薬効分類名抗悪性腫瘍剤 ヒト型抗ヒトPD-L1モノクローナル抗体
一般的名称アベルマブ(遺伝子組換え)
バベンチオ点滴静注200mg
BAVENCIO intravenous infusion
製造販売元/メルクバイオファーマ株式会社
重大な副作用
その他の副作用
1. 警告
- 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
- 1.2 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
5. 効能又は効果に関連する注意
- 〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌〉
-
〈根治切除不能な尿路上皮癌における化学療法後の維持療法〉
- 5.2 化学療法で疾患進行が認められていない患者を対象とすること。
- 5.3 本剤の手術の補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
- 5.4 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.3 参照]
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈根治切除不能なメルケル細胞癌、根治切除不能な尿路上皮癌における化学療法後の維持療法〉
-
〈効能共通〉
- 7.2 本剤の投与時に発現することがあるinfusion reactionを軽減させるため、本剤投与前に抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤等の投与を行うこと。[8.9 参照],[11.1.13 参照]
-
7.3 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を目安に、本剤の休薬等を考慮すること。
副作用発現時の用量調節基準 副作用
程度 注1)
処置
間質性肺疾患
Grade2の場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
Grade3、4又は再発性のGrade2の場合
本剤の投与を中止する。
肝機能障害
AST若しくはALTが基準値上限の3~5倍、又は総ビリルビンが基準値上限の1.5~3倍に増加した場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
AST若しくはALTが基準値上限の5倍超、又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加した場合
本剤の投与を中止する。
大腸炎・下痢
Grade2又は3の場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
Grade4又は再発性のGrade3の場合
本剤の投与を中止する。
甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、副腎機能不全、高血糖
Grade3又は4の場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
心筋炎
新たに発現した心徴候、臨床検査値又は心電図による心筋炎の疑い
休薬又は投与中止する。
腎障害
Grade2又は3の場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
Grade4の場合
本剤の投与を中止する。
infusion reaction
Grade1の場合
投与速度を半分に減速する。
Grade2の場合
投与を中断する。患者の状態が安定した場合(Grade1以下)には、中断時の半分の投与速度で投与を再開する。
Grade3又は4の場合
本剤の投与を中止する。
上記以外の副作用
Grade2又は3の場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
本剤の投与を中止する。
注1) GradeはNCI-CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)v4.0に準じる。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も観察を十分に行うこと。
- 8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、必要に応じて胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。[1.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]
- 8.3 肝不全、肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.3 参照]
- 8.4 甲状腺機能障害、副腎機能障害及び下垂体機能障害があらわれることがあるので、定期的に内分泌機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)を行うこと。また、必要に応じて画像検査等の実施も考慮すること。[11.1.5 参照],[11.1.6 参照],[11.1.7 参照]
- 8.5 1型糖尿病があらわれることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。[11.1.8 参照]
- 8.6 心筋炎があらわれることがあるので、胸痛、CK上昇、心電図異常等の観察を十分に行うこと。[11.1.9 参照]
- 8.7 筋炎、横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。[11.1.12 参照]
