薬効分類名ホスホジエステラーゼ5阻害剤
一般的名称タダラフィル錠
タダラフィル錠20mgAD「TE」
ただらふぃるじょう20mgAD
Tadalafil Tablets 20mgAD「TE」
製造販売元/トーアエイヨー株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
CYP3A4を阻害する薬剤
- ホスアンプレナビル
- ジルチアゼム
- エリスロマイシン
- フルコナゾール
- ベラパミル
- グレープフルーツジュース等
本剤のAUC及びCmaxが増加するおそれがある。
CYP3A4阻害によるクリアランスの減少。
CYP3A4を誘導する薬剤
本剤のAUC及びCmaxが低下するおそれがある。
CYP3A4誘導によるクリアランスの増加。
ボセンタン
ボセンタン(125mg/1日2回投与)との10日間併用により、本剤(40mg)の10日目におけるAUC及びCmaxが初日と比べてそれぞれ41.5%及び26.6%低下するとの報告がある。本剤によるボセンタンのAUC及びCmaxに対する影響はみられなかった。
CYP3A4誘導によるクリアランスの増加により本剤の血漿中濃度が低下する。
ドキサゾシン(8mg)と本剤(20mg)の併用により、立位収縮期血圧及び拡張期血圧は最大それぞれ9.81mmHg及び5.33mmHg下降するとの報告がある。また、α遮断剤との併用で失神等の症状を伴う血圧低下を来したとの報告がある。
本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。
降圧剤
- アムロジピン
- メトプロロール
- エナラプリル
- カンデサルタン等
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(単剤又は多剤)と本剤(20mg)の併用により、自由行動下収縮期血圧及び拡張期血圧は最大それぞれ8mmHg及び4mmHg下降するとの報告がある。
本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。
カルペリチド
併用により降圧作用が増強するおそれがある。
本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。
本剤(10及び20mg/日)との併用において、ワルファリン(25mg)の薬物動態及び抗凝固作用に対する影響は認められなかった,が、併用により出血の危険性が高まるおそれがある。
ビタミンK拮抗薬等の抗凝固療法を施行している患者では出血の危険性が高まるおそれがある。
ベルイシグアト
症候性低血圧を起こすおそれがある。治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、治療上やむを得ないと判断された場合にのみ併用すること。
細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある。
1. 警告
本剤と硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を下降させることがあるので、本剤投与の前に、硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤が投与されていないことを十分確認し、本剤投与中及び投与後においても硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤が投与されないよう十分注意すること。[2.2 参照],[10.1 参照]
ただし、肺動脈性肺高血圧症の治療において一酸化窒素吸入療法と本剤の併用が治療上必要と判断される場合は、緊急時に十分対応できる医療施設において、肺動脈性肺高血圧症の治療に十分な知識と経験を持つ医師のもとで、慎重に投与すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)を投与中の患者[1 参照],[10.1 参照]
- 2.3 可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激剤(リオシグアト)を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.4 重度の腎障害のある患者[9.2.1 参照]
- 2.5 重度の肝障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.6 **チトクロームP450 3A4(CYP3A4)を強く阻害する薬剤(イトラコナゾール、リトナビル含有製剤、アタザナビル、インジナビル、ネルフィナビル、サキナビル、ダルナビル含有製剤、クラリスロマイシン、テラプレビル、コビシスタット含有製剤、エンシトレルビル、セリチニブ)を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.7 CYP3A4を強く誘導する薬剤(リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール)を長期的に投与中の患者[10.1 参照]
4. 効能又は効果
肺動脈性肺高血圧症
5. 効能又は効果に関連する注意
