薬効分類名心臓選択性β遮断剤
一般的名称アテノロール
アテノロール錠25mg「JG」、アテノロール錠50mg「JG」
あてのろーるじょう、あてのろーるじょう
Atenolol Tablets, Atenolol Tablets
製造販売元/長生堂製薬株式会社、販売元/日本ジェネリック株式会社
第3版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者
重大な副作用
頻度
副作用
その他の副作用
部位
頻度
副作用
目
0.1~5%未満
心臓・血管
0.1~5%未満
その他
0.1~5%未満
その他
0.1%未満
併用注意
薬剤名等
交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤
- β遮断剤(チモロール等の点眼剤を含む)等
臨床症状・措置方法
交感神経系の過剰の抑制(徐脈、心不全等)をきたすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
相互に作用(交感神経抑制作用)を増強させる。
薬剤名等
血糖降下剤
- インスリン アセトヘキサミド等
臨床症状・措置方法
血糖降下作用が増強されることがある。また、低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。
機序・危険因子
血糖値が低下するとカテコールアミンが副腎から分泌され、肝でのグリコーゲンの分解を促し、血糖値を上昇させる。
このとき、肝臓のβ受容体が遮断されていると、カテコールアミンによる血糖上昇作用が抑えられ、血糖降下作用が増強する可能性がある。通常、カテコールアミンは心拍数を増加させるが、心臓のβ1受容体が遮断されていると、心拍数の増加が起きず、頻脈のような低血糖症状がマスクされるためと考えられている。
薬剤名等
カルシウム拮抗剤
- ベラパミル ジルチアゼム ニフェジピン等
臨床症状・措置方法
ベラパミル、ジルチアゼム等では、低血圧、徐脈、房室ブロック等の伝導障害、心不全が発現するおそれがあり、心停止/洞停止に至る可能性があるので減量するなど注意すること。また、ジヒドロピリジン系薬剤でも低血圧、心不全が発現するおそれがあるので注意すること。
本剤からカルシウム拮抗剤の静脈投与に変更する場合には48時間以上あけること。
機序・危険因子
相互に作用(心収縮力や刺激伝導系の抑制作用、降圧作用等)を増強させる。
薬剤名等
クロニジン
臨床症状・措置方法
クロニジンの投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇、頭痛、嘔気等)を増強する可能性がある。
クロニジンを中止する場合には、本剤を先に中止し、その後数日間観察した後、クロニジンを中止すること。また、クロニジンから本剤へ投与を変更する場合には、クロニジンを中止した数日後から本剤を投与すること。
機序・危険因子
クロニジンを投与されている患者でクロニジンを中止すると、血中カテコールアミンが上昇し、血圧上昇をきたす。β遮断剤が投与されていると、カテコールアミンによるα刺激作用が優位になり、血管収縮がさらに増強される。
薬剤名等
クラスⅠ抗不整脈剤
- ジソピラミド プロカインアミド等
- アミオダロン等
臨床症状・措置方法
過度の心機能抑制(徐脈、心不全等)があらわれ、心停止/洞停止に至る可能性があるので、減量するなど慎重に投与すること。
機序・危険因子
抗不整脈剤は陰性変力作用及び陰性変時作用を有する。β遮断剤もカテコールアミンの作用を遮断することにより心機能を抑制するため、併用により心機能が過度に抑制される。
薬剤名等
麻酔剤
- セボフルラン等
臨床症状・措置方法
反射性頻脈が弱まり、低血圧のリスクが増強することがある。また、過度の心機能抑制(徐脈、心不全等)があらわれ、心停止/洞停止に至る可能性がある。
陰性変力作用の小さい麻酔剤を選択すること。また、心筋抑制作用を有する麻酔剤との併用は出来るだけ避けること。
機序・危険因子
麻酔剤により低血圧が起こると反射性の頻脈が起こる。β遮断剤が併用されていると、反射性の頻脈を弱め、低血圧が強められる可能性がある。
また、陰性変力作用を有する麻酔剤では、相互に作用を増強させる。
薬剤名等
ジギタリス製剤
臨床症状・措置方法
房室伝導時間が延長し、徐脈、房室ブロック等が発現することがあるので注意すること。
機序・危険因子
ジギタリス、β遮断剤はともに房室結節伝導時間を延長させる。ジギタリス中毒時には特に注意を要する。
薬剤名等
非ステロイド性抗炎症剤
- インドメタシン等
臨床症状・措置方法
本剤の降圧作用が減弱することがある。
機序・危険因子
非ステロイド性抗炎症剤は血管拡張作用を有するプロスタグランジンの生成を阻害する。
薬剤名等
交感神経刺激剤
- アドレナリン等
臨床症状・措置方法
相互の薬剤の効果が減弱する。また、血管収縮、血圧上昇をきたすことがあるので注意すること。
機序・危険因子
相互に作用を減弱させる。α刺激作用を有する薬剤の場合には、本剤により交感神経刺激剤のβ刺激作用が抑制され、α刺激作用が優位となり、血管収縮が起こる。
薬剤名等
フィンゴリモド
臨床症状・措置方法
フィンゴリモドの投与開始時に本剤を併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。
機序・危険因子
共に徐脈や心ブロックを引き起こすおそれがある。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]
- 2.3 高度又は症状を呈する徐脈、房室ブロック(Ⅱ、Ⅲ度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
