薬効分類名カルバペネム系抗生物質製剤

一般的名称ドリペネム水和物

フィニバックス点滴静注用0.25g、フィニバックス点滴静注用0.5g、フィニバックスキット点滴静注用0.25g

ふぃにばっくすてんてきじょうちゅうよう0.25g、ふぃにばっくすてんてきじょうちゅうよう0.5g、ふぃにばっくすきっとてんてきじょうちゅうよう0.25g

FINIBAX for Intravenous Drip Infusion 0.25g, FINIBAX for Intravenous Drip Infusion 0.5g, FINIBAX for Intravenous Drip Infusion 0.25g Kits

製造販売元/塩野義製薬株式会社

第1版
禁忌相互作用合併症・既往歴等のある患者腎機能障害患者肝機能障害患者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
頻度不明
0.1~1%未満
0.1~1%未満
0.1%未満
0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
0.1%未満
0.1~1%未満
頻度不明
頻度不明
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
0.1%未満
0.1~1%未満
頻度不明

その他の副作用

部位
頻度
副作用
免疫系
0.5~5%未満
免疫系
0.5%未満
血液系
0.5~5%未満
肝臓まわり
5%以上
肝臓まわり
0.5~5%未満
腎・尿路
0.5%未満
胃腸・消化器系
0.5~5%未満
胃腸・消化器系
0.5%未満
脳・神経
0.5%未満
感染症・発熱
0.5%未満
内分泌・代謝系
0.5%未満
内分泌・代謝系
頻度不明
その他
0.5~5%未満
その他
0.5%未満

詳細情報

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注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者[9.1.1 参照]
  2. 2.2 バルプロ酸ナトリウムを投与中の患者[10.1 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

フィニバックス点滴静注用0.25g

1瓶中

有効成分 ドリペネム水和物   0.25g(力価)
フィニバックス点滴静注用0.5g

1瓶中

有効成分 ドリペネム水和物   0.5g(力価)
フィニバックスキット点滴静注用0.25g

1キット中

有効成分 ドリペネム水和物   0.25g(力価)

3.2 製剤の性状

フィニバックス点滴静注用0.25g

pH 4.5~6.0
10mg(力価)/mL
水溶液
浸透圧比 約1
2.5mg(力価)/mL
生理食塩液
〔生理食塩液に対する比〕
性状・剤形 白色~微黄褐白色の結晶性の粉末である。(注射剤)

フィニバックス点滴静注用0.5g

pH 4.5~6.0
10mg(力価)/mL
水溶液
浸透圧比 約1
5mg(力価)/mL
生理食塩液
〔生理食塩液に対する比〕
性状・剤形 白色~微黄褐白色の結晶性の粉末である。(注射剤)
フィニバックスキット点滴静注用0.25g

フィニバックスキット点滴静注用0.25g
pH 4.5~6.0
2.5mg(力価)/mL
生理食塩液
浸透圧比 約1
2.5mg(力価)/mL
生理食塩液
〔生理食塩液に対する比〕
性状・剤形 白色~微黄褐白色の結晶性の粉末である。(注射剤)
添付溶解液 1キット中
日局生理食塩液100mL

注:1つのプラスチック容器に隔壁を設けて、上室に薬剤、下室に溶解液を充てんした注射剤

4. 効能・効果

  • 〈適応菌種〉

    ドリペネムに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属(エンテロコッカス・フェシウムを除く)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属

  • 〈適応症〉

    敗血症、感染性心内膜炎、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、骨髄炎、関節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、化膿性髄膜炎、眼窩感染、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼内炎(全眼球炎を含む)、中耳炎、顎骨周辺の蜂巣炎、顎炎

5. 効能・効果に関連する注意

  • 〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、中耳炎〉

    「抗微生物薬適正使用の手引き」1) を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

6. 用法・用量

通常、成人にはドリペネムとして1回0.25g(力価)を1日2回又は3回、30分以上かけて点滴静注する。
なお、年齢・症状に応じて適宜増減するが、重症・難治性感染症には、1回0.5g(力価)を1日3回投与し、増量が必要と判断される場合に限り1回量として1.0g(力価)、1日量として3.0g(力価)まで投与できる。
通常、小児にはドリペネムとして1回20mg(力価)/kgを1日3回、30分以上かけて点滴静注する。
なお、年齢・症状に応じて適宜増減するが、重症・難治性感染症には、1回40mg(力価)/kgまで増量することができる。ただし、投与量の上限は1回1.0g(力価)までとする。