肺高血圧症に関するWHO機能分類クラスⅠにおける有効性・安全性は確立されていない。
6. 用法及び用量
通常、成人には1日1回タダラフィルとして40mgを経口投与する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 軽度又は中等度の腎障害のある患者では、1日1回20mgを投与する。[9.2.2 参照],[16.6.1 参照]
- 7.2 軽度又は中等度の肝障害のある患者では、本剤の投与経験は限られていることから、リスク・ベネフィットを考慮し、本剤を投与する際には1日1回20mgを投与する。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 4時間以上の勃起の延長又は持続勃起(6時間以上持続する痛みを伴う勃起)が外国にてごくまれに報告されている。持続勃起に対する処置を速やかに行わないと陰茎組織の損傷又は勃起機能を永続的に損なうことがあるので、勃起が4時間以上持続する症状がみられた場合、直ちに医師の診断を受けるよう指導すること。
- 8.2 臨床試験において、めまいや視覚障害が認められているので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 8.3 本剤投与後に急激な視力低下又は急激な視力喪失があらわれた場合には、速やかに眼科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。[15.1.2 参照]
- 8.4 本剤投与後に急激な聴力低下又は突発性難聴(耳鳴り、めまいを伴うことがある)があらわれた場合には、速やかに耳鼻科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。[15.1.4 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 脳梗塞・脳出血の既往歴が最近6ヵ月以内にある患者
これらの患者における安全性及び有効性は確立していない。
-
9.1.2 コントロール不良の不整脈、低血圧(血圧<90/50mmHg)又はコントロール不良の高血圧(安静時血圧>170/100mmHg)のある患者
これらの患者における安全性及び有効性は確立していない。
-
9.1.3 網膜色素変性症患者
ホスホジエステラーゼ(PDE)の遺伝的障害を持つ症例が少数認められる。
-
9.1.4 陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の線維化、Peyronie病等)のある患者
本剤の薬理作用により勃起が起こり、その結果陰茎に痛みを引き起こす可能性がある。
- 9.1.5 持続勃起症の素因となり得る疾患(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病等)のある患者
-
9.1.6 出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者
in vitro試験でニトロプルシドナトリウム(NO供与剤)の血小板凝集抑制作用を増強することが認められている。出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者に対する安全性は確立していない。
-
9.1.7 肺静脈閉塞性疾患を有する患者
本剤を投与しないことが望ましい。肺血管拡張剤は、肺静脈閉塞性疾患を有する患者の心血管系の状態を著しく悪化させるおそれがある。肺静脈閉塞性疾患を有する患者における有効性及び安全性は確立していない。
-
9.1.8 重症の左室流出路閉塞、体液減少、自律神経障害に伴う低血圧や安静時低血圧等を有する患者
他のPDE5阻害剤と同様に、本剤は血管拡張作用を有するため一過性の軽度の血圧低下があらわれる場合がある。
-
9.1.9 出血の危険因子(ビタミンK拮抗薬等の抗凝固療法、抗血小板療法、結合組織疾患に伴う血小板機能異常、経鼻酸素療法)を有する患者
出血の危険性が高まるおそれがある。[10.2 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重度の腎障害患者
投与しないこと。本剤の血漿中濃度が上昇し、また透析によるクリアランスの促進は期待されない。また、これらの患者は臨床試験では除外されている。[2.4 参照],[16.6.1 参照]
-
9.2.2 軽度又は中等度の腎障害患者
本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。[7.1 参照],[16.6.1 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重度の肝障害患者
投与しないこと。これらの患者は臨床試験では除外されている。[2.5 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。[16.6.3 参照]
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
NOはcGMPの産生を刺激し、一方、本剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介するNOの降圧作用が増強する。 |
