薬効分類名抗悪性腫瘍剤 抗ヒトEGFRモノクローナル抗体
EGFR:Epidermal Growth Factor Receptor(上皮細胞増殖因子受容体)

一般的名称セツキシマブ(遺伝子組換え)製剤

アービタックス注射液100mg、アービタックス注射液500mg

あーびたっくすちゅうしゃえき、あーびたっくすちゅうしゃえき

ERBITUX Injection 100mg, ERBITUX Injection 500mg

製造販売元/メルクバイオファーマ株式会社

第6版
警告禁忌合併症・既往歴等のある患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等高齢者

重大な副作用

頻度
副作用
0.8%
18.8%
重度の皮膚症状
頻度不明
2.2%
重度の下痢
4.4%

その他の副作用

部位
頻度
副作用
全身・局所・適用部位
10%以上
全身・局所・適用部位
0.5~10%未満
発熱体重減少粘膜の炎症悪寒疼痛(皮膚・筋肉等)浮腫倦怠
全身・局所・適用部位
頻度不明
胃腸・消化器系
10%以上
胃腸・消化器系
0.5~10%未満
胃腸・消化器系
0.5%未満
胃腸・消化器系
頻度不明
心臓・血管
0.5%未満
内分泌・代謝系
0.5%未満
肝臓まわり
0.5~10%未満
肝臓まわり
0.5%未満
脳・神経
0.5~10%未満
肺・呼吸
0.5~10%未満
肺・呼吸
0.5%未満
皮膚
10%以上
皮膚
0.5%未満
皮膚
頻度不明
0.5~10%未満
0.5%未満
その他
0.5~10%未満
その他
頻度不明

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

  1. 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
  2. 1.2 重度のinfusion reactionが発現し、死亡に至る例が報告されている。症状としては、気管支痙攣、蕁麻疹、低血圧、意識消失、ショックがあらわれ、心筋梗塞、心停止も報告されている。これらの症状は本剤の初回投与中又は投与終了後1時間以内に観察されているが、投与数時間後又は2回目以降の本剤投与でも発現することがあるので、患者の状態を十分に確認しながら慎重に投与すること。また、重度のinfusion reactionが発現した場合は、本剤の投与を直ちに中止し、再投与しないこと。[7.1 参照],[7.2 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アービタックス注射液100mg

有効成分 セツキシマブ(遺伝子組換え)2)    100mg
添加剤 塩化ナトリウム   116.88mg
グリシン   150.14mg
ポリソルベート80   2.00mg
クエン酸水和物   42.02mg
その他、添加剤としてpH調節剤を含有する。  
1バイアル(20mL)中の分量
アービタックス注射液500mg

有効成分 セツキシマブ(遺伝子組換え)2)    500mg
添加剤 塩化ナトリウム   584.4mg
グリシン   750.7mg
ポリソルベート80   10.0mg
クエン酸水和物   210.1mg
その他、添加剤としてpH調節剤を含有する。  
1バイアル(100mL)中の分量
**           
2) マウスハイブリドーマ細胞株を用いて製造される。マスターセルバンク及びワーキングセルバンク構築時にウシ胎児血清を使用している。また、製造工程において、培地成分としてウシ血清由来成分(アルブミン及びリポたん白質)を使用している。
        

3.2 製剤の性状

アービタックス注射液100mg

pH 5.3~5.7
浸透圧比 約1(浸透圧比:生理食塩液に対する比)
外観 無色~微黄色の澄明又はわずかに乳白光を呈する液
アービタックス注射液500mg

pH 5.3~5.7
浸透圧比 約1(浸透圧比:生理食塩液に対する比)
外観 無色~微黄色の澄明又はわずかに乳白光を呈する液

4. 効能又は効果

  •             RAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
  • 頭頸部癌

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈効能共通〉
    1. 5.1 術後補助療法としての本剤の有効性及び安全性は確立していない。
    2. 5.2 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

6. 用法及び用量

1週間間隔投与の場合:
通常、成人には、セツキシマブ(遺伝子組換え)として、初回は400mg/m2(体表面積)を2時間かけて、2回目以降は250mg/m2(体表面積)を1時間かけて1週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

