薬効分類名パーキンソン病治療剤(選択的MAO-B阻害剤)
一般的名称ラサギリンメシル酸塩
アジレクト錠1mg、アジレクト錠0.5mg
あじれくとじょう1mg、あじれくとじょう0.5mg
Azilect Tablets 1mg, Azilect Tablets 0.5mg
製造販売元/武田薬品工業株式会社、提携/Teva Pharmaceutical Industries Ltd.
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
レボドパ含有製剤
ジスキネジア等のレボドパ由来の副作用が増強されるおそれがある。
脳内のドパミン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりドパミン濃度が更に高まるおそれがある。
トラゾドン塩酸塩
トラゾドン塩酸塩の中止直後に本剤を投与又は併用する場合には、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。
セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内のセロトニン濃度が高まるおそれがある。
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。
脳内のセロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりセロトニン濃度が更に高まるおそれがある。
交感神経刺激薬
- エフェドリン塩酸塩
メチルエフェドリン塩酸塩
プソイドエフェドリン塩酸塩含有医薬品
フェニルプロパノールアミン塩酸塩含有医薬品
高血圧クリーゼを含む血圧上昇が報告されている。
本剤のMAO-B選択性が低下した場合、交感神経刺激作用が増強されるおそれがある。
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有飲食物
脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。
脳内のセロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりセロトニン濃度が更に高まるおそれがある。
CYP1A2阻害薬
- シプロフロキサシン
本剤の血中濃度が上昇する可能性があるため、低用量での投与も考慮すること。
シプロフロキサシンとの併用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
CYP1A2誘導薬
- タバコ(喫煙)
フェニトイン
本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
CYP1A2を誘導するため、本剤のクリアランスを増加させる可能性がある。
チラミンを多く含有する飲食物
- チーズ
ビール
赤ワイン等
チラミン含有量の高い飲食物を摂取した患者において、高血圧クリーゼを含む血圧上昇が報告されている。
本剤のMAO-B選択性が低下した場合、チラミンの代謝が抑制されるおそれがある。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 他のMAO阻害薬(セレギリン塩酸塩及びサフィナミドメシル酸塩)を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.2 ペチジン塩酸塩含有製剤、トラマドール塩酸塩又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.3 *三環系抗うつ薬(アミトリプチリン塩酸塩、アモキサピン、イミプラミン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、ドスレピン塩酸塩、トリミプラミンマレイン酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩及びロフェプラミン塩酸塩)、四環系抗うつ薬(マプロチリン塩酸塩、ミアンセリン塩酸塩及びセチプチリンマレイン酸塩)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(フルボキサミンマレイン酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩及びエスシタロプラムシュウ酸塩)、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬(ボルチオキセチン臭化水素酸塩)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(ミルナシプラン塩酸塩、デュロキセチン塩酸塩及びベンラファキシン塩酸塩)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(アトモキセチン塩酸塩)、リスデキサンフェタミンメシル酸塩、メチルフェニデート塩酸塩、メタンフェタミン塩酸塩、マジンドール、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬(ミルタザピン)、塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン、ナファゾリン硝酸塩、トラマゾリン塩酸塩又はアプラクロニジン塩酸塩を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.4 中等度以上の肝機能障害(Child-Pugh分類B又はC)のある患者[9.3.1 参照],[16.6.4 参照]
- 2.5 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 効能又は効果
パーキンソン病
6. 用法及び用量
通常、成人にはラサギリンとして1mgを1日1回経口投与する。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 起立性低血圧又は低血圧があらわれることがあるため、めまい、立ちくらみ、ふらつき、失神等の起立性低血圧の徴候又は症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。[11.1.1 参照]
- 8.2 日中の傾眠、前兆のない突発的睡眠又は睡眠発作があらわれることがあるため、本剤投与中の患者には自動車の運転、機械の操作、高所での作業等、危険を伴う作業には従事させないように注意すること。[11.1.2 参照]
- 8.3 病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。[11.1.4 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 低体重の患者
患者の状態を観察し、低用量での投与も考慮すること。本剤の血中濃度が上昇する可能性があり、副作用の発現が多く認められている。[16.6.1 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 中等度以上の肝機能障害(Child-Pugh分類B又はC)のある患者
投与しないこと。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。[2.4 参照],[16.6.4 参照]
-
9.3.2 軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A)のある患者
