薬効分類名抗悪性腫瘍剤/チロシンキナーゼ阻害剤
一般的名称ラゼルチニブメシル酸塩水和物
ラズクルーズ錠80mg、ラズクルーズ錠240mg
らずくるーずじょう80mg、らずくるーずじょう240mg
LAZCLUZE Tablets, LAZCLUZE Tablets
製造販売元(輸入)/ヤンセンファーマ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
強いCYP3A阻害剤
- イトラコナゾール、クラリスロマイシン、リトナビル等
[16.7.1 参照]
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分に注意すること。
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の血中濃度が増加する可能性がある。
グレープフルーツ含有食品
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の血中濃度が増加する可能性がある。
強い又は中程度のCYP3Aの誘導剤
- リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール等
[16.7.2 参照],[16.7.3 参照]
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
CYP3Aの基質となる薬剤
- タクロリムス、シンバスタチン、ミダゾラム等
[16.7.4 参照]
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
本剤のCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が増加する可能性がある。
BCRPの基質となる薬剤
- メトトレキサート、シンバスタチン、ロスバスタチン等
[16.7.5 参照]
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
本剤のBCRP阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が増加する可能性がある。
1. 警告
- 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
- 1.2 本剤の投与により間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例が報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行うこと。異常が認められた場合は本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、特に治療初期は入院又はそれに準ずる管理の下で、間質性肺疾患等の重篤な副作用発現に関する観察を十分に行うこと。[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
- 1.3 本剤投与開始前に、胸部CT検査及び問診を実施し、間質性肺疾患の合併又は既往歴の有無を確認した上で、投与の可否を慎重に判断すること。[9.1.1 参照]
- 1.4 アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与により、深部静脈血栓症及び肺塞栓症を含む静脈血栓塞栓症があらわれ、死亡に至った症例が報告されているので、静脈血栓塞栓症の既往歴の有無等を確認した上で、投与の可否を慎重に判断すること。また、本剤投与中は患者の状態を十分に観察し、下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛等の静脈血栓塞栓症が疑われる徴候や症状の発現に注意すること。[7.1 参照],[8.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 効能又は効果
EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
6. 用法及び用量
アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはラゼルチニブとして240mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 *アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与による静脈血栓塞栓症の発症を抑制するため、当該併用投与開始後4カ月間は、アピキサバン1回2.5mgを1日2回経口投与すること。アピキサバンの電子添文を参照して、出血リスクに十分注意すること。ただし、腎不全(クレアチニンクリアランス(CLcr)15mL/min未満)の患者では、アピキサバンは投与できないことから、アミバンタマブ(遺伝子組換え)とラゼルチニブとの併用投与以外の治療選択肢を考慮すること。[1.4 参照],[8.2 参照],[9.1.2 参照],[9.2.1 参照],[11.1.2 参照]
-
7.2 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の表を参考に本剤を減量、休薬又は中止すること。
副作用発現時に本剤を減量する場合の投与量 減量段階
1段階減量
2段階減量
3段階減量
投与量
160mg/日
80mg/日
中止
副作用発現時の処置
間質性肺疾患診断
処置
疑い
休薬する。
確定
投与を中止する。
静脈血栓塞栓症(アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用時) 状況
処置
臨床的に不安定な事象が発現した場合(例:呼吸不全、心機能障害)
発現した事象が臨床的に安定するまで休薬する。
抗凝固薬による治療中に静脈血栓塞栓症が再発した場合
投与を中止する。
ただし、医師の判断により、同じ用量で投与を継続することもできる。皮膚障害又は爪障害 重症度注1)
処置
Grade 2
Grade 3
Grade 4
重度の水疱性又は剥脱性の皮膚障害
投与を中止する。
その他の副作用 重症度注1)
処置
Grade 2
Grade 3
Grade 4
注1)GradeはNCI-CTCAE v5.0に準じる、注2)本剤との因果関係が強く疑われない場合、アミバンタマブ(遺伝子組換え)を先に減量する、注3)本剤との因果関係が強く疑われない場合、本剤を再開した後にアミバンタマブ(遺伝子組換え)を減量して投与を再開する
8. 重要な基本的注意
- 8.1 間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行うこと。必要に応じて、動脈血酸素分圧(PaO2)、動脈血酸素飽和度(SpO2)、肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)、肺拡散能力(DLco)等の検査を行うこと。また、患者に対して、初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう指導すること。[1.2 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
