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、心停止(いずれも頻度不明)
    7. 11.1.7 アナフィラキシー(頻度不明)
    8. 11.1.8 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)
    9. 11.1.9 錯乱(頻度不明)
    10. 11.1.10 膵炎(頻度不明)

    11.2 その他の副作用

    0.1~2%未満注1)

    0.1%未満注1)

    頻度不明

    血液

    白血球減少

    貧血、好酸球増多、血小板減少

    腎臓

    BUN上昇、血清クレアチニン上昇

    蛋白尿

    皮膚

    発疹注2)、そう痒

    蕁麻疹

    光線過敏症

    味覚注3)

    味覚の異常

    精神神経系

    頭痛、めまい、頭重感、眠気

    消化器

    悪心・嘔吐、胃部不快感、下痢

    食欲不振、腹痛

    肝臓

    AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、ALP上昇

    LDH上昇

    黄疸、肝障害

    循環器

    起立性低血圧、動悸、息切れ

    胸痛、胸部不快感、レイノー様症状

    その他

    咳嗽

    血清カリウム値の上昇、四肢のしびれ感、顔面潮紅

    脱力感、発熱、筋肉痛、口渇、口内炎、歯痛の増強、知覚異常、嗄声、クームス試験の陽性例、抗核抗体の陽性例、低血糖

    注1)発現頻度は使用成績調査を含む。
    注2)発熱、好酸球増多を伴う発疹を含む。
    注3)減量又は投与を中止すること(通常、味覚の異常は可逆的である)。

    12. 臨床検査結果に及ぼす影響

    尿中ケトン(アセトン)が偽陽性を呈することがある。

    13. 過量投与

    1. 13.1 症例

      33歳の女性に対し、カプトプリル(推量500~750mg)、アルプラゾラム10mgを投与。投与6時間後のカプトプリル血漿中濃度は5,952μg/L。患者は、薬剤投与5時間後に入院し、その時低血圧になっていた(収縮期血圧80mmHg)。それから輸液とドパミンを30分以内、10μg/kg/minで点滴静注したところ血圧上昇。さらに、入院後18.5時間目と24.5時間目に2回低血圧を発現したが、ドパミンにて上昇。その後入院期間中の血圧は正常になり、初期の嗜眠や全身脱力感の消失後は、他の症状の発現はなかった3)

    2. 13.2 処置

      低血圧-生理食塩液の点滴静注による体液量増加が、血圧の回復のために採るべき処置である。カプトプリルは、血液透析により成人の循環系から除去されるが、新生児又は小児に対しては、有効性のデータは不十分である。
      腹膜透析はカプトプリルを除去するのに有効ではない4)

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    1. 15.1.1 カプトプリル錠(非持効性製剤)投与中に高度の蛋白尿が認められた患者について腎生検を行ったところ、膜性腎症がみられたとの報告がある。
    2. 15.1.2 インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
    2. 2.2 **血管性浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管性浮腫、遺伝性血管性浮腫、後天性血管性浮腫、特発性血管性浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管性浮腫を発現するおそれがある。][11.1.1 参照]
    3. 2.3 デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者[10.1 参照]
    4. 2.4 アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者[10.1 参照]
    5. 2.5 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
    6. 2.6 アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[10.1 参照]
    7. 2.7 *アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物)を投与中の患者、あるいは投与中止から36時間以内の患者[10.1 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    カプトリル−Rカプセル18.75mg

    有効成分 1カプセル中
    カプトプリル(日局)   18.75mg
    添加剤 アスコルビン酸、ステアリルアルコール、トリオレイン酸ソルビタン、ダイズ油、乳糖水和物、ゼラチン、濃グリセリン、パラオキシ安息香酸エチル、酸化チタン、三二酸化鉄、ラウリル硫酸ナトリウム

    3.2 製剤の性状

    カプトリル−Rカプセル18.75mg

    外形                                        
    大きさ 長径 15.8mm
    短径 5.8mm
    質量 332mg
    識別コード NF271
    色・剤形 白色
    (赤褐色帯状のシール有)の硬カプセル剤
    (3号)

