薬効分類名15員環マクロライド系抗生物質製剤

一般的名称アジスロマイシン水和物

ジスロマック細粒小児用10%

じすろまっくさいりゅうしょうによう10%

ZITHROMAC Fine Granules for Pediatric Use 10%

製造販売元/ファイザー株式会社

第1版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
頻度不明
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
皮膚
0.1~1%未満a)
血液系
1%以上a)
血液系
0.1~1%未満a)
心臓・血管
頻度不明
心臓・血管
頻度不明
肝臓まわり
1%以上a)
肝臓まわり
0.1~1%未満a)
肝臓まわり
0.1%未満a)
肝臓まわり
頻度不明
腎・尿路
0.1%未満a)
胃腸・消化器系
1%以上a)
下痢c)
胃腸・消化器系
0.1~1%未満a)
胃腸・消化器系
0.1%未満a)
胃腸・消化器系
頻度不明
脳・神経
0.1%未満a)
脳・神経
頻度不明
感染症・発熱
0.1%未満a)
運動器
頻度不明
肺・呼吸
0.1%未満a)
口腔・咽頭・耳・鼻
頻度不明
生殖系
頻度不明
内分泌・代謝系
0.1%未満a)
内分泌・代謝系
頻度不明
その他
0.1%未満a)
発熱口渇気分不良倦怠浮遊感
その他
頻度不明

併用注意

薬剤名等

制酸剤(水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム)

臨床症状・措置方法

アジスロマイシンの最高血中濃度低下の報告がある。

機序・危険因子

機序不明

薬剤名等

ワルファリン

臨床症状・措置方法

国際標準化プロトロンビン比上昇の報告がある,

機序・危険因子

マクロライド系薬剤はワルファリンの肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、ワルファリンの作用が増強することがあるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。

薬剤名等

シクロスポリン

臨床症状・措置方法

シクロスポリンの最高血中濃度の上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある。

機序・危険因子

マクロライド系薬剤はシクロスポリンの主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、シクロスポリンの血中濃度が上昇することがあるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。

薬剤名等

ネルフィナビル

臨床症状・措置方法

アジスロマイシン錠の1200mg投与で、アジスロマイシンの濃度・時間曲線下面積(AUC)及び平均最高血中濃度の上昇の報告がある。

機序・危険因子

機序不明

薬剤名等

ジゴキシン

臨床症状・措置方法

アジスロマイシンとの併用により、ジゴキシン中毒の発現リスク上昇の報告がある。

機序・危険因子

P-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、ジゴキシンの血中濃度が上昇することを示唆した報告があるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。

薬剤名等

ベネトクラクス

臨床症状・措置方法

ベネトクラクスの効果が減弱するおそれがあるので、併用を避けることが望ましい。

機序・危険因子

機序は不明であるが、ベネトクラクスの血中濃度が低下する可能性がある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ジスロマック細粒小児用10%

有効成分 1g中
日局 アジスロマイシン水和物   104.8mg
(アジスロマイシンとして   100mg(力価) )
添加剤 白糖、結晶セルロース、酸化チタン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、キサンタンガム、L-アルギニン、香料、サッカリンナトリウム水和物、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄

3.2 製剤の性状

ジスロマック細粒小児用10%

淡いだいだい色の細粒で、特異な芳香があり、甘みがある。

4. 効能又は効果

  • 〈適応菌種〉

    アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、マイコプラズマ属

  • 〈適応症〉

    咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、中耳炎

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、中耳炎〉

    「抗微生物薬適正使用の手引き」1) を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

6. 用法及び用量

小児には、体重1kgあたり10mg(力価)を1日1回、3日間経口投与する。
ただし、1日量は成人の最大投与量500mg(力価)を超えないものとする。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 分包製品の場合:体重換算による服用量の概算は、次表のとおりである。

    体重

    15~25kg

    26~35kg

    36~45kg

    46kg~

    1日あたりの
    服用量
    (包数)

    200mg(力価)
    (2包)

    300mg(力価)
    (3包)

    400mg(力価)
    (4包)

    500mg(力価)
    (5包)

  2. 7.2 外国の臨床における体内動態試験の成績から、本剤500mg(力価)を1日1回3日間経口投与することにより、感受性菌に対して有効な組織内濃度が約7日間持続することが予測されているので、治療に必要な投与期間は3日間とする。
  3. 7.3 4日目以降においても臨床症状が不変もしくは悪化の場合には、医師の判断で適切な他の薬剤に変更すること。[16.7.2 参照]

