薬効分類名VMAT2阻害剤 -遅発性ジスキネジア治療剤-
一般的名称バルベナジントシル酸塩カプセル
ジスバルカプセル20mg、ジスバルカプセル40mg
じすばるかぷせる、じすばるかぷせる
DYSVAL Capsules, DYSVAL Capsules
製造販売元/田辺ファーマ株式会社、販売元/ヤンセンファーマ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
モノアミン酸化酵素阻害剤(MAO阻害剤)
- セレギリン、ラサギリン、サフィナミド
本剤の作用が減弱する可能性がある。
本剤とMAO阻害剤を併用すると、シナプス中のモノアミン神経伝達物質の濃度が上昇する可能性がある。
テトラベナジン
相互に作用を増強することがあるため併用は推奨されない。併用する場合は観察を十分に行い、副作用の発現に注意すること。
本剤と類似した作用機序を有する。
併用により、本剤の作用が増強することで副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行うこと。強いCYP3A阻害剤を併用する場合には本剤の用量を調節すること。
左記薬剤のCYP3A阻害作用により、バルベナジン及び活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。
併用により、本剤の作用が増強することで副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行うこと。強いCYP2D6阻害剤を併用する場合には本剤の用量を調節すること。
左記薬剤のCYP2D6阻害作用により、活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。
併用により、本剤の作用が減弱するおそれがあるため、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。
左記薬剤のCYP3A誘導作用により、バルベナジン及び活性代謝物の血漿中濃度が低下するおそれがある。
本剤との併用により、副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行い、副作用の発現に注意すること。
本剤のP-gp阻害作用により、左記薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。
QT延長を起こすことが知られている薬剤
[8.3 参照],[17.2.1 参照]
QT延長を起こすおそれがあるため、本剤の投与前及び投与中は定期的に心電図検査を行う等、患者の状態を慎重に観察すること。
併用によりQT延長作用が増強するおそれがある。
4. 効能又は効果
遅発性ジスキネジア
5. 効能又は効果に関連する注意
遅発性ジスキネジアと診断された患者※に使用すること。
※米国精神医学会の「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM;Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」及び米国精神医学会の「統合失調症治療ガイドライン」の最新版を参考にすること。
6. 用法及び用量
通常、成人にはバルベナジンとして1日1回40mgを経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回80mgを超えないこととする。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 *本剤の初回投与量は1日1回40mgを上限に1週間以上投与し、忍容性が確認され、効果不十分な場合にのみ増量を検討すること。本剤の投与量は必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。[7.2 参照],[7.3 参照]
- 7.2 *以下の患者では、活性代謝物の血漿中濃度が上昇し、QT延長等の副作用を発現するおそれがあるため、本剤の初回投与量は1日1回20mgとし、増量する場合には、1日1回40mgを超えないこと。[7.1 参照],[8.3 参照],[9.1.1 参照],[9.3.1 参照],[10.2 参照],[16.6.1 参照],[16.6.3 参照],[16.7.1 参照],[17.3.1 参照]
- 7.3 *以下の患者では、活性代謝物の血漿中濃度が上昇し、過度なQT延長等の副作用を発現するおそれがあるため、本剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、1日1回20mgを投与し、増量を行わないこと。[7.1 参照],[8.3 参照],[9.1.1 参照],[10.2 参照],[16.7.1 参照],[17.3.1 参照]
- 7.4 空腹時に本剤を投与した場合、食後投与と比較してバルベナジンの血漿中濃度が上昇するおそれがあるため、食後に本剤を投与している患者に本剤を増量する際には、用量調整の前後で食事条件の変更は行わないこと。[16.2.1 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 遅発性ジスキネジアは、抗精神病薬の長期使用に関連して発現するとされているため、原因薬剤の減量又は中止を検討すること。ただし、原因薬剤を減量又は中止した場合に、精神症状の増悪や再発に繋がるおそれがあるため、慎重に判断すること。
- 8.2 傾眠、鎮静等が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。[11.1.1 参照]
- 8.3 *活性代謝物の血漿中濃度が上昇した際に、QT延長があらわれるおそれがあるので、以下の患者では、本剤の投与前及び投与中は定期的に心電図検査を行う等、患者の状態を慎重に観察すること。[7.2 参照],[7.3 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.3.1 参照],[10.2 参照],[16.6.1 参照],[16.6.3 参照],[16.7.1 参照],[17.3.1 参照]
- 8.4 患者及びその家族等にうつ病や不安等の精神症状の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うように指導すること。