- 8.2 アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用により静脈血栓塞栓症の発現頻度が増加する傾向が認められているので、初期症状(下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛等)の確認及び定期的な凝固能検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、患者に対して、初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう指導すること。[1.4 参照],[7.1 参照],[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
- 8.3 重度の皮膚障害があらわれることがあるので、必要に応じて皮膚科を受診するよう患者に指導すること。[11.1.6 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が悪化又は再発するおそれがある。[1.2 参照],[1.3 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
-
9.1.2 静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者
静脈血栓塞栓症が悪化又は再発するおそれがある。[1.4 参照],[7.1 参照],[8.2 参照],[11.1.2 参照]
-
9.1.3 心不全症状のある患者又はその既往歴のある患者
症状が悪化するおそれがある。[11.1.7 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 *腎不全(CLcr 15mL/min未満)の患者
アピキサバンは投与できないことから、他の治療選択肢を考慮すること。[7.1 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh 分類C)のある患者
本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇する可能性がある。なお、重度の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.1 参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5 参照]
9.5 妊婦
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。乳汁移行に関するデータはないが、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。[9.5 参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与については、投与の可否を慎重に判断すること。本剤とアミバンタマブ(遺伝子組換え)を併用した臨床試験において、65歳未満の患者と比較して65歳以上の患者で死亡に至った有害事象、重篤な有害事象及び投与中止に至った有害事象の発現割合が高い傾向が認められている。
10. 相互作用
- 本剤は、チトクロームP450 3A4(CYP3A4)による代謝を受ける。また、本剤はCYP3A及びBreast Cancer Resistance Protein(BCRP)の阻害作用を示す。[16.4 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
強いCYP3A阻害剤
|
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分に注意すること。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の血中濃度が増加する可能性がある。 |
グレープフルーツ含有食品 |
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の血中濃度が増加する可能性がある。 |
強い又は中程度のCYP3Aの誘導剤
|
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
CYP3Aの基質となる薬剤
|
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 |
本剤のCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が増加する可能性がある。 |
BCRPの基質となる薬剤
|
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 |
本剤のBCRP阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が増加する可能性がある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 間質性肺疾患
肺臓炎(1.4%)、間質性肺疾患(1.2%)があらわれることがある。異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[1.2 参照],[8.1 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.2 静脈血栓塞栓症
肺塞栓症(6.2%、1.4%)注1)、深部静脈血栓症(4.5%、1.4%)注1)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。[1.4 参照],[7.1 参照],[8.2 参照],[9.1.2 参照]
-
11.1.3 動脈血栓塞栓症
本剤とアミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与において、心筋梗塞(0.5%)等の動脈血栓塞栓症があらわれることがある。
-
11.1.4 肝機能障害(31.8%)
ALT、AST、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。
- 11.1.5 重度の下痢(1.9%)注2)
-
11.1.6 重度の皮膚障害
発疹(17.1%)注2)、ざ瘡様皮膚炎(8.3%)注2)等の重度の皮膚障害があらわれることがある。[8.3 参照]
-
11.1.7 心不全(1.0%)
[9.1.3 参照]
注1)発現頻度は、NSC3003試験におけるアミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与時、本剤単独投与時の順に記載した。なお、本剤の承認された用法・用量は、下記のとおりである。
アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはラゼルチニブとして240mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
