薬効分類名抗ウイルス化学療法剤
一般的名称リルピビリン塩酸塩
オデフシィ配合錠
おでふしぃはいごうじょう
ODEFSEY Combination Tablets
製造販売元(輸入)/ヤンセンファーマ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤は、本剤投与の12時間以上前又は4時間以上後に投与すること。
胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。
制酸剤
- 乾燥水酸化アルミニウムゲル
沈降炭酸カルシウム等
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤は、本剤投与の2時間以上前又は4時間以上後に投与すること。
胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。
クラリスロマイシン
エリスロマイシン
リルピビリンの血中濃度が上昇する可能性がある。代替としてアジスロマイシン等を考慮すること。
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、リルピビリンの代謝が阻害される。
アシクロビル
バラシクロビル
ガンシクロビル
バルガンシクロビル等
これらの薬剤、テノホビル又はエムトリシタビンの血中濃度が上昇し、有害事象を増強するおそれがある。
尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と併用する場合、排泄経路の競合により排泄が遅延する。
QT延長、心室性頻拍(Torsade de Pointesを含む)が発現するおそれがある。
リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている。
腎毒性を有する薬剤
[8.2 参照],[11.1.1 参照]
これらの薬剤との併用は避けることが望ましい。
これらの薬剤との併用により血漿中濃度が上昇するおそれがある。
1. 警告
B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがあるので、本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。特に非代償性の場合、重症化するおそれがあるので注意すること。[9.1.3 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 **,*リファンピシン、リファブチン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、フェニトイン・フェノバルビタール、ホスフェニトイン、アパルタミド、セイヨウオトギリソウ(St. John’ s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、エンザルタミド、デキサメタゾン(全身投与)(単回投与を除く)、プロトンポンプ阻害剤(オメプラゾール、ランソプラゾール、アスピリン・ランソプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、ボノプラザンフマル酸塩、アスピリン・ボノプラザンフマル酸塩)を投与中の患者[10.1 参照]
4. 効能又は効果
HIV-1感染症
5. 効能又は効果に関連する注意
- 5.1 以下のいずれかのHIV-1感染患者に使用すること。[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
- 5.2 本剤による治療にあたっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。
-
5.3 未治療のHIV-1感染患者を対象としたリルピビリンの海外臨床第Ⅲ相試験において、以下の結果が得られていることから、本剤による治療開始時には、これらの情報について考慮すること。
- 5.3.1 ウイルス学的失敗例で、背景治療であるラミブジン/エムトリシタビン関連耐性の発現割合は、エファビレンツ群(対照薬群)よりもリルピビリン群で高かった。[18.3.2 参照]
- 5.3.2 ベースラインCD4陽性リンパ球数が200cells/μL未満の被験者では、200cells/μL以上の被験者と比べて、ウイルス学的失敗例の割合が高かった。[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
6. 用法及び用量
通常、成人及び12歳以上かつ体重35kg以上の小児には、1回1錠(リルピビリンとして25mg、テノホビル アラフェナミドとして25mg及びエムトリシタビンとして200mgを含有)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 本剤は、HIV-1感染症に対して1剤で治療を行うものであるため、他の抗HIV薬と併用しないこと。また、エムトリシタビンと類似の薬剤耐性、ウイルス学的特性を有しているラミブジンを含む製剤と併用しないこと。
- 7.2 本剤はリルピビリン塩酸塩、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩及びエムトリシタビンを含有する配合剤である。これらの成分又はテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む製剤と併用しないこと。
- 7.3 本剤投与後、クレアチニンクリアランスが30mL/min未満に低下した場合は、投与の中止を考慮すること。[8.2 参照],[16.6.3 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又は患者に代わる適切な者に、次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
- 8.2 本剤投与前は、クレアチニンクリアランス等の腎機能検査を実施し、腎機能障害の有無を確認すること。投与開始時に、クレアチニンクリアランスが30mL/min以上であることを確認すること。また、本剤投与後も定期的な検査等により、患者の状態を注意深く観察すること。[7.3 参照],[9.1.2 参照],[10.2 参照],[16.6.3 参照]
- 8.3 抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。
