薬効分類名抗悪性腫瘍剤
微小管阻害薬結合ヒト化抗BCMAモノクローナル抗体

一般的名称ベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)

ブーレンレップ点滴静注用70mg、ブーレンレップ点滴静注用100mg

ぶーれんれっぷてんてきじょうちゅうよう70mg、ぶーれんれっぷてんてきじょうちゅうよう100mg

BLENREP for I.V. infusion, BLENREP for I.V. infusion

製造販売元/グラクソ・スミスクライン株式会社

第2版
警告禁忌合併症・既往歴等のある患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等

重大な副作用

頻度
副作用
0.7%
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
脳・神経
10%以上
脳・神経
10%未満
10%以上
ドライアイ(51.3%)眼の異物感(48.7%)眼刺激(42.1%)眼痛(30.3%)
10%未満
流涙増加複視眼そう痒症眼部不快感
胃腸・消化器系
10%以上
胃腸・消化器系
10%未満
腎・尿路
10%未満
全身・局所・適用部位
10%以上
全身・局所・適用部位
10%未満
その他
10%未満

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

  1. 1.1 本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
  2. 1.2 視力低下等の眼障害が高頻度に認められている。点状表層角膜症等があらわれ、角膜潰瘍等、重篤な眼障害へ進行した症例が報告されている。眼科医との連携の下で使用し、本剤の投与開始前に眼科医による診察を実施すること。また、本剤の投与開始前も含め本剤の初回から4回目までの各投与前は必ず、その後の投与期間中は必要に応じて、眼科医による視力検査及び細隙灯顕微鏡検査を含む眼科検査を実施し、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うとともに、眼科医による評価を行うこと。[7.3 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ブーレンレップ点滴静注用70mg

有効成分 *1バイアル中
ベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え) 77mg注)
本剤の調製方法に基づき、日局注射用水1.4mLに溶解した溶液1.4mL中に含まれる量は70mgである。  
添加剤 *クエン酸ナトリウム水和物 10.32mg
クエン酸水和物 0.708mg
トレハロース水和物 116.42mg
エデト酸ナトリウム水和物 0.0293mg
ポリソルベート80 0.308mg
ブーレンレップ点滴静注用100mg

有効成分 1バイアル中
ベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え) 110mg注)
本剤の調製方法に基づき、日局注射用水2mLに溶解した溶液2mL中に含まれる量は100mgである。  
添加剤 クエン酸ナトリウム水和物 14.74mg
クエン酸水和物 1.011mg
トレハロース水和物 166.32mg
エデト酸ナトリウム水和物 0.0418mg
ポリソルベート80 0.440mg
*本剤は遺伝子組換え技術によりチャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。
注)注射液吸引時の損失を考慮し、1バイアルから70mg又は100mgを注射するに足る量を確保するために過量充てんされている。

3.2 製剤の性状

ブーレンレップ点滴静注用70mg

剤形・性状 *白色~黄色の均一な粉末の凍結乾燥注射剤で、溶解後は無色~黄色、黄褐色又は褐色の澄明~乳白光を呈する液
pH *5.9~6.5(溶解後)
浸透圧比
(生理食塩液に対する比)
*1.0~1.3(溶解後)
ブーレンレップ点滴静注用100mg

剤形・性状 白色~黄色の均一な粉末の凍結乾燥注射剤で、溶解後は無色~黄色、黄褐色又は褐色の澄明~乳白光を呈する液
pH 5.9~6.5(溶解後)
浸透圧比
(生理食塩液に対する比)
1.0~1.3(溶解後)

4. 効能又は効果

再発又は難治性の多発性骨髄腫

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 本剤による治療は、少なくとも1つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とすること。
  2. 5.2 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]

6. 用法及び用量

  • ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与:

    通常、成人にはベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)として、2.5mg/kgを30分以上かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

  • ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与:

    通常、成人にはベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)として、初回は2.5mg/kg、2回目は1.9mg/kgを30分以上かけて4週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤と併用する抗悪性腫瘍剤の投与に際しては、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、投与すること。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
  2. 7.2 ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与の場合、併用投与終了後も本剤単独投与を継続すること。
  3. 7.3 本剤の投与により副作用が発現した場合には、下表を参考に、本剤を休薬・減量・中止すること。[1.2 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
    表1 減量する場合の投与量

    ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与

    ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与

    通常投与量

    2.5mg/kgを3週間間隔で投与する。

    初回は2.5mg/kg、2回目以降は1.9mg/kgを4週間間隔で投与する。

    1段階減量

    1.9mg/kgを3週間間隔で投与する。

    1.9mg/kgを8週間間隔で投与する。

    2段階減量

    非該当

    1.4mg/kgを8週間間隔で投与する。

    表2 副作用に対する休薬、減量及び中止基準

    副作用

    重症度注1)

