薬効分類名抗てんかん剤

一般的名称ペランパネル水和物製剤

フィコンパ点滴静注用2mg

ふぃこんぱてんてきじょうちゅうよう2みりぐらむ

Fycompa for intravenous infusion

製造販売元/エーザイ株式会社

第3版
禁忌相互作用腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
攻撃性等の精神症状

その他の副作用

部位
頻度
副作用
免疫系
1~5%未満
免疫系
1%未満
脳・神経
5%以上
浮動性めまい(35.4%)傾眠(19.8%)
脳・神経
1~5%未満
脳・神経
1%未満
胃腸・消化器系
1~5%未満
胃腸・消化器系
1%未満
肝臓まわり
1%未満
1~5%未満
1%未満
運動器
1%未満
運動器
頻度不明
その他
1~5%未満
その他
頻度不明

併用注意

薬剤名等

カルバマゼピン

フェニトイン

ホスフェニトインナトリウム水和物

[7.1 参照],[8.4 参照],[16.6.1 参照]

臨床症状・措置方法

ペランパネルの血中濃度が低下するので、必要に応じて本剤の用量を調節すること。

機序・危険因子

相手薬剤により薬物代謝酵素CYP3Aが誘導され、本剤の代謝が促進される。

薬剤名等

CYP3A誘導作用を有する薬剤等

  • リファンピシン
  • フェノバルビタール
  • セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等
臨床症状・措置方法

ペランパネルの血中濃度が低下する可能性がある。

機序・危険因子

相手薬剤により薬物代謝酵素CYP3Aが誘導され、本剤の代謝が促進される可能性がある。

薬剤名等

CYP3A阻害作用を有する薬剤

  • イトラコナゾール等

[16.6.2 参照]

臨床症状・措置方法

ペランパネルの血中濃度が上昇する可能性がある。

機序・危険因子

相手薬剤により薬物代謝酵素CYP3Aが阻害され、本剤のクリアランスが低下する。

薬剤名等

経口避妊薬(レボノルゲストレル)

[16.6.4 参照]

臨床症状・措置方法

相手薬剤の血中濃度が低下し、効果が減弱する可能性がある。

機序・危険因子

機序は不明である。

薬剤名等

アルコール(飲酒)

[16.6.5 参照]

臨床症状・措置方法

精神運動機能の低下が増強することがある。

機序・危険因子

ペランパネル及びアルコールは中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強する可能性がある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 重度の肝機能障害のある患者[9.3.1 参照],[16.6.2 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

本剤は、1バイアル中に下記の成分を含有する、用時溶解して用いる注射製剤である。
フィコンパ点滴静注用2mg

有効成分 ペランパネル水和物1)    2.16mg
(ペランパネルとして   2.08mg )
添加剤 スルホブチルエーテルβ-シクロデキストリンナトリウム   1040mg
リン酸   適量
水酸化ナトリウム   適量
                
1) 本品は、バイアルからの採取容量を考慮した、4%の過量充てんを含む。
              

3.2 製剤の性状

フィコンパ点滴静注用2mg

pH 約6.1~7.1(本品1バイアルに注射用水6mLを加えて溶かした液)
浸透圧比 約1.1[本品1バイアルに注射用水6mLを加えて溶かした後、生理食塩液100mLに希釈した液(0.02mg/mL)]
性状 白色の塊又は粉末の凍結乾燥物

4. 効能又は効果

一時的に経口投与ができない患者における、下記の治療に対するペランパネル経口製剤の代替療法

  • てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
  • 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法

6. 用法及び用量

  • ペランパネルの経口投与から本剤に切り替える場合:
    • 〈部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉
      • [単剤療法][併用療法]

        通常、成人及び4歳以上の小児にはペランパネル経口投与と同じ1日用量を、1日1回30分以上かけて点滴静脈内投与する。
        ただし、4歳以上12歳未満の小児への投与時間は90分とする。

    • 〈強直間代発作に用いる場合〉
      • [併用療法]

        通常、成人及び12歳以上の小児にはペランパネル経口投与と同じ1日用量を、1日1回30分以上かけて点滴静脈内投与する。

  • ペランパネルの経口投与に先立ち本剤を投与する場合:
    • 〈部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉
      • [単剤療法]

        通常、成人及び4歳以上の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、維持用量は1日1回4~8mgとし、30分以上かけて点滴静脈内投与する。
        ただし、4歳以上12歳未満の小児への投与時間は90分とする。