注2)NCI-CTCAEのGrade 3以上の副作用頻度
11.2 その他の副作用
10%以上 |
10%未満 |
1%未満 |
|
|---|---|---|---|
感染症及び寄生虫症 |
爪囲炎(65.1%) |
||
代謝及び栄養障害 |
食欲減退 |
||
神経系障害 |
錯感覚(27.3%) |
||
眼障害 |
角膜炎 |
||
胃腸障害 |
口内炎(39.4%)、下痢(22.6%)、悪心、便秘 |
嘔吐 |
|
皮膚及び皮下組織障害 |
発疹(68.4%)、ざ瘡様皮膚炎(31.4%)、皮膚乾燥(22.8%)、そう痒症(20.4%) |
爪毒性、手掌・足底発赤知覚不全症候群、湿疹 |
乾皮症、蕁麻疹 |
筋骨格系及び結合組織障害 |
筋痙縮 |
||
一般・全身障害及び投与部位の状態 |
疲労、無力症 |
発熱 |
1. 警告
- 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
- 1.2 本剤の投与により間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例が報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行うこと。異常が認められた場合は本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、特に治療初期は入院又はそれに準ずる管理の下で、間質性肺疾患等の重篤な副作用発現に関する観察を十分に行うこと。[8.1 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
- 1.3 本剤投与開始前に、胸部CT検査及び問診を実施し、間質性肺疾患の合併又は既往歴の有無を確認した上で、投与の可否を慎重に判断すること。[9.1.1 参照]
- 1.4 アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与により、深部静脈血栓症及び肺塞栓症を含む静脈血栓塞栓症があらわれ、死亡に至った症例が報告されているので、静脈血栓塞栓症の既往歴の有無等を確認した上で、投与の可否を慎重に判断すること。また、本剤投与中は患者の状態を十分に観察し、下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛等の静脈血栓塞栓症が疑われる徴候や症状の発現に注意すること。[7.1 参照],[8.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
4. 効能又は効果
EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
6. 用法及び用量
アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはラゼルチニブとして240mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 *アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与による静脈血栓塞栓症の発症を抑制するため、当該併用投与開始後4カ月間は、アピキサバン1回2.5mgを1日2回経口投与すること。アピキサバンの電子添文を参照して、出血リスクに十分注意すること。ただし、腎不全(クレアチニンクリアランス(CLcr)15mL/min未満)の患者では、アピキサバンは投与できないことから、アミバンタマブ(遺伝子組換え)とラゼルチニブとの併用投与以外の治療選択肢を考慮すること。[1.4 参照],[8.2 参照],[9.1.2 参照],[9.2.1 参照],[11.1.2 参照]
-
7.2 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の表を参考に本剤を減量、休薬又は中止すること。
副作用発現時に本剤を減量する場合の投与量 減量段階
1段階減量
2段階減量
3段階減量
投与量
160mg/日
80mg/日
中止
副作用発現時の処置
間質性肺疾患診断
処置
疑い
休薬する。
確定
投与を中止する。
静脈血栓塞栓症(アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用時) 状況
処置
臨床的に不安定な事象が発現した場合(例:呼吸不全、心機能障害)
発現した事象が臨床的に安定するまで休薬する。
抗凝固薬による治療中に静脈血栓塞栓症が再発した場合
投与を中止する。
ただし、医師の判断により、同じ用量で投与を継続することもできる。皮膚障害又は爪障害 重症度注1)
処置
Grade 2
Grade 3
Grade 4
重度の水疱性又は剥脱性の皮膚障害
投与を中止する。
その他の副作用 重症度注1)
処置
Grade 2
Grade 3
Grade 4
注1)GradeはNCI-CTCAE v5.0に準じる、注2)本剤との因果関係が強く疑われない場合、アミバンタマブ(遺伝子組換え)を先に減量する、注3)本剤との因果関係が強く疑われない場合、本剤を再開した後にアミバンタマブ(遺伝子組換え)を減量して投与を再開する
8. 重要な基本的注意
- 8.1 間質性肺疾患があらわれることがあるので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び定期的な胸部画像検査の実施等、観察を十分に行うこと。必要に応じて、動脈血酸素分圧(PaO2)、動脈血酸素飽和度(SpO2)、肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)、肺拡散能力(DLco)等の検査を行うこと。また、患者に対して、初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう指導すること。[1.2 参照],[9.1.1 参照],[11.1.1 参照]
- 8.2 アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用により静脈血栓塞栓症の発現頻度が増加する傾向が認められているので、初期症状(下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛等)の確認及び定期的な凝固能検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、患者に対して、初期症状があらわれた場合には、速やかに医療機関を受診するよう指導すること。[1.4 参照],[7.1 参照],[9.1.2 参照],[11.1.2 参照]
- 8.3 重度の皮膚障害があらわれることがあるので、必要に応じて皮膚科を受診するよう患者に指導すること。[11.1.6 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が悪化又は再発するおそれがある。[1.2 参照],[1.3 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