- 8.4 エムトリシタビン製剤の試験において皮膚変色が発現し、その発現頻度は有色人種に高いことが示唆されている。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 不整脈を起こしやすい患者
低カリウム血症、著しい徐脈、急性心筋虚血、うっ血性心不全、先天性QT延長症候群等の患者では、QT延長により不整脈が発現するおそれがある。リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている。[10.2 参照],[17.3.1 参照]
-
9.1.2 腎機能障害のリスクを有する患者
クレアチニンクリアランス及び血清リンの検査を実施すること。[8.2 参照]
-
9.1.3 B型肝炎ウイルス(HBV)感染を合併している患者
- (1) 本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがある。特に非代償性の場合、重症化するおそれがある。
- (2) 定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。リルピビリン製剤の海外臨床第Ⅲ相試験において、これらの患者では、肝臓関連有害事象(臨床検査値異常を含む)の発現頻度が非重複感染患者より高かった[重複感染患者33.3%(18/54例)、非重複感染患者4.9%(31/632例)]。[1 参照]
- (3) 本剤中止後数ヵ月間は、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。本剤中止後に肝炎が悪化した場合、非代償性の肝不全となる可能性があるので、必要に応じて抗HBV薬の投与を考慮すること。本剤の投与中止により、急激な肝炎の悪化がみられるおそれがある。[1 参照]
-
9.1.4 C型肝炎ウイルス感染を合併している患者
定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。リルピビリン製剤の海外臨床第Ⅲ相試験において、これらの患者では、肝臓関連有害事象(臨床検査値異常を含む)の発現頻度が非重複感染患者より高かった[重複感染患者33.3%(18/54例)、非重複感染患者4.9%(31/632例)]。
-
9.1.5 病的骨折の既往のある患者又はその他の慢性骨疾患を有する患者
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含有する製剤の非臨床試験及び臨床試験において、骨密度の低下と骨代謝の生化学マーカーの上昇が認められ、骨代謝の亢進が示唆された。また、抗HIV薬による治療経験がないHIV-1感染患者に対し、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含有する製剤が投与された臨床試験において、骨密度が低下した症例が認められた。
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重度の腎機能障害のある患者
エムトリシタビンの血中濃度が上昇する。[16.6.3 参照]
9.5 妊婦
- 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(サル)においてテノホビルの胎児への移行が報告されている。
- 9.5.2 妊娠中期及び妊娠後期の妊婦に本剤を投与したとき、出産後と比較し、リルピビリンの血中濃度低下が認められている。[16.6.4 参照]
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。なお、HIV感染女性患者は、乳児のHIV感染を避けるため、乳児に母乳を与えないことが望ましい。テノホビル及びエムトリシタビンのヒト乳汁への移行が報告されている1) が、テノホビル アラフェナミドのヒト乳汁への移行は不明である。また、リルピビリンは、動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されているが、ヒト乳汁への移行は不明である。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は12歳未満又は体重35kg未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に肝、腎及び心機能が低下していることが多い。
10. 相互作用
- リルピビリンは、主にCYP3Aにより代謝される。
テノホビル及びエムトリシタビンは、糸球体ろ過と能動的な尿細管分泌により腎排泄される。
テノホビル アラフェナミドは、カテプシンA、CYP3A及びP糖蛋白の基質である。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。これらの薬剤のP糖蛋白誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
|
カルバマゼピン フェノバルビタール *フェニトイン *フェニトイン・フェノバルビタール ホスフェニトイン |
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。これらの薬剤のP糖蛋白誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。これらの薬剤のP糖蛋白誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
|
セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 |
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。これらの薬剤のP糖蛋白誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。 |
|
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。 |
|
プロトンポンプ阻害剤
|
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤は、本剤投与の12時間以上前又は4時間以上後に投与すること。 |
胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。 |
