薬効分類名統合失調症治療剤

一般的名称スピペロン

スピロピタン錠0.25mg、スピロピタン錠1mg

すぴろぴたんじょう、すぴろぴたんじょう

Spiropitan Tablets, Spiropitan Tablets

製造販売元/アルフレッサ ファーマ株式会社、販売元/エーザイ株式会社

第4版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
悪性症候群(Syndrome malin)
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
心臓・血管
0.1~5%未満注1)
心臓・血管
頻度不明
肝臓まわり
0.1~5%未満注1)
脳・神経
5%以上注1)
脳・神経
0.1~5%未満注1)
ジスキネジア痙攣性斜頸顔面及び頸部の攣縮後弓反張眼球回転発作等)
脳・神経
頻度不明
長期投与による口周部等の不随意運動注1)
脳・神経
5%以上注1)
脳・神経
0.1~5%未満注1)
脳・神経
頻度不明
0.1~5%未満注1)
頻度不明
長期又は大量投与による角膜水晶体の混濁角膜の色素沈着
免疫系
0.1~5%未満注1)
免疫系
頻度不明
胃腸・消化器系
0.1~5%未満注1)
胃腸・消化器系
頻度不明
その他
5%以上注1)
その他
0.1~5%未満注1)

併用注意

薬剤名等
  • アドレナリン含有歯科麻酔剤
臨床症状・措置方法

重篤な血圧降下を起こすことがある。

機序・危険因子

アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強されるおそれがある。

薬剤名等
  • 中枢神経抑制剤
臨床症状・措置方法

中枢神経抑制作用が増強することがあるので、減量するなど注意すること。

機序・危険因子

本剤およびこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。

薬剤名等
  • アルコール
臨床症状・措置方法

飲酒により相互に作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意すること。

機序・危険因子

アルコールは中枢神経抑制作用を有する。

薬剤名等
  • リチウム
臨床症状・措置方法

心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジア、突発性の悪性症候群(Syndrome malin)、非可逆性の脳障害を起こすおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

機序・危険因子

機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている。

薬剤名等
  • 抗ドパミン作用を有する薬剤
臨床症状・措置方法

内分泌機能異常、錐体外路症状が発現することがある。

機序・危険因子

併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。

薬剤名等
  • タンドスピロンクエン酸塩
臨床症状・措置方法

錐体外路症状を増強するおそれがある。

機序・危険因子

タンドスピロンクエン酸塩は弱い抗ドパミン作用を有する。

薬剤名等
  • ドパミン作動薬
臨床症状・措置方法

これらの薬剤のドパミン作動薬としての作用が減弱することがある。

機序・危険因子

ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 昏睡状態の患者又はバルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者
    [中枢神経抑制作用を増強させるおそれがある。]
  2. 2.2 重症の心不全患者
    [症状を悪化させるおそれがある。]
  3. 2.3 パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者
    [錐体外路症状が悪化するおそれがある。]
  4. 2.4 本剤の成分又はブチロフェノン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
  5. 2.5 *アドレナリンを投与中の患者(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療、又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

スピロピタン錠0.25mg

有効成分 1錠中 スピペロン   0.25mg
添加剤 黄色5号、カルナウバロウ、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、小麦粉、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製白糖、ゼラチン、タルク、沈降炭酸カルシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、白色セラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ミツロウ
スピロピタン錠1mg

有効成分 1錠中 スピペロン   1mg
添加剤 黄色5号、カルナウバロウ、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、小麦粉、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製白糖、ゼラチン、タルク、沈降炭酸カルシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、白色セラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)

3.2 製剤の性状

スピロピタン錠0.25mg

剤形 糖衣錠
色調 淡黄赤色
外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 直径 5.9mm
厚さ 3.4mm
質量 90mg
識別コード                                  
117
スピロピタン錠1mg

剤形 糖衣錠
色調 橙黄色
外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 直径 8.4mm
厚さ 4.6mm
質量 250mg
識別コード                                  
118

