薬効分類名副腎皮質ホルモン剤

一般的名称メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム

ソル・メドロール静注用40mg、ソル・メドロール静注用125mg、ソル・メドロール静注用500mg、ソル・メドロール静注用1000mg

そる・めどろーるじょうちゅうよう40mg、そる・めどろーるじょうちゅうよう125mg、そる・めどろーるじょうちゅうよう500mg、そる・めどろーるじょうちゅうよう1000mg

Solu-Medrol for Intravenous Use 40mg, Solu-Medrol for Intravenous Use 125mg, Solu-Medrol for Intravenous Use 500mg, Solu-Medrol for Intravenous Use 1000mg

製造販売元/ファイザー株式会社

第4版
警告禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
0.08%
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
0.02%
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
0.06%
0.02%
3.95%
頻度不明
頻度不明
頻度不明
0.03%
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
内分泌・代謝系
頻度不明
内分泌・代謝系
0.1%未満
内分泌・代謝系
頻度不明
胃腸・消化器系
0.1%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
心臓・血管
0.1~5%未満
心臓・血管
0.1%未満
脳・神経
頻度不明
運動器
0.1%未満
運動器
頻度不明
肝臓まわり
頻度不明
目
頻度不明
血液系
0.1~5%未満
皮膚
0.1~5%未満
免疫系
0.1%未満
その他
0.1%未満

併用注意

薬剤名等

シクロスポリン

臨床症状・措置方法

双方の血中濃度が上昇するおそれがある。また、痙攣が起こるおそれがある。
必要に応じて本剤又はシクロスポリンを減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子

相互に代謝が阻害される。

薬剤名等

エリスロマイシン
イトラコナゾール
ミコナゾール
キヌプリスチン
ダルホプリスチン
エストロゲン(経口避妊薬を含む)
アプレピタント,

臨床症状・措置方法

本剤の作用が増強するおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤を減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子

これらの薬剤がCYP3A4を阻害することにより、本剤の代謝が阻害される。

薬剤名等

抗凝血剤

  • パルナパリンナトリウム
    ワルファリンカリウム等
臨床症状・措置方法

抗凝血剤の作用を増強又は減弱させるおそれがある。
必要に応じて本剤又は抗凝血剤の用量を調節すること。

機序・危険因子

本剤は血液凝固能を高め、抗凝血剤の効果に拮抗する可能性がある。
また一方、本剤の消化器系の副作用により、抗凝血剤の出血の危険性が増大する可能性がある。

薬剤名等

非脱分極性筋弛緩剤

  • ベクロニウム臭化物
    パンクロニウム臭化物等
臨床症状・措置方法

非脱分極性筋弛緩剤の作用を増強又は減弱させるおそれがある。
また、併用により短期間でミオパチーがあらわれ、四肢麻痺に至るおそれがある。
必要に応じて本剤又は非脱分極性筋弛緩剤の用量を調節すること。

機序・危険因子

機序不明

薬剤名等

非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤

  • サザピリン
    ジクロフェナク等
臨床症状・措置方法

消化器系の副作用(消化性潰瘍、消化管出血等)を起こすおそれが高くなる。
必要に応じて本剤又は非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤を減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子

ともに消化器系の副作用を起こすおそれがある。

薬剤名等

カリウム排泄型利尿剤

  • トリクロルメチアジド
    ヒドロクロロチアジド
    フロセミド等
臨床症状・措置方法

低カリウム血症があらわれるおそれがある。
必要に応じて本剤又はカリウム排泄型利尿剤を減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子

カリウム排泄が促進される。

薬剤名等

ジゴキシン

臨床症状・措置方法

ジゴキシン中毒があらわれるおそれがある。
必要に応じて本剤又はジゴキシンを減量するなど用量に注意すること。

機序・危険因子

カリウム排泄による血中カリウム値低下により、ジゴキシンの作用が増強する。

薬剤名等

サリチル酸誘導体

  • サザピリン
    アスピリン等
臨床症状・措置方法

サリチル酸中毒(めまい、耳鳴、悪心・嘔吐、過呼吸、高熱、意識障害等の症状)を起こすおそれがある。
必要に応じて本剤又はサリチル酸誘導体の用量を調節すること。
サリチル酸中毒があらわれた場合には、サリチル酸誘導体の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

機序・危険因子

本剤はサリチル酸誘導体の代謝・排泄を促進すると考えられているので、本剤の急な減量又は中止により、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加すると考えられる。

薬剤名等

バルビツール酸誘導体

  • フェノバルビタール等

フェニトイン
リファンピシン
カルバマゼピン,

臨床症状・措置方法

本剤の作用が減弱するおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の用量を調節すること。

機序・危険因子

これらの薬剤はCYP3A4を誘導し、本剤の代謝が促進される。

薬剤名等

糖尿病用剤

  • ビグアナイド系薬剤
    スルホニルウレア剤
    速効型インスリン分泌促進剤
    α-グルコシダーゼ阻害剤
    チアゾリジン系薬剤
    DPP-4阻害剤
    GLP-1受容体作動薬
    SGLT2阻害剤

インスリン製剤等

臨床症状・措置方法

これらの薬剤の効果が減弱されるおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の用量を調節すること。

機序・危険因子

本剤の糖新生促進作用等により、血糖値を上昇させる。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

  1. 1.1 本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の電子添文を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。[7.6 参照]
  2. 1.2 血清クレアチニンの高値(>2.0mg/dL)を示す敗血症症候群及び感染性ショックの患者で本剤の大量投与により死亡率を増加させたとの報告がある。投与に際しては患者の選択、用法及び用量に特に留意すること1) 。[9.1.1 参照],[9.2.2 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者[10.1 参照]
  3. 2.3 免疫抑制が生じる量の本剤を投与中の患者には生ワクチン又は弱毒生ワクチンを接種しないこと[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ソル・メドロール静注用40mg

有効成分 1バイアル中
メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
(メチルプレドニゾロン相当量)  
53.0mg
(40mg)  
添加剤 乳糖水和物 25.0mg
無水リン酸一水素ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム一水和物
pH調節剤
ソル・メドロール静注用125mg

有効成分 1バイアル中
メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
(メチルプレドニゾロン相当量)  
165.7mg
(125mg)  
添加剤 ―
無水リン酸一水素ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム一水和物
pH調節剤
ソル・メドロール静注用500mg

有効成分 1バイアル中
メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
(メチルプレドニゾロン相当量)  
663.0mg
(500mg)  
添加剤 ―
無水リン酸一水素ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム一水和物
pH調節剤
ソル・メドロール静注用1000mg

有効成分 1バイアル中
メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
(メチルプレドニゾロン相当量)  
1326.0mg
(1000mg)  
添加剤 ―
無水リン酸一水素ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム一水和物
pH調節剤
各製剤には溶解用液が添付されている。[22 参照]

