薬効分類名注射用ニューキノロン系抗菌製剤

一般的名称パズフロキサシンメシル酸塩注射液

パズクロス点滴静注液300mg、パズクロス点滴静注液500mg、パズクロス点滴静注液1000mg

ぱずくろすてんてきじょうちゅうえき、ぱずくろすてんてきじょうちゅうえき、ぱずくろすてんてきじょうちゅうえき

Pazucross INJECTION, Pazucross INJECTION, Pazucross INJECTION

製造販売元/田辺ファーマ株式会社

第3版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
免疫系
0.1%以上
免疫系
0.1%未満
免疫系
頻度不明
腎・尿路
0.1%未満
腎・尿路
頻度不明
肝臓まわり
0.1%以上
肝臓まわり
0.1%未満
肝臓まわり
頻度不明
血液系
0.1%未満
血液系
頻度不明
胃腸・消化器系
0.1%以上
胃腸・消化器系
0.1%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
脳・神経
0.1%以上
脳・神経
0.1%未満
脳・神経
頻度不明
全身・局所・適用部位
0.1%以上
全身・局所・適用部位
0.1%未満
全身・局所・適用部位
頻度不明
その他
0.1%以上
CK増加電解質失調異常感(気分不良違和感浮遊感口内乾燥舌炎
その他
0.1%未満
その他
頻度不明

併用注意

薬剤名等

テオフィリン

アミノフィリン水和物

臨床症状・措置方法

テオフィリンの中毒症状(消化器障害、頭痛、不整脈、痙攣等)があらわれるおそれがある。観察を十分に行い、血中濃度モニタリングを行うなど注意すること。

機序・危険因子

機序:テオフィリンの主代謝酵素であるCYP1A2を阻害することにより、血中濃度を上昇させることが考えられる。
危険因子:高齢者、高度の腎障害患者

薬剤名等

フェニル酢酸系、プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤

  • ジクロフェナクナトリウム
  • ロキソプロフェンナトリウム水和物
臨床症状・措置方法

痙攣があらわれるおそれがある。
観察を十分に行い、症状があらわれた場合には両剤の投与を中止し、気道確保と抗痙攣薬の使用など痙攣に対する治療を実施すること。

機序・危険因子

機序:中枢神経におけるGABAAの受容体への結合阻害作用が非ステロイド性消炎鎮痛剤により増強されることが主な機序と考えられている。
危険因子:高齢者、てんかん等痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者、高度の腎障害患者

薬剤名等

ワルファリン

臨床症状・措置方法

ワルファリンの作用を増強し、出血、プロトロンビン時間の延長等があらわれることがある。観察を十分に行い、血液凝固能検査を行うなど注意すること。

機序・危険因子

機序不明

薬剤名等

副腎皮質ホルモン剤
(経口剤、注射剤)

  • プレドニゾロン
  • ヒドロコルチゾン
臨床症状・措置方法

腱障害のリスクが増大するとの報告がある。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。

機序・危険因子

機序不明

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
  3. 2.3 小児等[9.7 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

パズクロス点滴静注液300mg

有効成分 日局 パズフロキサシンメシル酸塩   1袋(100mL)中390.6mg
(パズフロキサシンとして   300mg )
添加剤 メタンスルホン酸   2.7mg
塩化ナトリウム   900.0mg
Naイオン濃度:100mL中15.4mEq
パズクロス点滴静注液500mg

有効成分 日局 パズフロキサシンメシル酸塩   1袋(100mL)中651.0mg
(パズフロキサシンとして   500mg )
添加剤 メタンスルホン酸   4.5mg
塩化ナトリウム   900.0mg
Naイオン濃度:100mL中15.4mEq
パズクロス点滴静注液1000mg

有効成分 日局 パズフロキサシンメシル酸塩   1袋(200mL)中1302mg
(パズフロキサシンとして   1000mg )
添加剤 メタンスルホン酸   9mg
塩化ナトリウム   1800mg
Naイオン濃度:100mL中15.4mEq

3.2 製剤の性状

パズクロス点滴静注液300mg

剤形 液剤
色調 無色澄明
pH 3.4~3.7
浸透圧比 約1(生理食塩液に対する比)
パズクロス点滴静注液500mg

剤形 液剤
色調 無色澄明
pH 3.2~3.5
浸透圧比 約1(生理食塩液に対する比)
パズクロス点滴静注液1000mg

剤形 液剤
色調 無色澄明
pH 3.2~3.5
浸透圧比 約1(生理食塩液に対する比)