- 8.8 腎障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.11 参照]
- 8.9 infusion reactionがあらわれることがあるので、本剤の投与は重度のinfusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること。また、2回目以降の本剤投与時にinfusion reactionがあらわれることもあるので、患者の状態を十分に観察すること。[7.2 参照],[11.1.13 参照]
- 8.10 重症筋無力症があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行うこと。[11.1.14 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者
免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。
-
9.1.2 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[1.2 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後一定期間は、適切な避妊法を用いるように指導すること。[9.5 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。ヒトIgG1は胎盤を通過することが知られており、本剤は母体から胎児へ移行する可能性がある。本剤を投与すると、胎児に対する免疫寛容が妨害され、流産率又は死産率が増加するおそれがある。[9.4 参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgG1はヒト乳汁中に排出されることが知られている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 間質性肺疾患(2.1%)
- 11.1.2 膵炎(0.6%)
-
11.1.3 肝不全(頻度不明)、肝機能障害(12.7%)、肝炎(0.4%)、硬化性胆管炎(0.1%)
肝不全、AST、ALT、γ-GTP、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがある。[8.3 参照]
-
11.1.4 大腸炎(1.7%)、重度の下痢(2.5%)
持続する下痢、腹痛、血便等の症状が認められた場合には投与を休薬又は中止すること。
-
11.1.5 甲状腺機能障害(19.6%)
甲状腺機能低下症(16.3%)、甲状腺機能亢進症(5.1%)、甲状腺炎(1.6%)等の甲状腺機能障害があらわれることがある。[8.4 参照]
-
11.1.6 副腎機能障害
副腎機能不全(1.5%)等の副腎機能障害があらわれることがある。[8.4 参照]
-
11.1.7 下垂体機能障害
下垂体炎(0.2%)、下垂体機能低下症(頻度不明)等の下垂体機能障害があらわれることがある。[8.4 参照]
-
11.1.8 1型糖尿病(0.3%)
1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがある。1型糖尿病が疑われた場合には、本剤の投与を中止してインスリン製剤を投与する等の適切な処置を行うこと。[8.5 参照]
- 11.1.9 心筋炎(0.2%)
-
11.1.10 神経障害
末梢性ニューロパチー(2.8%)、ギラン・バレー症候群(頻度不明)等の神経障害があらわれることがある。
-
11.1.11 腎障害(1.7%)
急性腎障害(0.8%)、尿細管間質性腎炎(0.2%)等の腎障害があらわれることがある。[8.8 参照]
- 11.1.12 筋炎(0.2%)、横紋筋融解症(頻度不明)
-
11.1.13 infusion reaction(22.9%)
アナフィラキシー、発熱、悪寒、呼吸困難等があらわれることがある。infusion reactionが認められた場合には、本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[7.2 参照],[8.9 参照]
-
11.1.14 重症筋無力症(0.1%)
重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。[8.10 参照]
- 11.1.15 脳炎(頻度不明)
- 11.1.16 免疫性血小板減少症(頻度不明)
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
血液及びリンパ系障害 |
血小板減少、貧血、好中球減少 |
リンパ球減少、好酸球増加 |
||
心臓障害 |
駆出率減少、トロポニン増加 |
徐脈、動悸、脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント増加 |
||
眼障害 |
霧視、流涙増加、眼痛、眼そう痒症、眼刺激 |
ぶどう膜炎 |
||
胃腸障害 |
下痢(31.4%)、悪心(15.8%)、口内炎、嘔吐 |
口内乾燥、便秘、腹痛、口腔内痛、消化不良、上腹部痛、鼓腸、胃食道逆流性疾患、腹部不快感 |
口腔知覚不全、舌痛、腹部膨満、歯肉出血、肛門の炎症、イレウス、直腸炎、下腹部痛、過敏性腸症候群、腸炎 |
|
全身障害 |
疲労(24.4%)、悪寒、無力症、発熱、粘膜の炎症 |
末梢性浮腫、インフルエンザ様疾患、胸痛、倦怠感 |
疼痛、末梢腫脹、歩行障害 |
|
肝胆道系障害 |
血中Al-P増加 |
|||
感染症 |
毛包炎、カンジダ感染、尿路感染、帯状疱疹、インフルエンザ |
|||
内分泌障害 |
血中甲状腺刺激ホルモン増加 |
