薬効分類名鎮静・抗けいれん剤
一般的名称フェノバルビタール
フェノバール注射液100mg
ふぇのばーるちゅうしゃえき100mg
PHENOBAL INJECTION
製造販売元/藤永製薬株式会社、販売元/第一三共株式会社
重大な副作用
その他の副作用
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分又はバルビツール酸系化合物に対して過敏症の患者
- 2.2 急性間欠性ポルフィリン症の患者[ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.3 **,*ボリコナゾール、タダラフィル(肺高血圧症を適応とする場合)、マシテンタン、マシテンタン・タダラフィル、チカグレロル、アルテメテル・ルメファントリン、ダルナビル・コビシスタット、ドラビリン、イサブコナゾニウム、ミフェプリストン・ミソプロストール、リルピビリン、ニルマトレルビル・リトナビル、リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン、ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ダルナビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ソホスブビル・ベルパタスビル、ドルテグラビル・リルピビリン、カボテグラビルを投与中の患者[10.1 参照]
6. 用法及び用量
フェノバルビタールとして、通常成人1回50~200mgを1日1~2回、皮下又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 有機溶媒を用いた製剤である。注射局所に壊死を起こすことがあるので、内服不可能な患者の場合、又は緊急に必要とする場合以外は使用しない。[11.1.4 参照],[14.1.5 参照]
- 8.2 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.1 参照],[9.8.2 参照]
- 8.3 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。[9.2 参照],[9.3 参照],[11.1.5 参照],[11.1.6 参照]
- 8.4 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 虚弱者
呼吸抑制を起こすことがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.2 参照],[11.1.7 参照]
-
9.1.2 呼吸機能の低下している患者
呼吸抑制を起こすことがある。[11.1.7 参照]
-
9.1.3 頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症の患者
本剤の作用が強くあらわれることがある。
-
9.1.4 心障害のある患者
血圧低下や心拍数減少を起こすおそれがある。
-
9.1.5 アルコール中毒のある患者
中枢抑制作用が増強される。
-
9.1.6 薬物依存の傾向又は既往歴のある患者
精神依存及び身体依存を示すことがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.7 重篤な神経症の患者
依存を示すおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.8 甲状腺機能低下症の患者
甲状腺機能の異常をきたすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
症状の悪化、また血中濃度上昇のおそれがある。[8.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
症状の悪化、また血中濃度上昇のおそれがある。[8.3 参照],[11.1.6 参照]
9.5 妊婦
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ヒト乳汁中へ移行し、新生児、乳児に傾眠、哺乳量低下を起こすことがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
- 9.8.1 少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。なお、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。呼吸抑制、興奮、抑うつ、錯乱等があらわれやすい。[11.1.3 参照],[11.1.7 参照]
- 9.8.2 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.2 参照]
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
ボリコナゾール タダラフィル マシテンタン **マシテンタン・タダラフィル チカグレロル アルテメテル・ルメファントリン ダルナビル・コビシスタット ドラビリン *イサブコナゾニウム |
これらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。 |
ミフェプリストンの代謝が促進され、血中濃度が低下し効果が減弱するおそれがあるので、本剤の影響がなくなるまで投与しないこと。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。 |
|
リルピビリンの代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。 |
|
ニルマトレルビル及びリトナビルの血中濃度が低下し、抗ウイルス作用の消失や耐性出現のおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。 |
|
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
|
ビクテグラビル及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するため、この薬剤の効果が減弱し、この薬剤に対する耐性が発現する可能性がある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
|
ダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
|
エルビテグラビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
|
ソホスブビル及びベルパタスビルの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
|
ドルテグラビル及びリルピビリンの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。 |
