薬効分類名抗ウイルス化学療法剤(HIVカプシド阻害剤)

一般的名称レナカパビルナトリウム錠

シュンレンカ錠300mg

SUNLENCA Tablets 300mg

製造販売元/ギリアド・サイエンシズ株式会社

第2版
禁忌相互作用腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

その他の副作用

部位
頻度
副作用
胃腸・消化器系
3%以上

併用注意

薬剤名等

ジゴキシン

臨床症状・措置方法

ジゴキシンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。本剤と併用する場合は、ジゴキシンの血漿中濃度のモニタリングを行うこと。

機序・危険因子

レナカパビルのP-gp阻害作用により、ジゴキシンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等

直接経口抗凝固薬(DOAC)

  • リバーロキサバン
  • ダビガトラン
  • エドキサバン
臨床症状・措置方法

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

機序・危険因子

レナカパビルのCYP3A又はP-gp阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等

シンバスタチン

臨床症状・措置方法

シンバスタチンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。シンバスタチンは最低用量から開始し、安全性(ミオパチーなど)をモニタリングしながら慎重に増量すること。

機序・危険因子

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、シンバスタチンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等

コルチコステロイド(全身性)

  • デキサメタゾン
  • ヒドロコルチゾン
  • コルチゾン
臨床症状・措置方法

全身性コルチコステロイドの曝露量が著しく上昇する可能性がある。これら薬剤は最低用量から開始し、安全性をモニタリングしながら慎重に増量すること。
また、全身性デキサメタゾンとの併用によりレナカパビルの血漿中濃度が低下し、特に長期間投与する場合は、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性があるため、他のコルチコステロイドへの代替を検討すること。

機序・危険因子

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、コルチコステロイドの曝露量が著しく上昇し、クッシング症候群及び副腎抑制のリスクが増加する可能性がある。
また、デキサメタゾンのCYP3A誘導作用により、レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性がある。

薬剤名等

ミダゾラム(経口)

トリアゾラム

キニジン

[16.7.2 参照]

臨床症状・措置方法

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

機序・危険因子

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等

ホスホジエステラーゼ5(PDE-5)阻害薬

  • シルデナフィル
  • タダラフィル
  • バルデナフィル
臨床症状・措置方法

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。勃起不全の治療のためにこれら薬剤を本剤と併用する場合は、これら薬剤は最低用量から開始すること。肺動脈性肺高血圧症の治療のためにタダラフィルを本剤と併用することは推奨されない。

機序・危険因子

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等

アタザナビル/リトナビル

臨床症状・措置方法

レナカパビルの血漿中濃度が上昇する可能性がある。アタザナビル/リトナビルと本剤の併用は推奨されない。

機序・危険因子

アタザナビル/リトナビルの強いCYP3A、P-gp及びUGT1A1阻害作用により、レナカパビルの血漿中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等

エファビレンツ

[16.7.2 参照]

臨床症状・措置方法

レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性がある。エファビレンツと本剤の併用は推奨されない。

機序・危険因子

エファビレンツのCYP3A、P-gp及びUGT1A1誘導作用により、レナカパビルの血漿中濃度が低下した。

薬剤名等

リファブチン

フェノバルビタール

ネビラピン

臨床症状・措置方法

レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性がある。これら薬剤と本剤の併用は推奨されない。

機序・危険因子

これら薬剤の中程度のCYP3A、P-gp又はUGT1A1誘導作用により、レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性がある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 リファンピシン、フェニトイン、フェニトイン・フェノバルビタール、ホスフェニトインナトリウム水和物、カルバマゼピン、アパルタミド、エンザルタミド、ミトタン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、ロミタピドメシル酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩及びエルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリンを投与中の患者[10.1 参照],[16.7.2 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

シュンレンカ錠300mg

有効成分 (1錠中)
レナカパビルナトリウム   306.8mg
(レナカパビルとして   300mg )
添加剤 D-マンニトール、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、コポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

シュンレンカ錠300mg

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 長径 約21mm
短径 約10mm
質量 約1560mg
識別コード GSI・62L
色・剤形 淡褐色のフィルムコーティング錠

4. 効能又は効果

多剤耐性HIV-1感染症

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 以下のいずれも満たす患者に投与すること。[17.1.1 参照]
    • 過去の治療において、本剤を含まない既存の抗レトロウイルス療法による適切な治療を行ってもウイルス学的抑制が得られなかった患者
    • 薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を実施し、本剤を含まない複数の抗HIV薬に耐性を示す患者
  2. 5.2 本剤はレナカパビル注射剤の投与に先立つ経口導入としてのみ使用すること。