    処置

    角膜検査所見及び視力変化注2)

    Grade 1:

    角膜検査所見

    • 軽度注3)の点状表層角膜症(症状の有無にかかわらずベースラインから悪化した場合)

                        
    最高矯正視力の変化

    • 表3のGrade 1を参照

    投与を継続する。

    Grade 2:

    角膜検査所見

    • 中等度注3)の点状表層角膜症、斑点状小嚢胞様沈着、周辺部上皮下混濁、又は新たな周辺部角膜実質混濁

                        
    最高矯正視力の変化

    • 表3のGrade 2を参照

    角膜検査所見及び最高矯正視力の両方がGrade 1以下に回復するまで休薬し、回復後、1段階減量し投与を再開する注4)

    Grade 3:

    角膜検査所見

    • 重度注3)の点状表層角膜症、びまん性小嚢胞様沈着(角膜中心部を含む)、中心部の上皮下混濁又は新たな中心部実質混濁

                        
    最高矯正視力の変化

    • 表3のGrade 3を参照

    Grade 4:

    角膜検査所見

    • 角膜上皮欠損

                        
    最高矯正視力の変化

    • 表3のGrade 4を参照

    投与中止を考慮する。
    投与を継続する場合注5)には、角膜検査所見及び最高矯正視力の両方がGrade 1以下に回復するまで休薬する。

    • ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与の場合には、回復後、1段階減量し投与を再開できる。
    • ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与の場合には、回復後、2段階減量し投与を再開できる。

                        
    適切な処置を行った後、回復せず症状が悪化する場合は、投与を中止する。

    血小板数減少

    Grade 3

    出血を伴わない場合:

    • 2.5mg/kgの場合、1.9mg/kgに減量し投与を継続する注6)
    • 1.9mg/kg以下の用量の場合、同じ用量で投与を継続する注6)

                        
    出血を伴う場合:

    • Grade 2以下に回復するまで休薬する。
    • 2.5mg/kgの場合、回復後、1.9mg/kgで投与を再開する。
    • 1.9mg/kg以下の用量の場合、回復後、休薬前の用量で投与を再開する。

    Grade 4

    Grade 3以下に回復するまで休薬し、回復後出血を伴わない場合にのみ、投与の再開を考慮する:

    • 2.5mg/kgの場合、1.9mg/kgで投与を再開する。
    • 1.9mg/kg以下の用量の場合、休薬前の用量で投与を再開する。
    • 血小板数減少が多発性骨髄腫に関連すると考えられ、出血を伴っておらず輸血により25,000/μLまで回復する場合、休薬前の用量で投与を再開できる。

    Infusion reaction

    Grade 2

    投与を中断し、適切な処置を行う。症状がGrade 1以下に回復した後、症状発現時の半分以下の投与速度で投与を再開する。
    投与再開時及び次回以降の投与時には、予防薬の投与を考慮すること。

    Grade 3

    投与を中断し、適切な処置を行う。症状がGrade 1以下に回復した後、症状発現時の1/4~1/8の投与速度で投与を再開する。
    投与再開時には、予防薬の投与を考慮すること。
    次回以降の投与時には予防薬の投与を行うこと。

    Grade 4

    投与を中止する。

    その他の副作用

    Grade 3

    Grade 1以下に回復するまで休薬する。

    • 2.5mg/kgの場合、回復後、1.9mg/kgで投与を再開する。
    • 1.9mg/kg以下の用量の場合、回復後、休薬前の用量で投与を再開する。

    Grade 4

    投与中止を考慮する。投与を継続する場合には、Grade 1以下に回復するまで休薬する。

    • 2.5mg/kgの場合、回復後、1.9mg/kgで投与を再開する。
    • 1.9mg/kg以下の用量の場合、回復後、休薬前の用量で投与を再開する。

    注1)角膜検査所見及び視力変化以外の副作用は、GradeはCTCAE Version 5.0に準じる。
    注2)左右の眼で検査結果が異なることがあるため、左右の眼の最も重症度の高い角膜検査所見又は視力変化に基づき重症度を判定すること。
    注3)点状表層角膜症の重症度の判定については、製造販売業者が提供する関連資材等を参照すること。
    注4)ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与について、2回目の投与前に副作用が発現した場合には、2回目以降は1.9mg/kgを4週間間隔で投与する。
    注5)継続の必要性は、患者の状態を踏まえ、慎重に判断すること。また、継続後の眼科管理を適切に実施すること。
    注6)ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与については、血小板数減少がGrade 2以下に回復した場合、通常投与量に戻すことができる。