|
カボテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤のUGT1A1誘導作用によると考えられている。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
相加的中枢神経抑制作用による。 |
|
MAO阻害剤 |
相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
機序不明 |
(1)相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
(1)相加的中枢神経抑制作用による。 |
|
メチルフェニデート |
本剤の血中濃度が上昇することがあるので、本剤を減量するなど注意すること。 |
メチルフェニデートが肝代謝を抑制すると考えられている。 |
*バルプロ酸 |
(1)本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。 (3)バルプロ酸による高アンモニア血症の発現リスクが高まるおそれがある 。 |
(1)バルプロ酸が肝代謝を抑制する。 (3)機序不明 |
スチリペントール |
(1)本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。 (2)スチリペントールの血中濃度が低下することがある 注1) 。 |
(1)スチリペントールが肝代謝を抑制する。 (2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
クロバザム |
(1)本剤の血中濃度が上昇することがある。 |
(1)機序不明 |
イリノテカン |
イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、併用を避けることが望ましい。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること 注1) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
|
アミノフィリン水和物 *メトロニダゾール |
これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること 注1) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
ラモトリギン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注1) 。 |
本剤がこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進する。 |
ルフィナミド |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注1) 。 |
機序不明 |
アピキサバン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注1) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
レジパスビル・ソホスブビル |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注1) 。 |
本剤のP糖蛋白誘導作用による。 |
ドルテグラビル |
ドルテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。 |
*レナカパビルナトリウム |
レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、レナカパビルの効果が減弱し、レナカパビルに対する耐性が発現する可能性がある。本剤との併用は推奨されない。 |
本剤の中程度のCYP3A、P-gp及びUGT1A1誘導作用による。 |
ドキシサイクリン |
ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
クマリン系抗凝血剤の作用が減弱することがあるので、通常より頻回に血液凝固時間の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調整すること。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
|
アルベンダゾール |
アルベンダゾールの活性代謝物の血中濃度が低下し、効果が減弱することがある。 |
機序不明 |
起立性低血圧が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
機序は不明であるが、高用量の本剤は血圧を低下させることがある。 |
|
アセタゾラミド |
くる病、骨軟化症があらわれやすい。 |
本剤によるビタミンDの不活性化促進、又はアセタゾラミドによる腎尿細管障害、代謝性アシドーシス等が考えられている。 |
アセトアミノフェン |
本剤の長期連用者は、アセトアミノフェンの代謝物による肝障害を生じやすくなる。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN−アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。 |
セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 |
本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 |
セイヨウオトギリソウの肝薬物代謝酵素誘導作用によると考えられている。 |
*リオチロニンナトリウム *レボチロキシンナトリウム水和物 |
これらの薬剤の血中濃度を低下させることがあるので、併用する場合にはこれらの薬剤を増量するなど慎重に投与すること。 |
本剤は甲状腺ホルモンの異化を促進すると考えられている。 |
**コール酸 |
肝毒性のある胆汁酸異常代謝産物が増加することで、肝トランスアミナーゼの上昇が認められることがある。 |
本剤は、コレステロールから胆汁酸異常代謝産物の合成を促進する作用を有している。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(頻度不明)
発熱、紅斑、水疱・びらん、瘙痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.2 過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
-
11.1.3 依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、けいれん、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[9.8.1 参照]