2週間間隔投与の場合:
通常、成人には、セツキシマブ(遺伝子組換え)として、500mg/m2(体表面積)を2時間かけて2週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈効能共通〉
    1. 7.1 本剤投与時にあらわれることがあるinfusion reactionを軽減させるため、本剤の投与前に抗ヒスタミン剤の前投薬を行うこと。さらに、本剤投与前に副腎皮質ホルモン剤を投与すると、infusion reactionが軽減されることがある。[1.2 参照],[7.2 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
    2. 7.2 重度(Grade 3以上3)  )のinfusion reactionが発現した場合には、本剤の投与を直ちに中止し、再投与しないこと。軽度~中等度(Grade 1-23)  )のinfusion reactionが発現した場合には、投与速度を減速し、その後の全ての投与においても減速した投与速度で投与すること。投与速度を減速した後に再度infusion reactionが発現した場合には、直ちに投与を中止し、再投与しないこと。[1.2 参照],[7.1 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
    3. 7.3 重度(Grade 3以上3)  )の皮膚症状が発現した場合には、次表に従い本剤の用量を調節すること。[8.4 参照],[11.1.2 参照]
      用量調節の目安

      Grade 3以上3)  の
      皮膚症状の発現回数

      本剤の投与

      投与延期後の状態

      本剤の用量調節

      初回発現時

      投与延期

      Grade 23)  以下に回復

      A:200mg/m2で投与継続

      B:250mg/m2で投与継続

      C:500mg/m2で投与継続

      回復せず

      投与中止

      2回目の発現時

      投与延期

      Grade 23)  以下に回復

      A:150mg/m2で投与継続

      B:200mg/m2で投与継続

      C:400mg/m2で投与継続

      回復せず

      投与中止

      3回目の発現時

      投与延期

      Grade 23)  以下に回復

      A:投与中止

      B:150mg/m2で投与継続

      C:300mg/m2で投与継続

      回復せず

      投与中止

      4回目の発現時

      投与中止

      A:1週間間隔投与で放射線療法との併用の場合、B:1週間間隔投与で放射線療法との併用以外の場合、C:2週間間隔投与の場合

                      

      3) GradeはNCI-CTCに準じる。
                    

    4. 7.4 本剤の投与時には、10mg/分以下の投与速度で静脈内注射すること。[7.2 参照]
  • RAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
    1. 7.5 オキサリプラチン及びフッ化ピリミジン系薬剤を含む化学療法が無効となった患者に対するイリノテカン塩酸塩水和物との併用において、本剤の上乗せによる延命効果は検証されていない。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照],[17.1.5 参照]
    2. 7.6 本剤と放射線療法との併用における有効性及び安全性は確立していない。
  • 〈頭頸部癌〉
    1. 7.7 本剤は、放射線療法又は他の抗悪性腫瘍剤と併用すること。[17.1.6 参照],[17.1.7 参照],[17.1.8 参照],[17.1.9 参照]
    2. 7.8 2週間間隔投与の場合、放射線療法との併用における有効性及び安全性は確立していない。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の投与は、重度のinfusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること。2回目以降の本剤投与時に初めて重度のinfusion reactionを発現することもあるので、本剤投与中は毎回患者の状態に十分に注意すること。本剤投与中及び本剤投与終了後少なくとも1時間は観察期間(バイタルサインをモニターするなど)を設けること。[1.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
  2. 8.2 抗ヒスタミン剤の前投薬を行った患者においても、重度のinfusion reactionが発現したとの報告があるので、患者の状態を十分に観察すること。[1.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
  3. 8.3 低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症が発現することが報告されている。また、心不全等の心臓障害の発現も報告されているので、治療開始前、治療中及び治療終了後は血清中電解質(マグネシウム、カリウム及びカルシウム)をモニタリングすること。[11.1.5 参照]
  4. 8.4 重度の皮膚症状があらわれることがあるので、必要に応じて皮膚科を受診するよう患者に指導すること。[7.3 参照],[11.1.2 参照]
  5. 8.5 本剤の使用にあたっては、本剤と一般名が類似しているセツキシマブ サロタロカンナトリウム(遺伝子組換え)との取り違えに注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 間質性肺疾患の既往歴のある患者

