薬効分類名長時間作用性局所麻酔剤

一般的名称ロピバカイン塩酸塩水和物注射剤

アナペイン注2mg/mL、アナペイン注2mg/mL

あなぺいんちゅう2mg/mL、あなぺいんちゅう2mg/mL

Anapeine injection 2mg/mL, Anapeine injection 2mg/mL

製造販売/サンドファーマ株式会社、販売/サンド株式会社

第1版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
心臓・血管
5%以上
血圧低下(28.3%)
心臓・血管
1%未満
心臓・血管
頻度不明
肺・呼吸
頻度不明
脳・神経
1~5%未満
脳・神経
1%未満
胃腸・消化器系
5%以上
胃腸・消化器系
1~5%未満
免疫系
頻度不明
腎・尿路
1%未満
腎・尿路
頻度不明
その他
5%以上
発熱(11.3%)
その他
1%未満

併用注意

薬剤名等

CYP1A2阻害剤

  • フルボキサミン、エノキサシン等
臨床症状・措置方法

本剤の血中濃度が上昇することがある。本剤とフルボキサミンとの併用で、本剤のクリアランスの低下が報告されている。また、他のCYP1A2代謝剤とエノキサシンとの併用でも同様のクリアランスの低下が報告されている。

機序・危険因子

本剤の代謝には主にCYP1A2が関与しているため、左記薬剤のようなCYP1A2阻害剤との併用で、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇するおそれがある。

薬剤名等

クラスⅢ抗不整脈剤

  • アミオダロン等
臨床症状・措置方法

心機能抑制作用が増強するおそれがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行うこと。

機序・危険因子

作用が増強することが考えられる。

薬剤名等

他のアミド型局所麻酔薬

臨床症状・措置方法

中毒症状が発現するおそれがある。

機序・危険因子

相加的に作用する。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 大量出血やショック状態の患者[過度の血圧低下が起こることがある。]
  2. 2.2 注射部位又はその周辺に炎症のある患者[化膿性髄膜炎症状を起こすことがある。]
  3. 2.3 敗血症の患者[敗血症性の髄膜炎を生じるおそれがある。]
  4. 2.4 本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アナペイン注2mg/mL

10mL
有効成分 (1mL中)
ロピバカイン塩酸塩水和物   2mg
(無水物として   0.2% )
添加剤 (1mL中)
塩化ナトリウム   8.6mg
pH調整剤   適量
アナペイン注2mg/mL

100mL
有効成分 (1mL中)
ロピバカイン塩酸塩水和物   2mg
(無水物として   0.2% )
添加剤 (1mL中)
塩化ナトリウム   8.6mg
pH調整剤   適量

3.2 製剤の性状

アナペイン注2mg/mL

10mL
pH 4.0~6.0
浸透圧比 0.9~1.1(生理食塩液に対する比)
性状 無色澄明の液
アナペイン注2mg/mL

100mL
pH 4.0~6.0
浸透圧比 0.9~1.1(生理食塩液に対する比)
性状 無色澄明の液

4. 効能又は効果

術後鎮痛

6. 用法及び用量

手術終了時に、通常、成人に6mL/h(ロピバカイン塩酸塩水和物(無水物として)12mg/h)を硬膜外腔に持続投与する。
なお、期待する痛覚遮断域、手術部位、年齢、身長、体重、全身状態等により4~10mL/hの範囲で適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 持続投与開始時に手術部位(手術創傷部位及び手術操作部位)に痛覚遮断域が到達していない場合は、ロピバカイン等の局所麻酔剤を硬膜外腔に単回投与し、適切な痛覚遮断域を確保すること。
  2. 7.2 予め痛覚遮断域を確保するために、術前又は術中からロピバカイン等の局所麻酔剤を投与することが望ましい。
  3. 7.3 術後に局所麻酔剤を単回投与する場合は、血圧低下に注意しながら投与すること。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう、常時準備をしておくこと。なお、事前の静脈路確保が望ましい。[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
  2. 8.2 本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、以下の点に留意すること。
    1. 8.2.1 患者のバイタルサイン(血圧、心拍数、呼吸数等)及び全身状態の観察を行うこと。
    2. 8.2.2 できるだけ必要最少量にとどめること。追加投与の際には特に注意すること。
    3. 8.2.3 注射針が、血管又はくも膜下腔に入っていないことを確かめること。血管内へ誤投与された場合、中毒症状が発現することがあり、また、くも膜下腔へ誤投与された場合、全脊椎麻酔となることがある。[11.1.3 参照],[13 参照]
    4. 8.2.4 試験的に注入(test dose)し、注射針又はカテーテルが適切に留置されていることを確認すること。
    5. 8.2.5 麻酔範囲が予期した以上に広がることにより、過度の血圧低下、徐脈、呼吸抑制を来すことがあるので、麻酔範囲に注意すること。
    6. 8.2.6 前投薬や術中に投与した鎮静薬、鎮痛薬等による呼吸抑制が発現することがあるので、これらの薬剤を使用する際は少量より投与し、必要に応じて追加投与することが望ましい。なお、高齢者、小児、全身状態が不良な患者、肥満者、呼吸器疾患を有する患者では特に注意し、異常が認められた際には、適切な処置を行うこと。[9.1.6 参照],[9.7 参照],[9.8 参照]
  3. 8.3 注射針又はカテーテルが適切に位置していない等により、神経障害が生じることがあるので、穿刺に際し異常を認めた場合には本剤の注入を行わないこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 中枢神経系疾患:髄膜炎、灰白脊髄炎、脊髄ろう等の患者及び脊髄・脊椎に腫瘍又は結核等のある患者