    表3 眼障害による最高矯正視力の変化の重症度

    ベースラインの最高矯正視力

    Grade 1

    Grade 2

    Grade 3

    Grade 4

    1.5

    1.2

    0.8~1.0

    0.1~0.7

    0.1未満

    1.2

    1.0

    0.6~0.9

    0.1~0.5

    0.1未満

    1.0

    0.8~0.9

    0.5~0.7

    0.1~0.4

    0.1未満

    0.9

    0.6~0.8

    0.4~0.5

    0.1~0.3

    0.1未満

    0.8

    0.6~0.7

    0.4~0.5

    0.1~0.3

    0.1未満

    0.7

    0.5~0.6

    0.3~0.4

    0.1~0.2

    0.1未満

    0.6

    0.5

    0.3~0.4

    0.1~0.2

    0.1未満

    0.5

    0.4

    0.3

    0.1~0.2

    0.1未満

    0.4

    0.3

    0.2

    0.1

    0.1未満

    0.3

    -

    0.2

    0.1

    0.1未満

    0.2

    -

    0.1

    -

    0.1未満

  4. 7.4 本剤の初回投与から4回目までは必ず、その後は必要に応じて本剤の各投与前に眼科検査結果(角膜検査所見及び視力変化)を確認し、眼症状も踏まえて、重症度の判定及び用量の決定を行うこと。左右の眼で検査結果が異なることがあるため、左右の眼の最も重症度の高い角膜検査所見又は視力変化に基づき重症度を判定すること。視力変化が認められた場合は、本剤投与との関連性を明らかにすること。角膜検査所見及び視力変化により本剤の減量を行った場合は、再度増量しないこと。[1.2 参照],[7.3 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 眼障害があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、以下の事項に注意すること。[1.2 参照],[7.3 参照],[7.4 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
    1. 8.1.1 本剤の投与開始前に眼科医による診察を実施すること。本剤の初回から4回目までの各投与前は必ず、その後の投与期間中は必要に応じて、眼科医による視力検査及び細隙灯顕微鏡検査を含む眼科検査を実施し、患者の状態を十分に観察すること。2回目の投与から休薬又は減量を要する場合や、長期の休薬を要する場合があるため、「7.用法及び用量に関連する注意」の項を参考に対処すること。
    2. 8.1.2 眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導し、眼科医による評価を行うこと。
    3. 8.1.3 ドライアイ等の眼症状を軽減するため、本剤投与中は防腐剤を含まない人工涙液を1日4回以上投与するよう患者を指導すること。
    4. 8.1.4 本剤投与中はコンタクトレンズの装着を避けるよう患者を指導すること。
  2. 8.2 本剤の投与により視力低下につながる霧視等の眼障害が高頻度に認められているため、自動車の運転や機械の操作等を行う際に注意するよう患者を指導すること。[11.1.1 参照]
  3. 8.3 血球減少があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.2 参照]
  4. 8.4 感染症(日和見感染症を含む)の発現若しくは悪化があらわれることがあるので、本剤投与に先立ってニューモシスチス・イロベチイ等の感染の有無を確認すること。本剤投与前に適切な処置を行い、本剤投与中は感染症の発現又は悪化に十分注意すること。[9.1.2 参照],[11.1.3 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 角膜上皮疾患(軽度の点状角膜症を除く)を合併している患者

    眼障害の発現又は増悪リスクが高まるおそれがある。なお、臨床試験において、当該患者は除外された。[1.2 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]

  2. 9.1.2 感染症を合併している患者

    血球減少により感染症が悪化するおそれがある。[8.4 参照],[11.1.3 参照]

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5 参照],[15.2.1 参照]
  2. 9.4.2 男性には、本剤投与中及び最終投与後6ヵ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。[15.2.1 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ヒトIgGは胎盤通過性があることが知られており、本剤は胎児に移行する可能性がある。本剤は遺伝毒性及び細胞毒性を示すため、本剤を妊婦に投与した場合、胚・胎児毒性が認められる可能性がある。[9.4.1 参照],[9.6 参照],[15.2.1 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。本剤のヒト乳汁への移行性に関するデータはないが、ヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られており、乳児が乳汁を介して摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。[9.5 参照],[15.2.1 参照]

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 眼障害

    視力低下(90.2%)、角膜検査所見(角膜症等)(86.6%)、霧視(69.2%)、羞明(43.8%)、視力障害(11.5%)、角膜潰瘍(1.2%)等があらわれることがある。特に、角膜上皮欠損や角膜潰瘍(感染性角膜炎及び潰瘍性角膜炎を含む)が疑われる眼症状があらわれた場合には、速やかに患者を眼科に受診させ、適切な処置を行うこと。[1.2 参照],[7.3 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照]

