薬効分類名抗悪性腫瘍剤
ヒト型抗EGFR注1)モノクローナル抗体
注1)EGFR : Epidermal growth factor receptor(上皮細胞増殖因子受容体)
一般的名称パニツムマブ(遺伝子組換え)注
ベクティビックス点滴静注100mg、ベクティビックス点滴静注400mg
べくてぃびっくすてんてきじょうちゅう、べくてぃびっくすてんてきじょうちゅう
Vectibix for I.V. Infusion 100mg, Vectibix for I.V. Infusion 400mg
製造販売元/武田薬品工業株式会社
重大な副作用
その他の副作用
1. 警告
- 1.1 本剤を投与する場合は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に対して十分な知識と経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
- 1.2 間質性肺疾患があらわれることがあり、死亡に至った症例も報告されている。異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[9.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 1.3 **重度のInfusion reactionが発現し、死亡に至る例が報告されている。症状としては、アナフィラキシー様症状、血管性浮腫、気管支痙攣、発熱、悪寒、呼吸困難、低血圧等があらわれることがある。重度のInfusion reactionがあらわれた場合には、本剤の投与を中止し、以降、本剤を再投与しないこと。[2.1 参照],[7.2 参照],[8.1 参照],[11.1.3 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し重度の過敏症の既往歴のある患者[1.3 参照],[11.1.3 参照]
5. 効能又は効果に関連する注意
- 〈効能共通〉
-
〈KRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
- 5.2 RAS(KRAS及びNRAS)遺伝子変異の有無を考慮した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
- 5.3 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
-
〈がん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
- 5.4 *フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、オキサリプラチン及びイリノテカン塩酸塩水和物による治療歴のない患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
- 5.5 *「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。[17.1.5 参照]
7. 用法及び用量に関連する注意
-
〈効能共通〉
-
7.1 重度(Grade3以上)の皮膚障害があらわれた場合は、下表を目安に本剤の用量を調節すること。[11.1.1 参照]
重度(Grade3以上)の皮膚障害発現時の用量調節の目安 皮膚障害発現時の本剤の投与量
本剤の投与
投与延期後の状態
本剤の用量調節
6mg/kg
投与延期
6週間以内にGrade2以下に回復注)
6mg/kg又は4.8mg/kg
4.8mg/kg
投与延期
6週間以内にGrade2以下に回復注)
3.6mg/kg
3.6mg/kg
投与中止
注)6週間以内にGrade2以下に回復しなかった場合は、本剤の投与を中止する。
- 7.2 重度(Grade3以上)のInfusion reactionがあらわれた場合、本剤の投与を中止し、以降、本剤を再投与しないこと。また、Grade2以下のInfusion reactionがあらわれた場合は、投与速度を減じて慎重に投与すること。[1.3 参照],[11.1.3 参照]
- 7.3 1回投与量として1,000mgを超える場合は、日局生理食塩液で希釈し約150mLとし、90分以上かけて点滴静注すること。
-
7.1 重度(Grade3以上)の皮膚障害があらわれた場合は、下表を目安に本剤の用量を調節すること。[11.1.1 参照]
-
〈KRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
- 7.4 本剤と併用する他の抗悪性腫瘍剤は、「17. 臨床成績」及び「15. その他の注意」の項の内容を熟知し、選択すること。[15.1.1 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