血中甲状腺刺激ホルモン減少、遊離サイロキシン減少 |
||
代謝及び栄養障害 |
食欲減退、体重減少 |
高リパーゼ血症、高アミラーゼ血症、低リン酸血症、高トリグリセリド血症、低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、高コレステロール血症、高尿酸血症、高血糖、低カリウム血症、脱水 |
血中コルチコトロピン増加、高カリウム血症、体重増加、低カルシウム血症 |
|
**筋骨格系及び結合組織障害 |
関節痛、筋肉痛 |
血中クレアチンホスホキナーゼ増加、背部痛、四肢痛、筋骨格痛 |
筋力低下、筋痙縮、関節炎、滑膜炎、頚部痛、多発性関節炎、鼡径部痛、滑液嚢腫、関節リウマチ、少関節炎、軟骨石灰化症 |
リウマチ性多発筋痛、シェーグレン症候群 |
精神・神経系障害 |
頭痛、味覚不全 |
浮動性めまい、味覚障害、錯感覚、嗜眠 |
振戦、知覚過敏、不眠症、感覚鈍麻、会話障害、パーキンソン病、リビドー減退、微細運動機能障害 |
|
腎及び尿路障害 |
蛋白尿、血中クレアチニン増加 |
自己免疫性腎炎 |
||
呼吸器、胸郭及び縦隔障害 |
発声障害、呼吸困難 |
咳嗽、鼻出血、口腔咽頭痛、鼻漏 |
||
皮膚及び皮下組織障害 |
手掌・足底発赤知覚不全症候群(16.2%)、そう痒症、発疹、皮膚乾燥 |
斑状丘疹状皮疹、そう痒性皮疹、紅斑、脱毛症、ざ瘡様皮膚炎、過角化、皮膚炎、蕁麻疹 |
水疱、斑状皮疹、紅斑性皮疹、湿疹、寝汗、皮膚剥脱、皮膚病変、多汗症、丘疹性皮疹、乾癬、尋常性白斑、紫斑、斑状出血、毛孔性角化症、扁平苔癬 |
|
血管障害 |
高血圧(24.7%) |
低血圧、潮紅 |
||
その他 |
挫傷、腫瘍随伴症候群、腫瘍疼痛 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
- 14.1.1 目視による確認を行い、外観上の異常を認めた場合には使用しないこと。
- 14.1.2 希釈液として日局生理食塩液を使用すること。
- 14.1.3 本剤の必要量を注射筒で抜き取り、通常250mLの日局生理食塩液に添加して希釈すること。
- 14.1.4 泡立たないように、静かに転倒混和し、激しく撹拌しないこと。
- 14.1.5 本剤は保存剤を含まないため、希釈後、速やかに使用すること。希釈後すぐに使用せず保存する場合には、25℃以下で4時間又は2~8℃で24時間以内に投与を完了すること。希釈液を冷蔵保存した場合には、投与前に室温に戻すこと。また、バイアル中及び希釈後の残液は廃棄すること。
- 14.1.6 希釈液は凍結させないこと。
1. 警告
- 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
- 1.2 間質性肺疾患があらわれ、死亡に至った症例も報告されているので、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]
2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
5. 効能又は効果に関連する注意
- 〈根治切除不能又は転移性の腎細胞癌〉
-
〈根治切除不能な尿路上皮癌における化学療法後の維持療法〉
- 5.2 化学療法で疾患進行が認められていない患者を対象とすること。
- 5.3 本剤の手術の補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
- 5.4 臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.3 参照]
7. 用法及び用量に関連する注意
- 〈根治切除不能なメルケル細胞癌、根治切除不能な尿路上皮癌における化学療法後の維持療法〉
-
〈効能共通〉
- 7.2 本剤の投与時に発現することがあるinfusion reactionを軽減させるため、本剤投与前に抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤等の投与を行うこと。[8.9 参照],[11.1.13 参照]
-
7.3 本剤投与により副作用が発現した場合には、以下の基準を目安に、本剤の休薬等を考慮すること。
副作用発現時の用量調節基準 副作用
程度 注1)
処置
間質性肺疾患
Grade2の場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
Grade3、4又は再発性のGrade2の場合
本剤の投与を中止する。
肝機能障害
AST若しくはALTが基準値上限の3~5倍、又は総ビリルビンが基準値上限の1.5~3倍に増加した場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
AST若しくはALTが基準値上限の5倍超、又は総ビリルビンが基準値上限の3倍超に増加した場合
本剤の投与を中止する。
大腸炎・下痢
Grade2又は3の場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
Grade4又は再発性のGrade3の場合
本剤の投与を中止する。
甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、副腎機能不全、高血糖
Grade3又は4の場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
心筋炎
新たに発現した心徴候、臨床検査値又は心電図による心筋炎の疑い
休薬又は投与中止する。
腎障害
Grade2又は3の場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
Grade4の場合
本剤の投与を中止する。
infusion reaction
Grade1の場合