3.2 製剤の性状

ソル・メドロール静注用40mg

pH 7.0~8.0
浸透圧比
(生理食塩液対比)
約2
性状 白色の塊又は粉末で、添付溶解用液で溶かした注射液は、無色~微黄色澄明
ソル・メドロール静注用125mg

pH 7.0~8.0
浸透圧比
(生理食塩液対比)
約1
性状 白色の塊又は粉末で、添付溶解用液で溶かした注射液は、無色~微黄色澄明
ソル・メドロール静注用500mg

pH 7.0~8.0
浸透圧比
(生理食塩液対比)
約1
性状 白色の塊又は粉末で、添付溶解用液で溶かした注射液は、無色~微黄色澄明
ソル・メドロール静注用1000mg

pH 7.0~8.0
浸透圧比
(生理食塩液対比)
約1
性状 白色の塊又は粉末で、添付溶解用液で溶かした注射液は、無色~微黄色澄明

4. 効能又は効果

  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg、500mg、1000mg〉
    • 急性循環不全(出血性ショック、感染性ショック)
    • 腎臓移植に伴う免疫反応の抑制
    • 受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善
    • ネフローゼ症候群
    • 多発性硬化症の急性増悪
    • 治療抵抗性の下記リウマチ性疾患
      全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、結節性多発動脈炎、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、高安動脈炎等)、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、及び難治性リウマチ性疾患
    • 川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)
  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg〉
    • 気管支喘息
  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg、500mg〉
    • 以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
      再発又は難治性の悪性リンパ腫

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈ネフローゼ症候群、治療抵抗性のリウマチ性疾患〉

    原則として、経口副腎皮質ホルモン剤(プレドニゾロン等)による適切な治療で十分な効果がみられない場合に使用すること。

  • 〈川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)〉

    静注用免疫グロブリン不応例又は静注用免疫グロブリン不応予測例に投与すること。

  • 〈気管支喘息〉

    本剤の投与にあたっては、最新のガイドラインを参考に、本剤の投与が適切と判断される患者に使用すること2) ,3) ,4) 。

6. 用法及び用量

  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg、500mg、1000mg〉
    • 〈急性循環不全〉
      • 出血性ショック

        通常、メチルプレドニゾロンとして1回125~2000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。症状が改善しない場合には、適宜追加投与する。

      • 感染性ショック

        通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1回1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。症状が改善しない場合には、1000mgを追加投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

    • 〈腎臓移植に伴う免疫反応の抑制〉

      通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日40~1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

    • 〈受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善〉

      受傷後8時間以内に、メチルプレドニゾロンとして30mg/kgを15分間かけて点滴静注し、その後45分間休薬し、5.4mg/kg/時間を23時間点滴静注する。

    • 〈ネフローゼ症候群〉
      • 通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日500~1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。
      • 通常、小児にはメチルプレドニゾロンとして1日30mg/kg(最大1000mg)を緩徐に静注又は点滴静注する。
    • 〈多発性硬化症の急性増悪〉

      通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日500~1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。

    • 〈治療抵抗性のリウマチ性疾患〉
      • 通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日500~1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。
      • 通常、小児にはメチルプレドニゾロンとして1日30mg/kgを緩徐に静注又は点滴静注する。なお、症状や患者の反応に応じて適宜増減するが、1日1000mgを超えないこと。
    • 〈川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)〉

      通常、メチルプレドニゾロンとして1日1回30mg/kg(最大1000mg)を、患者の状態に応じて1~3日間点滴静注する。

  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg〉
    • 〈気管支喘息〉
      • 通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして初回量40~125mgを緩徐に静注又は点滴静注する。その後、症状に応じて、40~80mgを4~6時間ごとに緩徐に追加投与する。
      • 通常、小児にはメチルプレドニゾロンとして1.0~1.5mg/kgを緩徐に静注又は点滴静注する。その後、症状に応じて、1.0~1.5mg/kgを4~6時間ごとに緩徐に追加投与する。
  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg、500mg〉
    • 〈再発又は難治性の悪性リンパ腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合〉

      他の抗悪性腫瘍剤との併用において、本剤の投与量及び投与方法はメチルプレドニゾロンとして250~500mgを1日1回5日間、緩徐に静注又は点滴静注する。これを1コースとして、3~4週ごとに繰り返す。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈急性循環不全(出血性ショック、感染性ショック)、腎臓移植に伴う免疫反応の抑制〉
    1. 7.1 投与量が250mgを超えるときには、少なくとも30分間以上かけて投与することが望ましい。[8.1 参照]
  • 〈受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善〉
    1. 7.2 受傷後8時間以内に投与を開始すること。投与に際しては、用法及び用量に記載の体重換算用量を厳守すること。
  • 〈ネフローゼ症候群〉
    1. 7.3 本剤を投与する際は、本剤の投与回数や投与スケジュールについて、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考にすること5) ,6) 。
  • 〈多発性硬化症の急性増悪〉
    1. 7.4 本剤を投与する際は、本剤の投与回数等について、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考にすること7) 。
  • 〈川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)〉
    1. 7.5 本剤を投与する際は、本剤の投与日数や投与時間等について、ガイドライン等の最新の情報を参考にすること。
  • 〈再発又は難治性の悪性リンパ腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合〉
    1. 7.6 関連文献(「抗がん剤報告書:シスプラチン(悪性リンパ腫)」等)及び併用薬剤の電子添文を熟読すること。[1.1 参照]

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 本剤の高用量を急速静注(500mgを超える用量を10分未満で投与)することにより、心停止、循環性虚脱、不整脈等があらわれたとの報告があるので、本剤の高用量を使用する場合にはこれらの副作用の出現に十分注意の上緩徐に投与すること。異常が認められた場合には、心臓蘇生法、輸液、昇圧剤、抗不整脈剤等の適切な救急処置を行うこと。[7.1 参照],[11.1.2 参照]
    2. 8.2 本剤の投与により、誘発感染症、循環器障害、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、以下の点に注意すること。また、投与中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行うこと。
      1. 8.2.1 感染性ショックの場合は発生初期において、直ちに投与を開始することが望ましく、用法及び用量どおり使用しても効果が認められないときは投与を中止すること。なお、副腎皮質ホルモン剤は感染症を悪化させることがあるので、本剤投与中及びショック離脱後も十分な量の抗菌剤の投与等の感染症に対する適切な処置を行うこと。
      2. 8.2.2 ショック状態の患者には、ショックが改善すれば、直ちに投与を中止すること。
    3. 8.3 特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。
      1. 8.3.1 本剤投与前に水痘又は麻疹の既往や予防接種の有無を確認すること。
      2. 8.3.2 水痘又は麻疹の既往のない患者においては、水痘又は麻疹への感染を極力防ぐよう常に十分な配慮と観察を行うこと。感染が疑われる場合や感染した場合には、直ちに受診するよう指導し、適切な処置を行うこと。
      3. 8.3.3 水痘又は麻疹の既往や予防接種を受けたことがある患者であっても、本剤投与中は、水痘又は麻疹を発症する可能性があるので留意すること。
    4. 8.4 連用により眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障を来すことがあるので、定期的に検査することが望ましい。[9.1.9 参照],[9.1.10 参照],[11.1.12 参照]
    5. 8.5 *リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合に腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.21 参照]
  • 〈腎臓移植に伴う免疫反応の抑制〉
    1. 8.6 副腎皮質ホルモン剤を連用することがあるので、連用中並びに連用後は以下の点に注意すること。
      1. 8.6.1 連用中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行い、また、患者をストレスから避けるようにし、事故、手術等の場合には増量するなど適切な処置を行うこと。
      2. 8.6.2 連用後に投与を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量すること。
  • 〈受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善〉
    1. 8.7 急性脊髄損傷における神経機能障害の改善の場合は、受傷後8時間以内に30mg/kgを15分かけて点滴静注するため、心電図モニターによる十分な観察を行うとともに、これらの副作用に対する適切な処置(除細動器の使用等)についてもあらかじめ考慮しておくこと。
  • 〈強皮症〉
    1. 8.8 強皮症患者における強皮症腎クリーゼの発現率は、副腎皮質ホルモン剤投与患者で高いとの報告がある。本剤を強皮症患者に投与する場合は、血圧及び腎機能を慎重にモニターし、強皮症腎クリーゼの徴候や症状の出現に注意すること。また、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 以下の患者には治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
    1. (1) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者