      • [併用療法]

        通常、成人及び12歳以上の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回4~8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとし、30分以上かけて点滴静脈内投与する。
        通常、4歳以上12歳未満の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回4~8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとし、90分かけて点滴静脈内投与する。

    • 〈強直間代発作に用いる場合〉
      • [併用療法]

        通常、成人及び12歳以上の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとし、30分以上かけて点滴静脈内投与する。

ペランパネルの経口投与から本剤に切り替える場合、及びペランパネルの経口投与に先立ち本剤を投与する場合のいずれにおいても、症状により適宜増減できるが、1日最高投与量及び増減方法は以下のとおりとすること。

  • 〈部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉
    • [単剤療法]

      成人及び4歳以上の小児には、2週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減し、1日最高8mgまでとする。

    • [併用療法]

      成人及び12歳以上の小児には、1週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減し、1日最高12mgまでとする。
      4歳以上12歳未満の小児には、2週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減し、1日最高12mgまでとする。

  • 〈強直間代発作に用いる場合〉
    • [併用療法]

      成人及び12歳以上の小児には、1週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減し、1日最高12mgまでとする。

      〈参考:成人及び12歳以上の小児における部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉

      単剤療法

      併用療法

      本剤の代謝を促進する抗てんかん薬注1)の併用

      なし

      あり

      投与方法

      1日1回
      30分以上かけて点滴静脈内投与

      1日1回
      30分以上かけて点滴静脈内投与

      開始用量注2)

      2mg/日

      2mg/日

      漸増間隔

      2週間以上

      1週間以上

      漸増用量

      2mg/日

      2mg/日

      維持用量

      4~8mg/日

      4~8mg/日

      8~12mg/日

      最高投与量

      8mg/日

      12mg/日

      用量はペランパネルとしての量を示す。

      注1)本剤の代謝を促進する抗てんかん薬:フェニトイン、ホスフェニトイン、カルバマゼピン

      注2)ペランパネルの経口投与から本剤に切り替える場合には、ペランパネル経口投与と同じ用量

      〈参考:4歳以上12歳未満の小児における部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉

      単剤療法

      併用療法

      本剤の代謝を促進する抗てんかん薬注1)の併用

      なし

      あり

      投与方法

      1日1回
      90分かけて点滴静脈内投与

      1日1回
      90分かけて点滴静脈内投与

      開始用量注2)

      2mg/日

      2mg/日

      漸増間隔

      2週間以上

      2週間以上

      漸増用量

      2mg/日

      2mg/日

      維持用量

      4~8mg/日

      4~8mg/日

      8~12mg/日

      最高投与量

      8mg/日

      12mg/日

      用量はペランパネルとしての量を示す。

      注1)本剤の代謝を促進する抗てんかん薬:フェニトイン、ホスフェニトイン、カルバマゼピン

      注2)ペランパネルの経口投与から本剤に切り替える場合には、ペランパネル経口投与と同じ用量

      〈参考:成人及び12歳以上の小児における強直間代発作に用いる場合〉

      併用療法

      本剤の代謝を促進する抗てんかん薬注1)の併用

      なし

      あり

      投与方法

      1日1回
      30分以上かけて点滴静脈内投与

      開始用量注2)