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認すること。
  2. 8.2 アナフィラキシー・ショックがあらわれるおそれがあるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。[11.1.1 参照]
  3. 8.3 本剤の使用にあたっては、事前に患者に対して、次の点を指導すること。[11.1.2 参照]
    • 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群が疑われる症状[発疹に加え、粘膜(口唇、眼、外陰部)のびらんあるいは水ぶくれ等の症状]があらわれた場合には、服用を中止し、ただちに医師に連絡すること。
    • 服用終了後においても上記症状があらわれることがあるので、症状があらわれた場合にはただちに医師に連絡すること。
  4. 8.4 アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから、投与終了数日後においても副作用が発現する可能性があるので、観察を十分に行うなど注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 他のマクロライド系又はケトライド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 9.1.2 心疾患のある患者

    QT延長、心室性頻脈(Torsade de pointesを含む)を起こすことがある。[11.1.8 参照]

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 高度な肝機能障害のある患者

    投与量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。肝機能を悪化させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中に移行することが報告されている2) ,3) ,4)

9.7 小児等

  1. 9.7.1 低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
  2. 9.7.2 白血球数減少が認められることがあるので、顆粒球数(好中球数)減少も合わせて十分観察を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、必要があれば、他の抗菌薬に切り替えた上、症状に応じて対症療法等の適切な処置を行うこと。承認時に、小児で白血球数減少が認められたのは442例中33例で、このうち9例において好中球数が1000/mm3以下に減少した。白血球数減少が認められた症例の多くは、投与開始7日後あるいは8日後の検査日において回復がみられた。[11.1.9 参照],[11.2 参照]
  3. 9.7.3 下痢が認められた場合には症状に応じて投与中止あるいは対症療法等の適切な処置を行うこと。承認時の小児における下痢の発現頻度は、2歳未満(124例中8例)では2歳以上(602例中6例)と比べて高い。[11.2 参照]
  4. 9.7.4 市販後の自発報告において、小児における興奮の報告が成人に比べて多い傾向が認められている。[11.2 参照]

9.8 高齢者

患者の一般状態に注意して投与すること。アジスロマイシン経口剤の一般感染症の臨床試験成績から、高齢者において認められた副作用の種類及び副作用発現率は、非高齢者と同様であったが、一般に高齢者では、生理機能が低下しており、血中・組織内濃度が高くなることがある。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

    制酸剤(水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム)

    アジスロマイシンの最高血中濃度低下の報告がある5)

    機序不明

    ワルファリン

    国際標準化プロトロンビン比上昇の報告がある6) ,7)

    マクロライド系薬剤はワルファリンの肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、ワルファリンの作用が増強することがあるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。

    シクロスポリン

    シクロスポリンの最高血中濃度の上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある8)

    マクロライド系薬剤はシクロスポリンの主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、シクロスポリンの血中濃度が上昇することがあるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。

    ネルフィナビル

    アジスロマイシン錠の1200mg投与で、アジスロマイシンの濃度・時間曲線下面積(AUC)及び平均最高血中濃度の上昇の報告がある9)

    機序不明

    ジゴキシン

    アジスロマイシンとの併用により、ジゴキシン中毒の発現リスク上昇の報告がある10)

    P-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、ジゴキシンの血中濃度が上昇することを示唆した報告があるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。

    ベネトクラクス

    ベネトクラクスの効果が減弱するおそれがあるので、併用を避けることが望ましい。

    機序は不明であるが、ベネトクラクスの血中濃度が低下する可能性がある。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)

      呼吸困難、喘鳴、血管浮腫等を起こすことがある。また、アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから、これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意すること。[8.2 参照]

    2. 11.1.2 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)

      異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。これらの副作用はアジスロマイシンの投与中又は投与終了後1週間以内に発現しているので、投与終了後も注意すること。また、アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから、これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意すること。[8.3 参照]

    3. 11.1.3 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)

      初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること11)

    4. 11.1.4 肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)、肝不全(頻度不明)
    5. 11.1.5 急性腎障害 (頻度不明)

      乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    6. 11.1.6 偽膜性大腸炎(頻度不明)、出血性大腸炎(頻度不明)

      偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢、血便等があらわれた場合にはただちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    7. 11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)、好酸球性肺炎(頻度不明)

      発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    8. 11.1.8 QT延長(頻度不明)、心室性頻脈(Torsade de pointesを含む)(頻度不明)

      QT延長等の心疾患のある患者には特に注意すること。[9.1.2 参照]

    9. 11.1.9 白血球減少(頻度不明)、顆粒球減少(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)

                      [9.7.2 参照]               

    10. 11.1.10 横紋筋融解症(頻度不明)

      筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。

    11.2 その他の副作用

    1%以上a)

    0.1~1%未満a)

    0.1%未満a)

    頻度不明

    皮膚

    発疹

    蕁麻疹、そう痒症、アトピー性皮膚炎増悪

    光線過敏性反応、紅斑、水疱、皮膚剥離、多形紅斑、寝汗、多汗症、皮膚乾燥、皮膚変色、脱毛

    血液

    好酸球数増加

    白血球数減少b)

    血小板数増加、好塩基球数増加、顆粒球数減少b)、血小板数減少

    貧血、リンパ球数減少、ヘモグロビン減少、白血球数増加、プロトロンビン時間延長

    血管障害

    潮紅、血栓性静脈炎

    循環器

    血圧低下、動悸、血圧上昇

    肝臓

    ALT増加

    AST増加、ALP増加、γ-GTP増加、LDH増加

    血中ビリルビン増加

    肝機能検査異常

    腎臓

    BUN増加、尿中蛋白陽性

    クレアチニン増加、腎臓痛、排尿困難、尿潜血陽性、頻尿

    消化器

    下痢c)

    腹痛、悪心、嘔吐、腹部不快感、腹部膨満

    便秘、口内炎、消化不良、食欲不振、口唇のあれ、黒毛舌、舌炎、舌苔、腹鳴

    舌変色、口・舌のしびれ感、おくび、胃炎、口内乾燥、唾液増加、膵炎、鼓腸放屁、アフタ性口内炎、口腔内不快感、消化管障害、口唇炎

    精神・神経系

    頭痛、めまい、傾眠、感覚鈍麻、不眠症

    失神、痙攣、振戦、激越d)、嗅覚異常、無嗅覚、神経過敏、不安、錯感覚、攻撃性、灼熱感、味覚異常

    感染症

    カンジダ症

    真菌感染、胃腸炎、咽頭炎、皮膚感染、肺炎、β溶血性レンサ球菌感染、膣炎

    結膜炎、眼瞼浮腫、霧視、ぶどう膜炎、眼痛、視力障害

    筋骨格系

    筋肉痛、関節痛、頚部痛、背部痛、四肢痛、関節腫脹

    呼吸器

    咳嗽、呼吸困難

    鼻出血、アレルギー性鼻炎、くしゃみ、ラ音、気管障害、低音性連続性ラ音、鼻部障害、鼻閉、鼻漏、羊鳴性気管支音、痰貯留、嗄声

    耳痛、難聴、耳鳴、聴力低下、耳の障害

    生殖器

    精巣痛、不正子宮出血、卵巣嚢腫

    代謝

    血中カリウム増加、血中カリウム減少

    脱水、血中重炭酸塩減少、低カリウム血症

    その他

    発熱、口渇、気分不良、倦怠感、浮遊感

    胸痛、無力症、浮腫、低体温、不整脈、咽喉頭異物感、局所腫脹、粘膜異常感覚、疼痛、疲労

    a)250mg錠、カプセル、細粒の承認時の臨床試験と市販後の使用成績調査を合わせた発現頻度。
    b)[9.7.2 参照]
    c)[9.7.3 参照]
    d)[9.7.4 参照]

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状
      • 本剤の過量投与により聴力障害を起こす可能性がある。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    調剤時につぶした場合には、苦味が発現することがあるので、避けることが望ましい。

    14.2 薬剤交付時の注意

    本剤は小児が確実に服用できるように主薬の苦味を防ぐためのコーティングが施してあるので、水又は牛乳等の中性飲料で速やかに服用すること。
    なお、酸性飲料(オレンジジュース、乳酸菌飲料及びスポーツ飲料等)で服用したり、噛んで服用した場合には、苦味が発現することがあるので、避けることが望ましい。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    アジスロマイシンとの因果関係は不明だが、心悸亢進、間質性腎炎、肝壊死、運動亢進があらわれたとの報告がある。