7. 用法・用量に関連する注意

  1. 7.1 腎機能障害患者への投与に際しては、下表を目安に投与量を調節すること。[9.2.1 参照],[16.6.1 参照]
    腎機能正常者の1日投与量に対応するCcr別の1日投与量の目安

    Ccr

    (mL/min)

    腎機能正常者(70≦Ccr)の1日投与量に対応する1日投与量(力価)

    0.25g×2回

    0.25g×3回

    0.5g×3回

    1.0g×3回

    50≦Ccr<70

    0.25g×2回

    0.25g×2~3回

    0.5g×2~3回

    1.0g×2回※1

    30≦Ccr<50

    0.25g×2回

    0.25g×3回
    又は0.5g×2回

    0.5g×3回

    Ccr<30

    0.25g×2回※2

    0.25g×3回※2

    Ccr:クレアチニンクリアランス

    ※1:1.0g×3回投与は避けることが望ましい。

    ※2:低体重患者では安全性に留意し、慎重に投与すること。

  2. 7.2 本剤の使用に際しては、投与開始後3日を目安として更に継続投与が必要か判定し、投与中止又はより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行うこと。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  2. 8.2 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。[11.1.1 参照]
    1. 8.2.1 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
    2. 8.2.2 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
    3. 8.2.3 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
  3. 8.3 発疹等の副作用の発現には特に注意し、症状が発現した時には、他剤に切り替えるなど適切な処置を講じること。なお、継続使用にあたっても、引き続き副作用症状に注意すること。[11.1.6 参照]
  4. 8.4 肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.3 参照]
  5. 8.5 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.4 参照]
  6. 8.6 汎血球減少症、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少、溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.5 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  • 〈製剤共通〉
    1. 9.1.1 カルバペネム系、ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)

      [2.1 参照]

    2. 9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
    3. 9.1.3 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

      観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

    4. 9.1.4 てんかんの既往歴あるいは脳血管障害等の中枢神経障害を有する患者

      痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすい。[11.1.8 参照]

  • 〈キット点滴静注用0.25g〉(生理食塩液に関する注意)
    1. 9.1.5 心臓、循環器系機能障害のある患者

      ナトリウムの負荷及び循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  • 〈製剤共通〉
    1. 9.2.1 高度の腎機能障害のある患者
      1. (1) 投与量を減らすか、投与間隔をあけるなど患者の状態を十分に観察し、慎重に投与すること。腎機能低下に伴い、血中からの消失が遅延する。[7.1 参照],[16.6.1 参照]
      2. (2) 痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすい。[11.1.8 参照]
    2. 9.2.2 軽度又は中等度の腎障害のある患者

      痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすい。[11.1.8 参照]

  • 〈キット点滴静注用0.25g〉(生理食塩液に関する注意)
    1. 9.2.3 水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

肝障害が悪化するおそれがある。[11.1.3 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。[16.3.2 参照]

9.7 小児等

低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.2 参照]

9.8 高齢者

  1. 9.8.1 用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は腎排泄型の薬剤であり、高齢者では一般に生理機能が低下していることが多い。[16.6.3 参照]
  2. 9.8.2 ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

10. 相互作用

    10.1 併用禁忌(併用しないこと)

    薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
    • バルプロ酸ナトリウム
      • デパケン、バレリン等

    [2.2 参照]

    バルプロ酸の血中濃度が低下し、てんかんの発作が再発するおそれがある。

    機序は不明である。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.1%未満1)

      不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.2 参照]

    2. 11.1.2 偽膜性大腸炎(0.1~1%未満)

      偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    3. 11.1.3 肝機能障害(0.1~1%未満1) )、黄疸(0.1%未満1)

      [8.4 参照],[9.3 参照]

    4. 11.1.4 急性腎障害(0.1~1%未満1)

      急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.5 参照]