      2mg/日

      漸増間隔

      1週間以上

      漸増用量

      2mg/日

      維持用量

      8mg/日

      8~12mg/日

      最高投与量

      12mg/日

      用量はペランパネルとしての量を示す。

      注1)本剤の代謝を促進する抗てんかん薬:フェニトイン、ホスフェニトイン、カルバマゼピン

      注2)ペランパネルの経口投与から本剤に切り替える場合には、ペランパネル経口投与と同じ用量

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈全効能共通〉
    1. 7.1 本剤の代謝を促進する抗てんかん薬(カルバマゼピン、フェニトイン、ホスフェニトイン)との併用により本剤の血中濃度が低下することがあるので、本剤の投与開始時、投与中又は本剤からペランパネル経口製剤に切り替える時にカルバマゼピン、フェニトイン又はホスフェニトインを投与開始又は投与中止する際には、慎重に症状を観察し、必要に応じて1日最高投与量である12mgを超えない範囲で適切に用量の変更を行うこと。[8.4 参照],[10.2 参照],[16.7.1 参照]
    2. 7.2 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者に本剤を投与する場合は、ペランパネルとして1日1回2mgより開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増すること。また、症状により2週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減するが、軽度の肝機能障害のある患者については1日最高8mg、中等度の肝機能障害のある患者については1日最高4mgまでとする。[9.3.2 参照],[16.6.2 参照]
    3. 7.3 経口投与が可能になった場合は速やかにペランパネル経口製剤に切り替えること。
    4. 7.4 点滴静脈内投与から経口投与に切り替える際の経口投与の1日用量は、点滴静脈内投与と同じ1日用量とすること。
  • 〈強直間代発作に対する併用療法〉
    1. 7.5 本剤を強直間代発作に対して使用する場合には、他の抗てんかん薬と併用して使用すること。臨床試験において、強直間代発作に対する本剤単独投与での使用経験はない。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 易刺激性、攻撃性・敵意、不安、自殺企図等の精神症状があらわれ、自殺に至った例も報告されているので、本剤投与中及び投与終了後一定期間は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。[8.2 参照],[11.1.1 参照],[15.1.1 参照]
  2. 8.2 患者及びその家族等に易刺激性、攻撃性・敵意、不安、幻覚(幻視、幻聴等)、妄想、せん妄、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うように指導すること。[8.1 参照],[11.1.1 参照],[15.1.1 参照]
  3. 8.3 運動失調(ふらつき)、めまい等が高頻度で認められ、ペランパネル経口製剤から本剤に切り替えたときにめまい等の発現割合の増加が認められていることから、転倒等に注意すること。[17.1.1 参照]
  4. 8.4 本剤を増量した場合に易刺激性、攻撃性・敵意、不安等の精神症状、運動失調(ふらつき)等が多く認められ、特にペランパネルの代謝を促進する抗てんかん薬(カルバマゼピン、フェニトイン、ホスフェニトイン)を併用しない患者では多く認められるため、患者の状態を慎重に観察すること。[7.1 参照],[10.2 参照],[16.7.1 参照]
  5. 8.5 めまい、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う操作に従事させないよう注意すること。
  6. 8.6 連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、発作頻度が増加する可能性があるので、投与を中止する場合には徐々に減量することも考慮し、患者の状態を慎重に観察すること。
  7. 8.7 添加剤であるスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリンナトリウム(SBECD)の血漿中濃度の急激な上昇に伴い、ショック、アナフィラキシーを起こすおそれがあるので、点滴投与時の投与速度に注意すること。[9.7.2 参照]
  8. 8.8 添加剤であるSBECDの尿細管への影響により腎機能の悪化等を引き起こすおそれがあるので、患者の状態を十分に観察すること。本剤をやむを得ず長期間投与する場合には定期的に腎機能検査を行うこと。[9.2.1 参照],[9.7.2 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者

    治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。添加剤であるSBECDの尿細管への影響により腎機能障害が悪化するおそれがある。また、ペランパネルの代謝物の排泄が遅延するおそれがある。重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。[8.8 参照],[9.7.2 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害のある患者

    重度の肝機能障害のある患者では投与しないこと。ペランパネルの血中濃度が上昇するおそれがある。[2.2 参照],[16.6.2 参照]

  2. 9.3.2 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者

    ペランパネルのクリアランスが低下し、消失半減期が延長することがある。[7.2 参照],[16.6.2 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットの妊娠及び授乳期間中に投与したとき、一般状態の悪化の認められる用量(3mg/kg/日以上)で分娩及び哺育状態の異常、死亡産児数の増加、出生率及び生存率の減少、10mg/kg/日で出生児に体重抑制と形態分化の遅延がみられ、妊娠ウサギに投与したとき、体重及び摂餌量の減少が認められる用量(10mg/kg)で、早産がみられた。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。授乳ラットに投与したとき、ペランパネル又はその代謝物が乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 18歳未満の患者に本剤を投与した臨床試験は実施していない。
  2. 9.7.2 低体重の小児に対して本剤を投与する場合は、慎重に投与すること。添加剤であるSBECDにより、腎機能の悪化等を引き起こすおそれがある。[8.7 参照],[8.8 参照],[9.2.1 参照]
  3. 9.7.3 経口製剤の臨床試験において、小児における易刺激性、攻撃性・敵意等の精神症状の発現割合が成人に比べて高くなることが示唆されているので、観察を十分に行うこと。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1 一般に高齢者では生理機能が低下している。[16.6.3 参照]
  2. 9.8.2 観察を十分に行うなど慎重に投与すること。経口製剤の臨床試験において、高齢者は非高齢者と比較して転倒のリスクが高いという結果が得られている。