  2. 11.1.2 血球減少

    血小板減少症(70.4%)、好中球減少症(30.3%)、貧血(11.5%)、リンパ球減少症(9.1%)、白血球減少症(8.3%)、発熱性好中球減少症(1.0%)等があらわれることがある。消化管出血及び頭蓋内出血を含む重篤な出血を起こす可能性がある。[8.3 参照]

  3. 11.1.3 感染症

    肺炎(10.5%)、上気道感染(5.1%)、尿路感染(1.2%)、ニューモシスチス・イロベチイ肺炎(1.0%)、敗血症(0.5%)、サイトメガロウイルス感染(0.2%)等があらわれることがある。[8.4 参照],[9.1.2 参照]

  4. 11.1.4 間質性肺疾患(0.7%)

    異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

10%以上

10%未満

神経系障害

末梢性ニューロパチー

失神

眼障害

ドライアイ(51.3%)、眼の異物感(48.7%)、眼刺激(42.1%)、眼痛(30.3%)

流涙増加、複視、眼そう痒症、眼部不快感

胃腸障害

下痢、便秘

悪心、嘔吐

腎および尿路障害

アルブミン尿

一般・全身障害および投与部位の状態

疲労

発熱

臨床検査

アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加

γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、クレアチンホスホキナーゼ増加

傷害、中毒および処置合併症

Infusion reaction

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤の溶解及び希釈は無菌的に操作すること。
  2. 14.1.2 溶解方法
    1. (1) 溶解前にバイアルを冷蔵庫から取り出し、約10分間静置して室温に戻すこと。
    2. (2) *70mgバイアル1バイアルには注射用水1.4mL、100mgバイアル1バイアルには注射用水2mLを加え、静かに回転させながら混和する。振とうは避けること。
    3. (3) 溶解後に粒子や変色がないことを目視で確認すること。溶解後の液は無色~黄色、黄褐色又は褐色の澄明~乳白光を呈する。半透明~白色のタンパク質性粒子以外の異物が認められる場合は使用しないこと。
    4. (4) 溶解後は速やかに希釈すること。速やかに希釈できない場合は、凍結を避けて25℃以下で保存し、4時間以内に希釈すること。
  3. 14.1.3 希釈方法
    1. (1) 患者の体重より計算した必要量をバイアルから抜き取り、最終濃度0.2~2mg/mLになるように生理食塩液の点滴バッグに加える。静かに転倒混和し、振とうは避けること。
    2. (2) 点滴バッグはポリ塩化ビニル製又はポリオレフィン製が望ましい。
    3. (3) 希釈後は速やかに使用すること。速やかに使用できない場合は、凍結を避けて25℃以下で保存し、6時間以内に投与を完了すること。2~8℃で保存する場合は、使用前に最長24時間保存できる。希釈後の溶液を保存した場合は、20~25℃に戻した後に使用すること。
    4. (4) 未使用の調製後溶液及び投与後の残液は適切に廃棄すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 本剤は、注射用水で溶解後、生理食塩液で希釈して独立したラインにより投与するものとし、他の注射剤等と混合しないこと。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 臨床試験において、皮膚癌、消化器癌等の二次性悪性腫瘍が認められたとの報告がある。
  2. 15.1.2 臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。
  3. 15.1.3 再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象に、本剤単独注)投与の有効性及び安全性をポマリドミド及びデキサメタゾンとの併用投与(対照群)と比較することを目的とした国際共同第Ⅲ相試験において、主要評価項目である無増悪生存期間について、ハザード比[95%CI]は1.03[0.72, 1.47]であり、対照群に対する本剤単独投与群の統計学的な有意差は示されなかった。
    注)本剤単独の用法及び用量は承認されていない。

15.2 非臨床試験に基づく情報

  1. 15.2.1 本剤は、ヒトリンパ球を用いたin vitro小核試験において染色体異常誘発性が認められた。[9.4.1 参照],[9.4.2 参照],[9.5 参照],[9.6 参照]
  2. 15.2.2 ラットにおいて臨床曝露量(2.5mg/kg投与時)の約4.0倍に相当する用量で卵巣の黄体化未破裂卵胞が認められた。ラットで臨床曝露量の約1.9倍及びサルで約3.9倍の曝露に相当する用量で精巣の精細管変性及び萎縮が認められた。
  3. 15.2.3 ラット及びウサギにおいて、臨床曝露量の約1.1倍及び約6.6倍の曝露に相当する用量で角膜上皮の単細胞壊死及び/又は角膜上皮細胞の有糸分裂増加が認められた。ウサギでは、表層角膜混濁及び血管新生を伴う角膜間質の炎症が認められた。