    間質性肺疾患を増悪させるおそれがある。[11.1.3 参照]

  2. 9.1.2 心疾患のある患者又はその既往歴のある患者

    本剤による治療を開始するにあたっては、患者の冠動脈疾患、うっ血性心不全及び不整脈等の既往歴に注意すること。心疾患を増悪させるおそれがある。また、本剤と放射線療法を併用した頭頸部扁平上皮癌患者に対する海外臨床試験において、心肺停止及び突然死が報告されている。[11.1.4 参照]

9.4 生殖能を有する者

妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中、適切な避妊法を用いるように指導すること。[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。サルの胚・胎児発生への影響に関する試験において、流産及び胎児死亡の発現頻度の上昇がみられた。[9.4 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトIgG1はヒト乳汁中に排出される。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 重度のinfusion reaction(0.8%)

    気管支痙攣、蕁麻疹、低血圧、意識消失又はショックを症状としたアナフィラキシー様症状があらわれることがある。infusion reactionを発現した場合には、全ての徴候及び症状が完全に回復するまで患者を十分に観察すること。なお、本剤によるアナフィラキシーの発生機序の一つとして、本剤に含まれるGalactose-α-1,3-galactose(α-gal)に対するIgE抗体を介した機序が報告されている。赤肉(牛肉等)に対するアレルギー歴やマダニ咬傷歴のある患者では、α-galに対するIgE抗体が検出されることが報告されている。そのうち、牛肉に対するアレルギー歴のある患者で、本剤によるアナフィラキシーが認められたとの報告がある1) ,2) ,3)  。[1.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[8.1 参照],[8.2 参照]

  2. 11.1.2 重度の皮膚症状(18.8%)

    主にざ瘡様皮疹、皮膚の乾燥及び亀裂、続発する炎症性及び感染性の症状(眼瞼炎、口唇炎、蜂巣炎、嚢胞)等があらわれることがある。重度の皮膚症状(主にざ瘡様皮疹)発現後に、切開排膿を要する膿瘍、壊死性筋膜炎や黄色ブドウ球菌敗血症等を合併した例が報告されている。重度の皮膚症状が認められた場合には、本剤の投与量を調節するとともに、続発する炎症性又は感染性の症状の発現に十分注意し、これらの症状に対する適切な治療を行うこと。[7.3 参照],[8.4 参照]

  3. 11.1.3 間質性肺疾患(0.2%)

    咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状や発熱が急激にあらわれた場合、あるいは胸部X線等の検査で異常が認められた場合など、間質性肺疾患が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。[9.1.1 参照]

  4. 11.1.4 心不全(頻度不明)

                    [9.1.2 参照]               

  5. 11.1.5 低マグネシウム血症(8.2%)

    QT延長、痙攣、しびれ、全身倦怠感等を伴う低マグネシウム血症があらわれることがある。なお、低マグネシウム血症に起因した、低カルシウム血症、低カリウム血症等の電解質異常を伴う場合には、特に症状が重篤化することがあるので注意すること。電解質異常が認められた場合には、必要に応じ電解質補充等の適切な処置を行うこと。[8.3 参照]

  6. 11.1.6 重度の下痢(2.2%)

    重度の下痢及び脱水があらわれることがあり、腎不全に至った症例も報告されている。これらの症状があらわれた場合には、止瀉薬(ロペラミド等)の投与、補液等の適切な処置を行うこと。

  7. 11.1.7 血栓塞栓症(1.2%)

    深部静脈血栓症、肺塞栓症等があらわれることがある。

  8. 11.1.8 感染症(4.4%)