- 〈がん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤の投与は重度のInfusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること。2回目以降の本剤投与時に初めて重度のInfusion reactionを発現することもあるので、本剤投与中は毎回患者の状態に十分注意すること。本剤投与中及び本剤投与終了後少なくとも1時間は観察期間(バイタルサインをモニターするなど)を設けること。[1.3 参照],[11.1.3 参照]
- 8.2 低マグネシウム血症、低カリウム血症及び低カルシウム血症があらわれることがあるので、本剤投与開始前、また、本剤投与中及び投与終了後も血清中電解質(マグネシウム、カリウム及びカルシウム)をモニタリングすること。[11.1.5 参照]
- 8.3 重度の皮膚障害があらわれることがあるので、必要に応じて皮膚科を受診するよう患者に指導すること。[11.1.1 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 間質性肺炎、肺線維症の患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が増悪するおそれがある。[1.2 参照],[11.1.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中、又は本剤投与終了後も最低6ヵ月間は適切な避妊法を用いるよう指導すること。カニクイザルにおいて、本剤投与により月経周期の延長、妊娠率の低下が認められた。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤30mg/kgを妊娠カニクイザル(器官形成期)に投与したところ、流産及び胎児死亡の増加が認められた。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は検討されていないが、ヒトIgGは乳汁中に移行するので、本剤も移行する可能性がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 *重度の皮膚障害
発疹(13%)、ざ瘡様皮膚炎(10%)、紅斑(3%)、爪囲炎(3%)、そう痒症(2%)、皮膚亀裂・皮膚乾燥(1%)、皮膚剥脱(0.9%)があらわれることがある。なお、続発する炎症性又は感染性の症状(蜂巣炎、壊死性筋膜炎、敗血症等)の発現に十分注意すること。[7.1 参照],[8.3 参照]
-
11.1.2 *間質性肺疾患(間質性肺炎、肺線維症、肺臓炎、肺浸潤)(0.6%)
異常が認められた場合は、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[1.2 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.3 重度のInfusion reaction(0.5%)
**Infusion reactionとして、アナフィラキシー様症状、血管性浮腫、気管支痙攣、発熱、悪寒、呼吸困難、低血圧等があらわれることがあるので、重度のInfusion reactionを認めた場合、本剤の投与を中止し、薬物治療(アドレナリン、副腎皮質ステロイド剤、抗ヒスタミン剤等)等の適切な処置を行うとともに、以降、本剤を再投与しないこと。Infusion reactionを発現した場合には、全ての徴候及び症状が完全に回復するまで患者を十分に観察すること。[1.3 参照],[2.1 参照],[7.2 参照],[8.1 参照]
-
11.1.4 *重度の下痢(12%)
重度の下痢及び脱水があらわれることがある。重度の下痢及び脱水により急性腎障害に至った症例も報告されていることから、このような症状があらわれた場合には、止しゃ薬(ロペラミド等)の投与、補液等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.5 低マグネシウム血症(22%)
QT延長、痙攣、しびれ、全身倦怠感等を伴う低マグネシウム血症があらわれることがあるので、症状の発現に十分注意すること。なお、低マグネシウム血症に起因した、低カルシウム血症、低カリウム血症等の電解質異常を伴う場合には、特に症状が重篤化することがあるので注意すること。電解質異常が認められた場合には、必要に応じ電解質の補給等の適切な処置を行うこと。[8.2 参照]
- 11.1.6 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
11.2 その他の副作用
〈単独投与時〉
10%以上注2) |
1%以上10%未満注2) |