- 8.5 うつ病や不安等の精神症状があらわれることがあるので、本剤投与中及び投与終了後一定期間は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。関連する症状があらわれた場合には、本剤の減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 8.6 うつ症状を呈する患者は、希死念慮、自殺企図のおそれがあるので、投与開始早期及び投与量を変更する際には、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。[9.1.3 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 遺伝的にCYP2D6の活性が欠損していることが判明している患者
活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。[7.2 参照],[7.3 参照],[8.3 参照],[16.6.3 参照]
-
9.1.2 QT延長を起こしやすい患者(著明な徐脈等の不整脈又はその既往のある患者、うっ血性心不全の患者、低カリウム血症又は低マグネシウム血症のある患者)
QT延長があらわれるおそれがある。[8.3 参照],[17.3.1 参照]
-
9.1.3 自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者
自殺念慮、自殺企図があらわれるおそれがある。[8.6 参照]
-
9.1.4 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
悪性症候群が起こりやすい。[11.1.4 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 中等度以上の肝機能障害患者(Child-Pugh分類クラス:B又はC)
バルベナジン及び活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。[7.2 参照],[8.3 参照],[16.6.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットにおいてバルベナジン及びその代謝物の胎盤通過性が認められている。また、ラットにおいて、臨床曝露量を下回る用量で母動物の体重増加抑制及び摂餌量の減少、並びに生存出生児数の減少が認められている。加えて、ウサギにおいて、臨床曝露量を下回る用量で母動物の体重増加抑制及び摂餌量の減少に伴う、胎児の骨化遅延及び胎児体重の減少が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットにおいて、バルベナジン及びその代謝物の乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
10. 相互作用
- 本剤の未変化体(バルベナジン)はCYP3Aで主に代謝され、活性代謝物は主にCYP2D6及びCYP3Aで代謝される。バルベナジンはP-gpを阻害する。[16.4.2 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
本剤の作用が減弱する可能性がある。 |
本剤とMAO阻害剤を併用すると、シナプス中のモノアミン神経伝達物質の濃度が上昇する可能性がある。 |
|
テトラベナジン |
相互に作用を増強することがあるため併用は推奨されない。併用する場合は観察を十分に行い、副作用の発現に注意すること。 |
本剤と類似した作用機序を有する。 |
*併用により、本剤の作用が増強することで副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行うこと。強いCYP3A阻害剤を併用する場合には本剤の用量を調節すること。 |
左記薬剤のCYP3A阻害作用により、バルベナジン及び活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 |
|
*併用により、本剤の作用が増強することで副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行うこと。強いCYP2D6阻害剤を併用する場合には本剤の用量を調節すること。 |
左記薬剤のCYP2D6阻害作用により、活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 |
|
併用により、本剤の作用が減弱するおそれがあるため、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。 |
左記薬剤のCYP3A誘導作用により、バルベナジン及び活性代謝物の血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
|
本剤との併用により、副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行い、副作用の発現に注意すること。 |
本剤のP-gp阻害作用により、左記薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 |
|
QT延長を起こすことが知られている薬剤 |
QT延長を起こすおそれがあるため、本剤の投与前及び投与中は定期的に心電図検査を行う等、患者の状態を慎重に観察すること。 |
併用によりQT延長作用が増強するおそれがある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 傾眠、鎮静
傾眠(16.9%)、鎮静(1.2%)があらわれることがある。[8.2 参照]
-
11.1.2 重篤な過敏症
重篤な発疹(0.4%)、蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫(いずれも頻度不明)等があらわれることがある。
-
11.1.3 錐体外路障害
流涎過多(11.2%)、振戦(7.2%)、アカシジア(6.8%)、パーキンソニズム(2.4%)、錐体外路障害(2.0%)、運動緩慢(1.2%)、落ち着きのなさ、姿勢異常(いずれも0.8%)、ジストニア、表情減少、筋固縮、筋骨格硬直、歩行障害、突進性歩行、運動障害(いずれも0.4%)等があらわれることがある。
-
11.1.4 悪性症候群(頻度不明)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。[9.1.4 参照]
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1%以上5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
精神・神経系 |
遅発性ジスキネジアの悪化、不眠症、浮動性めまい、統合失調症の悪化、うつ病の悪化、抑うつ状態、不安 |
頭痛、感覚鈍麻、感情の平板化、自殺念慮、自殺企図、双極性障害の悪化、脱抑制、激越、軽躁、無為、大うつ病の悪化、異常行動、注意力障害、構語障害、痙攣発作、協調運動異常、意識消失、昏迷、認知障害 |