      免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させるので、感染症を悪化させるおそれがある。[11.1.3 参照]

    2. (2) 腎機能低下及び慢性腎不全のある重症感染症の患者

                        [1.2 参照],[9.2.2 参照],[11.1.3 参照]

    3. (3) 急性心筋梗塞を起こした患者

      心破裂を起こしたとの報告がある。[11.1.14 参照]

  2. 9.1.2 消化性潰瘍、憩室炎、腸吻合術後初期の患者

    消化管粘膜保護作用を減弱させ、また、組織の修復を阻害するので、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.6 参照]

  3. 9.1.3 糖尿病の患者

    糖新生を促進させ、また、細胞のインスリンに対する感受性を低下させるので、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.11 参照]

  4. 9.1.4 感染症の患者(有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者を除く)

    感染症に対する適切な処置を行うこと。免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。また、炎症反応を抑制し、徴候を隠蔽するおそれがある。[11.1.3 参照]

  5. 9.1.5 結核性疾患の患者

    適宜抗結核療法を併用すること。免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させ、症状を悪化又は顕性化させるおそれがある。[11.1.3 参照]

  6. 9.1.6 単純疱疹性角膜炎の患者

    角膜に穿孔が生じるおそれがある。[11.1.3 参照]

  7. 9.1.7 骨粗鬆症の患者

    骨基質の合成を阻害し、骨形成を抑制するので、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.5 参照]

  8. 9.1.8 精神病の患者

    中枢神経刺激作用により、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.10 参照]

  9. 9.1.9 後嚢白内障の患者

    水晶体嚢の透過性を変化させ、症状を悪化させるおそれがある。[8.4 参照],[11.1.12 参照]

  10. 9.1.10 緑内障の患者

    眼圧を上昇させ、症状を悪化させるおそれがある。[8.4 参照],[11.1.12 参照]

  11. 9.1.11 高血圧症、うっ血性心不全の患者

    ナトリウム貯留作用により、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.16 参照]

  12. 9.1.12 電解質異常のある患者

    電解質代謝に影響を与えるので、症状を悪化させるおそれがある。

  13. 9.1.13 甲状腺機能低下のある患者

    代謝が阻害され、副作用があらわれるおそれがある。

  14. 9.1.14 脂肪肝、脂肪塞栓症の患者

    脂質代謝に影響を与えるので、症状を悪化させるおそれがある。

  15. 9.1.15 血栓症の患者

    血液凝固促進作用により、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.8 参照]

  16. 9.1.16 重症筋無力症の患者

    使用当初、一時症状を悪化させるおそれがある。

  17. 9.1.17 気管支喘息の患者

    薬物、食物、添加物等に過敏な喘息患者(アスピリン喘息の既往を有する患者等)には特に注意が必要である。本剤投与により、気管支喘息患者の喘息発作を悪化させることがある。[11.1.13 参照]

  18. 9.1.18 乳製品に対して過敏症の既往歴のある患者

    40mg製剤には、添加物として、牛の乳由来の乳糖を使用している。乳製品に対して過敏症の既往歴のある患者に投与すると、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、牛の乳由来の乳糖を含有しない他の製剤の使用を考慮すること。

  19. 9.1.19 潰瘍性大腸炎(切迫穿孔、膿瘍、他の化膿性感染症の疑いがある場合)の患者

    炎症反応を抑制するので、これらの疑いがある場合、その徴候を隠蔽するおそれがある。

  20. 9.1.20 B型肝炎ウイルスキャリアの患者

    本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。副腎皮質ホルモン剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。また、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。[11.1.3 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎不全の患者

    ナトリウム貯留作用により、症状を悪化させるおそれがある。

  2. 9.2.2 腎機能低下及び慢性腎不全のある重症感染症の患者

                  [1.2 参照],[9.1.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 肝硬変の患者

    代謝が阻害され、副作用があらわれるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。糖質コルチコイドを用いた動物実験で催奇形作用(口蓋裂)が報告されており、また、新生児に副腎不全を起こすことがある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。糖質コルチコイドは乳汁中へ移行することがある。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 観察を十分に行うこと。発育抑制があらわれることがある。
  2. 9.7.2 長期投与した場合、頭蓋内圧亢進症状があらわれることがある。
  3. 9.7.3 治療抵抗性のリウマチ性疾患における低出生体重児、新生児、乳児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすい。

10. 相互作用

  • 本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

生ワクチン又は弱毒生ワクチン

  • (乾燥弱毒生麻しんワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、乾燥BCGワクチン等)

                  [2.3 参照]                 

ワクチン株の異常増殖又は毒性の復帰があらわれるおそれがある。

免疫抑制が生じる量の副腎皮質ホルモン剤の投与を受けている患者

デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿)
[2.2 参照]

低ナトリウム血症が発現するおそれがある。

機序不明

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

シクロスポリン

双方の血中濃度が上昇するおそれがある。また、痙攣が起こるおそれがある。
必要に応じて本剤又はシクロスポリンを減量するなど用量に注意すること。

相互に代謝が阻害される。

エリスロマイシン
イトラコナゾール
ミコナゾール
キヌプリスチン
ダルホプリスチン
エストロゲン(経口避妊薬を含む)
アプレピタント8) ,9)

本剤の作用が増強するおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤を減量するなど用量に注意すること。

これらの薬剤がCYP3A4を阻害することにより、本剤の代謝が阻害される。

抗凝血剤

  • パルナパリンナトリウム
    ワルファリンカリウム等

抗凝血剤の作用を増強又は減弱させるおそれがある。
必要に応じて本剤又は抗凝血剤の用量を調節すること。

本剤は血液凝固能を高め、抗凝血剤の効果に拮抗する可能性がある。
また一方、本剤の消化器系の副作用により、抗凝血剤の出血の危険性が増大する可能性がある。

非脱分極性筋弛緩剤

  • ベクロニウム臭化物
    パンクロニウム臭化物等

非脱分極性筋弛緩剤の作用を増強又は減弱させるおそれがある。
また、併用により短期間でミオパチーがあらわれ、四肢麻痺に至るおそれがある。
必要に応じて本剤又は非脱分極性筋弛緩剤の用量を調節すること。

機序不明

非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤

  • サザピリン
    ジクロフェナク等

消化器系の副作用(消化性潰瘍、消化管出血等)を起こすおそれが高くなる。
必要に応じて本剤又は非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤を減量するなど用量に注意すること。