    肺炎、敗血症等の重度の感染症があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

10%以上

0.5~10%未満

0.5%未満

頻度不明

全身症状

疲労、無力症

発熱、体重減少、粘膜の炎症、悪寒、疼痛(皮膚・筋肉等)、浮腫、倦怠感

PO2低下

消化器

悪心、口内炎

食欲不振、嘔吐、便秘、腹痛、消化不良

歯槽出血、吐血

下痢

血液/リンパ系

好中球減少症、白血球減少症、血小板減少症、リンパ球減少症、ヘモグロビン減少、好中球増加症、白血球増加症

心・血管系

心筋梗塞

代謝/栄養

低カルシウム血症、低アルブミン血症、低カリウム血症、脱水、低ナトリウム血症、低リン酸血症、総蛋白減少

血中アミラーゼ増加

肝臓

ALT上昇、AST上昇、Al-P上昇

血中ビリルビン増加

精神・神経系

頭痛、不眠症、末梢神経障害

呼吸器

鼻出血、呼吸困難、咳嗽

喀血

皮膚/皮膚付属器

発疹(45.0%)、ざ瘡/ざ瘡様皮膚炎(44.5%)、皮膚乾燥、爪囲炎、そう痒症、皮膚亀裂

爪の障害、脱毛症、皮膚毒性、手足症候群、多毛症、口唇炎、蕁麻疹、皮膚反応、毛髪障害

剥脱性皮膚炎

皮膚障害

結膜炎、眼瞼炎

角膜炎

その他

過敏症、尿蛋白

C-反応性蛋白増加、尿中ウロビリン陽性、血尿、尿中血陽性、卵巣嚢胞破裂

放射線性皮膚炎5)  、遅発性放射線障害5)

発現頻度は国内外臨床試験(EMR62202-049、EMR62241-053、EMR62241-056、EMR62202-002、EMR62202-006及びEMR62202-013)計6試験の結果に基づき算出した。
4) 眼の異常があらわれた場合には、直ちに眼科的検査を行い、必要な処置を行うこと。
5) 放射線療法との併用時における発現頻度

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤の投与時には必要量を注射筒で抜き取り、点滴バッグ等を用い日局生理食塩液で希釈してあるいは希釈せずに投与すること。
  2. 14.1.2 他の薬剤との混注はしないこと。
  3. 14.1.3 本剤は、振とうしないこと。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 投与終了後は、本剤と同じ投与速度でラインを日局生理食塩液にてフラッシュすること。
  2. 14.2.2 開封後は速やかに使用すること。

1. 警告

  1. 1.1 本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
  2. 1.2 重度のinfusion reactionが発現し、死亡に至る例が報告されている。症状としては、気管支痙攣、蕁麻疹、低血圧、意識消失、ショックがあらわれ、心筋梗塞、心停止も報告されている。これらの症状は本剤の初回投与中又は投与終了後1時間以内に観察されているが、投与数時間後又は2回目以降の本剤投与でも発現することがあるので、患者の状態を十分に確認しながら慎重に投与すること。また、重度のinfusion reactionが発現した場合は、本剤の投与を直ちに中止し、再投与しないこと。[7.1 参照],[7.2 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アービタックス注射液100mg

有効成分 セツキシマブ(遺伝子組換え)2)    100mg
添加剤 塩化ナトリウム   116.88mg
グリシン   150.14mg
ポリソルベート80   2.00mg
クエン酸水和物   42.02mg
その他、添加剤としてpH調節剤を含有する。  
1バイアル(20mL)中の分量
アービタックス注射液500mg

有効成分 セツキシマブ(遺伝子組換え)2)    500mg
添加剤 塩化ナトリウム   584.4mg
グリシン   750.7mg
ポリソルベート80   10.0mg
クエン酸水和物   210.1mg
その他、添加剤としてpH調節剤を含有する。  
1バイアル(100mL)中の分量
**           
2) マウスハイブリドーマ細胞株を用いて製造される。マスターセルバンク及びワーキングセルバンク構築時にウシ胎児血清を使用している。また、製造工程において、培地成分としてウシ血清由来成分(アルブミン及びリポたん白質)を使用している。
        