    4. 効能又は効果

    • 本態性高血圧症
    • 腎性高血圧症

    6. 用法及び用量

    通常、成人1回1~2カプセル、1日2回(カプトプリルとして37.5~75mg)経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減する。
    ただし、重症本態性高血圧症及び腎性高血圧症の患者では1回1カプセル、1日1~2回(カプトプリルとして18.75~37.5mg)から投与を開始することが望ましい。

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 手術前24時間は投与しないことが望ましい。
    2. 8.2 血圧低下に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う作業に注意させること。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者

      治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。

    2. 9.1.2 高カリウム血症の患者

      治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。
      また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。[11.1.4 参照]

    3. 9.1.3 造血障害のある患者

      好中球減少症、無顆粒球症等の副作用が発現することがある。[11.1.2 参照]

    4. 9.1.4 全身性エリテマトーデス(SLE)などの免疫異常のある患者

      好中球減少症、無顆粒球症等の副作用が発現することがある。重篤な自己免疫疾患(特に全身性エリテマトーデス)又は免疫抑制剤の投与を受けている患者では、好中球減少、無顆粒球症があらわれやすいので、血液像に留意して、定期的に検査を行うこと。白血球数の急激な減少あるいは4,000/mm3未満となった場合には、白血球分画を含む経過観察を十分に行い、3,000/mm3未満を示す場合には投与を中止すること。[10.2 参照],[11.1.2 参照]

    5. 9.1.5 消化性潰瘍又はその既往歴のある患者

      消化器症状が発現することがある。

    6. 9.1.6 脳血管障害のある患者

      過度の降圧が脳血流不全を惹起し、病態を悪化させることがある。

    7. 9.1.7 光線過敏症の既往歴のある患者

      発疹等の皮膚症状が発現することがある。

    8. 9.1.8 重症の高血圧症患者

      少量より投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合がある。

    9. 9.1.9 厳重な減塩療法中の患者

      少量より投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合がある。

    9.2 腎機能障害患者

    1. 9.2.1 重篤な腎障害のある患者

      血清クレアチニン値が3mg/dLを超える場合には、投与量を減らすか、又は投与間隔をのばすなど慎重に投与すること。過度の血圧低下及び血液障害が起こるおそれがある。[16.6.1 参照]

    2. 9.2.2 腎障害のある患者
      1. (1) 少量より投与を開始するなど特に注意すること。
      2. (2) 蛋白尿があらわれやすいので、腎機能、尿所見に留意し、定期的に検査を行うこと。持続的な蛋白尿の増加傾向が認められる場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
      3. (3) 好中球減少、無顆粒球症があらわれやすいので、血液像に留意して、定期的に検査を行うこと。白血球数の急激な減少あるいは4,000/mm3未満となった場合には、白血球分画を含む経過観察を十分に行い、3,000/mm3未満を示す場合には投与を中止すること。[11.1.2 参照]
    3. 9.2.3 腎疾患の既往歴のある患者

      蛋白尿があらわれやすいので、腎機能、尿所見に留意し、定期的に検査を行うこと。持続的な蛋白尿の増加傾向が認められる場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    4. 9.2.4 血液透析中の患者

      少量より投与を開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こす場合がある。

    9.3 肝機能障害患者

    1. 9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者

      黄疸等の副作用が発現することがある。

    9.4 生殖能を有する者

    1. 9.4.1 妊娠する可能性のある女性

      妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンII受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている。1) ,2)

      本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。[9.5 参照]

      1. (1) 本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。
      2. (2) 次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。
        • 妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。
        • 妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。
        • 妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。妊娠中に本剤を投与された重症高血圧症の患者で、羊水過少症、また、その新生児に低血圧・腎不全等があらわれたとの報告がある。[2.5 参照],[9.4.1 参照]