0.1%以上1%未満注2) |
頻度不明注2) |
|
|---|---|---|---|---|
精神・神経系 |
頭痛、味覚異常 |
|||
消化器 |
下痢、悪心、口内炎、嘔吐、口内乾燥 |
口唇のひび割れ |
口唇炎、便秘 |
|
呼吸器 |
鼻出血 |
咳嗽 |
呼吸困難、鼻乾燥、肺塞栓症 |
|
皮膚 |
そう痒症(67%)、紅斑(67%)、ざ瘡様皮膚炎(60%)、発疹、爪囲炎、皮膚乾燥、皮膚亀裂、皮膚剥脱、爪の障害 |
爪破損、脱毛症、手掌・足底発赤知覚不全症候群 |
爪甲離床症、多毛症、皮膚炎、湿疹 |
|
眼注1) |
結膜炎、睫毛の成長、流涙増加、眼充血、眼感染 |
眼瞼感染 |
眼乾燥、眼の炎症、眼そう痒症、眼瞼炎、角膜炎、潰瘍性角膜炎 |
|
血液/リンパ系 |
血小板減少症、白血球減少症 |
|||
代謝異常 |
脱水、食欲減退 |
低カリウム血症 |
低カルシウム血症、高カリウム血症 |
|
その他 |
粘膜の炎症、発熱、疲労 |
悪寒 |
倦怠感、注入に伴う反応 |
注2)発現頻度は海外第Ⅲ相試験(単独投与試験)のKRAS遺伝子野生型集団の結果より算出した。
〈併用投与時〉
10%以上注2) |
5%以上10%未満注2) |
1%以上5%未満注2) |
頻度不明注2) |
|
|---|---|---|---|---|
精神・神経系 |
*錯感覚 |
*末梢性ニューロパチー、味覚不全、末梢性感覚ニューロパチー |
嗜眠、異常感覚、浮動性めまい、神経毒性、不眠症、感覚鈍麻、頭痛、多発ニューロパチー |
|
消化器 |
*下痢(56%)、悪心(41%)、口内炎、嘔吐、便秘 |
*腹痛、消化不良 |
*口内乾燥、上腹部痛、口唇炎、口腔内潰瘍形成、アフタ性潰瘍、口腔内痛、胃食道逆流性疾患、口唇のひび割れ、口唇乾燥、腹部不快感 |
|
呼吸器 |
鼻出血 |
呼吸困難、肺塞栓症、口腔咽頭痛、咳嗽、発声障害、鼻漏 |
||
皮膚 |
*発疹(51%)、ざ瘡様皮膚炎、皮膚乾燥、そう痒症、爪囲炎、脱毛症、皮膚亀裂、紅斑 |
手掌・足底発赤知覚不全症候群、爪の障害 |
*皮膚毒性、皮膚剥脱、丘疹性皮疹、多汗症、皮膚潰瘍、多毛症、斑状丘疹状皮疹、色素沈着障害、皮膚炎、皮膚病変、紅斑性皮疹、湿疹 |
|
眼注1) |
結膜炎 |
*流涙増加、ドライアイ、睫毛の成長、霧視、眼瞼炎、眼痛 |
角膜炎、潰瘍性角膜炎 |
|
血液/リンパ系 |
*好中球減少症(44%)、貧血、血小板減少症、白血球減少症 |
*発熱性好中球減少症、リンパ球減少症 |
||
心血管系 |
静脈炎、潮紅、低血圧、高血圧 |
|||
代謝異常 |
食欲減退、低カリウム血症 |
*脱水、低カルシウム血症、低リン血症 |
||
肝臓 |
*ALT上昇、AST上昇、高ビリルビン血症 |
*肝機能異常(AL-P、LDH、γ-GTPの上昇等) |
||
その他 |
*疲労、粘膜の炎症、無力症 |
*発熱、体重減少 |
*毛包炎、乾燥症、末梢性浮腫、四肢痛、悪寒、限局性感染、医療機器関連感染、皮膚感染、過敏症、尿路感染、口腔カンジダ症、注入に伴う反応、疼痛、温度変化不耐症、膿疱性皮疹、爪感染、蜂巣炎、潰瘍、鼻炎、上気道感染、背部痛 |
倦怠感 |
注2)発現頻度は海外第Ⅲ相試験(FOLFOX4併用試験)及び国際共同第Ⅲ相試験(FOLFIRI併用試験)のKRAS遺伝子野生型集団、並びに国際共同第Ⅲ相試験(ソトラシブ併用試験)のKRAS G12C変異陽性集団の結果より算出した。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
- 14.1.1 バイアルを振盪せず、激しく攪拌しないこと。
- 14.1.2 本剤は日局生理食塩液に希釈し使用すること。
- 14.1.3 本剤は無色の溶液で、半透明〜白色の微粒子をわずかに認めることがある。微粒子はインラインフィルターにより除去されるが、バイアルに変色がみられた場合は使用しないこと。
-
14.1.4 本剤の投与時には1回投与量として6mg/kgとなるように、次式に従い算出した必要量を抜き取り、日局生理食塩液に添加して全量を約100mLとする。最終濃度として10mg/mLを超えないこと。
必要量(mL)=体重(kg)×6(mg/kg)/20(mg/mL) - 14.1.5 1回投与量として1,000mgを超える場合は、日局生理食塩液で希釈し約150mLとすること。
- 14.1.6 希釈後溶液は静かに混和し、急激な振盪は避けること。
- 14.1.7 本剤は保存剤を含有していないため、希釈後は6時間以内に使用すること。やむを得ず希釈後すぐに投与開始しない場合は溶液を冷蔵保存(2〜8℃)し、24時間以内に投与開始することが望ましい。
- 14.1.8 本剤の投与前後には日局生理食塩液を用いて点滴ラインを洗浄し、本剤と他の注射剤又は輸液との混合を避けること。