4. 効能又は効果

統合失調症

6. 用法及び用量

最初約1週間は、スピペロンとして1日0.5~1.5mg(1日量として、0.25mg錠:2~6錠、1mg錠:1錠)、以後漸増しスピペロンとして1日1.5~4.5mg(1日量として、0.25mg錠:6~18錠、1mg錠:2~4錠)を経口投与する。
なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
  2. 8.2 本剤は制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。[11.1.2 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 心・血管疾患、低血圧又はそれらの疑いのある患者

    一過性の血圧降下があらわれることがある。

  2. 9.1.2 てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者

    痙攣閾値を低下させることがある。

  3. 9.1.3 薬物過敏症の患者
  4. 9.1.4 不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の患者

    抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。[11.1.5 参照]

9.3 肝機能障害患者

病状を悪化させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦、妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
他のブチロフェノン系化合物による動物実験で胎児吸収、流産等の胎児毒性が報告されている。
妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。
他のブチロフェノン系化合物でヒト母乳中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。
錐体外路症状が起こりやすい。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    *アドレナリン
    (アナフィラキシーの救急治療、又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)
    (ボスミン)
    [2.5 参照]

    アドレナリンの作用を逆転させ、重篤な血圧降下を起こすことがある。

    アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
    • *アドレナリン含有歯科麻酔剤
      • リドカイン・アドレナリン

    重篤な血圧降下を起こすことがある。

    アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強されるおそれがある。

    • 中枢神経抑制剤
      • バルビツール酸誘導体等

    中枢神経抑制作用が増強することがあるので、減量するなど注意すること。

    本剤およびこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。

    • アルコール

    飲酒により相互に作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意すること。

    アルコールは中枢神経抑制作用を有する。

    • リチウム

    心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジア、突発性の悪性症候群(Syndrome malin)、非可逆性の脳障害を起こすおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

    機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている。

    • 抗ドパミン作用を有する薬剤
      • ベンザミド系薬剤
        • メトクロプラミド
        • スルピリド
        • チアプリド等
      • ドンペリドン等

    内分泌機能異常、錐体外路症状が発現することがある。

    併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。

    • タンドスピロンクエン酸塩

    錐体外路症状を増強するおそれがある。

    タンドスピロンクエン酸塩は弱い抗ドパミン作用を有する。

    • ドパミン作動薬
      • レボドパ製剤
      • ブロモクリプチン等

    これらの薬剤のドパミン作動薬としての作用が減弱することがある。

    ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)

      無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡することがある。

    2. 11.1.2 腸管麻痺(頻度不明)

      腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。[8.2 参照]

    3. 11.1.3 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)

      低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがある。

    4. 11.1.4 無顆粒球症、白血球減少(いずれも頻度不明)
    5. 11.1.5 肺塞栓症、深部静脈血栓症(いずれも頻度不明)

      抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[9.1.4 参照]

    11.2 その他の副作用

    5%以上注2)

    0.1~5%未満注2)

    頻度不明

    循環器

    頻脈

    血圧降下
    心電図変化(QT間隔の延長、T波の変化等)

    肝臓

    肝障害

    錐体外路症状

    アカシジア(静坐不能)、パーキンソン症候群(手指振戦、筋強剛、流涎等)

    ジスキネジア(痙攣性斜頸、顔面及び頸部の攣縮、後弓反張、眼球回転発作等)

    長期投与による口周部等の不随意運動注1)

    眼の調節障害

    長期又は大量投与による、角膜・水晶体の混濁、角膜の色素沈着

    過敏症

    瘙痒

    発疹

    消化器

    食欲不振、悪心・嘔吐、便秘

    下痢、腹痛

    内分泌

    体重増加、月経異常、乳汁分泌、高プロラクチン血症、女性型乳房

    精神神経系

    不眠、眠気

    眩暈、頭痛・頭重、興奮

    焦躁感

    その他

    倦怠感

    口渇、鼻閉、発汗、排尿障害

    注1)投与中止後も持続することがある。
    注2)発現頻度は、副作用発現頻度調査終了時のもの

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      主な症状は、重症の錐体外路症状、低血圧、過度の鎮静である。また、まれにQT延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)、心停止があらわれることがある。