    硬膜外麻酔により病状が悪化するおそれがある。

  2. 9.1.2 血液凝固障害や抗凝血薬投与中の患者

    やむを得ず投与する場合は観察を十分に行うこと。出血しやすく、血腫形成や脊髄への障害を起こすことがある。

  3. 9.1.3 脊柱に著明な変形のある患者

    やむを得ず投与する場合は患者の全身状態の観察を十分に行うこと。脊髄や神経根の損傷のおそれがあり、また麻酔範囲の予測も困難である。

  4. 9.1.4 腹部腫瘤のある患者

    投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行うこと。仰臥位性低血圧を起こすことがあり、麻酔範囲が広がりやすい。麻酔中はさらに増悪することがある。

  5. 9.1.5 重篤な高血圧症、心弁膜症等の心血管系に著しい障害のある患者

    患者の全身状態の観察を十分に行うこと。血圧低下や病状の悪化が起こりやすい。

  6. 9.1.6 全身状態が不良な患者

    生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある。[8.2.6 参照]

  7. 9.1.7 心刺激伝導障害のある患者

    症状を悪化させることがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者

    中毒症状が発現しやすくなる。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者

    中毒症状が発現しやすくなる。

9.5 妊婦

  1. 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
  2. 9.5.2 妊娠後期の患者には、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与すること。妊娠末期は、仰臥位性低血圧を起こしやすく、麻酔範囲が広がりやすい。麻酔中はさらに増悪することがある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。[8.2.6 参照]

9.8 高齢者

投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与すること。一般に麻酔範囲が広がりやすく、生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下している。[8.2.6 参照]

10. 相互作用

  • 本剤は、主として肝代謝酵素CYP1A2で代謝される。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

CYP1A2阻害剤

  • フルボキサミン、エノキサシン等

本剤の血中濃度が上昇することがある。本剤とフルボキサミンとの併用で、本剤のクリアランスの低下が報告されている。また、他のCYP1A2代謝剤とエノキサシンとの併用でも同様のクリアランスの低下が報告されている。

本剤の代謝には主にCYP1A2が関与しているため、左記薬剤のようなCYP1A2阻害剤との併用で、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇するおそれがある。

クラスⅢ抗不整脈剤

  • アミオダロン等

心機能抑制作用が増強するおそれがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行うこと。

作用が増強することが考えられる。

他のアミド型局所麻酔薬

中毒症状が発現するおそれがある。

相加的に作用する。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック(頻度不明)

    徐脈、不整脈、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害等を生じ、まれに心停止を来すことがある。また、まれにアナフィラキシーショックを起こすおそれがある。[8.1 参照]

  2. 11.1.2 意識障害、振戦、痙攣(いずれも頻度不明)

    意識障害、振戦、痙攣等の中毒症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.1 参照],[13 参照]

  3. 11.1.3 異常感覚、知覚・運動障害(いずれも頻度不明)

    注射針又はカテーテルの留置時に神経(神経幹、神経根)に触れることにより一過性の異常感覚が発現することがある。また、神経が注射針や薬剤あるいは虚血によって障害を受けると、まれに持続的な異常感覚、疼痛、知覚障害、運動障害、硬膜外麻酔及び術後鎮痛では膀胱直腸障害等の神経学的疾患があらわれることがある。[8.2.3 参照]

11.2 その他の副作用

5%以上

1~5%未満

1%未満

頻度不明

循環器

血圧低下(28.3%)