10. 相互作用

  • ペランパネルは主として薬物代謝酵素CYP3Aで代謝される。[16.4 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

カルバマゼピン

フェニトイン

ホスフェニトインナトリウム水和物

[7.1 参照],[8.4 参照],[16.7.1 参照]

ペランパネルの血中濃度が低下するので、必要に応じて本剤の用量を調節すること。

相手薬剤により薬物代謝酵素CYP3Aが誘導され、本剤の代謝が促進される。

CYP3A誘導作用を有する薬剤等

  • リファンピシン
  • フェノバルビタール
  • セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等

ペランパネルの血中濃度が低下する可能性がある。

相手薬剤により薬物代謝酵素CYP3Aが誘導され、本剤の代謝が促進される可能性がある。

CYP3A阻害作用を有する薬剤

  • イトラコナゾール等

                  [16.7.2 参照]                 

ペランパネルの血中濃度が上昇する可能性がある。

相手薬剤により薬物代謝酵素CYP3Aが阻害され、本剤のクリアランスが低下する。

経口避妊薬(レボノルゲストレル)

                  [16.7.4 参照]                 

相手薬剤の血中濃度が低下し、効果が減弱する可能性がある。

機序は不明である。

アルコール(飲酒)

                  [16.7.5 参照]                 

精神運動機能の低下が増強することがある。

ペランパネル及びアルコールは中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 攻撃性等の精神症状

    易刺激性(6.8%)、攻撃性(3.5%)、不安(1.5%)、怒り(1.1%)、幻覚(幻視、幻聴等)(0.6%)、妄想(0.3%)、せん妄(頻度不明)等の精神症状があらわれることがある。[8.1 参照],[8.2 参照]

11.2 その他の副作用

5%以上

1~5%未満

1%未満

頻度不明

過敏症

発疹

瘙痒症

精神神経系

浮動性めまい(35.4%)、傾眠(19.8%)

頭痛、運動失調、平衡障害、構語障害、痙攣

振戦、気分動揺、感覚鈍麻、嗜眠、過眠症、感情不安定、気分変化、神経過敏、健忘、記憶障害、異常行動、錯乱状態、睡眠障害、錯感覚、自殺企図、注意力障害、精神運動亢進、協調運動異常、てんかん増悪、自殺念慮、多幸気分

消化器

悪心、嘔吐

腹部不快感、腹痛、下痢、口内炎、便秘、流涎過多

肝臓

肝機能異常、γ-GTP増加、AST増加、ALT増加

血液

貧血、低ナトリウム血症、好中球減少症

複視

眼振、霧視

筋骨格

筋力低下、筋肉痛

関節痛

その他

疲労、体重増加、回転性めまい、歩行障害、食欲減退、食欲亢進、注射部位疼痛2) 、注射部位発疹2) 、注射部位小水疱2)

心電図QT延長、異常感、倦怠感、尿中蛋白陽性、体重減少、不規則月経、鼻出血、転倒、酩酊感、挫傷、無力症、発熱、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、尿失禁

上気道感染

            
2) 臨床試験(経口製剤から注射剤への切り替え試験)で認められた副作用
          

13. 過量投与

  1. 13.1 **徴候・症状

    過量投与後にみられた主な症状として、精神状態変化、激越、攻撃的行動及び意識障害が報告されている。

  2. 13.2 処置

    過量投与の際の特異的な薬物療法はない。なお、腎透析によるクリアランスの促進は期待できない。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤を注射用水、5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液6mLで溶解し、完全に溶解したことを確認すること。
  2. 14.1.2 5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液で希釈して、点滴静脈内投与する(希釈後の点滴静脈内注射溶液濃度0.02~0.12mg/mL)こと。
  3. 14.1.3 用時調製し、調製後は速やかに使用すること。また、残液は廃棄すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 ポリエチレン製の点滴バッグを使用すること。
  2. 14.2.2 ポリプロピレン製の点滴バッグの使用は避けること。不純物があらわれることがある。
  3. 14.2.3 ポリ塩化ビニル製の点滴チューブ及び点滴バッグの使用は避けること。ペランパネルと接触した場合、吸着が起こることがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照比較試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現リスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。[8.1 参照],[8.2 参照]
  2. 15.1.2 薬物の乱用経験のある外国人健康成人にペランパネル8~36mgを単回経口投与したとき、薬剤嗜好性、薬剤購入希望、多幸気分及び鎮静スコアの評価指標において、プラセボを投与したときと比較して大きな作用が認められた。ペランパネル24~36mgを投与したときに認められた作用は陽性対照(アルプラゾラム1.5~3mg、ケタミン100mg)と同程度であった。