1. 警告

  1. 1.1 本剤の投与は、緊急時に十分対応できる医療施設において、造血器悪性腫瘍の治療に対して十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例のみに行うこと。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与を開始すること。
  2. 1.2 視力低下等の眼障害が高頻度に認められている。点状表層角膜症等があらわれ、角膜潰瘍等、重篤な眼障害へ進行した症例が報告されている。眼科医との連携の下で使用し、本剤の投与開始前に眼科医による診察を実施すること。また、本剤の投与開始前も含め本剤の初回から4回目までの各投与前は必ず、その後の投与期間中は必要に応じて、眼科医による視力検査及び細隙灯顕微鏡検査を含む眼科検査を実施し、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うとともに、眼科医による評価を行うこと。[7.3 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ブーレンレップ点滴静注用70mg

有効成分 *1バイアル中
ベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え) 77mg注)
本剤の調製方法に基づき、日局注射用水1.4mLに溶解した溶液1.4mL中に含まれる量は70mgである。  
添加剤 *クエン酸ナトリウム水和物 10.32mg
クエン酸水和物 0.708mg
トレハロース水和物 116.42mg
エデト酸ナトリウム水和物 0.0293mg
ポリソルベート80 0.308mg
ブーレンレップ点滴静注用100mg

有効成分 1バイアル中
ベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え) 110mg注)
本剤の調製方法に基づき、日局注射用水2mLに溶解した溶液2mL中に含まれる量は100mgである。  
添加剤 クエン酸ナトリウム水和物 14.74mg
クエン酸水和物 1.011mg
トレハロース水和物 166.32mg
エデト酸ナトリウム水和物 0.0418mg
ポリソルベート80 0.440mg
*本剤は遺伝子組換え技術によりチャイニーズハムスター卵巣細胞を用いて製造される。
注)注射液吸引時の損失を考慮し、1バイアルから70mg又は100mgを注射するに足る量を確保するために過量充てんされている。

3.2 製剤の性状

ブーレンレップ点滴静注用70mg

剤形・性状 *白色~黄色の均一な粉末の凍結乾燥注射剤で、溶解後は無色~黄色、黄褐色又は褐色の澄明~乳白光を呈する液
pH *5.9~6.5(溶解後)
浸透圧比
(生理食塩液に対する比)
*1.0~1.3(溶解後)
ブーレンレップ点滴静注用100mg

剤形・性状 白色~黄色の均一な粉末の凍結乾燥注射剤で、溶解後は無色~黄色、黄褐色又は褐色の澄明~乳白光を呈する液
pH 5.9~6.5(溶解後)
浸透圧比
(生理食塩液に対する比)
1.0~1.3(溶解後)

4. 効能又は効果

再発又は難治性の多発性骨髄腫

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 本剤による治療は、少なくとも1つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とすること。
  2. 5.2 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]

6. 用法及び用量

  • ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与:

    通常、成人にはベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)として、2.5mg/kgを30分以上かけて3週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

  • ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与:

    通常、成人にはベランタマブ マホドチン(遺伝子組換え)として、初回は2.5mg/kg、2回目は1.9mg/kgを30分以上かけて4週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤と併用する抗悪性腫瘍剤の投与に際しては、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、投与すること。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照]
  2. 7.2 ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与の場合、併用投与終了後も本剤単独投与を継続すること。
  3. 7.3 本剤の投与により副作用が発現した場合には、下表を参考に、本剤を休薬・減量・中止すること。[1.2 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
    表1 減量する場合の投与量

    ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与

    ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与

    通常投与量

    2.5mg/kgを3週間間隔で投与する。

    初回は2.5mg/kg、2回目以降は1.9mg/kgを4週間間隔で投与する。

    1段階減量

    1.9mg/kgを3週間間隔で投与する。

    1.9mg/kgを8週間間隔で投与する。

    2段階減量

    非該当

    1.4mg/kgを8週間間隔で投与する。

    表2 副作用に対する休薬、減量及び中止基準

    副作用

    重症度注1)

    処置

    角膜検査所見及び視力変化注2)

    Grade 1:

    角膜検査所見

    • 軽度注3)の点状表層角膜症(症状の有無にかかわらずベースラインから悪化した場合)

                        
    最高矯正視力の変化

    • 表3のGrade 1を参照

    投与を継続する。

    Grade 2:

    角膜検査所見

    • 中等度注3)の点状表層角膜症、斑点状小嚢胞様沈着、周辺部上皮下混濁、又は新たな周辺部角膜実質混濁

                        
    最高矯正視力の変化

    • 表3のGrade 2を参照

    角膜検査所見及び最高矯正視力の両方がGrade 1以下に回復するまで休薬し、回復後、1段階減量し投与を再開する注4)

