薬効分類名抗血液凝固第IXa/X因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体
血液凝固第VIII因子機能代替製剤
一般的名称エミシズマブ(遺伝子組換え)
ヘムライブラ皮下注12mg、ヘムライブラ皮下注30mg、ヘムライブラ皮下注60mg、ヘムライブラ皮下注90mg、ヘムライブラ皮下注105mg、ヘムライブラ皮下注150mg
へむらいぶらひかちゅう12mg、へむらいぶらひかちゅう30mg、へむらいぶらひかちゅう60mg、へむらいぶらひかちゅう90mg、へむらいぶらひかちゅう105mg、へむらいぶらひかちゅう150mg
HEMLIBRA for Subcutaneous Injection, HEMLIBRA for Subcutaneous Injection, HEMLIBRA for Subcutaneous Injection, HEMLIBRA for Subcutaneous Injection, HEMLIBRA for Subcutaneous Injection, HEMLIBRA for Subcutaneous Injection
製造販売元/中外製薬株式会社
重大な副作用
その他の副作用
併用注意
活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤
[1.1 参照],[1.2 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
血栓塞栓症又は血栓性微小血管症があらわれるおそれがある。
本剤投与中及び投与中止後6カ月間は、活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤又は乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤の投与は避けること。
本剤投与中及び投与中止後6カ月間の出血に対してやむを得ず活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤又は乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤を投与する場合は必ず血友病に対する十分な治療経験を有する医師のもと、必要な血液凝固系検査等が実施可能で血栓塞栓症及び血栓性微小血管症に対する適切な処置が可能な医療機関で投与すること。
先天性血液凝固第VIII因子欠乏ヒト血漿を用いたトロンビン生成試験(in vitro)において、本剤単独時に比べて本剤との併用時に顕著なトロンビン生成の促進が認められた 。活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤由来の活性型血液凝固第IX因子及び第X因子が本剤による凝固促進に影響を与える可能性が考えられ、凝固活性の増加につながるおそれがある。
乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤
[1.1 参照],[1.2 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
血栓塞栓症又は血栓性微小血管症があらわれるおそれがある。
本剤投与中及び投与中止後6カ月間は、活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤又は乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤の投与は避けること。
本剤投与中及び投与中止後6カ月間の出血に対してやむを得ず活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤又は乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤を投与する場合は必ず血友病に対する十分な治療経験を有する医師のもと、必要な血液凝固系検査等が実施可能で血栓塞栓症及び血栓性微小血管症に対する適切な処置が可能な医療機関で投与すること。
乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤に含まれる血液凝固第X因子が本剤による凝固促進に影響を与える可能性が考えられ、凝固活性の増加につながるおそれがある。
1. 警告
- 1.1 インヒビター保有先天性血友病A患者を対象とした本剤の臨床試験で、活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤との併用において重篤な血栓塞栓症及び血栓性微小血管症の発現が複数例に認められている。本剤投与中及び投与中止後6カ月間は、治療上やむを得ない場合を除き、活性型血液凝固第IX因子及び血液凝固第X因子を含む、活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤及び乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤の投与を避けること。血栓塞栓症及び血栓性微小血管症のリスクを増大させる可能性がある。[8.1 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 1.2 本剤は血友病治療に十分な知識・経験を持つ医師のもと、緊急時に十分対応できる医療機関で投与開始すること。[8.1 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 1.3 本剤の投与開始に先立ち、患者又はその家族に危険性(出血時のバイパス止血製剤の投与における危険性を含む)を十分説明し、同意を得た上で本剤を投与すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
5. 効能又は効果に関連する注意
-
〈先天性血友病A(先天性血液凝固第VIII因子欠乏)患者における出血傾向の抑制〉
本剤は、血液凝固第VIII因子に対するインヒビターの有無によらず有効性が確認されている。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈効能共通〉
-
〈後天性血友病A患者における出血傾向の抑制〉
- 7.2 凝固能に関する検査結果及び患者の状態を考慮して、適切な時期に投与を終了すること。[8.5 参照],[17.1.5 参照]
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
-