15.2 非臨床試験に基づく情報

  1. 15.2.1 ラットを用いた身体依存性試験において、ペランパネル13.3~43.5mg/kg(摂餌量から換算)を混餌投与した際に、退薬症候が認められた。また、サルを用いた静脈内自己投与試験において、ペランパネル0.016~0.004mg/kgを漸減投与した際に、自己投与回数の増加(強化効果)が認められた。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 重度の肝機能障害のある患者[9.3.1 参照],[16.6.2 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

本剤は、1バイアル中に下記の成分を含有する、用時溶解して用いる注射製剤である。
フィコンパ点滴静注用2mg

有効成分 ペランパネル水和物1)    2.16mg
(ペランパネルとして   2.08mg )
添加剤 スルホブチルエーテルβ-シクロデキストリンナトリウム   1040mg
リン酸   適量
水酸化ナトリウム   適量
                
1) 本品は、バイアルからの採取容量を考慮した、4%の過量充てんを含む。
              

3.2 製剤の性状

フィコンパ点滴静注用2mg

pH 約6.1~7.1(本品1バイアルに注射用水6mLを加えて溶かした液)
浸透圧比 約1.1[本品1バイアルに注射用水6mLを加えて溶かした後、生理食塩液100mLに希釈した液(0.02mg/mL)]
性状 白色の塊又は粉末の凍結乾燥物

4. 効能又は効果

一時的に経口投与ができない患者における、下記の治療に対するペランパネル経口製剤の代替療法

  • てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)
  • 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法

6. 用法及び用量

  • ペランパネルの経口投与から本剤に切り替える場合:
    • 〈部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉
      • [単剤療法][併用療法]

        通常、成人及び4歳以上の小児にはペランパネル経口投与と同じ1日用量を、1日1回30分以上かけて点滴静脈内投与する。
        ただし、4歳以上12歳未満の小児への投与時間は90分とする。

    • 〈強直間代発作に用いる場合〉
      • [併用療法]

        通常、成人及び12歳以上の小児にはペランパネル経口投与と同じ1日用量を、1日1回30分以上かけて点滴静脈内投与する。

  • ペランパネルの経口投与に先立ち本剤を投与する場合:
    • 〈部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉
      • [単剤療法]

        通常、成人及び4歳以上の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、維持用量は1日1回4~8mgとし、30分以上かけて点滴静脈内投与する。
        ただし、4歳以上12歳未満の小児への投与時間は90分とする。

      • [併用療法]

        通常、成人及び12歳以上の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回4~8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとし、30分以上かけて点滴静脈内投与する。
        通常、4歳以上12歳未満の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回4~8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとし、90分かけて点滴静脈内投与する。

    • 〈強直間代発作に用いる場合〉
      • [併用療法]

        通常、成人及び12歳以上の小児にはペランパネルとして1日1回2mgの投与より開始し、その後1週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増し、本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は1日1回8mg、併用する場合の維持用量は1日1回8~12mgとし、30分以上かけて点滴静脈内投与する。

ペランパネルの経口投与から本剤に切り替える場合、及びペランパネルの経口投与に先立ち本剤を投与する場合のいずれにおいても、症状により適宜増減できるが、1日最高投与量及び増減方法は以下のとおりとすること。

  • 〈部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉
    • [単剤療法]

      成人及び4歳以上の小児には、2週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減し、1日最高8mgまでとする。

    • [併用療法]

      成人及び12歳以上の小児には、1週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減し、1日最高12mgまでとする。
      4歳以上12歳未満の小児には、2週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減し、1日最高12mgまでとする。

  • 〈強直間代発作に用いる場合〉
    • [併用療法]

      成人及び12歳以上の小児には、1週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減し、1日最高12mgまでとする。

      〈参考:成人及び12歳以上の小児における部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉

      単剤療法

      併用療法

      本剤の代謝を促進する抗てんかん薬注1)の併用

      なし

      あり

      投与方法

      1日1回
      30分以上かけて点滴静脈内投与

      1日1回
      30分以上かけて点滴静脈内投与

      開始用量注2)