-
9.1.2 静脈血栓塞栓症のある患者又はその既往歴のある患者
静脈血栓塞栓症が悪化又は再発するおそれがある。[1.4 参照],[7.1 参照],[8.2 参照],[11.1.2 参照]
-
9.1.3 心不全症状のある患者又はその既往歴のある患者
症状が悪化するおそれがある。[11.1.7 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 *腎不全(CLcr 15mL/min未満)の患者
アピキサバンは投与できないことから、他の治療選択肢を考慮すること。[7.1 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重度の肝機能障害(Child-Pugh 分類C)のある患者
本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇する可能性がある。なお、重度の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.1 参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。[9.5 参照]
9.5 妊婦
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。乳汁移行に関するデータはないが、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。[9.5 参照]
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与については、投与の可否を慎重に判断すること。本剤とアミバンタマブ(遺伝子組換え)を併用した臨床試験において、65歳未満の患者と比較して65歳以上の患者で死亡に至った有害事象、重篤な有害事象及び投与中止に至った有害事象の発現割合が高い傾向が認められている。
10. 相互作用
- 本剤は、チトクロームP450 3A4(CYP3A4)による代謝を受ける。また、本剤はCYP3A及びBreast Cancer Resistance Protein(BCRP)の阻害作用を示す。[16.4 参照]
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
強いCYP3A阻害剤
|
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分に注意すること。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の血中濃度が増加する可能性がある。 |
グレープフルーツ含有食品 |
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。 |
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、本剤の血中濃度が増加する可能性がある。 |
強い又は中程度のCYP3Aの誘導剤
|
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
セイヨウオトギリソウ(St.John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 |
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、摂取しないよう注意すること。 |
これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。 |
CYP3Aの基質となる薬剤
|
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 |
本剤のCYP3A阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が増加する可能性がある。 |
BCRPの基質となる薬剤
|
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 |
本剤のBCRP阻害作用により、これらの薬剤の血中濃度が増加する可能性がある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 間質性肺疾患
肺臓炎(1.4%)、間質性肺疾患(1.2%)があらわれることがある。異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[1.2 参照],[8.1 参照],[9.1.1 参照]
-
11.1.2 静脈血栓塞栓症
肺塞栓症(6.2%、1.4%)注1)、深部静脈血栓症(4.5%、1.4%)注1)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。[1.4 参照],[7.1 参照],[8.2 参照],[9.1.2 参照]
-
11.1.3 動脈血栓塞栓症
本剤とアミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与において、心筋梗塞(0.5%)等の動脈血栓塞栓症があらわれることがある。
-
11.1.4 肝機能障害(31.8%)
ALT、AST、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。
- 11.1.5 重度の下痢(1.9%)注2)
-
11.1.6 重度の皮膚障害
発疹(17.1%)注2)、ざ瘡様皮膚炎(8.3%)注2)等の重度の皮膚障害があらわれることがある。[8.3 参照]
-
11.1.7 心不全(1.0%)
[9.1.3 参照]
注1)発現頻度は、NSC3003試験におけるアミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用投与時、本剤単独投与時の順に記載した。なお、本剤の承認された用法・用量は、下記のとおりである。
アミバンタマブ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはラゼルチニブとして240mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
注2)NCI-CTCAEのGrade 3以上の副作用頻度
11.2 その他の副作用
10%以上 |
10%未満 |
1%未満 |
|
|---|---|---|---|
感染症及び寄生虫症 |
爪囲炎(65.1%) |
||
代謝及び栄養障害 |
食欲減退 |
||
神経系障害 |
錯感覚(27.3%) |
||
眼障害 |
角膜炎 |
||
胃腸障害 |
口内炎(39.4%)、下痢(22.6%)、悪心、便秘 |
嘔吐 |
|
皮膚及び皮下組織障害 |
発疹(68.4%)、ざ瘡様皮膚炎(31.4%)、皮膚乾燥(22.8%)、そう痒症(20.4%) |
爪毒性、手掌・足底発赤知覚不全症候群、湿疹 |
乾皮症、蕁麻疹 |
筋骨格系及び結合組織障害 |
筋痙縮 |
||
一般・全身障害及び投与部位の状態 |
疲労、無力症 |
発熱 |