- 2.4 心原性ショックのある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.5 肺高血圧による右心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.6 うっ血性心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.7 低血圧症の患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.8 重度の末梢循環障害のある患者(壊疽等)[症状が悪化するおそれがある。]
- 2.9 未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者[7 参照],[9.1.9 参照]
7. 用法・用量に関連する注意
褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。[2.9 参照],[9.1.9 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 長期投与の場合は、心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行うこと。徐脈又は低血圧の症状があらわれた場合には、減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピンを使用すること。 なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
- 8.2 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。 また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用、例えば不整脈で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること。[9.8 参照]
- 8.3 手術前48時間は投与しないことが望ましい。
- 8.4 めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者観察を十分に行い、慎重に投与すること。気管支を収縮し、喘息症状が誘発又は悪化するおそれがある。
- 9.1.2 うっ血性心不全のおそれのある患者ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。心機能を抑制し、うっ血性心不全が発現するおそれがある。
- 9.1.3 低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者血糖値に注意すること。低血糖の前駆症状である頻脈等の交感神経系反応をマスクしやすい。
- 9.1.5 重度でない末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)症状が悪化するおそれがある。
- 9.1.6 徐脈のある患者徐脈が悪化するおそれがある。
- 9.1.7 房室ブロック(Ⅰ度)のある患者房室伝導時間が延長し、症状が悪化するおそれがある。
- 9.1.8 異型狭心症の患者症状が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.5 妊婦
妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤は胎盤を通過し、臍帯血にあらわれる。また、高血圧症の妊婦への投与により胎児の発育遅延が認められたとの報告がある。
妊娠中の投与により、新生児に低血糖、徐脈があらわれたとの報告がある。[16.3 参照]
9.6 授乳婦
授乳中の女性に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。母乳中へ高濃度に移行する。
授乳中の投与により、新生児に低血糖、徐脈があらわれたとの報告がある。[16.3 参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
- 過度の血圧低下や心機能抑制(徐脈、心停止、心不全等)に注意すること。高齢者では一般に生理機能(心機能、腎機能等)が低下している。
- 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
- 休薬を要する場合は、徐々に減量する。[8.2 参照]
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
交感神経系の過剰の抑制(徐脈、心不全等)をきたすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
|
相互に作用(交感神経抑制作用)を増強させる。
|
|
|
血糖降下作用が増強されることがある。また、低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。
|
血糖値が低下するとカテコールアミンが副腎から分泌され、肝でのグリコーゲンの分解を促し、血糖値を上昇させる。
このとき、肝臓のβ受容体が遮断されていると、カテコールアミンによる血糖上昇作用が抑えられ、血糖降下作用が増強する可能性がある。通常、カテコールアミンは心拍数を増加させるが、心臓のβ1受容体が遮断されていると、心拍数の増加が起きず、頻脈のような低血糖症状がマスクされるためと考えられている。
|
|
|
ベラパミル、ジルチアゼム等では、低血圧、徐脈、房室ブロック等の伝導障害、心不全が発現するおそれがあり、心停止/洞停止に至る可能性があるので減量するなど注意すること。また、ジヒドロピリジン系薬剤でも低血圧、心不全が発現するおそれがあるので注意すること。
本剤からカルシウム拮抗剤の静脈投与に変更する場合には48時間以上あけること。
|
相互に作用(心収縮力や刺激伝導系の抑制作用、降圧作用等)を増強させる。
|
|
|
クロニジン
|
クロニジンの投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇、頭痛、嘔気等)を増強する可能性がある。