    Grade 3:

    角膜検査所見

    • 重度注3)の点状表層角膜症、びまん性小嚢胞様沈着(角膜中心部を含む)、中心部の上皮下混濁又は新たな中心部実質混濁

                        
    最高矯正視力の変化

    • 表3のGrade 3を参照

    Grade 4:

    角膜検査所見

    • 角膜上皮欠損

                        
    最高矯正視力の変化

    • 表3のGrade 4を参照

    投与中止を考慮する。
    投与を継続する場合注5)には、角膜検査所見及び最高矯正視力の両方がGrade 1以下に回復するまで休薬する。

    • ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与の場合には、回復後、1段階減量し投与を再開できる。
    • ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与の場合には、回復後、2段階減量し投与を再開できる。

                        
    適切な処置を行った後、回復せず症状が悪化する場合は、投与を中止する。

    血小板数減少

    Grade 3

    出血を伴わない場合:

    • 2.5mg/kgの場合、1.9mg/kgに減量し投与を継続する注6)
    • 1.9mg/kg以下の用量の場合、同じ用量で投与を継続する注6)

                        
    出血を伴う場合:

    • Grade 2以下に回復するまで休薬する。
    • 2.5mg/kgの場合、回復後、1.9mg/kgで投与を再開する。
    • 1.9mg/kg以下の用量の場合、回復後、休薬前の用量で投与を再開する。

    Grade 4

    Grade 3以下に回復するまで休薬し、回復後出血を伴わない場合にのみ、投与の再開を考慮する:

    • 2.5mg/kgの場合、1.9mg/kgで投与を再開する。
    • 1.9mg/kg以下の用量の場合、休薬前の用量で投与を再開する。
    • 血小板数減少が多発性骨髄腫に関連すると考えられ、出血を伴っておらず輸血により25,000/μLまで回復する場合、休薬前の用量で投与を再開できる。

    Infusion reaction

    Grade 2

    投与を中断し、適切な処置を行う。症状がGrade 1以下に回復した後、症状発現時の半分以下の投与速度で投与を再開する。
    投与再開時及び次回以降の投与時には、予防薬の投与を考慮すること。

    Grade 3

    投与を中断し、適切な処置を行う。症状がGrade 1以下に回復した後、症状発現時の1/4~1/8の投与速度で投与を再開する。
    投与再開時には、予防薬の投与を考慮すること。
    次回以降の投与時には予防薬の投与を行うこと。

    Grade 4

    投与を中止する。

    その他の副作用

    Grade 3

    Grade 1以下に回復するまで休薬する。

    • 2.5mg/kgの場合、回復後、1.9mg/kgで投与を再開する。
    • 1.9mg/kg以下の用量の場合、回復後、休薬前の用量で投与を再開する。

    Grade 4

    投与中止を考慮する。投与を継続する場合には、Grade 1以下に回復するまで休薬する。

    • 2.5mg/kgの場合、回復後、1.9mg/kgで投与を再開する。
    • 1.9mg/kg以下の用量の場合、回復後、休薬前の用量で投与を再開する。

    注1)角膜検査所見及び視力変化以外の副作用は、GradeはCTCAE Version 5.0に準じる。
    注2)左右の眼で検査結果が異なることがあるため、左右の眼の最も重症度の高い角膜検査所見又は視力変化に基づき重症度を判定すること。
    注3)点状表層角膜症の重症度の判定については、製造販売業者が提供する関連資材等を参照すること。
    注4)ポマリドミド及びデキサメタゾン併用投与について、2回目の投与前に副作用が発現した場合には、2回目以降は1.9mg/kgを4週間間隔で投与する。
    注5)継続の必要性は、患者の状態を踏まえ、慎重に判断すること。また、継続後の眼科管理を適切に実施すること。
    注6)ボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用投与については、血小板数減少がGrade 2以下に回復した場合、通常投与量に戻すことができる。