3.2 製剤の性状

アービタックス注射液100mg

pH 5.3~5.7
浸透圧比 約1(浸透圧比:生理食塩液に対する比)
外観 無色~微黄色の澄明又はわずかに乳白光を呈する液
アービタックス注射液500mg

pH 5.3~5.7
浸透圧比 約1(浸透圧比:生理食塩液に対する比)
外観 無色~微黄色の澄明又はわずかに乳白光を呈する液

4. 効能又は効果

  •             RAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
  • 頭頸部癌

5. 効能又は効果に関連する注意

  • 〈効能共通〉
    1. 5.1 術後補助療法としての本剤の有効性及び安全性は確立していない。
    2. 5.2 「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

6. 用法及び用量

1週間間隔投与の場合:
通常、成人には、セツキシマブ(遺伝子組換え)として、初回は400mg/m2(体表面積)を2時間かけて、2回目以降は250mg/m2(体表面積)を1時間かけて1週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

2週間間隔投与の場合:
通常、成人には、セツキシマブ(遺伝子組換え)として、500mg/m2(体表面積)を2時間かけて2週間間隔で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  • 〈効能共通〉
    1. 7.1 本剤投与時にあらわれることがあるinfusion reactionを軽減させるため、本剤の投与前に抗ヒスタミン剤の前投薬を行うこと。さらに、本剤投与前に副腎皮質ホルモン剤を投与すると、infusion reactionが軽減されることがある。[1.2 参照],[7.2 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
    2. 7.2 重度(Grade 3以上3)  )のinfusion reactionが発現した場合には、本剤の投与を直ちに中止し、再投与しないこと。軽度~中等度(Grade 1-23)  )のinfusion reactionが発現した場合には、投与速度を減速し、その後の全ての投与においても減速した投与速度で投与すること。投与速度を減速した後に再度infusion reactionが発現した場合には、直ちに投与を中止し、再投与しないこと。[1.2 参照],[7.1 参照],[7.4 参照],[8.1 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
    3. 7.3 重度(Grade 3以上3)  )の皮膚症状が発現した場合には、次表に従い本剤の用量を調節すること。[8.4 参照],[11.1.2 参照]
      用量調節の目安

      Grade 3以上3)  の
      皮膚症状の発現回数

      本剤の投与

      投与延期後の状態

      本剤の用量調節

      初回発現時

      投与延期

      Grade 23)  以下に回復

      A:200mg/m2で投与継続

      B:250mg/m2で投与継続

      C:500mg/m2で投与継続

      回復せず

      投与中止

      2回目の発現時

      投与延期

      Grade 23)  以下に回復

      A:150mg/m2で投与継続

      B:200mg/m2で投与継続

      C:400mg/m2で投与継続

      回復せず

      投与中止

      3回目の発現時

      投与延期

      Grade 23)  以下に回復

      A:投与中止

      B:150mg/m2で投与継続

      C:300mg/m2で投与継続

      回復せず

      投与中止

      4回目の発現時

      投与中止

      A:1週間間隔投与で放射線療法との併用の場合、B:1週間間隔投与で放射線療法との併用以外の場合、C:2週間間隔投与の場合

                      

