薬効分類名抗悪性腫瘍剤

一般的名称ボラシデニブ クエン酸水和物

ボラニゴ錠10mg、ボラニゴ錠40mg

ぼらにごじょう10mg、ぼらにごじょう40mg

Voranigo Tablets, Voranigo Tablets

製造販売業者等/日本セルヴィエ株式会社

第1版
警告禁忌相互作用肝機能障害患者生殖能を有する者妊婦授乳婦小児等

重大な副作用

頻度
副作用
0.6%
0.6%

その他の副作用

部位
頻度
副作用
胃腸・消化器系
10%以上
胃腸・消化器系
5~10%未満
胃腸・消化器系
1~5%未満
全身・局所・適用部位
10%以上
全身・局所・適用部位
1~5%未満
脳・神経
5~10%未満
脳・神経
1~5%未満
内分泌・代謝系
5~10%未満
内分泌・代謝系
1~5%未満
運動器
1~5%未満
皮膚
1~5%未満
肺・呼吸
1~5%未満
脱毛症多汗症寝汗
心臓・血管
1~5%未満
血液系
1~5%未満
その他
1~5%未満

併用注意

薬剤名等
臨床症状・措置方法

本剤の副作用が増強されるおそれがあるため、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

機序・危険因子

これらの薬剤がCYP1A2を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

本剤の有効性が減弱されるおそれがあるため、CYP1A2誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。

機序・危険因子

これらの薬剤がCYP1A2を誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

薬剤名等
  • タバコ(喫煙)
臨床症状・措置方法

本剤の有効性が減弱されるおそれがある。

機序・危険因子

喫煙によるCYP1A2の誘導により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

機序・危険因子

本剤がCYP3Aを誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

機序・危険因子

本剤がCYP2B6を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

機序・危険因子

本剤がCYP2C8を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

機序・危険因子

本剤がCYP2C9を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

機序・危険因子

本剤がCYP2C19を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

薬剤名等
臨床症状・措置方法

これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

機序・危険因子

本剤がBCRPを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

詳細情報

正確な情報は PMDA で必ず確認して下さい

注意以下の情報は参考資料としてご活用下さい

1. 警告

本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
  3. 2.3 フルボキサミンマレイン酸塩を投与中の患者[10.1 参照],[16.7.2 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ボラニゴ錠10mg

有効成分 ボラシデニブ クエン酸水和物   12.5mg
(ボラシデニブとして   10mg )
添加剤 結晶セルロース、ケイ酸処理結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ヒプロメロース、酸化チタン、乳糖水和物、マクロゴール4000
ボラニゴ錠40mg

有効成分 ボラシデニブ クエン酸水和物   50.1mg
(ボラシデニブとして   40mg )
添加剤 結晶セルロース、ケイ酸処理結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ヒプロメロース、酸化チタン、乳糖水和物、マクロゴール4000

3.2 製剤の性状

ボラニゴ錠10mg

剤形 フィルムコーティング錠
色調 白色
外形                                        
大きさ 直径 6mm
厚さ 3.6mm
質量 103mg
識別コード 10
ボラニゴ錠40mg

剤形 フィルムコーティング錠
色調 白色
外形                                        
大きさ 長径 14.8mm
短径 6.3mm
厚さ 4.6mm
質量 412mg
識別コード 40

4. 効能又は効果

        IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性の神経膠腫

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、IDH1又はIDH2遺伝子変異が確認された患者に投与すること。
  2. 5.2 手術(生検術を含む)後の患者であり、直ちに放射線療法又はアルキル化剤を含む化学療法を実施する必要がない患者を対象とすること。
  3. 5.3 臨床試験に組み入れられた患者の病理組織型、組織学的悪性度、病変の画像所見等について、「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照]

6. 用法及び用量

  • 通常、成人には、ボラシデニブとして40mgを1日1回、空腹時に経口投与する。
  • 通常、12歳以上の小児には、ボラシデニブとして体重に応じて以下を1日1回、空腹時に経口投与する。
    • 40kg未満:20mg
    • 40kg以上:40mg
  • なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
  2. 7.2 食後に本剤を投与した場合、本剤のCmax及びAUCが増加するとの報告がある。食事の影響を避けるため、食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること。[16.2.2 参照]
  3. 7.3 本剤投与中に副作用が発現した場合は、次の基準を参考に、休薬、減量又は中止の対応を行うこと。[8 参照],[11.1.1 参照],[11.2 参照]
    休薬、減量及び中止の目安