4. 効能又は効果

  • 〈適応菌種〉

    パズフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、レジオネラ属、バクテロイデス属、プレボテラ属

  • 〈適応症〉

    敗血症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 本剤の使用に際しては、起炎菌と適応患者を十分考慮し、一次選択薬としての要否を検討すること。
  2. 5.2 本剤は、細菌学的検査を実施した後に投与すること。[8.1 参照]

6. 用法及び用量

  • 〈敗血症、肺炎球菌による肺炎、重症・難治性の呼吸器感染症(肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染に限る)以外〉

    通常、成人にはパズフロキサシンとして1日1000mgを2回に分けて点滴静注する。なお、年齢、症状に応じ、1日600mgを2回に分けて点滴静注するなど、減量すること。
    点滴静注に際しては、30分~1時間かけて投与すること。

  • 〈敗血症、肺炎球菌による肺炎、重症・難治性の呼吸器感染症(肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染に限る)〉

    通常、成人にはパズフロキサシンとして1日2000mgを2回に分けて点滴静注する。
    点滴静注に際しては、1時間かけて投与すること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤の使用に際しては、投与開始後3日を目安として継続投与が必要か判定し、投与中止又はより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行うこと。更に、本剤の投与期間は、原則として14日以内とすること。[8.1 参照]
  2. 7.2 本剤の臨床試験において、1日1000mg投与時と比較して1日2000mg投与時では、注射部位反応などの副作用発現率が高い傾向が認められたため、1日2000mg投与は、他の抗菌薬の投与を考慮した上で、必要な患者に限り、副作用の発現に十分注意して慎重に投与すること。[8.3 参照]
  3. 7.3 高度の腎障害のある患者には、投与量及び投与間隔を適切に調節するなど慎重に投与すること。参考として、体内動態試験の結果より、以下の用量が目安として推察されている。[9.2.1 参照],[16.6.2 参照]

    Ccr
    (mL/min)

    通常用法・用量

    1回500mg1日2回
    投与対象の場合

    1回1000mg1日2回
    投与対象の場合

    20以上30未満

    1回500mg1日2回
    (用量調節不要)

    1回500mg1日2回

    20未満

    1回500mg1日1回

    1回500mg1日1回

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。[5.2 参照],[7.1 参照]
  2. 8.2 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
    • 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
    • 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
    • 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。[11.1.8 参照]
  3. 8.3 注射部位反応(疼痛、紅斑、腫脹、硬結、静脈炎等)があらわれた場合には、注射部位を変更する、又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。臨床試験における注射部位反応の副作用発現率は、1日2000mg投与時34.1%(57/167例)であり、1日1000mg投与時0.1%(1/1,264例)に比べて高かった。[7.2 参照]
  4. 8.4 大動脈瘤、大動脈解離を引き起こすことがあるので、観察を十分に行うとともに、腹部、胸部又は背部に痛み等の症状があらわれた場合には直ちに医師の診察を受けるよう患者に指導すること。[9.1.6 参照],[11.1.13 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 キノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)
  2. 9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者

    十分な問診を行うこと。アレルギー素因を有する患者は過敏症を起こしやすい。

  3. 9.1.3 心臓、循環器系機能障害のある患者

    塩化ナトリウムを含有するため水分やナトリウム貯留が生じやすく、浮腫等の症状を悪化させるおそれがある。

  4. 9.1.4 てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者

    痙攣を起こすことがある。[11.1.7 参照]

  5. 9.1.5 重症筋無力症の患者

    フルオロキノロン系抗菌薬で症状を悪化させるとの報告1) がある。[11.1.14 参照]

  6. 9.1.6 *大動脈瘤又は大動脈解離を合併している患者、大動脈瘤又は大動脈解離の既往、家族歴若しくはリスク因子(マルファン症候群/ロイス・ディーツ症候群等)を有する患者

    必要に応じて画像検査の実施を考慮すること。海外の疫学研究において、フルオロキノロン系抗菌薬投与後に大動脈瘤及び大動脈解離の発生リスクが増加したとの報告がある。[8.4 参照],[11.1.13 参照]

9.2 腎機能障害患者

1日2000mgを投与する場合には、患者の状態を十分に観察するなど、血中濃度上昇による副作用の発現に十分注意し、異常が認められた場合には症状に応じて減量、休薬等の適切な処置を行うこと。また、塩化ナトリウムを含有するため高ナトリウム血症等の電解質異常を起こすおそれがある。[16.6.2 参照]