      2mg/日

      2mg/日

      漸増間隔

      2週間以上

      1週間以上

      漸増用量

      2mg/日

      2mg/日

      維持用量

      4~8mg/日

      4~8mg/日

      8~12mg/日

      最高投与量

      8mg/日

      12mg/日

      用量はペランパネルとしての量を示す。

      注1)本剤の代謝を促進する抗てんかん薬:フェニトイン、ホスフェニトイン、カルバマゼピン

      注2)ペランパネルの経口投与から本剤に切り替える場合には、ペランパネル経口投与と同じ用量

      〈参考:4歳以上12歳未満の小児における部分発作(二次性全般化発作を含む)に用いる場合〉

      単剤療法

      併用療法

      本剤の代謝を促進する抗てんかん薬注1)の併用

      なし

      あり

      投与方法

      1日1回
      90分かけて点滴静脈内投与

      1日1回
      90分かけて点滴静脈内投与

      開始用量注2)

      2mg/日

      2mg/日

      漸増間隔

      2週間以上

      2週間以上

      漸増用量

      2mg/日

      2mg/日

      維持用量

      4~8mg/日

      4~8mg/日

      8~12mg/日

      最高投与量

      8mg/日

      12mg/日

      用量はペランパネルとしての量を示す。

      注1)本剤の代謝を促進する抗てんかん薬:フェニトイン、ホスフェニトイン、カルバマゼピン

      注2)ペランパネルの経口投与から本剤に切り替える場合には、ペランパネル経口投与と同じ用量

      〈参考:成人及び12歳以上の小児における強直間代発作に用いる場合〉

      併用療法

      本剤の代謝を促進する抗てんかん薬注1)の併用

      なし

      あり

      投与方法

      1日1回
      30分以上かけて点滴静脈内投与

      開始用量注2)

      2mg/日

      漸増間隔

      1週間以上

      漸増用量

      2mg/日

      維持用量

      8mg/日

      8~12mg/日

      最高投与量

      12mg/日

      用量はペランパネルとしての量を示す。

      注1)本剤の代謝を促進する抗てんかん薬:フェニトイン、ホスフェニトイン、カルバマゼピン

      注2)ペランパネルの経口投与から本剤に切り替える場合には、ペランパネル経口投与と同じ用量

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈全効能共通〉
    1. 7.1 本剤の代謝を促進する抗てんかん薬(カルバマゼピン、フェニトイン、ホスフェニトイン)との併用により本剤の血中濃度が低下することがあるので、本剤の投与開始時、投与中又は本剤からペランパネル経口製剤に切り替える時にカルバマゼピン、フェニトイン又はホスフェニトインを投与開始又は投与中止する際には、慎重に症状を観察し、必要に応じて1日最高投与量である12mgを超えない範囲で適切に用量の変更を行うこと。[8.4 参照],[10.2 参照],[16.7.1 参照]
    2. 7.2 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者に本剤を投与する場合は、ペランパネルとして1日1回2mgより開始し、その後2週間以上の間隔をあけて2mgずつ漸増すること。また、症状により2週間以上の間隔をあけて2mg以下ずつ適宜増減するが、軽度の肝機能障害のある患者については1日最高8mg、中等度の肝機能障害のある患者については1日最高4mgまでとする。[9.3.2 参照],[16.6.2 参照]
    3. 7.3 経口投与が可能になった場合は速やかにペランパネル経口製剤に切り替えること。
    4. 7.4 点滴静脈内投与から経口投与に切り替える際の経口投与の1日用量は、点滴静脈内投与と同じ1日用量とすること。
  • 〈強直間代発作に対する併用療法〉
    1. 7.5 本剤を強直間代発作に対して使用する場合には、他の抗てんかん薬と併用して使用すること。臨床試験において、強直間代発作に対する本剤単独投与での使用経験はない。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 易刺激性、攻撃性・敵意、不安、自殺企図等の精神症状があらわれ、自殺に至った例も報告されているので、本剤投与中及び投与終了後一定期間は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。[8.2 参照],[11.1.1 参照],[15.1.1 参照]
  2. 8.2 患者及びその家族等に易刺激性、攻撃性・敵意、不安、幻覚(幻視、幻聴等)、妄想、せん妄、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うように指導すること。[8.1 参照],[11.1.1 参照],[15.1.1 参照]
  3. 8.3 運動失調(ふらつき)、めまい等が高頻度で認められ、ペランパネル経口製剤から本剤に切り替えたときにめまい等の発現割合の増加が認められていることから、転倒等に注意すること。[17.1.1 参照]
  4. 8.4 本剤を増量した場合に易刺激性、攻撃性・敵意、不安等の精神症状、運動失調(ふらつき)等が多く認められ、特にペランパネルの代謝を促進する抗てんかん薬(カルバマゼピン、フェニトイン、ホスフェニトイン)を併用しない患者では多く認められるため、患者の状態を慎重に観察すること。[7.1 参照],[10.2 参照],[16.7.1 参照]
  5. 8.5 めまい、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転など危険を伴う操作に従事させないよう注意すること。
  6. 8.6 連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、発作頻度が増加する可能性があるので、投与を中止する場合には徐々に減量することも考慮し、患者の状態を慎重に観察すること。
  7. 8.7 添加剤であるスルホブチルエーテルβ-シクロデキストリンナトリウム(SBECD)の血漿中濃度の急激な上昇に伴い、ショック、アナフィラキシーを起こすおそれがあるので、点滴投与時の投与速度に注意すること。[9.7.2 参照]
  8. 8.8 添加剤であるSBECDの尿細管への影響により腎機能の悪化等を引き起こすおそれがあるので、患者の状態を十分に観察すること。本剤をやむを得ず長期間投与する場合には定期的に腎機能検査を行うこと。[9.2.1 参照],[9.7.2 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者

