薬効分類名全身麻酔剤
一般的名称チアミラールナトリウム
イソゾール注射用0.5g
いそぞーるちゅうしゃよう0.5g
ISOZOL for Injection
製造販売元/日医工株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
中枢神経抑制剤
呼吸抑制作用、降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。
血圧降下剤
降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。
モノアミン酸化酵素阻害剤
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。
三環系抗うつ剤
降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。また、三環系抗うつ剤の作用が減弱することがある。併用する場合には、用量に注意する。
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。
中枢性筋弛緩剤
- クロルフェネシンカルバミン酸エステル等
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。
スルホニル尿素系血糖降下剤
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。
抗パーキンソン剤
- レボドパ等
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。
ジスルフィラム
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。また、併用により、重篤な低血圧があらわれたとの報告がある。異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う。
ジスルフィラムは本剤の代謝を阻害する。
ドキシサイクリン
ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。
本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、ドキシサイクリンの代謝を促進する。
クマリン系抗凝血剤
- ワルファリンカリウム等
抗凝血作用が減弱することがある。頻回にプロトロンビン値の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調節する。
本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、クマリン系抗凝血剤の代謝を促進する。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 ショック又は大出血による循環不全、重症心不全の患者[血管運動中枢抑制作用により、過度の血圧降下を起こすおそれがある。][11.1.1 参照]
- 2.2 急性間歇性ポルフィリン症の患者[酵素誘導によりポルフィリン合成を促進し、症状を悪化させるおそれがある。]
- 2.3 アジソン病の患者[催眠作用が持続又は増強するおそれがある。また本疾患は高カリウム血症を伴うがカリウム値が上昇するおそれがある。]
- 2.4 重症気管支喘息の患者[気管支痙攣を誘発するおそれがある。]
- 2.5 バルビツール酸系薬物に対する過敏症の患者[9.1.7 参照]
4. 効能又は効果
全身麻酔、全身麻酔の導入、局所麻酔剤・吸入麻酔剤との併用、精神神経科における電撃療法の際の麻酔、局所麻酔剤中毒・破傷風・子癇等に伴う痙攣
6. 用法及び用量
-
〈静脈内投与〉
○溶液濃度:2.5%水溶液(5%溶液は静脈炎を起こすことがある)
○投与量・投与法:調整したチアミラール水溶液を静脈より注入する。本剤の用量や静注速度は年齢・体重とは関係が少なく個人差があるため一定ではないが、大体の基準は次の通り。
-
6.1 全身麻酔の導入
最初に2~4mL(2.5%溶液で50~100mg)を注入して患者の全身状態、抑制状態などを観察し、その感受性より追加量を決定する。次に患者が応答しなくなるまで追加注入し、応答がなくなった時の注入量を就眠量とする。さらに就眠量の半量ないし同量を追加注入したのち、他の麻酔法に移行する。
なお、気管内に挿管する場合は筋弛緩剤を併用する。
-
6.2 短時間麻酔
- 6.2.1 患者とコンタクトを保ちながら最初に2~3mL(2.5%溶液で50~75mg)を10~15秒位の速度で注入後30秒間、麻酔の程度、患者の全身状態を観察する。さらに必要ならば2~3mLを同速度で注入し、患者の応答のなくなった時の注入量を就眠量とする。なお手術に先立ち、さらに2~3mLを同速度で分割注入すれば10~15分程度の麻酔が得られる。
- 6.2.2 短時間で手術が終了しない場合は注射針を静脈中に刺したまま呼吸、脈拍、血圧、角膜反射、瞳孔対光反射などに注意しながら手術の要求する麻酔深度を保つように1~4mL(2.5%溶液で25~100mg)を分割注入する(1回の最大使用量は1gまでとする)。
-
6.3 精神神経科における電撃療法の際の麻酔
通常12mL(2.5%溶液で300mg)をおよそ25秒~35秒で注入し、必要な麻酔深度に達したことを確かめたのち、直ちに電撃療法を行なう。
-
6.4 併用使用
本剤は局所麻酔剤あるいは、吸入麻酔剤と併用することができる。通常2~4mL(2.5%溶液で50~100mg)を間歇的に静脈内注入する。点滴投与を行なう場合は、静脈内点滴麻酔法に準ずる。
-
6.5 痙攣時における使用