  1. 9.2.1 高度の腎障害のある患者

    高い血中濃度が持続することがある。[7.3 参照],[16.6.2 参照]

  2. 9.2.2 血液透析施行患者

    投与量及び投与間隔を適切に調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[16.6.3 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.2 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で、乳汁中に移行することが報告されている。

9.7 小児等

投与しないこと。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。動物実験(幼若犬、成熟犬[16~26カ月齢]、ラット[6週齢])で関節異常が認められたとの報告がある。[2.3 参照]

9.8 高齢者

  1. 9.8.1 腱障害があらわれやすいとの報告がある。[11.1.12 参照]
  2. 9.8.2 用量に留意し慎重に投与すること。本剤を投与し、血中濃度及び尿中排泄を検討した結果、Cmaxの上昇、AUCの増大及び尿中回収率の低下が認められている。[16.6.1 参照]

10. 相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

テオフィリン

アミノフィリン水和物

テオフィリンの中毒症状(消化器障害、頭痛、不整脈、痙攣等)があらわれるおそれがある。観察を十分に行い、血中濃度モニタリングを行うなど注意すること。

機序:テオフィリンの主代謝酵素であるCYP1A2を阻害することにより、血中濃度を上昇させることが考えられる。
危険因子:高齢者、高度の腎障害患者

フェニル酢酸系、プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤

  • ジクロフェナクナトリウム
  • ロキソプロフェンナトリウム水和物

痙攣があらわれるおそれがある。
観察を十分に行い、症状があらわれた場合には両剤の投与を中止し、気道確保と抗痙攣薬の使用など痙攣に対する治療を実施すること。

機序:中枢神経におけるGABAAの受容体への結合阻害作用が非ステロイド性消炎鎮痛剤により増強されることが主な機序と考えられている。
危険因子:高齢者、てんかん等痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者、高度の腎障害患者

ワルファリン

ワルファリンの作用を増強し、出血、プロトロンビン時間の延長等があらわれることがある。観察を十分に行い、血液凝固能検査を行うなど注意すること。

機序不明

副腎皮質ホルモン剤
(経口剤、注射剤)

  • プレドニゾロン
  • ヒドロコルチゾン

腱障害のリスクが増大するとの報告がある。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。

機序不明

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 急性腎障害(頻度不明)
  2. 11.1.2 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
  3. 11.1.3 偽膜性大腸炎(頻度不明)

    偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  4. 11.1.4 無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)
  5. 11.1.5 横紋筋融解症(頻度不明)

    筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。

  6. 11.1.6 錯乱、幻覚等の精神症状(頻度不明)
  7. 11.1.7 痙攣(頻度不明)

                    [9.1.4 参照]               

  8. 11.1.8 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、浮腫、発赤等)があらわれることがある。[8.2 参照]

  9. 11.1.9 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
  10. 11.1.10 間質性肺炎、PIE症候群(いずれも頻度不明)

    発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  11. 11.1.11 低血糖(頻度不明)

    重篤な低血糖があらわれることがある。高齢者、腎障害患者であらわれやすい。

  12. 11.1.12 アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害(頻度不明)

    腱周辺の痛み、浮腫、発赤等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[9.8.1 参照]

  13. 11.1.13 大動脈瘤、大動脈解離(いずれも頻度不明)

    [8.4 参照],[9.1.6 参照]

  14. 11.1.14 重症筋無力症の悪化(頻度不明)

                    [9.1.5 参照]               

11.2 その他の副作用

0.1%以上

0.1%未満

頻度不明

過敏症

発疹、浮腫、蕁麻疹、発熱

そう痒症、潮紅、紅斑

発赤

腎臓

BUN増加、尿中赤血球陽性、尿中蛋白陽性、尿中ウロビリン陽性、尿円柱陽性

頻尿、血中クレアチニン増加

肝臓

ALT増加(7.0%)、AST増加(5.3%)、γ-GTP増加、ALP増加、LAP上昇、LDH増加、血中ビリルビン増加

血液

好酸球数増加、白血球数減少、血小板数減少、貧血

消化器

下痢、悪心、嘔吐、腹部膨満

心窩部不快感、変色便、メレナ

精神神経系

頭痛、精神障害、浮動性めまい、感覚鈍麻

意識変容状態、譫妄

投与部位

注射部位反応(疼痛、紅斑、腫脹、硬結、静脈炎等)