徐脈、頻脈、心室性不整脈

血圧上昇、洞性不整脈

呼吸器

SpO2低下、呼吸困難

中枢・末梢神経系

下肢知覚異常、運動障害

昏迷

不安、めまい、頭痛、振戦、攣縮、異常感覚、言語障害、口唇しびれ感、全身しびれ感、譫妄

消化器

嘔気

嘔吐

過敏症

蕁麻疹、血管性浮腫

泌尿器

排尿困難

尿閉

その他

発熱(11.3%)

戦慄、低体温、硬結性紅斑

悪寒、顔面潮紅、結膜充血、耳鳴、ホルネル症候群

13. 過量投与

局所麻酔剤の過量投与や血管内誤投与又は非常に急速な吸収等による血中濃度の上昇に伴い、中毒が発現する。特に血管内誤投与となった場合には、数分以内に発現することがある。その症状は、主に中枢神経系及び心血管系の症状としてあらわれる。
また、腕神経叢ブロックや坐骨神経ブロック等の伝達麻酔や硬膜外麻酔で、蘇生術が困難及び死亡に至った報告がある。[8.2.3 参照],[11.1.2 参照]

  1. 13.1 症状
    1. 13.1.1 中枢神経系の症状

      初期症状として視覚障害、聴覚障害、口周囲の知覚麻痺、眩暈、ふらつき、不安、刺痛感、感覚異常があらわれる。また、構音障害、筋硬直、攣縮等があらわれる。症状が進行すると意識消失、全身痙攣があらわれ、これらの症状に伴い低酸素血症、高炭酸ガス血症が生じるおそれがある。より重篤な場合には呼吸停止を来すこともある。

    2. 13.1.2 心血管系の症状

      血圧低下、徐脈、心筋収縮力低下、心拍出量低下、刺激伝導系の抑制、心室性頻脈及び心室細動等の心室性不整脈、循環虚脱、心停止等があらわれる。
      これらの心血管系の症状は、鎮静下又は全身麻酔下において、中枢神経系症状を伴わずに発生することがある。

  2. 13.2 処置

    振戦や痙攣が著明であれば、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)を投与する。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

ロピバカイン塩酸塩水和物はpH6以上で溶解性が低下する。本剤をアルカリ性溶液と混合することにより、沈殿を生じる可能性があるので、注意すること。

14.2 薬剤投与時の注意

1アンプル又は1バッグを複数の患者に使用しないこと。

14.3 薬剤投与後の注意

残液は廃棄すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 球後麻酔、眼球周囲麻酔に際し、類薬(リドカイン塩酸塩等)で持続性の眼筋運動障害が発現することが報告されている。(本剤での球後麻酔、眼球周囲麻酔に対する使用経験はない)
  2. 15.1.2 ポルフィリン症の患者に投与した場合、急性腹症、四肢麻痺、意識障害等の急性症状を誘発するおそれがある。
  3. 15.1.3 因果関係は明らかでないが、外国において術後に本剤を関節内(特に肩関節)に持続投与された患者で軟骨融解を発現したとの報告がある。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 大量出血やショック状態の患者[過度の血圧低下が起こることがある。]
  2. 2.2 注射部位又はその周辺に炎症のある患者[化膿性髄膜炎症状を起こすことがある。]
  3. 2.3 敗血症の患者[敗血症性の髄膜炎を生じるおそれがある。]
  4. 2.4 本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アナペイン注2mg/mL

10mL
有効成分 (1mL中)
ロピバカイン塩酸塩水和物   2mg
(無水物として   0.2% )
添加剤 (1mL中)
塩化ナトリウム   8.6mg
pH調整剤   適量
アナペイン注2mg/mL

100mL
有効成分 (1mL中)
ロピバカイン塩酸塩水和物   2mg
(無水物として   0.2% )
添加剤 (1mL中)
塩化ナトリウム   8.6mg
pH調整剤   適量