- 14.1.9 未使用の調製後溶液及び使用後の残液は廃棄すること。
1. 警告
- 1.1 本剤を投与する場合は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に対して十分な知識と経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
- 1.2 間質性肺疾患があらわれることがあり、死亡に至った症例も報告されている。異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[9.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 1.3 **重度のInfusion reactionが発現し、死亡に至る例が報告されている。症状としては、アナフィラキシー様症状、血管性浮腫、気管支痙攣、発熱、悪寒、呼吸困難、低血圧等があらわれることがある。重度のInfusion reactionがあらわれた場合には、本剤の投与を中止し、以降、本剤を再投与しないこと。[2.1 参照],[7.2 参照],[8.1 参照],[11.1.3 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し重度の過敏症の既往歴のある患者[1.3 参照],[11.1.3 参照]
5. 効能又は効果に関連する注意
- 〈効能共通〉
-
〈KRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
- 5.2 RAS(KRAS及びNRAS)遺伝子変異の有無を考慮した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
- 5.3 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
-
〈がん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
- 5.4 *フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤、オキサリプラチン及びイリノテカン塩酸塩水和物による治療歴のない患者における本剤の有効性及び安全性は確立していない。
- 5.5 *「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤以外の治療の実施についても慎重に検討し、適応患者の選択を行うこと。[17.1.5 参照]
7. 用法及び用量に関連する注意
-
〈効能共通〉
-
7.1 重度(Grade3以上)の皮膚障害があらわれた場合は、下表を目安に本剤の用量を調節すること。[11.1.1 参照]
重度(Grade3以上)の皮膚障害発現時の用量調節の目安 皮膚障害発現時の本剤の投与量
本剤の投与
投与延期後の状態
本剤の用量調節
6mg/kg
投与延期
6週間以内にGrade2以下に回復注)
6mg/kg又は4.8mg/kg
4.8mg/kg
投与延期
6週間以内にGrade2以下に回復注)
3.6mg/kg
3.6mg/kg
投与中止
注)6週間以内にGrade2以下に回復しなかった場合は、本剤の投与を中止する。
- 7.2 重度(Grade3以上)のInfusion reactionがあらわれた場合、本剤の投与を中止し、以降、本剤を再投与しないこと。また、Grade2以下のInfusion reactionがあらわれた場合は、投与速度を減じて慎重に投与すること。[1.3 参照],[11.1.3 参照]
- 7.3 1回投与量として1,000mgを超える場合は、日局生理食塩液で希釈し約150mLとし、90分以上かけて点滴静注すること。
-
7.1 重度(Grade3以上)の皮膚障害があらわれた場合は、下表を目安に本剤の用量を調節すること。[11.1.1 参照]
-
〈KRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
- 7.4 本剤と併用する他の抗悪性腫瘍剤は、「17. 臨床成績」及び「15. その他の注意」の項の内容を熟知し、選択すること。[15.1.1 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
- 〈がん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤の投与は重度のInfusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること。2回目以降の本剤投与時に初めて重度のInfusion reactionを発現することもあるので、本剤投与中は毎回患者の状態に十分注意すること。本剤投与中及び本剤投与終了後少なくとも1時間は観察期間(バイタルサインをモニターするなど)を設けること。[1.3 参照],[11.1.3 参照]
