薬効分類名抗けいれん剤
一般的名称ミダゾラム
ミダフレッサ静注0.1%
みだふれっさじょうちゅう0.1%
MIDAFRESA Injection 0.1%
製造販売元/アルフレッサ ファーマ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
鎮静・麻酔作用が増強されたり、呼吸数、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下するおそれがある。
これらの薬剤との併用により、相加的に中枢神経抑制作用(鎮静・麻酔作用、呼吸及び循環動態への作用)を増強する可能性がある。
主にCYP3A4で代謝される薬剤
- カルバマゼピン
クロバザム
トピラマート等
本剤又はこれらの薬剤の作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤との併用により、代謝が競合的に阻害され、本剤及びこれらの薬剤の血中濃度が上昇することが考えられている。
CYP3A4を阻害する薬剤
- カルシウム拮抗剤
- アゾール系抗真菌剤
- シメチジン
エリスロマイシン
クラリスロマイシン
キヌプリスチン・ダルホプリスチン
等
中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。
これらの薬剤によるCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
抗悪性腫瘍剤
- ビノレルビン酒石酸塩
パクリタキセル等
骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。
本剤がチトクロームP450を阻害し、これらの薬剤の代謝を阻害し血中濃度が上昇することが考えられている。
プロポフォール
麻酔・鎮静作用が増強されたり、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下することがある。
相互に作用(麻酔・鎮静作用、血圧低下作用)を増強させる。また、CYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
CYP3A4を誘導する薬剤
- リファンピシン
カルバマゼピン
フェニトイン
フェノバルビタール
エンザルタミド
ダブラフェニブ
ミトタン
アメナメビル
ロルラチニブ等
本剤の作用を減弱させることがある。
CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
1. 警告
- 1.1 呼吸及び循環動態の連続的な観察ができる施設においてのみ用いること。呼吸抑制及び呼吸停止を引き起こすことがあり、速やかな処置が行われないために死亡又は低酸素脳症に至った症例が報告されている。[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
- 1.2 低出生体重児及び新生児に対して急速静脈内投与をしてはならない。急速静脈内投与後、重度の低血圧及び痙攣発作が報告されている。[9.7.1 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
- 2.3 重症筋無力症のある患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。]
- 2.4 HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビルを含有する製剤、ネルフィナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビルを含有する製剤)、エファビレンツ及びコビシスタットを含有する製剤を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.5 ショックの患者、昏睡の患者、バイタルサインの抑制がみられる急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制や血圧低下等の症状を悪化させるおそれがある。]
4. 効能又は効果
てんかん重積状態
6. 用法及び用量
-
*〈静脈内投与〉
通常、修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児及び成人には、ミダゾラムとして0.15mg/kgを静脈内投与し、必要に応じて1回につき0.1~0.3mg/kgの範囲で追加投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。ただし、初回投与と追加投与の総量として0.6mg/kgを超えないこと。投与速度は1mg/分を目安とすること。
-
*〈持続静脈内投与〉
通常、修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児及び成人には、ミダゾラムとして0.1mg/kg/時より持続静脈内投与を開始し、必要に応じて0.05~0.1mg/kg/時ずつ増量するが、患者の状態に応じて適宜増減する。最大投与量は0.4mg/kg/時までとすること。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 *本剤の静脈内投与及び持続静脈内投与については、診療ガイドライン等を参考に患者の状態に応じて適切な投与方法を選択すること。
- 7.2 *ミダゾラムに対する反応は個人差があり、患者の年齢、体重、感受性、全身状態及び併用薬等を考慮して、投与量(初回量、追加量)及び投与速度を決定すること。[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.1.5 参照],[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[9.2 参照],[9.3 参照],[9.5 参照],[9.6 参照],[9.7.1 参照],[9.7.2 参照],[9.7.3 参照],[9.8 参照],[10.2 参照]