    表3 眼障害による最高矯正視力の変化の重症度

    ベースラインの最高矯正視力

    Grade 1

    Grade 2

    Grade 3

    Grade 4

    1.5

    1.2

    0.8~1.0

    0.1~0.7

    0.1未満

    1.2

    1.0

    0.6~0.9

    0.1~0.5

    0.1未満

    1.0

    0.8~0.9

    0.5~0.7

    0.1~0.4

    0.1未満

    0.9

    0.6~0.8

    0.4~0.5

    0.1~0.3

    0.1未満

    0.8

    0.6~0.7

    0.4~0.5

    0.1~0.3

    0.1未満

    0.7

    0.5~0.6

    0.3~0.4

    0.1~0.2

    0.1未満

    0.6

    0.5

    0.3~0.4

    0.1~0.2

    0.1未満

    0.5

    0.4

    0.3

    0.1~0.2

    0.1未満

    0.4

    0.3

    0.2

    0.1

    0.1未満

    0.3

    -

    0.2

    0.1

    0.1未満

    0.2

    -

    0.1

    -

    0.1未満

  4. 7.4 本剤の初回投与から4回目までは必ず、その後は必要に応じて本剤の各投与前に眼科検査結果(角膜検査所見及び視力変化)を確認し、眼症状も踏まえて、重症度の判定及び用量の決定を行うこと。左右の眼で検査結果が異なることがあるため、左右の眼の最も重症度の高い角膜検査所見又は視力変化に基づき重症度を判定すること。視力変化が認められた場合は、本剤投与との関連性を明らかにすること。角膜検査所見及び視力変化により本剤の減量を行った場合は、再度増量しないこと。[1.2 参照],[7.3 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 眼障害があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、以下の事項に注意すること。[1.2 参照],[7.3 参照],[7.4 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
    1. 8.1.1 本剤の投与開始前に眼科医による診察を実施すること。本剤の初回から4回目までの各投与前は必ず、その後の投与期間中は必要に応じて、眼科医による視力検査及び細隙灯顕微鏡検査を含む眼科検査を実施し、患者の状態を十分に観察すること。2回目の投与から休薬又は減量を要する場合や、長期の休薬を要する場合があるため、「7.用法及び用量に関連する注意」の項を参考に対処すること。
    2. 8.1.2 眼の異常が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう患者を指導し、眼科医による評価を行うこと。
    3. 8.1.3 ドライアイ等の眼症状を軽減するため、本剤投与中は防腐剤を含まない人工涙液を1日4回以上投与するよう患者を指導すること。
    4. 8.1.4 本剤投与中はコンタクトレンズの装着を避けるよう患者を指導すること。
  2. 8.2 本剤の投与により視力低下につながる霧視等の眼障害が高頻度に認められているため、自動車の運転や機械の操作等を行う際に注意するよう患者を指導すること。[11.1.1 参照]
  3. 8.3 血球減少があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び本剤投与中は定期的に血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.2 参照]
  4. 8.4 感染症(日和見感染症を含む)の発現若しくは悪化があらわれることがあるので、本剤投与に先立ってニューモシスチス・イロベチイ等の感染の有無を確認すること。本剤投与前に適切な処置を行い、本剤投与中は感染症の発現又は悪化に十分注意すること。[9.1.2 参照],[11.1.3 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 角膜上皮疾患(軽度の点状角膜症を除く)を合併している患者

    眼障害の発現又は増悪リスクが高まるおそれがある。なお、臨床試験において、当該患者は除外された。[1.2 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]

  2. 9.1.2 感染症を合併している患者

    血球減少により感染症が悪化するおそれがある。[8.4 参照],[11.1.3 参照]

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5 参照],[15.2.1 参照]
  2. 9.4.2 男性には、本剤投与中及び最終投与後6ヵ月間においてバリア法(コンドーム)を用いて避妊する必要性について説明すること。[15.2.1 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ヒトIgGは胎盤通過性があることが知られており、本剤は胎児に移行する可能性がある。本剤は遺伝毒性及び細胞毒性を示すため、本剤を妊婦に投与した場合、胚・胎児毒性が認められる可能性がある。[9.4.1 参照],[9.6 参照],[15.2.1 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。本剤のヒト乳汁への移行性に関するデータはないが、ヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られており、乳児が乳汁を介して摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。[9.5 参照],[15.2.1 参照]

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 眼障害

    視力低下(90.2%)、角膜検査所見(角膜症等)(86.6%)、霧視(69.2%)、羞明(43.8%)、視力障害(11.5%)、角膜潰瘍(1.2%)等があらわれることがある。特に、角膜上皮欠損や角膜潰瘍(感染性角膜炎及び潰瘍性角膜炎を含む)が疑われる眼症状があらわれた場合には、速やかに患者を眼科に受診させ、適切な処置を行うこと。[1.2 参照],[7.3 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[9.1.1 参照]

  2. 11.1.2 血球減少

    血小板減少症(70.4%)、好中球減少症(30.3%)、貧血(11.5%)、リンパ球減少症(9.1%)、白血球減少症(8.3%)、発熱性好中球減少症(1.0%)等があらわれることがある。消化管出血及び頭蓋内出血を含む重篤な出血を起こす可能性がある。[8.3 参照]