-
11.1.4 局所壊死(頻度不明)
注射局所の組織に壊死を起こすことがある。[8.1 参照],[14.1.5 参照]
- 11.1.5 顆粒球減少(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)
- 11.1.6 肝機能障害(頻度不明)
- 11.1.7 呼吸抑制(頻度不明)
11.2 その他の副作用
頻度不明 |
|
|---|---|
過敏症 |
猩紅熱様発疹、麻疹様発疹、中毒疹様発疹 |
血液 |
血小板減少、巨赤芽球性貧血 |
肝臓 |
AST・ALT・γ-GTPの上昇等の肝機能障害、黄疸 |
腎臓 注2) |
蛋白尿等の腎障害 |
精神神経系 |
眠気、アステリキシス(asterixis)、眩暈、頭痛、せん妄、昏迷、鈍重、構音障害、知覚異常、運動失調、精神機能低下、興奮、多動 |
消化器 |
食欲不振 |
骨・歯 |
|
内分泌系 |
甲状腺機能検査値(血清T4値等)の異常 |
その他 |
血清葉酸値の低下、ヘマトポルフィリン尿 注2) 、発熱 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤投与時の注意
-
14.1.1 投与経路
静脈内注射はできない。
-
14.1.2 筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に配慮すること。
-
14.1.3 投与速度
呼吸抑制、血圧降下があらわれることがあるので、注射方法については十分注意し、注射速度はできるだけ遅くすること。
-
14.1.4 他剤との配合
本剤は、水によって主薬を析出するので、静脈内注射及び他の注射剤との混合はしないこと。
-
14.1.5 投与時
本剤の投与により、注射局所の腫脹、硬結を起こすことがある。[8.1 参照],[11.1.4 参照]
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
- 15.1.1 血清免疫グロブリン(IgA、IgG等)の異常があらわれることがある。
- 15.1.2 本剤と他の抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン)との間に交差過敏症(過敏症症候群を含む皮膚過敏症)を起こしたとの報告がある。
- 15.1.3 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1,000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1,000人あたり2.4人多いと計算されている。
15.2 非臨床試験に基づく情報
ラット及びマウスに長期間大量投与(ラット:25mg/kg、マウス:75mg/kg)したところ、対照群に比較して肝腫瘍の発生が有意に増加したとの報告がある。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分又はバルビツール酸系化合物に対して過敏症の患者
- 2.2 急性間欠性ポルフィリン症の患者[ポルフィリン合成が増加し、症状が悪化するおそれがある。]
- 2.3 **,*ボリコナゾール、タダラフィル(肺高血圧症を適応とする場合)、マシテンタン、マシテンタン・タダラフィル、チカグレロル、アルテメテル・ルメファントリン、ダルナビル・コビシスタット、ドラビリン、イサブコナゾニウム、ミフェプリストン・ミソプロストール、リルピビリン、ニルマトレルビル・リトナビル、リルピビリン・テノホビル アラフェナミド・エムトリシタビン、ビクテグラビル・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ダルナビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、エルビテグラビル・コビシスタット・エムトリシタビン・テノホビル アラフェナミド、ソホスブビル・ベルパタスビル、ドルテグラビル・リルピビリン、カボテグラビルを投与中の患者[10.1 参照]
6. 用法及び用量
フェノバルビタールとして、通常成人1回50~200mgを1日1~2回、皮下又は筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 有機溶媒を用いた製剤である。注射局所に壊死を起こすことがあるので、内服不可能な患者の場合、又は緊急に必要とする場合以外は使用しない。[11.1.4 参照],[14.1.5 参照]
- 8.2 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.1 参照],[9.8.2 参照]
- 8.3 連用中は定期的に肝・腎機能、血液検査を行うことが望ましい。[9.2 参照],[9.3 参照],[11.1.5 参照],[11.1.6 参照]
- 8.4 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 虚弱者
呼吸抑制を起こすことがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.2 参照],[11.1.7 参照]
-
9.1.2 呼吸機能の低下している患者
呼吸抑制を起こすことがある。[11.1.7 参照]
-
9.1.3 頭部外傷後遺症又は進行した動脈硬化症の患者
本剤の作用が強くあらわれることがある。
-
9.1.4 心障害のある患者
血圧低下や心拍数減少を起こすおそれがある。
-
9.1.5 アルコール中毒のある患者
中枢抑制作用が増強される。
-
9.1.6 薬物依存の傾向又は既往歴のある患者
精神依存及び身体依存を示すことがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.7 重篤な神経症の患者
依存を示すおそれがある。[11.1.3 参照]
-
9.1.8 甲状腺機能低下症の患者
甲状腺機能の異常をきたすおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
症状の悪化、また血中濃度上昇のおそれがある。[8.3 参照]
9.3 肝機能障害患者
症状の悪化、また血中濃度上昇のおそれがある。[8.3 参照],[11.1.6 参照]
9.5 妊婦
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。ヒト乳汁中へ移行し、新生児、乳児に傾眠、哺乳量低下を起こすことがある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
- 9.8.1 少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。なお、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。呼吸抑制、興奮、抑うつ、錯乱等があらわれやすい。[11.1.3 参照],[11.1.7 参照]