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで母乳中に移行することが報告されている。

    9.7 小児等

    小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

    9.8 高齢者

    少量より投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。

    10. 相互作用

      10.1 併用禁忌(併用しないこと)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行

      • リポソーバー、イムソーバTR、セルソーバ

                        [2.3 参照]                 

      ショックを起こすことがある。

      陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートによりブラジキニンの産生が刺激される。さらに本剤が、ブラジキニンの代謝を抑制するため、ブラジキニンの血中濃度が上昇し、ショックを誘発すると考えられている。

      アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた透析
      [2.4 参照]

      アナフィラキシーを発現することがある。

      陰性に荷電したAN69によりブラジキニンの産生が刺激される。さらに本剤が、ブラジキニンの代謝を抑制するため、ブラジキニンの血中濃度が上昇し、アナフィラキシーを誘発すると考えられている。

      アリスキレンフマル酸塩

      • ラジレス
        (糖尿病患者に使用する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。)

                        [2.6 参照],[11.1.4 参照]

      非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。

      レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

      *アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)

      • *サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物(エンレスト)

      *                   [2.7 参照]                 

      **,*血管性浮腫があらわれるおそれがある。本剤投与終了後にARNIを投与する場合は、本剤の最終投与から36時間後までは投与しないこと。また、ARNIが投与されている場合は、少なくとも本剤投与開始36時間前に中止すること。

      *併用により相加的にブラジキニンの分解が抑制され、ブラジキニンの血中濃度が上昇する可能性がある。

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      カリウム保持性利尿剤

      • スピロノラクトン、トリアムテレン等

      カリウム補給剤

      • 塩化カリウム等

      血清カリウム値が上昇することがあるので、血清カリウム値に注意すること。

      機序:本剤はアンジオテンシンⅡ産生を抑制し、アルドステロンの分泌を低下させるため、カリウム排泄を減少させる。
      危険因子:腎障害のある患者

      利尿降圧剤

      • トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等

      本剤初回投与後、一過性の急激な血圧低下を起こすおそれがあるので、投与は少量より開始すること。

      利尿降圧剤によるナトリウム排泄によって、レニン・アンジオテンシン系が亢進されているため、本剤によりアンジオテンシンⅡの産生が抑制されると、降圧作用が増強されると考えられている。
      危険因子:特に最近利尿降圧剤投与を開始した患者

      アロプリノール

      過敏症状(Stevens-Johnson症候群、関節痛等)が発現したとの報告がある。患者の状態を注意深く観察し、発熱を伴う発疹等の過敏症状が発現した場合には直ちに両剤の投与を中止すること。

      機序不明。
      危険因子:腎障害のある患者

      リチウム製剤

      • 炭酸リチウム

      併用によりリチウム中毒を起こすことが報告されているので、血中のリチウム濃度に注意すること。

      明確な機序は不明であるが、ナトリウムイオン不足はリチウムイオンの貯留を促進するといわれているため、本剤がナトリウム排泄を促進することにより起こると考えられる。

      ニトログリセリン

      降圧作用が増強されるおそれがある。

      両剤の降圧作用による。

      アリスキレンフマル酸塩
      [11.1.4 参照]

      腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。
      なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

      併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

      アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤
      [11.1.4 参照]

      腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。

      併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

      非ステロイド性消炎鎮痛剤

      降圧作用が減弱するおそれがある。

      プロスタグランジンの合成阻害作用により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。

      非ステロイド性消炎鎮痛剤

      腎機能を悪化させるおそれがある。

      プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。

      カリジノゲナーゼ製剤

      本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。

      血管平滑筋の弛緩が増強される可能性がある。

      好中球減少、無顆粒球症があらわれやすいので、血液像に留意して、定期的に検査を行うこと。白血球数の急激な減少あるいは4,000/mm3未満となった場合には、白血球分画を含む経過観察を十分に行い、3,000/mm3未満を示す場合には投与を中止すること。

      免疫異常のある患者では好中球減少症、無顆粒球症等の副作用があらわれやすい。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 **血管性浮腫(頻度不明)