    治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。添加剤であるSBECDの尿細管への影響により腎機能障害が悪化するおそれがある。また、ペランパネルの代謝物の排泄が遅延するおそれがある。重度の腎機能障害のある患者又は透析中の末期腎障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。[8.8 参照],[9.7.2 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害のある患者

    重度の肝機能障害のある患者では投与しないこと。ペランパネルの血中濃度が上昇するおそれがある。[2.2 参照],[16.6.2 参照]

  2. 9.3.2 軽度及び中等度の肝機能障害のある患者

    ペランパネルのクリアランスが低下し、消失半減期が延長することがある。[7.2 参照],[16.6.2 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットの妊娠及び授乳期間中に投与したとき、一般状態の悪化の認められる用量(3mg/kg/日以上)で分娩及び哺育状態の異常、死亡産児数の増加、出生率及び生存率の減少、10mg/kg/日で出生児に体重抑制と形態分化の遅延がみられ、妊娠ウサギに投与したとき、体重及び摂餌量の減少が認められる用量(10mg/kg)で、早産がみられた。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。授乳ラットに投与したとき、ペランパネル又はその代謝物が乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 18歳未満の患者に本剤を投与した臨床試験は実施していない。
  2. 9.7.2 低体重の小児に対して本剤を投与する場合は、慎重に投与すること。添加剤であるSBECDにより、腎機能の悪化等を引き起こすおそれがある。[8.7 参照],[8.8 参照],[9.2.1 参照]
  3. 9.7.3 経口製剤の臨床試験において、小児における易刺激性、攻撃性・敵意等の精神症状の発現割合が成人に比べて高くなることが示唆されているので、観察を十分に行うこと。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1 一般に高齢者では生理機能が低下している。[16.6.3 参照]
  2. 9.8.2 観察を十分に行うなど慎重に投与すること。経口製剤の臨床試験において、高齢者は非高齢者と比較して転倒のリスクが高いという結果が得られている。

10. 相互作用

  • ペランパネルは主として薬物代謝酵素CYP3Aで代謝される。[16.4 参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

カルバマゼピン

フェニトイン

ホスフェニトインナトリウム水和物

[7.1 参照],[8.4 参照],[16.7.1 参照]

ペランパネルの血中濃度が低下するので、必要に応じて本剤の用量を調節すること。

相手薬剤により薬物代謝酵素CYP3Aが誘導され、本剤の代謝が促進される。

CYP3A誘導作用を有する薬剤等

  • リファンピシン
  • フェノバルビタール
  • セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等

ペランパネルの血中濃度が低下する可能性がある。

相手薬剤により薬物代謝酵素CYP3Aが誘導され、本剤の代謝が促進される可能性がある。

CYP3A阻害作用を有する薬剤

  • イトラコナゾール等

                  [16.7.2 参照]                 

ペランパネルの血中濃度が上昇する可能性がある。

相手薬剤により薬物代謝酵素CYP3Aが阻害され、本剤のクリアランスが低下する。

経口避妊薬(レボノルゲストレル)