- 9.8.2 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、てんかん重積状態があらわれることがある。[8.2 参照]
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
ボリコナゾール タダラフィル マシテンタン **マシテンタン・タダラフィル チカグレロル アルテメテル・ルメファントリン ダルナビル・コビシスタット ドラビリン *イサブコナゾニウム |
これらの薬剤の代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。 |
ミフェプリストンの代謝が促進され、血中濃度が低下し効果が減弱するおそれがあるので、本剤の影響がなくなるまで投与しないこと。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。 |
|
リルピビリンの代謝が促進され、血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。 |
|
ニルマトレルビル及びリトナビルの血中濃度が低下し、抗ウイルス作用の消失や耐性出現のおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用による。 |
|
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
|
ビクテグラビル及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するため、この薬剤の効果が減弱し、この薬剤に対する耐性が発現する可能性がある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
|
ダルナビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
|
エルビテグラビル、コビシスタット及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
|
ソホスブビル及びベルパタスビルの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
|
ドルテグラビル及びリルピビリンの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。 |
|
カボテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤のUGT1A1誘導作用によると考えられている。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
相加的中枢神経抑制作用による。 |
|
MAO阻害剤 |
相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
機序不明 |
(1)相互に作用が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
(1)相加的中枢神経抑制作用による。 |
|
メチルフェニデート |
本剤の血中濃度が上昇することがあるので、本剤を減量するなど注意すること。 |
メチルフェニデートが肝代謝を抑制すると考えられている。 |
*バルプロ酸 |
(1)本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。 (3)バルプロ酸による高アンモニア血症の発現リスクが高まるおそれがある 。 |
(1)バルプロ酸が肝代謝を抑制する。 (3)機序不明 |
スチリペントール |
(1)本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。 (2)スチリペントールの血中濃度が低下することがある 注1) 。 |
(1)スチリペントールが肝代謝を抑制する。 (2)本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
クロバザム |
(1)本剤の血中濃度が上昇することがある。 |
(1)機序不明 |
イリノテカン |
イリノテカンの活性代謝物の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、併用を避けることが望ましい。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること 注1) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
|
アミノフィリン水和物 *メトロニダゾール |
これらの薬剤の血中濃度が低下し、作用が減弱することがあるので、用量に注意すること 注1) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
ラモトリギン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注1) 。 |
本剤がこれらの薬剤のグルクロン酸抱合を促進する。 |
ルフィナミド |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注1) 。 |
機序不明 |
アピキサバン |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注1) 。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用及びP糖蛋白誘導作用による。 |
レジパスビル・ソホスブビル |
これらの薬剤の血中濃度が低下することがある 注1) 。 |
本剤のP糖蛋白誘導作用による。 |
ドルテグラビル |
ドルテグラビルの血中濃度が低下するおそれがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘導作用及びUGT1A1誘導作用による。 |
*レナカパビルナトリウム |
レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、レナカパビルの効果が減弱し、レナカパビルに対する耐性が発現する可能性がある。本剤との併用は推奨されない。 |
本剤の中程度のCYP3A、P-gp及びUGT1A1誘導作用による。 |
ドキシサイクリン |
ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
クマリン系抗凝血剤の作用が減弱することがあるので、通常より頻回に血液凝固時間の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調整すること。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用による。 |
|
アルベンダゾール |