6. 用法及び用量

通常、成人には投与1日目及び2日目に2錠(レナカパビルとして600mg)を、8日目に1錠(レナカパビルとして300mg)を1日1回経口投与する。本剤は、食事の有無にかかわらず投与できる。投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 併用する抗HIV薬は、患者の治療歴及び薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考に選択すること。
  2. 7.2 本剤の投与スケジュールを遵守すること。投与スケジュールを遵守できなかった場合は、本剤の継続の可否も含め、治療法を再考すること。
  3. 7.3 本剤の投与開始後15日目にレナカパビル注射剤の皮下投与を開始すること。レナカパビル注射剤の投与を開始する際には、レナカパビル注射剤の電子添文を参照すること。
  4. 7.4 レナカパビル注射剤の最終投与日から28週間超経過したが、レナカパビルの投与を再開することが医療上適切である場合、本剤の投与1日目から再開すること。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤による治療は、抗HIV療法に十分な経験を持つ医師のもとで開始すること。
  2. 8.2 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又はそれに代わる適切な者に次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
    1. 8.2.1 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染症を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化についてはすべて担当医に報告すること。
    2. 8.2.2 本剤の長期投与による影響については現在のところ不明であること。
    3. 8.2.3 担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。
    4. 8.2.4 本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること。また、本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合、事前に担当医に相談すること。[10 参照],[16.7.1 参照],[16.7.2 参照]
  3. 8.3 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築炎症反応症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 末期腎不全患者(クレアチニンクリアランスが15mL/min未満)

    末期腎不全患者(クレアチニンクリアランス15mL/min未満)を対象とした臨床試験は実施していない。本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)

    重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)を対象とした臨床試験は実施していない。本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で乳汁又は胎盤を介して出生児にレナカパビルが移行した報告がある。

9.6 授乳婦

授乳を避けさせること。一般に、乳児へのHIV感染を防ぐため、あらゆる状況下においてHIVに感染した女性は授乳をすべきでない。動物実験(ラット)で乳汁又は胎盤を介して出生児にレナカパビルが移行した報告がある。ヒトにおける乳汁への移行は不明である。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下しており、合併症や他の薬剤の併用が多い。

10. 相互作用

  • レナカパビルはCYP3A、P-gp及びUGT1A1の基質であり、CYP3Aの中程度の阻害薬及びP-gpの阻害薬である。[8.2.4 参照]

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

*リファンピシン
(リファジン)

フェニトイン
(アレビアチン)

フェニトイン・フェノバルビタール
(ヒダントールD/E/F)

ホスフェニトインナトリウム水和物
(ホストイン)

カルバマゼピン
(テグレトール)

アパルタミド
(アーリーダ)

エンザルタミド
(イクスタンジ)

ミトタン
(オペプリム)

[2.2 参照],[16.7.2 参照]

レナカパビルの血漿中濃度が低下するため、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性がある。

これら薬剤の強いCYP3A、P-gp又はUGT1A1の誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下する可能性がある。

セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

                  [2.2 参照]                 

レナカパビルの血漿中濃度が低下するため、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性がある。

セント・ジョーンズ・ワートの強いCYP3A、P-gp及びUGT1A1の誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下する可能性がある。

ロミタピドメシル酸塩
(ジャクスタピッド)

                  [2.2 参照]                 

ロミタピドメシル酸塩の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、ロミタピドメシル酸塩の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

メチルエルゴメトリンマレイン酸塩
(パルタン)

エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン
(クリアミン)

                  [2.2 参照]                 

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

*ジゴキシン

ジゴキシンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。本剤と併用する場合は、ジゴキシンの血漿中濃度のモニタリングを行うこと。

レナカパビルのP-gp阻害作用により、ジゴキシンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。

*直接経口抗凝固薬(DOAC)

  • リバーロキサバン
  • ダビガトラン
  • エドキサバン

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

レナカパビルのCYP3A又はP-gp阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

シンバスタチン

シンバスタチンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。シンバスタチンは最低用量から開始し、安全性(ミオパチーなど)をモニタリングしながら慎重に増量すること。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、シンバスタチンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。

*コルチコステロイド(全身性)

  • デキサメタゾン
  • ヒドロコルチゾン
  • コルチゾン

全身性コルチコステロイドの曝露量が著しく上昇する可能性がある。これら薬剤は最低用量から開始し、安全性をモニタリングしながら慎重に増量すること。
また、全身性デキサメタゾンとの併用によりレナカパビルの血漿中濃度が低下し、特に長期間投与する場合は、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性があるため、他のコルチコステロイドへの代替を検討すること。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、コルチコステロイドの曝露量が著しく上昇し、クッシング症候群及び副腎抑制のリスクが増加する可能性がある。
また、デキサメタゾンのCYP3A誘導作用により、レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性がある。

ミダゾラム(経口)

トリアゾラム

キニジン

                  [16.7.2 参照]                 