ともに消化器系の副作用を起こすおそれがある。

カリウム排泄型利尿剤

  • トリクロルメチアジド
    ヒドロクロロチアジド
    フロセミド等

低カリウム血症があらわれるおそれがある。
必要に応じて本剤又はカリウム排泄型利尿剤を減量するなど用量に注意すること。

カリウム排泄が促進される。

ジゴキシン

ジゴキシン中毒があらわれるおそれがある。
必要に応じて本剤又はジゴキシンを減量するなど用量に注意すること。

カリウム排泄による血中カリウム値低下により、ジゴキシンの作用が増強する。

サリチル酸誘導体

  • サザピリン
    アスピリン等

サリチル酸中毒(めまい、耳鳴、悪心・嘔吐、過呼吸、高熱、意識障害等の症状)を起こすおそれがある。
必要に応じて本剤又はサリチル酸誘導体の用量を調節すること。
サリチル酸中毒があらわれた場合には、サリチル酸誘導体の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

本剤はサリチル酸誘導体の代謝・排泄を促進すると考えられているので、本剤の急な減量又は中止により、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加すると考えられる。

バルビツール酸誘導体

  • フェノバルビタール等

フェニトイン
リファンピシン
カルバマゼピン8) ,9)

本剤の作用が減弱するおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の用量を調節すること。

これらの薬剤はCYP3A4を誘導し、本剤の代謝が促進される。

糖尿病用剤

  • ビグアナイド系薬剤
    スルホニルウレア剤
    速効型インスリン分泌促進剤
    α-グルコシダーゼ阻害剤
    チアゾリジン系薬剤
    DPP-4阻害剤
    GLP-1受容体作動薬
    SGLT2阻害剤

インスリン製剤等

これらの薬剤の効果が減弱されるおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の用量を調節すること。

本剤の糖新生促進作用等により、血糖値を上昇させる。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック(0.08%)

    呼吸困難、全身潮紅、血管性浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシーを伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。

  2. 11.1.2 心停止(頻度不明)、循環性虚脱(頻度不明)、不整脈(頻度不明)

    本剤の高用量を急速静注することにより、心停止、循環性虚脱、不整脈等があらわれたとの報告があるので、本剤の高用量を使用する場合には緩徐に投与すること。[8.1 参照]

  3. 11.1.3 **感染症(頻度不明)

    ウイルス、細菌、真菌、原虫、寄生虫等による感染症の誘発又は徴候の隠蔽、感染症の悪化等があらわれることがある。これらの感染症の発現頻度は、副腎皮質ホルモン剤を増量すると高くなるとの報告があるので、抗菌剤等による適切な処置を行うこと。また、進行性多巣性白質脳症(PML)が認められることがあるので、本剤の投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、適切な処置を行うこと。[9.1.1 参照],[9.1.4 参照],[9.1.5 参照],[9.1.6 参照],[9.1.20 参照]

  4. 11.1.4 続発性副腎皮質機能不全(頻度不明)

    観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに再投与又は増量するなど適切な処置を行うこと。

  5. 11.1.5 骨粗鬆症(頻度不明)、骨頭無菌性壊死(0.36%)

    脊椎圧迫骨折、病的骨折を起こすことがある。また、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死があらわれることがある。疼痛等の症状の観察を十分に行い、異常が認められた場合にはMRI等の検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[9.1.7 参照]

  6. 11.1.6 胃腸穿孔(0.02%)、消化管出血(0.80%)、消化性潰瘍(0.02%)

    便潜血のチェック等の観察を十分に行うこと。[9.1.2 参照]

  7. 11.1.7 ミオパチー(頻度不明)

    連用によりミオパチーがあらわれることがある。また、非脱分極性筋弛緩剤との併用又は重症筋無力症等の神経筋接合部位障害のある患者において短期間でミオパチーがあらわれ、四肢麻痺に至ったことが報告されているので、筋力低下、CKの上昇等の観察を十分に行うこと。

  8. 11.1.8 血栓症(頻度不明)

    心筋梗塞、腸間膜動脈血栓症等の血栓症があらわれることがある。また、血液凝固能亢進に伴って血小板減少が生じることがある。[9.1.15 参照]

  9. 11.1.9 頭蓋内圧亢進(頻度不明)、痙攣(頻度不明)
  10. 11.1.10 精神変調(0.06%)、うつ状態(0.02%)

                    [9.1.8 参照]               

  11. 11.1.11 糖尿病(3.95%)

                    [9.1.3 参照]               

  12. 11.1.12 緑内障(頻度不明)、後嚢白内障(0.09%)、中心性漿液性脈絡網膜症(頻度不明)、多発性後極部網膜色素上皮症(頻度不明)

    連用により眼圧上昇、緑内障、後嚢白内障(症状:眼のかすみ)、中心性漿液性脈絡網膜症・多発性後極部網膜色素上皮症(症状:視力の低下、ものがゆがんで見えたり小さく見えたり、視野の中心がゆがんで見えにくくなる。中心性漿液性脈絡網膜症では限局性の網膜剥離がみられ、進行すると広範な網膜剥離を生じる多発性後極部網膜色素上皮症となる。)を来すことがある。[8.4 参照],[9.1.9 参照],[9.1.10 参照]

  13. 11.1.13 気管支喘息(頻度不明)

    喘息発作の誘発又は悪化があらわれることがある。[9.1.17 参照]

  14. 11.1.14 心破裂(頻度不明)

    急性心筋梗塞を起こした患者で、心破裂があらわれたとの報告がある。[9.1.1 参照]

  15. 11.1.15 膵炎(0.03%)

    出血性膵炎等の膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、輸液等の適切な処置を行うこと。

  16. 11.1.16 うっ血性心不全(0.02%)

    異常が認められた場合には心電図等の検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[9.1.11 参照]

  17. 11.1.17 食道炎(頻度不明)
  18. 11.1.18 カポジ肉腫(頻度不明)
  19. 11.1.19 腱断裂(頻度不明)

    アキレス腱等の腱断裂があらわれたとの報告がある。

  20. 11.1.20 肝機能障害(1.21%)、黄疸(頻度不明)

    AST、ALT、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

  21. 11.1.21 *腫瘍崩壊症候群(頻度不明)

    リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合、腫瘍崩壊症候群があらわれることがある。異常が認められた場合には、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.5 参照]