    5. 11.1.5 汎血球減少症(0.1%未満1) )、無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(0.1%未満1) )、血小板減少(0.1~1%未満1) )、溶血性貧血(頻度不明)

      [8.6 参照]

    6. 11.1.6 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)

      [8.3 参照]

    7. 11.1.7 間質性肺炎(0.1%未満1)

      発熱、咳嗽、呼吸困難等の異常が認められた場合には速やかに胸部X線検査等を実施し、間質性肺炎が疑われる場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    8. 11.1.8 痙攣(0.1~1%未満1) )、意識障害(頻度不明)

      痙攣、意識障害等の中枢神経症状があらわれることがある。[9.1.4 参照],[9.2.1 参照],[9.2.2 参照]

    11.2 その他の副作用

    5%以上

    0.5~5%未満

    0.5%未満

    頻度不明

    過敏症

    発疹

    そう痒、発熱、発赤、蕁麻疹

    血液

    顆粒球減少、血小板増多、好酸球増多

    貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少)、血小板減少、好塩基球増多

    肝臓

    AST上昇、ALT上昇

    LDH上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、LAP上昇、ビリルビン上昇

    腎臓

    BUN上昇、血清クレアチニン上昇1)

    消化器

    下痢

    嘔気、嘔吐、胃不快感、腹痛、食欲不振1)

    精神神経系

    しびれ感、振戦

    菌交代症

    口内炎、カンジダ症1)

    ビタミン
    欠乏症

    ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)1)

    ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)

    その他

    血清カリウム上昇

    頭痛、倦怠感、ほてり、注射部位血管痛、電解質異常(血清カリウム、血清ナトリウム、血清クロール)1)

    1) 製造販売後調査の結果に基づく

    12. 臨床検査結果に及ぼす影響

    1. 12.1 テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿糖検査では偽陽性を呈することがある。
    2. 12.2 直接クームス試験陽性を呈することがある。
    3. 12.3 ウロビリノーゲン検査では偽陽性を呈することがある。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    • 〈製剤共通〉
      1. 14.1.1 調製後は速やかに使用すること。なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも日局生理食塩液に溶解した場合、室温保存では8時間以内に、冷蔵庫保存では24時間以内に使用すること。[20.1 参照]
    • 〈点滴静注用0.25g、点滴静注用0.5g〉
      1. 14.1.2 通常、生理食塩液100mLを用いて、よく振盪して溶解する。注射用水は溶液が等張とならないため使用しないこと。また、L-システイン及びL-シスチンを含むアミノ酸製剤と配合すると、著しく力価が低下するので、配合しないこと。
      2. 14.1.3 0.25g製剤1瓶を主な輸液製剤に溶解したときの含量を表14-1に示す2)
        表14-1 主な輸液製剤との配合変化

        輸液製剤

        含量(%)

        名称

        配合量

        8時間保存後

        24時間保存後

        大塚糖液5%

        100mL

        97

        90

        KN1号輸液

        500mL

        96

        91

        KN3号輸液

        500mL

        95

        88

        アクチット輸液

        500mL

        97

        92

        ヴィーンD輸液

        500mL

        96

        90

        キリット注5%

        300mL

        98

        94

        フィジオゾール3号輸液

        500mL

        95

        85

        ラクテックG輸液

        500mL

        93

        79

        ポタコールR輸液

        500mL

        93

        80

        注:初期値に対する残存率(%)で表示、測定法;HPLC

        保存条件:25℃

    • 〈キット点滴静注用0.25g〉
      1. 14.1.4 溶解液(日局生理食塩液)部分を手で押して隔壁を開通させ、更に溶解液部分を繰り返し押して薬剤を完全に溶解する。
        (詳しい溶解方法については、キット製品の外袋及びカバーシートに記載の溶解操作方法を参照のこと。)
      2. 14.1.5 残液は決して使用しないこと。

    14.2 薬剤投与時の注意

    容器の液目盛りはおよその目安として使用すること。

    2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

    1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者[9.1.1 参照]
    2. 2.2 バルプロ酸ナトリウムを投与中の患者[10.1 参照]