低用量での投与も考慮すること。本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。[16.6.4 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(ウサギ)において、本剤とレボドパ/カルビドパを併用投与した場合、本剤の最大臨床用量(ラサギリンとして1mg/日)における曝露量(AUC)の約8倍を超える曝露量で、着床後胚死亡率の増加が認められた。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明である。また、動物試験(ラット)でプロラクチン分泌の阻害が認められた。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察し、低用量での投与も考慮すること。副作用の発現が多く認められており、また、一般に生理機能が低下している。
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
高血圧クリーゼ等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
相加作用のおそれがある。 |
|
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、トラマドール塩酸塩の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと。 |
機序は不明である。 |
|
他のMAO-B阻害薬との併用により、高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛等の副作用があらわれ、さらに死亡例も報告されている。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと。 |
機序は不明であるが、相加・相乗作用のおそれがある。 |
|
他のMAO-B阻害薬との併用により、高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛等の副作用があらわれ、さらに死亡例も報告されている。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと。 |
機序は不明であるが、相加・相乗作用のおそれがある。 |
|
選択的セロトニン再取り込み阻害薬 |
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、フルボキサミンマレイン酸塩は少なくとも7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩及びエスシタロプラムシュウ酸塩は少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内のセロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内のセロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
|
重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、ミルナシプラン塩酸塩は2〜3日間、デュロキセチン塩酸塩は少なくとも5日間、ベンラファキシン塩酸塩は少なくとも7日間の間隔を置くこと。 |
モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある。 |
|
重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある。 |
|
高血圧クリーゼ等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある。 |
|
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
脳内ノルアドレナリン、セロトニンの神経伝達が増強され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある。 |
|
急激な血圧上昇を起こすおそれがある。 |
カテコールアミンの蓄積をおこし、左記薬剤の交感神経刺激作用を増強するおそれがある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
レボドパ含有製剤 |
ジスキネジア等のレボドパ由来の副作用が増強されるおそれがある。 |
脳内のドパミン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりドパミン濃度が更に高まるおそれがある。 |
トラゾドン塩酸塩 |
トラゾドン塩酸塩の中止直後に本剤を投与又は併用する場合には、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内のセロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 |
脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
脳内のセロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりセロトニン濃度が更に高まるおそれがある。 |
高血圧クリーゼを含む血圧上昇が報告されている。 |
本剤のMAO-B選択性が低下した場合、交感神経刺激作用が増強されるおそれがある。 |
|
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有飲食物 |
脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
脳内のセロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりセロトニン濃度が更に高まるおそれがある。 |
本剤の血中濃度が上昇する可能性があるため、低用量での投与も考慮すること。 |
シプロフロキサシンとの併用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
|
本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
CYP1A2を誘導するため、本剤のクリアランスを増加させる可能性がある。 |
|
チラミン含有量の高い飲食物を摂取した患者において、高血圧クリーゼを含む血圧上昇が報告されている。 |
本剤のMAO-B選択性が低下した場合、チラミンの代謝が抑制されるおそれがある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 起立性低血圧(2.4%)
パーキンソン病患者では運動機能障害による転倒のリスクが高く、起立性低血圧があらわれた場合には、転倒により骨折又は外傷に至るおそれがある。[8.1 参照]
-
11.1.2 傾眠(1.4%)、突発的睡眠(0.4%)
日中に傾眠があらわれることがあり、さらに前兆のない突発的睡眠があらわれることもある。[8.2 参照]
-
11.1.3 幻覚(2.7%)
幻覚、幻視、せん妄、幻聴、錯覚、失見当識等の精神症状があらわれることがある。
-
11.1.4 衝動制御障害(0.1%)
病的賭博、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害があらわれることがある。[8.3 参照]
-
11.1.5 セロトニン症候群(頻度不明)
不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、ミオクロヌス、発汗、頻脈等のセロトニン症候群が疑われる症状が認められた場合には、投与を中止し、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。
-
11.1.6 悪性症候群(頻度不明)