- 7.3 投与量の急激な減少又は中止によりてんかん重積状態があらわれることがあるので、持続静脈内投与を終了する場合には0.05~0.1mg/kg/時を目安として緩徐に減量すること。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下、血圧低下等があらわれることがあるので、本剤投与中は、パルスオキシメーターや血圧計等を用いて、患者の呼吸及び循環動態を継続的に観察すること。[1.1 参照],[11.1.1 参照]
- 8.2 本剤投与前に酸素吸入器、吸引器具、挿管器具等の人工呼吸のできる器具及び昇圧剤等の救急蘇生剤を手もとに準備しておくこと。[1.1 参照]
- 8.3 *眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転、危険を伴う機械の操作等に従事させないよう注意すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 高度重症患者、呼吸予備力の制限されている患者
無呼吸、心停止が起こりやすい。[7.2 参照]
-
9.1.2 衰弱患者
患者の状態を観察しながら少量から投与を開始するなど、慎重に投与すること。作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。[7.2 参照]
-
9.1.3 脳に器質的障害のある患者
作用が強くあらわれるおそれがある。[7.2 参照]
-
9.1.4 重症心不全等の心疾患のある患者
患者の状態を観察しながら少量から投与を開始するなど、慎重に投与すること。作用が強くあらわれるおそれがある。また、必ず動脈圧及び心電図をモニターし、昇圧剤等の蘇生に必要な薬剤を準備したうえで使用すること。本剤の投与により症状の悪化又は急激な血圧低下を来すことがある。[7.2 参照],[11.1.3 参照],[16.6.1 参照]
-
9.1.5 重症の水分又は電解質障害のある急性期患者
十分な補液・輸液が行われるまで本剤の投与を行わないこと。脱水等により体液が不足している患者では、本剤の投与により血圧低下を来しやすい。[7.2 参照]
- 9.1.6 アルコール又は薬物乱用の既往のある患者
-
9.1.7 睡眠時無呼吸症候群の患者
呼吸症状が悪化するおそれがある。[7.2 参照]
9.2 腎機能障害患者
代謝・排泄が遅延し、作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。[7.2 参照],[16.5 参照],[16.6.2 参照]
9.3 肝機能障害患者
代謝・排泄が遅延し、作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。[7.2 参照],[16.4 参照],[16.6.3 参照]
9.5 妊婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中の投与に関し、次のような報告がある。[7.2 参照],[16.3.2 参照]
- 妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤の投与を受け、出生した新生児に口唇裂(口蓋裂を伴うものを含む)等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
- 妊娠末期の妊婦へ投与又は分娩中の患者に高用量を投与したとき、胎児に心拍数の不整、新生児に低血圧、哺乳困難、低体温、呼吸抑制があらわれたとの報告がある。なお、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されており、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。
- 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中への移行が認められている。[7.2 参照],[16.3.3 参照]
9.7 小児等
- 9.7.1 低出生体重児及び新生児に対して急速静脈内投与をしてはならない。急速静脈内投与後、重度の低血圧及び痙攣発作が報告されている。[1.2 参照],[7.2 参照]
- 9.7.2 幼児では小児より、小児では成人より高用量を必要とすることがあり、より頻繁な観察が必要である。成人に比べて幼児及び小児における本剤の血中消失半減期は同等又は短いことが報告されている。[7.2 参照],[16.1.2 参照]
- 9.7.3 低出生体重児及び新生児では小児よりも投与量を減量する必要がある。低出生体重児及び新生児は各臓器機能が未発達であり、血中の消失時間が長く、また、本剤の呼吸器系への作用に対しても脆弱である。[7.2 参照],[16.1.2 参照]
- 9.7.4 6ヵ月未満の小児では、呼吸数、酸素飽和度を慎重に観察すること。特に気道閉塞や低換気を発現しやすい。
- 9.7.5 小児等において、激越、不随意運動(強直性/間代性痙攣、筋振戦を含む)、運動亢進、敵意、激しい怒り、攻撃性、発作性興奮、暴行等の逆説反応が起こりやすいとの報告がある。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら少量から投与を開始するなど、慎重に投与すること。作用が強く又は長くあらわれやすい。[7.2 参照],[16.6.4 参照]
10. 相互作用
- 本剤は、主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。[16.4 参照]