    副作用

    程度

    処置

    肝機能障害

    ALT又はASTが基準値上限(ULN)の3倍超5倍以下、かつ総ビリルビン値がULNの2倍以下

    Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、28日以内に回復した場合には、同一用量で、28日以内に回復しなかった場合は、回復後に1段階減量して再開できる。
    再発した場合は、Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後に1段階減量して再開できる。

    ALT又はASTがULNの5倍超20倍以下、かつ総ビリルビン値がULNの2倍以下

    Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、28日以内に回復した場合には、1段階減量して再開できる。なお、28日以内に回復しなかった場合には、投与を中止する。
    再発した場合は、投与を中止する。

    ALT又はASTがULNの3倍超20倍以下、かつ総ビリルビン値がULNの2倍超
    ALT又はASTがULNの20倍超

    投与を中止する。

    上記以外の副作用

    Grade 3

    Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後に1段階減量して再開できる。
    再発した場合は、投与を中止する。

    Grade 4

    投与を中止する。

    *:GradeはNCI-CTCAE(National Cancer Institute-Common Terminology Criteria for Adverse Events)v5.0に準じる

    減量時の投与量

    用量調節段階

    投与量(1日1回)

    成人及び体重40kg以上の小児

    体重40kg未満の小児

    通常投与量

    40mg

    20mg

    1段階減量

    20mg

    10mg

    2段階減量

    10mg

    投与中止

    3段階減量

    投与中止

8. 重要な基本的注意

肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[7.3 参照],[11.1.1 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)

    本剤は主に肝代謝により消失するため、血中濃度が上昇する可能性がある。なお、重度の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.2 参照]

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後2箇月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。経口避妊薬による避妊法の場合には、経口避妊薬以外の方法をあわせて使用するよう指導すること。[9.5 参照],[10.2 参照]
  2. 9.4.2 男児及び生殖可能な男性に投与する場合には、造精機能の低下があらわれる可能性があることを考慮すること。ラットを用いた反復経口投与毒性試験において、臨床曝露量の24.7倍以上に相当する用量で、雄性生殖器への影響(精巣精細管変性及び萎縮、精巣上体内腔細胞残屑、前立腺及び精嚢萎縮)が認められ、精巣精細管変性は完全には回復しなかった1)  。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。ラット及びウサギを用いた胚・胎児毒性試験において、臨床曝露量のそれぞれ10倍(ウサギ)及び101倍(ラット)に相当する用量から、吸収胚数及び着床後胚損失率高値(ラット及びウサギ)、並びに内臓奇形(腎臓及び精巣位置異常)(ラット)が認められた。[2.2 参照],[9.4.1 参照],[9.6 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。ヒトでの乳汁移行に関するデータはないが、乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。[9.5 参照]

9.7 小児等

12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。AG881-C-004試験は12歳以上を対象として実施されたが、18歳未満の患者は本剤群に組み入れられなかった。

10. 相互作用

  • 本剤は、CYP1A2により代謝される。また、本剤はCYP2B6、2C8、2C9、2C19及び3Aに対する誘導作用並びにBCRPに対する阻害作用を有する。[16.4 参照]

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

本剤の副作用が増強されるおそれがある。

フルボキサミンマレイン酸塩がCYP1A2を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性
がある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
  • CYP1A2阻害剤
    • シプロフロキサシン、ベムラフェニブ、メキシレチン等
  •                       [16.7.1 参照]                     

本剤の副作用が増強されるおそれがあるため、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

これらの薬剤がCYP1A2を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

  • CYP1A2誘導剤
    • フェニトイン、リファンピシン、カルバマゼピン等
  •                       [16.7.2 参照]                     

本剤の有効性が減弱されるおそれがあるため、CYP1A2誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。

これらの薬剤がCYP1A2を誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • タバコ(喫煙)

本剤の有効性が減弱されるおそれがある。

喫煙によるCYP1A2の誘導により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • CYP3Aの基質となる薬剤
    • ミダゾラム、デキサメタゾン、経口避妊薬(デソゲストレル・エチニルエストラジオール、ノルエチステロン・エチニルエストラジオール、レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール等)等
  •                       [9.4.1 参照],[16.7.2 参照]

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

本剤がCYP3Aを誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • CYP2B6の基質となる薬剤
    • シクロホスファミド、エファビレンツ、メサドン等
  •                       [16.7.2 参照]                     

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

本剤がCYP2B6を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • CYP2C8の基質となる薬剤
    • レパグリニド、パクリタキセル、モンテルカスト等
  •                       [16.7.2 参照]                     

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

本剤がCYP2C8を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • CYP2C9の基質となる薬剤
    • ワルファリン、フルルビプロフェン、フェニトイン等
  •                       [16.7.2 参照]                     