投与速度を半分に減速する。
Grade2の場合
投与を中断する。患者の状態が安定した場合(Grade1以下)には、中断時の半分の投与速度で投与を再開する。
Grade3又は4の場合
本剤の投与を中止する。
上記以外の副作用
Grade2又は3の場合
Grade1以下に回復するまで休薬する。
本剤の投与を中止する。
注1) GradeはNCI-CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)v4.0に準じる。
8. 重要な基本的注意
- 8.1 本剤のT細胞活性化作用により、過度の免疫反応に起因すると考えられる様々な疾患や病態があらわれることがある。観察を十分に行い、異常が認められた場合には、過度の免疫反応による副作用の発現を考慮し、適切な鑑別診断を行うこと。過度の免疫反応による副作用が疑われる場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等を考慮すること。また、本剤投与終了後に重篤な副作用があらわれることがあるので、本剤投与終了後も観察を十分に行うこと。
- 8.2 間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初期症状(息切れ、呼吸困難、咳嗽等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行うこと。また、必要に応じて胸部CT、血清マーカー等の検査を実施すること。[1.2 参照],[9.1.2 参照],[11.1.1 参照]
- 8.3 肝不全、肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.3 参照]
- 8.4 甲状腺機能障害、副腎機能障害及び下垂体機能障害があらわれることがあるので、定期的に内分泌機能検査(TSH、遊離T3、遊離T4、ACTH、血中コルチゾール等の測定)を行うこと。また、必要に応じて画像検査等の実施も考慮すること。[11.1.5 参照],[11.1.6 参照],[11.1.7 参照]
- 8.5 1型糖尿病があらわれることがあるので、口渇、悪心、嘔吐等の症状の発現や血糖値の上昇に十分注意すること。[11.1.8 参照]
- 8.6 心筋炎があらわれることがあるので、胸痛、CK上昇、心電図異常等の観察を十分に行うこと。[11.1.9 参照]
- 8.7 筋炎、横紋筋融解症があらわれることがあるので、筋力低下、筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等の観察を十分に行うこと。[11.1.12 参照]
- 8.8 腎障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[11.1.11 参照]
- 8.9 infusion reactionがあらわれることがあるので、本剤の投与は重度のinfusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること。また、2回目以降の本剤投与時にinfusion reactionがあらわれることもあるので、患者の状態を十分に観察すること。[7.2 参照],[11.1.13 参照]
- 8.10 重症筋無力症があらわれることがあるので、筋力低下、眼瞼下垂、呼吸困難、嚥下障害等の観察を十分に行うこと。[11.1.14 参照]
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.1 合併症・既往歴等のある患者
-
9.1.1 自己免疫疾患の合併又は慢性的若しくは再発性の自己免疫疾患の既往歴のある患者
免疫関連の副作用が発現又は増悪するおそれがある。
-
9.1.2 間質性肺疾患のある患者又はその既往歴のある患者
間質性肺疾患が発現又は増悪するおそれがある。[1.2 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後一定期間は、適切な避妊法を用いるように指導すること。[9.5 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。ヒトIgG1は胎盤を通過することが知られており、本剤は母体から胎児へ移行する可能性がある。本剤を投与すると、胎児に対する免疫寛容が妨害され、流産率又は死産率が増加するおそれがある。[9.4 参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgG1はヒト乳汁中に排出されることが知られている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
- 11.1.1 間質性肺疾患(2.1%)
- 11.1.2 膵炎(0.6%)
-
11.1.3 肝不全(頻度不明)、肝機能障害(12.7%)、肝炎(0.4%)、硬化性胆管炎(0.1%)
肝不全、AST、ALT、γ-GTP、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害、肝炎、硬化性胆管炎があらわれることがある。[8.3 参照]
-
11.1.4 大腸炎(1.7%)、重度の下痢(2.5%)
持続する下痢、腹痛、血便等の症状が認められた場合には投与を休薬又は中止すること。
-
11.1.5 甲状腺機能障害(19.6%)
甲状腺機能低下症(16.3%)、甲状腺機能亢進症(5.1%)、甲状腺炎(1.6%)等の甲状腺機能障害があらわれることがある。[8.4 参照]
-
11.1.6 副腎機能障害
副腎機能不全(1.5%)等の副腎機能障害があらわれることがある。[8.4 参照]
-
11.1.7 下垂体機能障害
下垂体炎(0.2%)、下垂体機能低下症(頻度不明)等の下垂体機能障害があらわれることがある。[8.4 参照]