  3. 11.1.3 感染症

    肺炎(10.5%)、上気道感染(5.1%)、尿路感染(1.2%)、ニューモシスチス・イロベチイ肺炎(1.0%)、敗血症(0.5%)、サイトメガロウイルス感染(0.2%)等があらわれることがある。[8.4 参照],[9.1.2 参照]

  4. 11.1.4 間質性肺疾患(0.7%)

    異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し、必要に応じて、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

10%以上

10%未満

神経系障害

末梢性ニューロパチー

失神

眼障害

ドライアイ(51.3%)、眼の異物感(48.7%)、眼刺激(42.1%)、眼痛(30.3%)

流涙増加、複視、眼そう痒症、眼部不快感

胃腸障害

下痢、便秘

悪心、嘔吐

腎および尿路障害

アルブミン尿

一般・全身障害および投与部位の状態

疲労

発熱

臨床検査

アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加

γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、クレアチンホスホキナーゼ増加

傷害、中毒および処置合併症

Infusion reaction

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤の溶解及び希釈は無菌的に操作すること。
  2. 14.1.2 溶解方法
    1. (1) 溶解前にバイアルを冷蔵庫から取り出し、約10分間静置して室温に戻すこと。
    2. (2) *70mgバイアル1バイアルには注射用水1.4mL、100mgバイアル1バイアルには注射用水2mLを加え、静かに回転させながら混和する。振とうは避けること。
    3. (3) 溶解後に粒子や変色がないことを目視で確認すること。溶解後の液は無色~黄色、黄褐色又は褐色の澄明~乳白光を呈する。半透明~白色のタンパク質性粒子以外の異物が認められる場合は使用しないこと。
    4. (4) 溶解後は速やかに希釈すること。速やかに希釈できない場合は、凍結を避けて25℃以下で保存し、4時間以内に希釈すること。
  3. 14.1.3 希釈方法
    1. (1) 患者の体重より計算した必要量をバイアルから抜き取り、最終濃度0.2~2mg/mLになるように生理食塩液の点滴バッグに加える。静かに転倒混和し、振とうは避けること。
    2. (2) 点滴バッグはポリ塩化ビニル製又はポリオレフィン製が望ましい。
    3. (3) 希釈後は速やかに使用すること。速やかに使用できない場合は、凍結を避けて25℃以下で保存し、6時間以内に投与を完了すること。2~8℃で保存する場合は、使用前に最長24時間保存できる。希釈後の溶液を保存した場合は、20~25℃に戻した後に使用すること。
    4. (4) 未使用の調製後溶液及び投与後の残液は適切に廃棄すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 本剤は、注射用水で溶解後、生理食塩液で希釈して独立したラインにより投与するものとし、他の注射剤等と混合しないこと。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 臨床試験において、皮膚癌、消化器癌等の二次性悪性腫瘍が認められたとの報告がある。
  2. 15.1.2 臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。
  3. 15.1.3 再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象に、本剤単独注)投与の有効性及び安全性をポマリドミド及びデキサメタゾンとの併用投与(対照群)と比較することを目的とした国際共同第Ⅲ相試験において、主要評価項目である無増悪生存期間について、ハザード比[95%CI]は1.03[0.72, 1.47]であり、対照群に対する本剤単独投与群の統計学的な有意差は示されなかった。
    注)本剤単独の用法及び用量は承認されていない。

15.2 非臨床試験に基づく情報

  1. 15.2.1 本剤は、ヒトリンパ球を用いたin vitro小核試験において染色体異常誘発性が認められた。[9.4.1 参照],[9.4.2 参照],[9.5 参照],[9.6 参照]
  2. 15.2.2 ラットにおいて臨床曝露量(2.5mg/kg投与時)の約4.0倍に相当する用量で卵巣の黄体化未破裂卵胞が認められた。ラットで臨床曝露量の約1.9倍及びサルで約3.9倍の曝露に相当する用量で精巣の精細管変性及び萎縮が認められた。
  3. 15.2.3 ラット及びウサギにおいて、臨床曝露量の約1.1倍及び約6.6倍の曝露に相当する用量で角膜上皮の単細胞壊死及び/又は角膜上皮細胞の有糸分裂増加が認められた。ウサギでは、表層角膜混濁及び血管新生を伴う角膜間質の炎症が認められた。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
874291
ブランドコード
42914G5D2026, 4291484D1029
承認番号
30800AMX00068, 30700AMX00089
販売開始年月
2026-03
貯法
2~8℃で保存、2~8℃で保存
有効期間
24ヵ月、60ヵ月
規制区分
2, 12, 13, 2, 12, 13

重要な注意事項

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  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
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