その他

CK増加、電解質失調、異常感(気分不良、違和感、浮遊感)、口内乾燥、舌炎

灼熱感、関節痛、口内炎

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 ゴム栓への針刺は、ゴム栓面にまっすぐに行うこと。斜めに刺すと、ゴム片が薬液中に混入したり、排出口の側壁を傷つけて液漏れを起こすおそれがある。
  2. 14.1.2 通気針は不要である。
  3. 14.1.3 連結管(U字管)による連続投与は行わないこと。
  4. 14.1.4 容器の液目盛はおよその目安として使用すること。

14.2 配合変化

  1. 14.2.1 他剤及び輸液と配合した場合に、配合変化(白濁等)が認められているため、原則として他剤及び輸液と配合しないこと。なお、I.V.Push法及びPiggyback法においても配合変化が認められているため、側管からの配合も避けること。
  2. 14.2.2 血管を確保できないなど、やむを得ず側管から投与する場合には、他剤との配合変化を避けるため、本剤使用の前後に生理食塩液でライン洗浄(フラッシング)を行うこと。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
  3. 2.3 小児等[9.7 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

パズクロス点滴静注液300mg

有効成分 日局 パズフロキサシンメシル酸塩   1袋(100mL)中390.6mg
(パズフロキサシンとして   300mg )
添加剤 メタンスルホン酸   2.7mg
塩化ナトリウム   900.0mg
Naイオン濃度:100mL中15.4mEq
パズクロス点滴静注液500mg

有効成分 日局 パズフロキサシンメシル酸塩   1袋(100mL)中651.0mg
(パズフロキサシンとして   500mg )
添加剤 メタンスルホン酸   4.5mg
塩化ナトリウム   900.0mg
Naイオン濃度:100mL中15.4mEq
パズクロス点滴静注液1000mg

有効成分 日局 パズフロキサシンメシル酸塩   1袋(200mL)中1302mg
(パズフロキサシンとして   1000mg )
添加剤 メタンスルホン酸   9mg
塩化ナトリウム   1800mg
Naイオン濃度:100mL中15.4mEq

3.2 製剤の性状

パズクロス点滴静注液300mg

剤形 液剤
色調 無色澄明
pH 3.4~3.7
浸透圧比 約1(生理食塩液に対する比)
パズクロス点滴静注液500mg

剤形 液剤
色調 無色澄明
pH 3.2~3.5
浸透圧比 約1(生理食塩液に対する比)
パズクロス点滴静注液1000mg

剤形 液剤
色調 無色澄明
pH 3.2~3.5
浸透圧比 約1(生理食塩液に対する比)

4. 効能又は効果

  • 〈適応菌種〉

    パズフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、レジオネラ属、バクテロイデス属、プレボテラ属

  • 〈適応症〉

    敗血症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 本剤の使用に際しては、起炎菌と適応患者を十分考慮し、一次選択薬としての要否を検討すること。
  2. 5.2 本剤は、細菌学的検査を実施した後に投与すること。[8.1 参照]

6. 用法及び用量

  • 〈敗血症、肺炎球菌による肺炎、重症・難治性の呼吸器感染症(肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染に限る)以外〉

    通常、成人にはパズフロキサシンとして1日1000mgを2回に分けて点滴静注する。なお、年齢、症状に応じ、1日600mgを2回に分けて点滴静注するなど、減量すること。
    点滴静注に際しては、30分~1時間かけて投与すること。

  • 〈敗血症、肺炎球菌による肺炎、重症・難治性の呼吸器感染症(肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染に限る)〉

    通常、成人にはパズフロキサシンとして1日2000mgを2回に分けて点滴静注する。
    点滴静注に際しては、1時間かけて投与すること。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤の使用に際しては、投与開始後3日を目安として継続投与が必要か判定し、投与中止又はより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行うこと。更に、本剤の投与期間は、原則として14日以内とすること。[8.1 参照]
  2. 7.2 本剤の臨床試験において、1日1000mg投与時と比較して1日2000mg投与時では、注射部位反応などの副作用発現率が高い傾向が認められたため、1日2000mg投与は、他の抗菌薬の投与を考慮した上で、必要な患者に限り、副作用の発現に十分注意して慎重に投与すること。[8.3 参照]
  3. 7.3 高度の腎障害のある患者には、投与量及び投与間隔を適切に調節するなど慎重に投与すること。参考として、体内動態試験の結果より、以下の用量が目安として推察されている。[9.2.1 参照],[16.6.2 参照]