    2. 13.2 処置

      低血圧や循環虚脱があらわれた場合には、輸液、血漿製剤、アルブミン製剤、ドパミン、ドブタミン等の昇圧剤(アドレナリンは禁忌)の投与により処置を行う。また、重症の錐体外路症状に対して、抗コリン作用のある抗パーキンソン剤を投与する。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    1. 15.1.1 他のブチロフェノン系化合物で光線過敏症があらわれたとの報告がある。
    2. 15.1.2 **外国で実施された高齢認知症患者を対象とした17の臨床試験において、非定型抗精神病薬投与群はプラセボ投与群と比較して死亡率が1.6~1.7倍高かったとの報告がある。また、外国での疫学調査において、定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬と同様に死亡率の上昇に関与するとの報告がある。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 昏睡状態の患者又はバルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者
      [中枢神経抑制作用を増強させるおそれがある。]
    2. 2.2 重症の心不全患者
      [症状を悪化させるおそれがある。]
    3. 2.3 パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者
      [錐体外路症状が悪化するおそれがある。]
    4. 2.4 本剤の成分又はブチロフェノン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
    5. 2.5 *アドレナリンを投与中の患者(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療、又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)[10.1 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    スピロピタン錠0.25mg

    有効成分 1錠中 スピペロン   0.25mg
    添加剤 黄色5号、カルナウバロウ、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、小麦粉、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製白糖、ゼラチン、タルク、沈降炭酸カルシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、白色セラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、ミツロウ
    スピロピタン錠1mg

    有効成分 1錠中 スピペロン   1mg
    添加剤 黄色5号、カルナウバロウ、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、小麦粉、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製白糖、ゼラチン、タルク、沈降炭酸カルシウム、トウモロコシデンプン、乳糖水和物、白色セラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、ポリビニルアルコール(部分けん化物)

    3.2 製剤の性状

    スピロピタン錠0.25mg

    剤形 糖衣錠
    色調 淡黄赤色
    外形 表面                                    
    裏面                                    
    側面                                    
    大きさ 直径 5.9mm
    厚さ 3.4mm
    質量 90mg
    識別コード                                  
    117
    スピロピタン錠1mg

    剤形 糖衣錠
    色調 橙黄色
    外形 表面                                    
    裏面                                    
    側面                                    
    大きさ 直径 8.4mm
    厚さ 4.6mm
    質量 250mg
    識別コード                                  
    118

    4. 効能又は効果

    統合失調症

    6. 用法及び用量

    最初約1週間は、スピペロンとして1日0.5~1.5mg(1日量として、0.25mg錠:2~6錠、1mg錠:1錠)、以後漸増しスピペロンとして1日1.5~4.5mg(1日量として、0.25mg錠:6~18錠、1mg錠:2~4錠)を経口投与する。
    なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
    2. 8.2 本剤は制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。[11.1.2 参照]

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 心・血管疾患、低血圧又はそれらの疑いのある患者

      一過性の血圧降下があらわれることがある。

    2. 9.1.2 てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者

      痙攣閾値を低下させることがある。

    3. 9.1.3 薬物過敏症の患者
    4. 9.1.4 不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の患者

      抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。[11.1.5 参照]

    9.3 肝機能障害患者

    病状を悪化させるおそれがある。

    9.5 妊婦

    妊婦、妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
    他のブチロフェノン系化合物による動物実験で胎児吸収、流産等の胎児毒性が報告されている。
    妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。

    9.6 授乳婦

    授乳しないことが望ましい。
    他のブチロフェノン系化合物でヒト母乳中への移行が報告されている。

    9.7 小児等

    小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

    9.8 高齢者

    少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。
    錐体外路症状が起こりやすい。

    10. 相互作用

      10.1 併用禁忌(併用しないこと)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      *アドレナリン
      (アナフィラキシーの救急治療、又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)
      (ボスミン)
      [2.5 参照]

      アドレナリンの作用を逆転させ、重篤な血圧降下を起こすことがある。

      アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
      • *アドレナリン含有歯科麻酔剤
        • リドカイン・アドレナリン