||
併用により、血圧低下を起こすおそれがある。 |
併用により、細胞内cGMP濃度が増加し、全身血圧に相加的な影響を及ぼすおそれがある。 |
|
CYP3A4を強く阻害することによりクリアランスが高度に減少し、本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。また、臨床試験では除外されている。 |
||
リファンピシン(600mg/日)との併用により、本剤(10mg)のAUC及びCmaxがそれぞれ88%及び46%低下するとの報告がある5) 。 |
CYP3A4誘導によるクリアランスの増加により本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
本剤のAUC及びCmaxが増加するおそれがある。 |
CYP3A4阻害によるクリアランスの減少。 |
|
CYP3A4を誘導する薬剤 |
本剤のAUC及びCmaxが低下するおそれがある。 |
CYP3A4誘導によるクリアランスの増加。 |
ボセンタン |
ボセンタン(125mg/1日2回投与)との10日間併用により、本剤(40mg)の10日目におけるAUC及びCmaxが初日と比べてそれぞれ41.5%及び26.6%低下するとの報告がある6) 。本剤によるボセンタンのAUC及びCmaxに対する影響はみられなかった。 |
CYP3A4誘導によるクリアランスの増加により本剤の血漿中濃度が低下する。 |
ドキサゾシン(8mg)と本剤(20mg)の併用により、立位収縮期血圧及び拡張期血圧は最大それぞれ9.81mmHg及び5.33mmHg下降するとの報告がある7) 。また、α遮断剤との併用で失神等の症状を伴う血圧低下を来したとの報告がある。 |
本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。 |
|
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(単剤又は多剤)と本剤(20mg)の併用により、自由行動下収縮期血圧及び拡張期血圧は最大それぞれ8mmHg及び4mmHg下降するとの報告がある8) 。 |
本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。 |
|
カルペリチド |
併用により降圧作用が増強するおそれがある。 |
本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。 |
ビタミンK拮抗薬等の抗凝固療法を施行している患者では出血の危険性が高まるおそれがある。 |
||
ベルイシグアト |
症候性低血圧を起こすおそれがある。治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、治療上やむを得ないと判断された場合にのみ併用すること。 |
細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある。 |
11. 副作用
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
循環器 |
潮紅 |
ほてり、低血圧 |
失神 |
|
感覚器 |
霧視 |
眼充血、眼痛、結膜出血、視力低下、眼の異常感 |
回転性めまい、眼乾燥、非動脈炎性前部虚血性視神経症 注2) 、網膜静脈閉塞、視野欠損、視覚障害、中心性漿液性脈絡網膜症 |
|
消化器 |
悪心、消化不良 |
下痢、胃食道逆流性疾患、嘔吐、上腹部痛、腹部不快感、胃炎 |
鼓腸 |
腹部膨満、腹痛、胃不快感、口内乾燥 |
肝臓 |
AST増加 |
|||
筋骨格 |
筋痛、背部痛 |
四肢痛、筋痙縮、関節痛、筋骨格硬直 |
関節炎、四肢不快感 |
|
精神・神経系 |
頭痛 |
浮動性めまい、睡眠障害 |
うつ病、下肢静止不能症候群、感覚鈍麻、錯感覚、片頭痛 |
脳卒中 注1) |
泌尿・生殖器 |
月経過多 |
持続勃起症、勃起延長 |
||
呼吸器 |
鼻閉、鼻出血、呼吸困難 |
副鼻腔うっ血 |
||
皮膚 |
発疹 |
そう痒症 |
多汗症 |
|
血液 |
貧血、INR増加 |
|||
その他 |
末梢性浮腫、疲労、挫傷、疼痛 |
顔面浮腫、貪食細胞性組織球症 |
体重増加、食欲不振、腫脹、浮腫 |
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
- 15.1.1 勃起不全治療剤として使用されたタダラフィルの市販後の自発報告において、心筋梗塞、心突然死、心室性不整脈、脳出血、一過性脳虚血発作等の重篤な心血管系障害がタダラフィル投与後に発現している。これらの多くが心血管系のリスクファクターを有している患者であった。多くの事象が、性行為中又は性行為後に認められ、少数例ではあるが、性行為なしにタダラフィル投与後に認められたものもあった。その他は、タダラフィルを投与し性行為後の数時間から数日後に報告されている。これらの症例について、タダラフィル、性行為、本来患者が有していた心血管系障害、これらの要因の組合せ又は他の要因に直接関連するかどうかを確定することはできない。
-