|
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤は、本剤投与の2時間以上前又は4時間以上後に投与すること。 |
胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。 |
|
クラリスロマイシン |
リルピビリンの血中濃度が上昇する可能性がある。代替としてアジスロマイシン等を考慮すること。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、リルピビリンの代謝が阻害される。 |
メサドン6)
|
メサドンの血中濃度が低下することがある。 |
機序不明 |
アシクロビル |
これらの薬剤、テノホビル又はエムトリシタビンの血中濃度が上昇し、有害事象を増強するおそれがある。 |
尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と併用する場合、排泄経路の競合により排泄が遅延する。 |
QT延長、心室性頻拍(Torsade de Pointesを含む)が発現するおそれがある。 |
リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている。 |
|
腎毒性を有する薬剤 |
これらの薬剤との併用は避けることが望ましい。 |
これらの薬剤との併用により血漿中濃度が上昇するおそれがある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 重度の腎機能障害(頻度不明)
急性腎障害、腎不全、腎尿細管壊死、ファンコニー症候群、近位尿細管腎症、間質性腎炎(急性を含む)、腎性尿崩症等の重度の腎機能障害があらわれることがある。臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意すること。[10.2 参照]
-
11.1.2 乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)(頻度不明)
乳酸アシドーシス又は肝細胞毒性が疑われる臨床症状又は検査値異常(アミノトランスフェラーゼの急激な上昇等)が認められた場合には、本剤の投与を一時中止すること。特に肝疾患の危険因子を有する患者においては注意すること。テノホビル又はエムトリシタビンを含む核酸系逆転写酵素阻害剤の単独投与又はこれらの併用療法により、重篤な乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)が、女性に多く報告されている。
11.2 その他の副作用
0.5%以上 |
0.5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
免疫系障害 |
免疫再構築症候群 |
||
代謝及び栄養障害 |
食欲減退 |
体重増加、体脂肪の再分布/蓄積 |
|
精神障害 |
不眠症、異常な夢 |
うつ病、睡眠障害 |
抑うつ気分 |
神経系障害 |
頭痛 |
浮動性めまい、傾眠 |
|
胃腸障害 |
下痢、鼓腸、悪心 |
腹痛、嘔吐、腹部不快感、消化不良 |
|
肝胆道系障害 |
トランスアミナーゼ上昇 |
||
皮膚及び皮下組織障害 |
発疹 |
血管性浮腫、蕁麻疹 |
|
一般・全身障害及び投与部位の状態 |
疲労 |
1. 警告
B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがあるので、本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。特に非代償性の場合、重症化するおそれがあるので注意すること。[9.1.3 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 **,*リファンピシン、リファブチン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、フェニトイン・フェノバルビタール、ホスフェニトイン、アパルタミド、セイヨウオトギリソウ(St. John’ s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、エンザルタミド、デキサメタゾン(全身投与)(単回投与を除く)、プロトンポンプ阻害剤(オメプラゾール、ランソプラゾール、アスピリン・ランソプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、ボノプラザンフマル酸塩、アスピリン・ボノプラザンフマル酸塩)を投与中の患者[10.1 参照]
4. 効能又は効果
HIV-1感染症
5. 効能又は効果に関連する注意
- 5.1 以下のいずれかのHIV-1感染患者に使用すること。[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
- 5.2 本剤による治療にあたっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。
-
5.3 未治療のHIV-1感染患者を対象としたリルピビリンの海外臨床第Ⅲ相試験において、以下の結果が得られていることから、本剤による治療開始時には、これらの情報について考慮すること。
- 5.3.1 ウイルス学的失敗例で、背景治療であるラミブジン/エムトリシタビン関連耐性の発現割合は、エファビレンツ群(対照薬群)よりもリルピビリン群で高かった。[18.3.2 参照]
- 5.3.2 ベースラインCD4陽性リンパ球数が200cells/μL未満の被験者では、200cells/μL以上の被験者と比べて、ウイルス学的失敗例の割合が高かった。[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
6. 用法及び用量
通常、成人及び12歳以上かつ体重35kg以上の小児には、1回1錠(リルピビリンとして25mg、テノホビル アラフェナミドとして25mg及びエムトリシタビンとして200mgを含有)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 本剤は、HIV-1感染症に対して1剤で治療を行うものであるため、他の抗HIV薬と併用しないこと。また、エムトリシタビンと類似の薬剤耐性、ウイルス学的特性を有しているラミブジンを含む製剤と併用しないこと。