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
HIVプロテアーゼ阻害剤
エファビレンツ |
過度の鎮静や呼吸抑制を起こすおそれがある。 |
これらの薬剤によるCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することが考えられている。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
鎮静・麻酔作用が増強されたり、呼吸数、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下するおそれがある。 |
これらの薬剤との併用により、相加的に中枢神経抑制作用(鎮静・麻酔作用、呼吸及び循環動態への作用)を増強する可能性がある。 |
|
本剤又はこれらの薬剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤との併用により、代謝が競合的に阻害され、本剤及びこれらの薬剤の血中濃度が上昇することが考えられている。 |
|
中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤によるCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
|
骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。 |
本剤がチトクロームP450を阻害し、これらの薬剤の代謝を阻害し血中濃度が上昇することが考えられている。 |
|
プロポフォール |
麻酔・鎮静作用が増強されたり、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下することがある。 |
相互に作用(麻酔・鎮静作用、血圧低下作用)を増強させる。また、CYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
本剤の作用を減弱させることがある。 |
CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 *呼吸抑制(5%以上)、無呼吸、舌根沈下(いずれも頻度不明)
- 11.1.2 心停止(頻度不明)
-
11.1.3 心室頻拍、心室性頻脈(いずれも頻度不明)
心疾患患者において心室頻拍、心室性頻脈があらわれることがあるので、投与中には循環動態の変化に十分注意すること。[9.1.4 参照]
- 11.1.4 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
-
11.1.5 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともにダントロレンナトリウムの投与等適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行することがある。 -
11.1.6 依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。連用中における投与量の急激な減少ないし中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想、不随意運動等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
呼吸器 |
- |
- |
しゃっくり、咳、喀痰 |
*循環器 |
血圧低下 |
- |
不整脈、血圧上昇、頻脈、徐脈、血圧変動、心房細動 |
精神神経系 |
- |
- |
覚醒遅延、悪夢、めまい、頭痛、不穏、興奮、ふるえ、視覚異常、せん妄、不随意運動、傾眠 |
*消化器 |
- |
便秘 |
悪心、嘔吐、嘔気 |
肝臓 |
- |
AST上昇 |
ALT上昇、γ-GTP上昇、総ビリルビン上昇、ALT低下、LDH上昇、Al-P上昇 |
過敏症 |
- |
発疹 |
紅斑、蕁麻疹、そう痒感 |
*その他 |
- |
発熱、CRP上昇 |
体動、発汗、顔面浮腫、体温低下、白血球数上昇、CK上昇 |
1. 警告
- 1.1 呼吸及び循環動態の連続的な観察ができる施設においてのみ用いること。呼吸抑制及び呼吸停止を引き起こすことがあり、速やかな処置が行われないために死亡又は低酸素脳症に至った症例が報告されている。[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
- 1.2 低出生体重児及び新生児に対して急速静脈内投与をしてはならない。急速静脈内投与後、重度の低血圧及び痙攣発作が報告されている。[9.7.1 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 急性閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
- 2.3 重症筋無力症のある患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。]
- 2.4 HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビルを含有する製剤、ネルフィナビル、アタザナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビルを含有する製剤)、エファビレンツ及びコビシスタットを含有する製剤を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.5 ショックの患者、昏睡の患者、バイタルサインの抑制がみられる急性アルコール中毒の患者[呼吸抑制や血圧低下等の症状を悪化させるおそれがある。]
4. 効能又は効果
てんかん重積状態
6. 用法及び用量