    Ccr
    (mL/min)

    通常用法・用量

    1回500mg1日2回
    投与対象の場合

    1回1000mg1日2回
    投与対象の場合

    20以上30未満

    1回500mg1日2回
    (用量調節不要)

    1回500mg1日2回

    20未満

    1回500mg1日1回

    1回500mg1日1回

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。[5.2 参照],[7.1 参照]
  2. 8.2 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。
    • 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
    • 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
    • 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。[11.1.8 参照]
  3. 8.3 注射部位反応(疼痛、紅斑、腫脹、硬結、静脈炎等)があらわれた場合には、注射部位を変更する、又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。臨床試験における注射部位反応の副作用発現率は、1日2000mg投与時34.1%(57/167例)であり、1日1000mg投与時0.1%(1/1,264例)に比べて高かった。[7.2 参照]
  4. 8.4 大動脈瘤、大動脈解離を引き起こすことがあるので、観察を十分に行うとともに、腹部、胸部又は背部に痛み等の症状があらわれた場合には直ちに医師の診察を受けるよう患者に指導すること。[9.1.6 参照],[11.1.13 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 キノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)
  2. 9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者

    十分な問診を行うこと。アレルギー素因を有する患者は過敏症を起こしやすい。

  3. 9.1.3 心臓、循環器系機能障害のある患者

    塩化ナトリウムを含有するため水分やナトリウム貯留が生じやすく、浮腫等の症状を悪化させるおそれがある。

  4. 9.1.4 てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者

    痙攣を起こすことがある。[11.1.7 参照]

  5. 9.1.5 重症筋無力症の患者

    フルオロキノロン系抗菌薬で症状を悪化させるとの報告1) がある。[11.1.14 参照]

  6. 9.1.6 *大動脈瘤又は大動脈解離を合併している患者、大動脈瘤又は大動脈解離の既往、家族歴若しくはリスク因子(マルファン症候群/ロイス・ディーツ症候群等)を有する患者

    必要に応じて画像検査の実施を考慮すること。海外の疫学研究において、フルオロキノロン系抗菌薬投与後に大動脈瘤及び大動脈解離の発生リスクが増加したとの報告がある。[8.4 参照],[11.1.13 参照]

9.2 腎機能障害患者

1日2000mgを投与する場合には、患者の状態を十分に観察するなど、血中濃度上昇による副作用の発現に十分注意し、異常が認められた場合には症状に応じて減量、休薬等の適切な処置を行うこと。また、塩化ナトリウムを含有するため高ナトリウム血症等の電解質異常を起こすおそれがある。[16.6.2 参照]

  1. 9.2.1 高度の腎障害のある患者

    高い血中濃度が持続することがある。[7.3 参照],[16.6.2 参照]

  2. 9.2.2 血液透析施行患者

    投与量及び投与間隔を適切に調節し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。[16.6.3 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。[2.2 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で、乳汁中に移行することが報告されている。

9.7 小児等

投与しないこと。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。動物実験(幼若犬、成熟犬[16~26カ月齢]、ラット[6週齢])で関節異常が認められたとの報告がある。[2.3 参照]

9.8 高齢者

  1. 9.8.1 腱障害があらわれやすいとの報告がある。[11.1.12 参照]
  2. 9.8.2 用量に留意し慎重に投与すること。本剤を投与し、血中濃度及び尿中排泄を検討した結果、Cmaxの上昇、AUCの増大及び尿中回収率の低下が認められている。[16.6.1 参照]

10. 相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

テオフィリン

アミノフィリン水和物

テオフィリンの中毒症状(消化器障害、頭痛、不整脈、痙攣等)があらわれるおそれがある。観察を十分に行い、血中濃度モニタリングを行うなど注意すること。

機序:テオフィリンの主代謝酵素であるCYP1A2を阻害することにより、血中濃度を上昇させることが考えられる。
危険因子:高齢者、高度の腎障害患者

フェニル酢酸系、プロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛剤

  • ジクロフェナクナトリウム
  • ロキソプロフェンナトリウム水和物

痙攣があらわれるおそれがある。
観察を十分に行い、症状があらわれた場合には両剤の投与を中止し、気道確保と抗痙攣薬の使用など痙攣に対する治療を実施すること。

機序:中枢神経におけるGABAAの受容体への結合阻害作用が非ステロイド性消炎鎮痛剤により増強されることが主な機序と考えられている。
危険因子:高齢者、てんかん等痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者、高度の腎障害患者