    15.2 非臨床試験に基づく情報

    1. 15.2.1 ラットの受胎能及び一般生殖能試験(雄2ヵ月以上、雌2週間以上投与)で、20mg/kg投与の雄雌に受胎率の低下が認められた12)
    2. 15.2.2 動物(ラット、イヌ)に20~100mg/kgを1~6ヵ月間反復投与した場合に様々な組織(眼球網膜、肝臓、肺臓、胆嚢、腎臓、脾臓、脈絡叢、末梢神経等)にリン脂質空胞形成がみられたが、投薬中止後消失することが確認されている13) ,14) ,15) ,16) ,17) ,18) 。なお、リン脂質空胞はアジスロマイシン-リン脂質複合体を形成することによる組織像と解釈され、その毒性学的意義は低い。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    ジスロマック細粒小児用10%

    有効成分 1g中
    日局 アジスロマイシン水和物   104.8mg
    (アジスロマイシンとして   100mg(力価) )
    添加剤 白糖、結晶セルロース、酸化チタン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、タルク、ステアリン酸マグネシウム、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、キサンタンガム、L-アルギニン、香料、サッカリンナトリウム水和物、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄

    3.2 製剤の性状

    ジスロマック細粒小児用10%

    淡いだいだい色の細粒で、特異な芳香があり、甘みがある。

    4. 効能又は効果

    • 〈適応菌種〉

      アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、マイコプラズマ属

    • 〈適応症〉

      咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、中耳炎

    5. 効能又は効果に関連する注意

    • 〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、中耳炎〉

      「抗微生物薬適正使用の手引き」1) を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

    6. 用法及び用量

    小児には、体重1kgあたり10mg(力価)を1日1回、3日間経口投与する。
    ただし、1日量は成人の最大投与量500mg(力価)を超えないものとする。

    7. 用法及び用量に関連する注意

    1. 7.1 分包製品の場合:体重換算による服用量の概算は、次表のとおりである。

      体重

      15~25kg

      26~35kg

      36~45kg

      46kg~

      1日あたりの
      服用量
      (包数)

      200mg(力価)
      (2包)

      300mg(力価)
      (3包)

      400mg(力価)
      (4包)

      500mg(力価)
      (5包)

    2. 7.2 外国の臨床における体内動態試験の成績から、本剤500mg(力価)を1日1回3日間経口投与することにより、感受性菌に対して有効な組織内濃度が約7日間持続することが予測されているので、治療に必要な投与期間は3日間とする。
    3. 7.3 4日目以降においても臨床症状が不変もしくは悪化の場合には、医師の判断で適切な他の薬剤に変更すること。[16.7.2 参照]

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認すること。
    2. 8.2 アナフィラキシー・ショックがあらわれるおそれがあるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。[11.1.1 参照]
    3. 8.3 本剤の使用にあたっては、事前に患者に対して、次の点を指導すること。[11.1.2 参照]
      • 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群が疑われる症状[発疹に加え、粘膜(口唇、眼、外陰部)のびらんあるいは水ぶくれ等の症状]があらわれた場合には、服用を中止し、ただちに医師に連絡すること。
      • 服用終了後においても上記症状があらわれることがあるので、症状があらわれた場合にはただちに医師に連絡すること。
    4. 8.4 アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから、投与終了数日後においても副作用が発現する可能性があるので、観察を十分に行うなど注意すること。

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    1. 9.1.1 他のマクロライド系又はケトライド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
    2. 9.1.2 心疾患のある患者

      QT延長、心室性頻脈(Torsade de pointesを含む)を起こすことがある。[11.1.8 参照]

    9.3 肝機能障害患者

    1. 9.3.1 高度な肝機能障害のある患者

      投与量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。肝機能を悪化させるおそれがある。

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中に移行することが報告されている2) ,3) ,4)

    9.7 小児等

    1. 9.7.1 低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
    2. 9.7.2 白血球数減少が認められることがあるので、顆粒球数(好中球数)減少も合わせて十分観察を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、必要があれば、他の抗菌薬に切り替えた上、症状に応じて対症療法等の適切な処置を行うこと。承認時に、小児で白血球数減少が認められたのは442例中33例で、このうち9例において好中球数が1000/mm3以下に減少した。白血球数減少が認められた症例の多くは、投与開始7日後あるいは8日後の検査日において回復がみられた。[11.1.9 参照],[11.2 参照]
    3. 9.7.3 下痢が認められた場合には症状に応じて投与中止あるいは対症療法等の適切な処置を行うこと。承認時の小児における下痢の発現頻度は、2歳未満(124例中8例)では2歳以上(602例中6例)と比べて高い。[11.2 参照]
    4. 9.7.4 市販後の自発報告において、小児における興奮の報告が成人に比べて多い傾向が認められている。[11.2 参照]