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

頻度不明

内分泌

月経異常、クッシング様症状

消化器

嘔吐、悪心

下痢、腹痛、胸やけ、腹部膨満感、食欲不振、食欲亢進

循環器

血圧降下、血圧上昇

徐脈

精神神経系

多幸症、不眠、頭痛、めまい

筋・骨格

関節痛

筋力低下、筋肉痛

脂質・蛋白質代謝

満月様顔貌

窒素負平衡、体重増加

肝臓

脂肪肝

体液・電解質

浮腫、低カリウム性アルカローシス、カリウム低下、ナトリウム貯留

眼

網膜障害、眼球突出

血液

白血球増多

皮膚

創傷治癒障害

紫斑、ざ瘡、発汗異常、脂肪織炎、皮膚菲薄化・脆弱化、多毛症、皮膚線条

過敏症

そう痒、発疹、紅斑

その他

発熱

疲労感、仮性脳腫瘍、しゃっくり、易刺激性、低体温

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

副腎皮質ホルモン剤の投与により、皮膚試験の反応が抑制されることがあるので、本剤投与中に皮膚試験を実施する場合は注意すること。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤は、添付の溶解用液を用いて用時溶解すること。溶解した液を輸液と混合して使用する場合には、5%ブドウ糖注射液、生理食塩液等を使用すること。なおその際、本剤はpHの変動等により白沈を生じることがあるので、輸液等と混合する場合には注意すること。また、本剤を数種薬剤と混合して使用する場合には、特に注意する必要がある。
  2. 14.1.2 溶解後はなるべく速やかに使用すること。なお、保存を必要とする場合でも10℃以下で保存し24時間以内に使用すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 本剤は、用法及び用量にしたがって、静注又は点滴静注のみに使用すること。本剤は動脈注射、筋肉内注射、脊髄腔内注射、硬膜外注射、眼科用等に対して使用しないこと。
  2. 14.2.2 静脈内投与により、血管痛、静脈炎があらわれることがあるので、これを予防するため、注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射速度はできるだけ遅くすること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 免疫抑制剤による治療を受けた腎移植患者では、腫瘍(特に悪性リンパ腫、皮膚癌)の発生率が高いとする報告がある。
  2. 15.1.2 β2-刺激剤との併用により、低カリウム血症があらわれることがある。
  3. 15.1.3 外国において、死菌ワクチン又は不活化ワクチンの効果を減弱させるとの報告がある。

1. 警告

  1. 1.1 本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、各併用薬剤の電子添文を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。[7.6 参照]
  2. 1.2 血清クレアチニンの高値(>2.0mg/dL)を示す敗血症症候群及び感染性ショックの患者で本剤の大量投与により死亡率を増加させたとの報告がある。投与に際しては患者の選択、用法及び用量に特に留意すること1) 。[9.1.1 参照],[9.2.2 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 デスモプレシン酢酸塩水和物(男性における夜間多尿による夜間頻尿)を投与中の患者[10.1 参照]
  3. 2.3 免疫抑制が生じる量の本剤を投与中の患者には生ワクチン又は弱毒生ワクチンを接種しないこと[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ソル・メドロール静注用40mg

有効成分 1バイアル中
メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
(メチルプレドニゾロン相当量)  
53.0mg
(40mg)  
添加剤 乳糖水和物 25.0mg
無水リン酸一水素ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム一水和物
pH調節剤
ソル・メドロール静注用125mg

有効成分 1バイアル中
メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
(メチルプレドニゾロン相当量)  
165.7mg
(125mg)  
添加剤 ―
無水リン酸一水素ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム一水和物
pH調節剤
ソル・メドロール静注用500mg

有効成分 1バイアル中
メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
(メチルプレドニゾロン相当量)  
663.0mg
(500mg)  
添加剤 ―
無水リン酸一水素ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム一水和物
pH調節剤
ソル・メドロール静注用1000mg

有効成分 1バイアル中
メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム
(メチルプレドニゾロン相当量)  
1326.0mg
(1000mg)  
添加剤 ―
無水リン酸一水素ナトリウム
リン酸二水素ナトリウム一水和物
pH調節剤
各製剤には溶解用液が添付されている。[22 参照]

3.2 製剤の性状

ソル・メドロール静注用40mg

pH 7.0~8.0
浸透圧比
(生理食塩液対比)
約2
性状 白色の塊又は粉末で、添付溶解用液で溶かした注射液は、無色~微黄色澄明
ソル・メドロール静注用125mg

pH 7.0~8.0
浸透圧比
(生理食塩液対比)
約1
性状 白色の塊又は粉末で、添付溶解用液で溶かした注射液は、無色~微黄色澄明
ソル・メドロール静注用500mg

pH 7.0~8.0
浸透圧比
(生理食塩液対比)
約1
性状 白色の塊又は粉末で、添付溶解用液で溶かした注射液は、無色~微黄色澄明
ソル・メドロール静注用1000mg

pH 7.0~8.0
浸透圧比
(生理食塩液対比)
約1
性状 白色の塊又は粉末で、添付溶解用液で溶かした注射液は、無色~微黄色澄明

4. 効能又は効果

  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg、500mg、1000mg〉
    • 急性循環不全(出血性ショック、感染性ショック)
    • 腎臓移植に伴う免疫反応の抑制
    • 受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善
    • ネフローゼ症候群
    • 多発性硬化症の急性増悪
    • 治療抵抗性の下記リウマチ性疾患
      全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、多発血管炎性肉芽腫症、結節性多発動脈炎、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、高安動脈炎等)、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、及び難治性リウマチ性疾患
    • 川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)
  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg〉
    • 気管支喘息
  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg、500mg〉
    • 以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法
      再発又は難治性の悪性リンパ腫

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈ネフローゼ症候群、治療抵抗性のリウマチ性疾患〉

    原則として、経口副腎皮質ホルモン剤(プレドニゾロン等)による適切な治療で十分な効果がみられない場合に使用すること。

  • 〈川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)〉

    静注用免疫グロブリン不応例又は静注用免疫グロブリン不応予測例に投与すること。

  • 〈気管支喘息〉

    本剤の投与にあたっては、最新のガイドラインを参考に、本剤の投与が適切と判断される患者に使用すること2) ,3) ,4) 。

6. 用法及び用量

  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg、500mg、1000mg〉
    • 〈急性循環不全〉
      • 出血性ショック

        通常、メチルプレドニゾロンとして1回125~2000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。症状が改善しない場合には、適宜追加投与する。

      • 感染性ショック

        通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1回1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。症状が改善しない場合には、1000mgを追加投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

    • 〈腎臓移植に伴う免疫反応の抑制〉

      通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日40~1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

    • 〈受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善〉

      受傷後8時間以内に、メチルプレドニゾロンとして30mg/kgを15分間かけて点滴静注し、その後45分間休薬し、5.4mg/kg/時間を23時間点滴静注する。

    • 〈ネフローゼ症候群〉
      • 通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日500~1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。
      • 通常、小児にはメチルプレドニゾロンとして1日30mg/kg(最大1000mg)を緩徐に静注又は点滴静注する。
    • 〈多発性硬化症の急性増悪〉

      通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日500~1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。

    • 〈治療抵抗性のリウマチ性疾患〉
      • 通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして1日500~1000mgを緩徐に静注又は点滴静注する。
      • 通常、小児にはメチルプレドニゾロンとして1日30mg/kgを緩徐に静注又は点滴静注する。なお、症状や患者の反応に応じて適宜増減するが、1日1000mgを超えないこと。
    • 〈川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)〉

      通常、メチルプレドニゾロンとして1日1回30mg/kg(最大1000mg)を、患者の状態に応じて1~3日間点滴静注する。

  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg〉
    • 〈気管支喘息〉
      • 通常、成人にはメチルプレドニゾロンとして初回量40~125mgを緩徐に静注又は点滴静注する。その後、症状に応じて、40~80mgを4~6時間ごとに緩徐に追加投与する。
      • 通常、小児にはメチルプレドニゾロンとして1.0~1.5mg/kgを緩徐に静注又は点滴静注する。その後、症状に応じて、1.0~1.5mg/kgを4~6時間ごとに緩徐に追加投与する。
  • 〈ソル・メドロール静注用40mg、125mg、500mg〉
    • 〈再発又は難治性の悪性リンパ腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合〉