    3. 組成・性状

    3.1 組成

    フィニバックス点滴静注用0.25g

    1瓶中

    有効成分 ドリペネム水和物   0.25g(力価)
    フィニバックス点滴静注用0.5g

    1瓶中

    有効成分 ドリペネム水和物   0.5g(力価)
    フィニバックスキット点滴静注用0.25g

    1キット中

    有効成分 ドリペネム水和物   0.25g(力価)

    3.2 製剤の性状

    フィニバックス点滴静注用0.25g

    pH 4.5~6.0
    10mg(力価)/mL
    水溶液
    浸透圧比 約1
    2.5mg(力価)/mL
    生理食塩液
    〔生理食塩液に対する比〕
    性状・剤形 白色~微黄褐白色の結晶性の粉末である。(注射剤)

    フィニバックス点滴静注用0.5g

    pH 4.5~6.0
    10mg(力価)/mL
    水溶液
    浸透圧比 約1
    5mg(力価)/mL
    生理食塩液
    〔生理食塩液に対する比〕
    性状・剤形 白色~微黄褐白色の結晶性の粉末である。(注射剤)
    フィニバックスキット点滴静注用0.25g

    フィニバックスキット点滴静注用0.25g
    pH 4.5~6.0
    2.5mg(力価)/mL
    生理食塩液
    浸透圧比 約1
    2.5mg(力価)/mL
    生理食塩液
    〔生理食塩液に対する比〕
    性状・剤形 白色~微黄褐白色の結晶性の粉末である。(注射剤)
    添付溶解液 1キット中
    日局生理食塩液100mL

    注:1つのプラスチック容器に隔壁を設けて、上室に薬剤、下室に溶解液を充てんした注射剤

    4. 効能・効果

    • 〈適応菌種〉

      ドリペネムに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属(エンテロコッカス・フェシウムを除く)、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属

    • 〈適応症〉

      敗血症、感染性心内膜炎、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、骨髄炎、関節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、化膿性髄膜炎、眼窩感染、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼内炎(全眼球炎を含む)、中耳炎、顎骨周辺の蜂巣炎、顎炎

    5. 効能・効果に関連する注意

    • 〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、中耳炎〉

      「抗微生物薬適正使用の手引き」1) を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。

    6. 用法・用量

    通常、成人にはドリペネムとして1回0.25g(力価)を1日2回又は3回、30分以上かけて点滴静注する。
    なお、年齢・症状に応じて適宜増減するが、重症・難治性感染症には、1回0.5g(力価)を1日3回投与し、増量が必要と判断される場合に限り1回量として1.0g(力価)、1日量として3.0g(力価)まで投与できる。
    通常、小児にはドリペネムとして1回20mg(力価)/kgを1日3回、30分以上かけて点滴静注する。
    なお、年齢・症状に応じて適宜増減するが、重症・難治性感染症には、1回40mg(力価)/kgまで増量することができる。ただし、投与量の上限は1回1.0g(力価)までとする。

    7. 用法・用量に関連する注意

    1. 7.1 腎機能障害患者への投与に際しては、下表を目安に投与量を調節すること。[9.2.1 参照],[16.6.1 参照]
      腎機能正常者の1日投与量に対応するCcr別の1日投与量の目安

      Ccr

      (mL/min)

      腎機能正常者(70≦Ccr)の1日投与量に対応する1日投与量(力価)