- 7.2 本剤はリルピビリン塩酸塩、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩及びエムトリシタビンを含有する配合剤である。これらの成分又はテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む製剤と併用しないこと。
- 7.3 本剤投与後、クレアチニンクリアランスが30mL/min未満に低下した場合は、投与の中止を考慮すること。[8.2 参照],[16.6.3 参照]
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又は患者に代わる適切な者に、次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
- 8.2 本剤投与前は、クレアチニンクリアランス等の腎機能検査を実施し、腎機能障害の有無を確認すること。投与開始時に、クレアチニンクリアランスが30mL/min以上であることを確認すること。また、本剤投与後も定期的な検査等により、患者の状態を注意深く観察すること。[7.3 参照],[9.1.2 参照],[10.2 参照],[16.6.3 参照]
- 8.3 抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。
- 8.4 エムトリシタビン製剤の試験において皮膚変色が発現し、その発現頻度は有色人種に高いことが示唆されている。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 不整脈を起こしやすい患者
低カリウム血症、著しい徐脈、急性心筋虚血、うっ血性心不全、先天性QT延長症候群等の患者では、QT延長により不整脈が発現するおそれがある。リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている。[10.2 参照],[17.3.1 参照]
-
9.1.2 腎機能障害のリスクを有する患者
クレアチニンクリアランス及び血清リンの検査を実施すること。[8.2 参照]
-
9.1.3 B型肝炎ウイルス(HBV)感染を合併している患者
- (1) 本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがある。特に非代償性の場合、重症化するおそれがある。
- (2) 定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。リルピビリン製剤の海外臨床第Ⅲ相試験において、これらの患者では、肝臓関連有害事象(臨床検査値異常を含む)の発現頻度が非重複感染患者より高かった[重複感染患者33.3%(18/54例)、非重複感染患者4.9%(31/632例)]。[1 参照]
- (3) 本剤中止後数ヵ月間は、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。本剤中止後に肝炎が悪化した場合、非代償性の肝不全となる可能性があるので、必要に応じて抗HBV薬の投与を考慮すること。本剤の投与中止により、急激な肝炎の悪化がみられるおそれがある。[1 参照]
-
9.1.4 C型肝炎ウイルス感染を合併している患者
定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。リルピビリン製剤の海外臨床第Ⅲ相試験において、これらの患者では、肝臓関連有害事象(臨床検査値異常を含む)の発現頻度が非重複感染患者より高かった[重複感染患者33.3%(18/54例)、非重複感染患者4.9%(31/632例)]。
-
9.1.5 病的骨折の既往のある患者又はその他の慢性骨疾患を有する患者
観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含有する製剤の非臨床試験及び臨床試験において、骨密度の低下と骨代謝の生化学マーカーの上昇が認められ、骨代謝の亢進が示唆された。また、抗HIV薬による治療経験がないHIV-1感染患者に対し、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含有する製剤が投与された臨床試験において、骨密度が低下した症例が認められた。
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重度の腎機能障害のある患者
エムトリシタビンの血中濃度が上昇する。[16.6.3 参照]
9.5 妊婦
- 9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(サル)においてテノホビルの胎児への移行が報告されている。
- 9.5.2 妊娠中期及び妊娠後期の妊婦に本剤を投与したとき、出産後と比較し、リルピビリンの血中濃度低下が認められている。[16.6.4 参照]
9.6 授乳婦
授乳を避けさせること。なお、HIV感染女性患者は、乳児のHIV感染を避けるため、乳児に母乳を与えないことが望ましい。テノホビル及びエムトリシタビンのヒト乳汁への移行が報告されている1) が、テノホビル アラフェナミドのヒト乳汁への移行は不明である。また、リルピビリンは、動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されているが、ヒト乳汁への移行は不明である。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は12歳未満又は体重35kg未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に肝、腎及び心機能が低下していることが多い。
10. 相互作用
- リルピビリンは、主にCYP3Aにより代謝される。
テノホビル及びエムトリシタビンは、糸球体ろ過と能動的な尿細管分泌により腎排泄される。
テノホビル アラフェナミドは、カテプシンA、CYP3A及びP糖蛋白の基質である。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。これらの薬剤のP糖蛋白誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
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カルバマゼピン フェノバルビタール *フェニトイン *フェニトイン・フェノバルビタール ホスフェニトイン |