      他の抗悪性腫瘍剤との併用において、本剤の投与量及び投与方法はメチルプレドニゾロンとして250~500mgを1日1回5日間、緩徐に静注又は点滴静注する。これを1コースとして、3~4週ごとに繰り返す。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈急性循環不全(出血性ショック、感染性ショック)、腎臓移植に伴う免疫反応の抑制〉
    1. 7.1 投与量が250mgを超えるときには、少なくとも30分間以上かけて投与することが望ましい。[8.1 参照]
  • 〈受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善〉
    1. 7.2 受傷後8時間以内に投与を開始すること。投与に際しては、用法及び用量に記載の体重換算用量を厳守すること。
  • 〈ネフローゼ症候群〉
    1. 7.3 本剤を投与する際は、本剤の投与回数や投与スケジュールについて、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考にすること5) ,6) 。
  • 〈多発性硬化症の急性増悪〉
    1. 7.4 本剤を投与する際は、本剤の投与回数等について、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考にすること7) 。
  • 〈川崎病の急性期(重症であり、冠動脈障害の発生の危険がある場合)〉
    1. 7.5 本剤を投与する際は、本剤の投与日数や投与時間等について、ガイドライン等の最新の情報を参考にすること。
  • 〈再発又は難治性の悪性リンパ腫に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合〉
    1. 7.6 関連文献(「抗がん剤報告書:シスプラチン(悪性リンパ腫)」等)及び併用薬剤の電子添文を熟読すること。[1.1 参照]

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 本剤の高用量を急速静注(500mgを超える用量を10分未満で投与)することにより、心停止、循環性虚脱、不整脈等があらわれたとの報告があるので、本剤の高用量を使用する場合にはこれらの副作用の出現に十分注意の上緩徐に投与すること。異常が認められた場合には、心臓蘇生法、輸液、昇圧剤、抗不整脈剤等の適切な救急処置を行うこと。[7.1 参照],[11.1.2 参照]
    2. 8.2 本剤の投与により、誘発感染症、循環器障害、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病、精神障害等の重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、以下の点に注意すること。また、投与中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行うこと。
      1. 8.2.1 感染性ショックの場合は発生初期において、直ちに投与を開始することが望ましく、用法及び用量どおり使用しても効果が認められないときは投与を中止すること。なお、副腎皮質ホルモン剤は感染症を悪化させることがあるので、本剤投与中及びショック離脱後も十分な量の抗菌剤の投与等の感染症に対する適切な処置を行うこと。
      2. 8.2.2 ショック状態の患者には、ショックが改善すれば、直ちに投与を中止すること。
    3. 8.3 特に、本剤投与中に水痘又は麻疹に感染すると、致命的な経過をたどることがあるので、次の注意が必要である。
      1. 8.3.1 本剤投与前に水痘又は麻疹の既往や予防接種の有無を確認すること。
      2. 8.3.2 水痘又は麻疹の既往のない患者においては、水痘又は麻疹への感染を極力防ぐよう常に十分な配慮と観察を行うこと。感染が疑われる場合や感染した場合には、直ちに受診するよう指導し、適切な処置を行うこと。
      3. 8.3.3 水痘又は麻疹の既往や予防接種を受けたことがある患者であっても、本剤投与中は、水痘又は麻疹を発症する可能性があるので留意すること。
    4. 8.4 連用により眼圧亢進、緑内障、後嚢白内障を来すことがあるので、定期的に検査することが望ましい。[9.1.9 参照],[9.1.10 参照],[11.1.12 参照]
    5. 8.5 *リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合に腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.21 参照]
  • 〈腎臓移植に伴う免疫反応の抑制〉
    1. 8.6 副腎皮質ホルモン剤を連用することがあるので、連用中並びに連用後は以下の点に注意すること。
      1. 8.6.1 連用中は副作用の出現に対し、常に十分な配慮と観察を行い、また、患者をストレスから避けるようにし、事故、手術等の場合には増量するなど適切な処置を行うこと。
      2. 8.6.2 連用後に投与を急に中止すると、ときに発熱、頭痛、食欲不振、脱力感、筋肉痛、関節痛、ショック等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。離脱症状があらわれた場合には、直ちに再投与又は増量すること。
  • 〈受傷後8時間以内の急性脊髄損傷患者(運動機能障害及び感覚機能障害を有する場合)における神経機能障害の改善〉
    1. 8.7 急性脊髄損傷における神経機能障害の改善の場合は、受傷後8時間以内に30mg/kgを15分かけて点滴静注するため、心電図モニターによる十分な観察を行うとともに、これらの副作用に対する適切な処置(除細動器の使用等)についてもあらかじめ考慮しておくこと。
  • 〈強皮症〉
    1. 8.8 強皮症患者における強皮症腎クリーゼの発現率は、副腎皮質ホルモン剤投与患者で高いとの報告がある。本剤を強皮症患者に投与する場合は、血圧及び腎機能を慎重にモニターし、強皮症腎クリーゼの徴候や症状の出現に注意すること。また、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 以下の患者には治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
    1. (1) 有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者

      免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させるので、感染症を悪化させるおそれがある。[11.1.3 参照]

    2. (2) 腎機能低下及び慢性腎不全のある重症感染症の患者

                        [1.2 参照],[9.2.2 参照],[11.1.3 参照]

    3. (3) 急性心筋梗塞を起こした患者

      心破裂を起こしたとの報告がある。[11.1.14 参照]

  2. 9.1.2 消化性潰瘍、憩室炎、腸吻合術後初期の患者

    消化管粘膜保護作用を減弱させ、また、組織の修復を阻害するので、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.6 参照]

  3. 9.1.3 糖尿病の患者

    糖新生を促進させ、また、細胞のインスリンに対する感受性を低下させるので、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.11 参照]

  4. 9.1.4 感染症の患者(有効な抗菌剤の存在しない感染症、全身の真菌症の患者を除く)

    感染症に対する適切な処置を行うこと。免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。また、炎症反応を抑制し、徴候を隠蔽するおそれがある。[11.1.3 参照]

  5. 9.1.5 結核性疾患の患者

    適宜抗結核療法を併用すること。免疫機能を抑制し、宿主防御能を低下させ、症状を悪化又は顕性化させるおそれがある。[11.1.3 参照]

  6. 9.1.6 単純疱疹性角膜炎の患者

    角膜に穿孔が生じるおそれがある。[11.1.3 参照]

  7. 9.1.7 骨粗鬆症の患者

    骨基質の合成を阻害し、骨形成を抑制するので、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.5 参照]

  8. 9.1.8 精神病の患者

    中枢神経刺激作用により、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.10 参照]

  9. 9.1.9 後嚢白内障の患者

    水晶体嚢の透過性を変化させ、症状を悪化させるおそれがある。[8.4 参照],[11.1.12 参照]

  10. 9.1.10 緑内障の患者

    眼圧を上昇させ、症状を悪化させるおそれがある。[8.4 参照],[11.1.12 参照]

  11. 9.1.11 高血圧症、うっ血性心不全の患者

    ナトリウム貯留作用により、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.16 参照]