クロニジンを中止する場合には、本剤を先に中止し、その後数日間観察した後、クロニジンを中止すること。また、クロニジンから本剤へ投与を変更する場合には、クロニジンを中止した数日後から本剤を投与すること。
|
クロニジンを投与されている患者でクロニジンを中止すると、血中カテコールアミンが上昇し、血圧上昇をきたす。β遮断剤が投与されていると、カテコールアミンによるα刺激作用が優位になり、血管収縮がさらに増強される。
|
|
過度の心機能抑制(徐脈、心不全等)があらわれ、心停止/洞停止に至る可能性があるので、減量するなど慎重に投与すること。
|
抗不整脈剤は陰性変力作用及び陰性変時作用を有する。β遮断剤もカテコールアミンの作用を遮断することにより心機能を抑制するため、併用により心機能が過度に抑制される。
|
|
|
反射性頻脈が弱まり、低血圧のリスクが増強することがある。また、過度の心機能抑制(徐脈、心不全等)があらわれ、心停止/洞停止に至る可能性がある。
陰性変力作用の小さい麻酔剤を選択すること。また、心筋抑制作用を有する麻酔剤との併用は出来るだけ避けること。
|
麻酔剤により低血圧が起こると反射性の頻脈が起こる。β遮断剤が併用されていると、反射性の頻脈を弱め、低血圧が強められる可能性がある。
また、陰性変力作用を有する麻酔剤では、相互に作用を増強させる。
|
|
|
ジギタリス製剤
|
房室伝導時間が延長し、徐脈、房室ブロック等が発現することがあるので注意すること。
|
ジギタリス、β遮断剤はともに房室結節伝導時間を延長させる。ジギタリス中毒時には特に注意を要する。
|
|
本剤の降圧作用が減弱することがある。
|
非ステロイド性抗炎症剤は血管拡張作用を有するプロスタグランジンの生成を阻害する。
|
|
|
相互の薬剤の効果が減弱する。また、血管収縮、血圧上昇をきたすことがあるので注意すること。
|
相互に作用を減弱させる。α刺激作用を有する薬剤の場合には、本剤により交感神経刺激剤のβ刺激作用が抑制され、α刺激作用が優位となり、血管収縮が起こる。
|
|
|
フィンゴリモド
|
フィンゴリモドの投与開始時に本剤を併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。
|
共に徐脈や心ブロックを引き起こすおそれがある。
|
11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副作用
11.2 その他の副作用
|
0.1~5%未満
|
0.1%未満
|
頻度不明
|
|
|---|---|---|---|
|
過敏症
|
発疹、そう痒
|
||
|
眼
|
視力異常
|
霧視、涙液分泌減少
|
|
|
循環器
|
低血圧
|
胸部圧迫感、動悸、四肢冷感、レイノー症状、間欠性跛行
|
|
|
精神神経系
|
頭痛、めまい
|
うつ状態(神経病性うつ病)、耳鳴、耳痛
|
眩暈、不眠、眠気、錯乱、悪夢、気分の変化、精神変調
|
|
消化器
|
口渇、嘔吐、食欲不振、下痢、便秘、腹痛
|
悪心・嘔気
|
腹部不快感、軟便
|
|
肝臓
|
AST、ALTの上昇、胆汁うっ滞性肝炎
|
||
|
腎臓
|
BUN、クレアチニンの上昇
|
||
|
その他
|
倦怠
|
CK(CPK)の上昇
|
脱力感、しびれ感、浮腫・末梢性浮腫、高脂血症、脱毛、冷汗、頻尿、高血糖、高尿酸血症、乾癬様皮疹、乾癬悪化、抗核抗体陽性化、勃起障害
|
13. 過量投与
過度の徐脈をきたした場合は、まずアトロピン硫酸塩水和物(1~2mgを静注)を投与し、更に必要に応じてβ1刺激剤であるドブタミン(毎分2.5~10μg/kgを静注)を投与する。グルカゴン(10mgを静注)が有効であったとの報告もある。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]
- 2.3 高度又は症状を呈する徐脈、房室ブロック(Ⅱ、Ⅲ度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]
- 2.4 心原性ショックのある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.5 肺高血圧による右心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.6 うっ血性心不全のある患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.7 低血圧症の患者[心機能を抑制し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.8 重度の末梢循環障害のある患者(壊疽等)[症状が悪化するおそれがある。]
- 2.9 未治療の褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者[7 参照],[9.1.9 参照]
7. 用法・用量に関連する注意
褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者では、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。[2.9 参照],[9.1.9 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 長期投与の場合は、心機能検査(脈拍・血圧・心電図・X線等)を定期的に行うこと。徐脈又は低血圧の症状があらわれた場合には、減量又は中止すること。また、必要に応じアトロピンを使用すること。 なお、肝機能、腎機能、血液像等に注意すること。
- 8.2 類似化合物(プロプラノロール塩酸塩)使用中の狭心症の患者で急に投与を中止したとき、症状が悪化したり、心筋梗塞を起こした症例が報告されているので、休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。 また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないよう注意すること。狭心症以外の適用、例えば不整脈で投与する場合でも、特に高齢者においては同様の注意をすること。[9.8 参照]