      重篤な血圧降下を起こすことがある。

      アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強されるおそれがある。

      • 中枢神経抑制剤
        • バルビツール酸誘導体等

      中枢神経抑制作用が増強することがあるので、減量するなど注意すること。

      本剤およびこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。

      • アルコール

      飲酒により相互に作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意すること。

      アルコールは中枢神経抑制作用を有する。

      • リチウム

      心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジア、突発性の悪性症候群(Syndrome malin)、非可逆性の脳障害を起こすおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

      機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている。

      • 抗ドパミン作用を有する薬剤
        • ベンザミド系薬剤
          • メトクロプラミド
          • スルピリド
          • チアプリド等
        • ドンペリドン等

      内分泌機能異常、錐体外路症状が発現することがある。

      併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。

      • タンドスピロンクエン酸塩

      錐体外路症状を増強するおそれがある。

      タンドスピロンクエン酸塩は弱い抗ドパミン作用を有する。

      • ドパミン作動薬
        • レボドパ製剤
        • ブロモクリプチン等

      これらの薬剤のドパミン作動薬としての作用が減弱することがある。

      ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)

        無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡することがある。

      2. 11.1.2 腸管麻痺(頻度不明)

        腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止すること。なお、この悪心・嘔吐は、本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意すること。[8.2 参照]

      3. 11.1.3 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明)

        低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがある。

      4. 11.1.4 無顆粒球症、白血球減少(いずれも頻度不明)
      5. 11.1.5 肺塞栓症、深部静脈血栓症(いずれも頻度不明)

        抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[9.1.4 参照]

      11.2 その他の副作用

      5%以上注2)

      0.1~5%未満注2)

      頻度不明

      循環器

      頻脈

      血圧降下
      心電図変化(QT間隔の延長、T波の変化等)

      肝臓

      肝障害

      錐体外路症状

      アカシジア(静坐不能)、パーキンソン症候群(手指振戦、筋強剛、流涎等)

      ジスキネジア(痙攣性斜頸、顔面及び頸部の攣縮、後弓反張、眼球回転発作等)

      長期投与による口周部等の不随意運動注1)

      眼の調節障害

      長期又は大量投与による、角膜・水晶体の混濁、角膜の色素沈着

      過敏症

      瘙痒

      発疹

      消化器

      食欲不振、悪心・嘔吐、便秘

      下痢、腹痛

      内分泌

      体重増加、月経異常、乳汁分泌、高プロラクチン血症、女性型乳房

      精神神経系

      不眠、眠気

      眩暈、頭痛・頭重、興奮

      焦躁感

      その他

      倦怠感

      口渇、鼻閉、発汗、排尿障害

      注1)投与中止後も持続することがある。
      注2)発現頻度は、副作用発現頻度調査終了時のもの

      13. 過量投与

      1. 13.1 症状

        主な症状は、重症の錐体外路症状、低血圧、過度の鎮静である。また、まれにQT延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)、心停止があらわれることがある。

      2. 13.2 処置

        低血圧や循環虚脱があらわれた場合には、輸液、血漿製剤、アルブミン製剤、ドパミン、ドブタミン等の昇圧剤(アドレナリンは禁忌)の投与により処置を行う。また、重症の錐体外路症状に対して、抗コリン作用のある抗パーキンソン剤を投与する。

      15. その他の注意

      15.1 臨床使用に基づく情報

      1. 15.1.1 他のブチロフェノン系化合物で光線過敏症があらわれたとの報告がある。
      2. 15.1.2 **外国で実施された高齢認知症患者を対象とした17の臨床試験において、非定型抗精神病薬投与群はプラセボ投与群と比較して死亡率が1.6~1.7倍高かったとの報告がある。また、外国での疫学調査において、定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬と同様に死亡率の上昇に関与するとの報告がある。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      871179
      ブランドコード
      1179015F1030, 1179015F2029
      承認番号
      21300AMZ00533000, 14600AMZ01104000
      販売開始年月
      1969-02, 1972-02
      貯法
      室温保存、室温保存
      有効期間
      3年、3年
      規制区分
      2, 12, 2, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
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