15.1.2 薬剤との因果関係は明らかではないが、外国において男性勃起不全治療剤として使用されたタダラフィルを含むPDE5阻害剤投与後に、まれに視力低下や視力喪失の原因となりうる非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)の発現が報告されている11)
。これらの患者の多くは、NAIONの危険因子[年齢(50歳以上)、糖尿病、高血圧、冠動脈障害、高脂血症、喫煙等]を有していた12)
。
外国において、NAIONを発現した45歳以上の男性(肺動脈性肺高血圧症に使用された症例は除く)を対象として実施された自己対照研究では、PDE5阻害剤の投与から消失半減期(T1/2)の5倍の期間内(タダラフィルの場合約4日以内に相当)は、NAION発現リスクが約2倍になることが報告されている13) 。[8.3 参照],[11.2 参照] - 15.1.3 薬剤との因果関係は明らかではないが、外国において本剤を含むPDE5阻害剤投与後に、まれに、痙攣発作の発現が報告されている14) ,15) 。
- 15.1.4 薬剤との因果関係は明らかではないが、外国において本剤を含むPDE5阻害剤投与後に、まれに、急激な聴力低下又は突発性難聴が報告されている。これらの患者では、耳鳴りやめまいを伴うことがある。[8.4 参照]
- 15.1.5 アルコール飲用時に本剤を投与した外国の臨床薬理試験(本剤10mg、20mg)において、アルコール血中濃度、本剤の血漿中濃度のいずれも相互に影響を受けなかったが、アルコールを高用量(0.7g/kg)飲用した被験者において、めまいや起立性低血圧が報告された16) ,17) 。
1. 警告
本剤と硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を下降させることがあるので、本剤投与の前に、硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤が投与されていないことを十分確認し、本剤投与中及び投与後においても硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤が投与されないよう十分注意すること。[2.2 参照],[10.1 参照]
ただし、肺動脈性肺高血圧症の治療において一酸化窒素吸入療法と本剤の併用が治療上必要と判断される場合は、緊急時に十分対応できる医療施設において、肺動脈性肺高血圧症の治療に十分な知識と経験を持つ医師のもとで、慎重に投与すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2.2 硝酸剤又は一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジル等)を投与中の患者[1 参照],[10.1 参照]
- 2.3 可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激剤(リオシグアト)を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.4 重度の腎障害のある患者[9.2.1 参照]
- 2.5 重度の肝障害のある患者[9.3.1 参照]
- 2.6 **チトクロームP450 3A4(CYP3A4)を強く阻害する薬剤(イトラコナゾール、リトナビル含有製剤、アタザナビル、インジナビル、ネルフィナビル、サキナビル、ダルナビル含有製剤、クラリスロマイシン、テラプレビル、コビシスタット含有製剤、エンシトレルビル、セリチニブ)を投与中の患者[10.1 参照]
- 2.7 CYP3A4を強く誘導する薬剤(リファンピシン、フェニトイン、カルバマゼピン、フェノバルビタール)を長期的に投与中の患者[10.1 参照]
4. 効能又は効果
肺動脈性肺高血圧症
5. 効能又は効果に関連する注意
肺高血圧症に関するWHO機能分類クラスⅠにおける有効性・安全性は確立されていない。
6. 用法及び用量
通常、成人には1日1回タダラフィルとして40mgを経口投与する。
7. 用法及び用量に関連する注意
- 7.1 軽度又は中等度の腎障害のある患者では、1日1回20mgを投与する。[9.2.2 参照],[16.6.1 参照]
- 7.2 軽度又は中等度の肝障害のある患者では、本剤の投与経験は限られていることから、リスク・ベネフィットを考慮し、本剤を投与する際には1日1回20mgを投与する。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 4時間以上の勃起の延長又は持続勃起(6時間以上持続する痛みを伴う勃起)が外国にてごくまれに報告されている。持続勃起に対する処置を速やかに行わないと陰茎組織の損傷又は勃起機能を永続的に損なうことがあるので、勃起が4時間以上持続する症状がみられた場合、直ちに医師の診断を受けるよう指導すること。
- 8.2 臨床試験において、めまいや視覚障害が認められているので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
- 8.3 本剤投与後に急激な視力低下又は急激な視力喪失があらわれた場合には、速やかに眼科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。[15.1.2 参照]