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

本剤がCYP2C9を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • CYP2C19の基質となる薬剤
    • イホスファミド、タモキシフェンクエン酸塩、オメプラゾール等
  •                       [16.7.2 参照]                     

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

本剤がCYP2C19を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • BCRPの基質となる薬剤
    • ロスバスタチン、サラゾスルファピリジン、リバーロキサバン等
  •                       [16.7.2 参照]                     

これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

本剤がBCRPを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 肝不全(0.6%)、肝炎(自己免疫性肝炎を含む)(0.6%)、肝機能障害(40.7%)

                    [7.3 参照],[8 参照]

11.2 その他の副作用

10%以上

5~10%未満

1~5%未満

胃腸障害

悪心、下痢

便秘、腹痛

嘔吐、鼓腸、胃食道逆流性疾患、腹部膨満、上腹部痛、消化不良、おくび、胃炎

一般・全身障害

疲労

無力症

神経系障害

頭痛、浮動性めまい

注意力障害、痙攣発作

代謝および栄養障害

食欲減退

低リン血症、高血糖、高カリウム血症

臨床検査

血中乳酸脱水素酵素増加、血中尿素増加、血小板数減少

精神障害

不眠症、不安、錯乱状態

筋骨格系および結合組織障害

筋肉痛、背部痛

皮膚および皮下組織障害

脱毛症、多汗症、寝汗

呼吸器、胸郭および縦隔障害

呼吸困難

血管障害

高血圧

血液およびリンパ系障害

貧血

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

  1. 14.1.1 本剤は吸湿性があるため、分包せずボトルで提供すること。
  2. 14.1.2 患者又は保護者等に対し以下の点に注意するよう指導すること。
    • ボトル包装のふたはチャイルドロックを施しているため、ふたを押しながらねじって開封すること。
    • 湿気を避けるため、乾燥剤を同封した元の容器で保管すること。
    • 容器から乾燥剤を取り出さず、使用の都度密栓すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

因果関係は明らかではないが、AG881-C-004試験において、本剤群の6/168例(3.6%)及びプラセボ群の2/163例(1.2%)に悪性転化*が認められた。無作為化から悪性転化までの期間の中央値[最小、最大](箇月)は、本剤群で16.6[6.9, 22.5]、プラセボ群で9.2[9.0, 9.4]であった(2023年3月7日データカットオフ)。

*:本剤又はプラセボの投与中止後の手術における病理組織学的検査でGrade 3又は4と確認された場合を「悪性転化」と定義した。

15.2 非臨床試験に基づく情報

ラットを用いた反復経口投与毒性試験において、臨床曝露量の24.7倍以上に相当する用量で、雌性生殖器への影響(性周期消失、卵巣黄体減少及び閉鎖卵胞増加、子宮及び腟萎縮等)が認められた。

1. 警告

本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[9.5 参照]
  3. 2.3 フルボキサミンマレイン酸塩を投与中の患者[10.1 参照],[16.7.2 参照]

3. 組成・性状

3.1 組成

ボラニゴ錠10mg

有効成分 ボラシデニブ クエン酸水和物   12.5mg
(ボラシデニブとして   10mg )
添加剤 結晶セルロース、ケイ酸処理結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ヒプロメロース、酸化チタン、乳糖水和物、マクロゴール4000
ボラニゴ錠40mg

有効成分 ボラシデニブ クエン酸水和物   50.1mg
(ボラシデニブとして   40mg )
添加剤 結晶セルロース、ケイ酸処理結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ヒプロメロース、酸化チタン、乳糖水和物、マクロゴール4000

3.2 製剤の性状

ボラニゴ錠10mg

剤形 フィルムコーティング錠
色調 白色
外形                                        
大きさ 直径 6mm
厚さ 3.6mm
質量 103mg
識別コード 10
ボラニゴ錠40mg

剤形 フィルムコーティング錠
色調 白色
外形                                        
大きさ 長径 14.8mm
短径 6.3mm
厚さ 4.6mm
質量 412mg
識別コード 40

4. 効能又は効果

        IDH1又はIDH2遺伝子変異陽性の神経膠腫

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、IDH1又はIDH2遺伝子変異が確認された患者に投与すること。
  2. 5.2 手術(生検術を含む)後の患者であり、直ちに放射線療法又はアルキル化剤を含む化学療法を実施する必要がない患者を対象とすること。
  3. 5.3 臨床試験に組み入れられた患者の病理組織型、組織学的悪性度、病変の画像所見等について、「17. 臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。[17.1.1 参照]