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

ホスホジエステラーゼ5(PDE-5)阻害薬

  • シルデナフィル
  • タダラフィル
  • バルデナフィル

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。勃起不全の治療のためにこれら薬剤を本剤と併用する場合は、これら薬剤は最低用量から開始すること。肺動脈性肺高血圧症の治療のためにタダラフィルを本剤と併用することは推奨されない。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

アタザナビル/リトナビル

レナカパビルの血漿中濃度が上昇する可能性がある。アタザナビル/リトナビルと本剤の併用は推奨されない。

アタザナビル/リトナビルの強いCYP3A、P-gp及びUGT1A1阻害作用により、レナカパビルの血漿中濃度が上昇する可能性がある。

エファビレンツ

                  [16.7.2 参照]                 

レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性がある。エファビレンツと本剤の併用は推奨されない。

エファビレンツのCYP3A、P-gp及びUGT1A1誘導作用により、レナカパビルの血漿中濃度が低下した。

*リファブチン

フェノバルビタール

ネビラピン

レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性がある。これら薬剤と本剤の併用は推奨されない。

これら薬剤の中程度のCYP3A、P-gp又はUGT1A1誘導作用により、レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

3%以上

胃腸障害

悪心

本剤及びレナカパビル注射剤の発現頻度

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 リファンピシン、フェニトイン、フェニトイン・フェノバルビタール、ホスフェニトインナトリウム水和物、カルバマゼピン、アパルタミド、エンザルタミド、ミトタン、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、ロミタピドメシル酸塩、メチルエルゴメトリンマレイン酸塩及びエルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリンを投与中の患者[10.1 参照],[16.7.2 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

シュンレンカ錠300mg

有効成分 (1錠中)
レナカパビルナトリウム   306.8mg
(レナカパビルとして   300mg )
添加剤 D-マンニトール、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、コポビドン、ステアリン酸マグネシウム、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、マクロゴール4000、タルク、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

シュンレンカ錠300mg

外形 表面                                    
裏面                                    
側面                                    
大きさ 長径 約21mm
短径 約10mm
質量 約1560mg
識別コード GSI・62L
色・剤形 淡褐色のフィルムコーティング錠

4. 効能又は効果

多剤耐性HIV-1感染症

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 以下のいずれも満たす患者に投与すること。[17.1.1 参照]
    • 過去の治療において、本剤を含まない既存の抗レトロウイルス療法による適切な治療を行ってもウイルス学的抑制が得られなかった患者
    • 薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を実施し、本剤を含まない複数の抗HIV薬に耐性を示す患者
  2. 5.2 本剤はレナカパビル注射剤の投与に先立つ経口導入としてのみ使用すること。

6. 用法及び用量

通常、成人には投与1日目及び2日目に2錠(レナカパビルとして600mg)を、8日目に1錠(レナカパビルとして300mg)を1日1回経口投与する。本剤は、食事の有無にかかわらず投与できる。投与に際しては、必ず他の抗HIV薬と併用すること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 併用する抗HIV薬は、患者の治療歴及び薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考に選択すること。
  2. 7.2 本剤の投与スケジュールを遵守すること。投与スケジュールを遵守できなかった場合は、本剤の継続の可否も含め、治療法を再考すること。
  3. 7.3 本剤の投与開始後15日目にレナカパビル注射剤の皮下投与を開始すること。レナカパビル注射剤の投与を開始する際には、レナカパビル注射剤の電子添文を参照すること。
  4. 7.4 レナカパビル注射剤の最終投与日から28週間超経過したが、レナカパビルの投与を再開することが医療上適切である場合、本剤の投与1日目から再開すること。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤による治療は、抗HIV療法に十分な経験を持つ医師のもとで開始すること。
  2. 8.2 本剤の使用に際しては、国内外のガイドライン等の最新の情報を参考に、患者又はそれに代わる適切な者に次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
    1. 8.2.1 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染症を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化についてはすべて担当医に報告すること。
    2. 8.2.2 本剤の長期投与による影響については現在のところ不明であること。
    3. 8.2.3 担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。
    4. 8.2.4 本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること。また、本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合、事前に担当医に相談すること。[10 参照],[16.7.1 参照],[16.7.2 参照]
  3. 8.3 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築炎症反応症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 末期腎不全患者(クレアチニンクリアランスが15mL/min未満)

    末期腎不全患者(クレアチニンクリアランス15mL/min未満)を対象とした臨床試験は実施していない。本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)

    重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)を対象とした臨床試験は実施していない。本剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で乳汁又は胎盤を介して出生児にレナカパビルが移行した報告がある。

9.6 授乳婦

授乳を避けさせること。一般に、乳児へのHIV感染を防ぐため、あらゆる状況下においてHIVに感染した女性は授乳をすべきでない。動物実験(ラット)で乳汁又は胎盤を介して出生児にレナカパビルが移行した報告がある。ヒトにおける乳汁への移行は不明である。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下しており、合併症や他の薬剤の併用が多い。