  12. 9.1.12 電解質異常のある患者

    電解質代謝に影響を与えるので、症状を悪化させるおそれがある。

  13. 9.1.13 甲状腺機能低下のある患者

    代謝が阻害され、副作用があらわれるおそれがある。

  14. 9.1.14 脂肪肝、脂肪塞栓症の患者

    脂質代謝に影響を与えるので、症状を悪化させるおそれがある。

  15. 9.1.15 血栓症の患者

    血液凝固促進作用により、症状を悪化させるおそれがある。[11.1.8 参照]

  16. 9.1.16 重症筋無力症の患者

    使用当初、一時症状を悪化させるおそれがある。

  17. 9.1.17 気管支喘息の患者

    薬物、食物、添加物等に過敏な喘息患者(アスピリン喘息の既往を有する患者等)には特に注意が必要である。本剤投与により、気管支喘息患者の喘息発作を悪化させることがある。[11.1.13 参照]

  18. 9.1.18 乳製品に対して過敏症の既往歴のある患者

    40mg製剤には、添加物として、牛の乳由来の乳糖を使用している。乳製品に対して過敏症の既往歴のある患者に投与すると、アナフィラキシーがあらわれることがあるので、牛の乳由来の乳糖を含有しない他の製剤の使用を考慮すること。

  19. 9.1.19 潰瘍性大腸炎(切迫穿孔、膿瘍、他の化膿性感染症の疑いがある場合)の患者

    炎症反応を抑制するので、これらの疑いがある場合、その徴候を隠蔽するおそれがある。

  20. 9.1.20 B型肝炎ウイルスキャリアの患者

    本剤の投与期間中及び投与終了後は継続して肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルス増殖の徴候や症状の発現に注意すること。異常が認められた場合には、本剤の減量を考慮し、抗ウイルス剤を投与するなど適切な処置を行うこと。副腎皮質ホルモン剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの増殖による肝炎があらわれることがある。また、投与開始前にHBs抗原陰性の患者において、B型肝炎ウイルスによる肝炎を発症した症例が報告されている。[11.1.3 参照]

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎不全の患者

    ナトリウム貯留作用により、症状を悪化させるおそれがある。

  2. 9.2.2 腎機能低下及び慢性腎不全のある重症感染症の患者

                  [1.2 参照],[9.1.1 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 肝硬変の患者

    代謝が阻害され、副作用があらわれるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。糖質コルチコイドを用いた動物実験で催奇形作用(口蓋裂)が報告されており、また、新生児に副腎不全を起こすことがある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。糖質コルチコイドは乳汁中へ移行することがある。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 観察を十分に行うこと。発育抑制があらわれることがある。
  2. 9.7.2 長期投与した場合、頭蓋内圧亢進症状があらわれることがある。
  3. 9.7.3 治療抵抗性のリウマチ性疾患における低出生体重児、新生児、乳児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすい。

10. 相互作用

  • 本剤は主として薬物代謝酵素CYP3A4で代謝される。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

生ワクチン又は弱毒生ワクチン

  • (乾燥弱毒生麻しんワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、乾燥BCGワクチン等)

                  [2.3 参照]                 

ワクチン株の異常増殖又は毒性の復帰があらわれるおそれがある。

免疫抑制が生じる量の副腎皮質ホルモン剤の投与を受けている患者

デスモプレシン酢酸塩水和物(ミニリンメルト)(男性における夜間多尿による夜間頻尿)
[2.2 参照]

低ナトリウム血症が発現するおそれがある。

機序不明

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

シクロスポリン

双方の血中濃度が上昇するおそれがある。また、痙攣が起こるおそれがある。
必要に応じて本剤又はシクロスポリンを減量するなど用量に注意すること。

相互に代謝が阻害される。

エリスロマイシン
イトラコナゾール
ミコナゾール
キヌプリスチン
ダルホプリスチン
エストロゲン(経口避妊薬を含む)
アプレピタント8) ,9)

本剤の作用が増強するおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤を減量するなど用量に注意すること。

これらの薬剤がCYP3A4を阻害することにより、本剤の代謝が阻害される。

抗凝血剤

  • パルナパリンナトリウム
    ワルファリンカリウム等

抗凝血剤の作用を増強又は減弱させるおそれがある。
必要に応じて本剤又は抗凝血剤の用量を調節すること。

本剤は血液凝固能を高め、抗凝血剤の効果に拮抗する可能性がある。
また一方、本剤の消化器系の副作用により、抗凝血剤の出血の危険性が増大する可能性がある。

非脱分極性筋弛緩剤

  • ベクロニウム臭化物
    パンクロニウム臭化物等

非脱分極性筋弛緩剤の作用を増強又は減弱させるおそれがある。
また、併用により短期間でミオパチーがあらわれ、四肢麻痺に至るおそれがある。
必要に応じて本剤又は非脱分極性筋弛緩剤の用量を調節すること。

機序不明

非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤

  • サザピリン
    ジクロフェナク等

消化器系の副作用(消化性潰瘍、消化管出血等)を起こすおそれが高くなる。
必要に応じて本剤又は非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤を減量するなど用量に注意すること。

ともに消化器系の副作用を起こすおそれがある。

カリウム排泄型利尿剤

  • トリクロルメチアジド
    ヒドロクロロチアジド
    フロセミド等

低カリウム血症があらわれるおそれがある。
必要に応じて本剤又はカリウム排泄型利尿剤を減量するなど用量に注意すること。

カリウム排泄が促進される。

ジゴキシン

ジゴキシン中毒があらわれるおそれがある。
必要に応じて本剤又はジゴキシンを減量するなど用量に注意すること。

カリウム排泄による血中カリウム値低下により、ジゴキシンの作用が増強する。

サリチル酸誘導体

  • サザピリン
    アスピリン等

サリチル酸中毒(めまい、耳鳴、悪心・嘔吐、過呼吸、高熱、意識障害等の症状)を起こすおそれがある。
必要に応じて本剤又はサリチル酸誘導体の用量を調節すること。
サリチル酸中毒があらわれた場合には、サリチル酸誘導体の投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

本剤はサリチル酸誘導体の代謝・排泄を促進すると考えられているので、本剤の急な減量又は中止により、血清中のサリチル酸誘導体の濃度が増加すると考えられる。

バルビツール酸誘導体

  • フェノバルビタール等

フェニトイン
リファンピシン
カルバマゼピン8) ,9)

本剤の作用が減弱するおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の用量を調節すること。

これらの薬剤はCYP3A4を誘導し、本剤の代謝が促進される。

糖尿病用剤

  • ビグアナイド系薬剤
    スルホニルウレア剤
    速効型インスリン分泌促進剤
    α-グルコシダーゼ阻害剤
    チアゾリジン系薬剤
    DPP-4阻害剤
    GLP-1受容体作動薬
    SGLT2阻害剤

インスリン製剤等

これらの薬剤の効果が減弱されるおそれがある。
必要に応じて本剤又はこれらの薬剤の用量を調節すること。

本剤の糖新生促進作用等により、血糖値を上昇させる。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック(0.08%)

    呼吸困難、全身潮紅、血管性浮腫、蕁麻疹等のアナフィラキシーを伴うことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、血圧の維持、体液の補充管理、気道の確保等の適切な処置を行うこと。

  2. 11.1.2 心停止(頻度不明)、循環性虚脱(頻度不明)、不整脈(頻度不明)

    本剤の高用量を急速静注することにより、心停止、循環性虚脱、不整脈等があらわれたとの報告があるので、本剤の高用量を使用する場合には緩徐に投与すること。[8.1 参照]