6. 用法及び用量

  • 通常、成人には、ボラシデニブとして40mgを1日1回、空腹時に経口投与する。
  • 通常、12歳以上の小児には、ボラシデニブとして体重に応じて以下を1日1回、空腹時に経口投与する。
    • 40kg未満:20mg
    • 40kg以上:40mg
  • なお、患者の状態により適宜減量する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
  2. 7.2 食後に本剤を投与した場合、本剤のCmax及びAUCが増加するとの報告がある。食事の影響を避けるため、食事の1時間前から食後2時間までの間の服用は避けること。[16.2.2 参照]
  3. 7.3 本剤投与中に副作用が発現した場合は、次の基準を参考に、休薬、減量又は中止の対応を行うこと。[8 参照],[11.1.1 参照],[11.2 参照]
    休薬、減量及び中止の目安

    副作用

    程度

    処置

    肝機能障害

    ALT又はASTが基準値上限(ULN)の3倍超5倍以下、かつ総ビリルビン値がULNの2倍以下

    Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、28日以内に回復した場合には、同一用量で、28日以内に回復しなかった場合は、回復後に1段階減量して再開できる。
    再発した場合は、Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後に1段階減量して再開できる。

    ALT又はASTがULNの5倍超20倍以下、かつ総ビリルビン値がULNの2倍以下

    Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、28日以内に回復した場合には、1段階減量して再開できる。なお、28日以内に回復しなかった場合には、投与を中止する。
    再発した場合は、投与を中止する。

    ALT又はASTがULNの3倍超20倍以下、かつ総ビリルビン値がULNの2倍超
    ALT又はASTがULNの20倍超

    投与を中止する。

    上記以外の副作用

    Grade 3

    Grade 1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後に1段階減量して再開できる。
    再発した場合は、投与を中止する。

    Grade 4

    投与を中止する。

    *:GradeはNCI-CTCAE(National Cancer Institute-Common Terminology Criteria for Adverse Events)v5.0に準じる

    減量時の投与量

    用量調節段階

    投与量(1日1回)

    成人及び体重40kg以上の小児

    体重40kg未満の小児

    通常投与量

    40mg

    20mg

    1段階減量

    20mg

    10mg

    2段階減量

    10mg

    投与中止

    3段階減量

    投与中止

8. 重要な基本的注意

肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。[7.3 参照],[11.1.1 参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)

    本剤は主に肝代謝により消失するため、血中濃度が上昇する可能性がある。なお、重度の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。[16.6.2 参照]

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1 妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後2箇月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。経口避妊薬による避妊法の場合には、経口避妊薬以外の方法をあわせて使用するよう指導すること。[9.5 参照],[10.2 参照]
  2. 9.4.2 男児及び生殖可能な男性に投与する場合には、造精機能の低下があらわれる可能性があることを考慮すること。ラットを用いた反復経口投与毒性試験において、臨床曝露量の24.7倍以上に相当する用量で、雄性生殖器への影響(精巣精細管変性及び萎縮、精巣上体内腔細胞残屑、前立腺及び精嚢萎縮)が認められ、精巣精細管変性は完全には回復しなかった1)  。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないこと。ラット及びウサギを用いた胚・胎児毒性試験において、臨床曝露量のそれぞれ10倍(ウサギ)及び101倍(ラット)に相当する用量から、吸収胚数及び着床後胚損失率高値(ラット及びウサギ)、並びに内臓奇形(腎臓及び精巣位置異常)(ラット)が認められた。[2.2 参照],[9.4.1 参照],[9.6 参照]

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。ヒトでの乳汁移行に関するデータはないが、乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。[9.5 参照]

9.7 小児等

12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。AG881-C-004試験は12歳以上を対象として実施されたが、18歳未満の患者は本剤群に組み入れられなかった。

10. 相互作用

  • 本剤は、CYP1A2により代謝される。また、本剤はCYP2B6、2C8、2C9、2C19及び3Aに対する誘導作用並びにBCRPに対する阻害作用を有する。[16.4 参照]

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

本剤の副作用が増強されるおそれがある。

フルボキサミンマレイン酸塩がCYP1A2を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性
がある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
  • CYP1A2阻害剤
    • シプロフロキサシン、ベムラフェニブ、メキシレチン等
  •                       [16.7.1 参照]                     

本剤の副作用が増強されるおそれがあるため、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

これらの薬剤がCYP1A2を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

  • CYP1A2誘導剤
    • フェニトイン、リファンピシン、カルバマゼピン等
  •                       [16.7.2 参照]                     

本剤の有効性が減弱されるおそれがあるため、CYP1A2誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。

これらの薬剤がCYP1A2を誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • タバコ(喫煙)