急激な減量又は中止により、無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合がある。また、本症発現時には白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることもある。このような症状が認められた場合には、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
5%以上 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
精神神経系 |
ジスキネジア |
頭痛、めまい、ジストニア、異常な夢 |
うつ病、平衡障害、錯乱 |
消化器 |
悪心・嘔吐、便秘、腹痛、口内乾燥 |
鼓腸 |
|
筋・骨格系 |
関節痛、関節炎、筋骨格痛、頚部痛 |
||
心血管系 |
狭心症、心筋梗塞 |
**脳卒中 |
|
その他 |
転倒、皮疹、食欲減退、結膜炎、発熱、体重減少、アレルギー、倦怠感、水疱性皮疹、白血球減少症、インフルエンザ |
**鼻炎、尿意切迫、手根管症候群、皮膚癌、悪性黒色腫、高血圧 |
13. 過量投与
本剤の過量投与によりMAO-Bの阻害作用に加えて、MAO-Aの阻害作用があらわれ、MAO-A阻害による副作用が発現する可能性があるため、患者の状態には十分注意すること。本剤3〜100mgの過量投与により軽躁、高血圧クリーゼ、セロトニン症候群等の症状が報告されている。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 他のMAO阻害薬(セレギリン塩酸塩及びサフィナミドメシル酸塩)を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.2 ペチジン塩酸塩含有製剤、トラマドール塩酸塩又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.3 *三環系抗うつ薬(アミトリプチリン塩酸塩、アモキサピン、イミプラミン塩酸塩、クロミプラミン塩酸塩、ドスレピン塩酸塩、トリミプラミンマレイン酸塩、ノルトリプチリン塩酸塩及びロフェプラミン塩酸塩)、四環系抗うつ薬(マプロチリン塩酸塩、ミアンセリン塩酸塩及びセチプチリンマレイン酸塩)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(フルボキサミンマレイン酸塩、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩及びエスシタロプラムシュウ酸塩)、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬(ボルチオキセチン臭化水素酸塩)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(ミルナシプラン塩酸塩、デュロキセチン塩酸塩及びベンラファキシン塩酸塩)、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(アトモキセチン塩酸塩)、リスデキサンフェタミンメシル酸塩、メチルフェニデート塩酸塩、メタンフェタミン塩酸塩、マジンドール、ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬(ミルタザピン)、塩酸テトラヒドロゾリン・プレドニゾロン、ナファゾリン硝酸塩、トラマゾリン塩酸塩又はアプラクロニジン塩酸塩を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.4 中等度以上の肝機能障害(Child-Pugh分類B又はC)のある患者[9.3.1 参照],[16.6.4 参照]
- 2.5 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 効能又は効果
パーキンソン病
6. 用法及び用量
通常、成人にはラサギリンとして1mgを1日1回経口投与する。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 起立性低血圧又は低血圧があらわれることがあるため、めまい、立ちくらみ、ふらつき、失神等の起立性低血圧の徴候又は症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。[11.1.1 参照]
- 8.2 日中の傾眠、前兆のない突発的睡眠又は睡眠発作があらわれることがあるため、本剤投与中の患者には自動車の運転、機械の操作、高所での作業等、危険を伴う作業には従事させないように注意すること。[11.1.2 参照]
- 8.3 病的賭博(個人的生活の崩壊等の社会的に不利な結果を招くにもかかわらず、持続的にギャンブルを繰り返す状態)、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害が報告されているので、このような症状が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、患者及び家族等にこのような衝動制御障害の症状について説明すること。[11.1.4 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 低体重の患者
患者の状態を観察し、低用量での投与も考慮すること。本剤の血中濃度が上昇する可能性があり、副作用の発現が多く認められている。[16.6.1 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 中等度以上の肝機能障害(Child-Pugh分類B又はC)のある患者
投与しないこと。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。[2.4 参照],[16.6.4 参照]
-
9.3.2 軽度の肝機能障害(Child-Pugh分類A)のある患者
低用量での投与も考慮すること。本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。[16.6.4 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(ウサギ)において、本剤とレボドパ/カルビドパを併用投与した場合、本剤の最大臨床用量(ラサギリンとして1mg/日)における曝露量(AUC)の約8倍を超える曝露量で、着床後胚死亡率の増加が認められた。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明である。また、動物試験(ラット)でプロラクチン分泌の阻害が認められた。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察し、低用量での投与も考慮すること。副作用の発現が多く認められており、また、一般に生理機能が低下している。
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
高血圧クリーゼ等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
相加作用のおそれがある。 |
|
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、トラマドール塩酸塩の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと。 |
機序は不明である。 |
|
他のMAO-B阻害薬との併用により、高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛等の副作用があらわれ、さらに死亡例も報告されている。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと。 |
機序は不明であるが、相加・相乗作用のおそれがある。 |
|