-
11.1.8 1型糖尿病(0.3%)
1型糖尿病(劇症1型糖尿病を含む)があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシスに至るおそれがある。1型糖尿病が疑われた場合には、本剤の投与を中止してインスリン製剤を投与する等の適切な処置を行うこと。[8.5 参照]
- 11.1.9 心筋炎(0.2%)
-
11.1.10 神経障害
末梢性ニューロパチー(2.8%)、ギラン・バレー症候群(頻度不明)等の神経障害があらわれることがある。
-
11.1.11 腎障害(1.7%)
急性腎障害(0.8%)、尿細管間質性腎炎(0.2%)等の腎障害があらわれることがある。[8.8 参照]
- 11.1.12 筋炎(0.2%)、横紋筋融解症(頻度不明)
-
11.1.13 infusion reaction(22.9%)
アナフィラキシー、発熱、悪寒、呼吸困難等があらわれることがある。infusion reactionが認められた場合には、本剤の投与を中止する等の適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。[7.2 参照],[8.9 参照]
-
11.1.14 重症筋無力症(0.1%)
重症筋無力症によるクリーゼのため急速に呼吸不全が進行することがあるので、呼吸状態の悪化に十分注意すること。[8.10 参照]
- 11.1.15 脳炎(頻度不明)
- 11.1.16 免疫性血小板減少症(頻度不明)
11.2 その他の副作用
5%以上 |
1~5%未満 |
1%未満 |
頻度不明 |
|
|---|---|---|---|---|
血液及びリンパ系障害 |
血小板減少、貧血、好中球減少 |
リンパ球減少、好酸球増加 |
||
心臓障害 |
駆出率減少、トロポニン増加 |
徐脈、動悸、脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント増加 |
||
眼障害 |
霧視、流涙増加、眼痛、眼そう痒症、眼刺激 |
ぶどう膜炎 |
||
胃腸障害 |
下痢(31.4%)、悪心(15.8%)、口内炎、嘔吐 |
口内乾燥、便秘、腹痛、口腔内痛、消化不良、上腹部痛、鼓腸、胃食道逆流性疾患、腹部不快感 |
口腔知覚不全、舌痛、腹部膨満、歯肉出血、肛門の炎症、イレウス、直腸炎、下腹部痛、過敏性腸症候群、腸炎 |
|
全身障害 |
疲労(24.4%)、悪寒、無力症、発熱、粘膜の炎症 |
末梢性浮腫、インフルエンザ様疾患、胸痛、倦怠感 |
疼痛、末梢腫脹、歩行障害 |
|
肝胆道系障害 |
血中Al-P増加 |
|||
感染症 |
毛包炎、カンジダ感染、尿路感染、帯状疱疹、インフルエンザ |
|||
内分泌障害 |
血中甲状腺刺激ホルモン増加 |
血中甲状腺刺激ホルモン減少、遊離サイロキシン減少 |
||
代謝及び栄養障害 |
食欲減退、体重減少 |
高リパーゼ血症、高アミラーゼ血症、低リン酸血症、高トリグリセリド血症、低マグネシウム血症、低ナトリウム血症、高コレステロール血症、高尿酸血症、高血糖、低カリウム血症、脱水 |
血中コルチコトロピン増加、高カリウム血症、体重増加、低カルシウム血症 |
|
**筋骨格系及び結合組織障害 |
関節痛、筋肉痛 |
血中クレアチンホスホキナーゼ増加、背部痛、四肢痛、筋骨格痛 |
筋力低下、筋痙縮、関節炎、滑膜炎、頚部痛、多発性関節炎、鼡径部痛、滑液嚢腫、関節リウマチ、少関節炎、軟骨石灰化症 |
リウマチ性多発筋痛、シェーグレン症候群 |
精神・神経系障害 |
頭痛、味覚不全 |
浮動性めまい、味覚障害、錯感覚、嗜眠 |
振戦、知覚過敏、不眠症、感覚鈍麻、会話障害、パーキンソン病、リビドー減退、微細運動機能障害 |
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腎及び尿路障害 |
蛋白尿、血中クレアチニン増加 |
自己免疫性腎炎 |
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呼吸器、胸郭及び縦隔障害 |
発声障害、呼吸困難 |
咳嗽、鼻出血、口腔咽頭痛、鼻漏 |
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皮膚及び皮下組織障害 |
手掌・足底発赤知覚不全症候群(16.2%)、そう痒症、発疹、皮膚乾燥 |
斑状丘疹状皮疹、そう痒性皮疹、紅斑、脱毛症、ざ瘡様皮膚炎、過角化、皮膚炎、蕁麻疹 |
水疱、斑状皮疹、紅斑性皮疹、湿疹、寝汗、皮膚剥脱、皮膚病変、多汗症、丘疹性皮疹、乾癬、尋常性白斑、紫斑、斑状出血、毛孔性角化症、扁平苔癬 |
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血管障害 |
高血圧(24.7%) |
低血圧、潮紅 |
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その他 |
挫傷、腫瘍随伴症候群、腫瘍疼痛 |
14. 適用上の注意
14.1 薬剤調製時の注意
- 14.1.1 目視による確認を行い、外観上の異常を認めた場合には使用しないこと。
- 14.1.2 希釈液として日局生理食塩液を使用すること。
- 14.1.3 本剤の必要量を注射筒で抜き取り、通常250mLの日局生理食塩液に添加して希釈すること。
- 14.1.4 泡立たないように、静かに転倒混和し、激しく撹拌しないこと。
- 14.1.5 本剤は保存剤を含まないため、希釈後、速やかに使用すること。希釈後すぐに使用せず保存する場合には、25℃以下で4時間又は2~8℃で24時間以内に投与を完了すること。希釈液を冷蔵保存した場合には、投与前に室温に戻すこと。また、バイアル中及び希釈後の残液は廃棄すること。
- 14.1.6 希釈液は凍結させないこと。