8.1 インヒビター保有先天性血友病A患者を対象とした臨床試験において、本剤投与中の出血時に活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤を併用した36例において、血栓塞栓症が2例(5.6%)、血栓性微小血管症が3例(8.3%)に認められている。また、乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤を投与することにより血栓塞栓症及び血栓性微小血管症があらわれるおそれがあるため、以下の事項に注意すること。当該事項については、その重要性及び必要性を患者又はその家族にも説明し、理解及び同意を得た上で投与を開始すること。[1.1 参照],[1.2 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 8.1.1 本剤投与開始前日までに、バイパス止血製剤による定期輸注は中止すること。また、本剤投与中止後6カ月間は、バイパス止血製剤による定期輸注は行わないこと。
-
8.1.2 本剤投与中にバイパス止血製剤を投与する場合は、活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤及び乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤の投与は避け、活性型血液凝固第VII因子(エプタコグ アルファ(活性型)(遺伝子組換え))製剤を投与すること。さらに、以下の事項にも注意すること。
- (1) 活性型血液凝固第VII因子(エプタコグ アルファ(活性型)(遺伝子組換え))製剤については、在宅自己注射を行う場合があるため、投与の必要性の判断方法、用量等を、あらかじめ患者に指導すること。また、在宅自己注射を1回実施しても止血できない場合は、医療機関へ連絡するよう指導を行うこと。
- (2) やむを得ず活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤を投与する場合は、必ず血友病に対する十分な治療経験を有する医師のもと、必要な血液凝固系検査等が実施可能で血栓塞栓症及び血栓性微小血管症に対する適切な処置が可能な医療機関で投与すること。また、投与後は血液凝固系検査等により患者の凝固系の状態を注意深く確認すること。異常が認められた場合には本剤及びバイパス止血製剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- (3) 乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤は、本剤と併用された経験が極めて少ないため、上記(2)と同じ対応をとること。
- 8.1.3 本剤投与中止後6カ月間は、上記8.1.2と同じ対応を行うこと。
- 8.2 本剤は活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)又はAPTTの測定原理に基づく検査値に影響を及ぼすため、本剤を投与した患者の検査値には従来の判断基準が適用できないことに注意すること。
- 8.3 在宅自己注射における注意
-
8.1 インヒビター保有先天性血友病A患者を対象とした臨床試験において、本剤投与中の出血時に活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤を併用した36例において、血栓塞栓症が2例(5.6%)、血栓性微小血管症が3例(8.3%)に認められている。また、乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤を投与することにより血栓塞栓症及び血栓性微小血管症があらわれるおそれがあるため、以下の事項に注意すること。当該事項については、その重要性及び必要性を患者又はその家族にも説明し、理解及び同意を得た上で投与を開始すること。[1.1 参照],[1.2 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 〈先天性血友病A(先天性血液凝固第VIII因子欠乏)患者における出血傾向の抑制〉
-
〈後天性血友病A患者における出血傾向の抑制〉
- 8.5 凝固能が回復する場合があるため、第VIII因子活性、インヒビター力価等の検査を定期的に実施すること。[7.2 参照],[17.1.5 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある⼥性には、本剤投与中及び最終投与後少なくとも6カ⽉間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験は実施していない。一般にヒトIgGは胎盤を通過することが知られている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行性については不明であるが、一般にヒトIgGは母乳に分泌されることが知られている。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児及び乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤 |
血栓塞栓症又は血栓性微小血管症があらわれるおそれがある。 |
先天性血液凝固第VIII因子欠乏ヒト血漿を用いたトロンビン生成試験(in vitro)において、本剤単独時に比べて本剤との併用時に顕著なトロンビン生成の促進が認められた1) 。活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤由来の活性型血液凝固第IX因子及び第X因子が本剤による凝固促進に影響を与える可能性が考えられ、凝固活性の増加につながるおそれがある。 |
乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤 |
血栓塞栓症又は血栓性微小血管症があらわれるおそれがある。 |
乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤に含まれる血液凝固第X因子が本剤による凝固促進に影響を与える可能性が考えられ、凝固活性の増加につながるおそれがある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 血栓塞栓症(0.7%)
本剤投与中の出血に対して活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤等のバイパス止血製剤を投与する際、または血栓塞栓症の危険因子を有する後天性血友病A患者に本剤を投与する際は、血栓塞栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤及びバイパス止血製剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。[1.1 参照],[1.2 参照],[8.1 参照],[10.2 参照]