他のMAO-B阻害薬との併用により、高血圧、失神、不全収縮、発汗、てんかん、動作・精神障害の変化及び筋強剛等の副作用があらわれ、さらに死亡例も報告されている。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、2〜3日間の間隔を置くこと。 |
機序は不明であるが、相加・相乗作用のおそれがある。 |
|
選択的セロトニン再取り込み阻害薬 |
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、フルボキサミンマレイン酸塩は少なくとも7日間、パロキセチン塩酸塩水和物、セルトラリン塩酸塩及びエスシタロプラムシュウ酸塩は少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内のセロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内のセロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
|
重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに、ミルナシプラン塩酸塩は2〜3日間、デュロキセチン塩酸塩は少なくとも5日間、ベンラファキシン塩酸塩は少なくとも7日間の間隔を置くこと。 |
モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある。 |
|
重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある。 |
|
高血圧クリーゼ等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
モノアミン神経伝達物質の分解が抑制され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある。 |
|
セロトニン症候群等の重篤な副作用発現のおそれがある。本剤の投与を中止してから左記薬剤の投与を開始するまでに、少なくとも14日間の間隔を置くこと。また、左記薬剤の投与を中止してから本剤の投与を開始するまでに少なくとも14日間の間隔を置くこと。 |
脳内ノルアドレナリン、セロトニンの神経伝達が増強され、脳内のモノアミン総量が増加するおそれがある。 |
|
急激な血圧上昇を起こすおそれがある。 |
カテコールアミンの蓄積をおこし、左記薬剤の交感神経刺激作用を増強するおそれがある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
レボドパ含有製剤 |
ジスキネジア等のレボドパ由来の副作用が増強されるおそれがある。 |
脳内のドパミン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりドパミン濃度が更に高まるおそれがある。 |
トラゾドン塩酸塩 |
トラゾドン塩酸塩の中止直後に本剤を投与又は併用する場合には、脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
セロトニン再取り込み阻害作用により、脳内のセロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 |
脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
脳内のセロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりセロトニン濃度が更に高まるおそれがある。 |
高血圧クリーゼを含む血圧上昇が報告されている。 |
本剤のMAO-B選択性が低下した場合、交感神経刺激作用が増強されるおそれがある。 |
|
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有飲食物 |
脳内セロトニン濃度が高まるおそれがある。 |
脳内のセロトニン濃度を上昇させる作用を有するため、併用によりセロトニン濃度が更に高まるおそれがある。 |
本剤の血中濃度が上昇する可能性があるため、低用量での投与も考慮すること。 |
シプロフロキサシンとの併用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
|
本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
CYP1A2を誘導するため、本剤のクリアランスを増加させる可能性がある。 |
|
チラミン含有量の高い飲食物を摂取した患者において、高血圧クリーゼを含む血圧上昇が報告されている。 |
本剤のMAO-B選択性が低下した場合、チラミンの代謝が抑制されるおそれがある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 起立性低血圧(2.4%)
パーキンソン病患者では運動機能障害による転倒のリスクが高く、起立性低血圧があらわれた場合には、転倒により骨折又は外傷に至るおそれがある。[8.1 参照]
-
11.1.2 傾眠(1.4%)、突発的睡眠(0.4%)
日中に傾眠があらわれることがあり、さらに前兆のない突発的睡眠があらわれることもある。[8.2 参照]
-
11.1.3 幻覚(2.7%)
幻覚、幻視、せん妄、幻聴、錯覚、失見当識等の精神症状があらわれることがある。
-
11.1.4 衝動制御障害(0.1%)
病的賭博、病的性欲亢進、強迫性購買、暴食等の衝動制御障害があらわれることがある。[8.3 参照]
-
11.1.5 セロトニン症候群(頻度不明)
不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、ミオクロヌス、発汗、頻脈等のセロトニン症候群が疑われる症状が認められた場合には、投与を中止し、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。
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11.1.6 悪性症候群(頻度不明)
急激な減量又は中止により、無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合がある。また、本症発現時には白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることもある。このような症状が認められた場合には、体温冷却及び補液等の全身管理とともに、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
5%以上 |
5%未満 |
頻度不明 |
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精神神経系 |
ジスキネジア |
頭痛、めまい、ジストニア、異常な夢 |
うつ病、平衡障害、錯乱 |
消化器 |
悪心・嘔吐、便秘、腹痛、口内乾燥 |
鼓腸 |
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筋・骨格系 |
関節痛、関節炎、筋骨格痛、頚部痛 |
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心血管系 |
狭心症、心筋梗塞 |
**脳卒中 |
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その他 |
転倒、皮疹、食欲減退、結膜炎、発熱、体重減少、アレルギー、倦怠感、水疱性皮疹、白血球減少症、インフルエンザ |
**鼻炎、尿意切迫、手根管症候群、皮膚癌、悪性黒色腫、高血圧 |
13. 過量投与
本剤の過量投与によりMAO-Bの阻害作用に加えて、MAO-Aの阻害作用があらわれ、MAO-A阻害による副作用が発現する可能性があるため、患者の状態には十分注意すること。本剤3〜100mgの過量投与により軽躁、高血圧クリーゼ、セロトニン症候群等の症状が報告されている。