- 8.2 低マグネシウム血症、低カリウム血症及び低カルシウム血症があらわれることがあるので、本剤投与開始前、また、本剤投与中及び投与終了後も血清中電解質(マグネシウム、カリウム及びカルシウム)をモニタリングすること。[11.1.5 参照]
- 8.3 重度の皮膚障害があらわれることがあるので、必要に応じて皮膚科を受診するよう患者に指導すること。[11.1.1 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 間質性肺炎、肺線維症の患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が増悪するおそれがある。[1.2 参照],[11.1.2 参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中、又は本剤投与終了後も最低6ヵ月間は適切な避妊法を用いるよう指導すること。カニクイザルにおいて、本剤投与により月経周期の延長、妊娠率の低下が認められた。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤30mg/kgを妊娠カニクイザル(器官形成期)に投与したところ、流産及び胎児死亡の増加が認められた。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は検討されていないが、ヒトIgGは乳汁中に移行するので、本剤も移行する可能性がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下していることが多い。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 *重度の皮膚障害
発疹(13%)、ざ瘡様皮膚炎(10%)、紅斑(3%)、爪囲炎(3%)、そう痒症(2%)、皮膚亀裂・皮膚乾燥(1%)、皮膚剥脱(0.9%)があらわれることがある。なお、続発する炎症性又は感染性の症状(蜂巣炎、壊死性筋膜炎、敗血症等)の発現に十分注意すること。[7.1 参照],[8.3 参照]
-
11.1.2 *間質性肺疾患(間質性肺炎、肺線維症、肺臓炎、肺浸潤)(0.6%)
異常が認められた場合は、本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[1.2 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.3 重度のInfusion reaction(0.5%)
**Infusion reactionとして、アナフィラキシー様症状、血管性浮腫、気管支痙攣、発熱、悪寒、呼吸困難、低血圧等があらわれることがあるので、重度のInfusion reactionを認めた場合、本剤の投与を中止し、薬物治療(アドレナリン、副腎皮質ステロイド剤、抗ヒスタミン剤等)等の適切な処置を行うとともに、以降、本剤を再投与しないこと。Infusion reactionを発現した場合には、全ての徴候及び症状が完全に回復するまで患者を十分に観察すること。[1.3 参照],[2.1 参照],[7.2 参照],[8.1 参照]
-
11.1.4 *重度の下痢(12%)
重度の下痢及び脱水があらわれることがある。重度の下痢及び脱水により急性腎障害に至った症例も報告されていることから、このような症状があらわれた場合には、止しゃ薬(ロペラミド等)の投与、補液等の適切な処置を行うこと。
-
11.1.5 低マグネシウム血症(22%)
QT延長、痙攣、しびれ、全身倦怠感等を伴う低マグネシウム血症があらわれることがあるので、症状の発現に十分注意すること。なお、低マグネシウム血症に起因した、低カルシウム血症、低カリウム血症等の電解質異常を伴う場合には、特に症状が重篤化することがあるので注意すること。電解質異常が認められた場合には、必要に応じ電解質の補給等の適切な処置を行うこと。[8.2 参照]
- 11.1.6 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
11.2 その他の副作用
〈単独投与時〉
10%以上注2) |
1%以上10%未満注2) |
0.1%以上1%未満注2) |
頻度不明注2) |
|
|---|---|---|---|---|
精神・神経系 |
頭痛、味覚異常 |
|||
消化器 |
下痢、悪心、口内炎、嘔吐、口内乾燥 |
口唇のひび割れ |
口唇炎、便秘 |
|
呼吸器 |
鼻出血 |
咳嗽 |
呼吸困難、鼻乾燥、肺塞栓症 |
|
皮膚 |
そう痒症(67%)、紅斑(67%)、ざ瘡様皮膚炎(60%)、発疹、爪囲炎、皮膚乾燥、皮膚亀裂、皮膚剥脱、爪の障害 |