-
*〈静脈内投与〉
通常、修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児及び成人には、ミダゾラムとして0.15mg/kgを静脈内投与し、必要に応じて1回につき0.1~0.3mg/kgの範囲で追加投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。ただし、初回投与と追加投与の総量として0.6mg/kgを超えないこと。投与速度は1mg/分を目安とすること。
-
*〈持続静脈内投与〉
通常、修正在胎45週以上(在胎週数+出生後週数)の小児及び成人には、ミダゾラムとして0.1mg/kg/時より持続静脈内投与を開始し、必要に応じて0.05~0.1mg/kg/時ずつ増量するが、患者の状態に応じて適宜増減する。最大投与量は0.4mg/kg/時までとすること。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 *本剤の静脈内投与及び持続静脈内投与については、診療ガイドライン等を参考に患者の状態に応じて適切な投与方法を選択すること。
- 7.2 *ミダゾラムに対する反応は個人差があり、患者の年齢、体重、感受性、全身状態及び併用薬等を考慮して、投与量(初回量、追加量)及び投与速度を決定すること。[9.1.1 参照],[9.1.2 参照],[9.1.3 参照],[9.1.4 参照],[9.1.5 参照],[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[9.2 参照],[9.3 参照],[9.5 参照],[9.6 参照],[9.7.1 参照],[9.7.2 参照],[9.7.3 参照],[9.8 参照],[10.2 参照]
- 7.3 投与量の急激な減少又は中止によりてんかん重積状態があらわれることがあるので、持続静脈内投与を終了する場合には0.05~0.1mg/kg/時を目安として緩徐に減量すること。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 無呼吸、呼吸抑制、舌根沈下、血圧低下等があらわれることがあるので、本剤投与中は、パルスオキシメーターや血圧計等を用いて、患者の呼吸及び循環動態を継続的に観察すること。[1.1 参照],[11.1.1 参照]
- 8.2 本剤投与前に酸素吸入器、吸引器具、挿管器具等の人工呼吸のできる器具及び昇圧剤等の救急蘇生剤を手もとに準備しておくこと。[1.1 参照]
- 8.3 *眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転、危険を伴う機械の操作等に従事させないよう注意すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 高度重症患者、呼吸予備力の制限されている患者
無呼吸、心停止が起こりやすい。[7.2 参照]
-
9.1.2 衰弱患者
患者の状態を観察しながら少量から投与を開始するなど、慎重に投与すること。作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。[7.2 参照]
-
9.1.3 脳に器質的障害のある患者
作用が強くあらわれるおそれがある。[7.2 参照]
-
9.1.4 重症心不全等の心疾患のある患者
患者の状態を観察しながら少量から投与を開始するなど、慎重に投与すること。作用が強くあらわれるおそれがある。また、必ず動脈圧及び心電図をモニターし、昇圧剤等の蘇生に必要な薬剤を準備したうえで使用すること。本剤の投与により症状の悪化又は急激な血圧低下を来すことがある。[7.2 参照],[11.1.3 参照],[16.6.1 参照]
-
9.1.5 重症の水分又は電解質障害のある急性期患者
十分な補液・輸液が行われるまで本剤の投与を行わないこと。脱水等により体液が不足している患者では、本剤の投与により血圧低下を来しやすい。[7.2 参照]
- 9.1.6 アルコール又は薬物乱用の既往のある患者
-
9.1.7 睡眠時無呼吸症候群の患者
呼吸症状が悪化するおそれがある。[7.2 参照]
9.2 腎機能障害患者
代謝・排泄が遅延し、作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。[7.2 参照],[16.5 参照],[16.6.2 参照]
9.3 肝機能障害患者
代謝・排泄が遅延し、作用が強く又は長くあらわれるおそれがある。[7.2 参照],[16.4 参照],[16.6.3 参照]
9.5 妊婦
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中の投与に関し、次のような報告がある。[7.2 参照],[16.3.2 参照]
- 妊娠中に他のベンゾジアゼピン系薬剤の投与を受け、出生した新生児に口唇裂(口蓋裂を伴うものを含む)等が対照群と比較して有意に多いとの疫学的調査報告がある。
- 妊娠末期の妊婦へ投与又は分娩中の患者に高用量を投与したとき、胎児に心拍数の不整、新生児に低血圧、哺乳困難、低体温、呼吸抑制があらわれたとの報告がある。なお、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に哺乳困難、嘔吐、活動低下、筋緊張低下、過緊張、嗜眠、傾眠、呼吸抑制・無呼吸、チアノーゼ、易刺激性、神経過敏、振戦、低体温、頻脈等を起こすことが報告されており、これらの症状は、離脱症状あるいは新生児仮死として報告される場合もある。また、ベンゾジアゼピン系薬剤で新生児に黄疸の増強を起こすことが報告されている。
- 分娩前に連用した場合、出産後新生児に離脱症状があらわれることが、ベンゾジアゼピン系薬剤で報告されている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。ヒト母乳中への移行が認められている。[7.2 参照],[16.3.3 参照]