      0.25g×2回

      0.25g×3回

      0.5g×3回

      1.0g×3回

      50≦Ccr<70

      0.25g×2回

      0.25g×2~3回

      0.5g×2~3回

      1.0g×2回※1

      30≦Ccr<50

      0.25g×2回

      0.25g×3回
      又は0.5g×2回

      0.5g×3回

      Ccr<30

      0.25g×2回※2

      0.25g×3回※2

      Ccr:クレアチニンクリアランス

      ※1:1.0g×3回投与は避けることが望ましい。

      ※2:低体重患者では安全性に留意し、慎重に投与すること。

    2. 7.2 本剤の使用に際しては、投与開始後3日を目安として更に継続投与が必要か判定し、投与中止又はより適切な他剤に切り替えるべきか検討を行うこと。

    8. 重要な基本的注意

    1. 8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
    2. 8.2 本剤によるショック、アナフィラキシーの発生を確実に予知できる方法がないので、次の措置をとること。[11.1.1 参照]
      1. 8.2.1 事前に既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質等によるアレルギー歴は必ず確認すること。
      2. 8.2.2 投与に際しては、必ずショック等に対する救急処置のとれる準備をしておくこと。
      3. 8.2.3 投与開始から投与終了後まで、患者を安静の状態に保たせ、十分な観察を行うこと。特に、投与開始直後は注意深く観察すること。
    3. 8.3 発疹等の副作用の発現には特に注意し、症状が発現した時には、他剤に切り替えるなど適切な処置を講じること。なお、継続使用にあたっても、引き続き副作用症状に注意すること。[11.1.6 参照]
    4. 8.4 肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.3 参照]
    5. 8.5 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.4 参照]
    6. 8.6 汎血球減少症、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少、溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.5 参照]

    9. 特定の背景を有する患者に関する注意

    9.1 合併症・既往歴等のある患者

    • 〈製剤共通〉
      1. 9.1.1 カルバペネム系、ペニシリン系又はセフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)

        [2.1 参照]

      2. 9.1.2 本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者
      3. 9.1.3 経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

        観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

      4. 9.1.4 てんかんの既往歴あるいは脳血管障害等の中枢神経障害を有する患者

        痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすい。[11.1.8 参照]

    • 〈キット点滴静注用0.25g〉(生理食塩液に関する注意)
      1. 9.1.5 心臓、循環器系機能障害のある患者

        ナトリウムの負荷及び循環血液量を増すことから心臓に負担をかけ、症状が悪化するおそれがある。

    9.2 腎機能障害患者

    • 〈製剤共通〉
      1. 9.2.1 高度の腎機能障害のある患者
        1. (1) 投与量を減らすか、投与間隔をあけるなど患者の状態を十分に観察し、慎重に投与すること。腎機能低下に伴い、血中からの消失が遅延する。[7.1 参照],[16.6.1 参照]
        2. (2) 痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすい。[11.1.8 参照]
      2. 9.2.2 軽度又は中等度の腎障害のある患者

        痙攣、意識障害等の中枢神経症状が起こりやすい。[11.1.8 参照]

    • 〈キット点滴静注用0.25g〉(生理食塩液に関する注意)
      1. 9.2.3 水分、塩化ナトリウムの過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。

    9.3 肝機能障害患者

    肝障害が悪化するおそれがある。[11.1.3 参照]

    9.5 妊婦

    妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

    9.6 授乳婦

    治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。[16.3.2 参照]

    9.7 小児等

    低出生体重児、新生児を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.2 参照]

    9.8 高齢者

    1. 9.8.1 用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は腎排泄型の薬剤であり、高齢者では一般に生理機能が低下していることが多い。[16.6.3 参照]
    2. 9.8.2 ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

    10. 相互作用

      10.1 併用禁忌(併用しないこと)

      薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
      • バルプロ酸ナトリウム
        • デパケン、バレリン等

      [2.2 参照]

      バルプロ酸の血中濃度が低下し、てんかんの発作が再発するおそれがある。

      機序は不明である。

      11. 副作用

      次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      11.1 重大な副作用

      1. 11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(0.1%未満1)

        不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.2 参照]

      2. 11.1.2 偽膜性大腸炎(0.1~1%未満)

        偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

      3. 11.1.3 肝機能障害(0.1~1%未満1) )、黄疸(0.1%未満1)

        [8.4 参照],[9.3 参照]

      4. 11.1.4 急性腎障害(0.1~1%未満1)

        急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。[8.5 参照]

      5. 11.1.5 汎血球減少症(0.1%未満1) )、無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(0.1%未満1) )、血小板減少(0.1~1%未満1) )、溶血性貧血(頻度不明)

        [8.6 参照]

      6. 11.1.6 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)

        [8.3 参照]

      7. 11.1.7 間質性肺炎(0.1%未満1)

        発熱、咳嗽、呼吸困難等の異常が認められた場合には速やかに胸部X線検査等を実施し、間質性肺炎が疑われる場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