                  [16.7.4 参照]                 

相手薬剤の血中濃度が低下し、効果が減弱する可能性がある。

機序は不明である。

アルコール(飲酒)

                  [16.7.5 参照]                 

精神運動機能の低下が増強することがある。

ペランパネル及びアルコールは中枢神経抑制作用を有するため、相互に作用を増強する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 攻撃性等の精神症状

    易刺激性(6.8%)、攻撃性(3.5%)、不安(1.5%)、怒り(1.1%)、幻覚(幻視、幻聴等)(0.6%)、妄想(0.3%)、せん妄(頻度不明)等の精神症状があらわれることがある。[8.1 参照],[8.2 参照]

11.2 その他の副作用

5%以上

1~5%未満

1%未満

頻度不明

過敏症

発疹

瘙痒症

精神神経系

浮動性めまい(35.4%)、傾眠(19.8%)

頭痛、運動失調、平衡障害、構語障害、痙攣

振戦、気分動揺、感覚鈍麻、嗜眠、過眠症、感情不安定、気分変化、神経過敏、健忘、記憶障害、異常行動、錯乱状態、睡眠障害、錯感覚、自殺企図、注意力障害、精神運動亢進、協調運動異常、てんかん増悪、自殺念慮、多幸気分

消化器

悪心、嘔吐

腹部不快感、腹痛、下痢、口内炎、便秘、流涎過多

肝臓

肝機能異常、γ-GTP増加、AST増加、ALT増加

血液

貧血、低ナトリウム血症、好中球減少症

複視

眼振、霧視

筋骨格

筋力低下、筋肉痛

関節痛

その他

疲労、体重増加、回転性めまい、歩行障害、食欲減退、食欲亢進、注射部位疼痛2) 、注射部位発疹2) 、注射部位小水疱2)

心電図QT延長、異常感、倦怠感、尿中蛋白陽性、体重減少、不規則月経、鼻出血、転倒、酩酊感、挫傷、無力症、発熱、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、尿失禁

上気道感染

            
2) 臨床試験(経口製剤から注射剤への切り替え試験)で認められた副作用
          

13. 過量投与

  1. 13.1 **徴候・症状

    過量投与後にみられた主な症状として、精神状態変化、激越、攻撃的行動及び意識障害が報告されている。

  2. 13.2 処置

    過量投与の際の特異的な薬物療法はない。なお、腎透析によるクリアランスの促進は期待できない。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤を注射用水、5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液6mLで溶解し、完全に溶解したことを確認すること。
  2. 14.1.2 5%ブドウ糖注射液又は生理食塩液で希釈して、点滴静脈内投与する(希釈後の点滴静脈内注射溶液濃度0.02~0.12mg/mL)こと。
  3. 14.1.3 用時調製し、調製後は速やかに使用すること。また、残液は廃棄すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 ポリエチレン製の点滴バッグを使用すること。
  2. 14.2.2 ポリプロピレン製の点滴バッグの使用は避けること。不純物があらわれることがある。
  3. 14.2.3 ポリ塩化ビニル製の点滴チューブ及び点滴バッグの使用は避けること。ペランパネルと接触した場合、吸着が起こることがある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照比較試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現リスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。[8.1 参照],[8.2 参照]
  2. 15.1.2 薬物の乱用経験のある外国人健康成人にペランパネル8~36mgを単回経口投与したとき、薬剤嗜好性、薬剤購入希望、多幸気分及び鎮静スコアの評価指標において、プラセボを投与したときと比較して大きな作用が認められた。ペランパネル24~36mgを投与したときに認められた作用は陽性対照(アルプラゾラム1.5~3mg、ケタミン100mg)と同程度であった。

15.2 非臨床試験に基づく情報

  1. 15.2.1 ラットを用いた身体依存性試験において、ペランパネル13.3~43.5mg/kg(摂餌量から換算)を混餌投与した際に、退薬症候が認められた。また、サルを用いた静脈内自己投与試験において、ペランパネル0.016~0.004mg/kgを漸減投与した際に、自己投与回数の増加(強化効果)が認められた。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
871139
ブランドコード
1139405D1025
承認番号
30600AMX00018000
販売開始年月
2024-04
貯法
室温保存
有効期間
5年
規制区分
9, 12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
  • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
  • この情報を使用することにより生じたいかなる損害についても、当サイトは一切の責任を負いません。