      3) GradeはNCI-CTCに準じる。
                    

    4. 7.4 本剤の投与時には、10mg/分以下の投与速度で静脈内注射すること。[7.2 参照]
  • RAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌〉
    1. 7.5 オキサリプラチン及びフッ化ピリミジン系薬剤を含む化学療法が無効となった患者に対するイリノテカン塩酸塩水和物との併用において、本剤の上乗せによる延命効果は検証されていない。[17.1.1 参照],[17.1.2 参照],[17.1.3 参照],[17.1.4 参照],[17.1.5 参照]
    2. 7.6 本剤と放射線療法との併用における有効性及び安全性は確立していない。
  • 〈頭頸部癌〉
    1. 7.7 本剤は、放射線療法又は他の抗悪性腫瘍剤と併用すること。[17.1.6 参照],[17.1.7 参照],[17.1.8 参照],[17.1.9 参照]
    2. 7.8 2週間間隔投与の場合、放射線療法との併用における有効性及び安全性は確立していない。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の投与は、重度のinfusion reactionに備えて緊急時に十分な対応のできる準備を行った上で開始すること。2回目以降の本剤投与時に初めて重度のinfusion reactionを発現することもあるので、本剤投与中は毎回患者の状態に十分に注意すること。本剤投与中及び本剤投与終了後少なくとも1時間は観察期間(バイタルサインをモニターするなど)を設けること。[1.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[8.2 参照],[11.1.1 参照]
  2. 8.2 抗ヒスタミン剤の前投薬を行った患者においても、重度のinfusion reactionが発現したとの報告があるので、患者の状態を十分に観察すること。[1.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[8.1 参照],[11.1.1 参照]
  3. 8.3 低マグネシウム血症、低カリウム血症、低カルシウム血症が発現することが報告されている。また、心不全等の心臓障害の発現も報告されているので、治療開始前、治療中及び治療終了後は血清中電解質(マグネシウム、カリウム及びカルシウム)をモニタリングすること。[11.1.5 参照]
  4. 8.4 重度の皮膚症状があらわれることがあるので、必要に応じて皮膚科を受診するよう患者に指導すること。[7.3 参照],[11.1.2 参照]
  5. 8.5 本剤の使用にあたっては、本剤と一般名が類似しているセツキシマブ サロタロカンナトリウム(遺伝子組換え)との取り違えに注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 間質性肺疾患の既往歴のある患者

    間質性肺疾患を増悪させるおそれがある。[11.1.3 参照]

  2. 9.1.2 心疾患のある患者又はその既往歴のある患者

    本剤による治療を開始するにあたっては、患者の冠動脈疾患、うっ血性心不全及び不整脈等の既往歴に注意すること。心疾患を増悪させるおそれがある。また、本剤と放射線療法を併用した頭頸部扁平上皮癌患者に対する海外臨床試験において、心肺停止及び突然死が報告されている。[11.1.4 参照]

9.4 生殖能を有する者

妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中、適切な避妊法を用いるように指導すること。[9.5 参照]

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。サルの胚・胎児発生への影響に関する試験において、流産及び胎児死亡の発現頻度の上昇がみられた。[9.4 参照]

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトIgG1はヒト乳汁中に排出される。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 重度のinfusion reaction(0.8%)

    気管支痙攣、蕁麻疹、低血圧、意識消失又はショックを症状としたアナフィラキシー様症状があらわれることがある。infusion reactionを発現した場合には、全ての徴候及び症状が完全に回復するまで患者を十分に観察すること。なお、本剤によるアナフィラキシーの発生機序の一つとして、本剤に含まれるGalactose-α-1,3-galactose(α-gal)に対するIgE抗体を介した機序が報告されている。赤肉(牛肉等)に対するアレルギー歴やマダニ咬傷歴のある患者では、α-galに対するIgE抗体が検出されることが報告されている。そのうち、牛肉に対するアレルギー歴のある患者で、本剤によるアナフィラキシーが認められたとの報告がある1) ,2) ,3)  。[1.2 参照],[7.1 参照],[7.2 参照],[8.1 参照],[8.2 参照]

  2. 11.1.2 重度の皮膚症状(18.8%)

    主にざ瘡様皮疹、皮膚の乾燥及び亀裂、続発する炎症性及び感染性の症状(眼瞼炎、口唇炎、蜂巣炎、嚢胞)等があらわれることがある。重度の皮膚症状(主にざ瘡様皮疹)発現後に、切開排膿を要する膿瘍、壊死性筋膜炎や黄色ブドウ球菌敗血症等を合併した例が報告されている。重度の皮膚症状が認められた場合には、本剤の投与量を調節するとともに、続発する炎症性又は感染性の症状の発現に十分注意し、これらの症状に対する適切な治療を行うこと。[7.3 参照],[8.4 参照]

  3. 11.1.3 間質性肺疾患(0.2%)

    咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状や発熱が急激にあらわれた場合、あるいは胸部X線等の検査で異常が認められた場合など、間質性肺疾患が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。[9.1.1 参照]