ワルファリン

ワルファリンの作用を増強し、出血、プロトロンビン時間の延長等があらわれることがある。観察を十分に行い、血液凝固能検査を行うなど注意すること。

機序不明

副腎皮質ホルモン剤
(経口剤、注射剤)

  • プレドニゾロン
  • ヒドロコルチゾン

腱障害のリスクが増大するとの報告がある。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。

機序不明

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 急性腎障害(頻度不明)
  2. 11.1.2 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
  3. 11.1.3 偽膜性大腸炎(頻度不明)

    偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

  4. 11.1.4 無顆粒球症、血小板減少(いずれも頻度不明)
  5. 11.1.5 横紋筋融解症(頻度不明)

    筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。

  6. 11.1.6 錯乱、幻覚等の精神症状(頻度不明)
  7. 11.1.7 痙攣(頻度不明)

                    [9.1.4 参照]               

  8. 11.1.8 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、浮腫、発赤等)があらわれることがある。[8.2 参照]

  9. 11.1.9 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
  10. 11.1.10 間質性肺炎、PIE症候群(いずれも頻度不明)

    発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

  11. 11.1.11 低血糖(頻度不明)

    重篤な低血糖があらわれることがある。高齢者、腎障害患者であらわれやすい。

  12. 11.1.12 アキレス腱炎、腱断裂等の腱障害(頻度不明)

    腱周辺の痛み、浮腫、発赤等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[9.8.1 参照]

  13. 11.1.13 大動脈瘤、大動脈解離(いずれも頻度不明)

    [8.4 参照],[9.1.6 参照]

  14. 11.1.14 重症筋無力症の悪化(頻度不明)

                    [9.1.5 参照]               

11.2 その他の副作用

0.1%以上

0.1%未満

頻度不明

過敏症

発疹、浮腫、蕁麻疹、発熱

そう痒症、潮紅、紅斑

発赤

腎臓

BUN増加、尿中赤血球陽性、尿中蛋白陽性、尿中ウロビリン陽性、尿円柱陽性

頻尿、血中クレアチニン増加

肝臓

ALT増加(7.0%)、AST増加(5.3%)、γ-GTP増加、ALP増加、LAP上昇、LDH増加、血中ビリルビン増加

血液

好酸球数増加、白血球数減少、血小板数減少、貧血

消化器

下痢、悪心、嘔吐、腹部膨満

心窩部不快感、変色便、メレナ

精神神経系

頭痛、精神障害、浮動性めまい、感覚鈍麻

意識変容状態、譫妄

投与部位

注射部位反応(疼痛、紅斑、腫脹、硬結、静脈炎等)

その他

CK増加、電解質失調、異常感(気分不良、違和感、浮遊感)、口内乾燥、舌炎

灼熱感、関節痛、口内炎

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 ゴム栓への針刺は、ゴム栓面にまっすぐに行うこと。斜めに刺すと、ゴム片が薬液中に混入したり、排出口の側壁を傷つけて液漏れを起こすおそれがある。
  2. 14.1.2 通気針は不要である。
  3. 14.1.3 連結管(U字管)による連続投与は行わないこと。
  4. 14.1.4 容器の液目盛はおよその目安として使用すること。

14.2 配合変化

  1. 14.2.1 他剤及び輸液と配合した場合に、配合変化(白濁等)が認められているため、原則として他剤及び輸液と配合しないこと。なお、I.V.Push法及びPiggyback法においても配合変化が認められているため、側管からの配合も避けること。
  2. 14.2.2 血管を確保できないなど、やむを得ず側管から投与する場合には、他剤との配合変化を避けるため、本剤使用の前後に生理食塩液でライン洗浄(フラッシング)を行うこと。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
876241
ブランドコード
6241401G1046, 6241401G2042, 6241401G3030
承認番号
22200AMX00379, 22200AMX00380, 22200AMX00867
販売開始年月
2002-09, 2002-09, 2010-10
貯法
室温保存、室温保存、室温保存
有効期間
3年、3年、3年
規制区分
12, 12, 12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
  • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
  • この情報を使用することにより生じたいかなる損害についても、当サイトは一切の責任を負いません。