        **呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管性浮腫があらわれることがある。このような場合には、気管の閉塞を起こしやすくなるので、直ちに投与を中止し、アドレナリンの皮下注射、気道確保など適切な処置を行うこと。また、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢等を伴う腸管血管性浮腫があらわれることがある。[2.2 参照]

      2. 11.1.2 汎血球減少、無顆粒球症(いずれも頻度不明)

                        [9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.2.2 参照],[10.2 参照]

      3. 11.1.3 急性腎障害、ネフローゼ症候群(いずれも頻度不明)
      4. 11.1.4 高カリウム血症(頻度不明)

                        [9.1.2 参照],[10.1 参照],[10.2 参照]

      5. 11.1.5 天疱瘡様症状(頻度不明)
      6. 11.1.6 狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、心停止(いずれも頻度不明)
      7. 11.1.7 アナフィラキシー(頻度不明)
      8. 11.1.8 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)
      9. 11.1.9 錯乱(頻度不明)
      10. 11.1.10 膵炎(頻度不明)

      11.2 その他の副作用

      0.1~2%未満注1)

      0.1%未満注1)

      頻度不明

      血液

      白血球減少

      貧血、好酸球増多、血小板減少

      腎臓

      BUN上昇、血清クレアチニン上昇

      蛋白尿

      皮膚

      発疹注2)、そう痒

      蕁麻疹

      光線過敏症

      味覚注3)

      味覚の異常

      精神神経系

      頭痛、めまい、頭重感、眠気

      消化器

      悪心・嘔吐、胃部不快感、下痢

      食欲不振、腹痛

      肝臓

      AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇、ALP上昇

      LDH上昇

      黄疸、肝障害

      循環器

      起立性低血圧、動悸、息切れ

      胸痛、胸部不快感、レイノー様症状

      その他

      咳嗽

      血清カリウム値の上昇、四肢のしびれ感、顔面潮紅

      脱力感、発熱、筋肉痛、口渇、口内炎、歯痛の増強、知覚異常、嗄声、クームス試験の陽性例、抗核抗体の陽性例、低血糖

      注1)発現頻度は使用成績調査を含む。
      注2)発熱、好酸球増多を伴う発疹を含む。
      注3)減量又は投与を中止すること(通常、味覚の異常は可逆的である)。

      12. 臨床検査結果に及ぼす影響

      尿中ケトン(アセトン)が偽陽性を呈することがある。

      13. 過量投与

      1. 13.1 症例

        33歳の女性に対し、カプトプリル(推量500~750mg)、アルプラゾラム10mgを投与。投与6時間後のカプトプリル血漿中濃度は5,952μg/L。患者は、薬剤投与5時間後に入院し、その時低血圧になっていた(収縮期血圧80mmHg)。それから輸液とドパミンを30分以内、10μg/kg/minで点滴静注したところ血圧上昇。さらに、入院後18.5時間目と24.5時間目に2回低血圧を発現したが、ドパミンにて上昇。その後入院期間中の血圧は正常になり、初期の嗜眠や全身脱力感の消失後は、他の症状の発現はなかった3)

      2. 13.2 処置

        低血圧-生理食塩液の点滴静注による体液量増加が、血圧の回復のために採るべき処置である。カプトプリルは、血液透析により成人の循環系から除去されるが、新生児又は小児に対しては、有効性のデータは不十分である。
        腹膜透析はカプトプリルを除去するのに有効ではない4)

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤交付時の注意

      PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

      15. その他の注意

      15.1 臨床使用に基づく情報

      1. 15.1.1 カプトプリル錠(非持効性製剤)投与中に高度の蛋白尿が認められた患者について腎生検を行ったところ、膜性腎症がみられたとの報告がある。
      2. 15.1.2 インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      872144
      ブランドコード
      2144001N1059
      承認番号
      22000AMX02282
      販売開始年月
      1989-02
      貯法
      室温保存
      有効期間
      3年
      規制区分
      12

      重要な注意事項

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      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
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