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。これらの薬剤のP糖蛋白誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。これらの薬剤のP糖蛋白誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
|
セイヨウオトギリソウ(St.John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 |
リルピビリン及びテノホビル アラフェナミドの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。これらの薬剤のP糖蛋白誘導作用により、テノホビル アラフェナミドの血漿中濃度が低下するおそれがある。 |
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。 |
|
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。 |
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プロトンポンプ阻害剤
|
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤は、本剤投与の12時間以上前又は4時間以上後に投与すること。 |
胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。 |
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リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤は、本剤投与の2時間以上前又は4時間以上後に投与すること。 |
胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。 |
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クラリスロマイシン |
リルピビリンの血中濃度が上昇する可能性がある。代替としてアジスロマイシン等を考慮すること。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、リルピビリンの代謝が阻害される。 |
メサドン6)
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メサドンの血中濃度が低下することがある。 |
機序不明 |
アシクロビル |
これらの薬剤、テノホビル又はエムトリシタビンの血中濃度が上昇し、有害事象を増強するおそれがある。 |
尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と併用する場合、排泄経路の競合により排泄が遅延する。 |
QT延長、心室性頻拍(Torsade de Pointesを含む)が発現するおそれがある。 |
リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている。 |
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腎毒性を有する薬剤 |
これらの薬剤との併用は避けることが望ましい。 |
これらの薬剤との併用により血漿中濃度が上昇するおそれがある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
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11.1.1 重度の腎機能障害(頻度不明)
急性腎障害、腎不全、腎尿細管壊死、ファンコニー症候群、近位尿細管腎症、間質性腎炎(急性を含む)、腎性尿崩症等の重度の腎機能障害があらわれることがある。臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意すること。[10.2 参照]
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11.1.2 乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)(頻度不明)
乳酸アシドーシス又は肝細胞毒性が疑われる臨床症状又は検査値異常(アミノトランスフェラーゼの急激な上昇等)が認められた場合には、本剤の投与を一時中止すること。特に肝疾患の危険因子を有する患者においては注意すること。テノホビル又はエムトリシタビンを含む核酸系逆転写酵素阻害剤の単独投与又はこれらの併用療法により、重篤な乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)が、女性に多く報告されている。
11.2 その他の副作用
0.5%以上 |
0.5%未満 |
頻度不明 |
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免疫系障害 |
免疫再構築症候群 |
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代謝及び栄養障害 |
食欲減退 |
体重増加、体脂肪の再分布/蓄積 |
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精神障害 |
不眠症、異常な夢 |
うつ病、睡眠障害 |
抑うつ気分 |
神経系障害 |
頭痛 |
浮動性めまい、傾眠 |
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胃腸障害 |
下痢、鼓腸、悪心 |
腹痛、嘔吐、腹部不快感、消化不良 |
|
肝胆道系障害 |
トランスアミナーゼ上昇 |
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皮膚及び皮下組織障害 |
発疹 |
血管性浮腫、蕁麻疹 |
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一般・全身障害及び投与部位の状態 |
疲労 |