  4. 11.1.4 心不全(頻度不明)

                    [9.1.2 参照]               

  5. 11.1.5 低マグネシウム血症(8.2%)

    QT延長、痙攣、しびれ、全身倦怠感等を伴う低マグネシウム血症があらわれることがある。なお、低マグネシウム血症に起因した、低カルシウム血症、低カリウム血症等の電解質異常を伴う場合には、特に症状が重篤化することがあるので注意すること。電解質異常が認められた場合には、必要に応じ電解質補充等の適切な処置を行うこと。[8.3 参照]

  6. 11.1.6 重度の下痢(2.2%)

    重度の下痢及び脱水があらわれることがあり、腎不全に至った症例も報告されている。これらの症状があらわれた場合には、止瀉薬(ロペラミド等)の投与、補液等の適切な処置を行うこと。

  7. 11.1.7 血栓塞栓症(1.2%)

    深部静脈血栓症、肺塞栓症等があらわれることがある。

  8. 11.1.8 感染症(4.4%)

    肺炎、敗血症等の重度の感染症があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

10%以上

0.5~10%未満

0.5%未満

頻度不明

全身症状

疲労、無力症

発熱、体重減少、粘膜の炎症、悪寒、疼痛(皮膚・筋肉等)、浮腫、倦怠感

PO2低下

消化器

悪心、口内炎

食欲不振、嘔吐、便秘、腹痛、消化不良

歯槽出血、吐血

下痢

血液/リンパ系

好中球減少症、白血球減少症、血小板減少症、リンパ球減少症、ヘモグロビン減少、好中球増加症、白血球増加症

心・血管系

心筋梗塞

代謝/栄養

低カルシウム血症、低アルブミン血症、低カリウム血症、脱水、低ナトリウム血症、低リン酸血症、総蛋白減少

血中アミラーゼ増加

肝臓

ALT上昇、AST上昇、Al-P上昇

血中ビリルビン増加

精神・神経系

頭痛、不眠症、末梢神経障害

呼吸器

鼻出血、呼吸困難、咳嗽

喀血

皮膚/皮膚付属器

発疹(45.0%)、ざ瘡/ざ瘡様皮膚炎(44.5%)、皮膚乾燥、爪囲炎、そう痒症、皮膚亀裂

爪の障害、脱毛症、皮膚毒性、手足症候群、多毛症、口唇炎、蕁麻疹、皮膚反応、毛髪障害

剥脱性皮膚炎

皮膚障害

結膜炎、眼瞼炎

角膜炎

その他

過敏症、尿蛋白

C-反応性蛋白増加、尿中ウロビリン陽性、血尿、尿中血陽性、卵巣嚢胞破裂

放射線性皮膚炎5)  、遅発性放射線障害5)

発現頻度は国内外臨床試験(EMR62202-049、EMR62241-053、EMR62241-056、EMR62202-002、EMR62202-006及びEMR62202-013)計6試験の結果に基づき算出した。
4) 眼の異常があらわれた場合には、直ちに眼科的検査を行い、必要な処置を行うこと。
5) 放射線療法との併用時における発現頻度

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 本剤の投与時には必要量を注射筒で抜き取り、点滴バッグ等を用い日局生理食塩液で希釈してあるいは希釈せずに投与すること。
  2. 14.1.2 他の薬剤との混注はしないこと。
  3. 14.1.3 本剤は、振とうしないこと。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 投与終了後は、本剤と同じ投与速度でラインを日局生理食塩液にてフラッシュすること。
  2. 14.2.2 開封後は速やかに使用すること。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
874291
ブランドコード
4291415A1021, 4291415A2028
承認番号
22000AMX01771000, 30500AMX00233000
販売開始年月
2008-09, 2023-12
貯法
2~8℃で保存、2~8℃で保存
有効期間
3年、3年
規制区分
2, 12, 13, 2, 12, 13

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
  • 副作用に関する情報は、信頼できる医療情報源に基づいて提供されていますが、完全性や正確性を保証するものではありません。
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