    9.8 高齢者

    患者の一般状態に注意して投与すること。アジスロマイシン経口剤の一般感染症の臨床試験成績から、高齢者において認められた副作用の種類及び副作用発現率は、非高齢者と同様であったが、一般に高齢者では、生理機能が低下しており、血中・組織内濃度が高くなることがある。

    10. 相互作用

      10.2 併用注意(併用に注意すること)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

      制酸剤(水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム)

      アジスロマイシンの最高血中濃度低下の報告がある5)

      機序不明

      ワルファリン

      国際標準化プロトロンビン比上昇の報告がある6) ,7)

      マクロライド系薬剤はワルファリンの肝臓における主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、ワルファリンの作用が増強することがあるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。

      シクロスポリン

      シクロスポリンの最高血中濃度の上昇及び血中濃度半減期の延長の報告がある8)

      マクロライド系薬剤はシクロスポリンの主たる代謝酵素であるチトクロームP450を阻害するので、シクロスポリンの血中濃度が上昇することがあるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。

      ネルフィナビル

      アジスロマイシン錠の1200mg投与で、アジスロマイシンの濃度・時間曲線下面積(AUC)及び平均最高血中濃度の上昇の報告がある9)

      機序不明

      ジゴキシン

      アジスロマイシンとの併用により、ジゴキシン中毒の発現リスク上昇の報告がある10)

      P-糖蛋白質を介したジゴキシンの輸送が阻害されることにより、ジゴキシンの血中濃度が上昇することを示唆した報告があるが、アジスロマイシンでの機序の詳細は明らかではない。

      ベネトクラクス

      ベネトクラクスの効果が減弱するおそれがあるので、併用を避けることが望ましい。

      機序は不明であるが、ベネトクラクスの血中濃度が低下する可能性がある。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)

        呼吸困難、喘鳴、血管浮腫等を起こすことがある。また、アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから、これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意すること。[8.2 参照]

      2. 11.1.2 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)、急性汎発性発疹性膿疱症(頻度不明)

        異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。これらの副作用はアジスロマイシンの投与中又は投与終了後1週間以内に発現しているので、投与終了後も注意すること。また、アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから、これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意すること。[8.3 参照]

      3. 11.1.3 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)

        初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること11)

      4. 11.1.4 肝炎(頻度不明)、肝機能障害(頻度不明)、黄疸(頻度不明)、肝不全(頻度不明)
      5. 11.1.5 急性腎障害 (頻度不明)

        乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。

      6. 11.1.6 偽膜性大腸炎(頻度不明)、出血性大腸炎(頻度不明)

        偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢、血便等があらわれた場合にはただちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

      7. 11.1.7 間質性肺炎(頻度不明)、好酸球性肺炎(頻度不明)

        発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

      8. 11.1.8 QT延長(頻度不明)、心室性頻脈(Torsade de pointesを含む)(頻度不明)

        QT延長等の心疾患のある患者には特に注意すること。[9.1.2 参照]

      9. 11.1.9 白血球減少(頻度不明)、顆粒球減少(頻度不明)、血小板減少(頻度不明)

                        [9.7.2 参照]               

      10. 11.1.10 横紋筋融解症(頻度不明)

        筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。

      11.2 その他の副作用

      1%以上a)

      0.1~1%未満a)

      0.1%未満a)

      頻度不明

      皮膚

      発疹

      蕁麻疹、そう痒症、アトピー性皮膚炎増悪

      光線過敏性反応、紅斑、水疱、皮膚剥離、多形紅斑、寝汗、多汗症、皮膚乾燥、皮膚変色、脱毛

      血液

      好酸球数増加

      白血球数減少b)