爪破損、脱毛症、手掌・足底発赤知覚不全症候群 |
爪甲離床症、多毛症、皮膚炎、湿疹 |
|
眼注1) |
結膜炎、睫毛の成長、流涙増加、眼充血、眼感染 |
眼瞼感染 |
眼乾燥、眼の炎症、眼そう痒症、眼瞼炎、角膜炎、潰瘍性角膜炎 |
|
血液/リンパ系 |
血小板減少症、白血球減少症 |
|||
代謝異常 |
脱水、食欲減退 |
低カリウム血症 |
低カルシウム血症、高カリウム血症 |
|
その他 |
粘膜の炎症、発熱、疲労 |
悪寒 |
倦怠感、注入に伴う反応 |
注2)発現頻度は海外第Ⅲ相試験(単独投与試験)のKRAS遺伝子野生型集団の結果より算出した。
〈併用投与時〉
10%以上注2) |
5%以上10%未満注2) |
1%以上5%未満注2) |
頻度不明注2) |
|
|---|---|---|---|---|
精神・神経系 |
*錯感覚 |
*末梢性ニューロパチー、味覚不全、末梢性感覚ニューロパチー |
嗜眠、異常感覚、浮動性めまい、神経毒性、不眠症、感覚鈍麻、頭痛、多発ニューロパチー |
|
消化器 |
*下痢(56%)、悪心(41%)、口内炎、嘔吐、便秘 |
*腹痛、消化不良 |
*口内乾燥、上腹部痛、口唇炎、口腔内潰瘍形成、アフタ性潰瘍、口腔内痛、胃食道逆流性疾患、口唇のひび割れ、口唇乾燥、腹部不快感 |
|
呼吸器 |
鼻出血 |
呼吸困難、肺塞栓症、口腔咽頭痛、咳嗽、発声障害、鼻漏 |
||
皮膚 |
*発疹(51%)、ざ瘡様皮膚炎、皮膚乾燥、そう痒症、爪囲炎、脱毛症、皮膚亀裂、紅斑 |
手掌・足底発赤知覚不全症候群、爪の障害 |
*皮膚毒性、皮膚剥脱、丘疹性皮疹、多汗症、皮膚潰瘍、多毛症、斑状丘疹状皮疹、色素沈着障害、皮膚炎、皮膚病変、紅斑性皮疹、湿疹 |
|
眼注1) |
結膜炎 |
*流涙増加、ドライアイ、睫毛の成長、霧視、眼瞼炎、眼痛 |
角膜炎、潰瘍性角膜炎 |
|
血液/リンパ系 |
*好中球減少症(44%)、貧血、血小板減少症、白血球減少症 |
*発熱性好中球減少症、リンパ球減少症 |
||
心血管系 |
静脈炎、潮紅、低血圧、高血圧 |
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代謝異常 |
食欲減退、低カリウム血症 |
*脱水、低カルシウム血症、低リン血症 |
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肝臓 |
*ALT上昇、AST上昇、高ビリルビン血症 |
*肝機能異常(AL-P、LDH、γ-GTPの上昇等) |
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その他 |
*疲労、粘膜の炎症、無力症 |
*発熱、体重減少 |
*毛包炎、乾燥症、末梢性浮腫、四肢痛、悪寒、限局性感染、医療機器関連感染、皮膚感染、過敏症、尿路感染、口腔カンジダ症、注入に伴う反応、疼痛、温度変化不耐症、膿疱性皮疹、爪感染、蜂巣炎、潰瘍、鼻炎、上気道感染、背部痛 |
倦怠感 |
注2)発現頻度は海外第Ⅲ相試験(FOLFOX4併用試験)及び国際共同第Ⅲ相試験(FOLFIRI併用試験)のKRAS遺伝子野生型集団、並びに国際共同第Ⅲ相試験(ソトラシブ併用試験)のKRAS G12C変異陽性集団の結果より算出した。
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
- 14.1.1 バイアルを振盪せず、激しく攪拌しないこと。
- 14.1.2 本剤は日局生理食塩液に希釈し使用すること。
- 14.1.3 本剤は無色の溶液で、半透明〜白色の微粒子をわずかに認めることがある。微粒子はインラインフィルターにより除去されるが、バイアルに変色がみられた場合は使用しないこと。
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14.1.4 本剤の投与時には1回投与量として6mg/kgとなるように、次式に従い算出した必要量を抜き取り、日局生理食塩液に添加して全量を約100mLとする。最終濃度として10mg/mLを超えないこと。
必要量(mL)=体重(kg)×6(mg/kg)/20(mg/mL) - 14.1.5 1回投与量として1,000mgを超える場合は、日局生理食塩液で希釈し約150mLとすること。
- 14.1.6 希釈後溶液は静かに混和し、急激な振盪は避けること。
- 14.1.7 本剤は保存剤を含有していないため、希釈後は6時間以内に使用すること。やむを得ず希釈後すぐに投与開始しない場合は溶液を冷蔵保存(2〜8℃)し、24時間以内に投与開始することが望ましい。
- 14.1.8 本剤の投与前後には日局生理食塩液を用いて点滴ラインを洗浄し、本剤と他の注射剤又は輸液との混合を避けること。
- 14.1.9 未使用の調製後溶液及び使用後の残液は廃棄すること。