患者の全身状態を観察しながら、通常2~8mL(2.5%溶液で50~200mg)を痙攣が止まるまで徐々に注入する。
場合により次のような方法を用いる。
-
〈直腸内注入〉
○溶液濃度:10%水溶液
○投与量:体重kgあたり20~40mg(10%溶液で0.2~0.4mL/kg)を基準とする。
○注入法:溶液を注射器に入れ、注射器の先に導尿用カテーテルをつけ肛門より直腸に挿入し、注腸する。注入後15分で麻酔にはいり、約1時間持続する。
-
〈筋肉内注射〉
○溶液濃度:2.0~2.5%水溶液、とくに7歳以下の小児に対しては2%溶液を使用する(2.5%以上の濃度は組織の壊死をおこす危険がある)。
○筋注部位:大腿筋肉、上腕部筋肉など筋肉の多い部位を選んで注射する。
○投与量:体重kgあたり20mg(2%溶液で1mL/kg)を基準とする。
○投与法:一度に全量を注入してはならず、全量を2~3等分して、5分毎に必要に応じて追加投与する。注入後5~15分で麻酔にはいり、約40~50分程度持続する。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 麻酔を行う際には原則としてあらかじめ絶食をさせておくこと。
- 8.2 麻酔を行う際には原則として麻酔前投薬を行うこと。[14.2.4 参照]
- 8.3 麻酔中は気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らないこと。[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 8.4 麻酔の深度は手術、検査に必要な最低の深さにとどめること。
- 8.5 麻酔前に酸素吸入器、吸引器具、挿管器具などの人工呼吸のできる器具を手もとに準備しておくことが望ましい。[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 重症糖尿病の患者
糖尿病を悪化させるおそれがある。
-
9.1.2 重症高血圧症、低血圧症、重症貧血、低蛋白血症の患者
血圧を変動させるおそれがある。また、重症貧血及び低蛋白血症では本剤の作用が増強されるおそれがある。
-
9.1.3 心筋障害、動脈硬化症の患者
血圧降下が発現するおそれがある。
-
9.1.4 脳圧上昇時
呼吸抑制や気道閉塞により血中のCO2分圧を上昇させ脳血流量を増加させ、脳圧を上昇させるおそれがある。
-
9.1.5 重症筋無力症、筋ジストロフィー、呼吸困難及び気道閉塞を呈する疾患の患者
呼吸抑制を誘発するおそれがある。
-
9.1.6 電解質アンバランス時(特にカリウム中毒の患者)
血中カリウム値が上昇するおそれがある。
- 9.1.7 薬物過敏症の患者(バルビツール酸系薬物に対する過敏症の患者を除く)
9.5 妊婦
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。[14.2.1 参照],[14.2.2 参照]
9.8 高齢者
呼吸抑制、血圧降下等が強くあらわれることがある。一般に生理機能が低下している。[14.2.2 参照]
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
中枢神経抑制剤 |
呼吸抑制作用、降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
血圧降下剤 |
降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
モノアミン酸化酵素阻害剤 |
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
三環系抗うつ剤 |
降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。また、三環系抗うつ剤の作用が減弱することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
|
スルホニル尿素系血糖降下剤 |
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
|
ジスルフィラム |
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。また、併用により、重篤な低血圧があらわれたとの報告がある。異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う。 |
ジスルフィラムは本剤の代謝を阻害する。 |
ドキシサイクリン |
ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。 |
本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、ドキシサイクリンの代謝を促進する。 |
抗凝血作用が減弱することがある。頻回にプロトロンビン値の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調節する。 |
本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、クマリン系抗凝血剤の代謝を促進する。 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
14.2 薬剤投与時の注意
-
14.2.1 投与経路
(1)以下の点に注意すること。
- 静脈内投与により血栓性静脈炎を起こすことがある。
- 動脈内に注入した場合には、動脈の閉塞、末梢の壊死などの重篤な症状を起こすことがあるので絶対に避けること。
- 多発性膿疹、膿瘍、多発性筋炎のある患者には筋肉内注射をしないこと。