本剤の有効性が減弱されるおそれがある。

喫煙によるCYP1A2の誘導により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • CYP3Aの基質となる薬剤
    • ミダゾラム、デキサメタゾン、経口避妊薬(デソゲストレル・エチニルエストラジオール、ノルエチステロン・エチニルエストラジオール、レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール等)等
  •                       [9.4.1 参照],[16.7.2 参照]

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

本剤がCYP3Aを誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • CYP2B6の基質となる薬剤
    • シクロホスファミド、エファビレンツ、メサドン等
  •                       [16.7.2 参照]                     

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

本剤がCYP2B6を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • CYP2C8の基質となる薬剤
    • レパグリニド、パクリタキセル、モンテルカスト等
  •                       [16.7.2 参照]                     

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

本剤がCYP2C8を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • CYP2C9の基質となる薬剤
    • ワルファリン、フルルビプロフェン、フェニトイン等
  •                       [16.7.2 参照]                     

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

本剤がCYP2C9を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • CYP2C19の基質となる薬剤
    • イホスファミド、タモキシフェンクエン酸塩、オメプラゾール等
  •                       [16.7.2 参照]                     

これらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある。

本剤がCYP2C19を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。

  • BCRPの基質となる薬剤
    • ロスバスタチン、サラゾスルファピリジン、リバーロキサバン等
  •                       [16.7.2 参照]                     

これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。

本剤がBCRPを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 肝不全(0.6%)、肝炎(自己免疫性肝炎を含む)(0.6%)、肝機能障害(40.7%)

                    [7.3 参照],[8 参照]

11.2 その他の副作用

10%以上

5~10%未満

1~5%未満

胃腸障害

悪心、下痢

便秘、腹痛

嘔吐、鼓腸、胃食道逆流性疾患、腹部膨満、上腹部痛、消化不良、おくび、胃炎

一般・全身障害

疲労

無力症

神経系障害

頭痛、浮動性めまい

注意力障害、痙攣発作

代謝および栄養障害

食欲減退

低リン血症、高血糖、高カリウム血症

臨床検査

血中乳酸脱水素酵素増加、血中尿素増加、血小板数減少

精神障害

不眠症、不安、錯乱状態

筋骨格系および結合組織障害

筋肉痛、背部痛

皮膚および皮下組織障害

脱毛症、多汗症、寝汗

呼吸器、胸郭および縦隔障害

呼吸困難

血管障害

高血圧

血液およびリンパ系障害

貧血

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

  1. 14.1.1 本剤は吸湿性があるため、分包せずボトルで提供すること。
  2. 14.1.2 患者又は保護者等に対し以下の点に注意するよう指導すること。
    • ボトル包装のふたはチャイルドロックを施しているため、ふたを押しながらねじって開封すること。
    • 湿気を避けるため、乾燥剤を同封した元の容器で保管すること。
    • 容器から乾燥剤を取り出さず、使用の都度密栓すること。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

因果関係は明らかではないが、AG881-C-004試験において、本剤群の6/168例(3.6%)及びプラセボ群の2/163例(1.2%)に悪性転化*が認められた。無作為化から悪性転化までの期間の中央値[最小、最大](箇月)は、本剤群で16.6[6.9, 22.5]、プラセボ群で9.2[9.0, 9.4]であった(2023年3月7日データカットオフ)。

*:本剤又はプラセボの投与中止後の手術における病理組織学的検査でGrade 3又は4と確認された場合を「悪性転化」と定義した。

15.2 非臨床試験に基づく情報

ラットを用いた反復経口投与毒性試験において、臨床曝露量の24.7倍以上に相当する用量で、雌性生殖器への影響(性周期消失、卵巣黄体減少及び閉鎖卵胞増加、子宮及び腟萎縮等)が認められた。

その他詳細情報

日本標準商品分類番号
87429
ブランドコード
42910J1F1028, 42910J1F2024
承認番号
30700AMX00228000, 30700AMX00229000
販売開始年月
貯法
室温保存、室温保存
有効期間
36箇月、36箇月
規制区分
2, 12, 2, 12

重要な注意事項

  • この情報は医療専門家による診断や治療の代替にはなりません。副作用に関する懸念がある場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。
  • 副作用の発生頻度や重篤度は個人差があります。ここで提供される情報は一般的なものであり、すべての患者さんに当てはまるわけではありません。
  • 薬剤の使用に関しては、必ず医療専門家の指示に従い、自己判断での変更や中止を避けてください。
  • この情報は最新のものであるよう努めていますが、最新とは限りません。常に医療専門家に確認してください。
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