- 8.4 本剤投与後に急激な聴力低下又は突発性難聴(耳鳴り、めまいを伴うことがある)があらわれた場合には、速やかに耳鼻科専門医の診察を受けるよう、患者に指導すること。[15.1.4 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 脳梗塞・脳出血の既往歴が最近6ヵ月以内にある患者
これらの患者における安全性及び有効性は確立していない。
-
9.1.2 コントロール不良の不整脈、低血圧(血圧<90/50mmHg)又はコントロール不良の高血圧(安静時血圧>170/100mmHg)のある患者
これらの患者における安全性及び有効性は確立していない。
-
9.1.3 網膜色素変性症患者
ホスホジエステラーゼ(PDE)の遺伝的障害を持つ症例が少数認められる。
-
9.1.4 陰茎の構造上欠陥(屈曲、陰茎の線維化、Peyronie病等)のある患者
本剤の薬理作用により勃起が起こり、その結果陰茎に痛みを引き起こす可能性がある。
- 9.1.5 持続勃起症の素因となり得る疾患(鎌状赤血球性貧血、多発性骨髄腫、白血病等)のある患者
-
9.1.6 出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者
in vitro試験でニトロプルシドナトリウム(NO供与剤)の血小板凝集抑制作用を増強することが認められている。出血性疾患又は消化性潰瘍のある患者に対する安全性は確立していない。
-
9.1.7 肺静脈閉塞性疾患を有する患者
本剤を投与しないことが望ましい。肺血管拡張剤は、肺静脈閉塞性疾患を有する患者の心血管系の状態を著しく悪化させるおそれがある。肺静脈閉塞性疾患を有する患者における有効性及び安全性は確立していない。
-
9.1.8 重症の左室流出路閉塞、体液減少、自律神経障害に伴う低血圧や安静時低血圧等を有する患者
他のPDE5阻害剤と同様に、本剤は血管拡張作用を有するため一過性の軽度の血圧低下があらわれる場合がある。
-
9.1.9 出血の危険因子(ビタミンK拮抗薬等の抗凝固療法、抗血小板療法、結合組織疾患に伴う血小板機能異常、経鼻酸素療法)を有する患者
出血の危険性が高まるおそれがある。[10.2 参照]
9.2 腎機能障害患者
-
9.2.1 重度の腎障害患者
投与しないこと。本剤の血漿中濃度が上昇し、また透析によるクリアランスの促進は期待されない。また、これらの患者は臨床試験では除外されている。[2.4 参照],[16.6.1 参照]
-
9.2.2 軽度又は中等度の腎障害患者
本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。[7.1 参照],[16.6.1 参照]
9.3 肝機能障害患者
-
9.3.1 重度の肝障害患者
投与しないこと。これらの患者は臨床試験では除外されている。[2.5 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。[16.6.3 参照]
10. 相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
NOはcGMPの産生を刺激し、一方、本剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介するNOの降圧作用が増強する。 |
||
併用により、血圧低下を起こすおそれがある。 |
併用により、細胞内cGMP濃度が増加し、全身血圧に相加的な影響を及ぼすおそれがある。 |
|
CYP3A4を強く阻害することによりクリアランスが高度に減少し、本剤の血漿中濃度が上昇するおそれがある。また、臨床試験では除外されている。 |
||
リファンピシン(600mg/日)との併用により、本剤(10mg)のAUC及びCmaxがそれぞれ88%及び46%低下するとの報告がある5) 。 |
CYP3A4誘導によるクリアランスの増加により本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
本剤のAUC及びCmaxが増加するおそれがある。 |
CYP3A4阻害によるクリアランスの減少。 |
|
CYP3A4を誘導する薬剤 |
本剤のAUC及びCmaxが低下するおそれがある。 |
CYP3A4誘導によるクリアランスの増加。 |
ボセンタン |
ボセンタン(125mg/1日2回投与)との10日間併用により、本剤(40mg)の10日目におけるAUC及びCmaxが初日と比べてそれぞれ41.5%及び26.6%低下するとの報告がある6) 。本剤によるボセンタンのAUC及びCmaxに対する影響はみられなかった。 |
CYP3A4誘導によるクリアランスの増加により本剤の血漿中濃度が低下する。 |
ドキサゾシン(8mg)と本剤(20mg)の併用により、立位収縮期血圧及び拡張期血圧は最大それぞれ9.81mmHg及び5.33mmHg下降するとの報告がある7) 。また、α遮断剤との併用で失神等の症状を伴う血圧低下を来したとの報告がある。 |
本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。 |
|
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤(単剤又は多剤)と本剤(20mg)の併用により、自由行動下収縮期血圧及び拡張期血圧は最大それぞれ8mmHg及び4mmHg下降するとの報告がある8) 。 |