- 直腸に炎症のある患者には直腸内注入をしないこと。
- 皮下には決して投与しないこと。
- 本剤は高アルカリ性であるため、皮下への漏出により壊死を起こすことがあるので皮下に漏出させないよう注意すること。皮下に漏れた場合はプロカイン注射液などの局所麻酔剤による浸潤、温湿布などの適切な処置を行うこと。
(2)筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、以下の点に注意すること。
- 筋肉内投与はやむをえない場合にのみ必要最小限に行うこと。なお、特に同一部位への反復注射は行わないこと。また小児等には特に注意すること。[9.7 参照]
- 神経走行部位を避けるよう注意すること。
- 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
-
14.2.2 注射速度
本剤の用法及び注射速度は患者の体質、健康状態などの個人差を考慮すること。特に幼児、小児、高齢者、虚弱者の麻酔には注意すること。[9.7 参照],[9.8 参照]
- 14.2.3 長時間の手術に使用する場合には、単独投与を避け、他の麻酔剤を併用することが望ましい。
- 14.2.4 喉頭筋及び副交感神経が過敏状態になることがあるので、前処置として、アトロピン・スコポラミンなどのベラドンナ系薬剤を投与することが望ましい。[8.2 参照]
- 14.2.5 本剤は鎮痛作用を有しないので、必要ならば鎮痛剤を併用すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 ショック又は大出血による循環不全、重症心不全の患者[血管運動中枢抑制作用により、過度の血圧降下を起こすおそれがある。][11.1.1 参照]
- 2.2 急性間歇性ポルフィリン症の患者[酵素誘導によりポルフィリン合成を促進し、症状を悪化させるおそれがある。]
- 2.3 アジソン病の患者[催眠作用が持続又は増強するおそれがある。また本疾患は高カリウム血症を伴うがカリウム値が上昇するおそれがある。]
- 2.4 重症気管支喘息の患者[気管支痙攣を誘発するおそれがある。]
- 2.5 バルビツール酸系薬物に対する過敏症の患者[9.1.7 参照]
4. 効能又は効果
全身麻酔、全身麻酔の導入、局所麻酔剤・吸入麻酔剤との併用、精神神経科における電撃療法の際の麻酔、局所麻酔剤中毒・破傷風・子癇等に伴う痙攣
6. 用法及び用量
-
〈静脈内投与〉
○溶液濃度:2.5%水溶液(5%溶液は静脈炎を起こすことがある)
○投与量・投与法:調整したチアミラール水溶液を静脈より注入する。本剤の用量や静注速度は年齢・体重とは関係が少なく個人差があるため一定ではないが、大体の基準は次の通り。
-
6.1 全身麻酔の導入
最初に2~4mL(2.5%溶液で50~100mg)を注入して患者の全身状態、抑制状態などを観察し、その感受性より追加量を決定する。次に患者が応答しなくなるまで追加注入し、応答がなくなった時の注入量を就眠量とする。さらに就眠量の半量ないし同量を追加注入したのち、他の麻酔法に移行する。
なお、気管内に挿管する場合は筋弛緩剤を併用する。
-
6.2 短時間麻酔
- 6.2.1 患者とコンタクトを保ちながら最初に2~3mL(2.5%溶液で50~75mg)を10~15秒位の速度で注入後30秒間、麻酔の程度、患者の全身状態を観察する。さらに必要ならば2~3mLを同速度で注入し、患者の応答のなくなった時の注入量を就眠量とする。なお手術に先立ち、さらに2~3mLを同速度で分割注入すれば10~15分程度の麻酔が得られる。
- 6.2.2 短時間で手術が終了しない場合は注射針を静脈中に刺したまま呼吸、脈拍、血圧、角膜反射、瞳孔対光反射などに注意しながら手術の要求する麻酔深度を保つように1~4mL(2.5%溶液で25~100mg)を分割注入する(1回の最大使用量は1gまでとする)。
-
6.3 精神神経科における電撃療法の際の麻酔
通常12mL(2.5%溶液で300mg)をおよそ25秒~35秒で注入し、必要な麻酔深度に達したことを確かめたのち、直ちに電撃療法を行なう。
-
6.4 併用使用
本剤は局所麻酔剤あるいは、吸入麻酔剤と併用することができる。通常2~4mL(2.5%溶液で50~100mg)を間歇的に静脈内注入する。点滴投与を行なう場合は、静脈内点滴麻酔法に準ずる。
-
6.5 痙攣時における使用
患者の全身状態を観察しながら、通常2~8mL(2.5%溶液で50~200mg)を痙攣が止まるまで徐々に注入する。
場合により次のような方法を用いる。
-
〈直腸内注入〉
○溶液濃度:10%水溶液
○投与量:体重kgあたり20~40mg(10%溶液で0.2~0.4mL/kg)を基準とする。
○注入法:溶液を注射器に入れ、注射器の先に導尿用カテーテルをつけ肛門より直腸に挿入し、注腸する。注入後15分で麻酔にはいり、約1時間持続する。
-
〈筋肉内注射〉
○溶液濃度:2.0~2.5%水溶液、とくに7歳以下の小児に対しては2%溶液を使用する(2.5%以上の濃度は組織の壊死をおこす危険がある)。
○筋注部位:大腿筋肉、上腕部筋肉など筋肉の多い部位を選んで注射する。
○投与量:体重kgあたり20mg(2%溶液で1mL/kg)を基準とする。
○投与法:一度に全量を注入してはならず、全量を2~3等分して、5分毎に必要に応じて追加投与する。注入後5~15分で麻酔にはいり、約40~50分程度持続する。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 麻酔を行う際には原則としてあらかじめ絶食をさせておくこと。
- 8.2 麻酔を行う際には原則として麻酔前投薬を行うこと。[14.2.4 参照]