3.2 製剤の性状

アナペイン注2mg/mL

10mL
pH 4.0~6.0
浸透圧比 0.9~1.1(生理食塩液に対する比)
性状 無色澄明の液
アナペイン注2mg/mL

100mL
pH 4.0~6.0
浸透圧比 0.9~1.1(生理食塩液に対する比)
性状 無色澄明の液

4. 効能又は効果

術後鎮痛

6. 用法及び用量

手術終了時に、通常、成人に6mL/h(ロピバカイン塩酸塩水和物(無水物として)12mg/h)を硬膜外腔に持続投与する。
なお、期待する痛覚遮断域、手術部位、年齢、身長、体重、全身状態等により4~10mL/hの範囲で適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 持続投与開始時に手術部位(手術創傷部位及び手術操作部位)に痛覚遮断域が到達していない場合は、ロピバカイン等の局所麻酔剤を硬膜外腔に単回投与し、適切な痛覚遮断域を確保すること。
  2. 7.2 予め痛覚遮断域を確保するために、術前又は術中からロピバカイン等の局所麻酔剤を投与することが望ましい。
  3. 7.3 術後に局所麻酔剤を単回投与する場合は、血圧低下に注意しながら投与すること。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう、常時準備をしておくこと。なお、事前の静脈路確保が望ましい。[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
  2. 8.2 本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、以下の点に留意すること。
    1. 8.2.1 患者のバイタルサイン(血圧、心拍数、呼吸数等)及び全身状態の観察を行うこと。
    2. 8.2.2 できるだけ必要最少量にとどめること。追加投与の際には特に注意すること。
    3. 8.2.3 注射針が、血管又はくも膜下腔に入っていないことを確かめること。血管内へ誤投与された場合、中毒症状が発現することがあり、また、くも膜下腔へ誤投与された場合、全脊椎麻酔となることがある。[11.1.3 参照],[13 参照]
    4. 8.2.4 試験的に注入(test dose)し、注射針又はカテーテルが適切に留置されていることを確認すること。
    5. 8.2.5 麻酔範囲が予期した以上に広がることにより、過度の血圧低下、徐脈、呼吸抑制を来すことがあるので、麻酔範囲に注意すること。
    6. 8.2.6 前投薬や術中に投与した鎮静薬、鎮痛薬等による呼吸抑制が発現することがあるので、これらの薬剤を使用する際は少量より投与し、必要に応じて追加投与することが望ましい。なお、高齢者、小児、全身状態が不良な患者、肥満者、呼吸器疾患を有する患者では特に注意し、異常が認められた際には、適切な処置を行うこと。[9.1.6 参照],[9.7 参照],[9.8 参照]
  3. 8.3 注射針又はカテーテルが適切に位置していない等により、神経障害が生じることがあるので、穿刺に際し異常を認めた場合には本剤の注入を行わないこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 中枢神経系疾患:髄膜炎、灰白脊髄炎、脊髄ろう等の患者及び脊髄・脊椎に腫瘍又は結核等のある患者

    硬膜外麻酔により病状が悪化するおそれがある。

  2. 9.1.2 血液凝固障害や抗凝血薬投与中の患者

    やむを得ず投与する場合は観察を十分に行うこと。出血しやすく、血腫形成や脊髄への障害を起こすことがある。

  3. 9.1.3 脊柱に著明な変形のある患者

    やむを得ず投与する場合は患者の全身状態の観察を十分に行うこと。脊髄や神経根の損傷のおそれがあり、また麻酔範囲の予測も困難である。

  4. 9.1.4 腹部腫瘤のある患者

    投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行うこと。仰臥位性低血圧を起こすことがあり、麻酔範囲が広がりやすい。麻酔中はさらに増悪することがある。

  5. 9.1.5 重篤な高血圧症、心弁膜症等の心血管系に著しい障害のある患者

    患者の全身状態の観察を十分に行うこと。血圧低下や病状の悪化が起こりやすい。

  6. 9.1.6 全身状態が不良な患者

    生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある。[8.2.6 参照]

  7. 9.1.7 心刺激伝導障害のある患者

    症状を悪化させることがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者

    中毒症状が発現しやすくなる。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者

    中毒症状が発現しやすくなる。

9.5 妊婦

  1. 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
  2. 9.5.2 妊娠後期の患者には、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与すること。妊娠末期は、仰臥位性低血圧を起こしやすく、麻酔範囲が広がりやすい。麻酔中はさらに増悪することがある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。[8.2.6 参照]

9.8 高齢者

投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与すること。一般に麻酔範囲が広がりやすく、生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下している。[8.2.6 参照]

10. 相互作用

  • 本剤は、主として肝代謝酵素CYP1A2で代謝される。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

CYP1A2阻害剤

  • フルボキサミン、エノキサシン等

本剤の血中濃度が上昇することがある。本剤とフルボキサミンとの併用で、本剤のクリアランスの低下が報告されている。また、他のCYP1A2代謝剤とエノキサシンとの併用でも同様のクリアランスの低下が報告されている。

本剤の代謝には主にCYP1A2が関与しているため、左記薬剤のようなCYP1A2阻害剤との併用で、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇するおそれがある。

クラスⅢ抗不整脈剤

  • アミオダロン等

心機能抑制作用が増強するおそれがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行うこと。

作用が増強することが考えられる。

他のアミド型局所麻酔薬

中毒症状が発現するおそれがある。

相加的に作用する。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック(頻度不明)

    徐脈、不整脈、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害等を生じ、まれに心停止を来すことがある。また、まれにアナフィラキシーショックを起こすおそれがある。[8.1 参照]

  2. 11.1.2 意識障害、振戦、痙攣(いずれも頻度不明)

    意識障害、振戦、痙攣等の中毒症状があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.1 参照],[13 参照]

  3. 11.1.3 異常感覚、知覚・運動障害(いずれも頻度不明)

    注射針又はカテーテルの留置時に神経(神経幹、神経根)に触れることにより一過性の異常感覚が発現することがある。また、神経が注射針や薬剤あるいは虚血によって障害を受けると、まれに持続的な異常感覚、疼痛、知覚障害、運動障害、硬膜外麻酔及び術後鎮痛では膀胱直腸障害等の神経学的疾患があらわれることがある。[8.2.3 参照]

11.2 その他の副作用

5%以上

1~5%未満

1%未満

頻度不明

循環器

血圧低下(28.3%)

徐脈、頻脈、心室性不整脈

血圧上昇、洞性不整脈

呼吸器

SpO2低下、呼吸困難

中枢・末梢神経系

下肢知覚異常、運動障害

昏迷

不安、めまい、頭痛、振戦、攣縮、異常感覚、言語障害、口唇しびれ感、全身しびれ感、譫妄

消化器

嘔気

嘔吐

過敏症

蕁麻疹、血管性浮腫

泌尿器

排尿困難

尿閉

その他

発熱(11.3%)

戦慄、低体温、硬結性紅斑

悪寒、顔面潮紅、結膜充血、耳鳴、ホルネル症候群

13. 過量投与

局所麻酔剤の過量投与や血管内誤投与又は非常に急速な吸収等による血中濃度の上昇に伴い、中毒が発現する。特に血管内誤投与となった場合には、数分以内に発現することがある。その症状は、主に中枢神経系及び心血管系の症状としてあらわれる。
また、腕神経叢ブロックや坐骨神経ブロック等の伝達麻酔や硬膜外麻酔で、蘇生術が困難及び死亡に至った報告がある。[8.2.3 参照],[11.1.2 参照]

  1. 13.1 症状
    1. 13.1.1 中枢神経系の症状

      初期症状として視覚障害、聴覚障害、口周囲の知覚麻痺、眩暈、ふらつき、不安、刺痛感、感覚異常があらわれる。また、構音障害、筋硬直、攣縮等があらわれる。症状が進行すると意識消失、全身痙攣があらわれ、これらの症状に伴い低酸素血症、高炭酸ガス血症が生じるおそれがある。より重篤な場合には呼吸停止を来すこともある。

    2. 13.1.2 心血管系の症状

      血圧低下、徐脈、心筋収縮力低下、心拍出量低下、刺激伝導系の抑制、心室性頻脈及び心室細動等の心室性不整脈、循環虚脱、心停止等があらわれる。
      これらの心血管系の症状は、鎮静下又は全身麻酔下において、中枢神経系症状を伴わずに発生することがある。

  2. 13.2 処置

    振戦や痙攣が著明であれば、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)を投与する。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

ロピバカイン塩酸塩水和物はpH6以上で溶解性が低下する。本剤をアルカリ性溶液と混合することにより、沈殿を生じる可能性があるので、注意すること。

14.2 薬剤投与時の注意

1アンプル又は1バッグを複数の患者に使用しないこと。

14.3 薬剤投与後の注意

残液は廃棄すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 球後麻酔、眼球周囲麻酔に際し、類薬(リドカイン塩酸塩等)で持続性の眼筋運動障害が発現することが報告されている。(本剤での球後麻酔、眼球周囲麻酔に対する使用経験はない)
  2. 15.1.2 ポルフィリン症の患者に投与した場合、急性腹症、四肢麻痺、意識障害等の急性症状を誘発するおそれがある。
  3. 15.1.3 因果関係は明らかでないが、外国において術後に本剤を関節内(特に肩関節)に持続投与された患者で軟骨融解を発現したとの報告がある。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
871214
ブランドコード
1214405A1025, 1214405A2021
承認番号
21300AMY00131000, 21300AMY00131000
販売開始年月
2001-08, 2001-08
貯法
室温保存、室温保存
有効期間
3年、3年
規制区分
2, 12, 2, 12

重要な注意事項

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  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
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