- 8.3 手術前48時間は投与しないことが望ましい。
- 8.4 めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者(特に投与初期)には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1 気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者観察を十分に行い、慎重に投与すること。気管支を収縮し、喘息症状が誘発又は悪化するおそれがある。
- 9.1.2 うっ血性心不全のおそれのある患者ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。心機能を抑制し、うっ血性心不全が発現するおそれがある。
- 9.1.3 低血糖症、コントロール不十分な糖尿病、長期間絶食状態の患者血糖値に注意すること。低血糖の前駆症状である頻脈等の交感神経系反応をマスクしやすい。
- 9.1.5 重度でない末梢循環障害のある患者(レイノー症候群、間欠性跛行症等)症状が悪化するおそれがある。
- 9.1.6 徐脈のある患者徐脈が悪化するおそれがある。
- 9.1.7 房室ブロック(Ⅰ度)のある患者房室伝導時間が延長し、症状が悪化するおそれがある。
- 9.1.8 異型狭心症の患者症状が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.5 妊婦
妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤は胎盤を通過し、臍帯血にあらわれる。また、高血圧症の妊婦への投与により胎児の発育遅延が認められたとの報告がある。
妊娠中の投与により、新生児に低血糖、徐脈があらわれたとの報告がある。[16.3 参照]
9.6 授乳婦
授乳中の女性に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には、授乳を中止させること。母乳中へ高濃度に移行する。
授乳中の投与により、新生児に低血糖、徐脈があらわれたとの報告がある。[16.3 参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
次の点に注意し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
- 過度の血圧低下や心機能抑制(徐脈、心停止、心不全等)に注意すること。高齢者では一般に生理機能(心機能、腎機能等)が低下している。
- 高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
- 休薬を要する場合は、徐々に減量する。[8.2 参照]
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
|
交感神経系の過剰の抑制(徐脈、心不全等)をきたすことがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
|
相互に作用(交感神経抑制作用)を増強させる。
|
|
|
血糖降下作用が増強されることがある。また、低血糖症状(頻脈等)をマスクすることがあるので、血糖値に注意すること。
|
血糖値が低下するとカテコールアミンが副腎から分泌され、肝でのグリコーゲンの分解を促し、血糖値を上昇させる。
このとき、肝臓のβ受容体が遮断されていると、カテコールアミンによる血糖上昇作用が抑えられ、血糖降下作用が増強する可能性がある。通常、カテコールアミンは心拍数を増加させるが、心臓のβ1受容体が遮断されていると、心拍数の増加が起きず、頻脈のような低血糖症状がマスクされるためと考えられている。
|
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ベラパミル、ジルチアゼム等では、低血圧、徐脈、房室ブロック等の伝導障害、心不全が発現するおそれがあり、心停止/洞停止に至る可能性があるので減量するなど注意すること。また、ジヒドロピリジン系薬剤でも低血圧、心不全が発現するおそれがあるので注意すること。
本剤からカルシウム拮抗剤の静脈投与に変更する場合には48時間以上あけること。
|
相互に作用(心収縮力や刺激伝導系の抑制作用、降圧作用等)を増強させる。
|
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クロニジン
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クロニジンの投与中止後のリバウンド現象(血圧上昇、頭痛、嘔気等)を増強する可能性がある。
クロニジンを中止する場合には、本剤を先に中止し、その後数日間観察した後、クロニジンを中止すること。また、クロニジンから本剤へ投与を変更する場合には、クロニジンを中止した数日後から本剤を投与すること。
|
クロニジンを投与されている患者でクロニジンを中止すると、血中カテコールアミンが上昇し、血圧上昇をきたす。β遮断剤が投与されていると、カテコールアミンによるα刺激作用が優位になり、血管収縮がさらに増強される。
|
|
過度の心機能抑制(徐脈、心不全等)があらわれ、心停止/洞停止に至る可能性があるので、減量するなど慎重に投与すること。
|
抗不整脈剤は陰性変力作用及び陰性変時作用を有する。β遮断剤もカテコールアミンの作用を遮断することにより心機能を抑制するため、併用により心機能が過度に抑制される。
|
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反射性頻脈が弱まり、低血圧のリスクが増強することがある。また、過度の心機能抑制(徐脈、心不全等)があらわれ、心停止/洞停止に至る可能性がある。
陰性変力作用の小さい麻酔剤を選択すること。また、心筋抑制作用を有する麻酔剤との併用は出来るだけ避けること。
|