本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。 |
|
カルペリチド |
併用により降圧作用が増強するおそれがある。 |
本剤は血管拡張作用による降圧作用を有するため、併用により降圧作用を増強するおそれがある。 |
ビタミンK拮抗薬等の抗凝固療法を施行している患者では出血の危険性が高まるおそれがある。 |
||
ベルイシグアト |
症候性低血圧を起こすおそれがある。治療上の有益性と危険性を十分に考慮し、治療上やむを得ないと判断された場合にのみ併用すること。 |
細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがある。 |
11. 副作用
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
循環器 |
潮紅 |
ほてり、低血圧 |
失神 |
|
感覚器 |
霧視 |
眼充血、眼痛、結膜出血、視力低下、眼の異常感 |
回転性めまい、眼乾燥、非動脈炎性前部虚血性視神経症 注2) 、網膜静脈閉塞、視野欠損、視覚障害、中心性漿液性脈絡網膜症 |
|
消化器 |
悪心、消化不良 |
下痢、胃食道逆流性疾患、嘔吐、上腹部痛、腹部不快感、胃炎 |
鼓腸 |
腹部膨満、腹痛、胃不快感、口内乾燥 |
肝臓 |
AST増加 |
|||
筋骨格 |
筋痛、背部痛 |
四肢痛、筋痙縮、関節痛、筋骨格硬直 |
関節炎、四肢不快感 |
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精神・神経系 |
頭痛 |
浮動性めまい、睡眠障害 |
うつ病、下肢静止不能症候群、感覚鈍麻、錯感覚、片頭痛 |
脳卒中 注1) |
泌尿・生殖器 |
月経過多 |
持続勃起症、勃起延長 |
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呼吸器 |
鼻閉、鼻出血、呼吸困難 |
副鼻腔うっ血 |
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皮膚 |
発疹 |
そう痒症 |
多汗症 |
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血液 |
貧血、INR増加 |
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その他 |
末梢性浮腫、疲労、挫傷、疼痛 |
顔面浮腫、貪食細胞性組織球症 |
体重増加、食欲不振、腫脹、浮腫 |
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
- 15.1.1 勃起不全治療剤として使用されたタダラフィルの市販後の自発報告において、心筋梗塞、心突然死、心室性不整脈、脳出血、一過性脳虚血発作等の重篤な心血管系障害がタダラフィル投与後に発現している。これらの多くが心血管系のリスクファクターを有している患者であった。多くの事象が、性行為中又は性行為後に認められ、少数例ではあるが、性行為なしにタダラフィル投与後に認められたものもあった。その他は、タダラフィルを投与し性行為後の数時間から数日後に報告されている。これらの症例について、タダラフィル、性行為、本来患者が有していた心血管系障害、これらの要因の組合せ又は他の要因に直接関連するかどうかを確定することはできない。
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15.1.2 薬剤との因果関係は明らかではないが、外国において男性勃起不全治療剤として使用されたタダラフィルを含むPDE5阻害剤投与後に、まれに視力低下や視力喪失の原因となりうる非動脈炎性前部虚血性視神経症(NAION)の発現が報告されている11)
。これらの患者の多くは、NAIONの危険因子[年齢(50歳以上)、糖尿病、高血圧、冠動脈障害、高脂血症、喫煙等]を有していた12)
。
外国において、NAIONを発現した45歳以上の男性(肺動脈性肺高血圧症に使用された症例は除く)を対象として実施された自己対照研究では、PDE5阻害剤の投与から消失半減期(T1/2)の5倍の期間内(タダラフィルの場合約4日以内に相当)は、NAION発現リスクが約2倍になることが報告されている13) 。[8.3 参照],[11.2 参照] - 15.1.3 薬剤との因果関係は明らかではないが、外国において本剤を含むPDE5阻害剤投与後に、まれに、痙攣発作の発現が報告されている14) ,15) 。
- 15.1.4 薬剤との因果関係は明らかではないが、外国において本剤を含むPDE5阻害剤投与後に、まれに、急激な聴力低下又は突発性難聴が報告されている。これらの患者では、耳鳴りやめまいを伴うことがある。[8.4 参照]
- 15.1.5 アルコール飲用時に本剤を投与した外国の臨床薬理試験(本剤10mg、20mg)において、アルコール血中濃度、本剤の血漿中濃度のいずれも相互に影響を受けなかったが、アルコールを高用量(0.7g/kg)飲用した被験者において、めまいや起立性低血圧が報告された16) ,17) 。