9.7 小児等
- 9.7.1 低出生体重児及び新生児に対して急速静脈内投与をしてはならない。急速静脈内投与後、重度の低血圧及び痙攣発作が報告されている。[1.2 参照],[7.2 参照]
- 9.7.2 幼児では小児より、小児では成人より高用量を必要とすることがあり、より頻繁な観察が必要である。成人に比べて幼児及び小児における本剤の血中消失半減期は同等又は短いことが報告されている。[7.2 参照],[16.1.2 参照]
- 9.7.3 低出生体重児及び新生児では小児よりも投与量を減量する必要がある。低出生体重児及び新生児は各臓器機能が未発達であり、血中の消失時間が長く、また、本剤の呼吸器系への作用に対しても脆弱である。[7.2 参照],[16.1.2 参照]
- 9.7.4 6ヵ月未満の小児では、呼吸数、酸素飽和度を慎重に観察すること。特に気道閉塞や低換気を発現しやすい。
- 9.7.5 小児等において、激越、不随意運動(強直性/間代性痙攣、筋振戦を含む)、運動亢進、敵意、激しい怒り、攻撃性、発作性興奮、暴行等の逆説反応が起こりやすいとの報告がある。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら少量から投与を開始するなど、慎重に投与すること。作用が強く又は長くあらわれやすい。[7.2 参照],[16.6.4 参照]
10. 相互作用
- 本剤は、主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。[16.4 参照]
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
HIVプロテアーゼ阻害剤
エファビレンツ |
過度の鎮静や呼吸抑制を起こすおそれがある。 |
これらの薬剤によるCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇することが考えられている。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
鎮静・麻酔作用が増強されたり、呼吸数、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下するおそれがある。 |
これらの薬剤との併用により、相加的に中枢神経抑制作用(鎮静・麻酔作用、呼吸及び循環動態への作用)を増強する可能性がある。 |
|
本剤又はこれらの薬剤の作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤との併用により、代謝が競合的に阻害され、本剤及びこれらの薬剤の血中濃度が上昇することが考えられている。 |
|
中枢神経抑制作用が増強されるおそれがある。 |
これらの薬剤によるCYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
|
骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。 |
本剤がチトクロームP450を阻害し、これらの薬剤の代謝を阻害し血中濃度が上昇することが考えられている。 |
|
プロポフォール |
麻酔・鎮静作用が増強されたり、収縮期血圧、拡張期血圧、平均動脈圧及び心拍出量が低下することがある。 |
相互に作用(麻酔・鎮静作用、血圧低下作用)を増強させる。また、CYP3A4に対する競合的阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。 |
本剤の作用を減弱させることがある。 |
CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 *呼吸抑制(5%以上)、無呼吸、舌根沈下(いずれも頻度不明)
- 11.1.2 心停止(頻度不明)
-
11.1.3 心室頻拍、心室性頻脈(いずれも頻度不明)
心疾患患者において心室頻拍、心室性頻脈があらわれることがあるので、投与中には循環動態の変化に十分注意すること。[9.1.4 参照]
- 11.1.4 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
-
11.1.5 悪性症候群(Syndrome malin)(頻度不明)
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともにダントロレンナトリウムの投与等適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行することがある。 -
11.1.6 依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。連用中における投与量の急激な減少ないし中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想、不随意運動等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
呼吸器 |
- |
- |
しゃっくり、咳、喀痰 |
*循環器 |
血圧低下 |
- |
不整脈、血圧上昇、頻脈、徐脈、血圧変動、心房細動 |
精神神経系 |
- |
- |
覚醒遅延、悪夢、めまい、頭痛、不穏、興奮、ふるえ、視覚異常、せん妄、不随意運動、傾眠 |
*消化器 |
- |
便秘 |
悪心、嘔吐、嘔気 |
肝臓 |
- |
AST上昇 |
ALT上昇、γ-GTP上昇、総ビリルビン上昇、ALT低下、LDH上昇、Al-P上昇 |
過敏症 |
- |
発疹 |
紅斑、蕁麻疹、そう痒感 |
*その他 |
- |
発熱、CRP上昇 |
体動、発汗、顔面浮腫、体温低下、白血球数上昇、CK上昇 |