-
11.1.2 血栓性微小血管症(0.7%)
本剤投与中の出血に対して活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤等のバイパス止血製剤を投与する際は血栓性微小血管症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤及びバイパス止血製剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。[1.1 参照],[1.2 参照],[8.1 参照],[10.2 参照]
11.2 その他の副作用
5%以上 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
消化器 |
悪心 |
||
皮膚 |
毛髪成長異常 |
発疹、蕁麻疹、血管性浮腫 |
|
*免疫系 |
過敏症 |
||
その他 |
注射部位反応 |
頭痛、疲労、血液検査異常(ABO式血液型の凝集素検出能の低下)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加 |
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
先天性血友病A患者を対象とした国際共同第III相臨床試験において、抗エミシズマブ抗体の産生が398例中14例(3.5%)に報告されている。また、先天性血友病A患者を対象とした国内第I/II相臨床試験において、抗エミシズマブ抗体の産生が18例中4例に報告されている。これらのうち、国際共同第III相臨床試験において、中和活性を有すると考えられる抗エミシズマブ抗体の産生が3例に認められ、効果の減弱(APTT延長、出血の発現)を認めた症例も報告されている。
後天性血友病A患者を対象とした国内第III相臨床試験において、抗エミシズマブ抗体の産生が14例中2例に報告されている。このうち1例では、抗エミシズマブ抗体に起因すると考えられる血漿中エミシズマブ濃度の低下が認められた。
1. 警告
- 1.1 インヒビター保有先天性血友病A患者を対象とした本剤の臨床試験で、活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤との併用において重篤な血栓塞栓症及び血栓性微小血管症の発現が複数例に認められている。本剤投与中及び投与中止後6カ月間は、治療上やむを得ない場合を除き、活性型血液凝固第IX因子及び血液凝固第X因子を含む、活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤及び乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤の投与を避けること。血栓塞栓症及び血栓性微小血管症のリスクを増大させる可能性がある。[8.1 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 1.2 本剤は血友病治療に十分な知識・経験を持つ医師のもと、緊急時に十分対応できる医療機関で投与開始すること。[8.1 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 1.3 本剤の投与開始に先立ち、患者又はその家族に危険性(出血時のバイパス止血製剤の投与における危険性を含む)を十分説明し、同意を得た上で本剤を投与すること。
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
5. 効能又は効果に関連する注意
-
〈先天性血友病A(先天性血液凝固第VIII因子欠乏)患者における出血傾向の抑制〉
本剤は、血液凝固第VIII因子に対するインヒビターの有無によらず有効性が確認されている。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照]
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈効能共通〉
-
〈後天性血友病A患者における出血傾向の抑制〉
- 7.2 凝固能に関する検査結果及び患者の状態を考慮して、適切な時期に投与を終了すること。[8.5 参照],[17.1.5 参照]
8. 重要な基本的注意
-
〈効能共通〉
-
8.1 インヒビター保有先天性血友病A患者を対象とした臨床試験において、本剤投与中の出血時に活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤を併用した36例において、血栓塞栓症が2例(5.6%)、血栓性微小血管症が3例(8.3%)に認められている。また、乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤を投与することにより血栓塞栓症及び血栓性微小血管症があらわれるおそれがあるため、以下の事項に注意すること。当該事項については、その重要性及び必要性を患者又はその家族にも説明し、理解及び同意を得た上で投与を開始すること。[1.1 参照],[1.2 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 8.1.1 本剤投与開始前日までに、バイパス止血製剤による定期輸注は中止すること。また、本剤投与中止後6カ月間は、バイパス止血製剤による定期輸注は行わないこと。
-
8.1.2 本剤投与中にバイパス止血製剤を投与する場合は、活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤及び乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤の投与は避け、活性型血液凝固第VII因子(エプタコグ アルファ(活性型)(遺伝子組換え))製剤を投与すること。さらに、以下の事項にも注意すること。
- (1) 活性型血液凝固第VII因子(エプタコグ アルファ(活性型)(遺伝子組換え))製剤については、在宅自己注射を行う場合があるため、投与の必要性の判断方法、用量等を、あらかじめ患者に指導すること。また、在宅自己注射を1回実施しても止血できない場合は、医療機関へ連絡するよう指導を行うこと。