- 8.3 麻酔中は気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らないこと。[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 8.4 麻酔の深度は手術、検査に必要な最低の深さにとどめること。
- 8.5 麻酔前に酸素吸入器、吸引器具、挿管器具などの人工呼吸のできる器具を手もとに準備しておくことが望ましい。[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 重症糖尿病の患者
糖尿病を悪化させるおそれがある。
-
9.1.2 重症高血圧症、低血圧症、重症貧血、低蛋白血症の患者
血圧を変動させるおそれがある。また、重症貧血及び低蛋白血症では本剤の作用が増強されるおそれがある。
-
9.1.3 心筋障害、動脈硬化症の患者
血圧降下が発現するおそれがある。
-
9.1.4 脳圧上昇時
呼吸抑制や気道閉塞により血中のCO2分圧を上昇させ脳血流量を増加させ、脳圧を上昇させるおそれがある。
-
9.1.5 重症筋無力症、筋ジストロフィー、呼吸困難及び気道閉塞を呈する疾患の患者
呼吸抑制を誘発するおそれがある。
-
9.1.6 電解質アンバランス時(特にカリウム中毒の患者)
血中カリウム値が上昇するおそれがある。
- 9.1.7 薬物過敏症の患者(バルビツール酸系薬物に対する過敏症の患者を除く)
9.5 妊婦
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。[14.2.1 参照],[14.2.2 参照]
9.8 高齢者
呼吸抑制、血圧降下等が強くあらわれることがある。一般に生理機能が低下している。[14.2.2 参照]
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
中枢神経抑制剤 |
呼吸抑制作用、降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
血圧降下剤 |
降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
モノアミン酸化酵素阻害剤 |
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
三環系抗うつ剤 |
降圧作用、中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。また、三環系抗うつ剤の作用が減弱することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
|
スルホニル尿素系血糖降下剤 |
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。併用する場合には、用量に注意する。 |
相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 |
|
ジスルフィラム |
中枢神経抑制作用(鎮静、催眠等)が増強することがある。また、併用により、重篤な低血圧があらわれたとの報告がある。異常が認められた場合には、本剤を減量するなど適切な処置を行う。 |
ジスルフィラムは本剤の代謝を阻害する。 |
ドキシサイクリン |
ドキシサイクリンの血中濃度半減期が短縮することがある。 |
本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、ドキシサイクリンの代謝を促進する。 |
抗凝血作用が減弱することがある。頻回にプロトロンビン値の測定を行い、クマリン系抗凝血剤の用量を調節する。 |
本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し、クマリン系抗凝血剤の代謝を促進する。 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
14.2 薬剤投与時の注意
-
14.2.1 投与経路
(1)以下の点に注意すること。
- 静脈内投与により血栓性静脈炎を起こすことがある。
- 動脈内に注入した場合には、動脈の閉塞、末梢の壊死などの重篤な症状を起こすことがあるので絶対に避けること。
- 多発性膿疹、膿瘍、多発性筋炎のある患者には筋肉内注射をしないこと。
- 直腸に炎症のある患者には直腸内注入をしないこと。
- 皮下には決して投与しないこと。
- 本剤は高アルカリ性であるため、皮下への漏出により壊死を起こすことがあるので皮下に漏出させないよう注意すること。皮下に漏れた場合はプロカイン注射液などの局所麻酔剤による浸潤、温湿布などの適切な処置を行うこと。
(2)筋肉内注射にあたっては、組織・神経などへの影響を避けるため、以下の点に注意すること。
- 筋肉内投与はやむをえない場合にのみ必要最小限に行うこと。なお、特に同一部位への反復注射は行わないこと。また小児等には特に注意すること。[9.7 参照]
- 神経走行部位を避けるよう注意すること。
- 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。
-
14.2.2 注射速度
本剤の用法及び注射速度は患者の体質、健康状態などの個人差を考慮すること。特に幼児、小児、高齢者、虚弱者の麻酔には注意すること。[9.7 参照],[9.8 参照]
- 14.2.3 長時間の手術に使用する場合には、単独投与を避け、他の麻酔剤を併用することが望ましい。
- 14.2.4 喉頭筋及び副交感神経が過敏状態になることがあるので、前処置として、アトロピン・スコポラミンなどのベラドンナ系薬剤を投与することが望ましい。[8.2 参照]
- 14.2.5 本剤は鎮痛作用を有しないので、必要ならば鎮痛剤を併用すること。