||
耳 |
回転性めまい、感音性難聴、耳鳴 |
|||
循環器 |
動悸、徐脈、心室性期外収縮、低血圧 |
|||
呼吸器 |
呼吸困難、口腔咽頭痛、咳払い |
|||
消化器 |
便秘、嚥下障害、食欲減退、悪心、口渇 |
下痢、腹部不快感、口内乾燥、胃炎、食欲亢進、腹部膨満、口の感覚鈍麻 |
||
肝臓 |
肝機能検査値上昇 |
肝機能異常 |
||
皮膚 |
発疹 |
湿疹、蕁麻疹、水疱、紅斑性皮疹、中毒性皮疹 |
||
筋骨格系 |
筋力低下、背部痛、四肢痛 |
|||
全身症状 |
倦怠感(7.2%) |
体重増加、疲労、体重減少 |
無力症、薬物離脱症候群、活動性低下、異常感、不快感、末梢性浮腫 |
|
臨床検査 |
血中クレアチンホスホキナーゼ増加、尿中ブドウ糖陽性 |
血中プロラクチン増加 |
||
その他 |
扁桃炎、乳腺炎、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、歯ぎしり、眼瞼下垂、排尿困難、乳汁漏出症、不規則月経、挫傷、転倒、皮膚擦過傷 |
4. 効能又は効果
遅発性ジスキネジア
5. 効能又は効果に関連する注意
遅発性ジスキネジアと診断された患者※に使用すること。
※米国精神医学会の「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM;Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」及び米国精神医学会の「統合失調症治療ガイドライン」の最新版を参考にすること。
6. 用法及び用量
通常、成人にはバルベナジンとして1日1回40mgを経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日1回80mgを超えないこととする。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 *本剤の初回投与量は1日1回40mgを上限に1週間以上投与し、忍容性が確認され、効果不十分な場合にのみ増量を検討すること。本剤の投与量は必要最小限となるよう、患者ごとに慎重に観察しながら調節すること。[7.2 参照],[7.3 参照]
- 7.2 *以下の患者では、活性代謝物の血漿中濃度が上昇し、QT延長等の副作用を発現するおそれがあるため、本剤の初回投与量は1日1回20mgとし、増量する場合には、1日1回40mgを超えないこと。[7.1 参照],[8.3 参照],[9.1.1 参照],[9.3.1 参照],[10.2 参照],[16.6.1 参照],[16.6.3 参照],[16.7.1 参照],[17.3.1 参照]
- 7.3 *以下の患者では、活性代謝物の血漿中濃度が上昇し、過度なQT延長等の副作用を発現するおそれがあるため、本剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、1日1回20mgを投与し、増量を行わないこと。[7.1 参照],[8.3 参照],[9.1.1 参照],[10.2 参照],[16.7.1 参照],[17.3.1 参照]
- 7.4 空腹時に本剤を投与した場合、食後投与と比較してバルベナジンの血漿中濃度が上昇するおそれがあるため、食後に本剤を投与している患者に本剤を増量する際には、用量調整の前後で食事条件の変更は行わないこと。[16.2.1 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 遅発性ジスキネジアは、抗精神病薬の長期使用に関連して発現するとされているため、原因薬剤の減量又は中止を検討すること。ただし、原因薬剤を減量又は中止した場合に、精神症状の増悪や再発に繋がるおそれがあるため、慎重に判断すること。
- 8.2 傾眠、鎮静等が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。[11.1.1 参照]
- 8.3 *活性代謝物の血漿中濃度が上昇した際に、QT延長があらわれるおそれがあるので、以下の患者では、本剤の投与前及び投与中は定期的に心電図検査を行う等、患者の状態を慎重に観察すること。[7.2 参照],[7.3 参照],[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.3.1 参照],[10.2 参照],[16.6.1 参照],[16.6.3 参照],[16.7.1 参照],[17.3.1 参照]
- 8.4 患者及びその家族等にうつ病や不安等の精神症状の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うように指導すること。
- 8.5 うつ病や不安等の精神症状があらわれることがあるので、本剤投与中及び投与終了後一定期間は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。関連する症状があらわれた場合には、本剤の減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 8.6 うつ症状を呈する患者は、希死念慮、自殺企図のおそれがあるので、投与開始早期及び投与量を変更する際には、患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。[9.1.3 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 遺伝的にCYP2D6の活性が欠損していることが判明している患者
活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。[7.2 参照],[7.3 参照],[8.3 参照],[16.6.3 参照]
-
9.1.2 QT延長を起こしやすい患者(著明な徐脈等の不整脈又はその既往のある患者、うっ血性心不全の患者、低カリウム血症又は低マグネシウム血症のある患者)
QT延長があらわれるおそれがある。[8.3 参照],[17.3.1 参照]
-
9.1.3 自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者、自殺念慮のある患者
自殺念慮、自殺企図があらわれるおそれがある。[8.6 参照]
-
9.1.4 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者
悪性症候群が起こりやすい。[11.1.4 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 中等度以上の肝機能障害患者(Child-Pugh分類クラス:B又はC)