アルベンダゾールの活性代謝物の血中濃度が低下し、効果が減弱することがある。 |
機序不明 |
起立性低血圧が増強されることがあるので、減量するなど注意すること。 |
機序は不明であるが、高用量の本剤は血圧を低下させることがある。 |
|
アセタゾラミド |
くる病、骨軟化症があらわれやすい。 |
本剤によるビタミンDの不活性化促進、又はアセタゾラミドによる腎尿細管障害、代謝性アシドーシス等が考えられている。 |
アセトアミノフェン |
本剤の長期連用者は、アセトアミノフェンの代謝物による肝障害を生じやすくなる。 |
本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により、アセトアミノフェンから肝毒性を持つN−アセチル-p-ベンゾキノンイミンへの代謝が促進されると考えられている。 |
セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 |
本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 |
セイヨウオトギリソウの肝薬物代謝酵素誘導作用によると考えられている。 |
*リオチロニンナトリウム *レボチロキシンナトリウム水和物 |
これらの薬剤の血中濃度を低下させることがあるので、併用する場合にはこれらの薬剤を増量するなど慎重に投与すること。 |
本剤は甲状腺ホルモンの異化を促進すると考えられている。 |
**コール酸 |
肝毒性のある胆汁酸異常代謝産物が増加することで、肝トランスアミナーゼの上昇が認められることがある。 |
本剤は、コレステロールから胆汁酸異常代謝産物の合成を促進する作用を有している。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
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11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(頻度不明)
発熱、紅斑、水疱・びらん、瘙痒感、咽頭痛、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には、投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
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11.1.2 過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
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11.1.3 依存性(頻度不明)
連用により薬物依存を生じることがあるので、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、不安、不眠、けいれん、悪心、幻覚、妄想、興奮、錯乱又は抑うつ状態等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。[9.1.6 参照],[9.1.7 参照],[9.8.1 参照]
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11.1.4 局所壊死(頻度不明)
注射局所の組織に壊死を起こすことがある。[8.1 参照],[14.1.5 参照]
- 11.1.5 顆粒球減少(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)
- 11.1.6 肝機能障害(頻度不明)
- 11.1.7 呼吸抑制(頻度不明)
11.2 その他の副作用
頻度不明 |
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過敏症 |
猩紅熱様発疹、麻疹様発疹、中毒疹様発疹 |
血液 |
血小板減少、巨赤芽球性貧血 |
肝臓 |
AST・ALT・γ-GTPの上昇等の肝機能障害、黄疸 |
腎臓 注2) |
蛋白尿等の腎障害 |
精神神経系 |
眠気、アステリキシス(asterixis)、眩暈、頭痛、せん妄、昏迷、鈍重、構音障害、知覚異常、運動失調、精神機能低下、興奮、多動 |
消化器 |
食欲不振 |
骨・歯 |
|
内分泌系 |
甲状腺機能検査値(血清T4値等)の異常 |
その他 |
血清葉酸値の低下、ヘマトポルフィリン尿 注2) 、発熱 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤投与時の注意
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14.1.1 投与経路
静脈内注射はできない。
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14.1.2 筋肉内注射時
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に配慮すること。
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14.1.3 投与速度
呼吸抑制、血圧降下があらわれることがあるので、注射方法については十分注意し、注射速度はできるだけ遅くすること。
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14.1.4 他剤との配合
本剤は、水によって主薬を析出するので、静脈内注射及び他の注射剤との混合はしないこと。
-
14.1.5 投与時
本剤の投与により、注射局所の腫脹、硬結を起こすことがある。[8.1 参照],[11.1.4 参照]
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
- 15.1.1 血清免疫グロブリン(IgA、IgG等)の異常があらわれることがある。
- 15.1.2 本剤と他の抗てんかん薬(フェニトイン、カルバマゼピン)との間に交差過敏症(過敏症症候群を含む皮膚過敏症)を起こしたとの報告がある。
- 15.1.3 海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照臨床試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現のリスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1,000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1,000人あたり2.4人多いと計算されている。
15.2 非臨床試験に基づく情報
ラット及びマウスに長期間大量投与(ラット:25mg/kg、マウス:75mg/kg)したところ、対照群に比較して肝腫瘍の発生が有意に増加したとの報告がある。