- (2) やむを得ず活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤を投与する場合は、必ず血友病に対する十分な治療経験を有する医師のもと、必要な血液凝固系検査等が実施可能で血栓塞栓症及び血栓性微小血管症に対する適切な処置が可能な医療機関で投与すること。また、投与後は血液凝固系検査等により患者の凝固系の状態を注意深く確認すること。異常が認められた場合には本剤及びバイパス止血製剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- (3) 乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤は、本剤と併用された経験が極めて少ないため、上記(2)と同じ対応をとること。
- 8.1.3 本剤投与中止後6カ月間は、上記8.1.2と同じ対応を行うこと。
- 8.2 本剤は活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)又はAPTTの測定原理に基づく検査値に影響を及ぼすため、本剤を投与した患者の検査値には従来の判断基準が適用できないことに注意すること。
- 8.3 在宅自己注射における注意
-
8.1 インヒビター保有先天性血友病A患者を対象とした臨床試験において、本剤投与中の出血時に活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤を併用した36例において、血栓塞栓症が2例(5.6%)、血栓性微小血管症が3例(8.3%)に認められている。また、乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤を投与することにより血栓塞栓症及び血栓性微小血管症があらわれるおそれがあるため、以下の事項に注意すること。当該事項については、その重要性及び必要性を患者又はその家族にも説明し、理解及び同意を得た上で投与を開始すること。[1.1 参照],[1.2 参照],[10.2 参照],[11.1.1 参照],[11.1.2 参照]
- 〈先天性血友病A(先天性血液凝固第VIII因子欠乏)患者における出血傾向の抑制〉
-
〈後天性血友病A患者における出血傾向の抑制〉
- 8.5 凝固能が回復する場合があるため、第VIII因子活性、インヒビター力価等の検査を定期的に実施すること。[7.2 参照],[17.1.5 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある⼥性には、本剤投与中及び最終投与後少なくとも6カ⽉間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験は実施していない。一般にヒトIgGは胎盤を通過することが知られている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行性については不明であるが、一般にヒトIgGは母乳に分泌されることが知られている。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児及び乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
10. 相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤 |
血栓塞栓症又は血栓性微小血管症があらわれるおそれがある。 |
先天性血液凝固第VIII因子欠乏ヒト血漿を用いたトロンビン生成試験(in vitro)において、本剤単独時に比べて本剤との併用時に顕著なトロンビン生成の促進が認められた1) 。活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤由来の活性型血液凝固第IX因子及び第X因子が本剤による凝固促進に影響を与える可能性が考えられ、凝固活性の増加につながるおそれがある。 |
乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤 |
血栓塞栓症又は血栓性微小血管症があらわれるおそれがある。 |
乾燥濃縮人血液凝固第X因子加活性化第VII因子製剤に含まれる血液凝固第X因子が本剤による凝固促進に影響を与える可能性が考えられ、凝固活性の増加につながるおそれがある。 |
11. 副作用
11.1 重大な副作用
-
11.1.1 血栓塞栓症(0.7%)
本剤投与中の出血に対して活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤等のバイパス止血製剤を投与する際、または血栓塞栓症の危険因子を有する後天性血友病A患者に本剤を投与する際は、血栓塞栓症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤及びバイパス止血製剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。[1.1 参照],[1.2 参照],[8.1 参照],[10.2 参照]
-
11.1.2 血栓性微小血管症(0.7%)
本剤投与中の出血に対して活性型プロトロンビン複合体(乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体)製剤等のバイパス止血製剤を投与する際は血栓性微小血管症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤及びバイパス止血製剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。[1.1 参照],[1.2 参照],[8.1 参照],[10.2 参照]
11.2 その他の副作用
5%以上 |
5%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|
消化器 |
悪心 |
||
皮膚 |
毛髪成長異常 |
発疹、蕁麻疹、血管性浮腫 |
|
*免疫系 |
過敏症 |
||
その他 |
注射部位反応 |
頭痛、疲労、血液検査異常(ABO式血液型の凝集素検出能の低下)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加 |
15. その他の注意
15.1 臨床使用に基づく情報
先天性血友病A患者を対象とした国際共同第III相臨床試験において、抗エミシズマブ抗体の産生が398例中14例(3.5%)に報告されている。また、先天性血友病A患者を対象とした国内第I/II相臨床試験において、抗エミシズマブ抗体の産生が18例中4例に報告されている。これらのうち、国際共同第III相臨床試験において、中和活性を有すると考えられる抗エミシズマブ抗体の産生が3例に認められ、効果の減弱(APTT延長、出血の発現)を認めた症例も報告されている。
後天性血友病A患者を対象とした国内第III相臨床試験において、抗エミシズマブ抗体の産生が14例中2例に報告されている。このうち1例では、抗エミシズマブ抗体に起因すると考えられる血漿中エミシズマブ濃度の低下が認められた。