  3. 11.1.3 **感染症(頻度不明)

    ウイルス、細菌、真菌、原虫、寄生虫等による感染症の誘発又は徴候の隠蔽、感染症の悪化等があらわれることがある。これらの感染症の発現頻度は、副腎皮質ホルモン剤を増量すると高くなるとの報告があるので、抗菌剤等による適切な処置を行うこと。また、進行性多巣性白質脳症(PML)が認められることがあるので、本剤の投与中及び投与終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知機能障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、構音障害、失語等の症状があらわれた場合には、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、適切な処置を行うこと。[9.1.1 参照],[9.1.4 参照],[9.1.5 参照],[9.1.6 参照],[9.1.20 参照]

  4. 11.1.4 続発性副腎皮質機能不全(頻度不明)

    観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに再投与又は増量するなど適切な処置を行うこと。

  5. 11.1.5 骨粗鬆症(頻度不明)、骨頭無菌性壊死(0.36%)

    脊椎圧迫骨折、病的骨折を起こすことがある。また、大腿骨及び上腕骨等の骨頭無菌性壊死があらわれることがある。疼痛等の症状の観察を十分に行い、異常が認められた場合にはMRI等の検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[9.1.7 参照]

  6. 11.1.6 胃腸穿孔(0.02%)、消化管出血(0.80%)、消化性潰瘍(0.02%)

    便潜血のチェック等の観察を十分に行うこと。[9.1.2 参照]

  7. 11.1.7 ミオパチー(頻度不明)

    連用によりミオパチーがあらわれることがある。また、非脱分極性筋弛緩剤との併用又は重症筋無力症等の神経筋接合部位障害のある患者において短期間でミオパチーがあらわれ、四肢麻痺に至ったことが報告されているので、筋力低下、CKの上昇等の観察を十分に行うこと。

  8. 11.1.8 血栓症(頻度不明)

    心筋梗塞、腸間膜動脈血栓症等の血栓症があらわれることがある。また、血液凝固能亢進に伴って血小板減少が生じることがある。[9.1.15 参照]

  9. 11.1.9 頭蓋内圧亢進(頻度不明)、痙攣(頻度不明)
  10. 11.1.10 精神変調(0.06%)、うつ状態(0.02%)

                    [9.1.8 参照]               

  11. 11.1.11 糖尿病(3.95%)

                    [9.1.3 参照]               

  12. 11.1.12 緑内障(頻度不明)、後嚢白内障(0.09%)、中心性漿液性脈絡網膜症(頻度不明)、多発性後極部網膜色素上皮症(頻度不明)

    連用により眼圧上昇、緑内障、後嚢白内障(症状:眼のかすみ)、中心性漿液性脈絡網膜症・多発性後極部網膜色素上皮症(症状:視力の低下、ものがゆがんで見えたり小さく見えたり、視野の中心がゆがんで見えにくくなる。中心性漿液性脈絡網膜症では限局性の網膜剥離がみられ、進行すると広範な網膜剥離を生じる多発性後極部網膜色素上皮症となる。)を来すことがある。[8.4 参照],[9.1.9 参照],[9.1.10 参照]

  13. 11.1.13 気管支喘息(頻度不明)

    喘息発作の誘発又は悪化があらわれることがある。[9.1.17 参照]

  14. 11.1.14 心破裂(頻度不明)

    急性心筋梗塞を起こした患者で、心破裂があらわれたとの報告がある。[9.1.1 参照]

  15. 11.1.15 膵炎(0.03%)

    出血性膵炎等の膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、輸液等の適切な処置を行うこと。

  16. 11.1.16 うっ血性心不全(0.02%)

    異常が認められた場合には心電図等の検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。[9.1.11 参照]

  17. 11.1.17 食道炎(頻度不明)
  18. 11.1.18 カポジ肉腫(頻度不明)
  19. 11.1.19 腱断裂(頻度不明)

    アキレス腱等の腱断裂があらわれたとの報告がある。

  20. 11.1.20 肝機能障害(1.21%)、黄疸(頻度不明)

    AST、ALT、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

  21. 11.1.21 *腫瘍崩壊症候群(頻度不明)

    リンパ系腫瘍を有する患者に投与した場合、腫瘍崩壊症候群があらわれることがある。異常が認められた場合には、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[8.5 参照]

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

頻度不明

内分泌

月経異常、クッシング様症状

消化器

嘔吐、悪心

下痢、腹痛、胸やけ、腹部膨満感、食欲不振、食欲亢進

循環器

血圧降下、血圧上昇

徐脈

精神神経系

多幸症、不眠、頭痛、めまい

筋・骨格

関節痛

筋力低下、筋肉痛

脂質・蛋白質代謝

満月様顔貌

窒素負平衡、体重増加

肝臓

脂肪肝

体液・電解質

浮腫、低カリウム性アルカローシス、カリウム低下、ナトリウム貯留

眼

網膜障害、眼球突出

血液

白血球増多

皮膚

創傷治癒障害

紫斑、ざ瘡、発汗異常、脂肪織炎、皮膚菲薄化・脆弱化、多毛症、皮膚線条

過敏症

そう痒、発疹、紅斑

その他

発熱

疲労感、仮性脳腫瘍、しゃっくり、易刺激性、低体温

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

副腎皮質ホルモン剤の投与により、皮膚試験の反応が抑制されることがあるので、本剤投与中に皮膚試験を実施する場合は注意すること。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤は、添付の溶解用液を用いて用時溶解すること。溶解した液を輸液と混合して使用する場合には、5%ブドウ糖注射液、生理食塩液等を使用すること。なおその際、本剤はpHの変動等により白沈を生じることがあるので、輸液等と混合する場合には注意すること。また、本剤を数種薬剤と混合して使用する場合には、特に注意する必要がある。
  2. 14.1.2 溶解後はなるべく速やかに使用すること。なお、保存を必要とする場合でも10℃以下で保存し24時間以内に使用すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 本剤は、用法及び用量にしたがって、静注又は点滴静注のみに使用すること。本剤は動脈注射、筋肉内注射、脊髄腔内注射、硬膜外注射、眼科用等に対して使用しないこと。
  2. 14.2.2 静脈内投与により、血管痛、静脈炎があらわれることがあるので、これを予防するため、注射液の調製、注射部位、注射方法等について十分注意し、その注射速度はできるだけ遅くすること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

  1. 15.1.1 免疫抑制剤による治療を受けた腎移植患者では、腫瘍(特に悪性リンパ腫、皮膚癌)の発生率が高いとする報告がある。
  2. 15.1.2 β2-刺激剤との併用により、低カリウム血症があらわれることがある。
  3. 15.1.3 外国において、死菌ワクチン又は不活化ワクチンの効果を減弱させるとの報告がある。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
872456
ブランドコード
2456400D1067, 2456400D2098, 2456400D3094, 2456400D4074
承認番号
22000AMX00322, 22000AMX00321, 22000AMX00311, 22000AMX00384
販売開始年月
1980-09, 1980-09, 1980-02, 1980-02
貯法
室温保存、室温保存、室温保存、室温保存
有効期間
3年、5年、5年、5年
規制区分
12, 12, 12, 12

重要な注意事項

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