麻酔剤により低血圧が起こると反射性の頻脈が起こる。β遮断剤が併用されていると、反射性の頻脈を弱め、低血圧が強められる可能性がある。
また、陰性変力作用を有する麻酔剤では、相互に作用を増強させる。
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ジギタリス製剤
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房室伝導時間が延長し、徐脈、房室ブロック等が発現することがあるので注意すること。
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ジギタリス、β遮断剤はともに房室結節伝導時間を延長させる。ジギタリス中毒時には特に注意を要する。
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|
本剤の降圧作用が減弱することがある。
|
非ステロイド性抗炎症剤は血管拡張作用を有するプロスタグランジンの生成を阻害する。
|
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相互の薬剤の効果が減弱する。また、血管収縮、血圧上昇をきたすことがあるので注意すること。
|
相互に作用を減弱させる。α刺激作用を有する薬剤の場合には、本剤により交感神経刺激剤のβ刺激作用が抑制され、α刺激作用が優位となり、血管収縮が起こる。
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フィンゴリモド
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フィンゴリモドの投与開始時に本剤を併用すると重度の徐脈や心ブロックが認められることがある。
|
共に徐脈や心ブロックを引き起こすおそれがある。
|
11. 副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1 重大な副作用
11.2 その他の副作用
|
0.1~5%未満
|
0.1%未満
|
頻度不明
|
|
|---|---|---|---|
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過敏症
|
発疹、そう痒
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眼
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視力異常
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霧視、涙液分泌減少
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循環器
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低血圧
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胸部圧迫感、動悸、四肢冷感、レイノー症状、間欠性跛行
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精神神経系
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頭痛、めまい
|
うつ状態(神経病性うつ病)、耳鳴、耳痛
|
眩暈、不眠、眠気、錯乱、悪夢、気分の変化、精神変調
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消化器
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口渇、嘔吐、食欲不振、下痢、便秘、腹痛
|
悪心・嘔気
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腹部不快感、軟便
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肝臓
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AST、ALTの上昇、胆汁うっ滞性肝炎
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腎臓
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BUN、クレアチニンの上昇
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||
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その他
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倦怠
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CK(CPK)の上昇
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脱力感、しびれ感、浮腫・末梢性浮腫、高脂血症、脱毛、冷汗、頻尿、高血糖、高尿酸血症、乾癬様皮疹、乾癬悪化、抗核抗体陽性化、勃起障害
|
13. 過量投与
過度の徐脈をきたした場合は、まずアトロピン硫酸塩水和物(1~2mgを静注)を投与し、更に必要に応じてβ1刺激剤であるドブタミン(毎分2.5~10μg/kgを静注)を投与する。グルカゴン(10mgを静注)が有効であったとの報告もある。
その他詳細情報
日本標準商品分類番号
872123
ブランドコード
2123011F1341, 2123011F2607
承認番号
22500AMX01261000, 22500AMX01262000
販売開始年月
2011-11, 1992-07
貯法
室温保存、室温保存
有効期間
3年、3年
規制区分
12, 12