      血小板数増加、好塩基球数増加、顆粒球数減少b)、血小板数減少

      貧血、リンパ球数減少、ヘモグロビン減少、白血球数増加、プロトロンビン時間延長

      血管障害

      潮紅、血栓性静脈炎

      循環器

      血圧低下、動悸、血圧上昇

      肝臓

      ALT増加

      AST増加、ALP増加、γ-GTP増加、LDH増加

      血中ビリルビン増加

      肝機能検査異常

      腎臓

      BUN増加、尿中蛋白陽性

      クレアチニン増加、腎臓痛、排尿困難、尿潜血陽性、頻尿

      消化器

      下痢c)

      腹痛、悪心、嘔吐、腹部不快感、腹部膨満

      便秘、口内炎、消化不良、食欲不振、口唇のあれ、黒毛舌、舌炎、舌苔、腹鳴

      舌変色、口・舌のしびれ感、おくび、胃炎、口内乾燥、唾液増加、膵炎、鼓腸放屁、アフタ性口内炎、口腔内不快感、消化管障害、口唇炎

      精神・神経系

      頭痛、めまい、傾眠、感覚鈍麻、不眠症

      失神、痙攣、振戦、激越d)、嗅覚異常、無嗅覚、神経過敏、不安、錯感覚、攻撃性、灼熱感、味覚異常

      感染症

      カンジダ症

      真菌感染、胃腸炎、咽頭炎、皮膚感染、肺炎、β溶血性レンサ球菌感染、膣炎

      結膜炎、眼瞼浮腫、霧視、ぶどう膜炎、眼痛、視力障害

      筋骨格系

      筋肉痛、関節痛、頚部痛、背部痛、四肢痛、関節腫脹

      呼吸器

      咳嗽、呼吸困難

      鼻出血、アレルギー性鼻炎、くしゃみ、ラ音、気管障害、低音性連続性ラ音、鼻部障害、鼻閉、鼻漏、羊鳴性気管支音、痰貯留、嗄声

      耳痛、難聴、耳鳴、聴力低下、耳の障害

      生殖器

      精巣痛、不正子宮出血、卵巣嚢腫

      代謝

      血中カリウム増加、血中カリウム減少

      脱水、血中重炭酸塩減少、低カリウム血症

      その他

      発熱、口渇、気分不良、倦怠感、浮遊感

      胸痛、無力症、浮腫、低体温、不整脈、咽喉頭異物感、局所腫脹、粘膜異常感覚、疼痛、疲労

      a)250mg錠、カプセル、細粒の承認時の臨床試験と市販後の使用成績調査を合わせた発現頻度。
      b)[9.7.2 参照]
      c)[9.7.3 参照]
      d)[9.7.4 参照]

      13. 過量投与

      1. 13.1 症状
        • 本剤の過量投与により聴力障害を起こす可能性がある。

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤調製時の注意

      調剤時につぶした場合には、苦味が発現することがあるので、避けることが望ましい。

      14.2 薬剤交付時の注意

      本剤は小児が確実に服用できるように主薬の苦味を防ぐためのコーティングが施してあるので、水又は牛乳等の中性飲料で速やかに服用すること。
      なお、酸性飲料(オレンジジュース、乳酸菌飲料及びスポーツ飲料等)で服用したり、噛んで服用した場合には、苦味が発現することがあるので、避けることが望ましい。

      15. その他の注意

      15.1 臨床使用に基づく情報

      アジスロマイシンとの因果関係は不明だが、心悸亢進、間質性腎炎、肝壊死、運動亢進があらわれたとの報告がある。

      15.2 非臨床試験に基づく情報

      1. 15.2.1 ラットの受胎能及び一般生殖能試験(雄2ヵ月以上、雌2週間以上投与)で、20mg/kg投与の雄雌に受胎率の低下が認められた12)
      2. 15.2.2 動物(ラット、イヌ)に20~100mg/kgを1~6ヵ月間反復投与した場合に様々な組織(眼球網膜、肝臓、肺臓、胆嚢、腎臓、脾臓、脈絡叢、末梢神経等)にリン脂質空胞形成がみられたが、投薬中止後消失することが確認されている13) ,14) ,15) ,16) ,17) ,18) 。なお、リン脂質空胞はアジスロマイシン-リン脂質複合体を形成することによる組織像と解釈され、その毒性学的意義は低い。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      876149
      ブランドコード
      6149004C1030
      承認番号
      22100AMX00911
      販売開始年月
      2000-06
      貯法
      室温保存
      有効期間
      3年
      規制区分
      12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
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