バルベナジン及び活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。[7.2 参照],[8.3 参照],[16.6.1 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットにおいてバルベナジン及びその代謝物の胎盤通過性が認められている。また、ラットにおいて、臨床曝露量を下回る用量で母動物の体重増加抑制及び摂餌量の減少、並びに生存出生児数の減少が認められている。加えて、ウサギにおいて、臨床曝露量を下回る用量で母動物の体重増加抑制及び摂餌量の減少に伴う、胎児の骨化遅延及び胎児体重の減少が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットにおいて、バルベナジン及びその代謝物の乳汁中への移行が認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
10. 相互作用
- 本剤の未変化体(バルベナジン)はCYP3Aで主に代謝され、活性代謝物は主にCYP2D6及びCYP3Aで代謝される。バルベナジンはP-gpを阻害する。[16.4.2 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
本剤の作用が減弱する可能性がある。 |
本剤とMAO阻害剤を併用すると、シナプス中のモノアミン神経伝達物質の濃度が上昇する可能性がある。 |
|
テトラベナジン |
相互に作用を増強することがあるため併用は推奨されない。併用する場合は観察を十分に行い、副作用の発現に注意すること。 |
本剤と類似した作用機序を有する。 |
*併用により、本剤の作用が増強することで副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行うこと。強いCYP3A阻害剤を併用する場合には本剤の用量を調節すること。 |
左記薬剤のCYP3A阻害作用により、バルベナジン及び活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 |
|
*併用により、本剤の作用が増強することで副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行うこと。強いCYP2D6阻害剤を併用する場合には本剤の用量を調節すること。 |
左記薬剤のCYP2D6阻害作用により、活性代謝物の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 |
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併用により、本剤の作用が減弱するおそれがあるため、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。 |
左記薬剤のCYP3A誘導作用により、バルベナジン及び活性代謝物の血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
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本剤との併用により、副作用があらわれるおそれがあるため、観察を十分に行い、副作用の発現に注意すること。 |
本剤のP-gp阻害作用により、左記薬剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 |
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QT延長を起こすことが知られている薬剤 |
QT延長を起こすおそれがあるため、本剤の投与前及び投与中は定期的に心電図検査を行う等、患者の状態を慎重に観察すること。 |
併用によりQT延長作用が増強するおそれがある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 傾眠、鎮静
傾眠(16.9%)、鎮静(1.2%)があらわれることがある。[8.2 参照]
-
11.1.2 重篤な過敏症
重篤な発疹(0.4%)、蕁麻疹、呼吸困難、血管浮腫(いずれも頻度不明)等があらわれることがある。
-
11.1.3 錐体外路障害
流涎過多(11.2%)、振戦(7.2%)、アカシジア(6.8%)、パーキンソニズム(2.4%)、錐体外路障害(2.0%)、運動緩慢(1.2%)、落ち着きのなさ、姿勢異常(いずれも0.8%)、ジストニア、表情減少、筋固縮、筋骨格硬直、歩行障害、突進性歩行、運動障害(いずれも0.4%)等があらわれることがある。
-
11.1.4 悪性症候群(頻度不明)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。[9.1.4 参照]
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1%以上5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
精神・神経系 |
遅発性ジスキネジアの悪化、不眠症、浮動性めまい、統合失調症の悪化、うつ病の悪化、抑うつ状態、不安 |
頭痛、感覚鈍麻、感情の平板化、自殺念慮、自殺企図、双極性障害の悪化、脱抑制、激越、軽躁、無為、大うつ病の悪化、異常行動、注意力障害、構語障害、痙攣発作、協調運動異常、意識消失、昏迷、認知障害 |
||
耳 |
回転性めまい、感音性難聴、耳鳴 |
|||
循環器 |
動悸、徐脈、心室性期外収縮、低血圧 |
|||
呼吸器 |
呼吸困難、口腔咽頭痛、咳払い |
|||
消化器 |
便秘、嚥下障害、食欲減退、悪心、口渇 |
下痢、腹部不快感、口内乾燥、胃炎、食欲亢進、腹部膨満、口の感覚鈍麻 |
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肝臓 |
肝機能検査値上昇 |
肝機能異常 |
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皮膚 |
発疹 |
湿疹、蕁麻疹、水疱、紅斑性皮疹、中毒性皮疹 |
||
筋骨格系 |
筋力低下、背部痛、四肢痛 |
|||
全身症状 |
倦怠感(7.2%) |
体重増加、疲労、体重減少 |
無力症、薬物離脱症候群、活動性低下、異常感、不快感、末梢性浮腫 |
|
臨床検査 |
血中クレアチンホスホキナーゼ増加、尿中ブドウ糖陽性 |
血中プロラクチン増加 |
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その他 |
扁桃炎、乳腺炎、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、歯ぎしり、眼瞼下垂、排尿困難、乳汁漏出症、不規則月経、挫傷、転倒、皮膚擦過傷 |