10. 相互作用

  • レナカパビルはCYP3A、P-gp及びUGT1A1の基質であり、CYP3Aの中程度の阻害薬及びP-gpの阻害薬である。[8.2.4 参照]

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

*リファンピシン
(リファジン)

フェニトイン
(アレビアチン)

フェニトイン・フェノバルビタール
(ヒダントールD/E/F)

ホスフェニトインナトリウム水和物
(ホストイン)

カルバマゼピン
(テグレトール)

アパルタミド
(アーリーダ)

エンザルタミド
(イクスタンジ)

ミトタン
(オペプリム)

[2.2 参照],[16.7.2 参照]

レナカパビルの血漿中濃度が低下するため、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性がある。

これら薬剤の強いCYP3A、P-gp又はUGT1A1の誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下する可能性がある。

セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品

                  [2.2 参照]                 

レナカパビルの血漿中濃度が低下するため、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性がある。

セント・ジョーンズ・ワートの強いCYP3A、P-gp及びUGT1A1の誘導作用により、本剤の血漿中濃度が低下する可能性がある。

ロミタピドメシル酸塩
(ジャクスタピッド)

                  [2.2 参照]                 

ロミタピドメシル酸塩の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、ロミタピドメシル酸塩の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

メチルエルゴメトリンマレイン酸塩
(パルタン)

エルゴタミン酒石酸塩・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン
(クリアミン)

                  [2.2 参照]                 

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

*ジゴキシン

ジゴキシンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。本剤と併用する場合は、ジゴキシンの血漿中濃度のモニタリングを行うこと。

レナカパビルのP-gp阻害作用により、ジゴキシンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。

*直接経口抗凝固薬(DOAC)

  • リバーロキサバン
  • ダビガトラン
  • エドキサバン

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

レナカパビルのCYP3A又はP-gp阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

シンバスタチン

シンバスタチンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。シンバスタチンは最低用量から開始し、安全性(ミオパチーなど)をモニタリングしながら慎重に増量すること。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、シンバスタチンの血漿中濃度が上昇する可能性がある。

*コルチコステロイド(全身性)

  • デキサメタゾン
  • ヒドロコルチゾン
  • コルチゾン

全身性コルチコステロイドの曝露量が著しく上昇する可能性がある。これら薬剤は最低用量から開始し、安全性をモニタリングしながら慎重に増量すること。
また、全身性デキサメタゾンとの併用によりレナカパビルの血漿中濃度が低下し、特に長期間投与する場合は、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性があるため、他のコルチコステロイドへの代替を検討すること。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、コルチコステロイドの曝露量が著しく上昇し、クッシング症候群及び副腎抑制のリスクが増加する可能性がある。
また、デキサメタゾンのCYP3A誘導作用により、レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性がある。

ミダゾラム(経口)

トリアゾラム

キニジン

                  [16.7.2 参照]                 

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

ホスホジエステラーゼ5(PDE-5)阻害薬

  • シルデナフィル
  • タダラフィル
  • バルデナフィル

これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。勃起不全の治療のためにこれら薬剤を本剤と併用する場合は、これら薬剤は最低用量から開始すること。肺動脈性肺高血圧症の治療のためにタダラフィルを本剤と併用することは推奨されない。

レナカパビルのCYP3A阻害作用により、これら薬剤の血漿中濃度が上昇する可能性がある。

アタザナビル/リトナビル

レナカパビルの血漿中濃度が上昇する可能性がある。アタザナビル/リトナビルと本剤の併用は推奨されない。

アタザナビル/リトナビルの強いCYP3A、P-gp及びUGT1A1阻害作用により、レナカパビルの血漿中濃度が上昇する可能性がある。

エファビレンツ

                  [16.7.2 参照]                 

レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性がある。エファビレンツと本剤の併用は推奨されない。

エファビレンツのCYP3A、P-gp及びUGT1A1誘導作用により、レナカパビルの血漿中濃度が低下した。

*リファブチン

フェノバルビタール

ネビラピン

レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性があり、本剤の効果が減弱し、本剤に対する耐性が発現する可能性がある。これら薬剤と本剤の併用は推奨されない。

これら薬剤の中程度のCYP3A、P-gp又はUGT1A1誘導作用により、レナカパビルの血漿中濃度が低下する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

3%以上

胃腸障害

悪心

本剤及びレナカパビル注射剤の発現頻度

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
87625
ブランドコード
6250053F1028
承認番号
30500AMX00170000
販売開始年月
2023-09
貯法
室温保存
有効期間
36ヵ月
規制区分
12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
  • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
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