      8. 11.1.8 痙攣(0.1~1%未満1) )、意識障害(頻度不明)

        痙攣、意識障害等の中枢神経症状があらわれることがある。[9.1.4 参照],[9.2.1 参照],[9.2.2 参照]

      11.2 その他の副作用

      5%以上

      0.5~5%未満

      0.5%未満

      頻度不明

      過敏症

      発疹

      そう痒、発熱、発赤、蕁麻疹

      血液

      顆粒球減少、血小板増多、好酸球増多

      貧血(赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少)、血小板減少、好塩基球増多

      肝臓

      AST上昇、ALT上昇

      LDH上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、LAP上昇、ビリルビン上昇

      腎臓

      BUN上昇、血清クレアチニン上昇1)

      消化器

      下痢

      嘔気、嘔吐、胃不快感、腹痛、食欲不振1)

      精神神経系

      しびれ感、振戦

      菌交代症

      口内炎、カンジダ症1)

      ビタミン
      欠乏症

      ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)1)

      ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)

      その他

      血清カリウム上昇

      頭痛、倦怠感、ほてり、注射部位血管痛、電解質異常(血清カリウム、血清ナトリウム、血清クロール)1)

      1) 製造販売後調査の結果に基づく

      12. 臨床検査結果に及ぼす影響

      1. 12.1 テステープ反応を除くベネディクト試薬、フェーリング試薬による尿糖検査では偽陽性を呈することがある。
      2. 12.2 直接クームス試験陽性を呈することがある。
      3. 12.3 ウロビリノーゲン検査では偽陽性を呈することがある。

      14. 適用上の注意

      14.1 薬剤調製時の注意

      • 〈製剤共通〉
        1. 14.1.1 調製後は速やかに使用すること。なお、やむを得ず保存を必要とする場合でも日局生理食塩液に溶解した場合、室温保存では8時間以内に、冷蔵庫保存では24時間以内に使用すること。[20.1 参照]
      • 〈点滴静注用0.25g、点滴静注用0.5g〉
        1. 14.1.2 通常、生理食塩液100mLを用いて、よく振盪して溶解する。注射用水は溶液が等張とならないため使用しないこと。また、L-システイン及びL-シスチンを含むアミノ酸製剤と配合すると、著しく力価が低下するので、配合しないこと。
        2. 14.1.3 0.25g製剤1瓶を主な輸液製剤に溶解したときの含量を表14-1に示す2)
          表14-1 主な輸液製剤との配合変化

          輸液製剤

          含量(%)

          名称

          配合量

          8時間保存後

          24時間保存後

          大塚糖液5%

          100mL

          97

          90

          KN1号輸液

          500mL

          96

          91

          KN3号輸液

          500mL

          95

          88

          アクチット輸液

          500mL

          97

          92

          ヴィーンD輸液

          500mL

          96

          90

          キリット注5%

          300mL

          98

          94

          フィジオゾール3号輸液

          500mL

          95

          85

          ラクテックG輸液

          500mL

          93

          79

          ポタコールR輸液

          500mL

          93

          80

          注:初期値に対する残存率(%)で表示、測定法;HPLC

          保存条件:25℃

      • 〈キット点滴静注用0.25g〉
        1. 14.1.4 溶解液(日局生理食塩液)部分を手で押して隔壁を開通させ、更に溶解液部分を繰り返し押して薬剤を完全に溶解する。
          (詳しい溶解方法については、キット製品の外袋及びカバーシートに記載の溶解操作方法を参照のこと。)
        2. 14.1.5 残液は決して使用しないこと。

      14.2 薬剤投与時の注意

      容器の液目盛りはおよその目安として使用すること。

      その他詳細情報

      日本標準商品分類番号
      876139
      ブランドコード
      6139402D1032, 6139402D2020, 6139402G1039
      承認番号
      22300AMX00576000, 22300AMX00625000, 22300AMX00577000
      販売開始年月
      2005-09, 2011-11, 2006-06
      貯法
      室温保存、室温保存、室温保存
      有効期間
      3年、3年、3年
      規制区分
      12, 12, 12

      重要な注意事項

      • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
      • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
      • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
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